2003/11/30

ELECTRAGLIDE 2003@幕張メッセ国際展示場(2003年11月28日)

  毎年恒例のELECTRAGLIDEに行ってきました。今年で4年目、毎年参加している数少ないイベントなわけですが、今年はやはりUNDERWORLDがメインとなるんでしょうけど‥‥個人的には全然盛り上がってなかったのね。というのも、この1年間で彼等を既に2度も観てるわけですよ‥‥昨年10月の単独来日@幕張メッセ、そして今年7月のフジロック初日。約1年の間に3回って正直来日し過ぎだと思うんですが‥‥新譜が出たわけでもないし(まぁ先日アンソロジー盤は出たけど既出音源がメインだしね)それにセットリスト的にも目新しさは殆どないし。そういうこともあって、俺的には今回のメインアクトはFUTURESHOCKとLFOということに。勿論他のDJ陣にも期待。

  今年はTOMATOが会場を仕切る形での初めての形体だったこともあり、かなり勝手が違ってたように感じます。まず会場がこれまでとは違う場所だったんですね(今年は去年UWがやった9~11番ホールを使用。規模としては去年以上らしい)。最初駐車場に着いてから去年と同じ会場に行ったら、静かでさ。焦ったよ。結局会場入りしたのは21時半頃。既にトップバッターのLuke VibertのDJは始まっておりました。

  では、今回も例年同様簡単に感想を書いていきたいと思います。


●Luke Vibert (DJ STAGE)

  名前は聞いたことあったけど、当然初めてDJプレイを目の当たりにしたわけでして。ノリのいいブレイクビーツが中心といった感じで、最初はビール呑みながら様子見。終盤にかけてかなり上げ上げの選曲で、結局こちらまでノセられてしまいましたよ。どことなくエレクトロニカの香りもするバキバキのサウンドで、個人的には好み。今度音源聴いてみようって素直に思いました。こりゃいいわ。


●COLDER (LIVE STAGE)

  今年は同じフロアにステージがふたつ用意されていて、交互に演奏される形態。これならひとつも見逃すことはないわな。Luke VibertがDJステージでプレイし終わった後、中央にあるライヴ・ステージでCOLDERの演奏がスタート。バンドなのね、この人達。非常にダウナーで緩い曲調で、ちょっと踊るには違うかなという印象。後方で座って眺めてました。途中、スピーカーから全く音が出なくなるというトラブルがあったけど、それとは関係なしに‥‥盛り下がってたような。アッパーな曲もあるにはあったけど、所謂ロックバンドが「ちょっと同期モノ取り入れてみました」感は最後まで拭えませんでした。うん、完全にロックですよ、こやつらは。正直、今年の出演者の中では一番ピンとこなかったかも。音源聴いてみたいとも思えなかったし。


●FUTURESHOCK (DJ STAGE)

  今年リリースされた「PHANTOM THEORY」もなかなかだったので、かなり期待してたFUTURESHOCKなんですが、最初彼等がDJステージだと聞いて「‥‥ライヴじゃないんだ!?」と思ったものの、ああ、別にライヴステージでやる必要性ないもんな‥‥だってメンバーふたりがノートPCとミキサーを持ち寄ってやるだけだもん。PCに全部入ってるもんね。納得。

  肝心のステージですが、もう最後までノリノリで最高でしたよ。勿論前述のアルバム中心なんですが、いろいろアレンジを変えたり、1曲目 "Statikman" を最初と最後にプレイして(勿論アレンジ変えて)盛り上げたり等、いろいろ工夫が見れる内容でした。何よりも、最後までアッパーに攻め切った点は評価に値するんじゃないかな、と。多分UW目当てで会場に足を運んだ人にも十分アピールしたんじゃないでしょうか?


●Darren Price (LIVE STAGE)

  昨年のUW単独公演でも来日したDarren Priceは、今回もUWまでの繋ぎ的役割を存分に果たしてくれました。正直45分だけってのは勿体ないと思う。だって、UWまで待ちきれないって奴らを終始踊らせまくって、しかも完全に持ってっちゃってた気がするしさ。俺も昨年のDJプレイが気持ち良かっただけに今年も期待してたんだけど、やっぱり良かったしね。出来ればどこか狭いハコで存分に踊りたい。何か「寸止め」感漂うセットでしたね。


●UNDERWORLD (LIVE STAGE)

  さぁ、問題のUWですが‥‥正直、過去3回観てますが(これで4回目)‥‥今までで一番良くなかったかも。いや、2000年のエレグラよりは良かったかな‥‥セットリスト的には可もなく不可もなくといった感じ。セットリストにある「new song」ってのは所謂繋ぎ的インタールード。ま、個人的にはゾクゾクっと来る瞬間は何度かあったんですが。例えば "Rez" のフルバージョンとか、"Juanita / Kiteless" 冒頭でのカール・ハイド のブルースハープとか。「ロックンロール・テクノ・バンド」という表現が正にピッタリだった瞬間。その後に訪れる "Kiteless" でのキラキラしたシンセサウンドには正直持ってかれたしさ。その後アッパーな曲が延々続いたのも今回の特徴かも。"Two Months Off" は去年の単独公演よりも遙かに良かったと思うんだけど‥‥今回、カールの声って全然出てなかったと思いません? 途中、ホントに酷いと感じる瞬間が何度もあったけど、ま、歌を聴かせる形体ではないのでそこまで気にする必要があるのかどうかは別ですけど‥‥

  でもね、やっぱ "King Of Snake" とか "Moaner" とかやられると、やっぱね‥‥燃えるわけですよ。あと "Dinosaur Adventure 3D" とかさ。そう考えると‥‥本当に上げ上げの選曲だな、これ。本編最後の "Born Slippy" は「NUXX」と「2003」バージョンの混合といった感じ。前半はオリジナルに近いアレンジで、後半「2003」バージョンに転調する形。これはこれで格好良かったなぁ。違和感はあったけど、それはただ単に慣れてないってだけでさ。やっぱり "Born Slippy" は‥‥イントロが会場に響いた瞬間が全てなんだろうなぁ。今回何万人入ったのか知らないけど、今まで観た/聴いた "Born Slippy" の中では、確かに一番だったかも、いろんな意味で。勿論、良くも悪くもだけど‥‥

  う~ん、やっぱり見慣れてしまったせいか、有り難みも殆どなかったし、逆に周りのお客(周りがみんな踊ってる中、棒立ちでステージに見入ってる奴ら)が非常に気になって。こっちは端から踊りに来てるわけじゃない? けどそういう人達って「確認」に来てるんだよね。今売れてるUWというグループがどういう「ライヴ」をやるのかって。ほら、よくいるじゃん、ブレイクし出したバンドを「とりあえず一回観とくか?」的な奴ら。腕組みして傍観してるさ‥‥そういうのがホント多くて。で、そういう奴らに限って曲によって反応が全然違うのな。正直 "Born Slippy" と "Two Months Off" 以外には反応しないみたいな。こっちは最初っから "Rez" のイントロでウォーッ!ってなってるのにさ、冷めてやがんのな、隣りは、みたいな。何かね‥‥暫くいいや、って思ったもん。いろんな意味で。

  あ、最後に。久々聴いた "Jumbo" が良かったです。CDでも最近聴いてなかったから。染みたね、心に。


01. (new song)
02. Rez
03. Surfboy
04. Juanita (feat.Karl's harp)/Kiteless
05. Two Months Off
06. (new song)
07. Pearls Girl
08. King Of Snake
09. (new song)
10. Dinosaur Adventure 3D
11. Born Slippy NUXX/NUXX 2003
---encore--
12. Jumbo
13. Moaner


●Felix da Housecat (DJ STAGE)

  ゴメン。この時はUW終わりで客の流れがホントに凄くて‥‥一時退散してた。けど後で聞いたら‥‥凄かったらしいね。話を聞いて正直ショックでした。あー失敗した。


●LFO (DJ STAGE)

  始まった頃‥‥4時過ぎですか。既にグロッキーだったんですね、眠くて。けどこれ目当てってのもあったんで、頑張ってステージ脇の人が少ない場所を選んで踊ったり座って休んだりマジ寝したりして、存分楽しみました。

  途中、本気で寝てしまったんですが‥‥ホントに音がぶっとい! バキバキいってて、UWとは全然違うわけですよ(そう、今回のUWは音の悪さ/ショボさも非常に気になりました)。映像も結構笑えたし、これをマーク・ベルひとりでやってるってのがホント凄い。PCに向かってひたすら何かやってるオッサンというビジュアルイメージからは想像出来ないバキバキ・サウンド‥‥ああ、これが「エレクトロニック・ミュージック」っていうもんなんだ‥‥って素直に思う瞬間が何度かありましたが、ホントそんな感じ。純粋に気持ち良くてカッコイイ。過去のアルバム2枚はそれこそ何度聴いたか判らない程でしたが、改めてこうやってライヴで体感して更にその凄さに気づかされたという。いやーいいもの観させていただきました。ホント職人芸。是非単独で再び味わいたいものです。


●2manydjs (DJ STAGE)

  LFOが終わったのが5時半過ぎ‥‥そのまま反対側のDJステージから日本語のMCが‥‥2manydjsも勿論初めて体験。SOULWAXのメンバーだというのは知ってたんですが‥‥なんじゃこりゃ!?ってな感じの攻めまくりDJスタイル。ゴッタ煮スタイルで、ロックあり、R&Bあり、テクノあり‥‥ホント、何でもあり。途中友人と別れてロッカーに荷物を取りに行った後、ステージ脇まで行って結局6時頃まで踊ってたんですが‥‥笑ったね。聞くところによると、俺が帰った後にはNIRVANAはあるはビヨンセはあるは、最後には西城秀樹の "ヤングマン" まで飛び出す始末だったそうで‥‥畜生!でも7時過ぎまでは正直無理、無理だってば!


  という感じで、今年も最後まで楽しんで来たわけですが‥‥正直なところ、過去4回の中で一番微妙だったかも。原因はUWとそれに伴うお客ですか。ホント、UWが始まる前と終わった後の客層の違いが激しすぎる。特にLFO~2manydjsまで残ってた奴らはまだいいとしても、UW終わりで会場を出てった奴ら‥‥ホント多すぎ。テクノのパーティーに来てるというよりも、普通にオールナイトのライヴイベントに来てる感覚なのかしら。何か興醒めする瞬間がホントに多かったよ今年は。

  まぁそうはいっても、LFOであったりFUTURESHOCKであったり、Luke Vibertや2manydjsといった人達は本当に良かったので、結局は行って正解だったわけですが。でもなぁ‥‥ホントUWは暫くいいやって思ったもん。観てない人には申し訳ないけどさ。

投稿: 2003 11 30 05:33 午前 [2003年のライブ, ELECTRAGLIDE, Futureshock, Underworld, 2 Many DJ's] | 固定リンク

2003/06/13

FUTURESHOCK『PHANTOM THEORY』(2003)

ヨーロッパでは既に3月末にリリース済み、ここ日本ではいよいよ8月にリリース決定したイギリスのテクノユニット、FUTURESHOCKがやっとリリースしたファーストアルバム「PHANTOM THEORY」。何故「やっと」なのかというと、彼等これまでの活動歴が結構長いんですね。以前はリミックスが主な音源でしたが(UNDERWORLDやMOBY、CHEMICAL BROTHERS、NEW ORDER等のリミックスを手掛けてきた)、ここにきてようやくオリジナルアルバムのリリース。しかもアルバムリリース前にシングルカットした"On My Own"も英国及びヨーロッパで大ヒットを記録。英国音楽雑誌の表紙を飾る程、今注目されているテクノユニットではないでしょうか。

俺はもう完全にこのアルバムで彼等を知ったくちで、そういうリミックスをやってるってのを知ってから家のCD棚を漁ると、確かに彼等が手掛けたリミックス音源が結構出てきましたよ。そういう凄い人達が、やっとオリジナルソングを収録したアルバムをリリースした‥‥なんか初期のCHEMICAL BROTHERSと印象が重なるところですが、実はこのFUTURESHOCKもそのCHEMICAL BROTHERSと同じ「JUNIOR BOY'S OWN」(現在は「JUNIOR」)レーベルからのリリースなんです。ダンス系では名門と呼ばれるレーベルで、過去にはUNDERWORLDやX-PRESS 2なんかも所属してた、と言えばその凄さが何となく判ってもらえるんじゃないでしょうか?

既にCD屋なんかでは「ポストUNDERWORLD」という売り文句でプッシュされているので、ジャケットを目にしたことのある人も多いかもしれませんし、実際に視聴した人もいるんでしょうね。俺も視聴してハマッたんですが‥‥言われてる程、UNDERWORLDっぽいと感じなかったのは、俺だけでしょうか? どうしても今の‥‥"Born Slippy" 以降の彼等と比べてしまいがちなんですが、例えば「DUBNOBASWITHMYHEADMAN」辺りと比べると、意外と共通するものが見えてくるような‥‥あと、個人的にはLEFTFIELD辺りとの共通点も感じ取れたし、DJ/リミキサーとして有名になって後にオリジナルアルバムでデビュー‥‥という流れは先輩のCHEMICAL BROTHERSと同じですし、その音楽にも彼等との共通点を感じずにはいられません。

基本的にはこういうの、ハウスになるんでしょうかね? プログレッシヴ・ハウスっていうのかしら? う~ん、その手の細かい名称までは俺、把握してないっつうか‥‥そんなの気にしながら聴いてないしね。基本的には俺、この手の音楽の場合は「気持ちよく踊れるか否か」だから。その点、このアルバムは聴いてるだけで身体が勝手に動くし、正直モニターの前でジッとしながら聴くタイプの音楽ではないよね。夜中、大音量でカーステで聴いたり、爆音のフロアで身を委ねたり、そういう楽しみ方をする音楽だと思います。

確かに曲が複雑な展開をする点なんかはUNDERWORLDに近いと思うけど、最大の違いが‥‥カール・ハイドの役目をする人間がいないのと、ギターの音がないことが大きいよね。それらが加わることで、UNDERWORLDの音楽ってよりロック的に感じられるんだけど、FUTURESHOCKの場合は完全にテクノやハウスのそれだと聴いて理解できます。どっちが良いとか悪いって意味じゃなく、取っ掛かりとしての「ポストUNDERWORLD」っていう触れ込みはいいんだけど、全く同じようなものを求めて接すると痛い目を見るよ、ってことです。FUTURESHOCKにはFUTURESHOCKの良さが沢山あるんですから。

あ、爆音って点では、ヘッドフォンで聴いても楽しめると思いますよ。勿論ジッとしながらじゃなく、踊りながらね。非常にスペイシー且つトランシーなシンセサウンドを堪能することができるはず。そういう点では特に目新しさは感じないんだけど、昨年のX-PRESS 2のアルバム同様、安心して楽しめる作品だな、と。個人的にはそういうの、大事だと思うんで。何もテクノは常に革新的でなければならないとは限らないし。ま、本来は常に革新的であるべきなのかもしれないけどさ。

さてさて、日記の方にも書きましたが、このアルバムにはCCCDの疑いが掛けられています。現在出回っているEU盤なんですが‥‥まっ、詳しい内容は日記の方をご参照ください。CCCDは絶対に嫌!って人にはちょっと博打になっちゃうと思うんですが‥‥勿体ないなぁ、いいアルバムなのにさ。



▼FUTURESHOCK『PHANTOM THEORY』
(amazon:国内盤CCCD / 海外盤CD

投稿: 2003 06 13 07:31 午後 [2003年の作品, Futureshock, 「CCCD」] | 固定リンク