2017/10/15

GAMMA RAY『INSANITY AND GENIUS』(1993)

1993年秋にリリースされた、GAMMA RAY通算3作目のスタジオアルバム。ラルフ・シーパース(Vo)在籍時最後のオリジナル作品となりますが、個人的には本作が彼らのキャリア中もっとも好きだったりします。

例えばデビュー作『HEADING FOR TOMORROW』(1990年)は良くも悪くもHELLOWEEN時代を引きずっているように感じられたし、続く2ndアルバム『SIGH NO MORE』(1991年)は今聴くとそこまで悪くないんですが、リリース当時はそこまで良いと思えず……正直、この頃から彼らに対してあまり期待しなくなっていたのも事実。

ところが、この3枚目。新たなリズム隊、ヤン・ルバック(B)&トーマス・ナック(Dr)が加入したことで、全体的に若返ったような印象があります。楽曲にも勢いというか、全体的にパッションが強く感じられるものが多く、オープニングの「Tribute To The Past」から2曲目「No Return」、3曲目「Last Before The Storm」と怒涛の流れで、もうこの3曲だけでお腹いっぱい。楽曲的にもHELLOWEEN的というよりも、そのルーツでもあるJUDAS PRIESTあたりからの影響が強く感じられ、ようやくGAMMA RAYならではのオリジナリティを掴めたのかなと(もちろん1枚目の時点でも十分オリジナリティはありましたが、ここで確固たるものを掴んだと思うのです)。

4曲目からはバラエティに富んだ楽曲が並び、怪しげなイントロが印象的なミドルチューン「The Cave Principle」、シングルカットもされ文字どおりギターが狂ったようにのたうちまわる「Future Madhouse」、バンド名にもなったBIRTH CONTROLのカバー「Gamma Ray」(ダンサブルでクセになる1曲)、勇ましいアッパーチューン「Insanity & Genius」、静と動の対比が素晴らしいバラード「18 Years」、ディルク・シュレヒター(G/現在はB)がボーカルを務めるこれぞヘヴィメタルな「Your Tørn Is Over」、カイ・ハンセンが久しぶりにボーカルを担当したドラマチックな「Heal Me」、ラストにふさわしい軽快なメタルナンバー「Brothers」と、とにかく捨て曲なし。前作に対するメディアでの低評価を払拭する、「パワー」「スピード」「ドラマチック」などの要素を強調した力作だと思っています。

だからこそ、この先がどうなるのか楽しみにしていたのですが、ラルフがJUDAS PRIESTの新ボーカリストオーディションを受けるために脱退(結局、選ばれませんでしたが)。以後、カイがボーカルを兼任することになるのでした。

ちなみに本作、GAMMA RAY結成25周年企画として昨年、アニバーサリーエディションとして2枚組仕様で再発。DISC 2には初期の楽曲をカイのボーカルを含む現編成で再録したテイクや、JUDAS PRIEST「Exiter」のカバーなどが収録されています。ラルフも変な欲を出さずに、このバンドで“ロブ・ハルフォードの後任”ではなく“新世代のロブ・ハルフォード”を目指せばよかったのに。勿体ないなぁ。



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投稿: 2017 10 15 12:00 午前 [1993年の作品, Gamma Ray] | 固定リンク

2005/09/17

寝る前にこれ聴け!(5)

 さ、久し振りにやってみましょうか、「こんなもん聴いて寝れるか!」とお叱りの声が来たり来なかったりする、このコーナー。フェスも終わり、ちょっと落ち着いて来た今日この頃。イベント前も何のその、しっかり更新しますよー。

 さて。そんな今夜のテーマは『ジャーマンメタル』。 しかも'80年代後半〜'90年代初頭の、ジャーマンメタルが最もジャーマンメタルらしかった時代のアルバムばかりを3枚。ま、基本的にはこの辺りを中心にどんどん派生していったといった感じでしょうか。実は俺自身も久し振りに聴くアルバムばかりで、多少ノスタルジーに浸ってますが、そんなことはお構いなし、男汁150%でお送りします。


・BLIND GUARDIAN「TALES FROM THE TWILIGHT WORLD」('90)
 あれ、何でこのCDが我が家にあるんだろう‥‥確かにブラガはこのアルバムだけリリース当時(浪人生時代)買ったけど、田舎に引っ込む時に売り払った記憶が‥‥あ、会社辞めた先輩から借りっ放しだ。ま、いいか‥‥
 んで今、久し振りに聴いてるんですが、今じゃもっと洗練されてるんだろうけど、この当時はモッサリ感が強くて、尚かつ「そうそう、ドイツっぽいよね!」っていう‥‥ある種ACCEPT辺りにも通ずる男臭さも備わってるのな。いや、いいんじゃないの。


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・GAMMA RAY「INSANITY AND GENIUS」('93)
 これも多分、先輩から借りっ放しの1枚‥‥借りパクってこういう事を言うんですか?(汗)まぁいいや。こうやって話のネタになればこのCDも浮ばれるだろうよ(死んでないって)。
 GAMMA RAYで一番好きなアルバムかも。ていうか、このアルバム以降は聴いてないんですが(えー)。1stよりも2nd派だった数少ない人間だった俺ですが、この3rdでの振り切れっぷりに当時ハマったものです。カイ・ハンセンはHELLOWEENの初来日以来観てなかったんですが、このアルバムの時は来日公演行った。そんくらい気に入ってました。


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・HELLOWEEN「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PT.1&2」('87/'88)
 ゴメン、反則だけどこの日本限定の2枚組完全版を選ばせて。思い入れだと「〜1」だけど(初来日公演観てるだけに)、"Eagle Fly Free" とか "I Want Out" が入ってるから「〜2」も外せないのよ。
 HELLOWEENはマイケル・キスク時代ってこの2枚しかちゃんと聴いてないんだけど(カイ・ハンセンのボーカル時代はちゃんと聴いてるし、アンディ・デリス加入後は2枚くらい聴いた)やはり特別ですわな。あのアホっぽいPVといい、このガキっぽい名前といい(「Halloween」と「Hell」を引っ掛けてる、3歳児級の駄洒落だしな)、ANIMETALも真っ青なメロといい‥‥だから良いんだよ、うん。


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投稿: 2005 09 17 01:25 午前 [1987年の作品, 1988年の作品, 1990年の作品, 1993年の作品, Blind Guardian, Gamma Ray, Helloween] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック