2018年11月25日 (日)

V.A.『MOORE BLUES FOR GARY: A TRIBUTE TO GARY MOORE』(2018)

2018年10月リリースの、ゲイリー・ムーアのトリビュートアルバム。アルバムジャケットにあるように、ゲイリーの諸作品やライブに参加してきたベーシスト、ボブ・デイズリーが中心となって制作された本作には、ニール・カーター(Key)やドン・エイリー(Key/DEEP PURPLE)、エリック・シンガー(Dr/KISS)、グレン・ヒューズ(Vo)に加え、元SKID ROW(「Youth Gone Wild」じゃないほう)のブラッシュ・シールズ(Vo)といったゲイリー・ムーアと馴染み深い面々、ゲイリーの実子であるガス・ムーア(Vo)とジャック・ムーア(G)のほか、豪華ゲストプレイヤーが多数参加しています。

そのメンツもジョン・サイクス(G)やダニー・ボウズ(Vo/THUNDER)、スティーヴ・ルカサー(G/TOTO)、ジョー・リン・ターナー(Vo)、リッキー・ウォリック(Vo/BLACK STAR RIDERS)、スティーヴ・モーズ(G/DEEP PURPLE)、デーモン・ジョンソン(Vo, G/BLACK STAR RIDERS)、ダグ・アルドリッチ(G/THE DEAD DAISIES)などなど。とにかく、無駄に豪華です。

選曲的にはブルースに傾倒した『STILL GOT THE BLUES』(1990年)以降の作品にこだわることなく、初期の『BACK ON THE STREETS』(1978年)から『VICTIMS OF THE FUTURE』(1983年)、『WILD FRONTIER』(1987年)の楽曲も収録。ボブ・デイズリー自身が関わっていることもあってか、『POWER OF THE BLUES』(2004年)という晩年の作品から3曲も選ばれていることがちょっと意外でした。

基本的にはどの曲もゲイリー独特の粘っこいギターフレーズを活かしつつ、オリジナルを尊重しながら随所に自身の個性を取り入れていく手法で、またボブが中心となって制作していることもあって統一感も強く、この手のトリビュートアルバムとしてはかなり水準の高いもののように思います。HR/HM系ギタリストが多く参加しているものの、各自そこまで出しゃばることもないので、本当に気持ちよく楽しめる1枚です。

やはり本作最大の聴きどころは、久しぶりにシーン復帰を果たしたジョン・サイクス参加の「Still Got The Blues (For You)」になるかと。ゲイリーからの影響も大きく、彼と同じTHIN LIZZY(=フィル・ライノット)にもお世話になった関係もあり、そりゃあもうディープなソロを聴かせてくれています。まあこの曲自体、基本的にメインフレーズの繰り返しになるのでそこまでアドリブを効かせることは難しいのですが、特に終盤のソロはサイクスらしいもので、フェイドアウトせずにこのままずっと聴いていたい!と思わせられるはずです。

で、この曲を歌うのがTHUNDERのダニー・ボウズというのが、また最高。思ったよりも感情抑え気味ですが、それがギターのエモーショナルさに拍車をかけているように感じました。うん、これ1曲のために購入してたとしても無駄じゃないと思います。

個人的にはこのほか、リッキー・ウォリックが歌い、スティーヴ・モーズがギターを弾く「Parisienne Walkways」、グレン・ヒューズが最高のボーカルパフォーマンスを聴かせる「Nothing's The Same」、思ったよりもゲイリー・ムーア色の強いダグ・アルドリッチのプレイが印象に残る「The Loner」、デーモン・ジョンソンが歌って弾いてと大活躍の「Don't Believe A Word」あたりがお気に入り。もちろん、そのほかの曲も文句なしに良いです。

来年の2月で、亡くなってから早8年。ゲイリー・ムーアというギタリストがどんな存在だったか、改めてロック/ブルース/HR/HMシーンに与えた影響をこのアルバムから振り返ることができたら、と思います。彼の名前しか知らないという若いリスナーにこそ聴いてほしい1枚です。



▼V.A.『MOORE BLUES FOR GARY: A TRIBUTE TO GARY MOORE』
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投稿: 2018 11 25 12:00 午前 [2018年の作品, Black Star Riders, Compilation Album, Dead Daisies, The, Deep Purple, Gary Moore, Glenn Hughes, Joe Lynn Turner, John Sykes, KISS, Thunder, Toto] | 固定リンク

2018年3月 2日 (金)

DEEP PURPLE『BURN』(1974)

DEEP PURPLEが1974年初頭にリリースした、通算8作目のスタジオアルバム。イアン・ギラン(Vo)、ロジャー・グローヴァー(B)の脱退を経て、新たにデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)とグレン・ヒューズ(B, Vo)を迎えた、俗にいう第3期編成として初めて制作されたのが本作です。本国イギリスでは最高3位、アメリカでも最高9位まで上昇するヒット作となり、「Might Just Take Your Life」(全英55位、全米91位)、「Burn」(全米105位)という、小さいながらもシングルヒットも生まれました。

第3期パープル最大の武器は、イアン・ギラン以上に歌えるシンガーが2人も加入したということ。当時無名の新人だったブルージーな声の持ち主カヴァーデイル、そしてプログレ色の強いファンクロックバンドTRAPEZEとしてある程度知られていたソウルフルな歌声のグレンの加入は、バンドの音楽性にも大きな影響を及ぼします。

アルバムタイトルトラック「Burn」こそバッハなどクラシックの手法(コード進行など)を用いたリッチー・ブラックモア(G)の王道スタイルですが、続く「Might Just Take Your Life」のR&Bからの影響を感じさせる曲調、アップテンポのハードロックスタイルながらも2人のシンガーの歌声が絡み合うことでソウルフルさを増す「Lay Down, Stay Down」、ブルースフィーリングにあふれたファンクロック「Sail Away」と、ギラン時代の第2期パープルと比べるとかなり“黒く”なっていることに気づかされます。

アルバム後半もとにかく聴きどころ満載で、ファンキーなギターリフとパーカッシブなリズムが気持ちいい「You Fool No One」、従来のパープルらしさで成り立っているはずなのに歌い手が変わるとここまで雰囲気が変わるかという「What’s Going On Here」、リッチーは初期RAINBOWで、カヴァーデイルもWHITESNAKEでカバーしたプログレッシヴなブルース「Mistreated」、エンディングにふさわしいインスト「”A”200」と全8曲、するっと聴けてしまいます。

本作はどうしてもタイトルトラックの名リフおよびクラシカルなプレイが注目されがちですが、本作のキモはそこではなく、むしろ2曲目以降であることを、声を大にして伝えたい。みんな1曲目の印象で聴こうとするから、以降の曲調の違いに落胆するわけですもんね。

あと、日本のHR/HMファン的にはタイトル曲が某メタル誌の名前に用いられたこともあって、いろいろ複雑な思いを抱えている人もいるのかなと……リフを聴くと、ラジオCMや『PURE ROCK』でのテレビCMを思い出して苦笑いしてしまったり(思いアラフォー以上の世代の話ですが。苦笑)

まあ、冗談はともかく。リッチーがパープル在籍時、最後に本気を出したアルバム。その気合いの入りっぷりをご堪能あれ。あと、カヴァーデイルは近年、本作収録曲の多くをカバーした『THE PURPLE ALBUM』(2015年)とか出しちゃってるけど、まずはこっちから聴くことをオススメします。



▼DEEP PURPLE『BURN』
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投稿: 2018 03 02 12:00 午前 [1974年の作品, Deep Purple, Whitesnake] | 固定リンク

2018年1月11日 (木)

DEEP PURPLE『PERFECT STRANGERS』(1984)

1984年秋に発表された、DEEP PURPLE通算11枚目のスタジオアルバム。当時のメンバーはイアン・ギラン(Vo)、リッチー・ブラックモア(G)、ロジャー・グローヴァー(B)、イアン・ペイス(Dr)、ジョン・ロード(Key)という第5期編成(70年代の第2期と同じ)で、同編成としては『WHO DO WE THINK WE ARE』(1973年)以来11年ぶり、バンドとしても『COME TASTE THE BAND』(1975年)以来9年ぶりの新作となります。

当時RAINBOWでアメリカでも成功を収めていたリッチーが、元パープルの関係者から再結成を持ちかけられ、1984年4月には再結成が正式決定。あれだけ不仲だったリッチーとイアンが再びうまくやれるのか誰もが不安視しましたが、「Perfect Strangers」のMVで握手する姿が見られるように(あれは撮影用のポーズでしょうけどね。笑)2人は和解を果たし、その末に本作が完成したわけです。

作風的には「Mean Streak」のように70年代初頭の第2期時代を思わせる楽曲も含みつつ、全体的にはリッチーが後期RAINBOWで培ったポップなスタイルがそのまま踏襲されています。アルバム冒頭を飾るリード曲「Knocking At Your Back Door」やエルガー「威風堂々」が引用された「Under The Gun」、後期RAINBOWにありがちなアップテンポの「A Gypsy's Kiss」、タイトルトラック「Perfect Strangers」あたりは、RAINBOWの作風を受け継ぎつつも、パープルらしいリードプレイ(久しぶりにギターを自由に弾きまくっていたり)が大々的に含まれており、「本当にあのパープルが戻ってきたんだ」と実感させられます。

ただ、ボーカルがジョー・リン・ターナーでないため(当たり前ですが)、センスがイマイチといいますか。楽器隊のプレイやアレンジは文句なしなんですが、イアンの歌がなんとも頼りなくて。「Knocking At Your Back Door」も「Perfect Strangers」も「A Gypsy's Kiss」、グラハム・ボネットやジョー・リン・ターナーが歌メロを考えて歌っていれば、もっと違ったものになったはずなのに(それも当たり前の話ですが)。ここに関してはもう、好みの問題なんでしょうね。

とはいえ、そういったマイナス要素を含みつつも本作は非常にクオリティの高い1枚だと言いきれます。もうね、続く『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』(1987年)と比較したら……おっと、その話題はまた別の機会に。

ちなみに上記の「ジョー・リン・ターナーが歌メロを考えて歌っていれば」に関しては、ここから6年後に『SLAVES AND MASTERS』(1990年)で現実のものとなり、よりRAINBOWへの回帰が進むことなるなんて、当時は考えもしませんでした。

なお、僕が初めて聴いたパープルのアルバムは本作でした。ちょうどリアルタムで体験できたわけですが、当時はそこまでのめり込むことはありませんでした(苦笑)。中学生にはオッさん臭すぎたんですよ……。



▼DEEP PURPLE『PERFECT STRANGERS』
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投稿: 2018 01 11 12:00 午前 [1984年の作品, Deep Purple] | 固定リンク

2017年10月 4日 (水)

ALICE COOPER『PARANORMAL』(2017)

アリス・クーパー通算27作目のスタジオアルバム。全米22位と大健闘した前作『WELCOME 2 MY NIGHTMARE』(2011年)から6年ぶりのオリジナルアルバムとなりますが、その間にジョニー・デップやジョー・ペリー(AEROSMITH)と組んだHOLLYWOOD VAMPIRESのアルバム『HOLLYWOOD VAMPIRES』が2015年に発表されているので、新作としてはそこまで久しぶりという印象もなかったりするのですが、そこは御大が本気で臨んだオリジナルアルバム。当然、心して向き合うわけです。

全10曲で34分というトータルランニングにまず驚かされるのですが、1曲目「Paranormal」を聴いて、その不穏な空気感とメリーゴーランドのように展開していくアレンジに「これぞ!」と膝を叩きたくなるくらいワクワクするわけです。確かに『WELCOME 2 MY NIGHTMARE』も良い作品だと思いましたが、個人的にはちょっと長すぎかな、というのと曲調の幅が広すぎて散漫に感じてしまったので、もうそりゃあここで大きな期待を重ねるわけです。

で、2曲目「Dead Flies」以降は1曲目とは若干異なるテイスト……70年代初頭、ALICE COOPERというバンド名義だった時代のガレージロックサウンドが展開されていきます。正直1曲目を聴いた時点で求めていた路線ではなかったものの、これはこれで……僕、1989年に『TRASH』で復活して以降の作品で、それほど高く評価されていない『THE LAST TEMPTATION』(1994年)が一番好きだったりするので、本作の路線は個人的に大々的に支持したいくらいなので、本作の路線はアリだと思っています。

この路線に着地したのって、例えばHOLLYWOOD VAMPIRESからの流れだったり、本作のドラムをU2のラリーが担当していたり、オリジナルメンバーのデニス・ダナウェイ(B)、ニール・スミス(Dr)、マイケル・ブルース(G)で録音するなどのアイデアが生まれたからなんでしょうかね。ゲストプレイヤーとしてZZ TOPのビリー・ギボンズ(G)や DEEP PURPLEのロジャー・グローヴァー(B)、そしてスティーヴ・ハンター(G)といった豪華なのか地味なのか微妙な布陣が参加していますが、それによって特に派手に仕上がることもなく。それでいいんでしょうけどね、本作の場合は。

また本作は永久仕様としてボーナスディスクが付いており、そちらにデニス、ニール、マイケルのオリメンが参加した新曲2曲と、「No More Mr.Nice Guy」「Under My Wheels」「Billion Dollar Babies」「Feed My Frankenstein」「Only Women Bleed」「School's Out」と往年(+90年代前半)の代表曲のライブテイクを聴くことができます。新曲2曲はちょっとユルユルかな……というシンプルなロックンロール。本編に入れるには軽すぎるし、ちょっとしたお遊びとして楽しむには十分かな。このボーナスディスクの内容を足しても70分には満たないし、全部1枚にまとめられるじゃんと思う人も多いみたいだけど、やっぱりアリス自身はディスク1の10曲で完結させたいという思いがつy買ったんじゃないかな。オリメンとの2曲はEPみたいな扱いで、アルバム本編とは別という。アルバム本編でも9曲目「Rats」がオリメンで演奏された楽曲だけど、こっちはもっとソリッドな仕上がりで、本編の流れに沿っているので収録を決めたと。そういうことなんでしょう。

とうわけで、本気で支持したいこのアルバム。全米32位と前作には及びませんでしたが、僕は大好きですよ。非常にライブ向きですし。

そういえば、まもなく『LOUD PARK 2017』で久しぶりに来日しますね。前回の来日は2008年3月。単独公演とは違ってフルセットを楽しめるわけではありませんし、そうなると新曲もどれだけ削られるのかわかりませんが、今は素直に久しぶりの新作と久しぶりの来日に対して、素直に酔いしれたいと思います。



▼ALICE COOPER『PARANORMAL』
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投稿: 2017 10 04 12:00 午前 [2017年の作品, Alice Cooper, Deep Purple, U2, ZZ Top] | 固定リンク

2017年9月 2日 (土)

DEEP PURPLE『DEEP PURPLE IN ROCK』(1970)

DEEP PURPLEが1970年に発表した4枚目のスタジオアルバム。当時の編成はイアン・ギラン(Vo)、リッチー・ブラックモア(G)、ジョン・ロード(Key)、ロジャー・グローヴァー(B)、イアン・ペイス(Dr)の第2期と呼ばれる5人で、ギラン&グローヴァー加入後初のスタジオアルバムとなります。

それ以前のパープルは「Hush」のシングルヒット(アメリカのみ)があったものの、アルバムはからっきし売れず(特にイギリスではチャートインせず)という状態。そんな中、LED ZEPPELINが独自のハードロックサウンドで世界的に大ヒット。ここからヒントを得たリッチーが「これだ!」と言わんばかりに、それまでのオルガン中心の音作りからギターを軸にした豪快なハードロックへと移行した……という話です。

実際、オープニングの「Speed King」からギターが爆発せんばかりのワイルドぶりを見せています。ジミー・ペイジというよりもジミヘンからの影響が強いんでしょうかね。特にソロパートではギターとオルガンが即興バトルを繰り広げる感じは、確かにツェッペリン以上かもしれません。

さらに、新加入のギランのボーカルもこのバンドのハードロック化に一役買っています。ロバート・プラントのようなハイトーンとは異なるタイプではあるものの、ヒステリックなシャウトなどは後続たちに大きな影響を与えたことは間違いなし。特に「Child In Time」での強弱の付け方は、ツェッペリンの長尺曲のそれとは違った魅力が感じられる、本作におけるハイライトと言えるでしょう。

パープルというと「Highway Star」や「Smoke On The Water」が収められた『MACHINE HEAD』(1972年)のほうが名盤に選ばれがちですし、実際「パープルで最初に聴いたアルバムは『MACHINE HEAD』」という人も多いでしょう。事実、筆者もそうでしたし(当時『PERFECT STRANGERS』で再結成した頃でしたが、新作よりも先に『MACHINE HEAD』を聴きました)。しかし、『MACHINE HEAD』は“パープルHR化”から3作目にしてたどり着いたひとつの終着点。あわせてこの『IN ROCK』も楽しむと、より第2期パープルのことを深く知れると思いますよ。



▼DEEP PURPLE『DEEP PURPLE IN ROCK』
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投稿: 2017 09 02 12:00 午前 [1970年の作品, Deep Purple] | 固定リンク

2017年4月13日 (木)

DEEP PURPLE『INFINITE』(2017)

これがラストアルバム?と噂される、DEEP PURPLE通算20枚目のスタジオアルバム。前作『NOW WHAT?!』(2013年)から4年ぶりと、思っていた以上に間が空いてないんですね(その前の『RAPTURE OF THE DEEP』(2005年)から『NOW WHAT?!』の間隔8年も空いてたので)。

正直言えば、2000年代のパープルをそこまで真面目に聴いてきたわけではありません。リアルタイムでしっかり聴き込んでいたのは、リッチー・ブラックモア最終作『THE BATTLE RAGES ON…』(1993年)までで、スティーヴ・モーズ初参加作『PURPENDICULAR』(1996年)はぶっちゃけ熱心に聴いたほうではなく、その後も新作が出るたびに聴いたり聴かなかったり……という付き合い方でした。

今作に関しては、昨年末に先行公開されたアルバムのオープニングトラック「Time For Bedlam」の仰々しいイントロ&アウトロと、そこに挟まる“80年代以降のパープル”というアンバランスさが妙に引っかかり、ずっと気になっていたんです。「リリースされたら、ちゃんと聴こう」って。

で、発売された本作。どの楽曲も聴けば「あ、パープルだ」という要素が散りばめられたものばかり。それこそ70年代、80年代の彼らが好きな人、その頃の諸作品に触れた人なら必ず引っかかりのある1枚だと思います。オールドスタイルのロックンロールやブギーを軸にしつつも、重みのあるビート、プログレッシヴハードロック的アレンジなど、このバンドの歴史を総括するような楽曲がずらりと並び、そこにスティーヴ・モーズ(G)のツボを押さえたギタープレイと、ハードロックというよりはプログレチックなドン・エイリー(Key)のオルガン/シンセ/ピアノが加わることで、“古臭いのにどこか新鮮”という最初に「Time For Bedlam」を聴いて感じた“引っかかり”を楽しめるはずです。

ただ、イアン・ギランのボーカルに関しては……71歳という高齢のわりに健闘していると思いますが、やはり往年のシャウトは期待できないわけで。一定のトーンで歌われるボーカルのせいで、タイトな演奏とは相反する緩さが生じてしまっています。が、そこを差し引いて考えればなかなか良くできたハードロックアルバムとして楽しむことができるんじゃないでしょうか。いや、冗談抜きで、とてもリラックスして楽しめる1枚です。まさかパープルの作品とこういう向き合い方をする日が来るなんて、思ってもみなかったけど。

長年活動が続くロックバンドの加齢問題は、このDEEP PURPLEに限らずたくさんあります。JUDAS PRIESTやSCORPIONSも一時期引退を示唆していましたし。パープルが本当にこのアルバムとそれに伴うワールドツアーで活動を終了させるのかは現時点では不明ですが、仮にもしこのアルバムで最後だとしても誰も文句は言わないはずです。それに見合った優れた作品を作り上げたわけですから。



▼DEEP PURPLE『INFINITE』
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投稿: 2017 04 13 12:00 午前 [2017年の作品, Deep Purple] | 固定リンク

2017年2月26日 (日)

WHITESNAKE『THE PURPLE ALBUM』(2015)

2008年に『GOOD TO BE BAD』、2011年に『FOREVERMORE』というオリジナルアルバムを発表し、それぞれ英米で(80年代には及ばないものの)まずまずの成績を残してきたWHITESNAKE。4年ぶりの新作として発表されたのが、デヴィッド・カヴァーデイル(Vo)がDEEP PURPLE在籍時に制作した3枚のアルバム、『BURN』(1974年)、『STORMBRINGER』(1974年)、『COME TASTE THE BAND』(1975年)からセレクトされた楽曲をセルフカバーした通算12枚目のスタジオアルバム『THE PURPLE ALBUM』です。

思えばWHITESNAKEは90年代にも「Soldier Of Fortune」(『STORMBRINGER』収録)をカバーしていましたし、もっとさかのぼれば70年代に「Mistreated」(『BURN』収録)もピックアップしていましたしね。ただ、前者に関しては非常にレアな機会に歌われていただけだし、後者は持ち曲が少ない時期にライブで披露していたという理由があったわけで、そこに変な意味合いはなかったはず。ところが、2000年代に入ってからの再結成では「Burn」からライブを始めたり、その「Burn」と「Stormbringer」をメドレー形式で演奏したりと急にパープル曲が増え始めた。当時はラッキーと思いつつ、「なぜ今パープルよ?」という複雑な心境になったものでした。

そんなですから、このアルバムを制作すると決まったときは、やはりモヤモヤした気持ちに。最近ライブでカヴァーデイルが声出なくなってきてるからチューニング下げまくりなところに、一番若々しかった時代の曲をセルフカバーって……はい、不安しかありませんでした。しかも、本作制作前には2000年代のWHITESNAKEにとって重要な存在だったダグ・アルドリッジ(G)が脱退。替わりに加入したのがNIGHT RANGERのジョエル・ホークストラだっていうんだから……ジョエルにブルースのブの字も感じたいことないし、どちらかというともう1人のギタリスト、レブ・ビーチと同系統だと思っていたので、不安以外のなにものでもありませんでしたよ。

いざ完成した『THE PURPLE ALBUM』は、予想通りチューニング下げまくり。ただ、「Stormbringer」や「Love Child」「The Gypsy」みたいなヘヴィで引きずるようなミドルチューンにはローチューニングは合ってるかな。とはいえ、「Burn」はやっぱり原曲のキーあってこそだという思いが強いし、「Sail Away」のアレンジも凡庸。名曲中の名曲「Soldier Of Fortune」もわざわざチューニング下げなくても歌えたんじゃないかと思うんですが……原曲への思いが強いだけに、ちょっと残念でなりません。

曲によっては新たな解釈が加えられており、“あくまでWHITESNAKEのアルバムですよ”との主張が感じられる。もちろんそれは正しいんだけど、だったらそのテイストの新曲を作れなかったのかなと。オリジナル曲半分、お遊びで新解釈のカバー半分みたいな作品作りもできたはずなのに、ただ曲数が多くて長いアルバムで終わっちゃってる気がします。そして、やっぱりデヴィッドの衰えだけが目立ってしまうという……だからこそ新曲で勝負してほしかったな。

かなりネガティブなことばかり書いてしまいましたが、すべてがすべて悪いというわけではないですよ。上に挙げたようなミドルヘヴィナンバーは原曲に匹敵するカッコよさが感じられたし、なにより個人的には久しぶりに聴いた『COME TASTE THE BAND』からの楽曲がこんなに良かったっけ?という新たな発見もありましたし。このアルバム、20代前半に聴いたっきりだったので、これを機に改めて聴き直そうと思ったくらいですから。そこに気づかせてくれたという点においては、僕にとっても意味のあるアルバムだったのかもしれません。聴く頻度は非常に低いですけどね(苦笑)。

最後に。本作は2012年に亡くなったDEEP PURPLE、WHITESNAKEのキーボーディスト、ジョン・ロードに捧げられた作品とのこと。本当にそうだとしたら、なおさらオリジナル曲を届けてほしかったな……シンガーとしての寿命も(普通に考えたら)この先決して長くはないだけに……という、好きすぎるからこその苦言でした。



▼WHITESNAKE『THE PURPLE ALBUM』
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投稿: 2017 02 26 12:00 午前 [2015年の作品, Deep Purple, Whitesnake] | 固定リンク

2016年12月19日 (月)

DEEP PURPLE『SLAVES AND MASTERS』(1990)

旧サイト時代から数えて18年、ふと気づいたらDEEP PURPLEのアルバムを1枚も取り上げていないことが発覚。だったらこの勢いで書いてみようと、まず最初にオススメするならと選んだのがこれ。いろいろ間違っているような気がしないでもないけど、余計なことは考えない。

リッチー・ブラックモアがRAINBOWを解散させて、黄金期と呼ばれる第2期(リッチー、イアン・ギラン、ジョン・ロード、イアン・ペイス、ロジャー・グローバー)の布陣でDEEP PURPLEを再結成させたのが1984年。以後、この布陣で2枚のスタジオアルバム(『PERFECT STRANGERS』『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』)とライブアルバム『NOBODY'S PERFECT』を発表するのですが、『IN ROCK』や『MACHINE HEAD』を再び求めたリスナーの希望を打ち砕くかのように、後期RAINBOW路線の楽曲を軸にした(それでいてパープルらしいスリリングさもある)作品が提示され、一部ファンを落胆させたのでした。

そして1989年にイアン・ギラン脱退。新たにボーカリストに迎えられたのが、後期RAINBOWのフロントマンであるジョー・リン・ターナーだったという。なんじゃそりゃ。リッチー、ジョー、ロジャーってすでにバンドの3/5がRAINBOWじゃん。そりゃパープルファンは怒りますよね。

そうして1990年にリリースされたのが、この『SLAVES AND MASTERS』というアルバム。楽曲自体は『PERFECT STRANGERS』や『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』の流れにある作風なのですが、そこにジョーのボーカル&彼が作るメロディが乗ると……あら不思議。よりRAINBOWなわけです。「80年代のパープルっぽい」ととるか、「RAINBOWのラストアルバム『BENT OUT OF SHAPE』の続き」ととるかで、このアルバムの評価は変わってくるんじゃないでしょうか。

パープルは好きだけど『BURN』を制作した第3期編成が一番好み、かつパープルよりRAINBOWが好きという僕からしたら、歌メロがしっくりこなかった『PERFECT STRANGERS』や『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』よりもこの『SLAVES AND MASTERS』のほうが好み。「The Cut Runs Deep」も「Fire In The Basement」も「Wicked Ways」も最高の楽曲なわけです。リッチーのギターも自分が目立つことよりも楽曲に合わせたプレイをしているし、続くギラン復帰作『THE BATTLE RAGES ON…』での演奏を思えば、彼が最後に“ロック”した最後のパープル作品ということになるのかな。それも結果論でしかないんだけどね。

ちなみに、僕が初めて観たパープルの来日公演は、このアルバムを提げて行われた1991年の武道館公演でした。『SLAVES AND MASTERS』の楽曲はもちろん、1曲目がいきなり「Burn」から始まるというギラン時代だったら絶対にありえない選曲に驚き、さらに「Black Night」にRAINBOW「Long Live Rock'n'Roll」をくっつけたり、やりたい放題。第2期至上主義者はこのライブを観てどう思ったんだろう……。

おまけに。『THE BATTLE RAGES ON…』ツアーでの来日目前にリッチーが脱退し、急遽ジョー・サトリアーニがサポートで入ると知って慌ててチケット取って行ったのが、最後に観たパープル単独公演です。その後、サマソニで来日した際にもちらっと観てますけど、そろそろ今の編成も観てみたいな、観ておかなきゃなと思っているところです。



▼DEEP PURPLE『SLAVES AND MASTERS』
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投稿: 2016 12 19 12:00 午後 [1990年の作品, Deep Purple] | 固定リンク

2005年8月17日 (水)

ドキュメント・SUMMER SONIC '05

 さて、四大フェス制覇への『死のロード』第三章、SUMMER SONIC '05編です。今回は2日間共行きましたよ。ま、サマソニの場合は毎回(2000年、2002年)全日参加なんですけどね。

 昨年からBEACH STAGEが増え、更に今年はもっと室内にステージが増えて凄いことになってたんですよ。とにかく邦楽勢の充実振りがハンパじゃない。なもんだから、気づいたら邦楽勢ばかり観てるんですよ。この辺が、客層にも明確に表れてたように感じられましたね。ま、RIJF同様、都心に近い場所で気軽に楽しめるフェスって意味では、他の追随を許さない感じにまで成長してますけどね。

 でも、未熟な面もまだまだ多々見受けられましたよ。その辺もこれまたサマソニらしいんだけど。それでも過去参加した中では一番今年が楽しかったなぁ。これもRIJFの時同様、楽しみ方を覚えた証拠なのかもしんない。結構ブーブー言ってる人、多いでしょ。でも俺はそこそこ満足してんだよね。アクトに関しては文句ないし(そもそもメンツに関しては恐らく今年のフェスの中で最強なんじゃないの?)、いろんな面についても過去の教訓をそれなりに生かしてるようだし。けど、それが100にまで至らず、75〜80で止まっちゃう辺りが「サマソニ」なんだろうけど。でも、それに大して今年は文句とかないなぁ。だって「都市フェス」だしさ(で納得できる俺がいるわけですよ。昔だったらブーブー言ってたくせして)。

 さ、今回も例によってリアルタイムレポ+帰宅してから書いたライヴの感想を編集したバージョンでお届けします。アクト名の後の「※」は最初から最後までフルで観たライヴって意味です。それ以外は数曲だったり半分だったりと、全部は観てません。

 あと、今回は結構頑張ってリアルタイム更新したし、最後の最後でいろいろ考えることがあったので、非常に長くなってますので、覚悟して読んでくださいね(できれば時間がある時にな)。

■1日目(8/13)
[08/13 08:10]
 豪雨とまではいかないまでも、降ってやがります。チッ。墓参りしてた時は大丈夫だったんだけどなー。なんか出ばなを挫かれたような感じで、ちょっと出発を躊躇してます。
 雨だし、11時までに会場入りできればいいや、って気に(苦笑)。ま、そろそろ出ますよ。こりゃ雨具必須ですな。
 では、そろそろ‥‥

[08/13 10:14]
 うげーっ、駐車場スゲーことになってるよ! この時間でこんな出口付近かよ‥‥orz

[08/13 10:40]
 着いたー! リストバンドのフォント、サマソニっぽいなー。ひとまずメッセに入って乾杯します。
ss0501

[08/13 11:13]
 初っぱなはTOWERS OF LONDONを観るはずが、結局テナー。だってマリンまでの移動が(ry
 aと乾杯した後、テナー。かっけー。でももう少ししたらRIZEに移動。超J-ポッパーだな俺。ジャパンフェスじゃないんだからさ。

■ストレイテナー
 やっぱ3人になってから、かっけーのな。日向がいる/いないで、ここまで違うバンドに見える/聴こえるのも不思議。いや、2人時代も大好きで、カッコいいと思ってたけど。やっぱり新作「TITLE」からの曲がかなり良い。20分くらい観たのかな。

[08/13 12:00]
 RI雷図ZE、大入り。盛り上がったー。やっぱ "カミナリ" とかかっけー!

■RI雷図ZE(※)
 いつも勿体ないよなーって思ってたんだけど、その思いは今回も変わらず。何だろ、音だけ聴いてたら本当に欧米のそれと方を並べてもおかしくないはずなのに。決してジェシーが悪いとか日本語がダメってことじゃなくて、何か噛み合ってないんだよねぇ。
 けど、ステージング自体は非常に良かったです。客の入りもほぼ満員だったし。"日本刀" とか "カミナリ" 聴くとアガるね。

[08/13 12:03]
 メッセ内散策。フットバスやらアロマやら足ツボまであるのな。更に床屋て!
 どこに行きたいんだろう、サマソニは‥‥
ss0502

 飯食ったら、マリンスタジアムへ移動だ。さぁ、お待ちかねのオレンジレンジですよ!!

[08/13 13:22]
 レンジヤバス! 涙で前が見えない‥‥

[08/13 13:35]
 レンジヤバス!! 盛り上がりすぎ。つーか1曲も知らねー‥‥
 で、でもかっけー(多分)

[08/13 13:38]
 レンジヤバス!!! "上海ハニー" キターーーーー!!!

[08/13 13:46]
 レンジヤバス!!!! 客がタオルを頭上でクルクル回してるー。すげー!
 "キリキリマイ" キターーーーーーーーーー!!!!!

[08/13 13:49]
 レンジヤバス!!!!! 無事終了した。けど "花" やんなかった!(怒)
 今スタジアムでアナウンスが入って、ZAZEN BOYSは既に入場規制だってさー。一番小さいハコだしなー。そりゃそうでしょう。

■ORANGE RANGE
 なにやらヒットチューンはあまりやらなかったらしく(後半から観たもんで)、"チェスト"、"お願いセニョリータ"、"上海ハニー" くらいみたいよ。あとは "キリキリマイ" とか "以心伝心" とか。ま、その辺は聴けば判るんだけど‥‥残りが全部アルバム曲で、全然知らない曲ばかり。つーか、彼等なりの気負いみたいなもんが感じられた。ドラムが抜けて一発目とか、サマソニのマリンスタジアムで、日本人としてはこの日一発目とか。まぁファンが大勢いたので、空回りせずに済んだようだけど。来週、もう1回観て(笑)本質を見抜きたいと思う。ま、見抜けないだろうけど。

[08/13 14:29]
 BUCKCHERRYをスタンドで観る。「It's fuckin' R&R!!」ホントそれだけ。単純過ぎてかっけー

 日差しが急に強くなったせいか、今になって腕の皮が剥けてきた(笑)。

■BUCKCHERRY(※)
 Fuckin' R&R!って感じ。後から思い返すと、新曲とかやってたはずなんだけど‥‥全然記憶に残らない、悪い意味で言えば「どの曲も全部同じに聴こえる」という、1st時から何ら変わってないマイナスポイントが‥‥しかもこの辺りから晴れ間が覗いてスゲー暑くなってきたから、余計に辛かった。後半知ってる曲("Ridin" とか "Lit Up")が出て来て、なんとか気持ち盛り上がった。

[08/13 14:43]
 そういえば、会場のスクリーンで来日告知。PIXIESはクリマンで12月だって。(公演数)行けるだけ行こう‥‥

[08/13 15:05]
 ISLAND STAGE、人が入り過ぎて入場規制。更にライヴすら出来ない状態だって。ZAZENからずっと中断してるっぽい。
 これからアリーナでマッドカプセルマーケッツ!

[08/13 15:25]
 暑杉&人多杉。結局雨降らなかったし。
 スタジアムのアリーナ、入場規制かかりそう。人の流れ、出る方が皆無でドンドン大勢流れてくる。スタンドの入り口付近に既に長蛇の列が。しかもグランド、照り返しが凄くて暑すぎたので、ヤワな俺はスタンドに戻って観ることに(笑)。
 汗が引かない‥‥水分補給ばかりしてるよ俺‥‥さて、そろそろ始まるよー

[08/13 16:35]
 マッド!‥‥凄いバンドになっちゃったなぁ。いつの間にかギターが1人増えてるし。客の盛り上がりが尋常じゃなかったし。正直観ててゾクゾクしたよ。
 これから電スチャ観ます。

■THE MAD CAPSULE MARKETS(※)
 完全に欧米のノリ。OZZFEST帰りってことかしら(6月の。それ以来ライヴやってないよね?)、とにかくスケールがこれまで観たどのバンドとも違う。つーか、知らない間にツインギターになってて焦った。ドレッドヘアーの奴がいるし。
 曲は "TRIBE" から "PULSE" まで、あのアルバムの曲順通り。セットリスト自体は最近のグレイテストヒッツライヴといった感じで、目新しさは全くないんだけど、やはり迫力が全然違う。あと客の入りがハンパじゃなくて(入場規制寸前)それ観ただけで、胸が熱くなった。AIR JAM思い出すよね、場所が場所だけに‥‥

[08/13 16:53]
 電スチャ、メッセ着いたら始まってた。つーかコントだこれ(笑)。七尾旅人がゲスト。あの曲やるのかにゃ。

■電気グルーヴ×スチャダラパー
 言う事なし! グダグダサイコー!!!
 多分、'90年代初頭の電気やスチャの洗礼を受けた奴らなら、ツボ突きまくりなんじゃないの。満足し切った!

[08/13 17:45]
 電スチャ後、メッセのモニターで深紫鑑賞。まだ "Perfect Strangers" とかやってんのね。そんないい曲でもな(ry
 これからマリンに戻ります。

■DEEP PURPLE
 メッセのモニターで数曲。やっぱりスティーヴ・モーズとドン・エイリーは違和感あるね。しかもモーズのギターソロが‥‥"Smoke On The Water" や "Black Night" で弾きまくりなんだもん‥‥それに対して拒否反応とかはないけど、やっぱり「DEEP PURPLEみたいなもの」を観てる感じかしら。しかもモニター越しだし。

[08/13 17:52]
 マリン手前のひむぶテント。琉球デスコ待ちみたい。人イパーイ。
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[08/13 17:56]
 改めて、マリンスタジアム到着。さ、ここから2連チャンで盛り上がるぜー!
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[08/13 18:39]
 SLIPKNOT、マスク取ってた。1曲だけね。でもマスクと同じ色に塗ってた(笑)。
 
■SLIPKNOT(※)
 相変わらずバカだなー。野外で観ると、タダでさえ音数(楽器数)が多いのに、それが風に流されてグチャグチャに聴こえるんだよね。けど、ボーカルだけはしっかりしてるから、何の曲か判別がつくという。
 1曲だけ、全員マスクとってた曲があってビックリした。マスクと同じ土色だったり白塗りにはしてたけど、これやっちゃったらもう後ないじゃん‥‥っていう心配を俺がしてどうする。
 後半の代表曲オンパレードはやっぱり盛り上がるね。ホントいいメタルバンドですわ。メロイックサイン出しまくりでした俺。笑

[08/13 21:27]
 初日終了! ヤバス! なんだこのセットリストは!! いきなり "Wish" 〜 "Sin" 〜 "March Of The Pigs" て!
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[08/13 21:36]
 もう一枚。やっぱり "Hurt" で泣いた。
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■NINE INCH NAILS(※)
 ズルい、の一言。"Pinion" がオープニングSEで、そのまま "Wish" からスタートて! 中盤、新作からの曲と代表曲を混ぜつつ、いい感じのセットリストと構成だったように思います。正直、ライヴ盤と「WITH TEETH」聴いてればいいや、って感じのセット。
 圧巻だったのは、"With Teeth"、"Hurt"、"Starfuckers,Inc." 辺りかなぁ。いや、全部ハイライトだったけど。つーか今度のバンドメンバーは最強じゃないですか? 初期のリチャード・パトリックがいた時代に匹敵するステージングを見せてくれるよね、特にストリングス隊が凄く良い。曲によってはトレントより目立ってたし。
 最後の "Head Like A Hole" が終った時、早くも「あー俺の今年の夏フェス、終っちゃったなぁ‥‥」って気になったよ。DINOSAUR JR.観て、ミスチル観て、NIN観て‥‥もうあと観るもんないし、みたいな。ウソウソ、明日も黒烏があるし、来週にはエゾもあるし。また気持ちアゲていかなきゃ。

※8/17 20:53追記
 セットリストが判りましたので、追加しておきます(東京の方のみ。大阪では "Even Deeper" とかやったみたいね)。

  00. Pinion [Inst.]
  01. Wish
  02. Sin
  03. March Of The Pigs
  04. The Line Begins To Blur
  05. Something I Can Never Have
  06. The Hand That Feeds
  07. Terrible Lie
  08. Burn
  09. Closer
  10. With Teeth
  11. The Frail [Inst.]
  12. The Wretched
  13. Getting Smaller
  14. Gave Up
  15. Suck
  16. Hurt
  17. You Know What You Are?
  18. Starfuckers, Inc.
  19. Head Like A Hole

[08/13 22:12]
 先生大変です! 車何処に置いたか忘れてしまいました。てへ☆

[08/13 22:15]
 見つかった! てへ☆


■2日目(8/14)
[08/14 07:47]
 おはよう!
 ‥‥寝過ごした(笑)ま、今日も昨日と同じか、ちょい早いくらいの時間に到着っぽいです。といっても、多分カエラタンまで大して観たいものがないわけですが。
 さ、今日も気合い入れていきますよー! 当然車中のBGMはNINで‥‥(え)

[08/14 09:53]
 着いた〜。今日は忘れないよ! I-1な<駐車場
 会場入りま〜す☆

[08/14 11:46]
 BULLET FOR MY VALENTINE、ドラマー急病のため急遽キャンセル! 大阪公演の後、一体何が!?
 とりあえずBILLY TALENT観てます。

■BILLY TALENT
 去年だったか、輸入盤で買ってたんだけど‥‥全然観る気なくて。つーかどんな音だったかも覚えてなくて。ま、ただウルサイバンドだろうな、とは記憶してたけど‥‥スクリーモとはまた違うんだけど、なんかそれに近いような感じで、しかもガレージ色が強い感じというか。判りにくいなそれ。カナダのバンドらしいけど‥‥うん、嫌いじゃない。とにかくボーカルの声が個性的というか、歌い方がキンキン声で好き嫌い分かれるかも。後でCDを探し出して聴き直します。

[08/14 13:06]
 BEACH STAGEに来てみた。うみ〜
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[08/14 13:11]
 アハハ〜ぬるい〜
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[08/14 13:39]
 砂浜に座ってまったりしてます。程良い暑さと心地よい海風。動きたくねー
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■SAKEROCK
 いや、観てない。海辺で遊んでる時に、何故かZARDの "負けないで" のカバーが聞こえてきたので、とりあえずメモ程度に記録しておきます。ホントはこいつら観るためにBEACH STAGEに移動したんだけどなぁ‥‥海サイコー!みたいな。

[08/14 14:08]
 海楽しかった後ろ髪引かれる思いでメッセに戻ります。PUFFY〜カエラタンなり。

[08/14 14:33]
 PUFFY待ち。多分入場規制かかるわこれ。カエラも早めにこないとヤバいと思いま
す。
 さ、ハアハハするぜ!w

■PUFFY AMIYUMI(※)
 結局この日まともに観た最初のライヴがPUFFYちゃんでした。印象としては前回サマソニで観た時とあんまり変わらないかも。あれ3年くらい前か? 新曲(米盤に入ってた英語曲)や最新シングルが増えたくらいで、基本的には代表曲のオンパレードといった感じ。そりゃみんな歌えるわな。でも一番盛り上がったのが実はGREEN DAYのカバー "Basket Case" だったという。最もサマソニらしかった瞬間だったね。俺も思わず前方に突進してたもん。そんなPUFFYも来年で10周年ですよ‥‥ホント自ら言ってた通り、「しぶとい」よなぁ、と。

[08/14 15:27]
 カエラ待ち。MOUNTAIN STAGEは全体30分近く早く進行中。黒烏観てからでもOASIS観れそう。
 これからカエラ。相当前に来てしまった。どんだけファンなんだって話ですよ。

■木村カエラ(※)
 ゴメン、PUFFYの時よりも更に前にいた。つーか春にAXで観た時よりも、更に前に‥‥前方で観たライヴ、この2日間でこれだけだよ‥‥どんだけファンなんだって話ですよ、ええ。
 前半に疾走系の曲を固めて、ダイバーを続出させるセットリストがとにかく圧巻。前半に "リルラ リルハ" を持ってくる配置もなかなか。中盤〜後半にミドル系の聴かせる曲を持ってきて、あーカエラって意外と歌上手いんだーと一見客に印象づける作戦も良かったんじゃないかな、と。最後の "happiness!!!" まで気持ちよく聴けた。多分カエラ本人がサマソニ等の夏フェスに過去客として来てたりして、そういうフェスが好きだから‥‥凄く楽しそう・楽しもうっていう気持ちが伝わってくるライヴだったように思います。って贔屓目入ってるけどな。

[08/14 17:00]
 これから乾杯します。BLOC PARTY終了後、MOUNTAIN STAGE後方の落書きスペース前にてテキューしますので、お暇な方は是非参加願いまーす!

■BLOC PARTY
 カエラ終わってから移動。数曲だけだったけど、これで十分だったよ‥‥噂どおり、ホント演奏ヘタクソな!(笑)いや、若さ故の勢いは感じられたし、俺は「これはこれで良し」と思った。賛否あるだろうけど。これを手堅く演奏したら、多分ダメなんだと思う。ほら、LIBERTINESが演奏上手かったり安定してたら、あんまり興味ないでしょ?(それとは違うか)
 今の若手ネオ・ニューウェーブ系に総じて言えるんだけど、みんなアルバム以上に粗々しくてパンキッシュなんだよね、ステージでは。フジで観た(そして他人から伝聞した)その手のバンドが皆演奏上手かったとは思わないけど、それ以上に「ワイルドだった」という事実が全てを物語ってるんじゃないでしょうか。そういう時代なんだろうね、2005年て。
 BLOC PARTYも「ハイプじゃねーの?」とかいろいろ耳にするけど‥‥まぁそれ言ったら、現存するこの手のバンドの大半がハイプだしね、それもまた2005年らしくていいかな、と。
 でも‥‥正直、単独ライヴじゃなくて良かった、とも思ったのもまた事実。1時間以上はキツイわこれ(笑)。

[08/14 17:16]
 テキュー! ハイネケンが冷え冷えでウマイ!
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■PUBLIC ENEMY
 ビックリした。確認程度の意味で覗いたんだけど‥‥これ、思いっきりヘヴィロック/ファンクロックじゃんよ! すっげーかっけーのな。ビックリした。いや、PEがかっこ悪いなんて思ってはないけど、想像を遙かに絶する内容で、ホント鼻血出るかと思った。気づいたら、踊ってたもん。そして "Bring The Noise" が早々と演奏され、血管ブチ切れそうになった。ここで昇天したもん。
 その後、電池切れたかのように、ビールすすりながらまったり観させて(聴かせて)もらってましたが‥‥このスタイルでアルバム作ってよー。いやそれは違うか。ライヴならではの「生々しさ」がホント格好良かった。これ見逃した人はホント後悔するといいよ。

■TEENAGE FANCLUB
 通りがかりに2曲だけ。今回はスルーしようと思ったんだけど、さすがに "Sparky's Dream" と "Everything Flows" の2連発を聴かされたら‥‥後悔もしますよ! ま、東京では "Neil Jung" やらなかったみたいだけどね(大阪ではやったってさ。クソー! あと東京1曲目は "Hang On" だってさ。えーっ)。けど相変わらずそうで何より。単独公演には絶対に行くから!!!!!

[08/14 19:19]
 入場規制情報。マリンスタジアム、入れないそうです(スタンドもヤバイらしい)。黒烏、ガラガラだもんなぁ‥‥

■THE BLACK CROWES(※)
 とにかく見てくれが小汚くなっててビビッた。1999年のフジロックが最後だったんだけど、あの時の「衣装」はどこへ消えたの‥‥ってくらいに髭+小汚い普段着のクリス。ま、リッチあたりはそれらしい格好してたけどさ。
 音は変わってなかったのでひと安心。選曲も1〜3枚目中心だったから、名曲のオンパレードだしな。かと思うと、実は外してた曲も多いんだよね。その辺は、まぁ60分のセットじゃねぇ。
 賛否はあるんだろうけど、俺は以前から「今こそCROWESを『JAM BAND』として認識すべき!」って提唱してたので、ここらでその手のバンドが好きな人にも再評価してもらえたらって思うんだけど‥‥ま、最もジャムバンド的だったのは、'90年代中盤辺りなんだけどね。さすがにこの日は1曲を20分も演奏することはなかったけどさ。
 前半踊りまくって、中盤のスローパートで後方に移動してまったり座って聴いて、ラストの "Remedy" で感極まって立ち上がって踊りまくり。やはりフルステージを観たいよな。しかも野外で。「Field of Heaven」でさ。

[08/14 20:02]
 マリン到着。かろうじて入れた。まだ始まってない。30分押し?椅子がないので階段に直に座ってます。

[08/14 21:35]
 9時20分、全行程終了。正直、スタジアムの良い面と悪い面が明確に表れたライヴだったなぁ、OASIS。
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[08/14 21:36]
 今夜も花火。
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[08/14 21:51]
 スゲー微妙。サマソニの〆がこれかぁ‥‥
 良くないものについて書くのは好きじゃないし正直書かなきゃいいんだろうけど‥‥それでもデビューから数年は関東全公演行く程好きだったバンドだし、やっぱり書かせて。OASIS楽しんだ人は読まないこと。
 今まで観たOASISの中で、1曲を除いて、過去最低だったと思う。詳しくは帰宅してから書くけど。バンドや、それをとりまく全てが空回りしてた気がする。

[08/14 21:59]
 こんなブルーな気持ちで帰ることになるとは思ってもみなかった。アルバムも3曲が限度だったし、もう潮時かなぁ。周りがサイコーって無邪気にはしゃいでるだけに、余計に、ね‥‥

■OASIS(※)
 セットリスト、こんな感じみたいよ。

  01. Turn Up The Sun
  02. Lyla
  03. Bring It On Down
  04. Morning Glory
  05. Cigarettes & Alcohol
  06. The Importance Of Being Idle
  07. Live Forever
  08. The Meaning Of Soul
  09. Mucky Fingers
  10. Champagne Supernova
  11. Rock'n'Roll Star
  12. Wonderwall
  13. Don't Look Back In Anger
  14. My Generation [THE WHO]

 大阪/東京共同じセットリストで、アンコールなし。 今年のサマソニはアンコールやったって話、殆ど聞かないね(ギミギミズはやったようですが)。 BLACK CROWESも時間たっぷりあったのに、一切やらなかったし。
 で、OASIS。 まずさ、新曲が全然胸に突き刺さらない。 ま、これは個人の趣味や感性の問題もあるでしょうから、おいておきます。
 んで、次が新しいドラム。多分ザック・スターキーだよね? んとさ。間違いなくOASISに合ってないと思う。いや、新曲は別として、過去の楽曲に合ってないんだよね。これは去年のグラストやその前のクラブツアーの時の音源聴いた時も感じてたけど、凄い重いのね。で、後ノリっぽいから、前のめりっぽい曲(特に1st)になると、全然違うんだよね、聴こえ方が。 え、ノエルさん、バンドをそういう方向に持っていきたいの?
 最後に。もうさ、スタジアムとかデカイ会場、よそうよ。特に日本の場合、全然コール&レスポンスできないし、まずリアムの癖のある訛りが聞き取れないから、次の曲名とかコールしてもほぼ無反応。イントロ聴いて大歓声、みたいなのがずっと続いて、結構リアム苛ついてたよね。
 勿論悪いことばかりじゃなくて、"Don't Look Back In Anger" でのサビの大合唱。あれは正直鳥肌立った。俺は、OASISにこういうのを求めてたのにさ、横浜アリーナクラスでも合唱がおこらない。けど、曲はもの凄い勢いでみんな歌ってた。さすがのノエルもちょっと驚いてたよね。で、曲が終った後にふてくされ気味のリアム。そりゃ立場ないわな。
 んで、その次に最後の曲、THE WHOの名曲 "My Generation" やるわけじゃないですか。盛り上がるの、最初だけなのな。段々尻つぼみで、アリーナ後ろの方なんて、ただ棒立ち。結局、ノリが良かったのって、アリーナ前方の、ほんの一部だけって印象。
 まぁそういうのは別としても、やっぱり曲聴いてる時の違和感な。これが一番大きかった。しかもさ、緊張感があったり、逆に完全にエンターテイメントとして割り切っちゃうならまだしも、すごくまったりし過ぎちゃってんのな。ありゃマズいわ。
 クアトロとかチッタ、リキッドで観て、苗場での大合唱に感動した俺だけど、曲はホント辛かったわ。アルバムが(俺的に)全然ダメだったってのも大きいんだけど。ネガ要素強かったしね。


 最後はちとネガな感想になってしまいましたが‥‥OASISに期待してて、実際楽しめた!という人に水を差すようで大変申し訳ないですが、これが俺の正直な気持ちです。

 さ、最後のまとめ。2日間通してのベストアクトは、文句なしでNINE INCH NAILSです。これは観た人なら誰に聞いても同じ答えが返ってくると思う。って言い切っても過言じゃないくらい、本当に素晴らしいものだったと思います。期待がかなり大きかったけど、それに応えてくれて、更にそれすら上回るような本当に最高のステージでした。もう今年、これを超えるようなライヴには出会えないかもしれない‥‥って思う程に。ま、俺の場合は思い入れも過剰ですから余計にそう思うわけですが。

 それ以外だと‥‥何だろ、結構みんな良かったと思うんだけど。BLACK CROWESも久し振りに観れて感激だったし、MADの貫禄、SLIPKNOTのバカっぷり等いろいろあるけど、やはり最後はNINなのかな。ゴメン、今回はこれで許してよ!



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投稿: 2005 08 17 12:30 午前 [2005年のライブ, Billy Talent, Black Crowes, The, Bloc Party, Buckcherry, Deep Purple, Mad Capsule Markets, The, Nine Inch Nails, Oasis, ORANGE RANGE, Public Enemy, PUFFY, RIZE, Slipknot, SUMMER SONIC, Teenage Fanclub, 「フェス」, ストレイテナー, 木村カエラ, 電気グルーヴ] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック