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カテゴリー「2022年のライブ」の7件の記事

2022年12月 1日 (木)

KISS『END OF THE ROAD WORLD TOUR』@東京ドーム(2022年11月30日)

Img_6350 KISS、3年ぶりの日本公演にして、いよいよ本当に(本当に?)最後の来日公演。本来なら2019年12月の来日がラストになるはずでしたが、その後2020年に終了予定だったワールドツアーがコロナの影響で延期/中止となり、仕切り直しでスケジュールをいろいろ組んでいたところに再度日本を訪れることになったようです。ただ、スケジュール的な問題なのか、今回は東京ドーム1回のみ。2003年の来日時は関東のみ(武道館3DAYSと横浜アリーナ1公演)というのもありましたが、こういうケースは初めて。元が取れるのでしょうか(そのぶんチケ代高騰&グッズで回収か)。

そんなこんなで、1977年の初来日から数えて26回目の東京公演(MCでポール・スタンレーもおっしゃっていました)。自分はこれまで1995年1月の武道館2DAYS、1997年1月の東京ドーム、2001年3月の東京ドーム(本サイトで唯一レポを残した公演)、2013年10月の武道館(1日のみ)、2015年3月の東京ドーム(ももクロちゃんのお仕事でバックヤードにいたので本編数曲とアンコールのみ)の計6回観覧しており、今回の7回目がおそらく最後のKISSになりそう。いや、本当にそうなるんだよな……?

さすがに辞める辞める詐欺が続いたからか 集客的にはそこまでパンパンというわけではなく、スタンド席のサイドからステージ寄りはすべて空けた状態。ちゃんと埋まっていれば3万5000〜4万人程度は入っていたのかな。自分は“地獄のスタンド席”と名付けられた正面ちょい下手寄りのスタンド3列目。なかなか観やすかったですよ。入場すると、場内ではPANTERAMOTÖRHEADQUEENSRYCHEACCEPTなどメタルクラシックが流れ続けている。昨日とは真逆ですわ(笑)。

開演定刻前後でAEROSMITH「Walk This Way」、VAN HALEN「Panama」と音量が一段と大きくなり、お約束となったLED ZEPPELIN「Rock And Roll」でお客さん総立ち。この曲が始まればライブはもうすぐスタート、とみんな知っているわけです。

Img_6356 で、暗転して恒例の前口上「You wanted the best, you,got the best. The hardest band in the world, KISS!」でさらにボルテージが上がると、落ち着いたテンポ感の「Detroit Rock City」イントロとともにポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、トミー・セイヤー(G, Vo)が天井から吊るされたミニステージみたいなのに乗って登場。もはやお約束ですね。その後ろではエリック・シンガー(Dr, Vo)がもっさりと軽やかの間にあるビート感で存在感を示すのですが……音悪いな(糞)。東京ドームで久しぶりにここまで音の悪いライブ観たかも。ここまでシンプルなバンド編成で、しかも音数もそこまで多くないし、ギターも歪みまくっているわけではないし、むしろベースはゴリゴリしていて輪郭がはっきりしているのに、すべてがグシャっとしてしまっている。これ、後半まで安定しませんでしたね。勿体ない。

通常の半音下げ(音源版)からさらに半音下げた状態なのは、ここ最近の傾向なのでもう慣れました。「Detroit Rock City」はもったりしているものの、同じテンポ感で聴く「Shout It Out Loud」は逆に歯切れ良く聞こえるから不思議。基本はポール&ジーンが交互に歌う曲ですが、サビのリフレイン終盤にはトミーも加わり、ご本家エース・フレーリー(G, Vo)ばりの存在感を発揮してくれます。さらにそこから「Deuce」「War Machine」と、ジーンVo曲が立て続けに2曲。後者エンディングではお馴染みの火吹きもフィーチャー。73歳のおじいちゃん、今日も頑張ります。

そういえば、この日のライブ。開演前の注意事項アナウンスがNIGHT RANGERのときにあった「声援、歌唱はお控えください」から「声援、歌唱は周りの迷惑にならないようにお願いします」に変わっており、バンド側の煽りを受けて歌ったりコール&レスポンスしたりすることに対して黙認するような形になっていました。これでもまだ解禁じゃないのか。グレーすぎだろホント。

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なもんだから、僕もこの日は気心知れた楽曲群をマスク越しで歌いまくりました(ボリュームはかなり小さめですが)。「I Love It Loud」ももちろん、シンガロングしてきましたよ。そんな感じでテンション上がっていたら、ポールがあるサビの一部を一緒に歌うことを促すのですが……えっ、「Say Yeah」やるの? KISS史上唯一日本発売されなかったオリジナルアルバム『SONIC BOOM』(2009年)の最後を飾るこの曲、実は2013年の来日記念で発売された『MONSTER』ジャパン・ツアー・エディション付属のスペシャル・ベスト・アルバムで本邦初リリースされているんですよね。とはいえ、サブスクで未解禁のアルバム収録曲とあって、反応はいまひとつ、いや、いまふたつくらいだったかな。この曲と「Psycho Circus」のときは近くにいた諸先輩方も座って観ていましたし。

「Cold Gin」のエンディングから突入するトミーのギターソロパート、そして「Calling Dr. Love」終盤にフィーチャーされたポール&トミーのギターバトル(バトルというほどでもないけど)など、ミュージシャンとしてのこだわりを感じさせるパートも随所に用意されていました。「Psycho Circus」ではギターソロ後にエリックのドラムソロもあり、その流れで「100,000 Years」に入る構成も安定感あります。そして、ジーンの不穏なベースソロ&血糊タイムを経て「God Of Thunder」へ。ジーン、再び天井付近にまで上昇していきます。これも既視感ある風景ですね。そこから、ポールがアリーナ中央にあるサブステージへターザンの如く移動。かなり近くまでやってきてくれましたが、表情までは目視できません。いや、白塗りが照明で白飛びしてるのか。高校時代にバンドでコピーもしたし、何百回、何千回とリピートしてきた「Love Gun」や「I Was Made For Lovin' You」をそらで歌い、最後はX JAPAN「紅」 エリックが歌う「Black Diamond」で本編締めくくり。この流れも伝統芸能ですね。もはや何も言うことはない。いいんです、お約束ですから。

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アンコールでは、再びエリックが「Beth」をソロ歌唱。オケを流しながら椅子に座って歌う……のかと思ったら、白いピアノの前に座ってる! エリック、ピアノを弾いている風ですが、この距離からだと実際に弾いているのかわからない。スクリーンにも胸から下は絶対に映さないし。手元映したらアウトなんですかそうですか。いや、エリックの歌も板についてきましたね。

そして、4人がステージに揃い、なぜか手を繋いで高く掲げる……完全にエンディングの様相を見せますが、ポールが「まだ帰りたくないって? しょうがねえなあ」と言いながら(いやそこまで言ってないが)「Do You Love Me」をプレゼント。この曲、以前もライブで聴いたときに「もったりしすぎていて気持ち悪い」と思ったのですが、それは今回も変わらず、会場の音響の悪さが影響しているのか、そもそも現編成でのアレンジが悪いのか。最後の最後まで残念です。この曲のときには巨大なバルーンが複数アリーナ客の頭上を飛び跳ねていました。

Img_6436いよいよ正真正銘のラストナンバー。ポールが「Rock and roll all nite, and party everyday!」と叫ぶのかと思ったら、普通に曲名をコールしただけ。ちょっと拍子抜け。そこから紙吹雪も舞い、ポールもギターを壊し、2時間強にわたる至れり尽くせりのエンタメショーは幕を下ろしました。

曲間にポールが喋りまくって観客とコミュニケーションを図りまくろうとするのは相変わらずなのですが、前日にノーMCを徹底した安全地帯を観たあとだけに、この対極さにじんわりきました。落差が激しすぎて、耳がキーンとする感じもあったような、なかったような。

けど、これがKISSなんだよね。70を軽く超えた今もあんな厚底ブーツを履いて、鎧みたいな衣装を見にまとい、肌も荒れ放題な中も白塗りメイクを続ける。このおもてなし精神が妙に日本人の感性にフィットしていたからこそ、50年近くも愛され続けているわけですから。

さすがにもう日本に戻ってくることはないと思います(次来たら本気で「また集金かよ!」と揶揄してやります)が、最後の最後は海外で観たいな……と思っている自分がいます。もう一度、彼らとステージで再会できる日を願って(ただし日本以外で)

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セットリスト
01. Detroit Rock City
02. Shout It Out Loud
03. Deuce
04. War Machine
05. Heaven's On Fire
06. I Love It Loud
07. Say Yeah
08. Cold Gin
09. Guitar Solo
10. Lick It Up
11. Calling Dr. Love
12. Psycho Circus
13. Drum Solo
14. 100,000 Years
15. Bass Solo
16. God Of Thunder
17. Love Gun
18. I Was Made For Lovin' You
19. Black Diamond
<アンコール>
20. Beth
21. Do You Love Me
22. Rock And Roll All Nite
〜Ending SE: God Gave Rock 'N' Roll To You II

 

2022年11月30日 (水)

安全地帯 40th ANNIVERSARY CONCERT "Just Keep Going!" Tokyo Garden Theater -4 Days-@東京ガーデンシアター(2022年11月29日)

Img_6347_20221130101001 すごいものを観た。これ以上でもこれ以下でもない、本当に圧倒的な100分間でした。

安全地帯は僕ら世代だと、小学生の頃からお茶の間の音楽番組で活躍してきたこともあり、もはやサザンとかと同等にロックだとか歌謡曲だとかそういう概念を超えた存在。そらで歌えるヒット曲なんて片手で数えられないほどたくさんあるし、意識的にライブに足を運ぼうなんて考えたこともなかった。それこそ、ここ10年くらいは玉置浩二さんのワイドショー方面での消費も手伝い、個人的にはそこまで積極的に追っていなかったし、音楽番組の特番に登場すれば「声量オバケ」扱いで(リスペクトはしつつも)若干嘲笑気味に傍観していた、というのが正直なところです。

ここ数年、仲間内で「レジェンドたちを(自分たち、もしくはアーティストサイドが)死ぬ前に確認しておく」機会が増えており、そのひとつとして安全地帯および玉置浩二も観ておかねばという話になり、スケジュールを調整して東京ガーデンシアター4 DAYS公演のセミファイナルに足を運ぶことができました。

まず、会場に入って驚いたのが、通常は開演前に場内に流れているであろうBGMが皆無だったこと。つまり、無音でライブのスタートを待つわけです。この感覚、クラシックコンサートに近いなあと思いつつ、「余計な音はいらない」というバンド側のこだわりなのかなと考えたり。

で、ライブがスタート。ステージ上にはドラマー2人、パーカッション1人、ギタリスト3人(サポート1人含む)、ベーシスト1人、キーボーディスト2人(Tomi Yoさん含む)、ブラス4人(だったかな? 権藤知彦さんも参加されていました)という大所帯。途中から女性コーラス3名(AMAZONSの皆さん)も加わり、歌やダンスで華を添えます。

玉置さんがゆっくりとステージに登場すると、そこからはただひたすら圧倒的な世界が展開されるわけですが……まず、曲中の過剰な煽りなど皆無。原曲に比較的近い(だけど確実にアップデートされている)アレンジのもと、自身の歌とストイックに向き合い続けるその姿は、孤高の存在なんて言葉で片付けるには勿体ないほどでした。なんじゃこりゃ。

曲が終わっても特に挨拶することもなく、またMCもライブ後半にバンドメンバー紹介があった程度で、トークで場を和ませるなんて余計なことは一切しない。要は、歌の邪魔をするような要素をすべて排除した、無駄のないライブなのです。なもんだから、緊張と緩和の「緩和」が皆無。だけど、不思議と気持ちよく楽しめたのは、目立ちすぎず、だけど地味すぎないバンドアンサンブルと、その上で変幻自在にうねりまくる玉置さんのボーカルのおかげ。なんだろう、素材を楽しむ料理というのとも違うんだろうけど、音楽や歌の根源にあるシンプルなものを再確認させられたような感覚なのかな。

紙吹雪や銀テープなどの特攻も極力抑えめ。オープニングの「あの頃」のときも自然な形で紙吹雪が降っていて、歌を一切邪魔しない。あの匙加減も絶妙でしたね。個人的には「熱視線」でのブレイク。ジャン♪とバンドが音を鳴らすたびに、派手なアクションをする玉置さんの姿はロックスターそのもの。その容姿からは実年齢を感じるものの、あの瞬間は80年代半ば、僕たちがテレビで観ていた彼そのものでした。カッコいいったらありゃしない。

今回のライブにはドラマーの田中裕二さんが不参加で、「情熱」では彼がプレイする映像をスクリーンに映しつつ、エンディングには彼のドラムソロもフィーチャー。節目のタイミングに参加できなかったのは残念ですが、こういう点からも彼らならではのこだわりか伝わります。

にしても、まあセトリの贅沢さよ。周年ライブというのもあるけど、序盤の名曲三昧に続いて、中盤に差し掛かる前に「ワインレッドの心」「恋の予感」といったメガヒットを早々に披露してしまう。大衆的にはこういった楽曲で盛り上がるところでしょうが、そこにピークを設定しないセットリスト作りもさすがベテランといったところかな。だからこそ、「情熱」や「ひとりぼっちのエール」といった楽曲でクライマックスを迎える点が非常に興味深かったです。

あと、中盤に玉置さんが一度ステージに引っ込んで披露されたインスト「夕暮れ」も良かったなあ。歌が軸なんだけど、「彼らがいるからライブが成立しているんだよ」とバンドメンバーにスポットを当てるような、そんな優しさを感じる1曲でした。

よくライブを見終えたあとって、公演中にメンバーが口にした言葉やメッセージが印象に残ることが多いんですが、ここまで歌の印象だけしかないライブというのもある意味特殊。ですが、本来ライブってこうであるべきなんじゃないかなとも思うわけで。こんな境地ににまで到達した安全地帯および玉置浩二というアーティストの特異感は、ワイドショーや音楽番組だけでは伝わらないのかもしれない。そう思うと、このタイミングに生で観ることができて本当によかった。今度は玉置さんソロも観てみたいと素直に思えましたしね。

セットリスト
01. あの頃
02. 萠黄色のスナップ
03. 碧い瞳のエリス
04. プルシアンブルーの肖像
05. 好きさ
06. 蒼いバラ
07. 熱視線
08. ワインレッドの心
09. 恋の予感
10. Friend
11. 夕暮れ
12. あなたに
13. 悲しみにさよなら
14. 情熱
15. 真夜中すぎの恋
16. じれったい
17. ひとりぼっちのエール
<アンコール>
18. I LOVE YOUからはじめよう

 

2022年11月 8日 (火)

GUNS N' ROSES JAPAN TOUR 2022@さいたまスーパーアリーナ(2022年11月6日)

Img_6264 とりあえず、GUNS N' ROSES初日公演レポートからの続きになるので、先にこちらを読んでおいてくださいませ

初日の時点で結構な満足度の高さで、これは2日目も同じセトリだったとしても不満ないかも……と思って臨んだ2公演目にして最終日。この日は在宅でリモートでのお仕事が午後から複数あり、とてもじゃないですが16時からのオープニングアクト(BAND-MAID)には間に合わない。なんならもう1組(GRANRODEO)も観れるか観れないか微妙。

結果、会場に到着したのは17時40分。どっちも観たかった……。

初日は下手側200レベルスタンド後方でしたが、この日は上手側200レベルスタンド前方。前日よりもメンバーを肉眼で確認できる距離感でした。初日が20分遅れでスタートしたのでこの日も……と思っていたら、なんと18時5分には会場暗転。時間厳守、大人か!

席の位置もあるのかもしれませんが、この日はオープニングの「It's So Easy」からダフ・マッケイガンのベースの輪郭がはっきり聴き取れる。アクセル・ローズのボーカルもクリア。座席の位置もあるのかもしれませんが、前日よりもストレスなく楽しめました。

序盤の流れは前日とまったく一緒。「Welcome To The Jungle」に入る前のインストセッション(「Rumble」)でのスラッシュのギタープレイが前日以上に冴えまくっており、思わず「おおっ!」と唸ってしまったのはここだけの話。

5曲終え、前日にはなかったバンドセッションに突入。なんじゃこれ、知らないぞ……と思っていたら、途中で聴き覚えのあるリフレインが飛び込んできて……「Better」でした。イントロをいじっていたのですね。ソロは手数の多いフラッシーなパートをリチャード・フォータスが、オーソドックスめなプレイをスラッシュが担当しているのですが、スラッシュも比較的速弾きに対応していて、なかなか面白いものが拝めました。

この日は「Live And Let Die」の前にはアクセルが挨拶していたような記憶が。前日よりも早いタイミングでしたよね。この曲も含めてですが、スラッシュのソロやちょっとしたフレージングが比較的タメ気味で、それがバシッと決まった瞬間の気持ちよさが前日以上。さらに微細なトーンコントロールも絶妙で、「この人、こんなに上手だったっけ?」と思うほどに神がかっていました。

その神がかり具合が最初にピークを迎えたのが「Estranged」。正直、そこまで好きな曲というわけではないんですが、オープニングのボリュームコントロール含め、ちょっとした匙加減が完璧すぎた。冒頭の一音で鳥肌立ちましたから。スラッシュのギターでここまで鳥肌立てたの、初めてかもしれない(これまでは単純にかっけー!で終わってましたから)。

もちろん、アクセルのボーカルも(現在のコンディション、歌唱スタイルにおいて)前日以上の出来で、安心して楽しめる。ダフもその佇まいがカッコいいに全振りだし、「ああ、ガンズ観てるんだな、自分」と何故かホロっとしてしまったのはここだけの話(笑)。

さて、スラッシュ(「さて」なのか)。その後も本当に素晴らしく、「Rocket Queen」でのマウスワウ&ボトルネックを使ったトリッキーなプレイでも存在感の強さを放ち、ダフ歌唱の「Attitude」(前日から変わりましたね)ではセッションパートでも粋なフレージングを放りこんでくる。

そして、圧巻だったのが「Civil War」からギターソロ(「Born Under A Bad Sign」セッション)、そして「Sweet Child O'Mine」へと続く怒涛の流れ。特にギターソロパートは前日とは異なるタッチで、先ほどの「Estranged」以上に鳥肌ビンビン。ああ、俺やっぱりこの人のギター大好きだ……ってことを30年ぶりに思い出しました(昨年スラッシュモデルのレスポール買ってるくせに)。もうね、感無量でしたよ。「Sweet Child O'Mine」を泣きながら歌う日が来るなんて、高校生の頃には想像もしてなかったよ。

歌謡ショーチックな「November Rain」を経て、ステージからピアノが捌けると、何故かスツールが3つ用意される。あれ、もう「Blackbird」やるの?と思っていたら、さらなる歌謡ショー的展開に。ジミー・ウェブのカバー「Wichita Lineman」の出番です。アクセル、完全に晩年のエルヴィスとイメージが重なります(外観含めて)。なるほど、こういうレイドバックした空気に持ち込むのね。で、「Knockin' On Heaven's Door」へと続くわけですか。納得です。ザ・アメリカ、ビバ・ラスベガス。

アンコールは「Coma」(前日以上の凄みでした)から「Blackbird」への流れは一緒。さて、「Patience」と思っていたらスツール片付けられて「Don't Cry」へ。時計に目をやると、21時まで15分を切っていました。なるほど、時間的な問題か……と意地悪な見方をしてしまう自分。まあいいや、前日聴けなかった「Don't Cry」ですから。最後の最後は前日以上にはっちゃけた「Paradise City」で締めくくり、21時ジャストにライブ終了。前日の2時間45分から10分増の約3時間。標準コースより若干長めのセットで、有終の美を飾りました。

アクセルもすでに60歳。今後どんどん高音が厳しくなっていくでしょうから、今の歌唱スタイルをどんどん極めていくことになるんでしょう。ですが、ファルセット含めた音程のコントロールが巧みで、歌唱力という点に関しては不安点さが目立った90年代以上。一長一短あるものの、彼がガンズを諦めない限りは、ファン歴35年の自分はずっと(ポジティブな気持ちで)応援し続けたいと思います。

そして、スラッシュ……本当に申し訳なかった。あなた最高だ。ソロでの来日も実現したら、全部追いかける所存です。

そんな“今”に浸っていると、まもなく『USE YOUR ILLUSION』のボックスセットが発売されて、否が応でも過去との比較が始まってしまう(苦笑)。あの頃がカッコよすぎたんだから仕方ないんだけどね。

そんなこんなで、櫻坂やら日向坂やらも控えていますが、しばらくガンズ熱は収まりそうにありません(きっと今月下旬のCHEAP TRICKGOJIRAまで続くんだろうな)。

【セットリスト】
01. It's So Easy
02. Mr. Brownstone
03. Chinese Democracy
04. Slither [VELVET REVOLVER cover]
05. Rumble [Intro] 〜 Welcome To The Jungle
06. Better
07. Double Talkin' Jive
08. Live And Let Die [WINGS cover]
09. Reckless Life
10. Estranged
11. Shadow Of Your Love
12. Rocket Queen
13. You Could Be Mine
14. Attitude [MISFITS cover / Vo: Duff]
15. Absurd
16. Hard Skool
17. Civil War 〜 Machine Gun [Outro]
18. Slash Guitar Solo [Band Jam]
19. Sweet Child O'Mine
20. November Rain
21. Wichita Lineman [JIMMY WEBB cover]
22. Knockin' On Heaven's Door [BOB DYLAN cover]
23. Nightrain
--ENCORE--
24. Coma
25. Blackbird [Inst.] 〜 Don't Cry
26. Paradise City

2022年11月 7日 (月)

GUNS N' ROSES JAPAN TOUR 2022@さいたまスーパーアリーナ(2022年11月5日)

Img_6229 2017年1月の来日公演はチケットを2日分確保していながら、体調不良&仕事の詰まり具合で泣く泣く断念。気づけば2012年12月のZepp Tokyo以来10年ぶりのGUNS N' ROSESでした。しかも、スラッシュ(G)&ダフ・マッケイガン(B)を含む編成となると、1993年1月の東京ドーム3DAYS以来約30年ぶり(笑)。長生きはするものですね。

というわけで、1988年の初来日から9回目の来日。チケット代が高かろうがなんだろうが、無条件で2公演とも行くつもりでした。ただ、公演1週間前に2日とも日中〜午後に取材が入り、本編に間に合うのかどうかが直前までわからない状況に。ライブレポートの打診もあったのですが、今回はそういう事情もありお断りすることになりました。というよりも、10年ぶりなので完全プライベートで満喫したいという思いも強かったのですが……。

まずは11月5日の初日から。午前中から午後遅くまで長丁場の撮影&インタビューが入っていたものの、インタビューの順番をかなり調整してもらえた結果、現場を15時過ぎに退出することができ、1時間半かけて現地入り。17時からのオープニングアクトには楽々間に合うことができました。

 

オープニングアクト:LOUDNESS(17:00〜17:30)

17時時点での客入りは7〜8割といったところでしたが、みんなLOUDNESS見たさで早入りした様子。二井原実(Vo)さんが冒頭からご機嫌で「Crazy Nights」とコールすると、爆音で鳴らされる名曲を前に拳上げまくり。常に音のデカいLOUDNESSですが、まさかガンズのオープニングでもここまで音デカいかと。高崎晃(G)さんのギターもいい感じです。

続く「Crazy Doctor」で熱量はさらにヒートアップ。3曲目に用意された3期曲「Black Widow」はさすがに意外な選曲でびっくりしました。確かに3期唯一のアルバム『LOUDNESS』(1992年)の30周年盤が出たばかりですが、二井原さんが歌う3期曲を耳にしたのは初めてかな。あのドロドロしたヘヴィチューンも、彼が歌うと完全にLOUDNESSになるの、すごすぎ(いや、もとからLOUDNESSの曲だけど)。その後、最新作『SUNBURST〜我武者羅』(2021年)から「Stand Or Fall」「大和魂」が立て続けに披露されましたが、ライブで聴くと初期のプログレハード的なタッチなんだなと気づく結果に。アンパン(Dr)は多少リズムがもたりそうになるものの、必死に食らいついていく姿が印象的でした。一方で、山下昌良(B)さんは本当に楽しそう。LOUDNESSの良心だなあ。

最後は前のめりな「S.D.I.」で大団円。30分で6曲、あっという間でしたが、終わる頃には耳がキンキンしてた(笑)。やっぱりギターの音がデカいんだね。

【セットリスト】
01. Crazy Nights
02. Crazy Doctor
03. Black Widow
04. Stand Or Fall
05. 大和魂
06. S.D.I.

 

GUNS N' ROSES(18:20〜21:05)

スクリーンにおどろおどろしい武士のイラストを交えたバンドロゴが映し出されると、大きな歓声が上がる。会場の数箇所からバンド名をコールする大声も響き渡り、もはやガイドラインなんてなかったんだなと。責め立てることはしないけど、なんだかなあ……と本音をポロリ。

18時を過ぎてもライブは一向に始まる気配がなう……そうだった、こういうバンドだったわ(笑)。普通は始まらないと不安になるんだけど、逆に安心してしまいましたよ。

18:20分にようやく会場暗転。大袈裟なオープニングムービーに続いてバンドを呼び込むコール、そしてダフによるお馴染みのベースリフから「It's So Easy」でライブスタート。彼のパキパキしたベースの中音域がうまく馴染んでおらず、高音とドラムの低音のみでライブが進行するアンバランスな音響に最初は不安になりますが、そのへんは数曲で解消されていきます。やはり、初日はこういうトラブルがつきものですね。

アクセル・ローズ(Vo)のボーカルは……近年、加齢により歌唱スタイルが変わりつつあり、中音域の深みはより増しているものの高音域はファルセット中心。しかし、そのファルセットもかなりパワフルで、相当ボイストレーニングを積んでいることが伺えました。もちろん、地声の低〜中音域とファルセット高音域とでは声の厚みや大きさも異なるので、そこをいかに自然に聞かせるかはPAの腕の見せどころなわけですが……初日はうまくいっていなかったかな。勿体ない。

そんなアクセル、1曲目からニコニコでパフォーマンス。1曲終わるごとにペコっとお辞儀する愛嬌の良さを見せます。人間、歳を取ると丸くなるんですね(物理的にではなく)。

スラッシュがギターを弾く「Chinese Democracy」、アクセルが歌うVELVET REVOLVERのカバー「Slither」、曲冒頭にバンドセッションをフィーチャーした「Welcome To The Jungle」など、序盤はとにかく見どころ満載。ライブで聴き慣れたと思っていた楽曲も、さすがに10年ぶりとなると新鮮に響きます。そういう意味では、ライブで聴くのはいつ以来だよっていう「Double Talkin' Jive」もかなり新鮮でした。にしてもこの曲、年々カッコよさが増しているような気がします。

もっさりした「Live And Let Die」(ダフの合いの手、新しく加わってますね)から初期のパンキッシュさが際立つ「Reckless Life」(高音のみで歌唱するのでボーカルの抜け良好)、かと思えば真逆なプログレッシヴさが特徴の大作「Estranged」、再びパンキッシュな「Shadow Of Your Love」、スラッシュ&リチャード・フォータス(G)のギターバトルが楽しい「Rocket Queen」……良くも悪くも、すべてをフレッシュな気持ちで楽しめる。リチャードはスラッシュの復帰によって、自身の個性がより強く出せるようになりましたね。

中盤のダフ歌唱パート、この日はTHE STOOGES「I Wanna Be Your Dog」。加齢とともに精彩さが増したダフ、イギー・ポップほどの危うさはないものの、やっぱりサマになりますね。そこから、昨年リリースの新曲2連発なのですが……「Absurd」は音源で聴くべき曲だなと実感。ライブではそこまで映えませんね。「Hard Skool」もなんだかイマイチな……これはもう、ほかの楽曲の完成度と手練れ感が悪い(笑)。もうちょっと時間を置くと、意外と馴染んでくるのかな。

で、お馴染みのナレーションから「Civil War」に突入するのですが……スクリーンにはウクライナの国旗がデカデカと映し出される。気づいてなかったけど、オープニングからステージ両サイドにもウクライナの国旗が掲げられていたのですね。スラッシュのねちっこいギターソロ、相変わらず最高です。エンディングにはジミヘン「Machine Gun」をフィーチャーした味付けも。その流れでスラッシュのギターソロへと突入するのですが、ブルースの名曲「Born Under A Bad Sign」をバンドインストで演奏しながらなので、スラッシュのいいところが凝縮されたプレイを楽しむことができました。

そのエンディングでひたすらソロを弾きまくっていると、お馴染みのギターリフへ。「Sweet Child O'Mine」での合唱タイムに突入すると、客席は「Welcome To The Jungle」以上の盛り上がりを見せます。最近、映画のタイアップでリバイバルヒットしたばかりですからね。で、ステージにピアノが用意されて「November Rain」。アクセル、ジャケットなんて羽織っちゃって、もはや晩年のプレスリー並みのハリウッドスター感がにじみ出ちゃってる。終盤の転調パートに入る前のブレイクでは、水を飲む余裕も見せるお茶目さも、今ならではなのかな。とにかく、刺々しいアクセルはすでに死んでおり、ここにいるのは可愛らしい“オールドスクール”なハリウッドセレブ(セレブ?)。もはや許すよ、生きていてさえくれれば。

そんなほんわかした気持ちでいたら、「Knockin' On Heaven's Door」終盤のシャウトで鳥肌が。ここで一気に爆発させる感があり、個人的クライマックスを迎えました。あとはもう「Nightrain」で我を忘れてエンディング。ここまでで2時間を軽く超えています。

アンコールは海外では「Coma」があったりなかったりしますが、日本では「Coma」あり。やった! 90年代に演奏していた頃より重みと深みが増した結果、改めていい曲だなと実感させられました。さすがに10分近くあるので、お客さんの多くはボーッとしてましたが(そりゃ疲れるよね)。

ステージにスツールが3つ用意されると、アコギを抱えたスラッシュ、ダフ、リチャードが登場し、ビートルズ「Blackbird」をインスト演奏。なるほど、これが噂の。思わず口ずさむ人多数発生で、年齢層の高さが伺えます。個人的には先の「Knockin' On Heaven's Door」と「Coma」、そしてこのセッションを聴けただけで元が取れたと思います。そこから「Patience」へと流れ、最後はお約束の「Paradise City」。テンポアップ後のパンキッシュさが過去20年の彼らには感じられなかったものが伝わってきて、テンションぶち上がり。エンディングでアクセルがマイクを客席に放り投げ(笑)、2時間45分におよぶ初日公演終了。とにかくアクセルのご機嫌ぶりが目立つ、微笑ましいライブでした(ガンズに微笑ましさを求める日が来るとは)。

【セットリスト】
01. It's So Easy
02. Mr. Brownstone
03. Chinese Democracy
04. Slither [VELVET REVOLVER cover]
05. Rumble [Intro] 〜 Welcome To The Jungle
06. Double Talkin' Jive
07. Live And Let Die [WINGS cover]
08. Reckless Life
09. Estranged
10. Shadow Of Your Love
11. Rocket Queen
12. You Could Be Mine
13. I Wanna Be Your Dog [THE STOOGES cover / Vo: Duff]
14. Absurd
15. Hard Skool
16. Civil War 〜 Machine Gun [Outro]
17. Slash Guitar Solo [Band Jam]
18. Sweet Child O'Mine
19. November Rain
20. Knockin' On Heaven's Door [BOB DYLAN cover]
21. Nightrain
--ENCORE--
22. Coma
23. Blackbird [Inst.] 〜 Patience
24. Paradise City

2022年10月24日 (月)

NIGHT RANGER 40th ANNIVERSARY TOUR@昭和女子大学 人見記念講堂(2022年10月21日)

Img_6169 前回NIGHT RANGERのライブを観たのは、2017年10月の35周年ジャパンツアー。その後、2019年に1stアルバム『DAWN PATROL』(1982年)&2ndアルバム『MIDNIGHT MADNESS』(1983年)完全再現ライブでも来日していますが、こちらはギリギリまでスケジュールの調整がつかず、気づいたらチケット完売という状況だったため観ておりません。

ということで、前回からちょうど5年ぶり。今回も周年ライブを拝見することになってしまいました。

前回観たジャパンツアーファイナルが通算59回目の日本公演でしたが、今回は新たなジャパンツアーの初日で通算77回目……え、前回から日が経ってないけど18回もライブしてる?(調べてみたら、2019年は東京3回、大阪1回の計4回……こうなると、前回の59回目も怪しいな。苦笑→Wikiによると、この日で70回目らしい。あながち間違ってないけど、そもそも前々回の59回目というのが間違っていたのか)

まあ、気を取り直して。元メンバーのジェフ・ワトソン(G)が大変な状況ではありますが(リンク先、グロ画像注意)、現在はジャック・ブレイズ(Vo, B)、ブラッド・ギルス(G)、ケリー・ケイギー(Vo, Dr)、エリック・レヴィー(Key)、ケリ・ケリー(G)という編成で7年近くにわたり活動しており、この布陣ではこれが4度目のジャパンツアー。最近の海外公演のセットリストを調べてみると、前回観たときよりもコンパクトな内容になっていて、日本公演もこれに準ずる形か、あるいは数曲追加した形になるのか……ということで、何が来てもいいような心算でツアー初日に臨みました。

仰々しいオープニングSE(「Don't Tell Me You Love Me」イントロのオマージュ)に続いて、ライブは「(You Can Still) Rock In America」から元気よくスタート。最高に盛り上がる1曲だしオープニングに持ってくるのはいいけど、普段アンコールの最後に演奏される楽曲だけに「じゃあ今日は最後に何演奏するの?」といきなり不安になりましたが、最終的にはそんなことどうでもなるくらいに滾りました。

Img_6174 ジャック、コロナとか関係なしにいつもどおりに煽るのですが……みんな歌うわ騒ぐわで、完全に「コロナ禍前」に戻ってる。念のために書いておくと、主催からは「公演中、歓声・歌唱・声援はできません。拍手や手拍子にとどめ、飛沫・空気感染を感じるような方法での鑑賞はお控えください」とのお達しが事前に出ており、声出し解禁というアナウンスは一切出ておりません。大丈夫か……といきなり不安になったのは言うまでもありません。

ここで声出しポリス的なことをするつもりはありませんが、あの会場にいたのはこの2〜3年一度もライブに足を運んだことがなかった、日常的にライブ慣れしていない大人の皆さんばかりだったのかな?(ここまでにとどめておこう)

再び気を取り直して。セトリ的には5年前に観たものをよりコンパクトにした内容で、『GREATEST HITS』(1989年)をベースにDAMN YANKEESの二大ヒット+新作『ATBPO』(2021年)から1曲。特に初日ということもあり、これがツアーのベースとなる曲目なのかなといったもので、いつもどおりっちゃあいつもどおり。特段驚きもなく、目新しさ皆無(なんなら「Breakout」以外は5年前に観た公演で演奏された曲と丸かぶりかも)。ですが、やっぱり2020年初頭以来の海外HR/HMバンドのライブとあって、気持ち的にはグワーっと盛り上がるわけです。

2日目以降は「Breakout」以外の新曲(「Bring It All Home To Me」)を披露したり、「Growin' Up In California」や「High Road」といった近年の楽曲も演奏したようですね。羨ましい。2日目以降はお客さんの声出し、どんな具合だったんでしょうね(声出しポリス発動)。

見慣れた光景、聴き慣れた楽曲ということで、改めて特筆しておくべきポイントはそんなにないかな。ただ、ケリ・ケリーが前回以上にバンドに馴染んでいたことと思った以上にテクニシャンという事実(「(You Can Still) Rock In America」ではジェフ・ワトソンのパートを完全再現してくれたし)に気づけたのは、大きな収穫だったかな。あと、「Night Ranger」の中盤にドラムソロをフィーチャーするんだけど、ここでケリー以外のメンバーが一度ステージから捌けて、それぞれドラムスティックを持って再登場し(ケリのみ狼?の被りものも)、5人でひとつのドラムセットを叩きまくる演出は和気藹々としていてよかった。それから、アンコールという概念をなくし、名バラード「Sister Christian」でドラマチックに締めくくる構成も嫌いじゃないです。予定調和をなくし、90分1本勝負で挑んだ純度120%のUSハードロックショー、素敵じゃないですか。

ライブの内容は文句なしだったけど、お客さんの姿勢にいささか疑問が残り、終わったあと若干の消化不良を起こしたことも付け加えておきます。あくまで記録としてね。

個人的には、もう声出し解禁してもいいと思っているけど、決まりがある中で行われている以上、守れるところは守っておかないと。最終的にはアーティスト側にツケが回るわけですから。そこはなにとぞ、ね。

【セットリスト】
01. (You Can Still) Rock In America
02. Four In The Morning
03. Seven Wishes
04. Sing Me Away
05. Coming Of Age [DAMN YANKEES cover]
06. Breakout
07. Sentimental Street
08. Passion Play
09. The Secret Of My Success
10. Night Ranger
11. High Enough [DAMN YANKEES cover]
12. Goodbye
13. When You Close Your Eyes
14. Don't Tell Me You Love Me
15. Sister Christian

 

 


▼NIGHT RANGER『ATBPO』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

2022年10月12日 (水)

SOPHIA LIVE 2022 "SOPHIA"@日本武道館(2022年10月11日)

Img_6155SOPHIAのライブを観たのは90年代後半、当時の連れに同行する形で武道館にて。記憶が曖昧だったのでWikiなどで調べてみると、どうやら初武道館(1997年8月)だったようです。で、それが最初で最後の生SOPHIA。メジャーデビュー当初から音源は聴いていたものの、積極的に興味を持って聴くようになったのはアルバム『ALIVE』(1998年)〜『マテリアル』(1999年)あたり。この2枚は本当によく聴きました。

で、そこから20数年を経て、自らSOPHIAのライブに行く日が来るとは。2013年の無期限活動休止から9年を経て、オリジナルメンバーで復活を果たした同年代バンドの勇姿を見届けようと、25年ぶりに思い出の地・日本武道館へと足を運びました。

当時は男性客は1割にも満たなかったんじゃ?と思うほど、自分の存在が浮いていましたが、今回は比較的多め(松岡充さんもMCでおっしゃってましたが、3割くらいはいたのでは)。かつ、当時のファンがそのまま年を重ねてスライドしてきたような客層に、妙にほっこり。まあ、復活後のメディア露出は9月のMステでの『街』パフォーマンスだけでしたしね。

詳細なレポートは各メディアに譲るとして、ここでは個人的に印象に残ったことを記しておきます。

会場はステージ後方の1〜2階席も解放した360度お客さんに囲まれる形に。開演30分前も当日券売り場に並ぶ長蛇の列を見かけたので、ほぼ完売に近い形だったようです。で、内容に関して。序盤〜中盤はMCなしで、『ALIVE』『マテリアル』期の楽曲とドキュメンタリー的映像&文字要素を用いたスクリーン演出の相性も相まって、ヒリヒリするシリアスめな構成が印象的でした。そんな中で、「Early summer rain」「ゴキゲン鳥 〜crawler is crazy〜」といったキャッチーなシングル曲が良い味を出しており、改めて1曲1曲の完成度の高さを確認することができました。

かつ、バンドの形態としても非常に異色な存在でもあるんだなと再認識。当時のV系およびその流れにあるバンドの中でも、ギターの比重がそこまで高くなく、かといってキーボードを大々的に前面に打ち出したプログレ志向というわけでもない。ロックバンド然とした佇まいはあるものの、それ以上に「良い楽曲を届けることが大前提。そのためには各楽器のバランスも随時変えていく」という姿勢が伝わり、そのへんはデビュー時から長く在籍したTOY'S FACTORYらしい(というか、ミスチル以降の)姿勢でもあるのかなと感じました。そこ志向は『ALIVE』『マテリアル』あたりで最初のピークを迎えたのかな。それこそ、ヒットシングル「黒いブーツ 〜oh my friend〜」でのギターの比重の低さなんて、改めて驚かされるものがありますからね。

そんな感じで、かなり個性的なアンサンブルと楽曲のクオリティの高さを生で味わいながら、その独特の世界観に浸っていくのですが……中盤のMC以降は、緩やかさとシリアスさの高低差が加わる。さすが関西人といいますか、同年代のおっちゃんたちがワチャワチャ楽しげに会話する様子は、ほっこりすると同時に不思議と泣けてくるものがある……その平和さに涙腺が緩むというのも、自分も年をとった証拠でしょうかね(苦笑)。

全21曲で約3時間半。基本的にアンコールがないスタイルというのは事前に知っていましたが、この日はトークが弾みすぎて(笑)、時間の都合で21時半に終了。セットリストを振り返るとほぼTOY'S FACTORY時代の楽曲で、EMI〜ユニバーサル期1曲(「エンドロール」)、エイベックス期1曲(「cod-E 〜Eの暗号〜」)と、「ファンが観たいSOPHIA」に徹底した内容でした。MCでも後期〜末期は「歯車が狂っていた」とおっしゃっていたので、こういうセトリになったのも納得といいますか、再始動一発目としては順当な選曲ではないでしょうか。90年代のヒットシングルが網羅され、ライブの要となるアルバム曲も随所に散りばめられた形は、僕のような一見に近いお客さんにも優しいものでしたからね。

あと、これはMCでの発言を受けて感じたことですが……この復活を経て、SOPHIAはバンドとしての“思春期”をようやく終えることができたのかなと。いろんな挫折を経て、それらすべてを現実のものと受け止めることができるようになった今、第二の青春がスタートした。それは、思春期を終えた今だからこそ経験できる、大人だからこそ味わえる青春なのかなと。実はこれって、長くバンドを続ける上では非常に大切なことだと思っていて、その境地に到達できた人たちはこの先相当強くなると思っているんです。だから、きっとここからのSOPHIAは大丈夫……そんなことをライブ中、何度も感じました。

2023年1月8日には地元・大阪城ホールでのライブも決まり、今後は個々の音楽活動、生活とのバランスをとりながらSOPHIAとしての活動を継続していくとのこと。年齢的にも以前のように毎年ツアーを行うというよりは、一つひとつのライブを大切にしながら地道な活動を行なっていくことになりそうです。まずは、新曲でしょうね。従来の「らしさ」を引き継ぎつつ、今のSOPHIAが鳴らす音/メロディがどんなものになるのか。ハードルは相当高い気がしますが、個人的に次にライブへ足を運ぶのはそういった楽曲がある程度出揃ったタイミングかなと思っています。

【セットリスト】
01. 大切なもの
02. Early summer rain
03. ゴキゲン鳥 〜crawler is crazy〜
04. 君と揺れていたい
05. Eternal Flame
06. Like forever
07. ALIVE
08. 蜘蛛と蝙蝠
09. 黒いブーツ 〜oh my friend〜
10. ビューティフル
11. ヒマワリ
12. KURU KURU
13. little cloud
14. cod-E 〜Eの暗号〜
15. -僕はここにいる-
16. 夢
17. 街
18. エンドロール
19. Thank you
20. Kissing blue memories
21. Believe

 

 


▼SOPHIA『ALIVE』
(amazon:国内盤CD / MP3

2022年10月 8日 (土)

THE CHARLATANS「A HEAD FULL OF IDEAS 32nd ANNIVERSARY BEST OF TOUR」@LIQUIDROOM ebisu(2022年10月3日)

Img_6143 コロナ禍以降フジロックやサマソニなどの大規模フェスは極力避け、コロナに罹らなよう注意してきた私ですが、今年8月にとうとう初めての妖精 陽性に。最初は症状が軽いと思ったものの、意外に熱出たり長引いたり後遺症あったりで、完治と言えるまでに1ヶ月前後かかってしまいました。

それもあり、当初は8月に予定していた外タレライブもキャンセルし、気づけば2020年1月末に観たFEVER 333から2年8ヶ月、大阪のイベントで観たエイミー・リー(EVANESCENCE)からも2年7ヶ月が経過していました。本当ならこの夏、アメリカでMOTLEY CRUEDEF LEPPARD(プラスPOISONジョーン・ジェット)のスタジアムツアーを観るはずだったんですけどね。

まあ、そんな愚痴はここまでにして。要はコロナ明け1発目の外タレライブをどれにしようか、真面目に悩んでいたんですよ。すでにチケットを確保している10月後半以降のライブの前に、体を慣らしておきたいなと。そんなとき、直前にTHE CHARLATANSの来日公演を見つけ、そのままチケット購入ボタンをポチり。2016年3月のO-EAST公演以来、6年半ぶりのTHE CHARLATANSです。

会場はオールスタンディングで、客入りは9割強でまずまず。みんなマスクこそつけているものの、ビールなどのドリンクを飲みながらライブを待つその様子は2020年までと何も変わらず。そして、ほぼ定刻どおりに暗転し、メンバーがステージに登場。2013年のジョン・ブルックス(Dr)逝去以降サポートを務めるTHE VERVEのピーター・サリスベリーは今回も参加していました。

相変わらず変なシャツ(笑)着たティム・バージェス(Vo)は、ステージに姿を現したと同時にスマホで写メ撮りまくり(笑)。彼のTwitterを見ている方ならおわかりのとおり、彼はSNSを巧みに使ってファンサービスを繰り返しており、それはここ日本でも積極的に行われていました。バンドが1曲目「I Don't Want To See The Sights」のイントロを奏で始めても、一向に撮影をやめないティム。次の瞬間、おもむろに変な踊り(ダンスというよりも「踊り」。笑)をしながらあの脱力ボーカルで歌い始める……ああ、そうだった。これがTHE CHARLATANSだ、と思い出すのに少々時間を要してしまいました。

ツアータイトルやセットリストからもおわかりのとおり、今回はデビュー30周年を祝したツアーの一環。当初は2020年に行われる予定だったものが、気づけば「32nd」になっていたわけですね。しかし、結果として今年は2ndアルバム『BETWEEN 10TH AND 11TH』(1992年)のリリース30周年に当たり、90年代の楽曲多めなオールタイムベストに『BETWEEN 10TH AND 11TH』からの選曲多め(大阪と東京で2曲入れ替えがありましたが、両日とも同アルバムから5曲)の、初期ファン歓喜の内容でした。ありがてえ。

Img_6145 冒頭から「I Don't Want To See The Sights」「Weirdo」「Can't Get Out Of Bed」と攻めまくりでしたが、個人的に印象に残ったのは「So Oh」や「You're So Pretty - We're So Pretty」「Blackened Blue Eyes」といった比較的後期および最近の楽曲。特に「So Oh」の緩やかなグルーヴ感は、ライブで聴くとたまらないものがあります(前回の来日時も披露していたはずですが、不思議と記憶に残っておらず)。

かと思えば、ライブ中盤に「One To Another」が登場し、フロアがクライマックスのような盛り上がりを見せるし、それに続く「Tremolo Song」(東京のみ披露)でさらにテンションが上がる。後半は「Ignition」を起点に名曲「The Only One I Know」、そして「North Country Boy」「How High」と名盤『TELLIN' STORIES』(1996年)からのヒットシングル連発で本編終了。そういえば、本編のどこかでティムがフロアに降りてきて、またまた写メっていたのには笑ってしまったな。この瞬間「ああ、彼らの中ではコロナは過去のものなんだな」と妙に納得してしまったことは、今でも驚きでした。

アンコールラストは、長尺にエクスパンドされた「Sproston Green」。リズム隊のグルーヴとトニー・ロジャース(Key)のリズミカルな鍵盤、そしてマーク・コリンズ(G)の渋くて味わい深いギタープレイを存分に楽しむことができ、ティムが早めにステージを去ったあともがっつりプレイしまくりで、CDでは味わえない即興感を存分に堪能して約90分におよぶステージは終了しました。

とにかく、どの曲もダンサブルでグルーヴィー。躍らせること/踊ることに徹底的にこだわったセットリストは、まさに30数年のキャリアを総括するに相応しいもので、こういうバンドが今も安定して活動を続けていることに感謝しかありません。単独ではなかなか厳しいところですが、次は野外フェスで比較的大きめなステージでのパフォーマンスを観てみたいな。個人的には5番手、6番手ポジションの彼らですが、来日の機会があったら次も絶対に足を運ぼうと思います。よいリハビリになりました。

【セットリスト】
01. I Don't Want To See The Sights
02. Weirdo
03. Can't Get Out Of Bed
04. Then
05. So Oh
06. You're So Pretty - We're So Pretty
07. Sleepy Little Sunshine Boy
08. Just When You're Thinkin' Things Over
09. One To Another
10. Tremolo Song
11. Plastic Machinery
12. The End Of Everything
13. Come Home Baby
14. Ignition
15. The Only One I Know
16. North Country Boy
17. How High
<アンコール>
18. Blackened Blue Eyes
19. Sproston Green

 

 


▼THE CHARLATANS『A HEAD FULL OF IDEAS』
(amazon:国内盤2CD / 海外盤2CD / 海外盤アナログ

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