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カテゴリー「Foo Fighters」の20件の記事

2021年7月22日 (木)

DEE GEES『HAIL SATIN』/FOO FIGHTERS『LIVE』(2021)

2021年7月19日にリリースされたDEE GEESとFOO FIGHTERSのスプリットアルバム。日本盤未発売。

本作はRecord Store Dayの一環で制作されたもので、先に7月17日にアナログ盤みて発表。続いて、翌々日にデジタルリリースおよびストリーミング配信されています。前半5曲がDEE GEESのスタジオ音源(BEE GEESのカバー4曲とアンディ・ギブのカバー1曲)で、後半が FOO FIGHTERSの最新アルバム『MEDICINE AT MIDNIGHT』(2021年)収録曲のライブバージョンとなります。

このDEE GEESですが、すでにファンの皆さんはご存知の通りFOO FIGHTERSの覆面(?)ユニット。アー写は70年代のディスコムーブメントを意識した出立ちですが、先に公開された「You Should Be Dancing」ではFOO FIGHTERSの6人がそのまんまの姿でBEE GEESの名曲群をカバーしています。デイヴ・グロール(Vo, G)のファルセットボイスは聴いているうちにだんだんと笑えてきますし、唯一アンディ・ギブの「Shadow Dancing」のみ地声ボーカル。とはいえ、こちらも普段のボーカルとは毛色が異なるので、笑える感じはそのままなのですが(笑)。

にしても、よく練り込まれたアレンジだなと。随所でハードなサウンドも聞こえてくるものの、基本的には「ロックバンドがディスコサウンドを取り入れたら」以上の力の入れ具合。ボーカルワークに関しては頭が下がるくらいのこだわりようです。これ、カバーだからまだいいけど、オリジナル曲を作り始めたらどんなリアクションがあるんでしょうね。

で、後半のライブテイクですが、こちらはバンドがロサンゼルスに所有するStudio 606でのスタジオライブ音源。アルバム同様に女性ボーカルをフィーチャーしており、しっかり作り込まれたスタジオテイクとは異なる生々しさ、ライブならではのグルーヴ感などを思う存分堪能できます。前半(アナログでいうところのA面)からの落差はハンパないですが(笑)、カッコいいので良しとしましょう。

 


▼DEE GEES『HAIL SATIN』/FOO FIGHTERS『LIVE』
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FOO FIGHTERSはこのスプリットアルバムに先駆け、『MEDICINE AT MIDNIGHT』収録曲「Making A Fire」のマーク・ロンソンによる新バージョンも公開。もともとソウルフルな色合いの強い大らかなノリの楽曲でしたが、新バージョンは大らかさにさらなる磨きがかかり、レイドバックしたテイストはまさに60年代末のTHE ROLLING STONESそのもの。こちらもあわせてお楽しみいただけたらと思います。

 


▼FOO FIGHTERS『MAKING A FIRE (MARK RONSON RE-VERSION)』
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2021年5月12日 (水)

NANCY WILSON『YOU AND ME』(2021)

2021年5月7日にリリースされたナンシー・ウィルソンHEART)初のソロアルバム。日本盤は海外に先駆け、同年4月28日に発売。

ソロ名義では1999年にライブアルバム『LIVE AT McCABES GUITAR SHOP』を発表しているものの、スタジオアルバムはキャリア45年にしてこれが初めて。もともと2020年HEARTとしての大々的なツアーが予定されていたところ、新型コロナウイルスの影響で中止に。その空いた時間をソロアルバム制作に充てたらどうかと周りから提案されたことにより、重い腰を上げついに制作に乗り出したとのこと。レコーディングにはHEARTのメンバーを中心に、サミー・ヘイガーダフ・マッケイガンGUNS N' ROSES)、テイラー・ホーキンス(FOO FIGHTERS)といったゲストミュージシャンがリモートにて参加したそうです。

全体的にアコースティック中心な作風は近年のHEARTにも通ずるものがあり、これは想定内かなと。そんな中、ダフ&テイラーが参加した「Party At The Angel Ballroom」やオリジナル曲「The Inbetween」「The Dragon」、PEARL JAMのカバー「Daughter」などロックテイスト強めの楽曲も含まれており、安心安定の内容を楽しむことができます。特に前者はかなり生々しいサウンドで録音されており、HEARTの良き時代を思うかべることができるはずです。

また、本作には先の「Daughter」以外にもブルース・スプリングスティーン「The Rising」、サイモン&ガーファンクル「The Boxer」、THE CRANBERRIES「Dreams」といったカバー曲も用意。「The Boxer」ではサミー・ヘイガーとのハーモニーを味わえるほか、「Dreams」ではナンシーのバンドROADCASE ROYALEのメンバーでもあるリヴ・ウォーフィールドとのコラボレーションを楽しむことができます。

さらにアルバム終盤には、昨年亡くなったエディ・ヴァン・ヘイレン(VAN HALEN)に捧げたアコースティック・インストゥルメンタル曲「4 Edward」も用意。エディっぽいフレージングを含む、アルバムのクロージングにぴったりな1曲と言えるでしょう。

さすがに現在67歳の彼女に「These Dreams」や「There's A Girl」のようなハードロックチューンを求めるのは酷ですし、そもそも2021年の今、彼女にそういったスタイルを求めるリスナーもそう多くないはず。特に90年代以降のHEARTはアコースティックをひとつの武器としているので、このアルバムで聴けるスタイルは非常に自然なものであり、バンドの作品からの流れで楽しむことができるはずです。と同時に、ナンシーが歌うスプリングスティーンやPEARL JAM、THE CRANBERRIESというのも非常に興味深く、バンドとは違ったテイストを味わえるのではないでしょうか。

ハードなテイストはアン・ウィルソンが中心で歌うHEARTに任せて、ソロはこれくらい肩の力が抜けていていいのでは……という、納得の1枚です。

 


▼NANCY WILSON『YOU AND ME』
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2021年2月 6日 (土)

FOO FIGHTERS『MEDICINE AT MIDNIGHT』(2021)

2021年2月5日にリリースされたFOO FIGHTERSの10thアルバム。

二度目の全米1位を獲得した前作『CONCRETE AND GOLD』(2017年)から3年5ヶ月ぶりの新作。その合間には“Foo Files EPs”と題して、過去のシングル・カップリングトラックや未発表ライブトラックを配信するプロジェクトもありましたが、2020年にデビュー25周年を迎えたことで、この10thアルバムからのリードトラック「Shame Shame」がリリースされると、オリジナル新作に対する期待度が一気に高まっていきました。

プロデュースは前作から引き続き、THE BIRD AND THE BEEのグレッグ・カースティン(アデル、リリー・アレンポール・マッカートニーリアム・ギャラガーなど)とバンドが担当。ポップスを中心に手がけるグレッグが携わることで、デイヴ・グロール(Vo, G)が本来持ち合わせたメジャー感/メインストリーム感がよりわかりやすい形で作品化され、さらにそこにモダンポップの質感が加えられることで“2021年のロックバンド感”が強まる結果となりました。

タイトなロックサウンドにゴスペル的なコーラスパートを加えた王道感が加えられたオープニングトラック「Making A Fire」に、新たなFOO FIGHTERSの魅力を見つけることができたかと思うと、続くリードシングル「Shame Shame」でその新境地要素はさらに増していく。ある意味では実験色の強い作風と言えるかもしれませんね。そういった意味では、メインストリームでオルタナティヴなことにチャレンジするという、デビュー当時とは逆の方向性と捉えることもできるでしょう。

以降は「Cloudspotter」や「Waiting On A War」と、前作の延長線上にあるFOO FIGHTERSらしさが強くにじみ出た楽曲が続きます。このへんのバランス感も非常に“らしい”ものがあります。で、ブラックミュージックからのえいきょうが表出したタイトルトラック「Medicine At Midnight」で、再び新境地を提示したかと思えば、アップテンポの「No Son of Mine」で暑苦しいハードロックを展開する。この緩急に富んだバランス感、さすがの一言です。

楽曲の幅がかなり広いように感じられるかもしれませんが、統一感に関しては前作以上に強いものがあるように思いました。新しいことに挑戦していても、そのトーンが全体的に近しいものがあるというのが、この統一感の秘密ではないでしょうか。そんな気がします。

だから、終盤の3曲……初期を思わせる王道ロックチューン「Holding Poison」、穏やかなスローバラード「Chasing Birds」、キャッチーなロックナンバー「Love Dies Young」と従来の“らしさ”が強くにじみ出た楽曲群でクライマックスを迎えると、全9曲/約37分があっという間に感じられるわけです。実際、FOO FIGHTERSの全アルバム中もっともトータルランニングの短い作品ですしね。

サラッと楽しめてしまうのに、実は1曲1曲の濃さが尋常じゃない。そう感じさせないくらい自然に聴かせてしまう、楽しませてしまうのはその構成力や完成度の高さのなせる技だと思います。NIRVANA消滅という傷から立ち直り作り上げた1stアルバム『FOO FIGHTERS』(1995年)から25年超を経て、FOO FIGHTERSがこんなに“大人のロックバンド”としてメインストリームに君臨しているなんて、当時は想像もできませんでした。

このバンドがこういう素晴らしいロックアルバムを作り続けてくれている間は、まだまだロックは死なないと信じ続けることができますね。

 


▼FOO FIGHTERS『MEDICINE AT MIDNIGHT』
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2021年1月 9日 (土)

DAVID BOWIE『HEATHEN』(2002)

2002年6月11日にリリースされたデヴィッド・ボウイの22ndアルバム。日本盤は海外に先駆けて、同年6月5日に発売。

90年代に入ってからのボウイは『BLACK TIE WHITE NOISE』(1993年)でソロ活動を再びソフトランディングさせ、以降は『1. OUTSIDE』(1995年)『EARTHLING』(1997年) と実験的かつ前衛的な作品に着手し続けます。しかし、特に『EARTHLING』ではドラムンベースやインダストリアルロックなど良くも悪くも時代に迎合するかのように、モダンなテイストを前面に打ち出すも絶対的な成功とは言い難い結果を残すにとどまりました。

そんな実験と挫折(とちょっとの手応え)を経て、前作『'hours...'』(1999年)では原点回帰とも言える「良い曲を作ることにこだわる」作風へとシフト。結果的にはこちらも成功とは言い切れないような結果しか残せませんでしたが、同作は間違いなく90年代のボウイの頂点であり、続く2000年代への布石でした。

『'hours...'』での試みの“その先”として、本来は2001年に『TOY』というアルバムをリリースする予定でした。同作は60年代にボウイが制作した楽曲をセルフカバーし、そこに新曲を加えるといった内容で、方向的には『'hours...'』の延長線上にあるものだったと言えるでしょう。ところが、同作のために制作した新曲に手応えを感じたボウイは、『TOY』という作品をお蔵入りにし、完全なるオリジナルアルバム制作に着手。かつ、そのアルバムのプロデューサーに70年代からの盟友であるトニー・ヴィスコンティを約20年ぶりに迎えることになるのでした。

本作には『1. OUTSIDE』や『EARTHLING』で見せたド派手なアレンジは皆無ですし、『BLACK TIE WHITE NOISE』のようなダンサブルさもゼロ。あるのはソウルやフォーク、ロックンロールをベースにした穏やかな“いい曲”。そこに往年のボウイを思わせるゴシック感も若干散りばめられておりますが、そのへんは単なる味付けにすぎず、やっていること自体は間違いなく『'hours...'』の“その先”。もっと言えば、初期の名盤『HUNKY DORY』(1971年)の“その先”と解釈することもできる。そんな「地味だけど、時の経過とともにじわじわ効いてくる」1枚なのです。この時点でボウイ55歳。人生も折り返しに入り、いかにエキセントリックなアートを生み出すかということよりも、純粋に音楽を楽しむ方向にシフトしたってことなんでしょうか。

全12曲の収録曲の中には、もはや80年代以降のボウイの十八番ともいえるカバー曲も3曲収録。中にはPIXIESの「Cactus」なんてものも含まれており、そのセンスに思わずニヤリとしてしまいます。また、アルバムにはカルロス・アロマー(G)などおなじみの面々に加え、ピート・タウンゼンド(G/THE WHO)が「Slow Burn」に、デイヴ・グロール(G/FOO FIGHTERS)が「I've Been Waiting For You」にそれぞれゲスト参加しているというトピックも用意されています。が、本作を前にすると、そういった要素はおまけにしかすぎないなと思わされます。

それくらいよく作り込まれた、純粋に“良い”作品。リリースされた当時より大人になった今聴くほうが、その魅力にたくさん気づける“今聴くべき”1枚です。そんなアルバムに異教徒や野蛮人を意味する『HEATHEN』と名付け、ジャケットではそのタイトルを上下逆に表記するというユーモアもさすがの一言です。

なお、現在まで未発表のアルバム『TOY』の収録曲の大半は、すでにいろいろな形で発表済み。『HEATHEN』には「Slip Away」(オリジナルタイトルは「Uncle Floyd」)と「Afraid」がリテイクという形で収録され、同作のデラックス盤では「Baby Loves That Way」「Conversation Piece」「Shadow Man」「You've Got A Habit Of Leaving」、3枚組ベストアルバム『NOTHING HAS CHANGED』(2014年)では「Let Me Sleep Beside You」「Toy (Your Turn To Drive)」「Shadow Man」をそれぞれ耳にすることができます。

 


▼DAVID BOWIE『HEATHEN』
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2020年4月28日 (火)

SLASH『SLASH』(2010)

2010年3月末にリリースされた、スラッシュのソロアルバム。これまでSLASH’S SNAKEPIT名義では2枚のアルバムを発表していますが、ソロ名義ではこれが初のオリジナルアルバムとなります。

2007年にスコット・ウェイランド(Vo)が脱退したことで、事実上の解散状態に陥ったVELVET REVOLVER。スラッシュはUniversal Musicと新たに契約し、これまでのキャリアを総括するようなソロアルバム制作に臨みます。

彼と親交の深いミュージシャンを多数迎えた本作は、イアン・アストベリー(THE CULT)、オジー・オズボーン、ファーギー、マイルズ・ケネディALTER BRIDGE)、クリス・コーネルSOUNDGARDEN)、アンドリュー・ストックデイル(WOLFMOTHER)、アダム・レヴィーン(MAROON 5)、レミー・キルミスター(MOTÖRHEAD)、キッド・ロック、M.シャドウズ(AVENGED SEVENFOLD)、ロッコ・デルーカ、イギー・ポップと曲ごとに異なるシンガーが参加した豪華な内容に。さらに日本盤のみ、稲葉浩志(B'z)をフィーチャーした楽曲も用意されたことで、当時はリリース前から賛否両方の意味で話題となりました。

サウンド的には、過去にスラッシュが参加したバンド……GUNS N' ROSESやVELVET REVOLVER、そして自身のSNAKEPITの延長線上にあるものですが、それらをアクの強いシンガーたちが自身のメロディで歌うことにより、スラッスの楽曲であると同時に各シンガー自身の楽曲にもなっている、まさにコラボらしいコラボ作と呼べる仕上がりです。だって、オープニングのイアン・アストベリーが歌う「Ghost」からして、彼が歌うことでどう聴いたってTHE CULT以外の何者でもない楽曲に昇華されていますし、それこそオジーが歌う「Crucify The Dead」もオジーの近作に収録されていても不思議じゃない内容。ハードロック調の「Beautiful Dangerous」がファーギーのアルバムに収録されていたとしても、別に不思議じゃないし……っていう妙な納得感があるのは、それこそ本作に参加したシンガーたちの個性がいかに強いかという証拠でもあるわけです。

また、本作には1曲のみインストナンバー「Watch This」が収録されているのですが、こちらではベースに盟友ダフ・マッケイガン、ドラムにデイヴ・グロール(FOO FIGHTERS)という夢の組み合わせが実現しています。これ、デイヴがそのまま歌っても面白かったのにね。

本作で唯一複数歌っているマイルズ・ケネディとは相性が良かったのか、本作を携えたワールドツアーにも帯同することに。結局、その後もスラッシュのソロ活動では毎作彼が参加することになります。

ちなみに、誰もが気になる稲葉浩志が参加した「Sahara」ですが……稲葉による日本語詞で歌われているので、稲葉のソロ曲のように聴こえます。スラッシュらしさももちろんそこそこ見受けられるのですが、やっぱり他シンガー同様に稲葉のアクの強さが優っており、そこはさすがだなと。けど、どうせなら英詞で歌えばよかったのにね……日本語が悪いってことではなく、この流れで最後に日本語が飛び込んでくると、ちょっと違和感がね。80年代によくあった、外タレが日本盤ボーナストラックに提供した「日本語バージョン」みたいで、少し恥ずかしくなってしまうと言いますか。曲やボーカルパフォーマンスが素晴らしいだけに、非常に勿体ないと思いました。

なお、本作はのちに国別に内容の異なるボーナストラック/ディスクを付けたさまざまな別バージョンが発表されており、そちらにはCYPRESS HILLとファーギーによるガンズ「Paradise City」やマイルズ・ケネディが歌う「Sweet Child O' Mine」アコースティックカバー、ニック・オリヴェリやアリス・クーパー参加のアルバム未収録曲、先の稲葉歌唱曲「Sahara」の英語バージョン(!)などが収録されております。おいおい、英語版あるじゃねーかよ(苦笑)。

 


▼SLASH『SLASH』
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2020年1月 2日 (木)

banned songs of US radio after 9.11

つい先日、昨年の9月11日に配信されたKERRNG!の記事「HERE ARE THE 164 SONGS THAT WERE BANNED FROM AMERICAN RADIO AFTER 9/11」がTwitterで流れてきたんですね。このリスト自体、これまでも完全版・不完全版問わずさまざまな形で流出していたと思いますし、実際僕も学生時代に湾岸戦争をテーマに「表現の自由」や「自主規制」について卒論を書いていたので、常に気になってチェックしていました。今回の記事も特別目新しさはなかったのですが、急にふと「そういえば、卒論書いてた90年代前半は実際にそういう曲を全部聴くのに相当苦労したけど、今ってストリーミングサービスがあるし、もしかしてこのリストの曲全部聴けるんじゃないかな……」と思ったんですね。

で、実際にプレイリストを作ってみようと思い、検索を開始……始めたのが明け方だったのですが、気づいたら1、2時間でプレイリスト完成。記事中に登場する曲名やアーティスト名に多少の間違いがあったので、ネット上で公開されている同様の記事(結局Wikipediaが一番便利でした)とも照らし合わせつつ、完全なるプレイリストを完成させました。

さすがに全曲ありました。すごいですね、Spotify(今回はApple Music版は作成せず。だって2つも作るの時間かかるし)。RAGE AGAINST THE MACHINEのみ全曲放送禁止だったので、本来なら彼らの楽曲はすべて入れるべきなんでしょうけど、それだと埒が明かないので各アルバムから主要ナンバー1曲ずつ、計4曲を入れることにしました。そこに「Knockin' On Heaven's Door」のみボブ・ディラン版とGUNS N' ROSES版の2曲を用意して、全168曲/11時間14分というアホほど長いプレイリストが完成したわけです(笑)。

一応、アーティスト名アルファベット順、複数の曲がリストにあるアーティストに関しては曲名もアルファベット順で並べてあります。なので、AC/DCみたいにいきなり7曲も続いてしまうこともありますが、シャッフル再生すると普通にラジオ感覚で楽しめるのではないでしょうか……しかも、いい曲ばかりですし。

こんなご時世だからこそ、こういった楽曲を手軽に楽しめる自由をかみしめつつ、今の生活に感謝したいと思います。またいつ、これらの楽曲やほかのヒット曲が放送禁止になるか、本当にわかりませんしね(しかも、あの当時よりも状況的には最悪ですから)。

 

※ブラウザ(記事上)でプレイリストを再生すると100曲しか表示されないようなので、プレイヤー右上のSpotifyロゴをクリックして、自身のSpotifyプレイヤーで再生することをオススメします。

2019年7月22日 (月)

FOO FIGHTERS『ECHOES, SILENCE, PATIENCE & GRACE』(2007)

FOO FIGHTERSが2007年9月にリリースした通算6枚目のオリジナルアルバム。

初の2枚組アルバムとなった前作『IN YOUR HONOR』(2005年)から2年3ヶ月ぶりの新作となりますが、その間にアコースティックライブアルバム『SKIN AND BONES』(2006年)を挟んでいるので、この時期は毎年何かしら音源が発表されていた印象が強いかな。本作からは「The Pretender」(全米37位)、「Long Road To Ruin」(同89位)といったヒットシングルが生まれており、アルバム自体も全米3位(ミリオン)、全英1位を獲得しています。

ロックサイドとアコースティックサイドをディスクごとに分けて表現した『IN YOUR HONOR』で、完全にUSロック界の頂点にまで登りつめたFOO FIGHTERS。続く本作は基本的には前作の延長線上にある作風で、進化というよりは深化に務めた1枚かなという印象を受けました。

例えば、オープニングを飾る「The Pretender」は4thアルバム『ONE BY ONE』(2002年)で得た経験をさらに強化させたスタイルだし、続く「Let It Die」の静と動のコントラストを活かしたアレンジは(本来彼らが持ち合わせていた個性とはいえ)特に『IN YOUR HONOR』を通過したことでより深みを増したのでは。

また、「Long Road To Ruin」のような朗らかな楽曲もデビュー時から存在はしていましたが、ここではよりルーツに回帰した印象を受けますし、「Come Alive」みたいな静の中でジワジワと熱を帯びていく表現方法もより説得力が増している。もはや王道ハードロックバンドのど真ん中を突き進んでいると言っても過言ではありません。

全体的にアコースティックギターを効果的に用いた楽曲が増えているのは、『IN YOUR HONOR』や『SKIN AND BONES』といった作品を経たからこそなのでしょうか。その使い方もハードロックの中にぶっこんでみたり(先の「Let It Die」のように)、純粋にアコギと歌のみでグイグイひっぱる「Stranger Things Have Happened」やアコギによるインスト「Ballad Of The Beaconsfield Miners」(本作中この2曲のみがデイヴ・グロール単独制作曲)のような曲もある。

そしてアコギというわけではないですが、ピアノが曲を牽引する「Statues」は最新作『CONCRETE AND GOLD』(2017年)でのポール・マッカートニーとの邂逅を思うと非常に納得のいくポップソング。同じくビートルズチックな「Summer's End」のような曲もあるし、思えば『IN YOUR HONOR』やこのアルバムあたりから現在のスタイルへのヒントは散りばめられていたんですね。久しぶりに聴き返してみて妙に納得しました。

ラストはアコギ主体から徐々に盛り上がりを見せる「But, Honestly」、メランコリックなピアノバラード「Home」の2曲で幕を下ろします。リリース当時はあまり良い印象のないアルバムだったけど(前作の焼き直し的なイメージがつきまとっていたので)、こうやって冷静に聴き返すと非常によく作り込まれたロックアルバムなんだと気付かされます。ごめんねデイヴ。

 


▼FOO FIGHTERS『ECHOES, SILENCE, PATIENCE & GRACE』
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2019年5月21日 (火)

THE ROLLING STONES『HONK』(2019)

2019年4月発売のTHE ROLLING STONES最新ベストアルバム。本来はこの春からスタートする予定だった全米ツアーに合わせたアイテムだったのですが、ご存知のとおりミック・ジャガー(Vo)の急病でツアー延期に。なんともとんちきなタイミングでのリリースになってしまいましたが、それでも全英8位、全米23位というまずまずの数字を残しました。

いわゆるアーティスト公認のベストアルバムとしては、2012年の『GRRR!』以来6年半ぶり。『GRRR!』には新曲2曲が含まれていましたが、本作はRolling Stones Records設立後初のアルバム『STICKY FINGERS』(1971年)から最新スタジオアルバム(ブルースカバーアルバム)『BLUE & LONESOME』(2016年)までの全スタジオ作品から最低1曲ずつ選ばれ収録(2枚組およびボーナスディスク付きデラックス盤のみ)という代物になります。また、3枚のディスクから抜粋したCD1枚ものも海外のみでリリース。ここでは、3枚組仕様のデラックス盤について話を進めていきます。

70年代以降のベストということで、「(I Can't Get No) Satisfaction」も「Jumpin' Jack Flash」も、本タイトルの元ネタとなっているであろう「Honky Tonk Women」も入っていない。ですが、これだけの代表曲(全38曲)がズラリと並ぶとなかなか壮観なものがあります。実際、ほとんどの曲が口ずさめますしね。

また、ベストアルバムとはいえ単なるヒット曲集では終わっておらず、一般的なベスト盤からは漏れることの多い「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」(1973年の『GOATS HEAD SOUP』収録)や同アルバムのオープニングを飾る「Dancing With Mr. D」(オープニング曲)、「Rocks Off」(1972年の『EXILE ON MAIN ST.』収録)が含まれているのも興味深いところ。アップテンポの「Respectable」(1978年の『SOME GIRLS』収録)や「Rough Justice」(2005年の『A BIGGER BANG』)あたりが収録されているのも、セレクト的に面白いなと思います。要するに、このへんが全米ツアーでは披露されるんじゃないか……ってことだったのかな。

あ、このベストアルバムですがフィジカル&デジタルとストリーミングとでは曲順が異なるのでご注意を。僕も最初、ストリーミングで楽しんでからCDを購入したのですが、リッピングしたものを聴き始めたら2曲目から全然違う曲順でびっくりしたので。

まあ既発曲中心のDISC 1および2についてはこれくらいでいいでしょう。今回特に強くオススメしたいのはこの2枚ではなく、デラックス盤のみで聴くことができるDISC 3なのですよ。

こちらは全10曲入りのライブアルバムとなっており、収録時期も2013年から2018年と非常に幅広いもの。こちらには60年代の「Get Off Of My Cloud」や「She's A Rainbow」「Let's Spend The Night Together」「Under My Thumb」が含まれているけど、上に挙げたような王道の代表曲はゼロ。まあそのへん含めたらほかのライブ盤と一緒になっちゃうしね。

このライブ盤の魅力はそういった60年代曲や「Dancing With Mr. D」「Shine A Light」といった70年代曲の最新ライブバージョンだけでなく、豪華アーティストとのコラボレーション曲が豊富に含まれている点でしょう。「Beast Of Burden」ではエド・シーラン(ストリーミングでは本作のみ未配信。契約の関係でしょうか)、「Wild Horses」ではフローレンス・ウェルチ(FLORENCE & THE MACHINE)、「Dead Flowers」ではブラッド・ペイズリー、「Bitch」ではデイヴ・グロール(FOO FIGHTERS)がそれぞれ参加しており、各々のカラーが濃く表れた好演を楽しむことができます。

個人的にはフローレンスが参加した「Wild Horses」の色気、デイヴ・グロールのハイテンションぶりに笑みがこぼれる「Bitch」がお気に入り。これらを聴くためだけにアルバムを購入しても損はしないかと。10曲入りライブアルバムにしては割高ですが、おまけに36曲入りベストアルバムが付いてくると考えればお安い気がしません?

気づけば2014年から実現していないストーンズ日本公演。これを機にそろそろ……と思うのですが。待ってます。

 


▼THE ROLLING STONES『HONK』
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2018年8月31日 (金)

FOO FIGHTERS『ONE BY ONE』(2002)

前作『THERE IS NOTHING LEFT TO LOSE』(1999年)をデイヴ・グロール(Vo, G)、ネイト・メンデル(B)、そして新加入のテイラー・ホーキンス(Dr)の3人で制作し、ツアーを前にクリス・シフレット(G)が加わったことで現在まで続くベースの4人が揃ったFOO FIGHTERS。『THERE IS NOTHING LEFT TO LOSE』を携えたツアーを経て、この4人で初めて制作したのが、2002年10月発売の4thアルバムです。

プロデューサーに前作を手がけたアダム・カスパー(SOUNDGARDENQUEENS OF THE STONE AGEPEARL JAMなど)と、ニック・ラスクリネクツ(ALICE IN CHAINSKORNMASTODONなど)、そしてバンド自身がクレジットされている本作は、FOO FIGHTERS史上もっともヘヴィな1枚と言えるでしょう(もっとも、カスパー・プロデュース曲は「Tired Of You」1曲にとどまり、残りは当初からエンジニアとして携わってきたラスクリネクツとバンドの手によるもの)。

冒頭の「All My Life」から「Low」への流れは、硬派なハードロックをイメージさせるサウンドで、とてもグランジシーンから生まれたバンドとは思えないほど。従来の彼ららしい「Have It All」や「Time Like These」みたいにメロディアスな楽曲もしっかり含まれているものの、全体のトーンは非常にシリアスでヒリヒリした感覚で覆われています。

実は彼ら、このレコーディング中にもメンバー間での衝突があり、一時は解散寸前にまで追い詰められたそう。しかし、そういった困難を乗り越えた末にこのアルバムにたどり着く。大半の楽曲はその後レコーディングし直されたそうで、そういうタフな状況良い意味でバンド内の緊張感が伝わる攻めの作風へと昇華させた。そう考えると、この方向性はしかるべきものなのかもしれません。

もちろん、ここで展開されるスタイルは以降のアルバムにも反映されており、現在のスタジアムロックテイストはここから始まったといっても過言ではないわけです。ここまでくると、もはや「元NIRVANA」の肩書きは必要ないし、むしろあの頃グランジを毛嫌いしていたHR/HMファンにこそ率先して聴いてほしい、強力なアメリカンハードロックアルバムではないでしょうか。

本作はこの時点で過去最高となる全米3位を獲得。過去3作同様にミリオンセールスを記録し、「All My Life」(全米43位)、「Time Like These」(全米65位)というスマッシュヒットシングルも生まれています。さらに、2003年の来日公演では神戸ワールド記念ホール、幕張メッセという大会場でのライブも実現。本作は名実ともにトップバンドの仲間入りを果たす、起死回生の1枚となりました。

ちなみに、本作にはQUEENブライアン・メイが「Tired Of You」にギターで、デイヴとのNIRVANA時代の盟友クリス・ノヴォセリックが「Walking A Line」にコーラスで、デイヴ・リー・ロスのバンドで知られるグレッグ・ビソネットが「Danny Says」にドラムでゲスト参加。次作『IN YOUR HONOR』(2005年)の片鱗を、早くもここで見せています。

 


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2018年1月 8日 (月)

祝ご成人(1997年4月〜1998年3月発売の洋楽アルバム20枚)

新成人の皆さん、おめでとうございます。2014年度に初めて執筆したこの“洋楽版成人アルバム”企画、今回で4回目を迎えます。この1月に成人式を迎えたの皆さんが生まれた年(学年的に1997年4月〜1998年3月の期間)にリリースされた洋楽アルバムの中から、個人的思い入れがある作品のうちSpotifyやAppleMusicで試聴可能な作品を20枚ピックアップしました。どれも名盤ばかりなので、もし聴いたことがないという作品がありましたら、この機会にチェックしてみてはどうでしょう。

作品の並びはすべてアルファベット順です。(2014年度の新成人編はこちら、2015年度の新成人編はこちら、2016年度の新成人編はこちらです)


Björk『HOMOGENIC』(Amazon

THE CHEMICAL BROTHERS『DIG YOUR OWN HOLE』(Amazon

CORNERSHOP『WHEN I WAS BORN FOR THE 7TH TIME』(Amazon

DEFTONES『AROUND THE FUR』(Amazon

EMPEROR『ANTHEMS TO THE WELKIN AT DUSK』(Amazon)(レビュー

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