2018年4月14日 (土)

D-A-D『NO FUEL LEFT FOR THE PILGRIMS』(1989)

デンマークの4人組ハードロックバンド、D-A-Dが海外で1989年3月、ここ日本では同年12月に発表された世界デビューアルバム(本国では通算3作目)。もともとはDISNEYLAND AFTER DARKというバンド名でしたが、ワールドワイドデビューを機に現在のD-A-Dに改名。ぶっちゃけ、記号性の強い今の表記のほうがカッコいいですけどね。

デンマーク出身のバンドなんですが、サウンド的にはAC/DCっぽいストロングスタイルのハードロックとパンク以降の疾走感、どこかウェスタンを彷彿とさせるカラッとしたギターサウンド、そこに北欧らしい湿り気の強いメロディが乗るというアンバランスさがこのアルバムの魅力。オープニングナンバー「Sleeping My Day Away」や「Point Of View」といったマイナーキーの楽曲に、そういった泣きの要素が強く反映されており、リリース当時ここ日本でも「Sleeping My Day Away」はラジオヒットした記憶があります。

かと思うと、上にも書いたように「Jihad」や「Rim Of Hell」「Girl Nation」で聴けるAC/DC的なロックンロール、「ZCMI」「True Believer」みたいなマカロニウエスタンテイストのアップチューン、メタリックな「Ill Will」みたいな硬派な楽曲も複数存在する。というか、このバンド本来の持ち味って実はこっち側なんじゃないかなと思うのです。とはいえそこは、次作『RISKIN' IT ALL』(1991年)を聴いて改めて実感するわけですが。

フロントマンのイエスパ・ビンザー(Vo, G)のしゃがれ声、スティグ・ペダーセン(B)の2弦しか張ってないベース(とヘルメット姿。笑)と音のみならずビジュアルでも楽しませてくれた彼ら。「Sleeping My Day Away」はアメリカでもそこそこ当たったらしく、このアルバム自体も全米116位まで上昇したとのこと。つまり、世界でもっとも売れたD-A-Dのアルバムということになるようです。

もちろん素晴らしい作品なんですが、これが当たってしまったがために、その後も“第二の「Sleeping My Day Away」”を求められ続けてしまう不幸が続くわけですが、彼らはそんなこと御構いなしに活動を継続。一度も解散することなく、2014年には結成30周年を迎え、今もヨーロッパを中心にライブを続けているようです。

90年代半ば、グランジからモロに影響を受けたアルバム『HELPYOURSELFISH』(1995年)も当時はびっくりしたけど、今聴くと非常に良いんですよ。ここ日本ではしばらくリリースが途絶えていますが、『NO FUEL LEFT FOR THE PILGRIMS』を起点にして久しぶりに彼らのアルバムを掘ってみたいと思います。



▼D-A-D『NO FUEL LEFT FOR THE PILGRIMS』
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投稿: 2018 04 14 12:00 午前 [1989年の作品, D-A-D] | 固定リンク