カテゴリー「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」の9件の記事

2004年9月21日 (火)

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『シャイニング 愛しき貴方』(2004)

 ども。今年に入ってから多くのモーヲタ系サイトから「最近ハロプロに冷たい」「もうどうでもいいんですね?」「中途半端に取り上げないでください」と不評を買いつつも、ネットラジオで推しメンを石川だと公言したり、番組中に大声で「あいぼーんっ!」と叫んでしまう、とみぃでございます。

 つーかさ。俺ずっと言いたかったのよ、そういう人達に。どこ読んでるの?って。彼女等のいいところだけを見てダメなところを見ない振りをするのが「正しいファンの姿」なのかい? そんなのが正しいヲタの姿だというなら、俺はそういう人達とは正直付き合いたいと思わないし、そんなくだらない世界に身を置きたいと思わないわ。

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2004年5月 6日 (木)

モーニング娘。CONCERT TOUR 2004春 ~The BEST of Japan~@さいたまスーパーアリーナ(2004年5月4日 夜公演)

  安倍なつみが抜けたモーニング娘。がどうなってしまうのか、という危惧はこの数ヶ月ずっと拭い切れなかったし、実際テレビで目の当たりにする「14人の」モーニングに以前程の魅力を感じなくなっていたのも事実。そんなだからか、今回のツアーも最初は全然行くつもりがなくて、チケットも発売日がいつなのか全然知らないまま、気づいたら一般発売日過ぎていたといった感じ。ていうかさ‥‥観るのか怖かったのかな、自分が大好きだったものがどんどんダメになっていく様を直視するのがさ。

  4月に入り、今回のチケットをヤフオクで3,000円で入手。落札と同時にミカ(ココナッツ娘。、及びミニモニ。)のハロー!プロジェクト卒業が発表。5月のさいたまスーパーアリーナ公演がラストになるそう。勿論、そんなの知らなかったし、それが目的でチケットを入手したわけでもないし。たまたまタイミングが合ってしまっただけ。

  今回のライヴに挑む前に、自分の中で決めていたことがふたつあったのね。まず、絶対にネガな気持ちでライヴに臨まないこと。そういう気持ちで挑めば、全部穿った解釈ができちゃうしね。それともうひとつ‥‥それは、このライヴを最後に暫くモーニング娘。のライヴから退くこと。そう、自分の中で「これが自分にとってのラストライヴだろうな‥‥」というのは行くと決めた時点で何となく考えてたこと。夏の辻・加護卒業ライヴには、間違いなく行けないし(フジロックと日程被ってるしな)、となると今後、自分自身が満足できるモーニングのライヴを観ることが出来る可能性がますます低くなる‥‥安倍が抜けた時点で、自分の中でかなり大きな溝が出来てしまったのに、更にこれ以上‥‥言わなくても判ってもらえるかな? とにかく、どんなにダメダメなステージだろうと、気持ちよく前向きに捉えよう‥‥そういう心構えでライヴに臨んだのね。

  で、実際。最初から最後まで、本当に楽しいライヴだった。大絶賛してもいいと思うよ。さいたまSAでの大規模アリーナ・ライヴはこれで3回目。過去2回は素晴らしいと思ったものの、今回のステージ構成はそれまでとは全く異なる、センターステージ形式。アリーナ中央に円形ステージがあり、そこを中心に交差するX型花道が設置され、スタンド席でもよく見えるような作りになってるのね。アリーナ席の数は極端に減ったけど(実際、キャパ的には1万人近く少なくなったようですし)、その分これまでみたいに「アリーナ後方だとステージが全く見えない」といった不満は解消され、むしろスタンド席の方が全体を見渡せてアリーナ席より観やすいんじゃないか、とさえ思えた程。自分の席種は400レベルのかなり後方だったので、それこそ米粒レベルだったけど、それでも全体が見渡せて個人的には大満足。

  今回の内容はステージ/選曲含め、これまで実践してきたアリーナツアーの集大成といえるものだったと思います。手法的には過去2回のツアーを元にしながらも、グダグダなMCを極力減らしたり(メンバーひとりひとりが順番に自己紹介するのをアンコール時の1回のみにしたり等)、あからさまに「やらされてる」感の強かった「台本のある」コントがもっと柔軟性を感じさせるものになってたり(ゲーム性を強めることで、アドリブが多かったように感じた)、またセリフ的なMCパートが増えたことで演劇的要素が強まっていたり(これは人によって評価が分かれるんじゃないかなと思う)等、作り手側の「良くしよう」という努力が感じられて好印象。これまでコントのコーナーになるとダレることが多かったのですが、今回は新鮮な気持ちで終始楽しむことが出来たと思うし。

  また、セットリスト面でもいろんなチャレンジが見受けられました。右のセットリストに「※」印をつけた楽曲に関してはフルコーラスで歌われていました。昨今、殆どの曲をショートサイズ(2コーラス目をカットした、TV用サイズ)で歌うことで、曲数的には20曲前後歌っていてもライヴの長さは90~100分程度、というのがここ数年のモーニングのライヴ傾向でした。が、今回はフルコーラスが多かったり、久し振りにメドレー形式が復活したり(しかもこのメンツで歌われる "愛車ローンで" ってのはある意味凄いな)、更にはさくら組&おとめ組の曲まで取り入れて、全23曲(メドレー分もカウントすれば、全26曲計算か)約140分に及ぶ、近年稀にみる長丁場のライヴとなりました。純粋にいつもよりも1時間近く長いライヴというのは、実際に観てる途中で「今日長くない!?」と気づく程で、まぁミカの卒業式もあったから余計でしょうけど、とにかく本編が終わった時点で2時間回ってましたからねぇ‥‥ここまでやられたら誰でも満足するんじゃないの?

  選曲的にはツアータイトル通り、「今の」モーニングが出来うる限りのベストを尽くした、正しくモーニングらしい内容。先日でたベスト盤第2弾に合わせ、基本的には "ザ☆ピ~ス!" 以降の楽曲がメインだったわけで、そういう意味では "LOVEマシーン" や "恋愛レボリューション21" といったライヴでお約束の人気曲がカットされていたのが興味深いです(というか、意外とこの2曲って安倍色が強いと個人的に感じてるので、やらなかったのは正解かもしれないな)。頭2曲に「今のモーニング」を強く感じさせる曲(ニューシングル "浪漫 ~MY DEAR BOY~" と "Go Girl ~恋のヴィクトリー~")を持ってきたのも凄く頷けたし(個人的好き/嫌いはまた別だけどね)、"Do it! Now" から "AS FOR ONE DAY" という流れも綺麗な流れで、個人的には評価したいですね。

  各ユニットに関しては割愛。過去に観たものが殆どなのでね。あ、W(ダブルユー)について触れておきますか。辻加護がちゃんとハモッてたことにひと安心。ま、あの曲をユニゾンで歌われたらそれこそ殺意を抱きますけどね。これ、意外とヒットするんじゃ‥‥とヲタ心丸出しな考えが脳裏を過るわけですが‥‥世間的にはどうなんでしょうね。いや判んねーや。

  今回のライヴのハイライトとなったのは、まぁミカの卒業と、それに伴うミニモニ。の無期限活動休止、それぞれにとってのラストステージということになるんでしょうね。ミカとアヤカのコメントにもらい泣きしそうになったり、最後の最後までパロディの連発だったミニモニ。って、やっぱり特異な存在だったなぁ、とか(好き嫌いは別としてね)、矢口のミニモニ。姿はたった1年でここまで「キツく」感じるようになるもんかなぁ、とか、まぁいろいろ思うことはありましたが、総じてよい曲、よいパフォーマンス、よいステージだったと思います。特に今回はボーカルのボリュームが過去最高に大きく、これまでのミニモニ。にありがちだった「口パク」色を一掃する、素晴らしいものだったと個人的には思います。特にラストソングとなったバラード "笑顔のデート 最後のデート" では個々の歌唱力の力量がこれまで以上に伝わってきて(やっぱり高橋はこの中で別格だと思うし、それに次いで辻が頑張ってるな、という印象)、あー最後の最後でいいもの観れたな、という感じかな。

  その後、さくら&おとめ組が交互に2曲ずつ歌って、ニューバージョンの "Say Yeah! -もっとミラクルナイト-" を全員で歌い、VTRが流れてる間にメンバーはひと休みして(このVTRもそこそこ面白かったと思うし)、怒濤のメドレー("Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~" の復活が嬉しかったな。特に今回、安倍&後藤に替わって藤本&高橋を導入したのは正解だったと思うし。ま、もっと言えばフルで聴きたかったけどさ)から "そうだ!We're ALIVE" と "シャボン玉" というロックチューン攻め。さすがにこの辺はショートサイズだったけどさ(メドレーの後にこの2曲をフルコーラスで歌い踊ったら、確実に死ぬだろうな)。本編最後は、やはりというか "愛あらばIT'S ALL RIGHT" をフルコーラスで。安倍のパートを辻が歌ったりとかいろいろ工夫はされてて、特に大きな違和感は感じなかったかな。そう、この日歌われた安倍在籍時の楽曲、藤本や田中、高橋といった次世代のエースとなり得るであろうメンバーに振り分けられていて、特に大きな違和感は感じなかったかな。俺がちゃんと聴いてなかっただけかもしれないけど、ライヴを楽しむ分には変な違和感はなかったと思います。他の人は知らないけどさ。

  あ、いや‥‥あった、大きな違和感。これだけは言っておくよ。歌唱力の低下、これだけは拭い切れないよな。本当に「歌」が聴けたのは高橋と、数歩譲って藤本くらいか。飯田とか矢口とか初期メンバーも頑張ってはいるものの、突出したものは感じられないしな。送り手としては石川をメインに置きたいのは判るんだけど、正直「石川のパートいらないよな」と感じる楽曲もあるし(特に新曲な。完全に足引っ張ってると思うし)。なんつーか、まぁ‥‥今後の最大の課題だろうね。初期のコーラス要因がどんどん抜けていく中で新たな活路を見出した中期、あの時とはまたケースが違うけど、それに匹敵するような新機軸を打ち出してもらいたいものです。

  アンコールは "ザ☆ピ~ス! と "ここにいるぜぇ!" という納得のいく選曲。あ、唯一 "ここにいるぜぇ!" の時には安倍の不在を強く感じましたね。後藤亡き後のモーニングが一丸となって作り上げた名曲だけど、これを牽引したのは間違いなく安倍だったしな(今思えば、だけど)。藤本辺りが必至に安倍を真似てオーディエンスを煽ったりしてるんだけど、この辺は場数次第かな、と。今回のツアーは3ヵ所で6日間、計12公演というモーニングにしてはかなり少ない本数だっただけに、エンジンがかかり出した辺りで終了という感じだったんじゃないかな? ま、このボリューム/内容でこれまでみたいに3~40本ものツアーをこなすのは酷ですけど‥‥

  というわけで、本当にいいライヴだったと思います。最後にいいライヴが観れて良かった。というかさ‥‥むしろ問題はこの後だよね‥‥辻加護が抜け、12人になった後のモーニング‥‥彼女達に何が出来るのかな、と。既に夏ツアーも決定したようだけど、8/1(辻加護卒業)を経て、一体どういう形でライヴツアーを進めていくのか。モーニングのライヴにおけるもうひとつの「旨味」であったミニモニ。も既にない状態‥‥本当に厳しいのは今ではなくて、むしろ夏以降。そういう意味では今回のツアーは「最後の」ピークになるのかも‥‥。


[SETLIST]
01. 浪漫 ~MY DEAR BOY~ ※
---MC---
02. Go Girl ~恋のヴィクトリー~ ※
03. モーニング娘。のひょっこりひょうたん島
---MC---
04. Do it! Now
05. AS FOR ONE DAY
---MC [ゴロッキーズクイズ対決]---
06. 恋のバカンス ※ [W]
07. エーゲ海に抱かれて [飯田圭織]
08. 浮気なハニーパイ [カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)]
--MC [ココナッツ娘。]---
09. BE ALL RIGHT! [ココナッツ娘。]
10. ラッキーチャチャチャ! ※ [ミニモニ。]
--MC [ミニモニ。+矢口真里]---
11. ミニモニ。ジャンケンぴょん! ※ [ミニモニ。+矢口真里]
12. 笑顔のデート 最後のデート ※ [ミニモニ。]
--MC [チャーミーズエンジェル]---
13. さくら満開 [さくら組]
14. 友情 ~心のブスにはならねぇ!~ [おとめ組]
15. 晴れ 雨 のち スキ♡ [さくら組]
16. 愛の園 ~Touch My Heart!~ [おとめ組]
17. Say Yeah! -もっとミラクルナイト-
---VTR [クレヨンで書いてくれよん]---
18. メドレー:Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~
  ~ 恋のダンスサイト
  ~ いきまっしょい!
  ~ 愛車ローンで
  ~ Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~
19. そうだ!We're ALIVE
20. シャボン玉
---MC---
21. 愛あらばIT'S ALL RIGHT ※
---ENCORE---
---MC [14人挨拶]---
22. ザ☆ピース!
23. ここにいるぜぇ!
(※印はショートバージョン)



▼モーニング娘。『浪漫 ~MY DEAR BOY~』
(amazon:国内盤CD

2004年1月27日 (火)

HELLO! PROJECT 2004 WINTER ~C'MON! ダンスワールド~@横浜アリーナ(2004年1月25日 夜公演)

  安倍なつみ、モーニング娘。在籍時ラストとなる「卒業公演」、ハロー!プロジェクトの正月公演の最終日・最終公演に行ってきました。幸運にもこの日のチケットを手にすることができたわけですが‥‥実は当日(1/25)の朝になって急に「やっぱり行きたくない‥‥」という、行きたくても行けないファンに対してとても罰当たりな気紛れが発生しまして。昼頃、「ハロモに」を観るまでは本気で行くの辞める気でいたんですよ。何だろう‥‥多分直前に聴いたモーニングの新曲 "愛あらば IT'S ALL RIGHT" にがっかりしたのもあったのかな(やっぱり25日に合わせて取り上げるのなんて、止めればよかった)‥‥それとも‥‥このまま「モーニング娘。」のことが嫌いになるのが、正直怖かったのかも。とにかく、いろんな意味で自分自身に対してけじめをつけたかったし、そして「どんな未来が訪れても」最期まで看取ると決めた以上、辛い結果になろうとも、この目に焼き付けようという気持ちがね‥‥最後に勝っちゃってさ。気づいたら高速バスに乗って、新横浜に向かってた。「iPod」にぶち込んだモーニング全曲をランダム再生にして‥‥

  途中寄り道をして、新横浜に着いたのは17時20分頃。丁度1回目の公演が終わった後だったらしく、会場方面から駅に向かう大行列に出くわし、途中で寄り道をしつつ、結局横浜アリーナ前に到着したのは18時前後。で、会場前が更に凄いことになってて‥‥翌日新聞記事で知ったのだけど、入場できた1万2千人の他に、会場前に5千人前後もの入場できなかった人達がいたそうで‥‥そりゃあれだけの大混雑、するわな。入場するまでに20分近くかかってたもん。

  で、入場して今度は「紺野あさ美が発熱の為、出演できず」という張り紙が目に入ってくる‥‥俺、全然知らなくてさ。土曜の2回目の公演前に既にドクターストップがかかったみたいだね。可哀想というか‥‥ま、こればっかりは仕方ない。確かに「15人のモーニング娘。」はこの日で最後だけど、その後もモーニングはずっと続いていくわけだし。そこでボロボロになったところで、また翌日からはそれまで通りの慌ただしい日常に戻って行くんだもん。今は完治に専念してください。なっちもそれを願っているはずだから。

  開始10分前に自分の席に到着。位置はアリーナ席、ステージ真正面ちょっと左寄りで、前から6列目。センター席の最後方よりは傾斜がついている分、観やすい。しかもここ、PA卓の真後ろでさ‥‥ずっとそっちが気になっちゃってね。

  開演時間(18時半)になっても、客の入りは7割程度といったところ。多分、みんな会場前の大混雑で遅れに遅れてるんだろう‥‥時間は刻々と過ぎていく‥‥時間通り(21時まで)に終わることができるの?(18才未満のメンバーが多いからね。どうしても21時前には終了させたいわけよ)

  結局10分遅れくらいで会場が暗転したのかな? とにかく無理矢理始まった感じ。まぁそれでもこの時点でほぼ入場出来てたのかな? 俺の隣の席も空いてたんだけど、ギリギリ間に合ってたようだしね。

  もう始まる前から「なっちコール」が凄いのなんのって。俺がモーニングを追うようになってからは後藤真希、保田圭の卒業を経験してるけど、今回は‥‥後藤の時に匹敵するか、あるいはそれ以上か‥‥いや明らかに上でしょうね。尋常じゃない空気があったもの。

  いつもの如くCGによるメンバー紹介を経て、この日の司会であるまこと(シャ乱Q)と稲葉貴子が登場して、簡単な挨拶。そして一発目にモーニング娘。おとめ組が登場‥‥

●モーニング娘。おとめ組

  イントロのムーディーなパートをカットして、いきなりパーカッションがリズムインする箇所から "愛の園 ~Touch My Heart!~" がスタート。当然全員が生歌。前回が東京ドームでの極悪サウンドだったからか、かなり音が良いように聴こえた。しかも、歌もなかなかだった記憶が。やはりこの日も石川梨華以上に道重さゆみに目が行ってしまう俺。好き嫌いは別として、ホントこの子は観察してるだけで面白い。で、歌になると藤本美貴に目と耳を奪われるというね。全然異質な存在だよね、この声は。

●モーニング娘。さくら組

  そのままさくら組へとバトンタッチ、"晴れ 雨 のち スキ♡" を披露。2曲目からバラードというのはちょっと‥‥って気がしたけど、もう安倍が登場した瞬間に大歓声、そんなのどうでも良くなっちゃったよ。前半、高橋愛が涙声みたいに声を枯らしてひっくり返る場面があったけど、別に泣いてたわけじゃないみたい。その後は力強く、そして切ない歌をしっかり聴かせてくれたし(保田の時に最終公演で喉が最後まで保たずに悔しい思いをしてるからね、この子は)。紺野がいない穴はそんなに感じなかったかな。ま、そんなに重要なパートを与えられた曲じゃないしね。ちなみにこの曲、テレビ等では口パクが多いですが、この日はハンドマイクでちゃんと生歌でした。彼女達の名誉の為に書いておきます。

●15(14)人合流、モーニング娘。へ

  モーニング全員が揃ったところで "Go Girl ~恋のヴィクトリー~" を生歌で披露。バックダンサーとしてハロー!プロジェクト・キッズが登場、華を添える。今まで聴いた中で一番良い "Go Girl" だった気が。ま、生歌だったからってのも大きいのかな?(テレビじゃ口パクが多いしね、この曲)そんなに好きな曲ではないんだけど、素直に良いと思えたのが不思議。やっぱり最後だからかな‥‥

●MC、そして辻加護卒業報告

  モーニングの歌が終わったところで、ステージ上にこの日の出演者42人(全メンバー45人中、保田は舞台の為今回のツアー全公演を、紺野とキッズ1名が風邪で欠席)が登場し、簡単な挨拶の後、1/3の衝撃の発表同様、辻希美と加護亜依の今夏卒業と、ふたりによる新ユニットでのデビューを再報告。何だか今更って気がして、ちょっとしらけたかも。

●後藤真希

  再びライヴへ。とにかく予定より遅れ気味な進行の為、この日は白々しいまでのコントやMCは徹底的に排除されていたのが印象的。勿論、最後の最後の為に時間を節約してるってのもあるんだけど、こういった淡々としたライヴの方が個人的には好みかも(で、MC自体はその場その場で歌ったメンバーに手短かに喋らせればいいだけのことだし)。

  とにかく、後藤のステージは相変わらず圧巻。"うわさの SEXY GUY" や "抱いてよ!PLEAS GO ON" といった煽り系のアッパーチューン連発で、会場は完全にヒートアップ。役不足感は全く感じず、むしろたったひとりのステージなのに、完全に彼女が制圧した印象。ああ、もしかしたら武道館クラスの会場を最初に埋めるハロプロ内ソロシンガーは、松浦亜弥でもなく安倍でもなく、後藤なのかもな‥‥というか、後藤なら出来るわこりゃ‥‥と確信。曲と曲の繋ぎで衣装替えを行い、"原色GAL 派手に行くべ!" へ。ここでキッズが数名ダンスで参加。ミニギターをぶら下げたりして、テレビ出演時同様のダンスをしてみせたりするんだから、侮れないっつうか。後藤は最後まで本当に良かった。完全に「ロック」だったもの。これ観ちゃったら、またソロ公演に行きたくなっちゃうわな普通。

●あぁ!

  最高潮に盛り上がった後に、ちょっとクールダウン。やっと生で体験出来る「あぁ!」の登場。名曲中の名曲、"FIRST KISS" を披露するんだけど‥‥田中れいなは堂々としてたものの、他のキッズの二人はやはり経験不足というか、ちょっと物足りなさを感じました。中盤でのフェイクなんかはおおっ!?と思う瞬間もあったけど、やはりCD音源程じゃないかな、と。悪くはなかったけど、曲がスローで地味な分、もっとしっかりと聴かせて欲しかったかな、と。まぁ俺が彼女達に求めるものがレベル高過ぎるのかしら‥‥

●カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)

  紺野を欠いた4人による「カン紺藤」は、"先輩 ~LOVE AGAIN~" を歌う。紺野のパートはあさみがカバーしてたのかな? 思ったよりも全員安定していたのが印象的というか。藤本の台詞が今まで聴いた中で、一番良かった。あと、あさみが往年の堀ちえみとイメージが重なって見えたのは、ここだけの話。

●稲葉貴子&ココナッツ娘。

  とうとう自分達の持ち歌さえ歌わせてもらえなくなったココナッツと、既に終了している某深夜番組で募集していた相方はどうなったの?な稲葉による、黄色5の "黄色いお空で BOOM BOOM BOOM" を、キッズをバックダンサーに迎えて熱唱。ちょっと口パクっぽかった気がしないでもないけど、まぁヘッドセットマイクって全部そういう風に聴こえちゃうから不便というか。何でこの曲を選んだのかといったら、これは間違いなく来る安倍の初ソロアルバムへの布石でしょうね(そのソロアルバムに同曲の安倍ソロバージョンが収録されていますからね)。ま、選曲自体は全然いいと思うし、歌えるメンツによるものだったから安心して聴いてられたんだけど‥‥なんか腑に落ちないというか‥‥

●前田有紀

  ゆきどんは、元旦にリリースされたばかりの新曲 "さらさらの川" を披露。本当に一番安心して「歌」を聴いていられるのは、この人だけかも。曲自体は演歌というよりも、歌謡曲とニューミュージックの中間といった印象。ドンズバの演歌路線を狙わず、例えば氷川きよしみたいな路線を突き進んでいけば、間違いなくブレイクできるだけの実力と才能を持ってると思うんだけど。バックに五木ひろしもついてるのにね。不思議だ。この人の曲がオリコンの100位以内にも入らないってのがどうにも‥‥アピールする層が確実に間違ってる気もしないではないけどね。

●飯田圭織

  圭織のソロは過去2枚リリースされたカバーアルバムからではなく、つんく♂の手による完全なる新曲、"エーゲ海に抱かれて" でした。作詞はつんく♂ではなく、三浦徳子というのがそれっぽくて印象的。楽曲自体はエーゲ海というよりも、後期WINK辺りが歌いそうな、そんな異国情緒漂うニューミュージック風な1曲。悪くない。もしかしたらこういう曲、圭織にしか歌えないのでは‥‥なんて気も。ま、たった1回しか聴いてないので、ちゃんとした評価はまた後ほどってことで。

●ZYX

  本当はここでコントをやるんだろうけど、さすがに時間がないのか、まこと&稲葉と、新垣理沙と松浦によるショートコント風MCでお茶を濁す。そしてZYXの登場。"白いTOKYO" を披露。実はこの日のステージ、過去のハロコンと大きな違いがありまして。アリーナ中央まで約50メートル程度の花道があって、その先にミニステージが用意されてるんですよ。後藤なんかは途中でここまで走ってきて歌ってくれたんですが(しかも俺の位置からだと、かなり近い)、ZYXの場合は最初からこのミニステージに登場。矢口真里と5人のキッズによるユニットなのですが‥‥矢口、ちっちゃーっ!ってのが第一印象。そして‥‥残念ながら、口パクでした。ええ、間違いなく。いや、以前聴いた話だと、完全にマイクオフというのは葉ロプロの場合はなくて、若干オンになってるみたいですが‥‥生声を聞き取ることはできませんでした。それは矢口にしても同じ。残念だなぁ、曲もパフォーマンスも最高に良かったのにさ。

●ミニモニ。

  間髪入れずにミニモニ。の登場。こちらは "CRAZY ABOUT YOU" を披露。当然口パク(のように聴こえた)。しかも珍しくショートバージョンだし(ミニモニ。の曲って3分程度のものが多いからってのと、子供に人気があるから、フルコーラスで歌われることが多いんだけどなぁ)。

●中澤裕子

  ハロプロ界のドン、中澤の登場。スツールに座りながら新曲 "元気のない日の子守唄" を歌う。この曲、ゆきどんの曲と全く同じメンツによる楽曲で、つんく♂曲じゃないんだよね‥‥それだからか、非常に新鮮な印象を受けました。これも古き良き時代のニューミュージックと歌謡曲の中間といった印象で、悪くないと思います(アレンジが高橋諭一というのもまた良し)。まぁ売れるか売れないかで言えば、確実に売れないタイプのど真ん中だと思いますが‥‥

●メロン記念日

  メロンはいきなり "MI DA RA摩天楼" で登場。懸念された斉藤瞳の腰ですが、この日観た限りではかなり良くなっている印象を受けました。ダンスも特にこれまでと同じように踊ってたし。そして何よりも、続く "かわいい彼" の時にはメインステージから花道を駆け抜けてミニステージまで移動し、サビパートでは斉藤もあの「胸を揺らさんばかりの」派手なダンスをちゃんと披露。ああ大丈夫だ、と一安心(どういう基準だよそれ)。そしてワンコーラス歌うと再びメインステージまで走って戻り、息もそんなに切れてないような感じでフィニッシュ。うん、文句なしに良かった。春ツアーはちょっと観れるか観れないか微妙なんだけど、大丈夫。この調子でいけば今年も‥‥後は「曲」だな、うん。

●松浦亜弥

  メロンでひとしきり盛り上がった後、ある意味主役である(はずの)あやや登場。いきなり数日後にリリース予定の新曲 "奇跡の香りダンス。" からスタートというのが憎い。これ、賛否両論かと思いますが、個人的には結構好き。いや、かなり好きかも。細かな分析はレビューに譲るとして、アルバムと同時期に録音したものの、ハッキリとした違いが感じられますよね。この「狙ってる」感が如何にもシングルといった印象。軽いMCの後に "THE LAST NIGHT" をワンコーラス歌い、そのままメドレー風に "GOOD BYE 夏男" に突入。ここで花道を走り抜けミニステージへ。何故かキッズも登場して、一緒に同じ振り付けで踊る。ま、邪魔に感じなかったからいいけど‥‥ジャニーズの線を狙ってるとは思うんだけど、正直まだまだ。もっと鍛錬が必要かな、と。

  松浦自体は、昨年末に観たライヴと比べれば全然調子が良さそう。ま、たった数曲だしな、こっちは。例の「口パク疑惑」でネット界は騒然らしいけど、別に俺は驚きもしなかったけどね。ま、行った人なら判ると思うけど、全部が全部口パクってわけじゃないし、特に昨年後半は酷い状態だったからねぇ。キャンセルされるのと、曲数大幅に減らされるのと、口パクで数カ所カバーするのと、一体どれがいいっていうの? 俺には正直判りません。観た人が気づいてガッカリするならまだしも‥‥(つうか「ハロプロ」だぜ!? 何をそんなに神格化してるんでしょうか? タイプは違うけど、BON JOVIやAEROSMITHだって曲によってはテープ(A-DAT)とか使って誤摩化してるじゃんか、と。って俺が言ったところで始まらないけどな。あと、俺は別に松浦をフォローしたりとか庇護してるわけじゃないから。現実としてそんなのいくらでもあるよ、と言ってるだけ。それを聞いて俺は別に驚きもしなかったって話です)

●再び、モーニング娘。

  モーニング娘。の本編スタート。これが安倍のラストステージ、15人編成の正真正銘のラスト‥‥まずは新曲 "愛あらば IT'S ALL RIGHT" でスタート。しかもフルコーラス。確かにこの時期に、このラストステージで歌われたら‥‥良いと言わざるを得ないわな普通。けどさ‥‥俺はやっぱり‥‥どうにも入り込めなかったよ。個人的には "Go Girl ~恋のヴィクトリー~" よりも駄曲、と敢えて言わせていただきます。スクリーンには安倍を中心として映し出しているんだけど、個人的にどうしても目が行くのは、毎度のことながら道重。ホント観てて飽きないわな、この子は‥‥。

  14人でのMCを済ませ、そのまま "シャボン玉" へ。興味深かったのは、道重の「なのに、どこ行ったんだよ~!」と「シャボン玉ぁ~!」っていう叫び声、あれが生声だったこと。これまではテレビ同様、カラオケだったのに‥‥それだけ彼女の成長が著しいってこと? しかもいい声してやがんの。ちょっと嬉しい驚き。ただ、石川のセリフ以降がカットされ、ワンコーラスのみというのが‥‥そのままメドレーで "ザ☆ピース!" に突入。この曲の時に花道を通りミニステージへ移動。間近で石川のセリフパートを堪能。本編最後は "そうだ!We're ALIVE" のショートバージョン。俺はてっきり "ここにいるぜぇ!" で締めるのかと思ってたんだけど。意外といえば意外だけど、モーニング娘。のテーマとも言える内容の楽曲なので、これで正解だったのかな。とにかく全員が力一杯この瞬間を楽しんでいるのが、手に取るように確認できました。そして終了。いつも通り袖に引っ込んでいく14人。最後に安倍も‥‥

  ここでアンコールを求める声が「なっちコール」に。と同時に、会場一面を包み込む真っ白なサイリウムの海。これ、ネット上でいろいろ賛否両論あったやつでしょ、やる前から。「サイリウムの海で埋め尽くすことが恒例行事」となるのが嫌、って人の気持ちも判るし、実は俺も反対派なんだよね‥‥「タンポポ畑」を大切にしたいからさ。ま、保田の時までだよな、って思ってたんだけど、今回もやるのか‥‥しかも開演前、客席ひとりひとりに配り回ってる一部のファンがいたりして、半ば強制的に「やらされてる」感。実は俺もサイリウム、渡されそうになったんだけど「俺、こういうの嫌なんで」と断ってるんです。アンコールを求める最中にも後ろの席の人に無理矢理勧められたんだけど、やっぱり頑に拒否。この日、殆どのことが笑って済ませられたけど、これだけはどうしても嫌だったからさ。

  そして、まこと&稲葉のMCに導かれるように、ドレスアップした安倍が再登場。が、ステージに現れた瞬間、その光景を目にして手で顔を覆ってしまう。暫くそのまま動けない安倍。何度か何か言おうとするも、すぐに「なっちコール」と白い海の光景にやられ、号泣。軽いコメントをした後、ゆっくりと花道を歩き、周りを見回しまた歩き、そのままミニステージへ。この後のコメント等はスポース新聞やその手のサイトでいろいろ書かれてるので割愛。「心を込めて歌います」と、"22歳の私" を熱唱。歌っている時はしっかり歌に集中。そこはさすがというか。歌い終えるとメインステージに戻ってくんだけど、そこには13人のメンバーの姿が。飯田に花束を渡されて、強く抱き合う二人。俺、ここで‥‥それまでこの「卒業劇」に何の感慨も湧かなかったのに、急に涙が‥‥ここからはただただ、ひたすら涙を流すばかり。どうして泣いたのか、俺にも判らないのよ‥‥メンバーにもらい泣きってのもあるんだろうけど、なんていうか‥‥何かが終わる瞬間を見てしまったからかな。うん、今でもよく判らないんだけどさ‥‥。

  まず飯田が欠席した紺野からの手紙を読み、それに続いて6期メンバーからひとりずつ送辞。田中、道重、亀井、藤本、新垣、高橋‥‥新垣があんなに泣き崩れてる姿、初めて見た。やはり安倍に憧れてモーニング娘。になった子だからな。高橋も、保田の卒業の時は悔しい思いをしたけど、今日は(まぁ出番が少なかったからかもしれないけど)思う存分力を発揮できたんじゃないでしょうか。そして小川も泣き崩れて言葉にならず。続いて4期。加護‥‥この子も泣いて泣いて。笑顔で送り出すのが信条らしい吉澤も、笑顔を引き攣らせながらも目には涙を溜めてる。そして‥‥辻。既にひとりでは立っていられず、飯田と石川に両脇から抱えられ、後ろから矢口が支えている状態。引き笑いというのがよくあるけど、彼女の場合「引き泣き」というか‥‥明らかに過呼吸気味。過呼吸持ち及び経験者ならば、あれがそうだってこと、一目で判ると思うよ。見てて俺、「あ、ヤバイよ‥‥」って瞬時に思ったもん。結局、殆ど言葉らしい言葉も発せぬまま安倍に強く抱かれ、戻っていったんだけど‥‥途中で座り込んでしまってね。慌ててスタッフ2人がやってきて、彼女を両脇から抱えてステージ袖へ運んでいって‥‥この瞬間、客席から小さい、しかもかなりのロートーンで「えぇ~‥‥」という、声にならない声が‥‥ここで俺、完全に醒めちゃってさ。涙は完全に止まっちゃった。その後、石川、矢口、飯田が言葉を掛けて行ったんだけど、やはり飯田とのやり取りが一番ググッとくるものが。けど泣けなかったんだけど。

  辻を欠いた13人になってしまいながらも、ホントに「15人編成のモーニング娘。」として最期の曲となったのが、"ふるさと"。フルコーラスで歌われてました。ワンコーラス目は普通に歌い、ツーコーラス目から6期、5期、4期‥‥という順番で安倍が各メンバーの元へと立ち寄り、微笑みかけながら歌うのね。ああ、やっぱり安倍は強い子だな、彼女ならこの先も大丈夫だ、って直感で思った瞬間でした。楽観的過ぎるかもしれないけど、そう思えたのよ‥‥ま、あの場に居た多くのファンは悲壮感と絶望感しか感じなかっただろうけどさ。

  再びステージを去ったモーニング娘。‥‥まこと&稲葉が再び戻ってきてコメントするんだけど、明らかに稲葉が感極まってるのが判りました。ここで辻について、感極まりすぎて立っていられなくなった、ステージの袖から見てるので大丈夫、とのこと。ま、辻が過呼吸持ちだというのはファンなら知ってる承知の事実。多分少なからず「事実はもっと深刻なんじゃねぇの?」と疑っている人はいたはず。そう、俺を含めてね‥‥この日の出演者が1組ずつステージに呼ばれて行くんだけど‥‥カントリーのあさみや中澤は明らかに泣いた後っぽかった。特に中澤は‥‥完全に号泣した後といった印象。最後にモーニングが戻ってくるんだけど‥‥俺は途中まで気づかなかったんだけど、加護の姿がなかったようでして。終了時に報告された話によると、辻同様感極まりすぎてステージに戻れなかった、と。確かに彼女もかなり酷い泣きっぷりだったけど、立てなくなる程だったか‥‥後でDVDが出たら確認し直そう。結局最後の最後は12人になったモーニング、ハローとしても総勢40人‥‥ホントの最後に歌われたのは "でっかい宇宙に愛がある" でした。矢口は泣き崩れて歌にならない状態。それを優しく包み込むように支える中澤‥‥安倍のラスト公演が何故モーニング娘。としてのライヴじゃないのか!?と疑問視する声が多いけど、俺はハロコンで正解だったように思います。多分、モーニング娘。の残された14人だけじゃ、「安倍なつみ、卒業」という現実を抱えきれなかったんじゃないかな、と。中澤や後藤といった元メンバー、モーニングのツアーでいつも一緒になるカントリーやココナッツの面々、そして古い付き合いとなる稲葉といった顔馴染みが多い中で彼女を送り出すのが、「モーニング娘。の顔」だった安倍にはピッタリだったのかもしれない‥‥今はそう思ってます。勿論、これに同意してもらおうとは思わないし、人それぞれ思いや考えは違うだろうからさ‥‥否定だけはして欲しくないな、と。俺も他人の考えを否定するつもりは毛頭ないけどね。

  最後の最後、一番最後の「愛とな~る!」のフレーズが終わった瞬間。全てが終わった‥‥ある意味、「世界の終わり」。あるいは「夏休みの終わり」‥‥俺にとっての「永遠の夏休み」が終わりを告げようとしてるのかもしれない‥‥そんな寂しさが、いきなり襲ってきて、再び涙が‥‥メンバーがひとり、またひとりと去っていき、最後にステージ上に残ったのが安倍、飯田、矢口、そして中澤という1~2期メンバー。もしこの日、保田が参加してたら間違いなくこの中にいたはず‥‥6年間、戦い抜いた戦友、ライバル、親愛なる家族。いや、そんな陳腐な言葉じゃ言い表せない程の繋がりを持つ1~2期メンバーが最後の最後までステージに残ったことが、非常に印象深く、そして「ひとつの時代」が終わったことを実感させる瞬間でもあったのです‥‥少なくとも、俺にとってはね‥‥

  ステージ上に誰も居なくなっても、「なっちコール」は収まらず、更に強くなる一方。エンディングSEとして "Go Girl" のカラオケが流されたんだけど、みんなそれに合わせて普通にPPPHとか入れてるし‥‥俺はというと、ぐったりと自分の席に座り込んで、俯いたまま物思いに耽るばかり。時々涙流したりなんかしてね‥‥何で泣いてるのか、自分でも理由が判らないのにね‥‥

  約2時間半に及ぶ長丁場が終了し、会場外に出ると救急車が‥‥瞬時に「辻? 加護??」と思ったけど、結局判らず終い。そのままとぼとぼと新横浜の駅に向かい、電車を乗り継いで帰路に着いたのですが‥‥帰りの電車やバスでも「iPod」に入れたモーニングをランダムに流しっぱなし。しかもプレイボタンを押した瞬間に流れたのが、よりによって "ふるさと" だったという偶然‥‥帰りの高速バス、誰にも気づかれないようにひとり涙を流してたのはこの俺です。

  あれから2日が経ち、少しは気持ちの整理がついた俺。今思うのは‥‥別に安倍が居なくなったからといって、そんなすぐにモーニング娘。に対して興味がなくなるなんてことはなく、今日もこうやってこのレポートを書きながら彼女達の曲を、いつも通り聴いてるし。つまり、本当の意味での「答え」は、歌番組やライヴで「安倍のいないモーニング娘。」を目撃した時、初めて出るんだと思います。勿論、その時にちゃんと答えが出るかどうかは判りませんけどね‥‥いや、答えなんて最初っからないのかもしれない。ただひとつ言えるのは、ここまで来た以上、最後の最後まで‥‥今までとは違う形になるけど‥‥彼女達の最期を看取ってやろう、と。ライヴに行く回数も減るだろうし、あるいはこれが最後のライヴになって、もう二度と行かないのかもしれない‥‥その「答え」が見つかってしまったとしても、そのまま自分に嘘をついて、悲鳴をあげながら失速していく彼女達を見守っていくのかもね‥‥今はそんな気がします。

  「安倍なつみが在籍した『モーニング娘。』」はこの日を最後に完結しました。けど、「安倍なつみが愛した『モーニング娘。』」はまだ存在しています。抜け殻と言われようが、そこに存在している以上、俺は目を背けずに直視していくつもりです。その覚悟はもう十分に出来てますから‥‥。


[SETLIST]
01. 愛の園 ~Touch My Heart!~ [モーニング娘。おとめ組]
02. 晴れ 雨 のち スキ♡ [モーニング娘。さくら組]
03. Go Girl ~恋のヴィクトリー~ [モーニング娘。]
---MC [全員&辻加護卒業報告]---
04. うわさの SEXY GUY [後藤真希]
05. 抱いてよ!PLEAS GO ON [後藤真希]
06. 原色GAL 派手に行くべ! [後藤真希]
---MC [まこと&後藤]---
07. FIRST KISS [あぁ!]
08. 先輩 ~LOVE AGAIN~ [カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)]
09. 黄色いお空で BOOM BOOM BOOM [稲葉貴子&ココナッツ娘。]
10. さらさらの川 [前田有紀]
11. エーゲ海に抱かれて [飯田圭織]
---MC [まこと/稲葉/松浦/新垣]---
12. 白いTOKYO [ZYX]
13. CRAZY ABOUT YOU [ミニモニ。]
14. 元気のない日の子守唄 [中澤裕子]
15. MI DA RA摩天楼 [メロン記念日]
16. かわいい彼 [メロン記念日]
17. 奇跡の香りダンス。 [松浦亜弥]
---MC [松浦亜弥]---
18. THE LAST NIGHT [松浦亜弥]
19. GOOD BYE 夏男 [松浦亜弥]
20. 愛あらば IT'S ALL RIGHT [モーニング娘。]
---MC [モーニング娘。]---
21. シャボン玉 [モーニング娘。]
22. ザ☆ピース! [モーニング娘。]
23. そうだ!We're ALIVE [モーニング娘。]
---ENCORE---
---MC [安倍]---
24. 22歳の私 [安倍なつみ]
---MC [娘。から安倍への送辞]---
25. ふるさと [モーニング娘。]
---MC [全員]---
26. でっかい宇宙に愛がある [全員]
---S.E. [Go Girl ~恋のヴィクトリー~]---



▼モーニング娘。『愛あらば IT'S ALL RIGHT』
(amazon:国内盤CD

2003年12月27日 (土)

ハロー!プロジェクト『プッチベスト4』(2003)

  というわけで、毎年恒例となった「プッチベスト」シリーズの第4弾。年々、当初の意味合いから少しずつ外れてきてるような気がしてたんですが、今年の「プッチベスト4」収録曲を見てもらえば判るように、完全に『YOUNG PERSON'S GUIDE TO ハロー!プロジェクト』の役割を果たしていないと思うんですよ。単なるオムニバス、今年リリースした曲の寄せ集め。しかも、現時点ではモーニング娘。以上に影響力を持っていると言っても過言ではない松浦亜弥と、2003年最も活躍したといえるであろう後藤真希の楽曲が収録されていない。多分、来年早々彼女達のアルバムがリリースされるからカットされた‥‥という政治的理由があるのかもしれません。同じような理由で安倍なつみもソロシングルではなくて企画モノの方が収録されている、等々‥‥不透明な部分が多々あるんですが‥‥まぁ2003年のハロープロジェクトを振り返るという意味も込めて、1曲1曲簡単にコメントしていきますか(何か今年の年末って、振り返ってばかりだな、ハロプロに関しては)。


●M-1:壊れない愛が欲しいの / 7AIR
  7月リリースのシャッフルユニットEPより。レビューはこちら。個人的にはやはり3組の中で一番テンション的に落ちるかな、と。けどどれもここ数年のシャッフルの中ではかなりレベル高い方なんですけどね。そんな中での3番手。あくまで俺の中でね。

●M-2:GET UP! ラッパー / SALT5
  同EPより。レビューはこちら。バックトラックが一番好きなのがこの曲。EPのバックトラック(カラオケ)で一番聴いたのが、実はこの曲。松浦がサードアルバムの中でこの曲をソロで歌うようだけど(既にライヴでは披露済み。ま、あの時は稲葉貴子とのデュエットだったけど)、これをひとりで歌うのはかなりキツイんじゃないか‥‥と。

●M-3:BE ALL RIGHT! / 11WATER
  同EPより。レビューはこちら。一般的に一番人気があったのがこの曲みたいですね。最も「モーニング娘。らしさ」を伝承してるのがこの曲なのかな、と。俺も好きですけどね。

●M-4:晴れ 雨 のち スキ♡ / モーニング娘。さくら組
  9月リリースの「~さくら組」名義のファーストシングル。レビューはこちら。時間が経ってみて気づいたけど、音がちょっと良くない気が‥‥シンバル系の音にちょっと難あり。ま、それが楽曲の良さに影響するとは思いませんけど。やっぱりバンドサウンドで聴きたかった1曲。

●M-5:愛の園 ~Touch My Heart!~ / モーニング娘。おとめ組
  9月リリースの「~おとめ組」名義のファーストシングル。レビューはこちら。これもリズム隊、生バンドにすべきでしたよね。江川ほーじんがあんなに素晴らしいベースを聴かせてくれているのに。勿体ないです。曲もホントに良かったのにさ。

●M-6:行くZYX! FLY HIGH / ZYX
  8月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。"白いTOKYO" を聴いてしまった今となってはちょっと個人的に軍配は後者に挙がるんだけど、それでも今年のハロプロを代表するナンバーだと思いますよ。いろんな意味で今年は「キッズの躍進」の年だったんだな、と。"がんばっちゃえ!" から始まってたんですよね、全部(その曲を外した時点で、このコンピ盤の意味合いが弱くなってる気が)。

●M-7:SEXY NIGHT ~忘れられない彼~ / ROMANS
  8月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。何だかんだ言われながらも、やっぱり好きです、全てにおいて。勿論、カップリング曲 "ロマン" の方がもっと好みなんですけどね。第2弾は本当にあるんでしょうか‥‥

●M-8:FIRST KISS / あぁ!
  10月リリースのファーストシングル。レビューはこちら。文句なしの名曲。普通にポップスとして十分機能してると思う‥‥だけに、現状に泣けてくる。一般層からも無視され、ヲタからも無視され。多分2~3年後に大絶賛されてるような気が。つうかここまでのアルバムの流れ、かなり良くないですか? 自分が作ったCD-Rとほぼ同じ構成なのでビビッたもん(自分の場合、この後にミニモニ。の "CRAZY ABOUT YOU" を入れるんですけどね)。

●M-9:浮気なハニーパイ / カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)
  7月リリースの「~紺野と藤本」名義のファーストシングル。レビューはこちら。怪作とか迷作とかいろいろ言われたこの曲、今更的ユーロビート&パラパラサウンドが玉に瑕だと思ってたけど、やっぱりこのバランス感が良かったんだね。意外とあさみの声がこういう曲に合ってることにも気づかされたし(って今気づいたんですが)。

●M-10:チャンス of LOVE / メロン記念日
  5月リリースの9枚目のシングル。レビューはこちら。よりによって、何でこの曲選ぶかなぁ~? 普通 "赤いフリージア" じゃねぇの? (メロン的に)大ヒット曲ですよ!? アルバム未収録曲を選んだ結果だというのはよく判るんですが、このセンスの駄目さ加減がハロプロ及びアップ・フロント・エージェンシー最大の欠点なんだよね。

●M-11:WOW WOW WOW / プッチモニ
  お蔵入りしていた、第3期プッチモニのファーストシングルとなる予定だった曲。今回初出にして、このアルバムの売り要素。'03年正月ハロプロコン及び同年春のモーニング娘。ツアーにて披露されていたこの曲、やはりアレンジが少し変わってる気が。ギターが重厚になってるし(多分)‥‥気のせいかしら? 最初の印象だと、もっとチープなイメージがあったんだけど‥‥まぁチープには違いないんですが、それでも許せるチープさだと個人的には思います。全部ギターに誤魔化されてる気がしないでもないけどね。

●M-12:ミニモニ。数え歌~お風呂ば~じょん~ / ミニモニ。
  5月リリースの7枚目(ミニハムず名義を含めれば9枚目)のシングル。ゆきどんを除けば俺が今年唯一買わなかったシングル‥‥かな? ミニモニ。ものは買ったり買わなかったりなんですが、正直この曲に対しては俺、かなりの嫌悪感があったんですよ。子供相手のユニットであるミニモニ。というのは理解できるのだけど、いくらなんでもこれは子供をバカにしてないかい?という疑問があって。未入学児あたりなら受け入れられなくもないだろうけど、小学生がこれ聴いてどう思うか‥‥結局彼女達のCDを買ってくれるのって、大人のファンか、そういった小学生児童なわけでしょ? その人達が買って恥ずかしくない作品かこれは!?っていうね‥‥ちょっと度が過ぎるぞ、つんく♂よ、とずっと感じてたわけ。
  けどね、今回このアルバムで、初めてちゃんとしたCD音源で聴いてみると‥‥思ってた程悪くなかったんですよ。まぁ確かにこの歌詞はやっぱりないよな‥‥って気持ちは変わらないですが、バックトラックや曲自体には特に文句ないんですよね。むしろミニモニ。にしては普通過ぎるくらい。そして "CRAZY ABOUT YOU" を通過した後だからこそ、この振り幅こそミニモニ。なんだな、と改めて実感したわけです。まぁだからといってシングルを買ったりはしないでしょうけど。

●M-13:母と娘のデュエットソング / おけいさんと安倍なつみ(モーニング娘。)
  5月リリースの企画ものシングル。レビューはこちら。改めて聴くと、なっちの歌声が凄く良いんですよ。"22歳の私" や "ピ~ヒャラ小唄" での歌声や歌唱法って、レコーディング方法の影響もあるでしょうけど、とにかく「重い」んですよ。ベッタリしてるというか。それと比べると、ここで聴けるなっちの歌声、本当に楽しそうで自然体。俺がこの曲を評価してるのって、実はそういった所が大きく影響してるのかもしれませんね。そして、今後はそういった「安倍なつみ」をもっと観たい/聴きたいと思うんですけどねぇ‥‥アルバム、期待してます!

●M-14:GET ALONG WITH YOU / 中澤裕子
  5月リリースの8枚目のシングル。レビューはこちら。最近ステージからまた離れつつありますが、来年2月には早くも新曲が。ホントに、ホントーに、そろそろアルバムお願いします。いい曲があんなに貯まったじゃないですか!

●M-15:東京きりぎりす / 前田有紀
  7月リリースの4枚目のシングル。「zetima」移籍後初の作品。移籍したからってわけじゃないでしょうけど、今年からシャッフルにも参加してるから、その兼ね合いもあってアルバムにも初収録。過去にもライヴオンリーであか組4に参加した経緯があるんですが、それを別としても今回の参加は興味深いですね。そしてこの曲。中澤の演歌時代の曲と比べると、演歌度が低い気が。バックトラックが薄っぺらいのは仕方ないとしても、メロとかは意外とポップス/歌謡曲の範疇なんですよね。勿論、そっち方面を狙った作品だとは思うんですが。これなら確かに若い子がハロコンとかで聴いても口ずさめるわな。

●M-16:夏 LOVE ロマンス / ハロー!プロジェクト
  今回初出の楽曲。ハロプロ勢全員で歌っていること、バックトラックが夏っぽい(スチールドラムやウクレレが登場したり、タイトルにも「夏」の文字が)ことから、"OH! BE MY FRIEND" ではなくて本来は実はこっちがシャッフルEPに収録される予定だったんじゃないかな?という気がするんですが、如何でしょう? で、この曲。いいんですよね、全体的に。飛び抜けて素晴らしいとは言いませんが、如何にも河野伸らしいアレンジで、非常に好感が持てる1曲。ピアノがカッコイイですよね、特に。モーニング娘。のアルバム曲として聴きたかったかも。

●M-17:シャボン玉(asia mix) / モーニング娘。
  7月リリースの19枚目のシングルの、リミックス・バージョン。オリジナル・テイクのレビューはこちら。毎回お馴染みのリミックスですが、これまでは原曲のイメージを残しつつ味付けするといった作風が多かったんですが、今回はかなり解体/再構築して遊んでる気が。いきなり石川のセリフから始まる辺り、ちょっとした悪意さえ感じてしまいますよ‥‥いやいや、俺はこれ好きですね。自分でDJの真似事とかする時には是非使いたいと思います。


●総評
  というわけで、全曲駆け足で解説してきましたが、如何でしたでしょうか? こうやって1枚にまとまって聴いてみると、必然的に今年を振り返ってしまうわけですが‥‥やはり何度も言うように、2003年って‥‥特に中盤辺りから‥‥そんなに悪い年でもなかったような気がするんですよ。初頭はアルバム連発で、ちょっと厳しい楽曲も多かったりしましたが、結果良ければ全て良しじゃないですが、個人的には2002年以上に平均的に楽しめたかも。ただ、突出した楽曲がなかったのも今年の象徴ですね。去年でいったら "そうだ!We're ALIVE" だったり "Yeah!めっちゃホリディ" だったり "さぁ!恋人になろう" といったタイプの曲がね。全体的に "香水" とかその辺の流れに行きつつあるという。それはそれでいいと思うんですが、やはり多くの人は前者的な楽曲を求めてるようですし、バランス的にもそろそろそういった「大きな一発」が欲しいところ。

  で、やっぱり選曲的にはこれが正解とは思えないよなぁ。去年の「プッチベスト3」の方が選曲だったらまだ良かったように思うんですが‥‥これからハロプロ聴こうって人に対してはオススメしません。ある程度好きで普段シングルとか買わない人、ある特定のユニットだけ追ってて他のユニットには興味もなければシングル1枚も持ってない人とか、そういった人にはオススメできるけど。

  でもね、いざ聴いてみると‥‥普通に聴けちゃう。いや、カタログとしての意味合いは薄いけど、ただ鳴らしておく分には凄くいいアルバムだと思います。だっていい曲ばかりだし。真剣に聴く作品集ではないけど、まぁパーティーアルバムですよね。これで松浦の "ね~え?" と後藤の "うわさのSEXY GUY" か "スクランブル" が入ってたら文句なしだったんですけどねぇ‥‥

  というわけで2003年、「最後のハロプロ論」をお送りしました。おしまい。



▼ハロー!プロジェクト『プッチベスト4』
(amazon:国内盤CD

2003年12月 7日 (日)

「第2回ハロプロ楽曲大賞2003」とみぃの場合

<俺がハロプロ嫌いになるわけねーじゃん!>

‥‥みんなゴメンよ! 数日前サイト内でハロプロに対してネガなことを書いてたと思うんだけど‥‥ウソ!ウソだから!!

いや、正確には本当なんですが(どっちだよ!)、まぁこの選出自体は既に先月中に行っていたものなんで、その時の感情とは全く関係ないので。ただ途中で参加するつもりがなくなってしまったので、このままお蔵入りさせようかとは思ってましたが。単純に「やっぱ折角書いたんだし、いろんな意味でのけじめもあるから」ってことでアップすることにしたんですけどね。つうか何だかんだでみんな読みたいんじゃないの?? しかも改めてアップするにあたって、メチャメチャ加筆してますからね。ホント読み応え十分な内容になってると思いますよ。

というわけで‥‥ピロスエさん主催で今年も行われることとなった「第2回ハロプロ楽曲大賞2003」。今年はかなり大がかりな仕掛けを用意してるようですが、それとは全く関係なく、とみぃなりに今年1年‥‥正確には2002年12月~2003年11月にリリースされたハロー!プロジェクト及びその周辺(ソニン、安倍麻美含む)がリリースした楽曲の中から5曲を選んでみようと思います。

あと、今年はPV部門も新たに出来たそうで(昨日ピロスエさんに聞かれるまで、全然意識してなかった。汗)、そちらも最後に選んでみたいと思います。


<エントリー候補>


●モーニング娘。
・Do it! Now (CRAZY SODA REMIX)
・TOP!
・「すごく好きなのに・・・ね」
・シャボン玉
・恋 ING

●モーニング娘。さくら組
・晴れ 雨 のち スキ♡

●モーニング娘。おとめ組
・愛の園 ~Touch My Heart!~

●ミニモニ。(ミニハムず)
・CRAZY ABOUT YOU
・恋愛1周年
・ミニハムずの結婚ソング
・ミラクルルン グランプリン!

●カン梨華
・新しい恋の初デート

●カン紺藤
・浮気なハニーパイ
・先輩 ~LOVE AGAIN~

●メロン記念日
・赤いフリージア
・遠慮はなしよ!
・ANNIVERSARY
・ENDLESS YOUTH
・夏

●ZYX
・行くZYX!FLY HIGH

●ROMANS
・SEXY NIGHT ~忘れられない彼~
・ロマン

●あぁ!
・FIRST KISS
・正夢

●中澤裕子
・GET ALONG WITH YOU

●後藤真希
・晴れた日のマリーン
・手を握って歩きたい (Album Version)
・うわさのSEXY GUY
・彼、旅行中なり
・スクランブル
・長電話
・抱いてよ!PLEASE GO ON
・原色GAL 派手に行くべ!

●松浦亜弥
・あなたの彼女
・ダイアリー
・デート日和
・ね~え?
・THE LAST NIGHT

●藤本美貴
・ブギートレイン'03
・大切
・涙GIRL
・銀色の永遠
・SHALL WE LOVE? (藤本Version)

●シャッフルユニット
・GET UP!ラッパー (SALT5)
・BE ALL RIGHT! (11WATER)
・OH!BE MY FRIEND (ハロー!プロジェクト)

●「FOLK SONGS 4」
・真夜中のドア ~Stay With Me~ (メロン記念日)
・中央フリーウェイ (矢口真里)

●ソニン
・好きな人だから
・合コン後のファミレスにて
・ADA BOY & DA GIRL

●安倍麻美
・Our Song
・きみをつれていく


上に各ユニット/ソロ毎に今年俺の中で印象に残った楽曲をそれぞれ5曲程度ずつ選出してみました。まずモーニング娘。ですが‥‥正直、今年は圧倒的に「これっ!」という曲が‥‥ないに等しかったと思います。平均点以上、80~85点程度の曲がシングルとして選ばれてたような気がするし。俺の中ではやはりモーニングって「0か100」なわけで、そういう意味では "モーニング娘。のひょっこりひょうたん島" や "GO GIRL ~恋のヴィクトリー~" はその流れを受け継いではいるものの、俺の中では「0」にさえもたどり着けない、非常に中途半端な印象しか与えない楽曲だったように思います。ま、普通に聴けば両方共いい曲なんですけどね。けどそんなもん、本体には求めてないしさ。そういう点を踏まえつつ選んだのが右の5曲。"TOP!" と"シャボン玉" は正に「100」に限りなく近かったかな、俺の中で。"Do it! Now (CRAZY SODA REMIX)" は単純にシングルバージョンよりも好きで、楽曲の良さを再認識できたテイクという意味で。"「すごく好きなのに・・・ね」" と "恋 ING" はもう純粋にその曲の良さで。特に後者は来年以降の彼女達を占うという意味で、興味深かったかなと。音楽面では全然参考にはなりませんけどね。

さくら組とおとめ組に関しては以前レビューに書いたように、「本体でTOO MUCHなことを思いっきりやって、分割班で楽曲指向を追求する」的なことをやってくれればな、と思ってるんで。まぁ次の曲次第ですよね。

ミニモニ。はミニハムず名義込みで右の4曲。シングル「CRAZY ABOUT YOU」からの2曲は当然候補に。後は昨年末と今年のミニハムず名義2曲を。両方とも素晴らしいと思いますよ、ええ。

カントリー娘。周辺は、カン梨華名義での未発表曲"新しい恋の初デート" と、カン紺藤名義でのシングルナンバー "浮気なハニーパイ" と "先輩 ~LOVE AGAIN~" を。タイプ的には三者三様といった感じですし、どれも従来の「カントリー娘。」からはかけ離れたものですが、純粋に楽曲として気に入っていたし、今年聴く頻度がかなり高かった曲ばかりなので。

メロン記念日からはシングル「赤いフリージア」収録の2曲、ファーストアルバム「1st Anniversary」から "ANNIVERSARY" と "ENDLESS YOUTH"、そしてシングル「チャンス of LOVE」 C/W曲の "夏" を。リリースが今年12月だったから「かわいい彼」は対象外。残念。

今年新たに派生したユニット、ZYX、ROMANS、あぁ!についてはそれぞれの楽曲を、特に後2組についてはC/W曲込みで選出しました。ホントどれも気に入っていてよく聴きました。

続いてソロアーティスト編。安倍なつみに関しては‥‥純粋に楽曲という意味では、残念ながら最終選考に残すまでの楽曲はなし。"22歳の私" は確かにいい曲だと思うけど、その他のソロ/ユニット曲がインパクト強いものばかりなので、残念ながら選出外。

中澤裕子は今年唯一のシングル"GET ALONG WITH YOU" を。当然の結果です。今年上半期だけだったら絶対にトップ5に入れてますね。

今年のハロプロを語る上で欠かせないのが、後藤真希。彼女のみ8曲も候補曲を選んでしまいました。アルバムとしての完成度は低かった「マッキングGOLD (1)」 ですが、特に "晴れた日のマリーン" が突出した出来。それ以外だと "手を握って歩きたい (Album Version)" が「そうそう、こういうアレンジを待ってたんだよ!」という素晴らしい出来でしたね。シングル曲はぶっちゃけ、全部好きなんですよね。「うわさのSEXY GUY」と「スクランブル」に関してはC/W曲込みで気に入ってるし、"抱いてよ!PLEASE GO ON" も "原色GAL 派手に行くべ!" も素晴らしかったし。どれも甲乙付けがたいんですよ。ホント困りものです。

その反面、昨年までの充実振りがウソみたいなのが松浦亜弥。音源上でのパフォーマンスは相変わらずなんですが、楽曲がねぇ‥‥出た当時はヘヴィローテーションしてても飽きが来るのが早すぎるんですね。そんな中でも特に印象深かったのは、アルバム「T・W・O」収録の "あなたの彼女"、"ダイアリー"、"デート日和" の3曲。従来の『あややらしさ』を伝承しつつ、更に高みへと到達しつつあるのが伺える良作だったと思います。シングルに関しては‥‥う~ん、"ね~え?" と "THE LAST NIGHT" くらいかな?ってまぁ3枚しか出てないんでアレですが(あ、"草原の人" も選考対象か)。今年はC/W曲のクオリティがちょっと落ちたような気がしますね。所謂「捨て曲」が多かったような‥‥

そして暫くソロ活動は休止中の藤本美貴ですが、今年発表した楽曲に関してはホントどれも好きなんですよ。シングル 「ブギートレイン'03」はC/W曲込みで素晴らしかったし、アルバム「MIKI (1)」収録の新曲4曲もホント良かったし。そんな中選んだのが右の5曲。"SHALL WE LOVE? (藤本Version)" はちょっと反則気味ですけどね。

ソロはひとまずこの辺で。続いて企画モノ/企画盤編。今年のシャッフルユニットは本当にどれも素晴らしいと思ったし、捨て曲が一切なかったのが嬉しかったよね。個人的テンションが落ちたのが7AIRかな。けどホントに僅差ですけどね。というわけでSALT5と11WATER、そしてハロー全体で歌った "OH! BE MY FRIEND" を選んでみました。企画盤だと今年一番良かったのが「FOLK SONGS 4」でしょうね。この中からはメロン記念日が歌った "真夜中のドア ~Stay With Me~" と 矢口真里 のソロナンバー "中央フリーウェイ" を。これもよく聴いたアルバムなんですが、特にメロンの方は今年出たどのオリジナル曲よりも良かったんじゃないか!?と思えるパフォーマンス。ライヴで歌って欲しいですね。

最後はハロプロ周辺ということで。ソニンはアルバム「華」から "好きな人だから" を。この曲が一番突出した出来だったように思います。それ以外だと最新シングル「合コン後のファミレスにて」収録の2曲を。どのアルバム収録曲よりも素晴らしかったんじゃないか!?なんて声がある程、ホントに良かったと思いますよ。

そして、安倍なつみの実妹ってことで安倍麻美も。実は1枚も音源持ってないんですが、特にセカンドシングル曲 "Our Song" と "きみをつれていく" は職場の有線でかかる度に耳を惹き付けられた、いろんな意味でインパクト重視の楽曲。この2曲に惹かれてアルバム買ってみようかと思った程。ま、もうちょっと様子見ですかね。

以上、こんな感じです。さてさて、この中からどの5曲が選ばれるのか‥‥以下、5位から順に紹介していきたいと思います。


第5位:後藤真希 「彼、旅行中なり」

後藤に関しては本当にどれを選んでもおかしくないんだけど、最後の最後まで悩んだのがこの曲と "手を握って歩きたい (Album Version)"、"スクランブル" の3曲。結局世間一般が彼女をイメージする時の『クールさ』とはかけ離れた、等身大の彼女らしさを余すところなく表現したのが上記3曲だったのかな、と。まぁ "手を握って歩きたい" は去年も選んでるので、ファーストソロツアーでのパフォーマンスも印象深い "彼、旅行中なり" を選びました。以前掲示板の方で「加藤いづみっぽい」という声が挙がりましたが、ホントそんなイメージが強い1曲。またライヴで聴きたいですね!


第4位:藤本美貴 「大切」

藤本に関してはもう最初っから決めてました。絶対にこれ以外考えられないって。いや、これ以外にも "ブギートレイン'03" も入れようかどうか悩みましたが、やはり最後の最後に訪れる「衝撃的なオチ」(この場合『オチ』とは言わないのかな?)、これだけの為に選んだと言っても過言ではないでしょう。ホント、今年リリースされたつんく♂関連の楽曲の中で、一番インパクトがあった1曲ではないでしょうか。藤本のぶっきらぼうで、それでいて切々と歌うパフォーマンスも彼女ならではといった感じで。多分これを松浦や後藤がやったら、ここまでべた褒めしてなかったかもしれません(それは言い過ぎか?)。とにかく‥‥悪いことは言わないから、来年からまたソロ活動再開させてあげてください!!


第3位:ZYX 「行くZYX!FLY HIGH」

文句なしの上位入り。ハロー!プロジェクト・キッズに対してネガな印象しか抱けなかった俺ですが、この曲で完全に見直した。というか、このユニットって矢口以上にキッズが目立ってるんだもん。やはり矢口はセンターに立つよりも2番手、3番手として動いた時に最も魅力を発揮する人なのかもしれないなぁ、と改めて実感しました。間もなくリリースされるセカンドシングル "白いTOKYO" も "行くZYX!FLY HIGH" とはタイプの異なる楽曲ながらも、非常に素晴らしい作品に仕上がっているので、今後が大いに期待できるユニットのひとつかもしれませんね。


<番外編:6~10位>


6位:モーニング娘。「シャボン玉」
7位:ミニモニ。「CRAZY ABOUT YOU」
8位:あぁ!「正夢」
9位:ROMANS「ロマン」
10位:中澤裕子「GET ALONG WITH YOU」


さて、上位2曲発表に行く前に、6位以下を紹介しておきましょう。本来は対象外なんですが、当サイト内のみでの紹介ということでご理解ください。

6位はモーニング娘。の "シャボン玉"。実は当初考えていた結果では10位内に入ってなかったんですけど、夕べたまたまカラオケでこの曲を歌ったら「‥‥やっぱいい曲やんか!」って思って。まぁベスト5には入らないものの、ギリギリ6位くらいかなぁ、と。けどね、この曲に関しては正直なところ「映像込み」で評価が一気に上がるところがあるんですが(ま、それは後程語るとして)。

7位はミニモニ。の "CRAZY ABOUT YOU"。これも文句なしでしょう。正直そのカップリングである "恋愛1周年" とどっちにしようか悩んだのですが、単純にカッコイイと思ったタイトルナンバーの方で決定。

8位は「あぁ!」のシングル "FIRST KISS" のC/Wナンバー、"正夢"。これも5位内に入れたかった程気に入っていて。もうこのユニットに関してはどんどん新曲聴きたいです!

9位はROMANSのシングル "SEXY NIGHT ~忘れられない彼~" のC/W曲、"ロマン" を。本当に今年はC/W曲に当たりが多かったように思います。決してシングルのタイトル曲にはならない(なれない)ものの、それでいて下手したらそのタイトル曲を食ってしまうようなインパクトと完成度を持った曲、これが今年のハロプロ関連のC/W曲に対して感じた印象です。特にこの曲はタンポポを彷彿させるイメージがあったり、つんく♂らしい「曲の継ぎ接ぎ」が登場したりで、聴いてて飽きが来ないんですよ。参加メンバーのパフォーマンスも素晴らしいですしね。

10位は中澤裕子の "GET ALONG WITH YOU"。曲そのものの素晴らしさもありますが、やはりこの曲は後半~エンディングにかけての中澤の歌による盛り上げ方が全てですね。ちょっと感動的ですよこれは。あの中澤が‥‥っていう思いもあるし、こういう曲は他の若い子には歌えないよなぁ‥‥等、とにかく印象深い1曲。

これ以外にもカン紺藤 "先輩 ~LOVE AGAIN~" とかミニハムず "ミラクルルン グランプリン!"、松浦亜弥 "THE LAST NIGHT"、ソニン "合コン後のファミレスにて" 等が最後まで候補に挙がってたんですが‥‥まぁ正直なところ、6位以下でここに挙げた楽曲はどれを選んでもおかしくないというような曲ばかりですから。たまたま今日は選ばれなかっただけで、明日になったらまた気が変わってる可能性もあるんで、そんなに気にしないでくださいね。


第2位:メロン記念日 「赤いフリージア」

ぶっちゃけ、1位と2位はどっちが上とか下とかあんまり意識してないんですよ。それくらいこれら2曲って俺の中での『今年のハロプロ』を象徴する楽曲だったわけで‥‥つまり、モーニング娘。本体以上にその周辺ユニットが充実してきている現実、昨年夏の構造改革以降『モーニング娘。主体』から『ハロプロ主体』に移行していき、それが上手く機能してきた結果だと思うんですね。

特にメロンの場合、前年から "夏の夜はデインジャー!"、"香水" ときて、その決定打として "赤いフリージア" が発表されたわけですから。何度も書くけど、本当に名曲中の名曲。モーニングの6期メンバーオーディションでの課題曲に起用されたり、地道なプロモーション展開をした結果なのか、この曲が現時点においても過去最高のセールスを記録したのも頷ける話ですよね。もはや "This is 運命" や "さぁ!恋人になろう" だけじゃないんだよ、メロンは!


第1位:あぁ! 「FIRST KISS」

えー、やはり今年はこの曲に決まりです。第一印象から決めてました。もう全てにおいて俺のツボ突きまくり。結局今回選んだ5曲が意味するところって、メロンのところでも書いたように『モーニング娘。主体』から『ハロプロ主体』へ‥‥という動きの表れだったと思うんですよ。こういう楽曲指向に対して異論を唱える人がいることも知ってます。けど、俺はこう思うんだ!というだけのことですよ。俺の意見が全てじゃないし、かといって他の著名人の意見が全てでもない。それらを読んだ人達がそれぞれを吟味し、自分なりの考えをまとめて欲しいものです。他人の受け売りほど格好悪いことはないですからね!

というわけで、あぁ!です。これをキッズや田中れいなというローティーンの女の子3人で歌うことによって生じる魅力、そして儚げな曲調・メロディ・アレンジ。全てが今の俺のツボだったと。別に一時期のSPEEDやFolder5と比べる気もないですが‥‥俺の中では意外と地続きかもしれませんね。

これが売れなかったという現実が、今のハロプロを象徴してるようでちょっと淋しくもあるんですが‥‥せめてハロー枠内のファンだけでも受け入れてあげて欲しいです。ま、今はダメでも1年後、2年後にジワジワと効いてくる楽曲かもしれませんし。個人的にはずっと聴いていきたい曲のひとつですね。


<PV部門>


1位:モーニング娘。「シャボン玉」
2位:カン紺藤「先輩 ~LOVE AGAIN~」
3位:後藤真希「うわさのSEXY GUY (Dance Shot Ver.)」


正直、PVなんて観る機会は殆どないし、シングルV買ってまで観たいと思わせる出来の作品は、例年通り今年も少なかったと思います。ヴィジュアル要素込みで初めて成立するのがハロプロだと判っていながらも、そのヴィジュアル(PV)がおざなりなのは今に始まったことじゃないんですが‥‥やっぱり、金出してまで観たいとは思わないし。単純にファンの為のマストアイテム程度ですよね。一般の、ちょっとあの曲が気になったからっていう人達はPV集なんて絶対に買わないもん。彼女達に普通の人以上に興味があって、彼女達が出すもの全部を押さえておきたいって人だけですよ、真面目な話。

というわけで、そういうことを踏まえつつ選んだのが右の3本。"シャボン玉" は今年2枚だけ買ったシングルVの内の1枚だから(もう1枚は藤本 "ブギートレイン'03")。やっぱりこの曲は、あのパフォーマンスが加わった時に初めて無敵状態になるんだな、と。特に間奏での狂ったかのようなパフォーマンスは圧巻。それを水場でやるもんだから、映像的にもスローモーションかけたりして、なかなか面白いものになったんではないでしょうか。

2位は、カン紺藤の先輩 ~LOVE AGAIN~。シュールな雰囲気漂う映像がこれまでの彼女達のイメージとはかなりかけ離れていて、作品として非常に面白かったかなと思います。

最後はまたまた後藤の うわさのSEXY GYU。こちらはシングルVに収録されていた「Dance Shot Ver.」の方を選びました。これは自分で持っているわけではなくて、他人の家で見せてもらったんですが、後藤のダンスのキレの良さが存分に味わえる好編集だと思いますね。


<最後に>

何だかんだいって、今年のハロプロに対しては去年よりもテンション下がってたんですが、こと音楽面に関しては昨年以上に楽しませてもらってたことに気づきました。新しいユニットの誕生に対し、タンポポやプッチモニといった旧来のユニット活動停止が気になるところですが、来年も今年くらいのクオリティを保ちつつ、それをアルバムという形にまとめられるくらいにまで行ってくれたら個人的には嬉しいんですけどね。年明け早々松浦、後藤、安倍、ミニモニ。がアルバムをリリースするようですが、果たしてどの程度のクオリティ作品となるのか‥‥そしてモーニング娘。の今後。これが一番気になるところです。正直、期待はずれだったと言わざるを得ない今年の楽曲群。曲自体はよい曲なのに、何故か心弾まない。そんな状況を打破してくれる強烈な一発を期待したいところです。

2003年11月23日 (日)

HELLO! PROJECT SPORTS FESTIVAL 2003 IN TOKYO DOME ~日本の女の子は、音楽と体育です。~@東京ドーム(2003年11月22日)

 うーんと、運動会です。正直レポートの必要があるのか、そしてその需要があるのかどうか書いてる本人にも判りませんが、まぁ形として残しておきますか。来年もあるだろうし、その時の参考にでもなればなぁ、と。

  凄いですよね、今年は。大阪ドームと東京ドームで各1回、しかも両方ともそこそこ入っていたようだし。俺が行ったのは東京ドームだったんですが、所謂スタンド席が8割前後埋まってた感じでしたしね。野球の時と同じような感じで、アリーナ部分(ま、野球のグラウンドですけどね)を運動会用のグラウンドとして使用するので、アリーナ席一切なし。それでもフルで入れば5万5千人とかでしょ、東京ドームって。仮に7~8割入りだとしても‥‥ほぼ4万人前後(一応公式発表は約4万5千人。本当だとしたら上出来すぎ)。チケット代が通常のコンサートよりも安く抑えられ(通常のハロー!プロジェクトだと7千円強。今回は3,800円)、ハロー!のメンバー勢揃いでしかも最後にはライヴまでやるという豪華振り。そりゃいつも行かない(行きたくても行けない)ような親子連れやカップルなんかも行くでしょう(実際、結構目についたしね)。

  で‥‥競技の感想とかも聞きたい? じゃあちょっとだけ書きますわ。各種目毎に箇条書きしてきますね。

<<開会式>>
・横一列に総勢44名(キッズが1人風邪で欠席)が並ぶ。思ったよりも圧倒感なし。
 ドームがデカイから?
・ミキティ、相変わらず足をブラブラしてるし(それを双眼鏡で確認する俺)
・小川、辻、藤本辺りに目が常に行ってました。つうか観てて面白いし
・個人的な趣味から言わせて貰うと、完全にブルーなんですよね今回。
 あ、矢口はオレンジ‥‥
・ごっつぁん、髪切った?
・何で斎藤さんだけジャージ着てるの?(怪我して競技は欠場)
・久し振りに圭ちゃんを生で観て、一安心。元気そうだウン。
・双眼鏡で端からズラーッと眺めてると、みんな細くて華奢なのね。
 薄着になって改めて思った。
・そんな中、小川と加護とよっすぃーは(ry
・嫌でも目立ちます、遠目に見るとこの3人は。

<<60M走(予選)>>
・4人くらいずつで一組。最初の方にキッズなんだけど、何故か第1組に道重の姿が‥‥
・更に第2組になっちが。スタートの仕方が「めちゃイケ」同様で、みんなバカ受け
・中盤で、矢口の出番。走り出した途端に足引きずり始め、そうとう苦しそうに。
・歩いてゴール後、スタッフにおぶられて運ばれる矢口。場の空気が凍り付く。
・その後、柴田も走ってる途中から足を引きずり始め、同様に引っ込む
・柴田は次の競技の頃には戻って来るも、矢口はいつまでも戻らず。かなり凹む俺。
・競技の方は、辻ちゃん圧倒的な勢い。つうかこの組はみんな早かった。
 実際ここの組は全員決勝に残る程のハイレベル。

<<80Mハードル(予選)>>
・競技出場者の数が一気に減る。半分くらいか?
・元々少なかったのかもしれないけど、60M走で足挫いたりして負傷者が多数発生
・そういえばここでアヤカやよっすぃー、ゆきどんも出てないか怪我したわ
・みうなの頑張りが観てて気持ちいい。高感度アップ。
・そのみうな、転びっぷりもスター級。ホント印象が良くなったよ、この日1日で
・そういえば結構な人数が足にサポーターなりテーピングをしてるんだわ。大丈夫か??
・結局、矢口&柴ちゃんショックを引きずったまま、気が気じゃなくて殆ど記憶なし
・出場者が減ったせいで、最後の組が圭ちゃん&あさみってのは覚えてます
・圭ちゃんオンステージでしたね

<<とび箱・選手権>>
・ルール改正。大阪で8段飛べた人のみ参加
・また大阪では12段までしか用意されてなかったのが、15段までに増えていた
・8段スタートで脱落者が一気に増え、余計な時間が省かれ観ててだれなかった
・11段辺りで青は石川・松浦・藤本・辻、オレンジはみうなのみ
・松浦・藤本・辻のスリーショットで「ハワイヤ~ン娘」やってた。正直萌えた
・12段クリアしたのは石川と松浦のみ。展開的に面白くてたまらない
・松浦、自分の番の時は「あ~ややっ、オイッ!」って自ら客を煽るのな。さすがだわ
・13段はふたり共クリアならず。悔しい松浦、ちゃんと1位を決めさせろと抗議
・結局もう1回チャンスを与えられるもクリアできず、同時優勝という形で終了
・梨華っち、太股にサポーター(湿布?)してるのに大健闘。マジ嬉しそう(俺が)

<<800M混合リレー>>
・当初は「1500M持久走」だったものの、大阪でのトラブル(辻が過呼吸で倒れる)が
 原因で、急遽ひとり50m(キッズは25m)のリレーに変更。
 こういう臨機応変さが欲しかった
・確かこの頃だったと思うけど、ようやく矢口がベンチに戻ってきたんだけど‥‥
・怪我した足、包帯か石膏みたいな白いので完全に固定されてるのな‥‥痛々しい
・ここで亀井も怪我したみたいで、その後はジャージ着てベンチ組に加わる
・‥‥で、どっちが勝ったんだっけ?(矢口にばかり目が行ってレースに感心なし)

<<80Mハードル(決勝)>>
・誰が出たんだっけ? あ、ミニモニ。から加護抜きともうひとり、か‥‥
・高橋、辻、ミカが上位3人に。ってミニモニ。だし
・勝利者インタビュー時の高橋、興奮してて何言ってるか聞き取れず
・唯一聞き取れたのが「金だぞー!」ってのが、高橋らしい、か‥‥
・いや、基本的にこの日のインタビュー関係、音量低めで全然聞き取れないし

<<騎馬戦>>
・矢口が一番楽しみにしてたのに‥‥残念
・ハロー!のメンバーは馬の一番前と上のみ、馬の両サイドは女子学生のバイト
・2勝した方が勝ち。1回目はオレンジの圧勝。青よ、大将を守らんでどうする!?
・2回目、最初はみんな動かずに睨み合い。その後、動きが‥‥
・石川組がオレンジ大将に掴みかかるも、何か揉めてる感じ。その間に青大将やられる
・石川、猛抗議。久々の黒チャーミーに、観てるこっちが大興奮。マジ切れなんだもん♪
・結局先に石川の旗が取られてたってことで、抗議認められず
・青大将の中澤も「大阪でチャンスを貰ってるんで、潔く負けを認める」と。かっけー
・キレ気味の石川を、気持ち面白がってる黒ミキティ。あんたサイコーだ!

<<フットサル>>
・大阪では1点も取れずに惨敗。念願の得点なるか!?
・この日のキーパーは辻。前回過呼吸&捻挫で出場できなかったので、気合い十分
・が、開始後1分少々で失点。つうか動き悪すぎ<ハロプロチーム
・熟練者と素人の差、歴然。ハロプロ側はドリブル時、誰も前を見て走ってないのな。
 みんな足下のボールしか見てない。だからパスも無理、シュートも不自然。あちゃー
・そんな中、初得点は我らが梨華っち!この日一番の大歓声。俺、泣きそう
・前半終了時で6対1くらい。とにかく相手、手抜きすぎ。シュートわざと外すし。
・後半、何とかあさみがもう1点取り返すも、9対2で終了。
・辻のキーパー振りが素晴らしかった。ボールや相手に物怖じしないし
・逆に相手チームが顔とか蹴らないように気使ってたような感じ。そりゃそうだわな
・結局よっすぃー、いいとこなし
・あと北澤、ガムクチャクチャはやめなさいって。監督がそれ、みっともないから

<<60M走(決勝)>>
・大阪では準決勝があって決勝だったのが、やはり選手の負担を減らす為削除
・キッズ込みで好タイム順に上位6人で一発勝負
・後藤と辻の一騎打ちといった感じで、ホント最後まで接戦。ゴールもほぼ同時
・ゴールした瞬間、後藤が倒れ込み、座ったままうなだれてる。周りをスタッフが囲む
・結局そのまま動けない後藤を数人で抱えて引っ込む。ご、ごっちん‥‥
・レースは0.02秒差で辻の勝利。おお、ののたんっ!
・ホントに嬉しそうなんだけど、表彰台には後藤の姿はなく‥‥(肉離れだそうで)
・大阪での雪辱を晴らし、満面の笑みの辻。あんたサイコーだよっ!

<<混合大リレー>>
・最後の競技。生き残った(涙)メンバー全員で大リレー
・気づいたら矢口、足の包帯?を取って立って応援
・そのプロ意識というか頑張りにマジでもらい泣きしそうになった俺
・4チーム(青・オレンジ各2チーム)に別れて競争。結局オレンジ1,4位、青2,3位

<<表彰式>>
・最終的に青の圧勝。大阪ではオレンジの圧勝だった。負傷者の数がモノを言った?
・最も印象に残った選手(MIP)に石川、あさみとキッズが選ばれる
・石川マジ泣き。本気で頑張って最後に気が緩んだか
・で、俺も泣くわけだが
・その他、審査員特別賞で高橋、松浦、なっちが選ばれる
・まさか自分が呼ばれるなんて思ってもみなかったなっち。矢口に言われるまで気づかず
・MVPには満場一致で辻ちゃんに。副賞として「産経新聞1年分」という最高のオチが
・辻ちゃん、これで来年はバカ女克服できるか!?

<<その他詳しい結果は>>
こことかこことかここら辺に競技結果等が全部載ってます。

<<スペシャル・ライヴ>>
・運動会開始が13時半、表彰式終了が17時半を大幅に回った頃。明らかに押し気味
・結局ライヴは18時10分スタート。ミニモニ。以外は全部ショートバージョンです
・しかもリップシンク(口パク)でな!
・コンサートではなく、あくまで運動会用の音響設備な為、音量メッチャ小さい
・PPPHが入ると全然聞こえない。だからBメロが判らない新曲多数
・けどキッズ絡みのユニット(ZYXやあぁ!)の時は比較的静か。安心して聴けた
・ドーム特有の「時差」のせいで、オイオイいったりPPPHがずれてて気持ち悪い
・さくら組はハンドマイクで歌ってた。ヘッドセットなくても違和感なし
・おとめ組は道重が面白かった。いや、いろんな意味で
・この日一番の飛び道具、「保田圭+6KIDS」。ひとり休みで正確には5KIDSでしたが
・この日の為に保田ソロバージョンの "ちょこっとLOVE" を録音したのか!?
・何か‥‥痛々しかった、いろんな意味で
・一塁側ベンチから裕ちゃん登場。思いっきりドレスアップしてるし
・あーやっと "GET ALONG WITH YOU"、ライヴで聴けると思ったら口パクか
・ZYXは矢口がダンスに参加せず、立ったまま歌い覆ってました。泣けた
・新曲 "白いTOKYO" は前作とは打って変わってポップな印象。かなり好み
・ミニモニ。の口パクは今に始まったことじゃないので割愛
・後藤は三塁側ベンチからスタンドマイクで登場
・新曲 "原色GAL 派手に行くべ!"。これって‥‥プッチモニ!?
・バカっぽい振りが最高。エアギターとかしてるし
・曲はやっぱり‥‥プッチだよなぁ、これ。ま、全然アリですけどね
・"手を握って歩きたい" では再びキッズが加わるも、やはり3人(通常は4人)
・肉離れの後にも関わらず、手抜きなしのステージング。やっぱ後藤と矢口は凄いわ
・休憩タイムとなってしまった、あぁ!。やっぱり今年一番の名曲
・カン紺藤新曲、生歌で聴きたかったなぁ(特にセリフ部分)
・ゆきどんはジャージで一塁側ベンチ前で熱唱。でも(多分)口パク
・飛び道具その2は稲葉貴子とココナッツ娘。による "宇宙でLa Ta Ta"
・これも運動会用に録音し直したんだろうなぁ。久々の稲葉ソロなのに‥‥
・アヤカが足負傷の為、椅子に座って歌ってました
・メロン記念日新曲、"かわいい彼" をこの日初めて聴く
・が、PPPHうるさくて、Bメロ殆ど聞き取れず
・言われてる程ユーロビートっぽく感じなかった。悪音曲のせい?
・世のメガネっ娘好き、安心しなっ!村っちは今回もメガネで歌うよっ!!
・いや、俺はどっちでもいいんだけど
・松浦、一塁側ベンチから登場、"THE LAST NIGHT" を(口パクで)熱唱
・「冬がはじまる~」前のブレイク、見事にタイミング合ってましたね(口パクなのに)
・その後 "Yeah!めっちゃホリディ" なんだけど、またキッズがバックで踊る
・やっぱり煽りの「イエ~イ!」はキーが低いです。脱力
・モーニング娘。は四方からメンバーがバラけて登場。全員金ピカ衣装
・最初は "ここにいるぜぇ!"。正月ハロコンと同じ前奏が長いバージョン
・矢口・吉澤の負傷組は前方で大きな動きなしで歌う(真似)
・人数多い分、円を描くように大きく散れるのがいいよね、こういう会場だと
・2曲目は "シャボン玉"。音が悪いせいで全然盛り上がれず
・つうか低音利いてないし音量小さいしショボイしで、全然ノレないし
・最後はお葬式の歌。やっぱりハンドマイクで歌っても違和感ないじゃん
・終わると出演者全員が再登場。裕ちゃんが挨拶し、グラウンド1周して終了
・スタート時13時半(真っ昼間)、終了が19時半(真っ暗)‥‥
・この密閉された空間にヲタ4万5千人。あ、一般客もいるから、さっ引いて3万程度か
・‥‥冷静に考えたら、キモチワルイよな、このシチュエーション


[SETLIST (live only)]
01. 晴れ 雨 のち スキ♡ [モーニング娘。さくら組]
02. 愛の園 ~Touch My Heart!~ [モーニング娘。おとめ組]
03. ちょこっとLOVE [保田圭+6KIDS]
04. GET ALONG WITH YOU [中澤裕子]
05. 白いTOKYO [ZYX]
06. CRAZY ABOUT YOU [ミニモニ。]
07. 原色GAL 派手に行くべ! [後藤真希]
08. 手を握って歩きたい [後藤真希]
09. FIRST KISS [あぁ!]
10. 先輩 ~LOVE AGAIN~ [カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)]
11. 東京きりぎりす。 [前田有紀]
12. 宇宙でLa Ta Ta [稲葉貴子&ココナッツ娘。]
13. かわいい彼 [メロン記念日]
14. THE LAST NIGHT [松浦亜弥]
15. Yeah!めっちゃホリディ [松浦亜弥]
16. ここにいるぜぇ! [モーニング娘。]
17. シャボン玉 [モーニング娘。]
18. Go Girl ~恋のヴィクトリー~ [モーニング娘。]


  というわけで、以上レポート終わり。他にも書くべきことはあるんだろうけど、大体こんな感じです。本当ならジャニーズの運動会にも行って、それと比較したレポートとか書きたかったんだけどね!(いやマジで。実際何人かに「是非やって欲しい!」ってリクエストされたし)ま、それはいつか機会がありましたら‥‥

  とりあえず、運動会は見てて辛くなるシーンが沢山あったものの、全員が本気で競技に挑んでいたのがちゃんと感じられたし、実際フットサルでの得点シーンとか辻ちゃんのMVPとか感動する場面は幾つもあって、余程斜に構えて冷めた見方をしない限りはそこそこ楽しめる内容だったのでは、と思います。ま、UFAらしいダラダラ/グダグダな場面も同時に沢山あったわけですが‥‥それは今更言ったところで始まらない気もするし(UFAだしな)。けど、例えば大阪での1500M持久走での失敗とか選手への負担(60M走の予選・準決勝・決勝)等見直せる所は見直せてたし(かといって混合リレーが2回もあるのはどうかと思ったけど)、やっぱ他の企業やスポンサーが絡んだ分、いつもよりも手際は良くなってたのかもしれませんね(ほんのチョットだけな)。

  つうわけで、来年ですが‥‥微妙。競技は面白かったけど、歌はいらない。18曲というボリュームはハロコン並みだけど、全曲口パクって‥‥そりゃね、競技で疲れた後にちゃんと歌えないだろうっていう配慮は判るんだけど、だったらボーカルの音量をほんのちょっと下げて、歌入りバックトラックと両方使うとかの工夫の方がよかったと思うのね。完全に口パクは客をバカにしすぎだと思うわ(いや、もしかしたら実際には俺が書いたようにマイクのボリューム、ちょっとだけ入ってたのかもしれないけどね。残念ながら俺がいた2階席後方ではその判断もつかない位に極悪サウンドだったもんで)。ま、ライヴはあくまで「オマケ」です、と言われてしまえばそれまでですが‥‥

  はい、来年の参考になりましたか? ま、一回行ってみるのもいいかもしれませんねっ!



▼モーニング娘。『Go Girl ~恋のヴィクトリー~』
(amazon:国内盤CD

2003年11月12日 (水)

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『先輩 ~LOVE AGAIN~』(2003)

  カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)名義になって早くも2枚目のシングルとなる今回、前作 "浮気なハニーパイ" から約4ヶ月で届いたこの "先輩 ~LOVE AGAIN~" は珍しく3曲も入ってるマキシシングルとしてのリリース。内訳は新曲が2曲("先輩 ~LOVE AGAIN~"、"何が愛かわからないけど…")と太陽とシスコムーンの名曲 "丸い太陽" のカン紺藤バージョン。通常より300円高い価格設定ですが、これなら満足のいく内容ではないでしょうか。というのも、どの曲も粒ぞろいで、特にタイトルトラックは‥‥今年の5曲の中に食い込みそうな程俺の心を揺さぶっているんですから。

  タイトル曲 "先輩 ~LOVE AGAIN~" はつんく♂の楽曲で、アレンジには平田祥一郎という始めて名前を目にする人が当たっています。曲調としてはR&Bテイストをほんのり匂わせつつ、実はメロがしっかりした純歌謡曲というもの。あくまでこれまでの「つんく♂歌謡」の範疇で語られるべき作品ではあるんですが、これがなんの、かなりツボなんですよ。タイプとしては藤本美貴がソロ時代にリリースした "ボーイフレンド" 路線。しかし、こちらの方がもっとゆったりしたノリで、若干地味かな、と。しかしサビへの転調やそのサビのメロ等はここ最近のつんく♂作品のノリとはちょっと違うような気が。つうかそこがいいんですが、この曲の場合。全体的な雰囲気としてこれからの時期に合いそうなノリ。つんく♂って毎年、こういったミディアムスロウのマイナーチューンをこの時期にぶつけてきますよね?('01年は松浦亜弥 "100回のKISS"、'02年は先の "ボーイフレンド")で、そういうこともあってか、どうしても藤本に用意された曲なのかな‥‥なんて穿った見方をしてしまいそうで。けど、要所要所で聴ける里田やあさみの歌声もいい味を出してると思うし、みうなに関してはまだ2枚目ってこともあってやっぱりこれからかなぁ‥‥という気も。そして‥‥紺野がいい味出してるんですわ。紺野の掠れ気味の声で危うい歌声がまたこういったミディアムスロウのマイナーチューンに合ってるんですわ。そういえば モーニング娘。"Do it! Now" でもいい味出してたしね。

  中間部に登場する藤本のセリフに関しては‥‥ファンなので正視できません。なのでコメントはパス!

  2曲目、"丸い太陽" は上にも書いたように太陽とシスコムーンのヒット曲。当然ながら「2003Ver.」ってことで、バックトラックは新しくなっています。アレンジャーは土肥真生という人。原曲がもっとソウルフルなポップソングといったイメージが強かったのに対し、こちらは使われているサウンドひとつひとつにしても「軽さ」が目立ち、「冬」って面を強調してるかな‥‥という音色も数多く使われていますよね。そういった意味で、真冬の軽快なポップチューンといった新しい服を着せられたイメージ‥‥かな? 歌に関しては‥‥絶対に原曲のイメージが強いし、「前の方が良かった」っていう人が多いのは判ってて敢えて言うけど、これはこれでいいんじゃないかと思います。ティーンエイジャーが歌うことで原曲よりも若々しくて軽やかなイメージが増長したしね。コーラスに加わった本家の稲葉貴子も心中複雑というよりは「こうやって自分達の歌が後輩達に歌い継がれている」現実に喜んでいるんじゃないでしょうか?

  3曲目、"何が愛がわからないけど…"。実は最初にブックレットに目を通さずに3曲続けて聴いた時、この曲が最も「従来のカントリー娘。」らしいな、と感じてたんですよ。サウンドやアレンジ自体は現代的だし、1枚のマキシシングルとして他の2曲とのトータル性を強く感じたのですが‥‥どうしてでしょうね? メロの運び方がりんね在籍時のカントリー娘。っぽいと感じたからでしょうかね? つんく♂にしては古めかしい、いいメロディだなぁ‥‥と思ってたらこれ、たいせー作曲なんですね! ビックリした。けどさ、たいせーだから悪いとは思わなかったのね。逆に‥‥先にクレジットを見てから曲を聴いていたら、こんな風に純粋に曲と向き合うことができなかったかもね。どうしてもイメージ悪いからさ、たいせーの書く曲って。

  たいせーは作曲のみで、作詞・プロデュースは勿論つんく♂、アレンジはメロン記念日 "赤いフリージア" や先日のああ! "FIRST KISS" 等を手掛けている湯浅公一。俺内でかなりのヒット率が高いアレンジャーですね。で、これも当たりだったかな、と。バックトラックには高橋諭一もギターで参加してるんで、余計に古き良き時代を思い出しちゃったのかなぁ‥‥もしかしたらこの曲って市井紗耶香に用意した曲だったのかもしれないけど‥‥やはりプロデューサーにしろ作詞家にしろアレンジャーにしろ、優秀な人が関われば関わる程、元のメロディが持った良さ以上の魅力を持ち得るものなのでしょうか‥‥たいせーにしてもまさかこんな風に俺に褒められてるなんて思ってもみないでしょうね!

  というわけで、相変わらずベタ褒め状態なんですが‥‥「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」というユニットとして見た場合、まだシングル2枚ですし方向性も両極端、これといったカン紺藤らしい魅力というのはあと一歩といった印象なんですが、そういうのを抜きにしても "先輩 ~LOVE AGAIN~" は素晴らしいなぁ、と。これ、仮に藤本のソロとしてリリースしてたら‥‥それなりに高く評価してたでしょうけど‥‥ここまでの評価はしなかったかもなぁ。結局、あさみや里田、みうな、そして紺野の個性が加わったことで藤本にない部分をフォローしている‥‥だからこその魅力なのかなぁ、と。ま、それは藤本サイドからのモノの見方ですけどね。カントリー娘。サイドから見たら、またこれはこれで悩みの種なんでしょうけどね‥‥

  あー、今年は5曲選ぶの、本当に大変そうだなぁ‥‥。



▼カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『先輩 ~LOVE AGAIN~』
(amazon:国内盤CD

2003年10月 6日 (月)

モーニング娘。コンサートツアー2003“15人で NON STOP!”@横浜アリーナ(2003年10月5日 夜公演)

  正直な話、今回程行く前から気分が沈んでいたのって初めてかもしれない。俺がモーニング娘。のライヴに対してこんなにもブルーな気持ちで臨んだのって、多分初めてじゃないかなぁ‥‥いや、昨秋の後藤卒業ツアー以降、何時だってモーニングのライヴに臨む時はブルーだった。もうあの頃みたいな高揚感を得ることは出来ないのかなぁ‥‥って。

  でもね。結論から先に書けば、本当に心底楽しめるいいライヴだったと思うよ。毎回そうなんだよね。ライヴ前は「ああ、多分モーニングのライヴに足を運ぶのも今日で最後かも‥‥」って思ってるくせに、ライヴを終えた後は「やっぱ楽しいし!」って次に持ち越しみたいにグダグダになるんだけど、今回ばかりは本当に楽しかったんだから仕方ないよ。ホント、去年4月のさいたま以来じゃないかな、偏見なしに楽しめたのは。

  つうわけで、簡単ではありますがライヴレポ、順を追って書いていきたいと思います。

  まずオープニング。今回はテレビ番組「ティンティンTOWN」内で放送されているCGアニメ、「リリパット王国」のキャラクターがモーニング娘。のライヴを観る、みたいな設定でそのままオープニングに繋ぐ流れ。観てるこっちが恥ずかしくなるような内容なわけだけど、まぁショボイCG流されるよりか幾分マシか。

  いつもの通り出演者紹介が終わるとそのまま"シャボン玉"のオープニングに突入。残念ながらテレビサイズ。今回初めて生で聴いたわけだけど、思ったよりも高揚感は味わえなかったかな。何だろう、サウンドが薄いというか‥‥低音が思ったよりも効いてないんだよね、こういうアリーナで聴いて初めて気づいたんだけどさ。自分の家やカーステだと低音効かせてるから余計か。楽しみにしてただけにちょっと肩透かし。しかも曲終わり、ここで簡単なMC(挨拶程度だけど)が入るわけよ。いつも思うけど‥‥1曲終わった後じゃなくてさ、2曲くらい飛ばしてやった後の方がいいんじゃないの? こういう激しい曲の後だから尚更感じたわけさ、流れを途切れさせるような真似をするなと。ましてやツアータイトル、「15人でNON STOP!」なんだからさぁ‥‥

  2曲目は"Do it! Now"。さすが6期の3人(藤本を除く)もオーディションからやり慣れた曲だからか、ダンスも5月に観た時以上に安定してたように見えました。後藤のパートを以前は加護が歌ってたんだけど、今回は田中れいなが歌う比重が高くなってました。しかもこっちが思ってる以上に安定してるんだから驚き。成る程、事務所やつんく♂が彼女を推す理由、よく判ったよ。

  曲が終わり、ここでまたMC。今回は全員ひとりずつ自己紹介なんだけど‥‥やっぱり最初のMCはいらないよ。ここで全部済ませられるじゃんか。6期の3人は‥‥初々しいね。5期の4人も昔はこうだったなぁ‥‥って妙にノスタルジックな気持ちにさせられたり、安倍に対する声援はちょっと異常だなとか、思ってた以上に藤本は好意的に受け入れられてるんだなとか、いろいろ思うことがあったりして。

  さすがに15人もいると長い長い‥‥というわけでMCもやっと終わり、ここからいい感じで盛り上がってくわけです。まずは"そうだ!We're ALIVE"。フォーメーションが多少変わっただけで、それまでの12~3人から2~3人増えただけなのにもの凄い違和感を感じたりもしたんですが、あれですね、人が増えたことによる圧倒感みたいなものは全然感じなかったですね。この曲のダンス自体が外側に向かっていくというよりも中心に向かっていくようなタイプのものだから余計なのかな。けど悪くなかったですよ。5期も6期も頑張ってたし。そして待望の"好きで×5"。たったワンコーラスだけなんですが、やらないより全然マシ。コーラスパート(矢口のハーモニー等)は恐らく全部テープでしょうね。けど原曲に参加してない4期以降のメンバー、特に石川・吉澤・辻にもちゃんと見せ場があって個人的には好印象。元々大好きな曲だけに、こういう風に再び取り上げてくれたことに感謝。そしてその流れのまま、これまた懐かしい"サマーナイトタウン"へ。多分2年振りに歌うんじゃないかな?(少なくとも自分がファンなってからは2001年11月の横アリを最後に歌ってないはず)この曲では原曲に全く携わってない5期・6期の8人が歌うんだけど、ここでは高橋・新垣・小川の頑張りが強く感じられて、時代の流れを強く感じたのでした。それとさ、藤本が全然目立ってないのな。彼女が何故モーニングに入ったのか、その理由はつんく♂と高橋がなりの対談本の中に出てくるので興味がある人は読んで欲しいんだけど、それにしても見せ場なさ過ぎ。さすがの俺もガックシ。そしてその藤本を除く6期3人で"好きな先輩"を。元々5期メンバーの為に作られたこの曲だけど、もう5期の4人には必要のない曲だと個人的には思ってるし(いつまでも「先輩♪」もないよな、次々と下が入ってくるわけだし)、こういう形で後輩達が受け継いでいくのは全然アリだと思います。実は8月の富士急公演の隠し録り音源を聴く機会があったんですが、この曲での3人の歌の酷さといったら‥‥けど今日は全然そんなことなく、田中は別格として、道重も亀井もしっかり歌っていたのでひと安心。それにしてもこの短い曲(3分ちょいでしょ?)でさえもショートサイズ‥‥実質1分半程度ですよ。コントとかMCを減らせばフルサイズで歌える曲が増えるんじゃないですかねぇ‥‥

  で、曲が終わるとここでコントなわけですよ。飯田・矢口組と吉澤・小川組に分かれて田中と亀井を教育するといったコントなんですが‥‥長いよ。こういうのはハロモニでやればいいから。ライヴでやる必要ないから。ホント毎回思うけど、ハロプロ・ライヴの台本を書いてる奴ら、才能なさすぎ。子供騙しもいいとこだよなぁ。

  コントで流れが一旦途切れてしまうわけだけど、この後からユニットコーナーに突入。まずは安倍ソロ"22歳の私"。評判の悪いこの曲だけど、生で聴いて‥‥やっぱりこの曲は安倍の歌ありきだな、と再認識。曲自体は確かに弱いとは思うけど、パフォーマンスに助けられてるよな、と。これも今回初めて生で観たわけだけど、これ観て改めて安倍ソロへの期待が高まりましたね。早くソロコンサートが観たいなぁ。続いてカントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)。これも今回初めて生で聴く"浮気なハニーパイ"。あの奇妙なダンス(足パカパカ)に心奪われる俺。特に紺野のパカパカ具合が異常で、終始紺野に目が行きっぱなし。折角藤本の見せ場だというのに‥‥あ、あと里田の似非セクシー具合は相変わらずサイコーでした。みうなは‥‥ゴメン、全然目が行かなかった。あさみはその頑張ってる姿にちょっと心打たれた。カントリー娘。はりんねが居なくなった今でも俺にとってはちょっと特別な存在なので(特に大ファンというわけではないけど、常に気になる存在)今後も期待してます。そしてその後に‥‥全然聴き覚えのない曲が‥‥ココナッツ娘。の出番。初期のシングル曲"常夏娘"を披露するんですが‥‥やはりというか、完全に休憩タイムに入っちゃってますね、周りが。一斉に座りだしたのには正直苦笑しました。初めて聴く曲だけど、うん確かに悪い曲じゃないよな。けど‥‥明らかに何かが足りないのも確か。それが何なのかは俺にも判らないけど‥‥やっぱり自分で買ってまで聴こうとは思わないな、残念だけど。

  この後またコント。安倍が司会、審査員が新垣と紺野で、石川と道重が「どっちがより男前か?」を競うという内容。ま、例の如く最後に全部紺野が持ってっちゃうわけですが。ホントグダグダだよなぁ、ライヴでやるコントは。ハロモニとかで観ると全然笑えるのにさ。

  再びユニットコーナーへ。久し振りの藤本ソロ"ブギートレイン'03"。ソロ時代よりも派手な衣装を着て(羽根生えてるよ、羽根!)、たったひとりで横アリのステージを右へ左へと動くんだけど、ひとりになるとオーラが凄いのな。15人だったり複数人になると埋もれちゃうんだけど、ひとりになったら全然輝きが違うっていうか。安倍がソロでもユニットでも本体でも、どこへ行っても「モーニング娘。の安倍なつみ」なのに対して、藤本はちょっと違うのね。ソロで歌う時の輝きは安倍と比べても甲乙付けがたいくらいなんだけどね。あーまたソロライヴ観たいなぁ。そして藤本が引っ込むと、ミニモニ。の出番。既に一部では不評の嵐らしい新曲"Crazy About You"を披露。多分この曲だけフルコーラスだと思います。ラジオ等で何度か耳にしてたんだけど、俺はこの曲好きよ。だっていい曲だと思うし。ま、ミニモニ。がやる必要があったかどうかは別としてね。曲調のわりにダンスが激しいのもミニモニ。らしいというか。やっぱりこの曲で「高橋ありきのユニット」になりつつあるのかなぁ、と。辻も頑張ってるけどね。

  三度コントコーナー。藤本司会でミニモニ。がバスケのシュートに挑戦するというもの。40秒間に6本が世界記録で、7本以上決めればいいってことなんだけど‥‥グダグダ。ホントグダグダ。まぁ前のふたつよりは全然面白かったけど(特に藤本の不敵さが)。

  コントが終わると、あの懐かしいイントロが。安倍・飯田によるデビュー曲"モーニングコーヒー"が。オケは2002バージョンの方だったけど、うん、このふたりがこの曲をこの時期に歌うことに意味があるわけで、本当に聴いてるこっちが泣きそうになったよ。何て言うか、この時期(安倍卒業前)にきて、改めてモーニング娘。の歴史を振り返るような、総決算といえるようなセットリストが非常に嬉しくもあり、同時に切なくもあり。複雑な心境なんだけどね。そして曲が終わると矢口・石川・吉澤が加わり、初期の代表曲"抱いて HOLD ON ME!"が。これも生では初めて聴くんで嬉しいなぁ。福田明日香~保田圭と歌い継がれてきたパートを今回石川がほぼ歌いきったのは、新たなるチャレンジでしたよね。しかもこれが想像してたよりも悪くなかった。確かに実力では前述2人の足下にも及ばないと思うんだけど、気持ちでは全然負けてないと思うし、むしろ石川らしさが存分に味わえ、尚かつ安心して最後まで聴けたのは嬉しい誤算。ただね、この曲の繋ぎ方‥‥ラップパートからいきなり「Wo~Hold on me!」ってブツ切りするのは如何なものかと。カラオケが音飛びしたのかと思ってビックリしたよ。そのまま流れを止めずに"Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~"へ。多分昨年の秋ツアー以来だと思うけど(俺は行ってない)、やっとここで本格的な吉澤の見せ場。衣装がラフな格好(みんな"シャボン玉"の時みたいな衣装)だったのが幸いしてか、本来の「宝塚的世界観」とは違ったゴージャスさ‥‥まるでブロードウェイのミュージカルでも観てるかのような錯覚に陥ったのですよ。後藤が抜けたことによる吉澤・安倍の絡みのマイナス面も殆ど感じられず、逆に弾けまくる吉澤に心奪われっぱなし。中盤のシャウトには本当に鳥肌立った。あー、モーニングのライヴで鳥肌立てたのなんて、何時以来だろう。本当に、本当にカッコよかった。そして興奮冷めやらぬまま、代表曲"LOVEマシーン"へ。後藤のパートは高橋が引き継いだようで、これも安心して聴けました。6期も楽しそうなので何より。

  折角ここまでいい流れできたのに、ここでスクリーンに"Say Yeah!-もっとミラクルナイト-"のカラオケが流れるわけですよ。スライドショーっぽい感じで、歌詞が流れて。それに合わせてみんな大声で歌うのな。まぁ観てる方の気持ちは盛り上がるんだろうけどさ普通‥‥俺はちょっと気持ちが醒めたかな。まぁここで休憩しないとメンバーもキツイんだろうけど、折角ならこの曲も生で歌って欲しかったなぁ‥‥カラオケが終了すると衣装替えを終えた15人がステージ中央に既に並んでいて、あのインダストリアル調イントロが。再び上げ上げなノリで"ザ☆ピ~ス!"が。この曲は数日前にテレビで歌っていたので、後藤パートを田中が引き継いだことを既に知ってたんですが、うん悪くないですね。保田のドスが効いたパートも藤本が的確に再現してくれてるし、みんな楽しそうだし。ひとしきり盛り上がったところで、"でっかい宇宙に愛がある"へ。この曲を15人が横一列に並んで歌う様は、ちょっと感動的かも。俺にとってこの曲は「モーニング娘。版ゴスペルナンバー」なんですよ。"I WISH" があって、この曲があって、そして"そうだ!We're ALIVE"へと繋がっていくという、非常に重要な曲なわけ。テンション的には確かにちょっと落ちるのかもしれないけど、それを気持ちでカバーしてる感じ? 勿論それは十分伝わってきました。そして本編最後はバカバカしいくらいに盛り上がろうってことで、"ここにいるぜぇ!"。15人がポゴダンスする様は圧巻。それまで横ノリ系がずっと続いてたので、急に縦ノリに変わったことでちょっと違和感はあったものの、踊っちゃえばこっちのもの。こっちも汗だくになって最後まで気持ちよく踊らせていただきました。

  本編が終わり、アンコールを求める声がどれくらい続いたでしょうか。ちょっといつもよりも長めのインターバルで15人が戻ってくると、アーミールック的な衣装を着てるんですよ。矢口なんかは首にめっちゃ長いマフラー巻いてたり、飯田は頭に海賊みたいにタオル巻いてたりして。本来ならここで "AS FOR ONE DAY" を歌うはずなんですが、この横浜公演から11月にリリースされる新曲"Go Girl ~恋のヴィクトリー"を初披露してるんですね。で、この曲なんですが‥‥う~ん、ライヴ観る前にちらっと聞いてた通り、確かに微妙な曲なのね。なんつーかこれまでだったらシングルのカップリングに回されるような曲というか。全然メロディーにフックがないのね。これまでのシングル曲って良くも悪くもどこかしら引っ掛かるフックとなるメロディーがあったのに、この曲にはそれが感じられない。いや、もしかしたらフルコーラスで聴いたら違うのかもね。"Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~"以降のシングル曲ってテレビサイズで聴くとメチャメチャ継ぎ接ぎ感が強くて違和感が残るものばかりだったでしょ。無理矢理繋いでるような。今回の曲にもそんな感じは確かにあるんだけど、それにしてもねぇ。あ、でもね。バックトラックに関しては良いんじゃないかと思いましたよ。カン紺藤と同じ流れにあるダンスチューンで、ユーロビートというよりはレイヴというか。音の作りがカン紺藤の方がよりミニマルっぽい印象があるけど、こっちは明らかにアリーナで鳴らされることを前提として作られてるサウンド/音作りだなぁと感じたし。カン紺藤がジュリアナ向けなら、モーニングは「WIRE」等の万単位アリーナ向けというか。そういう意味で「レイヴ」っぽいかなと。まぁあれですよ。クリア音源でフル試聴してちゃんとした判断を下したいと思います。

  正直なところ、これなら "AS FOR ONE DAY" を聴きたかったなぁと思ったよ。モーニングにはもはや「一般受け」とかそんなのを気にしない歌を歌って欲しいかったのに。そういう路線はさくら組やおとめ組でやってるんだから、もう一度当たって砕けろ精神でバカバカしい曲に挑戦して欲しかったんだけど。ここにきてつんく♂の悪い癖が出たかな?

  最後の曲の前に全員が一言ずつMC。安倍の番になって、自ら来春の卒業に触れるんだけど‥‥そうか、「15人のモーニング娘。」としてはこのツアーがラストになるのか。そして横浜アリーナはデビューイベントをやった場所でもあるわけだ。そういう思い出深い場所で「モーニング娘。」のツアーとして回れたことが彼女にとってとても感慨深く、そして感動であるらしく、MCの途中で感極まってきちゃってね‥‥アホみたいだけど、こっちまでもらい泣きしちまったよ。もう泣かないと決めたはずなのに‥‥俺にとってある意味、今日の横アリライヴは「なっち卒業ライヴ」なのかもしれないなぁ。ハローのライヴで最後だったとしても、やっぱりこういう風に感動できないかもしれないし(いや、逆に中澤や後藤といった卒業生を含むメンバーに囲まれて卒業していくというのも、ある意味泣ける状況下なんだけどさ)。ここまでのライヴもいろいろ思うことはあっても総合的には本当に楽しめる内容だったし、そこにこの涙が加わってしまったら‥‥ある意味自分にとっては‥‥ねぇ? あ、加護が目をこすってる。泣いてるのか? このまましんみりモードに入っちゃうのかと思ったら、続く高橋が台本通りのネタをかまして場を台無しにしてくれたお陰で、また笑顔に戻ることができました。ありがとう、高橋! その後も誰も安倍卒業に触れることなく、「ツアーの中の、数あるライヴの1本」へと戻っていったのでした‥‥

  さぁ、本当の最後。俺が味わう「15人娘。」単独ライヴ、最後の最後は‥‥やっぱりこの曲だよな、という"恋愛レボリューション21"。もう我を忘れて踊りまくり。左右の客にぶつかりまくってたんだけど、全然お構いなし。誰のためでもなく、ただ自分が楽しいから、気持ちいいから踊るだけ。あー何か踊ってて汗だか涙だか判んないけど、目から何かが出てるよ。あーそんなの気にしてらんないって! 一緒にジャンプして、一緒に踊って、一緒に歌って。そうやって約2時間に及ぶモーニング娘。のライヴは終了したのでした。

  途中で述べた通り、今回のツアーは内容的に「モーニング娘。の総決算」と呼ぶに相応しい内容だったのではないでしょうか。勿論、他にも歌うべき曲、歌って欲しい曲は沢山ありますよ。ここに "真夏の光線" や "I WISH" が加われば本当に最強のセットリストだったでしょうし、セカンドアルバムから曲を持ってくるならサードからも持ってこい!とか、カップリングでも隠れた名曲は沢山あるぞ!とか、言い出したらきりがないわけで。そういう意味ではこのくらいがバランス的にも丁度よかったのかな、と。今後行われるさくら・おとめ各公演では恐らく今回のツアーで試したこと(初期の曲への反応)を活かした選曲になるでしょうし、そういった面からも、ただ過去を顧みるだけでなく、その先を見据えているんだろうな、とも取れるわけで。去年の夏コン辺りからちょっとマンネリ化しつつあったセットリストにこういったテコ入れがされたことは、ファンにとってはむしろ喜ばしいことなんじゃないですかね?

  終始感じてたことですが、やっぱりモーニング娘。は安倍なつみあってこそのグループだな、と。いくら石川が頑張っても田中が新興勢力としてメキメキと実力を付けてきても、最後に目が行くのは安倍なんですよね。今後、モーニング娘。がどうなっていくのか、全く想像がつきませんが‥‥少なくとも、彼女が卒業するまでは俺、まだまだモーニング娘。のことが好きでいられそうです。そう実感させるだけの、本当に良いライヴだったと思いますよ。


[SETLIST]
 -OPENING : リリパット王国-
01. シャボン玉
02. Do it! Now
 -MC-
03. そうだ!We're ALIVE
04. 好きで×5
05. サマーナイトタウン [5期+6期]
06. 好きな先輩 [亀井・田中・道重]
 -コント : 飯田・矢口・吉澤・小川・田中・亀井-
07. 22歳の私 [安倍なつみ]
08. 浮気なハニーパイ [カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)]
09. 常夏娘 [ココナッツ娘。]
 -コント : 安倍・石川・紺野・新垣・道重-
10. ブギートレイン'03 [藤本美貴]
11. Crazy About You [ミニモニ。]
 -バスケ挑戦コント : ミニモニ。・藤本-
12. モーニングコーヒー [安倍・飯田]
13. 抱いて HOLD ON ME! [安倍・飯田・矢口・石川・吉澤]
14. Mr.Moonlight ~愛のビックバンド~
15. LOVEマシーン
 -カラオケ: Say Yeah!-もっとミラクルナイト--
16. ザ☆ピ~ス!
17. でっかい宇宙に愛がある
18. ここにいるぜぇ!
 -Encore-
19. Go Girl ~恋のヴィクトリー
 -MC-
20. 恋愛レボリューション21



▼モーニング娘。『モーニング娘。コンサート2003“15人で NON STOP!”』
(amazon:国内盤Blu-ray

2003年7月23日 (水)

カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)『浮気なハニーパイ』(2003)

  新メンバー、みうなが加入したのが今年の春。その後、「カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。)」としての活動(形体)を一旦白紙に戻し(=石川梨華のレンタル終了)、今後の動向が注目されていたカントリー娘。。1~2ヶ月前に急遽、新しい助っ人に石川と同じモーニング娘。の紺野あさ美と藤本美貴が選ばれ、過去最大の5人体制となり、名前も新たに「カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」と更に長くなってしまったわけで。

  というわけで、カン娘。関連としては昨年11月の"BYE BYE 最後の夜"以来、8ヶ月振りとなるシングル。これがかなりの曲者です。多分、古いファンになればなる程、賛否両論なんじゃないでしょうか?

  タイトルチューン"浮気なハニーパイ"は、思わず「"James Brown Is Dead"(ジュリアナ東京全盛期に流行ったダンスチューン。今から10年以上も前の曲ですね)かよ!」とツッコミを入れずにはいられないディスコチューン。あのメインリフがまんま流用されているわけですが、実際バックトラックはそこまで昔のジュリアナ・サウンドという程でもなく、もっと昨今のサイバートランス系の打ち込みなんですよね。よく作られていると思いますよ。ただ、練られているとは思わないけど(ここが微妙なポイントなんですよね)。この辺が気にならなければ、メロディもしっかりしてるし(ホント、ここ最近のつんく♂の冴え具合は目を見張るものがあるよなぁ)、新加入したみうなの歌唱もそれ程悪くないし、ハマったら抜け出せなくなる中毒性の高い1曲になってると思うんですよね。

  藤本のファンだからというのを差し引いても、彼女の声というのはもうそこにあるだけで存在感抜群なわけで。この曲の中でもズバ抜けて耳に残るのが藤本の歌声。続いて印象深いのが、藤本とパートを二分してるように感じる里田まい。正直デビューしたての頃はそれ程印象に残らなかったんですが、特にここ最近(シャッフル以降?)の成長には目を見張るものがありますよね? あさみも適材適所で役割を旨くこなしているように感じるし、逆にみうなはその初々しさが印象深いし。そういう観点からすると、紺野の声の薄さがここではちょっと足を引っ張ってるように感じるんですが‥‥まぁそれも彼女の個性だし。タンポポのような組み合わせだと見事に栄えるんですけどね。ちょっと今のカン娘。はパワーゲーム化しつつあるように感じますね。

  そして、カップリング曲。これが本当の問題作で(少なくとも旧来のカン娘。ファンにとっては、ね)‥‥りんね&あさみ時代の名曲、"恋がステキな季節"の2003年バージョンなんですわ。これ、発表になった時点で既に「否」の声が圧倒的に多かったんですよね。俺!? 俺はフラットな気持ちで「聴いてみなきゃ判断つかん」って思ってた。んで、聴いてみて。バックトラック及びあさみのボーカルは当時のままを流用し、そこに里田・みうな・藤本のボーカルを被せたようですね。紺野は歌ってるのかな‥‥全然判らないよ。ただ、クレジットにはコーラスにあさみと紺野の名前があるし、ハーモニーに紺野の声を見つけることができるので、そういう参加の仕方なのかもね。

  これは「りんねさんの歌」という風に捉える人が多いと思うけど‥‥俺、敢えてこの曲にしたのは制作側からの善意を感じるんだよね。だってさ、この曲の前のシングルまでは「北国」とか「北海道」をテーマにした曲ばかりだったじゃない? それこそが道産子のりんねさんの為の曲であって、むしろこの"恋がステキな季節"ってのはもっと違う次元の、普遍的なポップソングを目指したものだと思うのよ。もう、この時点で「りんねさん限定」というのはちょっと違うかなぁ、という気がするのね。そりゃファンからすりゃ「りんねさんの歌」には間違いないんだけど‥‥歌って本来、時間を経て、巡り巡って歌い継がれていくものなわけじゃない。敢えてこの曲を選んだのは、そういったファンに対する可能な限りの善意からと、そして「埋もれてしまうには勿体ない曲。これを切っ掛けにもっと多くの人の耳に届いて欲しい」という願望からだったんじゃないですかね? だから俺は今回のカバーを否定できないのね。むしろ好意的に捉えてます。だって、思ったより出来が良かったんだもん。これであさみのボーカルも再録してたらもっと良かったのにね。

  というわけで、新生カン娘。に新たな助っ人2人。俺は支持しますよ。今回の再編成が「ソロで歌う場を失った藤本を遊ばせる場」であったとしてもね(そういえば、藤本って「hachama」所属だったわけでしょ。今まで「zetima」等他のレーベルの音源に参加した時はそういうクレジットが入ってたんだけど、今回のシングルにはそのクレジットが一切なし。ということは、モーニング娘。編入と共に「hachama」との契約が終了、そのまま「zetima」に移籍になったってことなんでしょうかね?ってのは、邪推しすぎ??)。



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(amazon:国内盤CD

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