カテゴリー「Dream Theater」の29件の記事

2022年8月 8日 (月)

DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: THE NUMBER OF THE BEAST (2002)』(2022)

2022年6月10日にリリースされたDREAM THEATERのライブアルバム。日本盤は同年6月8日先行発売。

2021年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第11弾。本作は同シリーズ第4弾『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: MASTER OF PUPPETS - LIVE IN BARCELONA, 2002』(2021年)に続く、メタル界のレジェンドアルバムを丸々再現する企画第2弾で、IRON MAIDENの3rdアルバム『THE NUMBER OF THE BEAST』(1982年)を完全再現したライブアルバムとなります。なお、本作は過去にYsejam Recordsを通じて発表されていましたが、今回新たにリマスタリングが施され、アートワークも『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』シリーズに沿った形に刷新されています。

レコーディングされたのは2002年10月24日のパリ公演のもの。バンドはこれまでに3回にわたり『THE NUMBER OF THE BEAST』の完全再現を行なっており、1回目は同年10月4日のギリシャ・アテネ公演、2回目がこのパリ公演で、3回目は2004年4月24日の大阪公演なんだそうです。

さて、METALLICA同様シングルギター(+キーボード)編成のDTがツインギター編成のメイデンをカバーするとなると、いろいろ変更が生じますよね。リフワークの厚みが減退したり、アルペジオが重なり合うパートがギター+ピアノに変更されたり、など。そういった違和感は多少残るものの、これはこれとして全然アリだと思わされる内容ではないでしょうか。

DTのライブでは冒頭に「The Number Of The Beast」のオープニングに挿入されたSE(セリフ)が移動されたことで、ここから何が始まるのかという期待をより高めることに成功していますし、そこから「Invaders」へなだれ込むとギターとシンセが絡み合う独特のハーモニーが新鮮さを生み出している。ブルース・ディッキンソン(Vo)よりも線が細いジェイムズ・ラブリエ(Vo)ではありますが、続く「Children Of The Damned」「The Prisoner」と曲が続くに連れてどんどん慣れてくるので、普通にDTのライブ作品として納得しながら楽しめるはずです。

完全カバーはオリジナルに忠実ながらも、先に述べたように編成の違いでアレンジせざるを得ないパートも生じています。例えば「The Prisoner」のソロパート前半はジョーダン・ルーデス(Key)がシンセで代用しているのですが、なるべくオリジナルに忠実にあろうと、随所で音色を変えながらダイナミックなソロプレイを披露。これはこれで全然カッコいいし、普通にこういうカバーってありだよね?と思えるのではないでしょうか。

かと思えば、終盤の「Gangland」は唯一大幅なアレンジが施され、原曲の持つスウィング感をよりジャズ側に寄せたアコースティックバージョンへと生まれ変わっています。これもDTだからこそなせる技。むしろ、『THE NUMBER OF THE BEAST』というアルバムは後半になると「The Number Of The Beast」「Run To The Hills」、そして「Hallowed Be Thy Name」と“強い”楽曲がズラリと並ぶので、ここで変化球を挿入するのは大正解。アルバムどおりの曲順で演奏しているものの、“完全再現”にこだわりすぎないところにも好感が持てます。

DTはこれまで、複数の名盤完全再現を音源化していますが、個人的にもっとも好きなのが本作。音源集としてコンパクトなのも大きいですし、DTならではのこだわりがもっとも感じられるというのも重要なのかな。メイデンの『THE NUMBER OF THE BEAST』リリース40周年、この再現ライブ実施20周年という節目にもぴったりな1枚ではないでしょうか。

 


▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: THE NUMBER OF THE BEAST (2002)』
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2022年6月21日 (火)

DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: FALLING INTO INFINITY DEMOS, 1996-1997』(2022)

2022年5月13日にリリースされたDREAM THEATERのデモ音源集。日本盤は同年5月11日先行発売。

2021年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第10弾。節目となる本作は、通算4作目のスタジオアルバム『FALLING INTO INFINITY』(1997年)制作過程で生み出された貴重なデモ音源を、2枚のCDにまとめたもの。もともとは2007年にバンドのプライベートレーベル・YtseJam Recordsから限定販売されていたものに、新たにリマスタリングが施され、アートワークも一新した形でのリリースとなります。

1996〜97年にかけて実施された『FALLING INTO INFINITY』にまつわるセッションは、複数メンバーが両親の不幸に見舞われたり、あるいは新たな生命(実子)の誕生など私生活の環境に大きな変化が訪れたタイミングでした。また、レーベル担当者の交代など、新たな関係性を築く必要なども生じ、バンドにとって公私ともにターニングポイントであったことは間違いありません。

そんな時期に、レーベルからは「もっと売れる曲、ラジオで流れる曲を作れ」という指示が下されます。正式リリースされたアルバムは前作『AWAKE』(1994年)のヘヴィ路線を引き継ぎながらも、コンパクトなバラードやメロディアスなミディアムナンバーが多数用意されるなど、バンドの方向性としては若干の迷いが感じられる内容に仕上げられていました。このデモ音源集には正規リリースされた11曲のうち「Hell's Kitchen」を除く10曲のデモ音源に加え、アルバム未収録となった6曲を加えた16曲が収められており、バンドが迷いながらも『FALLING INTO INFINITY』を完成へと近づけていく過程を感じることができます。

既存曲に関しても、歌詞が異なったりアレンジやソロパートなどがブラッシュアップされる前の状態だったりと、いろいろと新鮮味の強いものが多い。例えば、正規版では5分半程度にまとめられた「Burning My Soul」が、デモでは約9分におよぶ大作(というかまとまる前の状態)だったり、「You Not Me」が「You Or Me」というタイトルで完成版よりも1分半ほど尺が長かったりと、いろいろ違いを見つけられることでしょう。

また、未発表テイク6曲の多くはのちにさまざまな形で発表されたものも多く、「Raise The Knife」「Where Are You Now?」「The Way It Used To Be」「Cover My Eyes」「Speak To Me」の5曲は1999年にファンクラブ会員限定で販売されたデモ音源集『CLEANING OUT THE CLOSET』に収録。また、「Speak To Me」は「Take Away My Pain」のデモとともに『FALLING INTO INFINITY』日本盤の初回限定特典8cm CDにボーナストラックとして収録されたほか、「The Way It Used To Be」はシングル「Hollow Years」にも収録されています。さらに「Raise The Knife」は2006年4月1日のニューヨーク公演でも披露されており、この音源はのちにライブアルバム『SCORE - 20TH ANNIVERSARY WORLD TOUR』(2006年)にも収められています。もっと言えば、20分以上におよぶ「Metropolis Pt.2」(インスト)はその後拡大アレンジされ、続く5thアルバム『METROPOLIS PT.2: SCENES FROM A MEMORY』(1999年)として正式発売。過渡期ともいえるようなタイミングのデモが、その後のバンドの活路へとつながっていくことを考えると、ここでの苦労は決して無駄ではなかったのです。

アルバムから漏れたいくつかの楽曲を聴くと、『AWAKE』での路線を踏襲しながらもキャッチーさが強まっていることに気付かされ、制作当初から「ラジオ・フレンドリーな曲を」というテーマが存在していたことが窺えます。と同時に、アルバムの中で正式リリースされる「New Millennium」や「Peruvian Skies」「Burning My Soul」のような楽曲ではより洗練されたヘヴィメタルを追求し、「Trial Of Tears」や「Lines In The Sand」ではプログメタルバンドとしての矜持をしっかり伝えようとしていたことも理解できる。さらには、のちのコンセプトアルバムにつながる20分強の「Metropolis Pt.2」まで存在していたわけですから、レーベルからのリクエストに応えながらもバンドの軸は忘れていなかったことも理解でき、外部の声に惑わされながらもバンドは真っ直ぐ進もうとしていたのではないか……個人的にはそう捉えました。

本作はもちろん、『FALLING INTO INFINITY』という完成されたアルバムありきの内容であり、まずは『FALLING INTO INFINITY』本編をひととおり楽しんでから触れていただきたい内容。変化/進化の片鱗に触れるという点でも、同作を味わい尽くしてから手に取ってみてください。

 


▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: FALLING INTO INFINITY DEMOS, 1996-1997』
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2022年6月18日 (土)

DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: ...AND BEYOND - LIVE IN JAPAN, 2017』(2022)

2022年4月8日にリリースされたDRAEM THEATERのライブアルバム。日本盤は同年4月6日先行発売。

2021年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第9弾。同シリーズの第1弾として発表された2017年9月11日の日本武道館公演『IMAGES, WORDS & BEYOND 25th Anniversary Tour』の第2部に続き、今回は第1部の音源が完全収録されています。

第2部が名作『IMAGES AND WORDS』(1992年)の発売25周年を祝した完全再現だったのに対し、第1部では近作からのヘヴィ&プログレッシヴな楽曲た大半を占め、オープニングから9thアルバム『SYSTEMATIC CHAOS』(2007年)から10分近くにもおよぶ「The Dark Eternal Night」で独自の世界観へと引きずり込む。かと思えば、続く「The Bigger Picture」(2013年発売の12thアルバム『DREAM THEATER』収録)、インスト「Hell's Kitchen」(1997年の4thアルバム『FALLING INTO INFINITY』)でムーディーな空気を作り上げ、会場を一瞬にしてDT色に染め上げるその手腕は流石の一言と言えるものでした。

当時のレポートがリアルサウンドさんに掲載されているので、よろしければ音源を楽しむ際の副読本としてそちらをご確認いただければ幸いです。

……って、これ読んじゃえば、あとは特に書くことないんですよね(苦笑)。全8トラック/約55分と短い尺ですが、逆にこのコンパクトさが聴きやすさにもつながり、気持ちよく楽しめるところもあるわけで。第2部を収録し、アルバム1枚をまるまる完全再現した『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: IMAGES AND WORDS - LIVE IN JAPAN, 2017』(2021年)とは別の楽しみ方ができるという点においても、対照的な内容ではないでしょうか。

あと、レポート記事にも書きましたが、「『As I Am』に突入する前には、名ベースプレイヤーのジャコ・パストリアスの「Portrait Of Tracy」をフィーチャーした(ジョン・)マイアングのベースソロもあり」「(同曲の)エンディングでは、ヘヴィなミドルナンバーの定番と言えるMetallica『Enter Sandman』もワンコーラス飛び出し」と、は要所要所でカバーというか著名な楽曲のフレーズを散りばめたパートも用意されています。この“お遊び”は当日もかなり印象に残りましたが、こうして再び音源として楽しめるのはありがたい限りです。

これで2017年9月11日の日本武道館公演『IMAGES, WORDS & BEYOND 25th Anniversary Tour』の模様は網羅できた……と思いきや、実はアンコールで披露された20分超の大作「A Change Of Seasons」のみ音源化されていません。どうせなら、本作にボーナスディスクとして付属させるか、あるいはダウンロードコンテンツとして配布すればよかったのに。出しどきを完全に見失いましたよね(苦笑)。それとも、単品として今後リリースが控えているのか……だとしたら、マニアに対しては商売上手だけど、一見さんには商売下手すぎやしないか。まあ僕が心配することじゃないですが。

今のジェイムズ・ラブリエ(Vo)の声域に合った曲作りがなされた楽曲中心ということもあり、ボーカルパフォーマンスも文句なし。もちろん、楽器陣に関してはまったくもって言うことなしの完璧さ。このシリーズ中、実はもっとも聴く頻度の高い1枚です。

 


▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: ...AND BEYOND - LIVE IN JAPAN, 2017』
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2022年5月25日 (水)

DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: LIVE IN NYC - 1993』(2022)

2022年3月18日にリリースされたDRAEM THEATERのライブアルバム。日本盤は同年3月23日発売。

2021年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第8弾。今回は出世作である2ndアルバム『IMAGES AND WORDS』(1992年)を携えて行われたワールドツアーより、1993年3月4日のニューヨーク公演を完全収録したもの。同音源はかつて、バンド自身のレーベルYtsejam Recordsより生産限定販売されていましたが、今回の再リリースにあたり新たにリマスタリングが施され、アートワークも『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』共通のテイストで新規制作されています。

『IMAGES AND WORDS』期のライブ音源というと、1993年4月のロンドン・The Marquee Clubでの音源を収めた『LIVE AT THE MARQUEE』(1993年)が存在しますが、同作は完全収録盤には程遠い、全6曲/45分程度の(彼らにしては)短尺作品集でした。ぶっちゃけ、これで満足できたファンはそう多くなかったのではないでしょうか(CD主流時代にアナログ盤並みの尺って、企画盤かよ?って当時嘆いたものです)。そういった意味でも、あの登り調子の時期のフルライブ音源を楽しめる本作は、非常に大きな意味/価値を持つのです。

当日は2部構成、トータルで2時間超えのステージが展開されました。アルバムを2枚しか発表していないバンドですが、そこは1曲1曲が長尺なプログメタルバンド。オープニングからいきなり9分超えの「Metropolis Part I」からスタートするという挑戦的なステージで、聴き手を圧倒させます。

演奏は非常に素晴らしく、各パートも非常に聴きやすい形で収録されています。ただ、ジェイムズ・ラブリエ(Vo)のボーカルは若干不安定で、特に『IMAGES AND WORDS』の楽曲では高音域にいけばいくほど雑になる。これは当時彼らのライブを観た際にも感じたことですが、出しにくい高音をがなりで誤魔化そうとするクセがあるんですよね、この方。なもんで、「あ、ライブは下手な人なんだ」とガッカリした記憶があるな。

収録曲には全15トラック中、『IMAGES AND WORDS』の全8曲に加え、ラブリエ加入前の1stアルバム『WHEN DREAM AND DAY UNITE』(1989年)から「A Fortune In Lies」「The Ytse Jam」「The Killing Hand」の3曲、当時未発表だった「To Live Forever」「Eve」「Another Hand」「A Change Of Seasons」という内訳。「Another Hand」は「Another Day」と「The Killing Hand」をつなぐ役割のインストナンバーで、「To Live Forever」はのちにシングル「Lie」、「Eve」はシングル「The Silent Man」の各カップリングでスタジオバージョンを発表。「A Change Of Seasons」はご存じ同タイトルのミニアルバム(1995年)でレコーディングされています。「A Change Of Seasons」はのちのスタジオバージョンとの比較含め、いろんな楽しみ方ができるのではないでしょうか。

その後のライブ音源と比べるとインプロビゼーション含め、まだまだ“タガが外れる”感は少ないような気がしますが、それでも予定調和ではないスリリングな演奏の数々は非常に魅力的に映るはず。個人的にはラブリエ加入前の「The Killing Hand」で見せる、彼の鬼気迫るボーカルにノックアウトされました。なんだ、やればできるじゃん!と(笑)。『IMAGES AND WORDS』至上主義の皆さんにおいては、絶対に押さえておくべき作品集ですよね(「そんなもん、Ytsejam Records盤で持ってるわ!」って速攻で反論されそうですが。笑)。

 


▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: LIVE IN NYC - 1993』
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2022年5月24日 (火)

JAMES LABRIE『BEAUTIFUL SHADE OF GREY』(2022)

2022年5月20日にリリースされたジェイムズ・ラブリエの4thアルバム。日本盤は同年5月25日発売予定。

昨年秋にDRAEM THEATERとしてオリジナルアルバム『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』(2022年)を発表したばかりですが、そこから約7ヶ月という短いスパンで届けられた、同バンドのフロントマンによるソロ新作。ソロアルバムは前作『IMPERMANENT RESONANCE』(2013年)から実に9年ぶりになるとのことで、意外にも期間が空いていることにびっくりしました。

DTのオリジナルアルバムはパンデミックの影響でライブ活動ができなくなった結果の副産物でしたが、このソロアルバムも同様の理由で制作が実現したもの。まず、本作制作のキーパーソンとなるのが、スコットランド出身のポール・ローグというアーティスト。彼はもともとEDEN'S CURSEというバンドのベーシストで、ラブリエとは以前から互いにコラボレーションを切望していたんだとか。それが、2020年以降のパンデミック下で時間に余裕が生じたことにより、物事が前向きに進んでいったんだそうです。

メロディアスなHR/HM色の強かった前作から時間を空けたこと、タッグを組むパートナーが変わったことも影響し、本作は良い意味で前作の延長線にある作品にはなりませんでした。ここで展開されるのは、アコースティックギターを効果的に多用したムーディーなソフトロック。随所にエレクトリックギター(過去3作にも参加したマルコ・スフォーリが担当)も散りばめられていますが、楽曲/アレンジの主軸になるようなことはなく、あくまで味付けとして適度な歪みのエレキサウンドが用いられる程度で収められています。

そういうアレンジ/作風もあってか、本作はDTのソフトサイド(例えば「Surrounded」や「Hollow Years」など)に特化したような内容に。もちろんDTではなく、あくまでラブリエのソロプロジェクトということで、プログメタル度は非常に低く、かつ今回はメタリックなテイストも封印されている。と同時に、変拍子などのないストレートな作風ということで、プログロック色もかなり希薄です。が、そこはラブリエのこと。彼が若い頃に聴いてきたであろうYES(というか、ジョン・アンダーソン)やKANSAS、JOURNEYといった先人たちからの影響も伺え、無理にDTと切り離すこともないかなという内容。そりゃあラブリエが歌っていれば、それっぽく聞こえますしね。

とにかく、楽曲が良い。かつ、今のラブリエの声域を非常に理解したメロディ作りがなされており、一定の落ち着いたトーンで進行していく楽曲群がいろんな形で差別化が図られている。これは完全にポール・ローグというパートナーの手腕によるものが大きく、かつDT最新作との対比という点においても良い相乗効果を生み出している(だからこそ、こんな短期間でのリリースが実現できたんでしょうしね)。先日59歳の誕生日を迎えたラブリエ、まだまだいけます!という前向きさが伝わる、良質なソフトロックアルバムだと断言しておきます。

なお、本作のラスト(日本盤ボーナストラックを除く)にはLED ZEPPELINのカバー「Rumble On」を収録。原曲のイメージをそのままに、アルバムのテイストにも沿ったアレンジも付け加えられており、アルバムを通して聴いても違和感なく楽しめる1曲です。

本当にいいアルバム。刺激や毒は一切ないけど、安心して楽しめる。疲れているときに聴くと、本当に沁みてくる良盤です。

 


▼JAMES LABRIE『BEAUTIFUL SHADE OF GREY』
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2022年3月16日 (水)

DREAM THEATER『SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE』(2002)

2002年1月29日にリリースされたDREAM THEATERの6thアルバム。日本盤は同年1月23日先行発売。

ジョーダン・ルーデス(Key)を迎えた新編成で制作されたバンド初のコンセプトアルバム『METROPOLIS PT.2: SCENES FROM A MEMORY』(1999年)がある一定の高評価を獲得したことで、現在の方向性に確信を持てたDREAM THEATER。この自信を糧に、バンドは同じ方向性を保ちつつ、引き続きコンセプチュアルでトータル性の強いアルバム作りに取り組みます。

前作から2年3ヶ月ぶりとなる新作は、キャリア初となるCD2枚組スタジオアルバム。そのテーマはオープニングトラック「The Glass Prison」で歌われているマイク・ポートノイ(Dr)のアルコール依存症の治療を筆頭に、全6曲を通じて人生における苦しみや心の中にある6つの不穏(乱れ、動揺)が表現されています。また、DISC 1では10分超の楽曲3曲を含む前5曲が、従来のテクニカルかつプログレッシヴなテイストで表現。オープニングの「The Glass Prison」がいきなり約14分もの組曲というのも、前作で得た自信が成せる技かな。でも、この敷居の高い1曲を楽しむことができれば、しの後に続くめくるめくDTワールドを心置きなく楽しめるはずです。

そして、DISC 2は8つのパートで構成された42分にもおよぶ一大組曲「Six Degrees Of Inner Turbulence」を収録。クラシカルかつドラマチックな「I. Overture」からスタートするこの組曲では双極性障害やPTSD、統合失調症、産後うつ、自閉症、解離といったさまざまな精神疾患や状態異常を計6ケース取り上げられており、例えば「II. About To Crash」では爽快感の強いAOR寄りのプログロック、「III. War Inside My Head」では変拍子を多用したヘヴィメタル、「VI. Solitary Shell」では穏やかなフォークロックのように、各パートごとにバンドが影響を受けた音楽がストレートに表現されています。

リリース当時はCD2枚に全6曲で、トータル96分とそのボリュームに若干引いてしまいましたが、個人的には『METROPOLIS PT.2: SCENES FROM A MEMORY』よりも聴きやすい印象を受けたのもまた事実。前作ほどストーリー性が強くないこともあってか、1曲1曲が独立した存在として楽しめるのも本作の良いところで(組曲「Six Degrees Of Inner Turbulence」を除く)、かつこれまでのキャリアを総括するようにさまざまなジャンルの楽曲が詰め込まれているのも聴きやすさに直結しているように感じました。

また、「Blind Faith」や「Misunderstood」のように穏やかな楽曲もあれば、「The Great Debate」のようにスリリングな楽曲もあるし、本作中もっとも短尺(6分50秒前後)でラジオやMTVでのヒットを意識したバラード曲「Disappear」もある。闇を抱えたテーマということもあり、DISC 1は華やかさよりも穏やかでディープな側面が目立つのも聴きやすさの要因ではないでしょうか。

そして、組曲としても単曲としても楽しむことができるDISC 2の「Six Degrees Of Inner Turbulence」は、DISC 1とは異なる趣でバンドの多面性を堪能することができる。モダンなプログメタルは苦手だけどクラシカルなプログレッシヴロックは大好きという旧世代のリスナーにも存分にアピールする内容かと思います。

バンドとしてもここでひとつ、これまでの活動を総括するような傑作をまとめ上げることができたのではないでしょうか。『IMAGES AND WORDS』(1992年)から10年という節目に本作へと到達できたことで、DTは続く『TRAIN OF THOUGHT』(2003年)で次のステップに移ることになります。

 


▼DREAM THEATER『SIX DEGREES OF INNER TURBULENCE』
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DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: AWAKE DEMOS (1994)』(2022)

2022年2月25日にリリースされたDREAM THEATERのデモ音源集。日本盤は同年2月23日先行発売。

昨年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第7弾。今回はDREAM THEATERの3rdアルバム『AWAKE』(1994年)に収録された全11曲のデモテイクをまとめたもので、かつて自身のプライベートレーベルYtsejam Recordsから生産限定リリースしていた内容に最新リマスタリングが施されています。

ジェイムズ・ラブリエ(Vo)加入後2作目となる本作は、チャート的にも評価的にも一定の成功を収めた前作『IMAGES AND WORDS』(1992年)での作風とは少々異なる、ヘヴィさやダークさに特化した内容。このデモ音源集の日本盤解説を読んだとき、1993年8月に行われた二度目の来日公演ですでに本作から「The Mirror」の一部が披露されてたことが語られていますが、それを読んで同ツアーに参加していた僕は「……そういえばそうだった!」と急に記憶がフラッシュバックしました。「Take The Time」のイントロダクションとして演奏された、当時のMETALLICAPANTERAみたいにヘヴィな音像の楽曲は、ショッキングだったものの個人的にはツボでして。「仮にこの方向性で新作がまとめられたら、楽しそうだな」なんて思ったものでした。

その、個人的名盤のひとつのデモ音源集とあれば、そりゃ嫌いになれるわけがない。オーバーダブや端正なミックスが施される前の、非常に生々しい音源の数々は普通に楽しめるだけのクオリティを保っており、ぶっちゃけこれより酷いスタジオアルバムもあるのでは……というのは言い過ぎでしょうか(苦笑)。

もちろん、完成版を聴いたあとに触れたらアラが目立ちますし、ところどころでフラットするボーカルなども気にならないわけではありません。ドラムの「いかにもリハーサルスタジオで録りました」的な音質といい、褒められたものではないかもしれない。それでも、聴くに耐え得るクオリティだと思えるのは、楽曲や演奏の完成度が非常に高いから。「Scarred」の叙情的な空気感や「6:00」のタイトさ、「The Mirror」のヘヴィさ(そのまま「Lie」インストバージョンへとつなげる構成もすでに出来上がっていて、非常にカッコいい)など、とにかく聴きどころ満載。DTファンなら文句なしで楽しめる内容かと思います。

「The Silent Man」でのシンプルな質感も、ライブ感が強くて尚よし。全体的に深めのリバーブがかかった完成版よりも、この生々しさのほうが好みかも。残念ながら「Lie」のみ音質がイマイチですが、その後の「Lifting Shadows Off A Dream」や「Innocence Faded」、そして「Space-Dye Vest」が素晴らしいので目をつぶることにします。やっぱり「Space-Dye Vest」、良いですよね。もしかしたら完成版よりもこっちのほうが好みの質感かも。

一部で完成版との違いも味わえるものの、大まかな骨格はデモの段階でほぼ出来上がっていることに気付くことができるという意味では、このバンドのこだわりの強さを再確認できる良企画ではないでしょうか。今後は既発音源集のリマスター盤のみならず、Ytsejam Records未発売の音源リリースにも期待したいところです。

 

 
▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: AWAKE DEMOS (1994)』
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2022年2月10日 (木)

DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: THE MAJESTY DEMOS (1985-1986)』(2022)

2022年1月21日にリリースされたDREAM THEATERのデモ音源集。日本盤は同年1月26日発売。

昨年6月からスタートした、バンドと所属レーベルInsideOutMusic Recordsとの共同企画によるオフィシャル・ブートレッグシリーズ『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』の第6弾。今回はDREAM THEATERの前身バンド・MAJESTY時代のでも音源をコンパイルしたもので、かつて自身のプライベートレーベルYtsejam Recordsから生産限定リリースしていた内容に最新リマスタリングが施されています。

全23曲/78分という長尺な内容のうち、M-1〜M-17はジョン・ペトルーシ(G)、ジョン・マイアング(B)、マイク・ポートノイ(Dr)によるセッション音源が中心。録音は1985年とのことで、カセットテープ音源ということで音質はやや難あり。RUSHのカバー「YYZ」やS.O.D.のカバー「Anti-Procrastination Song」なども含まれていますが、大半(特にM-11〜M-17)は曲の断片/アイデアレベルのものといった印象。「Cry For Freedom」や「The School Song」などにはのちの1stアルバム『WHEN DREAM AND DAY UNITE』(1989年)へと続いていく布石を見出すこともできますが、トリオ編成でのスタジオセッションの域は超えていないかな。それでも、資料としては非常に希少価値は高いと思います。

バンドはその後、ケヴィン・ムーア(Key)と初代ボーカリストのクリス・コリンズ(Vo)を迎え、1986年に1000本限定のデモテープを制作。全6曲入りのその音源も、本作のM-18〜M-23に収められています。ここには1985年のセッション音源ではインストバージョンだった「Another Won」「Your Majesty」「Two Far」にボーカルが加わり、現在のスタイルにもっとも近い形が完成されつつあります。

興味深いのは、この1986年の時点で「A Vision」のような11分超えの大作制作にも果敢に挑んでいること。残念ながらカセットテープの音質ということで、今の耳で聴いてしまうとどうしてもクオリティが劣っているように映りますが、個人的にクリスの歌声は後任のチャーリー・ドミニシ(Vo)よりも好きな声質なので、できることなら可能な限り最良の音質/ミックスで聴きたかったです。かといって、この処女作を現在のジェェイムズ・ラブリエ(Vo)で再録するというのも現実的ではないですし、これはこれとして楽しむしかないのかな(ただ、「Another Won」はライブアルバムなどでも披露されているので、ラブリエ版を楽しむことができますけどね)。

にしても、本作を1stアルバム『WHEN DREAM AND DAY UNITE』完全ライブの模様を収めたDREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: WHEN DREAM AND DAY REUNITE (LIVE)』(2021年)のあとに、続けてリリースするのはズルいですね。『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』(2021年)という最良の最新作のあとだけに、否が応でもバンドの原点を再認識させられますし。まあ、それが彼らの意図だったんでしょけど。約35年という時間をかけて、DREAM THEATERはここまで成長/進化したんだということを強く実感できる、好企画だと思いますよ。

2022年2月下旬には、早くも『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES』シリーズ第7弾として、3rdアルバム『AWAKE』(1994年)のデモ音源集をリリース予定。またしばらく、過去の遺産で我々を楽しませてくれそうです。

 


▼DREAM THEATER『LOST NOT FORGOTTEN ARCHIVES: THE MAJESTY DEMOS (1985-1986)』
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2021年12月31日 (金)

2021年総括:HR/HM、ラウド編

2017年から2020年まで、「リアルサウンド」にて掲載してきたメタル/ラウド系年間ベストアルバム企画。2021年は同サイトにて同企画を実施されないので、場所をこちらに移して行うことにしました。ただ、無理な順位付けはせず、印象的なアルバム/EP 20枚をアルファベット順に紹介していくことにします。

 

ARCHITECTS『FOR THOSE THAT WISH TO EXIST』(Apple Music)(レビュー

 

THE ARMED『ULTRAPOP』(Apple Music)(レビュー

 

CARCASS『TORN ARTERIES』(Apple Music)(レビュー

 

CONVERGE『BLOODMOON: I』(Apple Music)(レビュー

 

DEAFHEAVEN『INFINITE GRANITE』(Apple Music)(レビュー

 

DREAM THEATER『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』(Apple Music)(レビュー

 

EVERY TIME I DIE『RADICAL』(Apple Music)(レビュー

 

EXODUS『PERSONA NON GRATA』(Apple Music)(レビュー

 

GATECREEPER『AN UNEXPECTED REALITY』(Apple Music)(レビュー

 

GOJIRA『FORTITUDE』(Apple Music)(レビュー

 

JINJER『WALLFLOWERS』(Apple Music)(レビュー

 

KHEMMIS『DECEIVER』(Apple Music)(レビュー

 

LEPROUS『APHELION』(Apple Music)(レビュー

 

MASTODON『HUSHED AND GRIM』(Apple Music)(レビュー

 

NEMOPHILA『REVIVE』(Apple Music)(レビュー

 

SeeYouSpaceCowboy『THE ROMANCE OF AFFLICTION』(Apple Music)(レビュー

 

SPIRITBOX『ETERNAL BLUE』(Apple Music)(レビュー

 

TO KILL ACHILLES『SOMETHING TO REMEMBER ME BY』(Apple Music)(レビュー

 

TRIVIUM『IN THE COURT OF THE DRAGON』(Apple Music)(レビュー

 

TURNSTILE『GLOW ON』(Apple Music)(レビュー

 

年明け発売の某雑誌には、この20枚の中から10枚をセレクトして順位を付けて掲載予定です。

2020年初頭から流行拡大しだした新型コロナウイルスは、2021年も引き続き大きな影響を及ぼし続け、ロックダウンによるフィジカル(CD、アナログなど)製造遅延およびそれに伴うリリース順延、さらにはツアーやフェスの翌年以降への順延などが重なります。当然、ここ日本への海外メタル/ラウド勢の来日公演も2年近く実現しておらず(一部、小規模のライブハウス公演は行われたようですが、大規模なジャパンツアーやメジャーアーティストの来日公演に関しては皆無)。この年末にKING CRIMSONのジャパンツアーが行われたのは、奇跡に近いものがありました。

しかし、コロナが及ぼした影響は決して悪いことだけではありません。インターネットを使ったリモート作業が以前よりもやりやすい環境になったこともあり、バンドメンバーがバラバラな場所に住んでいても制作自体は行えるようになり、結果として思いがけずに新作が届けられるなんていうサプライズも多々ありました。今回挙げた20枚の中にも、TRIVIUMのように前作から2年経たずしてニューアルバムが到着するというケースも少なくありません。

日本では夏頃と比べて、若干の落ち着きを見せている昨今ですが、海外ではまだまだ予断を許さない状況。イギリスなどの様子に恐怖を覚える一方で、アメリカでは大規模なライブ/ツアーも再開されている。国によって対策や対応は異なるものの、2020年から続くこの生活はもう少し続くことになりそうです。おそらく2022年も国内での大規模野外フェス開催(特に海外アーティストを多数招聘して実施するケース)は現実的ではないのかもしれません。

僕自身、すべてが元通りに戻るとは思っておらず、むしろ少しずつ元の生活に近づけつつ、新たなスタンダードを確立・浸透させなければ、この文化はどんどん先細りしていくんじゃないかと感じています。送り手も受け手も、この新たなスタンダードを前向きに受け取りつつ、過去の日常生活と並列させていくことでこの文化を維持し、さらに成長・進化させていくはず……僕自身はそう信じています。

さて、明日はジャンル分け隔てなく総括した1年のまとめ記事を公開する予定です。この記事と併せてお楽しみいただけると幸いです。

 

2021年12月30日 (木)

FATES WARNING『PARALLELS』(1991)

1991年10月29日にリリースされたFATES WARNINGの6thアルバム。日本盤は翌1992年2月25日発売。

Billboard 200(全米アルバムチャート)で最高141位を記録した前作『PERFECT SYMMETRY』(1989年)から約2年ぶりの新作。新たなプロデューサーとしてテリー・ブラウン(RUSHVOIVODCUTTING CREWなど)を迎えた、80年代から90年代へと移行する過渡期らしい内容に仕上がっています。

RUSHの名プロデューサーを引っ張ってきたことから、なんとなく70年代後半から80年代にかけてのRUSHのようなことがやりたいのかな?という印象を受けますが、いざ聴いてみるとその楽曲や音のアプローチはQUEENSRYCHEのそれに似ており、中でも『OPERATION: MINDCRIME』(1988年)でのメタリックな質感に一番近いような気がしてなりません。楽曲が持つダークな空気感はまさに同作が発していたそれと共通するものもあり、なんだか兄弟作みたいだなという印象すら受けます。かつ、レイ・アルダー(Vo)のハイトーンを駆使した歌唱スタイルもどことなくジェフ・テイト(現SWEET OBLIVION)そっくりですしね。

しかし、QUEENSRYCHEの同作が正統派ヘヴィメタル的な方向性だったのに対して、今作にはもうちょっとモダンな質感が強く備わっているような気がする。実は、そのモダンな質感というのが、DREAM THEATERや同時期のVOIVODあたりと共通するものだったのかなと、30年経った今はそう感じています(ちなみに、「Life in Still Water」にはそのDTからジェイムズ・ラブリエがコーラスでゲスト参加)。

プログメタルの枠で括られるものの、意外と仰々しいプログレッシヴロックっぽさは皆無。むしろ、中期RUSHと初期QUEENSRYCHEっぽさを掛け合わせ、そこにモダンな味付けを施すことでプログメタルよりも普遍的なヘヴィメタルに近づいてしまった。それに加え、前作『PERFECT SYMMETRY』までにあったテクニカルメタル的方向性も若干後退し、必要最低限に押さえたことでその普遍性はより強まった。さらに、「Eye To Eye」や「We Only Say Goodbye」のようなポップさを強めた楽曲を含むことで、アルバムとしてのとっつきやすさも非常に強い。HR/HMアルバムとしてはかなりバランス感に優れた1枚と言えるでしょう。

しかし、そういったアルバムが1991年という歴史の節目に発表された。本作は日本を含めWarner Bros.経由でメジャー流通されたにもかかわらず、発売からしばらくして契約破棄となってしまい、ほとんどプロモーションされることなくヒットにつなげることができませんでした。かつ、同時期のツアーではPANTERAのサポートという、なんとも食い合わせの悪い組み合わせがさらにマイナス方向に作用してしまった。それもこれもすべて、1991年という時代のせいなんでしょうか……。

ただ、個人的には初めて手にしたFATES WARNINGのアルバムなだけに、思い入れも強いんですよね。久しぶりに聴いてみたけど、やっぱり良い内容ですし。若干味付けに80年代味を感じる箇所もありますが、そこも含めて愛すべき1枚だと思っています。

 


▼FATES WARNING『PARALLELS』
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