カテゴリー「Deep Purple」の20件の記事

2024年4月13日 (土)

DEEP PURPLE『MACHINE HEAD (SUPER DELUXE EDITION)』(2024)

1972年3月25日にリリースされたDEEP PURPLEの6thアルバム『MACHINE HEAD』の発売50周年を記念して制作されたデラックス・ボックスセット。海外では2014年3月29日、日本では同年4月24日発売。

ロック史に残る“言わずと知れた”クラシック作品の本作は、90年代後半以降さまざまな節目にデラックス仕様が発売されてきました。最初が25周年タイミングで、このときは当時の最新リミックスバージョンとリマスターバージョンからなる2枚組、続いて40周年のときには最新リマスター盤、1997年リミックス、Quad SQステレオバージョン、そして単独販売されていたライブ盤『IN CONCERT '72』(1980年)の最新リミックス盤をまとめたボックスセットが発売。約10年ぶりに届けられる今回のアニバーサリー・エディションは半世紀の節目ということもあって、おそらく最後のデラックス仕様ではないかという気がしています。

CD3枚組、アナログ盤1枚、Blu-rayオーディオ1枚で構成された今作最大の注目ポイントは、CDおよびアナログ盤、Blu-rayオーディオに収録されているドゥイージル・ザッパ監修による2024年リミックスでしょう。これ、かなり現代的な質感に変換されており、オープニングを飾る「Highway Star」のイントロを一聴しただけでもその違いに気づくはず。曲によっては尺がエクスパンドされていたり、オリジナルバージョンにない音(イアン・ギランのスクリームやシャウト、リッチー・ブラックモアのちょっとしたギターフレーズなど)が散りばめられていたりと、聴き慣れたアルバムに対して(良くも悪くも)違和感を覚えることでしょう。人によっては「改変すんなや!」と怒りを覚えるかもしれませんが、個人的には新鮮な気持ち(と耳)で接することができました。

最新リミックスバージョンも収められているので、ドゥイージル版リミックスとの聴き比べも可能ですが、例えばオリジナル版(リミックス)が「狭いスタジオで5人が向き合って爆音を奏で、一丸となって迫ってくる」イメージだとすると、ドゥイージルのリミックスは「5人の距離がある程度離れたステージ上で、1人ひとりの楽器の分離がしっかりした、広がりのある音が感じられる」印象といったところでしょうか。同じトラック/演奏を使いながら、こうも違ったイメージを与えられること、またオリジナル版では気づけなかったちょっとしたプレイの癖なども見つけることができ、そういった意味でも後者はリスナー視点というよりもプレイヤー視点で聴けば聴くほど発見が多い1枚ではないでしょうか。あと、ミックス的にも後者は現代的な低音重視感と音のふくよかさが強調されているので、オリジナルリリースから52年も経過していることをあまり感じさせない仕上がりとも言えるかな。かといって2024年の音そのものではないんですけどね。このへん、ニュアンスを伝えるのが難しいですが、それぞれの感覚で一度触れてみてほしいところです。

また、本作のもうひとつの注目点は、先に触れた『IN CONCERT '72』の最新リマスター盤に加え、完全未発表の『LIVE IN MONTREUX 1971』も用意されていること。こちらは1971年4月の音源とのことですが、オーディエンス録音なので音質的にはおまけ程度(もちろん、本作用にデジタルリマスタリングが施されていますが)。とはいえ、オーディエンス録音だからこその迫力というのも存分に味わえ、特に「Speed King」の暴力的な音圧はこの録音ならでは(と同時に、この時期のDEEP PURPLEだからこそ)と言えるでしょう。時期的には“『MACHINE HEAD』前夜”ですが、スイス・モントルーという共通点(『MACHINE HEAD』はモントルーでレコーディング)もあることから、ここから『MACHINE HEAD』は始まった……と受け取ることもできるのでは。そういった意味でも、非常に貴重な音源だと断言しておきます。

2024年に『MACHINE HEAD』という作品について触れること、改めて何かテキストを残すことにどれだけ意味があることなのかわかりません。ですが、僕自身こういうリリースでもない限り、この先の人生において本作について執筆することもないと思うので、自分のルーツを振り返るという意味だけでなく、この歴史的名盤と何十年ぶりに腰を据えて向き合うという意味でも素敵な機会をもらえたのかなと。今はそんなポジティブな気持ちでいます。

 


▼DEEP PURPLE『MACHINE HEAD (SUPER DELUXE EDITION)』
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2024年4月 7日 (日)

BLACK SABBATH featuring TONY IOMMI『SEVENTH STAR』(1986)

1986年1月28日にリリースされたBLACK SABBATHの12thアルバム。

前作『BORN AGAIN』(1983年)では元DEEP PURPLE/GILLANのイアン・ギランをフロントマンに迎えるという荒技に出たサバス。しかし、アルバム発表後にオリジナルメンバーのビル・ワード(Dr)が再脱退、ギランもパープル再結成が決まったため早々に離脱してしまい、サバスは活動休止に陥ってしまいます。

そういった状況を受け、リーダーのトニー・アイオミ(G)は初のソロアルバム制作に着手。当初は前任フロントマンのロニー・ジェイムズ・ディオJUDAS PRIESTロブ・ハルフォード、そして元DEEP PURPLEのグレン・ヒューズといった複数のシンガーを起用する形をイメージしていたようで、そのバックをデイヴ・スピッツ(B/ex.WHITE LION、ex.IMPELLITTERIなど)、エリック・シンガー(Dr/KISS、ex.GARY MOORE、ex.ALICE COOPERなど)というアメリカ人メンバーと、サバスでサポートメンバーを務めていたジェフ・ニコルス(Key)という布陣で固めてレコーディングを行う予定でした。が、シンガーに関してはあれやこれやがあり、最終的にはグレンの単独参加に落ち着くことになります。

すべての楽曲をアイオミが執筆するわけですが、そのメロディやサウンドは否が応でもサバスっぽくなるのは致し方ありません。「In For The Kill」や「Turn To Stone」といったファストナンバーはディオ期サバスの延長線上にあるものの、時代の流れに沿ってリズムがよりアップテンポになっていることから、若干USメタルっぽさも感じられます。グレンのボーカルもディオのようにねっとり歌うでもなく、適度なブルージーさで比較的ストレートに歌い上げる。サバス臭を残しつつも80年代半ばという時代性を反映させたスタイルは、ソロ作品としては非常に良いのではないでしょうか。なによりも、エリック・シンガーのドタバタドラム(笑)がカッコいいったらありゃしない。

もちろん、アイオミが得意とするミドルヘヴィナンバーもしっかり用意されています。インタールード的な「Sphinx (The Guardian)」から続くタイトルトラック「Seventh Star」は、間違いなく本作のハイライトと言える仕上がり。アイオミのギタープレイはもちろんのこと、ほかの要素も含めすべてが正しい方向に噛み合った、名曲と呼ぶべき1曲ではないでしょうか。

アルバム後半には比較的ポップめな「Danger Zone」を筆頭に、アイオミがWHITESNAKE的ブルースロックに挑戦したような「Heart Like A Wheel」といった変化球もありますが、前半ほどの緊張感、充実度は感じられず、アルバムの中でも微妙な仕上がりの「Angry Heart」、2分半程度の泣きメロバラード「In Memory」と大きな山なしで終了してしまいます。

アイオミのソロアルバムとしてなら、こういう内容もアリかなと思うのですが、リリース当時もっとも残念だったのは、本作をBLACK SABBATH(正確にはBLACK SABBATH featuring TONY IOMMI)名義で発表してしまったこと。サバスの新作として受け取るなら、確かに微妙な点も多いかもしれません。なにせアメリカンな要素が強まっているし、サバスのアルバムにしては終盤尻すぼみだし(ソロだったならアリっちゃあアリなんだけど)。レーベル側が“売る”ために出した条件だったとはいえ、この施策は間違いだったんじゃないかな。

なお、本作を携えたツアーを北米から開始するも、たった数公演でグレンは解雇されてしまいます。そんな彼の代役に選ばれたのが、のちにBADLANDSに加入するレイ・ギラン。彼が歌唱するライブ音源は本アルバムのデラックスエディション付属のボーナスディスクで聴くことができます。音はかなり悪いですが、「The Mob Rules」や「Die Young」といったディオ期、「War Pigs」「N.I.B.」などオジー・オズボーン期の楽曲まで楽しめ、グレン以上に圧巻のボーカルパフォーマンスを楽しめるので、ぜひチェックしてみてください。

 


▼BLACK SABBATH featuring TONY IOMMI『SEVENTH STAR』
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2023年2月 8日 (水)

BLACK SABBATH『BORN AGAIN』(1983)

1983年9月12日にリリースされたBLACK SABBATHの11thアルバム。邦題は『悪魔の落とし子』。

ロニー・ジェイムズ・ディオ(Vo)とヴィニー・アピス(Dr)の脱退を受け、体勢を立て直そうとしたBLACK SABBATH。当初はロバート・プラント(ex. LED ZEPPELIN)やデヴィッド・カヴァーデイルWHITESNAKE、ex. DEEP PURPLE)といった有名どころから、当時はまだ無名だったマイケル・ボルトンまでもが候補に上がったものの、新たに契約したマネジメントから当時GILLANとして活動中だったイアン・ギラン(ex. DEEP PURPLE)をプッシュされ、この豪華なコラボレーションが実現することとなりました。

そもそもトニー・アイオミ(G)やギーザー・バトラー(B)はこのセッションから生まれた楽曲を、BLACK SABBATH名義として発表するつもりはなかったようで、最終的にはマネジメント側からの猛烈なプッシュでBLACK SABBATH名義でリリースされてしまったとのこと。それもあってか、楽曲の数々はオジー・オズボーン時代ともディオ時代とも異なる、不思議な浮遊感を醸しさすハードロックが展開されています。もちろん、随所からオジー時代はディオ時代の香りは多少するものの、最終的にギランの特徴的なボーカル&シャウトによって打ち消されてしまうのです。

アイオミのギターワークや、ベースとのユニゾンを基調としたリフ作りはどこかモダンさを感じさせ、のちのグルーヴメタル的でもあるような……そう、「Zero The Hero」を筆頭に、意外にもここで展開されている手法って90年代以降のグランジやオルタナメタル的なものに近いんですよね。僕自身がそれに気づいたのも、実はつい最近のことなんですが。だって、それ以前はどうしても“失敗作”“SABBATH PURPLE”みたいな揶揄がお似合いの1枚だと思い込んでいましたから。

とはいえ、アートワークの酷さは苦笑ものですし、ぼんやりしたミックスや安っぽいギターの音作りは減点対象以外の何ものでもありませんが。あと、「Digital Bitch」はどう聴いても“SABBATH PURPLE”と呼ぶにぴったりな仕上がり。「Disturbing The Priest」や「Born Again」などいいところいってる曲もなくはないんですが、もうちょっと頑張れたんじゃないかなという気も。まあ、歌うのがギランじゃねえ……と言っては失礼かもしれませんが、キャラクターのオジー、表現力のディオの後釜としては荷が重すぎますよ。

母国イギリスでは最高4位と好記録を残すものの、本作完成後にはビル・ワードが再脱退(その後、1998年まで復帰せず)。ギランも再結成DEEP PURPLEに参加するため、短期間でバンドを離れることとなります。その後、BLACK SABBATHはやむを得ず活動休止に突入するのでした。

 


▼BLACK SABBATH『BORN AGAIN』
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2022年7月25日 (月)

DEEP PURPLE『TURNING TO CRIME』(2021)

2021年11月26日にリリースされたDEEP PURPLE通算22作目のスタジオアルバム。日本盤は同年12月24日発売。

前作『WHOOSH!』(2020年)から1年3ヶ月という、高齢の彼らにしては非常に短い期間で届けられた新作は、すべてカバー曲で構成された内容。過去3作から引き続き、ボブ・エズリン(アリス・クーパーKISSPINK FLOYDなど)がプロデュースを担当した、非常に肩の力が抜けた“お遊び感”満載の1枚に仕上がっています。

カバーの内訳は下記のとおり。

01. 7 And 7 Is [LOVE]
02. Rockin' Pneumonia And The Boogie Woogie Flu [ヒューイ・"ピアノ"・スミス]
03. Oh Well [FLEETWOOD MAC]
04. Jenny Take A Ride! [MICH RYDER & THE DETROIT WHEELS]
05. Watching The River Flow [ボブ・ディラン]
06. Let The Good Times Roll [LOUIS JORDAN & THE TYPANY FIVE]
07. Dixie Chicken [LITTLE FEAT]
08. Shapes Of Things [YARDBIRDS / JEFF BECK GROUP]
09. The Battle Of New Orleans [ジョニー・ホートン]
10. Lucifer [THE BOB SEGER SYSTEM]
11. White Room [CREAM]
12. Caught In The Act (Going Down / Green Onions / Hot 'Lanta / Dazed And Cofused / Gimme Some Lovin')
 [フレディ・キング / BOOKER T & THE MG'S / THE ALLMAN BROTHERS BAND / LED ZEPPELIN / SPENCER DAVIS GROUP]

バンドとしては前作とそのツアーで活動に幕を下ろす予定だったのもの、コロナ禍に突入しツアーは延期。だったらと制作されたのが、メンバーお気に入りの曲を集めたカバー集だったわけです。初期にも「Hush」など数々のカバー曲をアルバムに収録してきた彼らですが、まるまるカバーでアルバムを作るのは今回が初めて。しかも、単なるルーツ回帰にとどまらず、同世代のバンドの楽曲も含む内容に。これらを成熟し切ったアダルトなサウンドで味付けすることで、“今のパープル”らしい1枚に仕上げています(もちろん、「White Room」みたいな完コピに近いものも含まれていますが)。

良くも悪くも“ユルさ”が際立つ昨今のパープルですが、それは今作も同様。過去数作ではそれが時に悪い方向に作用していたものの、今作ではすべてが良い方向に進んでいるのではという印象も。それこそ、出来の良い原曲をパープルらしく味付けすることで統一感も生まれるし、それがイアン・ギラン(Vo)の今のスタイルにもフィットしている。さらにイアン・ペイス(Dr)のスウィングするドラミングやドン・エイリー(Key)の流麗なピアノプレイ、そして先頃脱退を発表したスティーヴ・モーズ(G)の変幻自在なギタースタイルなど、各プレイヤーの技術や表現にも注目したくなるという、カバーだからこそ成し得た奇跡の内容ではないでしょうか。

バンドのエピローグとしては、これくらい肩の力が抜けていてもいいのかもしれませんね(どうやらイアン・ギランはもう1枚アルバムを作るつもりでいるようですが)。とはいえ、まさか先にスティーヴがバンドを離れることになるとは思いませんでしたが(理由が理由なので仕方ありませんけどね)。すべてのアルバムを真剣に聴いてきたバンドというわけではないので、今後しばらく彼らのアルバムにじっくり耳を傾けてみようかと思っています。

 


▼DEEP PURPLE『TURNING TO CRIME』
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2021年8月10日 (火)

BRIAN MAY『BACK TO THE LIGHT: DELUXE EDITION』(2021)

2021年8月6日にリリースされたブライアン・メイの1stソロアルバム復刻盤。日本盤は同年8月11日発売予定。

本作は1992年9月にイギリスでリリースされたQUEENのブライアン・メイによるソロデビューアルバム『BACK TO THE LIGHT』をボブ・ラドウィックが最新リマスタリングを施したアルバム本編に、ブライアン監修による別バージョン、シングルC/W曲、ライブテイクなどをまとめたボーナスディスク『OUT OF THE LIGHT』を付属した2枚組仕様。アルバム本編のみの単体ディスクも発売されていますが、今回は主に『OUT OF THE LIGHT』を軸に話を進めていきたいと思います。

アルバム本編は、フレディ・マーキュリーの死後から1年経たずして届けられた、前を向こうとするポジティブな姿勢がダイレクトに伝わる良質なロックアルバム。レコーディングにはコージー・パウエル(Dr)やニール・マーレイ(B)といったのちのツアーに参加する布陣のほか、ドン・エイリー(Key/現DEEP PURPLE)やQUEEN時代の盟友ジョン・ディーコン(B)もゲスト参加。コージーのパワフルなプレイが楽しめる「Resurrection」(全英23位)や、のちにQUEENバージョンも公開されることになる「Too Much Love Will Kill You」(同5位)、シングルヒットも飛ばした「Driven By You」(同6位)や「Back To The Light」(同19位)など良曲目白押しで、QUEENファンのみならず楽しめる内容だと断言しておきます(詳しくは2004年に執筆した、こちらレビューをご確認ください)。

さて、気になるボーナスディスクですが、ファンならばすでに耳にしたことがある音源が豊富で、当時シングルまでこまめにチェックしていた方ならどれも聞き覚えがあるのではないでしょうか。まず、“Guitar Version”と銘打った3曲(「Nothin' But Blue」「Too Much Love Will Kill You」「Just One Life」)はブライアンのボーカルに代わり自身がギターソロを弾きたおすテイク。特に後者2曲は1992年当時の日本盤ボーナストラックとして追加収録されていたので、知っている方も多いことでしょう。いかにも“ギタリストのソロ活動”といった内容ですが、これはこれで味わい深いのではないでしょうか。

また、「Driven By You」は別テイクが3曲用意され、中でも貴重なのが「Driven By You (Ford Ad Version)」ではないでしょうか。これは同曲がリリースされた当時、自動車メーカーのフォードがCMソングとして起用した際の別バージョン。歌詞が当時のキャンペーンにあわせたものに変更されており、こういうこともやっていたんだなあ……とジワジワ響いてくるものがあります。

そして、ライブテイクについて。1993年6月のThe Brixton Academyでのテイクはすべて、ライブアルバム『LIVE AT THE BRIXTON ACADEMY』(1994年)からのテイクで、それ以外はシングルのカップリングで発表されたもの。スラッシュ(G/GUNS N' ROSES)をフィーチャーした「Tie Your Mother Down」のような貴重な音源も改めて楽しめることになり、うれしい復刻と言えるのではないでしょうか。

今回の復刻は、ブライアンが現在進めている企画「Brian May Gold Series」の一環として用意されたもの。つまり、現在廃盤状態である2ndソロアルバム『ANOTHER WORLD』(1998年)を含むソロ音源が新たな形で復刻される可能性もあるようです。できることなら映像作品を含む『LIVE AT THE BRIXTON ACADEMY』の完全版リリースにも期待したいところです。

まあ何はともあれ、しばらく配信で聴くことができなかったブライアンの初ソロアルバム、この機会に思う存分楽しみましょう。

 


▼BRIAN MAY『BACK TO THE LIGHT: DELUXE EDITION』
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2021年4月 8日 (木)

OUT OF THIS WORLD『OUT OF THIS WORLD』(2021)

2021年4月2日にリリースされたOUT OF THIS WORLDの1stアルバム。今のところ、フィジカルでは日本限定リリースのようです(デジタル/ストリーミングでは海外でも聴くことができるみたい)。

KEE OF HEARTSでも活動を共にしたFAIR WARNINGのトミー・ハート(Vo)と元EUROPEのキー・マルセロ(G)を中心に結成されたメロディアス・ハードロックバンド。レコーディングにはケン・サンディン(B/ALIEN、KEE OF HEARTS)、ダービー・トッド(Dr/THE DARKNESSゲイリー・ムーアなど)が全面参加し、DEEP PURPLEのドン・エイリー(Key)も4曲でプレイしています。

このバンド名に加え、アルバムのミックスをロン・ネヴィソン(HEARTKISSオジー・オズボーンなど)が手がけていることから、間違いなく多くのリスナーはEUROPEの4thアルバム『OUT OF THIS WORLD』(1988年)を思い浮かべることでしょう。もちろん、このバンド名はキーが初参加したEUROPEの同作から拝借したもの。本作で耳にすることができるサウンドも、あの頃の(いわゆる)“産業ハードロック”と揶揄されそうなほどにキャッチーなメロディアス・ハードロックが展開されています。

トミーのボーカルは中音域中心で落ち着いた雰囲気で、7分半にもおよぶオープニングトラック「Twilight」を最初に聴いたときは「あれっ?」と思いつつも、続く「Hanging On」では従来のハイトーンを多用したスタイルで、聴き手をホッとさせてくれます。キーのリフワーク、ソロワークも安定感の強いプレイで、最初こそ「若干時代錯誤かな?」と不安になるものの、聴き進めていくうちに「やっぱりこれだよね!」と納得させられる。

と同時に、楽曲も時代を超越した王道のハードロックばかりで、そこに適度にテクニカルな演奏が加わることで終始飽きさせない。キーボードの音色で一気に“あの頃”に引き戻されるものの、それに対して嫌な感覚はまったくなく、むしろ気持ちよく楽しめるのではないでしょうか。1曲目こそ7分半近くありますが、それ以外の楽曲は4分前後のコンパクトなものなので、全10曲(ボーナストラックを含めると11曲)をさらりと聴き進められるはずです。

うん、これは安心して楽しめる1枚だ。突出した何かはないかもしれませんし、とても2021年とは思えない内容ですが、だからこそ飽きずにずっと聴いていられる極上のハードロックアルバムだと思います。

本作の初回限定盤には2018年にドイツで開催された『Heat Festival』に出演した際、前身バンドKEE OF HEARTS名義で出演した際のライブ音源を収めたCD『LIVE FROM THE HEAT』を同梱。こちらではEUROPE「Let The Good Times Rock」「Open Your Heart」「Superstitious」「Ready Or Not」といった『OUT OF THIS WORLD』からの楽曲をトミーのボーカルで楽しめるほか、FAIR WARNING「Burning Heart」「Save Me」という名曲をキーのギタープレイで堪能することができる。今のところ日本独自リリースのようなので(デジタルリリース/ストリーミングサービスでの配信なし)、できることなら日本盤で購入していただきたい貴重な1枚です。

 


▼OUT OF THIS WORLD『OUT OF THIS WORLD』
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2020年10月20日 (火)

PRETTY MAIDS『JUMP THE GUN』(1990)

1990年4月20日にリリースされたPRETTY MAIDSの3rdアルバム。日本盤は同年5月21日に発売されています。

1984年にアルバム『RED HOT AND HEAVY』で、CBSから鳴り物入りでメジャーデビューを果たしたPRETTY MAIDS。続く2ndアルバム『FUTURE WORLD』(1987年)では当時のHR/HMブームも手伝って、初の全米TOP200入り(165位)を果たし、近隣のスウェーデン出身のEUROPEに次いでブレイクが期待されました。実際、レーベル側からもかなりのプレッシャーもあったのではないかと思います。

その思惑は本作にも強く表れており、まずプロデューサーにDEEP PURPLEのロジャー・グローヴァー(B)を迎えて制作。ロジャーは「Dream On」のレコーディングにもベースで参加したほか、同じDEEP PURPLEのイアン・ペイス(Dr)が「Young Blood」にゲスト参加。楽曲面ではアメリカのHR/HバンドICONのアウトテイクをカバーしたもの(「Hang Tough」)が含まれており、いろんな政治的施策が見え隠れします。

実際、楽曲も1stアルバムでのパワーメタル感こそ弱まったものの、適度なソフトさとメロディアスさがバランスよく散りばめられた良質な北欧HR/HMアルバムに仕上がっています。オープニングを飾る「Leathal Heroes」や「Jump The Gun」のパワフルさ、「Rock The House」や「Attention」といったファストナンバーのヘヴィさ、適度なヘヴィさとメロウさがバランスよく配合された「Young Blood」、ラジオやMTVでのヒットを狙った哀愁味強めのパワーバラード「Savage Heart」、ポップサイドをひたすら強調した「Hang Tough」、アーシーなロックチューン「Dream On」などと、アメリカナイズ度は過去イチながらもバラエティ豊かな楽曲が揃っており、改めてこのバンドのメロディメイカーぶりに驚かされます。

リリース当時はバンドメンバーの脱退が続いたり、当時予定されていたDEEP PURPLEとのジョイントツアーがポシャったり、結局レーベルから万全のサポートを受けられなかったりと、なにかとネガティブなイメージがつきまとったこともあり、本作に対する評価もあまり高くなかった記憶があります。特に、心機一転&起死回生の次作『SIN-DECADE』(1992年)のインパクトが強かったせいで、本作はスルーされがちですし。ところが、リリースから30年経った今聴くと(ポップさは強いものの)聴き飽きない魅力に満ちた1枚だと気づかされるはずです。いやいや、名盤じゃないですか。今まで邪険にしてごめんなさい。

実は、僕が初めて触れたPRETTY MAIDSのアルバムが本作。某雑誌は読んでいたものの過去2作は田舎でなかなか手に入らなかったため、上京後すぐにリリースされた本作は某誌の巻頭インタビューを読んでからすぐ手に入れたのでした。

ロジャー・グローヴァーが関わっていること、時期的にも近いこともあってか、DEEP PURPLEの『SLAVES AND MASTERS』(1990年)と通ずるものを感じるのは僕だけでしょうか。

ちなみに本作、ストリーミングサービスではなぜか単独配信されておらず、Sony時代の音源をまとめたボックスセットの一部として聴くことができます。なので、本作の12曲だけを抜き取ったプレイリストを作りましたので、気になる方はそちら(↓)をチェックしてみてください。

最後に。ロニー・アトキンス(Vo)……頑張れ!

 


▼PRETTY MAIDS『JUMP THE GUN』
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2020年8月 7日 (金)

DEEP PURPLE『WHOOSH!』(2020)

2020年8月7日に全世界同時リリースされたDEEP PURPLE通算21作目のオリジナルアルバム。

ラストアルバムと噂された前作『INFINITE』(2017年)から3年4ヶ月という、最近の彼らにしては比較的短いスパンで届けられた本作。本国イギリスでは第2期での再結成アルバム『PERFECT STRANGERS』(1984年/5位)や『THE HOUSE OF BLUE LIGHT』(1987年/10位)以来となる全英TOP10入り(6位)を果たしたほか、ドイツやスイスでは1位を獲得、オーストリアやフィンランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデンでも10位以内にランクインする成功を収めました。また、同作を携えたワールドツアーも好評を博したこともあり、バンドの活動終了をもう少しだけ後ろ倒しにして、想定外の1枚を作ることになったようです。

……なんて話をどこまで信用していいのやら(笑)。プロレスとメタルの世界において引退は真に受けてはいけませんよね。とはいえ、前作の時点で年齢的にもこれがラストかなという印象は受けていたので、ファンからしたらうれしいサプライズなのでしょうか。

スティーヴ・モーズ(G)加入からすでに25年以上、ドン・エイリ(Key)が正式加入してから間もなく20年になろうとするこのタイミングに届けられた、現編成での5作目となる本作は、過去2作同様にボブ・エズリン(アリス・クーパーKISSPINK FLOYDなど)がプロデュースを担当。基本的には近作の方向性の延長線上にあるスタイルで、古き良き時代のパープルを見事に“演じ”きっています。演じると表現するとネガティブに捉えられるかもしれませんが、まったくそんなことはなく、むしろ変に革新的なことに挑戦されるよりも「誰が聴いてもパープル」と理解できるサウンド/楽曲に挑戦することが、彼らのような大御所には大切なんじゃないかと思っています。だって、実験的なことは若い頃に散々やってきたし、スティーヴ・モーズ加入後最初の1枚である『PURPENDICULAR』(1996年)だってある意味では実験的な作品でしたからね。

メンバー5人中4人が70代に突入し、最若手だったスティーヴ・モーズでさえ60代後半という事実が示すように、本作には荒々しさやスピード感といったものは皆無(『WHOOSH!』というタイトル自体はスピード感を表す擬音とのことですが、なんとも皮肉を感じさせます)。グルーヴィーさとユルさとの絶妙な隙間を突き進む様は、ある意味では『WHOOSH!』といったところかもしれません。ただ、そんな中でも「Nothing At All」や「No Need To Shout」のようなギター&オルガン(もしくはピアノ)の緊張感あふれるバトルがフィーチャーされた楽曲群には思わず手汗を握りますし、軽快さの強い大人なロックンロール「What The What」、不穏なイントロ&メロディが耳に残る「The Power Of The Moon」、52年前(!)に発表されたデビューアルバム『SHADES OF DEEP PURPLE』(1968年)のオープニングトラックを再録した「And The Address」など聴き応えのある楽曲も少なくなく、「死に損ないの年寄りの余興」とバカにできない1枚に仕上がっています(ごめんね辛口で)。

このバンドに対して今『IN ROCK』(1970年)『MACHINE HEAD』(1972年)『BURN』(1974年)と同レベルのクオリティを求めるのは酷以外の何ものでもないですし、そういった幻想はリッチー・ブラックモア(G)が抜けた時点で抱かないようにしているので、毎回新作に触れるときは平熱以下で向き合うようにしているのですが(余計にがっかりしないように)、今作も過去2作同様に聴き終えたあとの爽快感と満足感は一定以上得られるはずです。何を差し置いても聴くべし!と声高に宣言できるかと言われると困りますが、少なくとも「パープルの諸作品を聴いており、リッチー脱退後の作品も評価的に評価している」リスナーなら、文句なしに楽しめる1枚だと思います。

 


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2019年4月29日 (月)

DEEP PURPLE『MACHINE HEAD』(1972)

言わずと知れたDEEP PURPLE初期の代表作。1972年3月に発売された通算6作目、イアン・ギラン(Vo)、リッチー・ブラックモア(G)、ジョン・ロード(Key)、ロジャー・グローヴァー(B)、イアン・ペイス(Dr)という第2期布陣での3作目にあたる1枚です。全英1位のみならず、全米7位という数字も残しており、続いて発売されたライブアルバム『MADE IN JAPAN』(1972年)のヒットも手伝って、「Smoke On The Water」が全米4位まで上昇するヒットシングルとなりました。

『DEEP PURPLE IN ROCK』(1970年)と並んで、初期パープル(第2期)を象徴する1枚と捉えられている本作は、オープニングの「Highway Star」や先の「Smoke On The Water」をはじめ、大作「Lazy」やライブ終盤を盛り上げる「Space Truckin'」などおなじみの楽曲が目白押し。ほとんどの楽曲がライブで取り上げられる機会が多いし(2004年には全曲披露ライブも実施)、それこそ中高生の頃から聴き続けている自分にとってはギターやドラム、キーボードのちょっとしたフレーズまで“口コピ”できるほど体に刷り込まれた名盤でもあるわけです(それこそ「Pictures Of Home」のベースソロ含め)。

アグレッシヴなシャウトとクラシックの要素を取り入れたソロプレイとの対比が面白い「Highway Star」から始まり、ヘヴィでルーズな「Maybe I'm A Leo」、独特なグルーヴ感を持つ「Pictures Of Home」、シングルカットもされたキャッチーな「Never Before」というアナログA面の流れは本当に“これしかありえない!”ってほどに完璧なものだし、「Smoke On The Water」から始まりトリッピーな長尺チューン「Lazy」から「Space Truckin'」へと流れるB面の構成も文句なし。本当、これしかあり得ないんですよね。

どの曲もブルースをベースにしたものですが、そのメロディは非常にポップ。そして、それらをより親しみやすくしているのが、ギターやオルガンによるメインリフのキャッチーさ。その相乗効果から生まれる聴きやすさは、本作最大の武器と言えるでしょう。

また、楽器を演奏する者にとっては基本的なプレイはもちろんのこと、要所要所で飛び出す個性的なフレーズは非常に勉強になるものが多く、ハードロック云々ではなくロックプレイとしての教科書的な内容でもあると思うのです。それはボーカルにしても然りで、これだけパワフルに歌えたら、シャウトできたらと何度思ったことか……。

あまりに名盤すぎて本当に書くことがない……ってくらい、「黙って聴け!」と胸ぐら掴みたくなる。そんな文句なしの1枚。難しいことは考えず、じっくり楽しんでほしいと思います。

 


▼DEEP PURPLE『MACHINE HEAD』
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2019年3月27日 (水)

WHITESNAKE『SLIDE IT IN: THE ULTIMATE SPECIAL EDITION』(2019)

WHITESNAKEが1984年に発表した6thアルバム『SLIDE IT IN』が今年で35周年を迎えたということで、新たにリマスタリングを施されたエディションが2019年3月に発売。ジョン・サイクス(G)が参加したUSミックスを使った1枚ものと、USミックス+UKオリジナルミックスの2枚組、そして新たなリミックス音源や秘蔵レア音源6枚組+MVや最新インタビューを収めたDVD付き“アルティメット・スペシャル・エディション”の3仕様が用意さています。

『SLIDE IT IN』と続く『WHITESNAKE』(1987年)はちょうど本格的なアメリカ進出と重なったこともあり、本国イギリスとアメリカとで収録内容や曲順が異なったりと、何かと曰く付きの作品だったりします。そのへんは各アルバムのレビューで過去に触れてきましたが、特に『SLIDE IT IN』はここでさらに厄介なことになっています(詳しくはこちらをご覧ください)。

2009年に25周年を記念したCD+DVD仕様が海外でリリースされましたが、そこではUSミックスを使った、元のUK版ともUS版とも異なる曲順を用意(便宜上、こちらを以前のレビューに沿って④と呼びます)。あれから10年を経て新たに完成したリマスタリング版USミックス&UKミックスは、その④をベースにしたもの(UKミックスのみ、ボーナストラックとしてシングルのみに収録された「Need Your So Bad」と、エディ・クレイマーがミックスした「Gambler」「Guilty Of Love」の7インチ・バージョンを追加)。

 

⑤35TH ANNIVERSARY EDITION

01. Gambler
02. Slide It In
03. Slow An' Easy
04. Love Ain't No Stranger
05. Give Me More Time
06. Standing In The Shadow
07. Hungry For Love
08. All Or Nothing
09. Spit It Out
10. Guilty Of Love
11. Need Your So Bad [UK MIXのみ]
12. Gambler (7" Eddi Kramer Mix 1983) [UK MIXのみ]
13. Guilty Of Love (7" Eddi Kramer Mix 1983) [UK MIXのみ]

これが今の「正規トラックリスト」ということにでもしたいのでしょうか。まあ④で耳慣れた曲順とはいえ、80年代に散々①で聴きまくった耳にはやっぱりどこか違和感が残ります。それでもUSミックス②よりはマシですけどね。

で、本作のボックスセットには新たにリミックスを施された「35周年リミックス」というものが用意されており、こちらがDISC 3に収録されているのですが……これがね、またまたすごい代物なんですよ(苦笑)。

 

⑥35TH ANNIVERSARY REMIX EDITION

01. Slide It In
02. Slow An' Easy
03. Love Ain't No Stranger
04. Give Me More Time
05. Guilty Of Love
06. All Or Nothing
07. Spit It Out
08. Standing In The Shadow
09. Hungry For Love
10. Gambler
11. Need Your So Bad

もうね、何が何やら……原型すら残っていませんよ、これ(笑)。冒頭3曲は②のUSミックスと同じなんですが……これ、どういう意図があるんでしょうね。「Gambler」が10曲目で本編ラスト?と思いきや、新たに「Need Your So Bad」をしれっと追加することで、なんとなく収まり良く見せている感もあり。やっぱり違和感は拭いきれませんが、それ以上に気になるのがリミックスされたサウンドなんです。

全体的に音の硬さやリバーブの掛け方が現代的になっており、オルガンをオリジナル盤よりも前に出したミックスと言えばいいんでしょうか。曲によっては(特に「Standing In The Shadow」あたり)「あれっ、こんな音入ってたっけ?」と驚くものもあり、そういった意味では『WHITESNAKE』の“30TH ANNIVERSARY EDITION”で初披露されたリミックス曲にも似た感想を覚えました。基本的にはUKミックスのテイクをもとにリミックスしたようですが、ところどころでジョン・サイクスのプレイも聴こえてくるので、そこをいいとこ取りしたかったってだけなんですかね。完全にデヴィッド・カヴァーデイルのエゴですわ(苦笑)。

なお、ボックスセットには『SLIDE IT IN』レコーディング時のモニターミックス音源や、ジョン・ロード(Key)在籍時ラストライブ音源、1984年3月1日のグラスゴー公演、アルバム収録曲の簡易デモなどの貴重な音源も満載。3仕様の中では間違いなくボックスセットを購入することをオススメします。

けど……まだこのアルバムを聴いたことがないというビギナーは、オリジナルのUK盤から聴いたほうがいいんじゃないかなと。なんなら、今回の2枚組仕様のUKミックスをオリジナルの曲順に変えて聴いてみてもいいと思います(CDに関して言えば、音質的には確実に最新リマスターのほうが今の耳に合っているものなので)。

 


▼WHITESNAKE『SLIDE IT IN: THE ULTIMATE SPECIAL EDITION』
(amazon:日本盤6CD+DVD / 海外盤6CD+DVD / MP3

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