2017/02/20

DEATH ANGEL『THE EVIL DIVIDE』(2016)

2016年5月にリリースされた約3年ぶり、通算8枚目のオリジナルアルバム。メンバーはマーク・オセグエダ(Vo)、ロブ・キャヴェスタニィ(G)という初期からの2人に、2000年代の再結成時から加わったテッド・アギュラー(G)、2009年に加入したデミアン・シッソン(B)&ウィル・キャロル(Dr)の計5人。この布陣ですでに3作目ということもあり、バンドとしてもかなり固まってきたタイミングでの新作かと思われます。

80〜90年代のアルバム3作はもちろん聴いてきたし、再結成後も4th『THE ART OF DYING』(2004年)、5th『KILLING SEASON』(2008年)は聴いていたんだけど、その後の2枚は完全にスルー。しかし、ここ最近の旧スラッシュ勢の盛り上がりを見て、このタイミングで最新作に手を出してみました。

ぶっちゃけこれ、最高じゃないですか? ファンの方々からしたら「何を今さら……」と思われることでしょう。いや、本当に申し訳ないです、なんでリリースタイミングに購入しなかったんだろうと後悔しているところです。

アルバムのオープニングにふさわしいキャッチーさと疾走感を兼ね備えたスラッシュナンバー「The Moth」を筆頭に、前曲のノリを引き継ぐ「Cause For Alarm」、エモみが強い「Lost」、曲中盤のインストパートのアレンジがエモーショナル&スリリングな「Father Of Lies」、再び狂ったように突き進む「Hell To Pay」と完璧な流れ。

後半も怪しげなリズム隊のアンサンブルから始まるミドルテンポの「It Can't Be This」、リフとドラムのユニゾン&ドライブ感が心地よい「Hatred United / United Hate」、首がもげるまでヘドバンしまくりたい「Breakaway」「The Electric Cell」(2曲とも歌に入るまでの構成が本当にカッコいい)、タイトなリズム感とメロウなサビが絶妙な「Let The Pieces Fall」と全10曲、約45分すんなり聴けてしまいます。

ちょっと前に取り上げたTESTAMENTの新作もそうでしたが、このアルバムでも大半の楽曲が4分台。最長でもラストナンバー「Let The Pieces Fall」の5:48なのですが、どの曲もぎっしり身が詰まったようなアレンジが施されていて、改めて「スラッシュは長けりゃいいってもんじゃない」と考えさせられます。変にバラード調になることもなく、無駄な展開は皆無。なのにどの曲もこれでもかというほどにいろんな要素が詰め込まれている。ベテランたちが何周もして、今ここに到達するという面白現象が2016年に起きているのは非常に興味深いと思います。

日本盤のみボーナストラックとしてTHE MISSIONのカバー「Wasteland」が追加されていますが、正直これナシで潔く終わる輸入盤のほうがベスト。直近2作を聴いてない僕ですが、本作は今まで聴いたDEATH ANGELのアルバムの中でベストと断言したいです。これ、生で聴いたら最高だろうなぁ……。



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投稿: 2017 02 20 12:00 午前 [2016年の作品, Death Angel] | 固定リンク