2004/09/21

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『シャイニング 愛しき貴方』(2004)

 ども。今年に入ってから多くのモーヲタ系サイトから「最近ハロプロに冷たい」「もうどうでもいいんですね?」「中途半端に取り上げないでください」と不評を買いつつも、ネットラジオで推しメンを石川だと公言したり、番組中に大声で「あいぼーんっ!」と叫んでしまう、とみぃでございます。

 つーかさ。俺ずっと言いたかったのよ、そういう人達に。どこ読んでるの?って。彼女等のいいところだけを見てダメなところを見ない振りをするのが「正しいファンの姿」なのかい? そんなのが正しいヲタの姿だというなら、俺はそういう人達とは正直付き合いたいと思わないし、そんなくだらない世界に身を置きたいと思わないわ。

 確かに今年に入ってから‥‥特になっちが卒業してからのモーニング娘。及びハロプロに対して、以前程の興味を持てなくなってるのは事実ですよ。でもさ、だったらCDフラゲしたり発売してから間もなくにレビュー書いたりしないよ。いくら需要があるからといっても、そこまでして書きたいと思わないし普通。俺は‥‥そりゃ以前程じゃないけどさ‥‥サイト終わらせるまでしっかりとモーニングやハロプロと。俺なりに接してきたつもりだけど。愛情を持ってさ。それが伝わらなかったんなら、そりゃもう俺の文章力の問題ですね。うん、もっと精進します。

 まぁ‥‥上に書いたようなことを言ってる人達って、多くが‥‥正に「全肯定」な人達だからな。数年前の俺にもそういう風な側面が多少あったけど、そんな時だって常に問題意識は持ってたつもりよ俺。

 あとさ。ハロプロ系のディスク・レビューは非常に冷静に捉えてるのに、ことライヴレポートになると熱くて私感ばかり‥‥みたいなことを書いてる人もいたけど。はっ!?って思ったよ。予想外の反応だったもので。へっ、そんなもんじゃないの? これ、個人が趣味でやってるサイトよ? 何故私感で語っちゃいけないの?(いけないとは言ってないか)

 CDのレビューってのはさ。何度も聴き込んで書くわけでしょ。で、そんなに良いと思えない作品でも、何回、何十回と聴き込んでると慣れが生じてくるんだよね。で、最初に感じていた疑問が解消されちゃう、あるいはどうでもよくなる場合があるんですわ。要するに、何度も同じものを再現できるじゃないですか、作品(CDやDVD)って。

 ところが。ライヴってたった1回なんですよ。そりゃ一部のモーヲタの皆さんは同じツアーで何回も、あるいは1日に昼夜と同じ公演を見る事ができ、補完したり比較したりできる。けど殆どの人はその時一回限りでしょ? それを熱く語って、いや、熱くなって何がいけないのかな、と(いけないとは言ってないか)。

 それこそ凄い私感ですが‥‥俺、そういった私感の混じらないライヴレポートは読んでて興味を覚えないんですよ。確かに一部雑誌のライヴレポはどうかと思いますが‥‥ネットで見かけるライヴレポって書き手の姿が見えてくるのが、俺的には楽しいというか醍醐味を感じるんですよね。ま、それは俺の場合なんですけど。まぁ‥‥だから、もし次にサイトをやるようなことがあっても、間違いなく同じようなスタンスでライヴレポートを書き続けると思います。ええ、間違いなくね。

 さて、そんな「最近めっぽうハロプロに冷たい」とみぃが、サイト終了後に買ったハロプロ系CDとなると‥‥実はたった2枚なんですよね。なっちの「恋のテレフォンGOAL」と、このカントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)「シャイニング 愛しき貴方」。両方共単純に曲が気に入ったから買ったんですが、特にこのカン紺藤の曲は絶品ですね。

 ますます「カントリー娘。」という存在がどうでもよくなる作品ですが、この'50年代アメリカン・グラフィティ的世界観を持ったロッカバラードは、これまでのハロプロにはなかったタイプの楽曲ですし、何よりも藤本美貴の独壇場ともいえる歌‥‥これがね、久し振りに聴いててゾクッときたわけですよ。Aメロ(サビも兼ねる)での抑えた歌い方は、彼女のソロ作品‥‥特にシングルB面曲に多かったバラード調での歌い方を思い出させたし、Bメロでの盛り上がりで聴かせる歌い上げ。これがもうね。藤本節炸裂といいましょうか。彼女の真骨頂ですよね、これは。他のメンバーのファンからすれば「何であさみのソロが少ないんだよ‥‥カントリー娘。なのに!」とかいろいろ不満の多い1曲なのは確かで、何でこれを藤本のソロ名義で出さないのかは、確かに俺にも疑問です。そう、何でおまけを付けたソロ活動なんですかね?(他のメンバーのファン、スマン。けどこれが現実でしょ?)

 正直、カップリング曲はどうでも良くなるくらい、タイトル曲のインパクトが強いわけですよ。曲がシンプル(AメロとBメロの繰り返しで、3分前後)、アレンジも可能な限りシンプルという最近のハロプロには珍しいタイプの曲で、まぁ売れるタイプの楽曲ではありませんでしたが、個人的には今年の「ハロプロ楽曲大賞」の上位候補のひとつですね。



▼カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『シャイニング 愛しき貴方』
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投稿: 2004 09 21 12:39 午前 [2004年の作品, カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。), ハロー!プロジェクト] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/12/27

ハロー!プロジェクト『プッチベスト4』(2003)

  というわけで、毎年恒例となった「プッチベスト」シリーズの第4弾。年々、当初の意味合いから少しずつ外れてきてるような気がしてたんですが、今年の「プッチベスト4」収録曲を見てもらえば判るように、完全に『YOUNG PERSON'S GUIDE TO ハロー!プロジェクト』の役割を果たしていないと思うんですよ。単なるオムニバス、今年リリースした曲の寄せ集め。しかも、現時点ではモーニング娘。以上に影響力を持っていると言っても過言ではない松浦亜弥と、2003年最も活躍したといえるであろう後藤真希の楽曲が収録されていない。多分、来年早々彼女達のアルバムがリリースされるからカットされた‥‥という政治的理由があるのかもしれません。同じような理由で安倍なつみもソロシングルではなくて企画モノの方が収録されている、等々‥‥不透明な部分が多々あるんですが‥‥まぁ2003年のハロープロジェクトを振り返るという意味も込めて、1曲1曲簡単にコメントしていきますか(何か今年の年末って、振り返ってばかりだな、ハロプロに関しては)。


●M-1:壊れない愛が欲しいの / 7AIR
  7月リリースのシャッフルユニットEPより。レビューはこちら。個人的にはやはり3組の中で一番テンション的に落ちるかな、と。けどどれもここ数年のシャッフルの中ではかなりレベル高い方なんですけどね。そんな中での3番手。あくまで俺の中でね。

●M-2:GET UP! ラッパー / SALT5
  同EPより。レビューはこちら。バックトラックが一番好きなのがこの曲。EPのバックトラック(カラオケ)で一番聴いたのが、実はこの曲。松浦がサードアルバムの中でこの曲をソロで歌うようだけど(既にライヴでは披露済み。ま、あの時は稲葉貴子とのデュエットだったけど)、これをひとりで歌うのはかなりキツイんじゃないか‥‥と。

●M-3:BE ALL RIGHT! / 11WATER
  同EPより。レビューはこちら。一般的に一番人気があったのがこの曲みたいですね。最も「モーニング娘。らしさ」を伝承してるのがこの曲なのかな、と。俺も好きですけどね。

●M-4:晴れ 雨 のち スキ♡ / モーニング娘。さくら組
  9月リリースの「~さくら組」名義のファーストシングル。レビューはこちら。時間が経ってみて気づいたけど、音がちょっと良くない気が‥‥シンバル系の音にちょっと難あり。ま、それが楽曲の良さに影響するとは思いませんけど。やっぱりバンドサウンドで聴きたかった1曲。

●M-5:愛の園 ~Touch My Heart!~ / モーニング娘。おとめ組
  9月リリースの「~おとめ組」名義のファーストシングル。レビューはこちら。これもリズム隊、生バンドにすべきでしたよね。江川ほーじんがあんなに素晴らしいベースを聴かせてくれているのに。勿体ないです。曲もホントに良かったのにさ。

●M-6:行くZYX! FLY HIGH / ZYX
  8月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。"白いTOKYO" を聴いてしまった今となってはちょっと個人的に軍配は後者に挙がるんだけど、それでも今年のハロプロを代表するナンバーだと思いますよ。いろんな意味で今年は「キッズの躍進」の年だったんだな、と。"がんばっちゃえ!" から始まってたんですよね、全部(その曲を外した時点で、このコンピ盤の意味合いが弱くなってる気が)。

●M-7:SEXY NIGHT ~忘れられない彼~ / ROMANS
  8月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。何だかんだ言われながらも、やっぱり好きです、全てにおいて。勿論、カップリング曲 "ロマン" の方がもっと好みなんですけどね。第2弾は本当にあるんでしょうか‥‥

●M-8:FIRST KISS / あぁ!
  10月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。文句なしの名曲。普通にポップスとして十分機能してると思う‥‥だけに、現状に泣けてくる。一般層からも無視され、ヲタからも無視され。多分2~3年後に大絶賛されてるような気が。つうかここまでのアルバムの流れ、かなり良くないですか? 自分が作ったCD-Rとほぼ同じ構成なのでビビッたもん(自分の場合、この後にミニモニ。の "CRAZY ABOUT YOU" を入れるんですけどね)。

●M-9:浮気なハニーパイ / カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)
  7月リリースの「~紺野と藤本」名義のファーストシングル。レビューはこちら。怪作とか迷作とかいろいろ言われたこの曲、今更的ユーロビート&パラパラサウンドが玉に瑕だと思ってたけど、やっぱりこのバランス感が良かったんだね。意外とあさみの声がこういう曲に合ってることにも気づかされたし(って今気づいたんですが)。

●M-10:チャンス of LOVE / メロン記念日
  5月リリースの9枚目のシングル。レビューはこちら。よりによって、何でこの曲選ぶかなぁ~? 普通 "赤いフリージア" じゃねぇの? (メロン的に)大ヒット曲ですよ!? アルバム未収録曲を選んだ結果だというのはよく判るんですが、このセンスの駄目さ加減がハロプロ及びアップ・フロント・エージェンシー最大の欠点なんだよね。

●M-11:WOW WOW WOW / プッチモニ
  お蔵入りしていた、第3期プッチモニのファーストシングルとなる予定だった曲。今回初出にして、このアルバムの売り要素。'03年正月ハロプロコン及び同年春のモーニング娘。ツアーにて披露されていたこの曲、やはりアレンジが少し変わってる気が。ギターが重厚になってるし(多分)‥‥気のせいかしら? 最初の印象だと、もっとチープなイメージがあったんだけど‥‥まぁチープには違いないんですが、それでも許せるチープさだと個人的には思います。全部ギターに誤魔化されてる気がしないでもないけどね。

●M-12:ミニモニ。数え歌~お風呂ば~じょん~ / ミニモニ。
  5月リリースの7枚目(ミニハムず名義を含めれば9枚目)のシングル。ゆきどんを除けば俺が今年唯一買わなかったシングル‥‥かな? ミニモニ。ものは買ったり買わなかったりなんですが、正直この曲に対しては俺、かなりの嫌悪感があったんですよ。子供相手のユニットであるミニモニ。というのは理解できるのだけど、いくらなんでもこれは子供をバカにしてないかい?という疑問があって。未入学児あたりなら受け入れられなくもないだろうけど、小学生がこれ聴いてどう思うか‥‥結局彼女達のCDを買ってくれるのって、大人のファンか、そういった小学生児童なわけでしょ? その人達が買って恥ずかしくない作品かこれは!?っていうね‥‥ちょっと度が過ぎるぞ、つんく♂よ、とずっと感じてたわけ。
  けどね、今回このアルバムで、初めてちゃんとしたCD音源で聴いてみると‥‥思ってた程悪くなかったんですよ。まぁ確かにこの歌詞はやっぱりないよな‥‥って気持ちは変わらないですが、バックトラックや曲自体には特に文句ないんですよね。むしろミニモニ。にしては普通過ぎるくらい。そして "CRAZY ABOUT YOU" を通過した後だからこそ、この振り幅こそミニモニ。なんだな、と改めて実感したわけです。まぁだからといってシングルを買ったりはしないでしょうけど。

●M-13:母と娘のデュエットソング / おけいさんと安倍なつみ(モーニング娘。)
  5月リリースの企画ものシングル。レビューはこちら。改めて聴くと、なっちの歌声が凄く良いんですよ。"22歳の私" や "ピ~ヒャラ小唄" での歌声や歌唱法って、レコーディング方法の影響もあるでしょうけど、とにかく「重い」んですよ。ベッタリしてるというか。それと比べると、ここで聴けるなっちの歌声、本当に楽しそうで自然体。俺がこの曲を評価してるのって、実はそういった所が大きく影響してるのかもしれませんね。そして、今後はそういった「安倍なつみ」をもっと観たい/聴きたいと思うんですけどねぇ‥‥アルバム、期待してます!

●M-14:GET ALONG WITH YOU / 中澤裕子
  5月リリースの8枚目のシングル。レビューはこちら。最近ステージからまた離れつつありますが、来年2月には早くも新曲が。ホントに、ホントーに、そろそろアルバムお願いします。いい曲があんなに貯まったじゃないですか!

●M-15:東京きりぎりす / 前田有紀
  7月リリースの4枚目のシングル。「zetima」移籍後初の作品。移籍したからってわけじゃないでしょうけど、今年からシャッフルにも参加してるから、その兼ね合いもあってアルバムにも初収録。過去にもライヴオンリーであか組4に参加した経緯があるんですが、それを別としても今回の参加は興味深いですね。そしてこの曲。中澤の演歌時代の曲と比べると、演歌度が低い気が。バックトラックが薄っぺらいのは仕方ないとしても、メロとかは意外とポップス/歌謡曲の範疇なんですよね。勿論、そっち方面を狙った作品だとは思うんですが。これなら確かに若い子がハロコンとかで聴いても口ずさめるわな。

●M-16:夏 LOVE ロマンス / ハロー!プロジェクト
  今回初出の楽曲。ハロプロ勢全員で歌っていること、バックトラックが夏っぽい(スチールドラムやウクレレが登場したり、タイトルにも「夏」の文字が)ことから、"OH! BE MY FRIEND" ではなくて本来は実はこっちがシャッフルEPに収録される予定だったんじゃないかな?という気がするんですが、如何でしょう? で、この曲。いいんですよね、全体的に。飛び抜けて素晴らしいとは言いませんが、如何にも河野伸らしいアレンジで、非常に好感が持てる1曲。ピアノがカッコイイですよね、特に。モーニング娘。のアルバム曲として聴きたかったかも。

●M-17:シャボン玉(asia mix) / モーニング娘。
  7月リリースの19枚目のシングルの、リミックス・バージョン。オリジナル・テイクのレビューはこちら。毎回お馴染みのリミックスですが、これまでは原曲のイメージを残しつつ味付けするといった作風が多かったんですが、今回はかなり解体/再構築して遊んでる気が。いきなり石川のセリフから始まる辺り、ちょっとした悪意さえ感じてしまいますよ‥‥いやいや、俺はこれ好きですね。自分でDJの真似事とかする時には是非使いたいと思います。


●総評
  というわけで、全曲駆け足で解説してきましたが、如何でしたでしょうか? こうやって1枚にまとまって聴いてみると、必然的に今年を振り返ってしまうわけですが‥‥やはり何度も言うように、2003年って‥‥特に中盤辺りから‥‥そんなに悪い年でもなかったような気がするんですよ。初頭はアルバム連発で、ちょっと厳しい楽曲も多かったりしましたが、結果良ければ全て良しじゃないですが、個人的には2002年以上に平均的に楽しめたかも。ただ、突出した楽曲がなかったのも今年の象徴ですね。去年でいったら "そうだ!We're ALIVE" だったり "Yeah!めっちゃホリディ" だったり "さぁ!恋人になろう" といったタイプの曲がね。全体的に "香水" とかその辺の流れに行きつつあるという。それはそれでいいと思うんですが、やはり多くの人は前者的な楽曲を求めてるようですし、バランス的にもそろそろそういった「大きな一発」が欲しいところ。

  で、やっぱり選曲的にはこれが正解とは思えないよなぁ。去年の「プッチベスト3」の方が選曲だったらまだ良かったように思うんですが‥‥これからハロプロ聴こうって人に対してはオススメしません。ある程度好きで普段シングルとか買わない人、ある特定のユニットだけ追ってて他のユニットには興味もなければシングル1枚も持ってない人とか、そういった人にはオススメできるけど。

  でもね、いざ聴いてみると‥‥普通に聴けちゃう。いや、カタログとしての意味合いは薄いけど、ただ鳴らしておく分には凄くいいアルバムだと思います。だっていい曲ばかりだし。真剣に聴く作品集ではないけど、まぁパーティーアルバムですよね。これで松浦の "ね~え?" と後藤の "うわさのSEXY GUY" か "スクランブル" が入ってたら文句なしだったんですけどねぇ‥‥

  というわけで2003年、「最後のハロプロ論」をお送りしました。おしまい。



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投稿: 2003 12 27 12:00 午前 [2003年の作品, ROMANS, ZYX, あぁ!, カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。), ハロー!プロジェクト, プッチモニ, ミニモニ。, メロン記念日, モーニング娘。, 中澤裕子, 安倍なつみ] | 固定リンク

2003/11/12

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『先輩 ~LOVE AGAIN~』(2003)

  カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)名義になって早くも2枚目のシングルとなる今回、前作 "浮気なハニーパイ" から約4ヶ月で届いたこの "先輩 ~LOVE AGAIN~" は珍しく3曲も入ってるマキシシングルとしてのリリース。内訳は新曲が2曲("先輩 ~LOVE AGAIN~"、"何が愛かわからないけど…")と太陽とシスコムーンの名曲 "丸い太陽" のカン紺藤バージョン。通常より300円高い価格設定ですが、これなら満足のいく内容ではないでしょうか。というのも、どの曲も粒ぞろいで、特にタイトルトラックは‥‥今年の5曲の中に食い込みそうな程俺の心を揺さぶっているんですから。

  タイトル曲 "先輩 ~LOVE AGAIN~" はつんく♂の楽曲で、アレンジには平田祥一郎という始めて名前を目にする人が当たっています。曲調としてはR&Bテイストをほんのり匂わせつつ、実はメロがしっかりした純歌謡曲というもの。あくまでこれまでの「つんく♂歌謡」の範疇で語られるべき作品ではあるんですが、これがなんの、かなりツボなんですよ。タイプとしては藤本美貴がソロ時代にリリースした "ボーイフレンド" 路線。しかし、こちらの方がもっとゆったりしたノリで、若干地味かな、と。しかしサビへの転調やそのサビのメロ等はここ最近のつんく♂作品のノリとはちょっと違うような気が。つうかそこがいいんですが、この曲の場合。全体的な雰囲気としてこれからの時期に合いそうなノリ。つんく♂って毎年、こういったミディアムスロウのマイナーチューンをこの時期にぶつけてきますよね?('01年は松浦亜弥 "100回のKISS"、'02年は先の "ボーイフレンド")で、そういうこともあってか、どうしても藤本に用意された曲なのかな‥‥なんて穿った見方をしてしまいそうで。けど、要所要所で聴ける里田やあさみの歌声もいい味を出してると思うし、みうなに関してはまだ2枚目ってこともあってやっぱりこれからかなぁ‥‥という気も。そして‥‥紺野がいい味出してるんですわ。紺野の掠れ気味の声で危うい歌声がまたこういったミディアムスロウのマイナーチューンに合ってるんですわ。そういえば モーニング娘。"Do it! Now" でもいい味出してたしね。

  中間部に登場する藤本のセリフに関しては‥‥ファンなので正視できません。なのでコメントはパス!

  2曲目、"丸い太陽" は上にも書いたように太陽とシスコムーンのヒット曲。当然ながら「2003Ver.」ってことで、バックトラックは新しくなっています。アレンジャーは土肥真生という人。原曲がもっとソウルフルなポップソングといったイメージが強かったのに対し、こちらは使われているサウンドひとつひとつにしても「軽さ」が目立ち、「冬」って面を強調してるかな‥‥という音色も数多く使われていますよね。そういった意味で、真冬の軽快なポップチューンといった新しい服を着せられたイメージ‥‥かな? 歌に関しては‥‥絶対に原曲のイメージが強いし、「前の方が良かった」っていう人が多いのは判ってて敢えて言うけど、これはこれでいいんじゃないかと思います。ティーンエイジャーが歌うことで原曲よりも若々しくて軽やかなイメージが増長したしね。コーラスに加わった本家の稲葉貴子も心中複雑というよりは「こうやって自分達の歌が後輩達に歌い継がれている」現実に喜んでいるんじゃないでしょうか?

  3曲目、"何が愛がわからないけど…"。実は最初にブックレットに目を通さずに3曲続けて聴いた時、この曲が最も「従来のカントリー娘。」らしいな、と感じてたんですよ。サウンドやアレンジ自体は現代的だし、1枚のマキシシングルとして他の2曲とのトータル性を強く感じたのですが‥‥どうしてでしょうね? メロの運び方がりんね在籍時のカントリー娘。っぽいと感じたからでしょうかね? つんく♂にしては古めかしい、いいメロディだなぁ‥‥と思ってたらこれ、たいせー作曲なんですね! ビックリした。けどさ、たいせーだから悪いとは思わなかったのね。逆に‥‥先にクレジットを見てから曲を聴いていたら、こんな風に純粋に曲と向き合うことができなかったかもね。どうしてもイメージ悪いからさ、たいせーの書く曲って。

  たいせーは作曲のみで、作詞・プロデュースは勿論つんく♂、アレンジはメロン記念日 "赤いフリージア" や先日のああ! "FIRST KISS" 等を手掛けている湯浅公一。俺内でかなりのヒット率が高いアレンジャーですね。で、これも当たりだったかな、と。バックトラックには高橋諭一もギターで参加してるんで、余計に古き良き時代を思い出しちゃったのかなぁ‥‥もしかしたらこの曲って市井紗耶香に用意した曲だったのかもしれないけど‥‥やはりプロデューサーにしろ作詞家にしろアレンジャーにしろ、優秀な人が関われば関わる程、元のメロディが持った良さ以上の魅力を持ち得るものなのでしょうか‥‥たいせーにしてもまさかこんな風に俺に褒められてるなんて思ってもみないでしょうね!

  というわけで、相変わらずベタ褒め状態なんですが‥‥「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」というユニットとして見た場合、まだシングル2枚ですし方向性も両極端、これといったカン紺藤らしい魅力というのはあと一歩といった印象なんですが、そういうのを抜きにしても "先輩 ~LOVE AGAIN~" は素晴らしいなぁ、と。これ、仮に藤本のソロとしてリリースしてたら‥‥それなりに高く評価してたでしょうけど‥‥ここまでの評価はしなかったかもなぁ。結局、あさみや里田、みうな、そして紺野の個性が加わったことで藤本にない部分をフォローしている‥‥だからこその魅力なのかなぁ、と。ま、それは藤本サイドからのモノの見方ですけどね。カントリー娘。サイドから見たら、またこれはこれで悩みの種なんでしょうけどね‥‥

  あー、今年は5曲選ぶの、本当に大変そうだなぁ‥‥。



▼カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『先輩 ~LOVE AGAIN~』
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投稿: 2003 11 12 12:00 午前 [2003年の作品, カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。), ハロー!プロジェクト] | 固定リンク

2003/07/23

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『浮気なハニーパイ』(2003)

  新メンバー、みうなが加入したのが今年の春。その後、「カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。)」としての活動(形体)を一旦白紙に戻し(=石川梨華のレンタル終了)、今後の動向が注目されていたカントリー娘。。1~2ヶ月前に急遽、新しい助っ人に石川と同じモーニング娘。の紺野あさ美と藤本美貴が選ばれ、過去最大の5人体制となり、名前も新たに「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」と更に長くなってしまったわけで。

  というわけで、カン娘。関連としては昨年11月の"BYE BYE 最後の夜"以来、8ヶ月振りとなるシングル。これがかなりの曲者です。多分、古いファンになればなる程、賛否両論なんじゃないでしょうか?

  タイトルチューン"浮気なハニーパイ"は、思わず「"James Brown Is Dead"(ジュリアナ東京全盛期に流行ったダンスチューン。今から10年以上も前の曲ですね)かよ!」とツッコミを入れずにはいられないディスコチューン。あのメインリフがまんま流用されているわけですが、実際バックトラックはそこまで昔のジュリアナ・サウンドという程でもなく、もっと昨今のサイバートランス系の打ち込みなんですよね。よく作られていると思いますよ。ただ、練られているとは思わないけど(ここが微妙なポイントなんですよね)。この辺が気にならなければ、メロディもしっかりしてるし(ホント、ここ最近のつんく♂の冴え具合は目を見張るものがあるよなぁ)、新加入したみうなの歌唱もそれ程悪くないし、ハマったら抜け出せなくなる中毒性の高い1曲になってると思うんですよね。

  藤本のファンだからというのを差し引いても、彼女の声というのはもうそこにあるだけで存在感抜群なわけで。この曲の中でもズバ抜けて耳に残るのが藤本の歌声。続いて印象深いのが、藤本とパートを二分してるように感じる里田まい。正直デビューしたての頃はそれ程印象に残らなかったんですが、特にここ最近(シャッフル以降?)の成長には目を見張るものがありますよね? あさみも適材適所で役割を旨くこなしているように感じるし、逆にみうなはその初々しさが印象深いし。そういう観点からすると、紺野の声の薄さがここではちょっと足を引っ張ってるように感じるんですが‥‥まぁそれも彼女の個性だし。タンポポのような組み合わせだと見事に栄えるんですけどね。ちょっと今のカン娘。はパワーゲーム化しつつあるように感じますね。

  そして、カップリング曲。これが本当の問題作で(少なくとも旧来のカン娘。ファンにとっては、ね)‥‥りんね&あさみ時代の名曲、"恋がステキな季節"の2003年バージョンなんですわ。これ、発表になった時点で既に「否」の声が圧倒的に多かったんですよね。俺!? 俺はフラットな気持ちで「聴いてみなきゃ判断つかん」って思ってた。んで、聴いてみて。バックトラック及びあさみのボーカルは当時のままを流用し、そこに里田・みうな・藤本のボーカルを被せたようですね。紺野は歌ってるのかな‥‥全然判らないよ。ただ、クレジットにはコーラスにあさみと紺野の名前があるし、ハーモニーに紺野の声を見つけることができるので、そういう参加の仕方なのかもね。

  これは「りんねさんの歌」という風に捉える人が多いと思うけど‥‥俺、敢えてこの曲にしたのは制作側からの善意を感じるんだよね。だってさ、この曲の前のシングルまでは「北国」とか「北海道」をテーマにした曲ばかりだったじゃない? それこそが道産子のりんねさんの為の曲であって、むしろこの"恋がステキな季節"ってのはもっと違う次元の、普遍的なポップソングを目指したものだと思うのよ。もう、この時点で「りんねさん限定」というのはちょっと違うかなぁ、という気がするのね。そりゃファンからすりゃ「りんねさんの歌」には間違いないんだけど‥‥歌って本来、時間を経て、巡り巡って歌い継がれていくものなわけじゃない。敢えてこの曲を選んだのは、そういったファンに対する可能な限りの善意からと、そして「埋もれてしまうには勿体ない曲。これを切っ掛けにもっと多くの人の耳に届いて欲しい」という願望からだったんじゃないですかね? だから俺は今回のカバーを否定できないのね。むしろ好意的に捉えてます。だって、思ったより出来が良かったんだもん。これであさみのボーカルも再録してたらもっと良かったのにね。

  というわけで、新生カン娘。に新たな助っ人2人。俺は支持しますよ。今回の再編成が「ソロで歌う場を失った藤本を遊ばせる場」であったとしてもね(そういえば、藤本って「hachama」所属だったわけでしょ。今まで「zetima」等他のレーベルの音源に参加した時はそういうクレジットが入ってたんだけど、今回のシングルにはそのクレジットが一切なし。ということは、モーニング娘。編入と共に「hachama」との契約が終了、そのまま「zetima」に移籍になったってことなんでしょうかね?ってのは、邪推しすぎ??)。



▼カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『浮気なハニーパイ』
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投稿: 2003 07 23 12:00 午前 [2003年の作品, カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。), ハロー!プロジェクト] | 固定リンク