CONFUSION MASTER『AWAKEN』(2018)
ドイツ出身の4人組ドゥームメタル/ストーナーロックバンド、CONFUSION MASTERの1stアルバム。CYNESS、WOJCZECHといったジャーマンデス/グラインドバンドの元&現役メンバーを中心に2015年に結成された、と聞くとスーパーバンドのように感じられますが、筆者がそのへんのドイツのバンドに疎いため、まったく有り難みが感じられません。ごめんなさい。
CONFUSION MASTERという名前でドゥーム/ストーナーをやる……ってだけで、なんとなくBLACK SABBATHをイメージしてしまうメタラーは多いかと思いますが、それ正解。資料には「“Electric Sabbath Action Doom”を標榜する」とあり、正直“Electric Sabbath Action Doom”の意味はまったくわかりませんが、なんとなく伝わってくるものだけはあるので、まあそういうことなのでしょう。
アルバムはいきなり11分近くもあるドゥーミーな「Witch Pollution」から始まり、続く「Nothern Midnight Ghoul Dance」も約11分。ともにサバスのようなスリリングな展開はなく、引きずるようなミドルテンポを維持したまま演奏で変化を付けていくスタイル。聴く人が聴けば退屈……ってことになるんでしょうが、これがね、大音量で聴いていると気持ち良いのなんの。ダンスミュージックを聴き続けて高揚感が増すのと同じ作用なのか、変な高揚感に包まれてトリップしてしまう……ような気がします(笑)。
もちろん、短い曲もあります。3曲目のシャフルビートの効いた「Reaper's Fist」は約7分(笑)、5曲目「In The Shadown Of The Bong」も約7分(笑)、6曲目「False Dawn」は約8分と多少長めですが(笑)、アルバムを締めくくる7曲目「Awaken」は約5分と本作で最短の楽曲です。
あ、1曲飛ばしましたけど、4曲目「Goner Colony」は本作最長の11分9秒ですので、ご確認ください(笑)。
ひたすらひとつのリフで引っ張り、リズムやギターソロで変化をつけていく。もちろんオジー・オズボーンを彷彿とさせるヘロヘロボーカルも良い味出してますし、時にはセリフのようなボーカルもフィーチャーされ、ちゃんと緩急をつけています。
どこか宗教じみているところも、元祖サバスのそれをさらに極化させたみたいで、もしかしたら聴き手を選ぶことになるかもしれない。けど、大音量で聴き続けているうちに妙に癖になる。ストーナーやドゥームってそういうところ、ありますよね。
このバンド(プロジェクト)が今後どこまで続くかわかりませんが、5月21日からはジャパンツアーも行われるようなので、気になった方はぜひ会場に足を運んでみてはいかがでしょう。僕は時間的余裕があったら、ぜひ生で観てみようと思ってます。