カテゴリー「Def Leppard」の39件の記事

2023年11月 6日 (月)

DEF LEPPARD & MOTLEY CRUE: THE WORLD TOUR 2023@Kアリーナ横浜(2023年11月4日)

Img_7754 実は2020年に予定されていたMOTLEY CRUEDEF LEPPARD(そしてスペシャルゲストのPOISONジョーン・ジェット)のダブルヘッドライン・スタジアムツアーを観に、夏頃に渡米する予定でした。2公演分のチケットも確保していたものの、2020年2月以降の情勢の変化によりツアーは2021年夏に延期に。2021年夏に予定どおり実施され、チケットは有効だったものの、個人的に渡米に不安を感じ泣く泣く断念。この2組以上にPOISONやジョーン・ジェットが観たかったんだけどね……こればかりは仕方ない。

同組み合わせによるツアーは2022年にも続行され、2023年にはついに日本でも実現。残念ながらPOISONやジョーン・ジェットは来るはずもなく、同年のジョインツアーにゲスト参加したアリス・クーパーの来日もなし。いつぞやのWHITESNAKEとDEF LEPPARDのダブルヘッドラインツアー(2008年)みたいな形になるのかな、とは思いながらも、やっぱり行かないわけにはいかないと、チケットを確保。2公演で順番の入れ替わりがあり、僕はDEF LEPPARDが後攻を務める11月4日公演を選びました。その後11月3日に『NEX_FEST 2023』が決定したので、結果オーライでした。

当日は、開場時間に伊藤政則氏がオープニングアクトとしてDJを披露。懐かしの『HEAVY METAL SOUNDHOUSE』を思い浮かべながら、オールドスクールな演奏に耳を傾けつつビールを味わい続けました。


MOTLEY CRUE

Img_7768 1年前にミック・マーズ(G)がツアーからの引退を発表(のちに、一方的に解雇されたことが発覚)。代役としてMARILYN MANSONやアリス・クーパーで知られるジョン・5が加入し、今回が初来日。ルックスはもちろん、テクニック的にも申し分のない人選ですが、セットリスト的にはここ20年くらいほぼ変化がないのでそこまで期待していませんでした。

事実、動画サイトやSNSにアップされた演奏は全盛期よりもBPMが落とされ、かなりもっさりした印象で「みんな年取ったな……」と悲しくもなりましたし、この日のオープニングナンバー「Wild Side」でもその印象は変わらず。椅子から立ち上がることなく、観察気分でその動向を見守りました。

ジョンの演奏はオリジナルをなぞりつつ、彼らしいフレージングや運指を交えたモダンな仕上がりで、ミックのプレイに慣れた耳には若干の違和感を覚える瞬間もいくつかあったものの、概ね好意的に受け取ることができました。トミー・リー(Dr)のプレイも曲が進むにつれて熱が感じられたし、ニッキー・シックス(B)も老けて汚らしくなったものの(笑)、カリスマ性は衰えていない。その一方で、肝心のフロントマン様は……まあ、比較的歌えているほうだったかな。

個人的な見どころは3つ。ひとつはジョンのギターおよび三線を用いたソロパート。三線は来日して触れたみたいだけど、彼流の奏法を交えたプレイは非常に見応え/聴き応えがあり、ミックにはない魅力や個性をしっかり感じ取ることができました。ワンマンプレイっぽいというか我が強そうなころも、このバンドに合っているんじゃないかな。

2つめは、再結成後に発表された新曲「The Dirt (Est. 1981)」の存在。これがあるとないとで全然違う。基本懐メロセットリストなんだけど、現役感を醸し出す点でもこの曲は重要だなと思いました。映像と音源を使ってマシンガン・ケリーのパートもしっかり用意されていましたし、今後もツアー(=活動)を続けるのならもっとこういう曲を増やすべきでは。

もうひとつは、カバー曲のみで構成されたメドレーパート。ゲイリー・グリッターの「Rock And Roll, Part 2」から「Smokin' In The Boys Room」へとつなげるメドレーは解散前にも披露されてきたけど、そこにビートルズ「Helter Skelter」やピストルズ「Anarchy In The U.K.」を加え、さらにRAMONES「Blitzkrieg Bop」とBEASTIE BOYS「Fight For Your Right」をくっつけた10分強にわたる構成は、「The Dirt (Est. 1981)」同様に本ライブのハイライトだったのではないでしょうか。つうか、「Fight For Your Right」は(手垢がつきまくっているものの)音源化すべきカバーではないかな。アルバム制作は望めなさそうだから、3〜4曲程度のEPくらいは作ってもらいたいものです。

約80分(今回は2バンドとも持ち時間80分と同じ条件)と往年のワンマンライブよりも少々短いものの、セトリ的には文句なしの内容だったのではないでしょうか。つうか、もうそろそろ「20年ぶりにやります」とか「30年ぶりにライブで披露」って曲、増やしてくれてもいいんだけどなあ。

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セットリスト
01. Wild Side
02. Shout At The Devil
03. Too Fast For Love
04. Don't Go Away Mad (Just Go Away)
05. Live Wire
06. Looks That Kill
07. The Dirt (Est. 1981)
08. John 5 Guitar Solo
09. Medley: Rock And Roll, Part 2 / Smokin' In The Boys Room / Helter Skelter / Anarchy In The U.K. / Blitzkrieg Bop / Fight For Your Right
10. Home Sweet Home
11. Dr. Feelgood
12. Same Ol' Situation (S.O.S.)
13. Girls, Girls, Girls
14. Primal Scream
15. Kickstart My Heart


DEF LEPPARD

Img_7787 日本公演は『HYSTERIA』(1987年)完全再現ライブ(2018年10月)以来だから、実に5年ぶり。今回は最新作『DIAMOND STAR HALOS』(2022年)リリース後なので、こちらの楽曲を含めた内容になることは想像に難しくなく、実際そういったセットリストになっていたと思います。通常の彼らのワンマンよりも2〜30分短いことから、単独来日ならもう3、4曲多く聴けたのかなと思ったけど、前回も17曲(本編12曲、アンコール5曲)だったから、曲数的には一緒か。

「Rock! Rock! (Til You Drop)」を現代的にアップデートさせたような「Take What You Want」からスタートしたライブは、直前のモトリーとは異なり不思議と現役感濃厚。そういえば、Kアリーナってめちゃめちゃ音がいいって評判だったけど、それはモトリーのときにはあまり感じなかったのね。だけど、DEPPSになった途端にその恩恵をより強く味わえた気がします。もともと音の良いライブというイメージが強い彼らだけど、この日は今まで観た中でも一番だったと断言できるほどの気持ち良さ。結果、モトリーは終始座って観覧していた自分も、DEPPSではイントロと同時に立ち上がり踊りまくりでした。

新作からの楽曲は先の「Take What You Want」と新たなアンセム「Kick」、そしてジョー・エリオット(Vo)がアコギを手にして歌う「This Guitar」の3曲にとどまり、ほかはお馴染みのヒットナンバー。前回の来日時にはオミットされた「Foolin'」や「Promises」、そして名バラード「Bringin' On The Heartbreak」からインスト「Switch 625」(リック・アレンのドラムソロ含む)へのメドレーも久しぶりに復活し、こちらも文句なしのセトリでした。

個人的には「Fire It Up」や「SOS Emergency」「Gimme A Kiss」といった新作からのロックチューンをもっと聴きたかったかな。そんな不満が出るってことは、それくらい現在進行形で充実ぶりを発揮し続けているという事実の裏返しでもあるわけで、そこがモトリーとの大きな違い。言ってしまえば、両バンドとも懐メロを求めてくるオーディエンスが大半なわけですが、僕自身にとってはこんなにも観る側のモチベーションが変化する対バンも珍しかったな。

なんとなくだけど、DEF LEPPARDはまた近いうちに再来日してくれそうな気がするので、その際には企画色の強いセトリで日本のファンを楽しませてもらいたいところです。

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セットリスト
01. Take What You Want
02. Let's Get Rocked
03. Animal
04. Foolin'
05. Armageddon It
06. Kick
07. Love Bites
08. Promises
09. This Guitar
10. When Love & Hate Collide
11. Rocket
12. Bringin' On The Heartbreak
13. Switch 625 [inc. Drum Solo]
14. Hysteria
15. Pour Some Sugar On Me
16. Rock Of Ages
17. Photograph

2023年1月26日 (木)

BLACK STAR RIDERS『WRONG SIDE OF PARADISE』(2023)

2023年1月20日にリリースされたBLACK STAR RIDERSの5thアルバム。日本盤未発売。

前作『ANOTHER STATE OF GRACE』(2019年)から3年4ヶ月ぶりの新作。2021年にスコット・ゴーハム(G/THIN LIZZY)とチャド・スゼリガー(Dr/ex. BREAKING BENJAMIN、ex. BLACK LABEL SOCIETY)が相次いで脱退し、新たにLAを拠点に活動するザック・セント・ジョン(Dr)が加入するも、新たなギタリストを加えることなくBLACK STAR RIDERSは4人編成で活動を継続することを決意します。

その後、デビュー時から在籍してきたNuclear Blast Recordsを離れ、新たに名門Earache Recordsと契約。プロデューサーには2ndアルバム『THE KILLER INSTINCT』(2015年)からバンドに関わり続けているジェイ・ラストン(ANTHRAXSONS OF APOLLOARMORED SAINTなど)を迎え、リードギターをクリスチャン・マルトゥッチ(G/STONE SOURコリィ・テイラー)とリッキー・ウォリック(Vo, G)とで分け合いながら制作を進めました。

基本路線はこれまでと一緒で、リッキーらしいTHE ALMIGHTYの男臭い哀愁感漂うハードロックに、スコットこそいなくなってしまったものの、それでもバンドのアイデンティティとしてキープし続けているTHIN LIZZYからの影響を散りばめた、王道感の強いUK/アイリッシュロックが展開されています。彼らにモダンな要素を求めるなんてことはありえないし、そんな彼らの姿も見たくない。そういった意味では、ファン納得の1枚ではないでしょうか。

オープニングを飾るタイトルトラック「Wrong Side Of Paradise」がどことなく『JUST ADD LIFE』(1996年)あたりのTHE ALMIGHTYと印象が重なるのは、最近リッキーがTHE ALMIGHTYの再結成について「絶対にないなんて言わない」とSNSで発言したことでの補正もあるのかな。なんとなくですが、スコットがいなくなったことで、今まで以上にTHE ALMIGHTYっぽさが強まっているのは気のせいでしょうか。

かと思えば、「Hustle」や「Better Than Saturday Night」ではモロにTHIN LIZZY節を展開。コード使いがまんまTHIN LIZZYな後者にはDEF LEPPARDのジョー・エリオットもハモりでゲスト参加しており、それっぽさを強調させることに成功しています。カッコいいったらありゃしない。

序盤に派手めな楽曲を揃える一方で、中盤に入ると地味でマニアックな楽曲が続きます。そんな中、THE OSMONDSのカバー「Crazy Horses」のタフなアレンジに光るものが見つけられ、今までどおりなのにネクストレベルに片足ツッコミ始めた感も伝わる。そんな予感めいたものを提示しつつ、「Don't Let The World (Get In The Way)」や「Green And Troubled Land」などで再び加速し、序盤こそダークだけど実はソウルフルっていう良曲「This Life Will Be The Death Of Me」で締めくくる終盤の流れも良し。デジタル限定のスペシャル・エディションにはさらに「Cut 'N' Run」「Suspcious Times」が追加されており、どちらも捨て曲と呼ぶには少々勿体ない仕上がり。ただ、「This Life Will Be The Death Of Me」でエンディングを迎えるのがアルバムとしては正しいので、あくまでオマケ程度に受け取っておくのが吉。

本作完成後にはクリスチャン・マルトゥッチがコリィ・テイラーとの活動に専念するためにバンドを脱退。WAYWARD SONSのサム・ウッドが新メンバーとして正式加入。基本的には4人編成で活動を続けるものの、今年2月からスタートするバンドの10周年記念英国ツアーにはスコットに加え、創設メンバーのひとりジミー・デグラッソ(Dr)もゲスト参加するそうです。それはそれで観たいぞ。

 


▼BLACK STAR RIDERS『WRONG SIDE OF PARADISE』
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2023年1月 4日 (水)

2022年総括

仕事始めのタイミングになりましたので、例年より数日遅いですが2022年のまとめ記事をアップしておきます。

昨年は「アルバム/シングル/楽曲と枠にこだわらず、20作品に縛る」形でまとめ、別途「HR/HM、ラウド編」で別エントリーを作っていましたが、今年はもうそういう枠を全部取っ払って(ジャンル分け面倒くさい)ひとつのエントリーに包括し、「ジャンル/アルバム/シングル/楽曲と枠にこだわらず、30作品に縛る」という形にさせていただきました。これなら一般総括の20作品の中からあえてメタル系を外したり入れたりと悩まなくて済むしね。

というわけで特に順位付けをせずアルファベット→50音順で30作品、掲載していきます。

 

Afterglow『独創収差』(楽曲)

 

ARCHITECTS『the classic symptoms of a broken spirit』(アルバム/レビュー

 

asmi「PAKU」(楽曲)

 

DEF LEPPARD『DIAMOND STAR HALOS』(アルバム/レビュー

 

Foi『HER』(アルバム)

 

GREYHAVEN『THE BRIGHT AND BEAUTIFUL WORLD』(アルバム/レビュー

 

THE HELLACOPTERS『EYES OF OBLIVION』(アルバム/レビュー

 

Ho99o9『SKIN』(アルバム/レビュー

 

IBARAKI『RASHOMON』(アルバム/レビュー

 

ITHACA『THEY FEAR US』(アルバム/レビュー

 

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2022年7月 5日 (火)

2022年上半期総括

恒例となった上半期ベスト。ここ1〜2ヶ月は激務に伴い連続更新をストップさせるタイミングが何度かあり、6月末からも不定期更新が続いておりますが、これだけはやっておかないとと思い、記録として残すことにしました。

今年は例年の「洋楽5枚、邦楽5枚」を崩して、このサイトで紹介した作品の中から10作品をピックアップする形を取りました。最後に、次点5作品も紹介しております。年末の年間ベストに関しては例年どおりの形で行うと思いますが、時間がない今はこういう形で進めさせてください。

 

DEF LEPPARD『DIAMOND STAR HALOS』(amazon)(レビュー

 

FONTAINES D.C.『SKINTY FIA』(amazon)(レビュー

 

THE HELLACOPTERS『EYES OF OBLIVION』(amazon)(レビュー

 

HO99O9『SKIN』(amazon)(レビュー

 

IBARAKI『RASHOMON』(amazon)(レビュー

 

NOVA TWINS『SUPERNOVA』(amazon)(レビュー

 

PAUL DRAPER『CULT LEADER TACTICS』(amazon)(レビュー

 

RECKLESS LOVE『TURBORIDER』(amazon)(レビュー

 

VENOM PRISON『EREBOS』(amazon)(レビュー

 

ZEAL & ARDOR『ZEAL & ARDOR』(amazon)(レビュー

 

そして、以下5作品が次点となります。

 

BLOODYWOOD『RAKSHAK』(レビュー
GREYHAVEN『THIS BRIGHT AND BEAUTIFUL WORLD』(レビュー
MICHAEL MONROE『I LIVE TOO FAST TO DIE YOUNG!』(レビュー
PORCUPINE TREE『CLOSURE / CONTINUATION』(レビュー
SOUL GLO『DIASPORA PROBLEMS』(レビュー

2022年5月29日 (日)

DEF LEPPARD『MIRROR BALL: LIVE & MORE』(2011)

2011年6月3日にリリースされたDEF LEPPARD初のライブアルバム。日本盤は同年7月20日発売。

本作リリース当時、すでにバンドとしてのキャリアは30年を超えていたDEF LEPPARD。ライブ映像作品は過去に『LIVE: IN THE ROUND, IN YOUR FACE』(1989年)を発表していたものの、1本のライブをまるまる収めた作品はこれが初となります(先の映像作品は実際のライブから4曲ほどカットされているので)。かつ、『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』(2008年)以来となる新曲3曲(「Undefeated」「Kings Of The World」「It's All About Believin'」も追加収録された、非常にお得な内容となっています。

メインとなるライブ音源は、当時の最新アルバム『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』を携えた2008〜9年のワールドツアーから厳選されたもの。オープニングを飾る曲が「Rock! Rock! (Till You Drop)」と踏まえると、ベースになっているのは2009年のツアーのようで(2008年は「Rocket」から始まることが多かったので)、そこに2008年のみ披露された楽曲などを組み込んだ、実際のセトリとは異なる選曲となっています。

最新作『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』からの楽曲は「C'mon C'mon」「Nine Lives」「Bad Actress」の3曲のみ。そのほかは3rdアルバム『PYROMANIA』(1983年)、4thアルバム『HYSTERIA』(1987年)からのヒットナンバーが大半を占め、前21曲のライブトラック中11曲がこの2作からの選曲となります。そりゃそうなるわな。そのほか、2ndアルバム『HIGH 'N' DRY』(1981年)から2曲、5thアルバム『ADRENALIZE』(1992年)から2曲、コンピレーションアルバム『RETRO ACTIVE』(1993年)から2曲、カバーアルバム『YEAH!』(2006年)から1曲。1stアルバム『ON THROUGH THE NIGHT』(1980年)、6thアルバム『SLANG』(1996年)、7thアルバム『EUPHORIA』(1999年)、8thアルバム『X』(2002年)からは1曲も選ばれておりません。仕方ない。でも、「Promises」くらいは選んでほしかったな。

なもんで、セトリの若干の偏りは生じてしまっています。ですが、大方のファン(主にライト層)が求める“DEF LEPPARD像”はしっかり表現できているのではないでしょうか。だって、多くのそういったリスナーが求めるイメージって、『PYROMANIA』と『HYSTERIA』、そこに「Let's Get Rocked」とか「Two Steps Behind」でしょ? だったら問題ないと思います。それに、真の意味でのベスト選曲ライブアルバムを聴きたかったら『LONDON TO VEGAS』(2020年)を聴けばいいわけだしね。そういった点を加味しても、初のライブアルバムとしては上出来な内容ではないでしょうか?

個人的ハイライトはオープニングからの3曲(「Rock! Rock! (Till You Drop)」「Rocket」」「Animal」)と、「Two Steps Behind」から始まるアコースティックパート。続く「Bringin' ON The Heartbreak」はギターソロ前までがアコースティック、ジョー・エリオット(Vo)の〈No, No, No〜〉からバンド演奏でそのままインスト「Switch 625」へと続くアレンジはアルバムのまんま。やっぱりこの2曲は続けて演奏しないとね。もちろん、「Armageddon It」から「Let's Get Rocked」まで続くヒット曲のオンパレードなクライマックスも聴きどころ。オマケとして付け加えられた「Action」と「Bad Actress」も悪くないです。

続いて、オリジナル新曲について。「Undefeated」は「Pour Some Sugar On Me」タイプの、ギターリフとヘヴィなリズムを軸にしたミドルナンバー。音の質感的には『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』の延長線上にあるように感じますが、ヘヴィさが復調しているかな。「Kings Of The World」はQUEEN的ハーモニー/コーラスワークが多用されたスローバラード。もちろん多重コーラスはDEF LEPPARDの武器でもあるんだけど、この曲に関してはQUEEN的と表現したほうが正しい気がします。コードの使い方含めて、そういったルーツが強く打ち出された良曲のひとつです。そして、「It's All About Believin'」はグルーヴィーなギターリフを用いたポップロック。タイプ的には『X』と『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』の間っぽいような。そう考えると、3曲とも同じバンドだけどアレンジの軸にしている時期が異なるような。それだけ歴史の長いバンドだという事実が、この3曲からもしっかり伝わってくるのではないでしょうか。

このアルバムから、それまで30年にわたり所属してきたMercury Recordsを離れて独立した彼ら。となるとオリジナルアルバムもすぐに聴けるのでは?なんて淡い期待を寄せたものの、そこはやはりDEF LEPPARD(笑)。結局『SONGS FROM THE SPARKLING LOUNGE』から7年、この『MIRROR BALL: LIVE & MORE』からも4年という歳月を経てセルフタイトルアルバム『DEF LEPPARD』(2015年)が届けられることになるのでした。

 


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2022年5月28日 (土)

DEF LEPPARD『DIAMOND STAR HALOS』(2022)

2022年5月27日にリリースされたDEF LEPPARDの12thアルバム。

earMUSIC Recordsを通じて発表されたセルフタイトル作『DEF LEPPARD』(2015年)から6年7ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。この約7年の間に過去作のサブスク解禁があったり(国内では最新作『DEF LEPPARD』のみ聴けなくなってますが……)、新録曲を含む最新ベストアルバム『THE STORY SO FAR: THE BEST OF』(2018年)、『AND THERE WILL BE A NEXT TIME... LIVE FROM DETROIT』(2017年)や『LONDON TO VEGAS』(2020年)といった数々のライブ作品、名盤『HYSTERIA』(1987年)の30周年企画盤(2017年)、未発表音源を豊富に含む3つの『THE COLLECTION』ボックスセット企画(2018〜21年)などがあったほか、2020年夏にはMOTLEY CRUEPOISONジョーン・ジェットとのスタジアムツアーも計画(コロナの影響で2022年初夏にようやく実現)するなど、常に話題に事欠かなかった気がします。

なんなら、もう新作を作らなくてもいいんじゃないか……とすら思えていた近年の活動(特に、前作がセルフタイトルというのも意味深)でしたが、彼らはこの2年にわたりアイルランド(ジョー・エリオット)、ロンドン(リック・サヴェージ)、アメリカ(フィル・コリン、ヴィヴィアン・キャンベル、リック・アレン)と3ヶ国にまたがり、秘密裏に制作を続けてきたとのこと。コロナの影響で先行きがまったく見えない中、時間の制約もなく進められたレコーディングを通じて、原点回帰的な前作からよりルーツに根ざした、だけどモダンさも伝わる意欲的な1枚を仕上げました。

前作も14曲入りで約53分とかなり長尺な内容でしたが(それでも『HYSTERIA』の全12曲/約63分には敵いませんが)、今作は全15曲で約62分と過去最多の楽曲数で『HYSTERIA』にも及ぶ長尺さ。やりたいことを全部詰め込んだように感じられるほど、近年稀に見るバラエティ豊かな内容です。

リード曲として最初に配信された「Kick」からも伝わるように、またT. REX「Get It On」の一節から引用したアルバムタイトルからもわかるように、本作は全体を通じてグラムロック色が強めに打ち出された作風。とはいえそこはDEF LEPPARDのこと、名盤『PYROMANIA』(1983年)や『HYSTERIA』のテイストも随所に用意されており、従来のファンも不安なく楽しめる1枚かと思います。

でも、個人的にはそれ以上に……名盤(というよりは迷盤か?)だと個人的に思っている6thアルバム『SLANG』(1999年)あたりの質感(サウンドメイクやアレンジなど)も見つけることができ、さらに前々作『SONGS FROM THE SPARKLE LOUNGE』(2008年)での試みも活かされていることにも気づく。そういった意味では、ルーツを見つめ直しつつこれまでのキャリアを総決算した1枚でもあるのかなと(アルバムのアートワークもそういった方向性ですしね)。ただ、単なる総決算で終わっておらず、しっかり新しいさ/新鮮さも散りばめられており、マンネリ化から見事に脱却している。ロックダウンなどの影響で離れ離れに作業を進め、多少心にも余裕を持てたことも作品に良い作用をもたらしたことが、アルバム全体からも伝わってきます。

アリソン・クラウスをフィーチャーした楽曲があったり、デヴィッド・ボウイとの共演で知られるマイク・ガーソンがピアノでゲスト参加していたりと、特筆すべきトピックも少なくないですが、本作はそれ以上に楽曲の強度、演奏の熱量(「Take What You Want」や「From Tere To Eternity」で聴けるギターソロのエモーショナルさといったら!)、さらに大人の品格などいろんな側面からDEF LEPPARDというバンドの魅力を楽しめる、良質で濃厚な傑作だと断言しておきます。

アメリカ出身のBON JOVIが“枯れる”方向でルーツや円熟味を表現している昨今、かたやイギリス出身のDEF LEPPARDはそれとは異なる方法でベテラン感を提示している。この違いが本当に面白くてたまりません。と同時に、自分のルーツはやっぱりこっちなんだなということも再確認することもできました。この夏のスタジアムツアー、実はチケットを押さえているのですが、まだ渡米する勇気を持てないので残念ながら断念するつもりです。だからこそ、今秋から来年にかけての来日公演にぜひとも期待したいところです。

 


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2021年2月22日 (月)

RICKY WARWICK『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』(2021)

2021年2月19日にリリースされたリッキー・ウォリックBLACK STAR RIDERSTHIN LIZZY、ex. THE ALMIGHTY)の5thアルバム。

オリジナル・ソロアルバムとしては『WHEN PATSY CLINE WAS CRAZY & GUY MITCHELL SANG THE BLUES』(2014年)から約7年ぶり、カバーアルバム『STAIRSELL TROUBADOUR』(2015年)からも約6年ぶりの新作音源。その間にBLACK STAR RIDERSとして3枚のアルバムを制作しているので、まあ順当なスパンと言えるでしょう。

過去数作はリッキーがひとりで録音したプライベート感の強い作風でしたが、今作では元BUCKCHERRYのキース・ネルソン(G)がプロデュース&楽曲制作で参加。レコーディングにもギタリストとして参加したほか、同じく元BUCKCHERRYのザヴィエル・ムリエル(Dr)や、BLACK STAR RIDERSのロバート・クレイン(B)がバンド形態としてレコーディングに加わっています。また、ゲストプレイヤーとしてジョー・エリオット(Vo/DEF LEPPARD)、ルーク・モーリー(G/THUNDER)、アンディ・テイラー(G/ex. DURAN DURAN、ex. THE POWER STATION)、ディジー・リード(Key/GUNS N' ROSES)といった錚々たる面々が名を連ねており、リッキーの人脈の太さを改めて感じることができます。

が、そういったゲストの名前なしでも、本作はTHE ALMIGHTYからTHIN LIZZY、BLACK STAR RIDERSまでリッキーの活動を追ってきたリスナーに存分にアピールするクラシカルなハードロック作品に仕上がっており、特に近年のリッキー参加作品に心ときめかせてきた者なら誰もが一発で気にいる作品だと断言できます。基本的にはBLACK STAR RIDERSの延長線上にある、THIN LIZZYテイストの王道ブリティッシュハードロックが展開されておりますが、そこにキース・ネルソンのカラーが加わることで、初期THE ALMIGHTYを思わせる破天荒なパンクロックテイストの強い楽曲も存在。これらが良いバランスでミックスされることで、リッキーの約30年にわたる音楽活動の総決算とも言える内容になったのではないでしょうか。

リッキー自身は本作を「トム・ペティのようなシンプルなメロディに、JOHNNY THUDERS & THE HEARTBREAKERSの快楽主義的怒りを掛け合わせたもの」と描写していますが、その例えが本当にぴったりな1枚。モダンメタル期のTHE ALMIGHTYっぽさは皆無ですが、初期&末期の彼らやのちのTHIN LIZZY〜BLACK STAR RIDERSへの流れもしっかり踏まえられており、個人的にもかなりツボな仕上がり。中盤の「Gunslinger」「Never Corner A Rat」あたりはBUCKCHERRY的な側面もしっかり伝わるし、リッキー&キース両者の個性が良い形で反映された、見事なタッグ作ではないでしょうか。

UKらしい湿り気の強い王道ハードロックあり、軽快なパンクロックあり、内省的なアコースティックナンバーありと、聴き応え満点の1枚。かなりの高ポイントです。

なお、日本盤や海外盤デラックス・エディションのみ2015年発売のカバーアルバム『STAIRSELL TROUBADOUR』がボーナスディスクとして付属。こちらは「You Spin Me Round (Like A Record)」(DEAD OR ALIVE)、「Ooops!... I Did It Again」(ブリトニー・スピアーズ)、「Summertime Blues」(エディ・コクラン)、「I Don't Want To Grow Up」(RAMONES)、「I Fought The Law」(THE CLASH)、「Wrathchild」(IRON MAIDEN)などのカバーに加え、THE ALMIGHTY「Jesus Loves You... But I Don't」のセルフカバーという全10曲を収録。カントリータッチにアレンジされた「You Spin Me Round (Like A Record)」や原曲のイメージどおりの「Summertime Blues」、アコースティックアレンジで完全にブルースと化した「Wrathchild」など、1枚通して十分に楽しめる仕上がりです。

ただ、先の『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』本編とは切り離して聴くべき1枚かなと。録音時期も相当ズレていますし、制作過程も参加メンバーもまったくことなるので、本当にオマケ程度で切り分けて考えてもらえればと思います。2枚合わせて考えてしまうと、こっちが足を引っ張る結果になりかねないので……。

 


▼RICKY WARWICK『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』
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2020年10月19日 (月)

THE STRUTS『STRANGE DAYS』(2020)

2020年10月16日にリリースされたTHE STRUTSの3rdアルバム。

前作『YOUNG & DANGEROUS』(2018年)からちょうど2年ぶりに到着した今作は、彼らにしては珍しく1つの場所にとどまって集中的にレコーディングを実施したという意欲作。今春、新型コロナウイルスの検査を受け安全が確認されてから、LAにあるプロデューサーのジョン・レヴィン宅に泊まり込み、10日間で10曲をレコーディング。ロックダウン中だからこそ集中して制作に臨めたというのもあったのでしょう、その内容はこれまで同様にバラエティに富んだものであるのですが、過去2作以上に軸足がしっかりし、芯の通った内容に仕上げられています。

また、本作には多彩なゲストアーティストも多数フィーチャー。アルバム冒頭を飾るタイトルトラック「Strange Days」にはロビー・ウィリアムス、「I Hate How Much I Want You」にはDEF LEPPARDからジョー・エリオット&フィル・コリン、「Wild Child」にはRAGE AGAINST THE MACHINEからトム・モレロ、そして「Another Hit Of Showmanship」にはTHE STROKESからアルバート・ハモンドJr.と、錚々たる面々がアルバムに華を添えています。

しかし、そういったゲスト参加は単なる味付けにすぎず、アルバム自体はTHE STRUTS節全開。過去2作の延長線上にありながらも、よりポップさに磨きがかかり、サウンドの質感もよりモダンさが強まっているように感じられます。

それに、これまではフロントマンのルーク・スピラー(Vo)のルックスや歌唱スタイルかフレディ・マーキュリーおよびQUEENと比較されることが多かった彼らですが、本作ではKISSの「Do You Love Me」をカバーするなど、どことなくジーン・シモンズ言うところの“Larger Than Life”的な香りも強まっています。とはいっても、このテイスト自体が元来QUEENにも備わっているものなので、変わってないっちゃあ変わってないとも言えるわけですが(笑)。

ただ、そのQUEEN的質感も本作の場合、より80年代の彼らに近づいているのかなという印象も受けました。例えば、バラードチックなスローナンバー「Strange Days」からスタートする構成や、ルーツ的でシンプルなロックンロールに挑戦していたり、パワーポップ風の楽曲があったり、R&Bやソウルからの影響が濃厚な楽曲が加わっていたりと、どこか『THE GAME』(1980年)にも通ずるものがあるというか。同作から40年という長い歳月を経て、正統的後継者がたどり着いた『THE GAME』の“その先”……というのは言い過ぎでしょうか。今作をリピートするたびに、そんな思いがよぎるのです。

とはいえ、そんな小難しいことを考えずに、無心で楽しめる1枚ですので、まずは分析を抜きにしてこの極上のポップネスを心の底から楽しんでいただきたい。そんな至高の1枚です。

 


▼THE STRUTS『STRANGE DAYS』
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2020年6月 8日 (月)

DEF LEPPARD『LONDON TO VEGAS』(2020)

2020年5月末にリリースされたDEF LEPPARDのDVD/Blu-ray+CDセット作品『LONDON TO VEGAS』。昨日は本作から、単独発売もされた『HYSTERIA AT THE O2』について触れましたが、今日は『LONDON TO VEGAS』を購入しないと楽しめない『HITS VEGAS: LIVE AT PLANET HOLLYWOOD』について紹介したいと思います。

『HITS VEGAS: LIVE AT PLANET HOLLYWOOD』は2019年に“ロックの殿堂”こと「Rock & Roll Hall Of Fame」に見事選出されたDEF LEPPARDがこれを祝す形で、同年8月14日から9月7日まで12公演にわたりラスベガスのZappos Theaterにてデジデンシー公演を実施。同地区でのレジデンシー公演は2013年の『HYSTERIA』(1987年)再現ライブ以来、実に6年ぶりでした(この模様は同年発売の『VIVA! HYSTERIA』に収録)。

『HITS VEGAS』に収録されているのは、このうち9月6日と7日の模様。連日2時間近くにわたり22〜24曲を披露してきたLEPSですが、本作では日替わりで演奏された楽曲もまとめられ、全28曲/約2時間半というボリューミーな内容を堪能することができます。

映像収録スタッフがイギリスとアメリカとで異なることもあってか、先に紹介した『HYSTERIA AT THE O2』と映像の質感が異なることに最初は違和感を覚えます。『HYSTERIA AT THE O2』が映画的な質感だとすると、この『HITS VEGAS』はよりビデオ画質に近い生々しさが増しています。個人的な趣味だと『HYSTERIA AT THE O2』のほうがどこか高級さが伝わってくるのですが、メンバーの汗……特に上半身裸のフィル・コリン(G)の熱気がダイレクトに伝わるのは『HITS VEGAS』のほう。それぞれに一長一短があるわけですね。

この『HITS VEGAS』は、とにかく選曲が面白いんですよ。序盤にメガヒット作『PYROMANIA』(1983年)と『HYSTERIA』の楽曲を固め、しかも『PYROMANIA』からは「Die Hard The Hunter」や「Too Late For Love」「Billy's Got A Gun」などマニアックでヘヴィめな楽曲を立て続けに披露していく。そこから「Slang」というアメリカで大コケしたアルバム『SLANG』(1996年)の表題曲や、続く『EUPHORIA』(1999年)からの「Promises」や「Paper Sun」を演奏する構成は(こと日本ならまだしも)アメリカでは実験的と言わざるを得ないもの。

そこから「Let It Go」「Mirror, Mirror (Look Into My Eyes)」「Bringin' On The Heartbreak」「Switch 625」という2ndアルバム『HIGH 'N' DRY』(1981年)収録曲の応酬は、オールドファンならば生唾モノ。『HYSTERIA』以降しか知らないリスナーには逆に、新鮮に響くのかしら。にしても、「Bringin' On The Heartbreak」ではオープニングのツインリードが鳴り響いた途端に歓声が聴こえてくるあたり、さすが海外といいますか……これ、日本でも観たかったなあ……。

中盤にはアコースティックコーナーも用意。ここでは「Let Me Be The One」や「We Belong」というレア曲も披露されています。前者は『X』(2002年)、後者は最新作『DEF LEPPARD』(2015年)からと、当時のツアーでも披露していない貴重な代物。このコーナーではほかにも「Have You Ever Needed Someone To Bad」やお馴染みの「Two Steps Behind」も演奏されています。

後半ではさらに『X』から「Now」や『DEF LEPPARD』から「Let's Go」などもありますが、基本はヒットシングル曲が目白押しの構成。このへんは先の『HYSTERIA AT THE O2』とも重複するので割愛しますが、個人的にはアンコールの「Action」がうれしい選曲だなと。やっぱりアガリますよね、このアップチューンがあると。

80年代に重点を起きつつも、過去40年にわたるキャリアを総括するようなセットリスト。とはいえ、デビューアルバム『ON THROUGH THE NIGHT』(1980年)とメジャーからのラスト作『SONGS FROM THE SPARKLE LOUNGE』(2008年)からは1曲も選ばれていないのには、何か理由があるのでしょうか。まあ、これだけいい曲があったら、漏れてしまうのも仕方ないかな。

ここからは、話題をボックスセット『LONDON TO VEGAS』自体に移します。

昨日紹介した『HYSTERIA AT THE O2』は初心者にも優しい内容でしたが、今作を含むボックスを購入しようと思う方はそれなりにLEPS愛が強い方でしょう。そういう人なら確実に、持っていて損はしない一品です。この10年くらいで定期的にLEPSの映像作品が発売されるようになりましたが、本ボックスセットはその決定版と言える内容ではないでしょうか。国内盤は1万強と値が張りますが、対訳・字幕なしでもいいならリージョンフリーの輸入盤が7000〜8000円台でオススメです(僕は輸入盤BDを購入しました)。

音源にしても、『HYSTERIA AT THE O2』と『HITS VEGAS』とではトータル46トラック中10曲のみ(って多いか。笑)。とはいえ、重複するくらいなのでいい曲なのは間違いないので、聴き飽きることはないかもしれませんよ?

最近ボックスセット続きのDEF LEPPARDですが、来年あたりには新曲にも期待したいですね(もしくは『PYROMANIA』完全再現で来日とかね)。

 


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▼DEF LEPPARD『HITS VEGAS: LIVE AT PLANET HOLLYWOOD』
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2020年6月 7日 (日)

DEF LEPPARD『HYSTERIA AT THE O2』(2020)

2020年5月末にリリースされたDEF LEPPARDのDVD/Blu-ray+CDセット作品『LONDON TO VEGAS』。本作は2018年12月のロンドン公演を収めた『HYSTERIA AT THE O2』と、2019年9月のラスベガス公演を収録した『HITS VEGAS: LIVE AT PLANET HOLLYWOOD』の2作品をまとめたもので、このうち今回紹介する『HYSTERIA AT THE O2』のみ単独発売されています。この2作品を『LONDON TO VEGAS』としてまとめて紹介するとかなりの文字数になってしまいそうな予感がするので、ここでは『HYSTERIA AT THE O2』についてのみ触れていきたいと思います。

この『HYSTERIA AT THE O2』はタイトルからもわかるように、DEF LEPPARD最大のヒット作『HYSTERIA』(1987年)のリリース30周年を記念して実施された再現ライブの模様を完全収録したもの。『HYSTERIA』の完全再現ライブ自体は2013年前半にラスベガスにて、レジデンシー公演として実際されており、その模様を収めた映像作品『VIVA! HYSTERIA』も同年10月に発売済み。しかし、今回はリリース30周年を祝して同作の最新リマスター盤やボックスセットなども発売されたこともあり、これらをフォローする形で2018年から翌年にかけてアメリカや日本、オーストラリア、イギリスでの単独公演、ヨーロッパでのロックフェスで新たな再現ライブが行われました。

この映像に収められている内容自体は、2018年10月に行われた日本公演とほぼ同内容で、僕が観た日本武道館公演とはアンコール1曲目のみ異なるのみ(武道館では「Let It Go」が披露されましたが、名古屋公演ではこの作品と同じく「Wasted」が2013年以来5年ぶりに演奏されています)。つまり、ほぼ完璧な形で1年半前の来日公演を高画質&高音質で追体験できるわけです。

ロンドンTHE O2は2万人を集客する大規模アリーナで、日本でいうところの横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナに似た構造。それもあって、映像自体はどこか既視感があるものと言えるのではないでしょうか(まあLEPS自身は両会場でライブしたことないですが)。

演出なども日本公演から日が経っていないこともあり、ほぼ一緒。「そうそう、オープニングからこうだったね!」と記憶をたどりながら楽しみました。なので、「Gods Of War」開始前に紹介されるスティーヴ・クラーク(G)の映像や、「Hysteria」演奏中スクリーンに映されるスティーヴ在籍時の秘蔵写真などを目にすると、やはり込み上げてくるものがあります。

あ、当時のレポートには記載されていませんでしたが、「Hysteria」のエンディングでジョー・エリオット(Vo)がデヴィッド・ボウイ「Heroes」の一節を口ずさむ場面があるのですが、あれって日本でもやっていましたっけ? ちょっとうろ覚え。そういえばこの演出、過去にもやっていましたよね(だから記憶に残っているのかな)。

『HYSTERIA』収録曲はシングル/非シングル曲問わず、終始大合唱する英国民。もちろんアンコールの「When Love And Hate Collide」や「Let's Get Rocked」でも同じく大きな声で歌い続けます。って、思えばこの2曲は本国で最高2位という記録を残しているので、「おなじみの曲」というポジションなのかな。後者は納得ですが、前者に関してもそこまで認知されているんだと驚きました。

『VIVA! HYSTERIA』よりも映画っぽい質感の映像も良い感じなので、同作を持っている人でも楽しめる内容かと。ライブCDに関しては言うまでもなく、名曲しか収録されていないので、本作購入後は移動中ずっと聴きまくってます。

まあ……ここまで書いておいてアレですが、今さら僕が書くまでもなく、名曲しか入っていないライブ作品なので(もちろん、彼らの代表曲はまだまだたくさんあるので、これは氷山の一角でしかないのですが)、DEF LEPPARDのライブ初心者にもうってつけのパッケージだと思います。

 


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