2017/01/20

GUNS N' ROSES『USE YOUR ILLUSION II』(1991)

アクセル・ローズ(Vo)、スラッシュ(G)、ダフ・マッケイガン(B)を含む編成でのGUNS N' ROSES来日公演が明日1月21日からスタートということで、昨日から『USE YOUR ILLUSION I』および『USE YOUR ILLUSION II』の全曲解説を行っております。今日は『USE YOUR ILLUSION II』のほうを紹介していきます。

青&紫を基調としたジャケットの『USE YOUR ILLUSION II』は、デビュー作『APPETITE FOR DESTRUCTION』(1987年)に続く全米1位獲得作品。現在までにアメリカだけで600万枚近いセールスを記録しています。

M-1. Civil War
アルバム発売前年の1990年、コンピレーションアルバム『NOBODY'S CHILD: ROMANIAN ANGEL APPEAL』に初収録された8分近いヘヴィな大作。制作時期的にこの曲のみ、前年ドラマーのスティーヴン・アドラーが叩いています。スラッシュのアルペジオとアクセルの口笛から始まるこの曲は、のちの『USE YOUR ILLUSION』での変化を告げる予告編的楽曲で、ディジー・リード(Key)が初参加したナンバーでもあります。すべてはここから始まったんですね。なお、この曲は日本や一部の国でシングルカットされました。

M-2. 14 Years
『〜ILLUSION I』収録の「Dust N' Bones」に続く、イジー・ストラドリン(G)がボーカルを務めるレゲエ調ミディアムチューン。この軽やかなノリはHANOI ROCKSあたりにも通ずるものあり。イジー脱退後はライブで披露されることはありませんでしたが、たまにイジーがゲスト参加した際には演奏されたりもします。

M-3. Yesterdays
アーシーなノリを持つミディアムナンバー。アメリカでは「November Rain」に続く、『〜ILLUSION』から最後のシングルカットとなり最高72位を記録しました。特筆すべき点はないんですが、まぁアクセルのボーカルがすべてかなと。

M-4. Knockin' On Heaven's Door
デビュー時からライブでたびたび演奏されてきたボブ・ディランの名曲カバー。80年代はもうちょっとアップテンポでストレートなアレンジでしたが、新たにレコーディングするに伴いゴスペルテイストのアレンジが加えられています。ライブでは長めのコール&レスポンスが入り、演奏が10分近くに及ぶことも。この曲が始まると、ライブもそろそろエンディングかなと気づかされるという、終盤に欠かせない1曲。ライブではスラッシュがギブソンのダブルネックギターを弾くことでもおなじみです。

M-5. Get In The Ring
アクセル、スラッシュ、ダフの3人のみで書かれた珍しい1曲。とはいえ、歌詞はアクセルによる音楽評論家に向けた恨みつらみを並べた非常にアレなナンバー。ライブでは演奏されたことはない……はず。まぁこんなパーソナルな曲をライブで披露されても、お客はポカーンですよね(笑)。

M-6. Shotgun Blues
「Get In The Ring」からの熱いノリを引き継ぐ、アップチューン。ちょっとAC/DCっぽくもあり、アクセルとダフのツインボーカルもいい感じ。非常にライブ向きにも関わらず、こちらも実際に披露される機会はほぼゼロ。惜しい。

M-7. Breakdown
カントリーっぽい雰囲気がある、60年代末のROLLING STONESっぽさもある7分もあるダイナミックなナンバー。スローに始まったかと思えば、バンド演奏が加わるとテンポが倍になる小気味良さがたまらない。それまでのガンズにはなかったタイプなだけに、このへんはライブでも演奏してもらいたいんだけど……その機会もほぼゼロ。勿体ない。

M-8. Pretty Tied Up
イジー単独で書かれた、どこか東洋っぽさが漂う1曲。シタール風ギターサウンドと刻む系のリフ、前曲「Breakdown」から引き継ぐ60年代末STONESっぽさと、アルバムとしてもこのへんはすごくいい流れだと思います。演奏される頻度は意外と高めなので、覚えておくといいかも。ただ、サビを一緒に合唱するタイプの楽曲ではないけどね。

M-9. Locomotive (Complicity)
イントロのベースラインが「Locomotion」のリフに似てること、SLを彷彿とさせるるギターリフからこういうタイトルになったのかな。実は9分近くもあるこの曲のダーク&サイケさ、サビでの調子を狂わされるリズムの刻み方がクセになるんですよね。『〜ILLUSION』2作の中でも1、2を争うお気に入りナンバーです。せっかくダフが復活したのだし、このへんも久しぶりに演奏してほしいなぁ。

M-10. So Fine
ダフがメインボーカルを担当するパンクバラード。イジー脱退後、「Dust N' Bones」「14 Years」の代わりにダフがこの曲と、のちに『THE SPAGHETTI INCIDENT?』(1993年)に収録される「Attitude」(MISFITSカバー)を歌ったのも今は昔。この曲はまた復活してもいいんじゃないかなと思ってるんですが、どうでしょう?(アルペジオが「Knockin' On Heaven's Door」に似てるのだけは玉に瑕だけど)

M-11. Estranged
「November Rain」にも通ずる劇的なアレンジを持つ、9分半もの大作。序盤はアクセルがピアノを弾きながら歌い、演奏が盛り上がるにつれてステージを動き回ることでもおなじみ。異なる楽曲の断片をいくつも合体させたような奇妙な楽曲で、個人的にはそこまで印象に残るものではないかな。ただ、ライブでは毎回必ずといっていいほど演奏されるので、予習しておくといいかと。

M-12. You Could Be Mine
アルバムに先駆けてシングルリリースされたナンバーで、映画『ターミネーター2』の主題歌に採用。「Civil War」以来の新曲、シングルとしては2年以上ぶりということもあってかなり期待されていたのですが、結果は全米29位という中ヒットで終わりました。曲調自体は「Nightrain」の延長上にあるカッコいいものだったので、たぶん歌詞がいけなかったんだと思う。元嫁に対する怒りをそのまま歌詞にしただけだもんなぁ……このアルバム、そんなアクセルの個人的感情がストレートに表現された楽曲が多いのも特徴。だからなのか、リリース後も演奏されない楽曲が多いんですよね。

M-13. Don't Cry (Alternate Lyrics)
『〜ILLUSION I』収録の「Don't Cry」を、歌詞と歌メロを変えた別バージョン。原曲自体が活動初期から存在するものなので、気分転換に別バージョンを作ってみました的なノリなのかなと。こちらのバージョンでライブ演奏されることがないことから、そこまで気に入ってないことが伺えます。

M-14. My World
アクセルの歌と打ち込みのみで表現される、1分半のショートナンバー。ヒップホップに挑戦してみました的軽いノリで制作された、完全にお遊び曲。「Don't Cry」の中途半端な別バージョンと、中途半端なお遊びヒップホップで終わる構成からも、「アルバムの曲順、本気で考えてねーだろ?」ってことが見え見えですね。


以上、CD2枚で30曲、トータル2時間半というボリュームですが、これは2枚組にしないで正解だったのかな。曲調のバランスがまちまちで(『I』にパンキッシュな疾走ナンバーが集まり、バラード寄りが『II』に集まった)、聴く人によって好みが分かれるかも。そういう意味では、2枚組にすればバランス良かったのかもしれない。でも、リリース当時に2枚続けて一気に聴いたときに感じた熱量と興奮は、今でもよく覚えてます。あの感覚を1991年9月に味わえたことは、自分にとって大きな宝だと思ってます。

さて、今回の来日公演では『〜ILLUSION』2枚から何曲演奏されるのか。レア曲は飛び出すのか。今から楽しみにしておきましょう。

P.S.
この記事はずいぶん前に書いたものなのですが、昨日の『〜ILLUSION I』全曲解説公開後に、『〜ILLUSION』および本作のミックスを担当したビル・プライスの逝去が発表されました。昨年12月22日にお亡くなりになっていたとのこと。改めて72歳という年齢にも驚かされました。故人のご冥福をお祈りいたします。



▼GUNS N' ROSES『USE YOUR ILLUSION II』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2017 01 20 12:00 午前 [1991年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク

2017/01/19

GUNS N' ROSES『USE YOUR ILLUSION I』(1991)

いよいよ開催まで数日に迫ったアクセル・ローズ(Vo)、スラッシュ(G)、ダフ・マッケイガン(B)を含む編成でのGUNS N' ROSES来日公演。彼らについては本サイトの過去記事(カテゴリー「GUNS N' ROSES」をクリックしてもらえれば、とみ宮時代のものからすべて読むことができます)を参考にしてもらって……と思ったら、まだ取り上げてないアルバムがあることに気づきました。

そう、1991年のアルバム『USE YOUR ILLUSION』です。

1stアルバム『APPETITE FOR DESTRUCION』はもちろん大事だけど、今回の来日公演を観る上で同じくらい重要なのが、2枚同時リリースで当時大きな話題となったこの『USE YOUR ILLUSION』だと思っています。なので、今日と明日の2日間にわたってこの『USE YOUR ILLUSION I』および『USE YOUR ILLUSION II』を全曲解説という形で徹底的に紹介したいと思います。

まずは黄色と赤のコントラストが非常に印象的な『USE YOUR ILLUSION I』からです。本作は全米2位(1位は『USE YOUR ILLUSION II』でした)でチャート初登場し、現在までにアメリカだけで600万枚近いセールスを記録しています。

M-1. Right Next Door To Hell
アルバムのオープニングにぴったりな、疾走感あふれるファストチューン。リリース前に行われたツアーではオープニングで披露される機会も多かったこの曲、アルバム発表後はほとんど演奏されてないんじゃないでしょうか。ギターソロに入る前の、アクセルの「Fuck You!」のスクリームが本当にカッコいい1曲。ぜひ一度、生で聴きたい。

M-2. Dust N' Bones
日本にも同名バンドがいましたが、間違いなくここから取られたと思われ。イジー・ストラドリン(G)がリードボーカルを担当する、今や演奏される機会のないクールなロックナンバー。イジーがメインとはいえ、アクセルとのツインボーカル的な作風で、なんだかんだでアクセル目立ってます。アルバムとして聴くと1曲目からの落差が激しいですが、これはアクセルによると「できてる曲を全部詰め込んだから、曲順とか考えてねえ!」から。そういう意味では『USE YOUR ILLUSION』の2枚ってアルバムとしての完成度はそれほど高くないんですよね。

M-3. Live And Let Die
ポール・マッカートニーのWINGSが70年代に発表した、映画『007 死ぬのは奴らだ』の主題歌カバー。比較的原曲どおりのアレンジで、ちゃんとオーケストラサウンドも取り入れてるのに、微妙にギターで再現してるパートもあったりで、原曲を知る人なら思わず意表をつかれるんじゃないでしょうか。リリース後は毎回必ずといっていいほどライブで演奏される1曲。アルバムからの3rdシングルとして発表され、全米33位を記録しました。

M-4. Don't Cry
『APPETITE FOR DESTRUCTION』レコーディング時から存在したバラードナンバー。ブートレッグで当時のスタジオセションを聴くことができるのですが、初期バージョンはもっとスローで、どことなくHANOI ROCKSっぽさが漂ってました。「You Could Be Mine」に続いてシングルカットされ、全米10位まで上昇しました。この曲は最近もたまにライブで演奏されますが、その際には初期バージョンに近いテンポで披露されることが多いです。

M-5. Perfect Crime
ひたすらヒステリックなボーカルが耳に残る疾走系ショートチューン。「Right Next Door To Hell」をもっと激しくしたようなイメージ。この曲はアルバムリリース前によく演奏されていましたが、発売後はほとんど演奏されてない模様。今度の来日では、こういった曲を突然プレゼントするようなサプライズに期待したいですね。

M-6. You Ain't The First
アコースティック編成で演奏される、肩の力抜けまくりのカントリーナンバー。『GN'R LIES』(1988年)があったからこそ生まれたと言えなくもない、お遊び的1曲かな。

M-7. Bad Obsession
マイケル・モンローがハーモニカでゲスト参加した、ホンキートンク調ロックンロール。スラッシュのスライドギターとマイケルのハーモニカ、そこに絡むディジー・リード(Key)のピアノの組み合わせが最高にカッコいい。こういう曲は『APPETITE〜』期に演奏してたらもっとルーズだったんだろうけど、新加入のマット・ソーラム(Dr)のタイトなリズムによって硬質な仕上がりに。そこだけが残念すぎる。とはいえ、『USE YOUR ILLUSION』ツアーでは見せ場のひとつとなった曲でもあるので、記憶に残っているファンも多いのでは?

M-8. Back Off Bitch
この曲も『APPETITE〜』セッション時には存在した1曲。デビュー時期のライブでも披露されることが多く、ブート映像で確認できるはず。確かに1stアルバムに入っていても違和感ない作風で、新境地ナンバーが多い『USE YOUR ILLUSION』の中では不思議と安心感のあるナンバーかも。

M-9. Double Talkin' Jive
ライブではスラッシュのギターソロへとつなぐ役割を持つ、疾走ナンバー。しかし抑揚を抑えたアクセルのボーカルのせいもあって、不思議と高揚感を感じない。『USE YOUR ILLUSION』ではこういう、アクセルのロウトーンボイスを多用した楽曲がいくつか含まれており、そういった楽曲が今までにない雰囲気を作り上げています。この曲は最近のツアーでも演奏されているみたいなので、予習しておくといいのではないでしょうか。

M-10. November Rain
『USE YOUR ILLUSION』からの4thシングルにして、同作からもっともヒットしたシングル(全米3位)。原曲は『APPETITE〜』セッション時から存在していましたが、時期によってアレンジがころころと変わっているのがこの曲の特徴。アコギだけのバージョン、ピアノの入ったバージョン、歌メロ構成も現在のような「Do You Need Someone〜」パートがないバージョンなどさまざまで、完成までに試行錯誤したことが伺えます。にしても、完全版が9分という長尺で、なおかつオーケストレーションを含む“全部乗せ”だったのには、さすがに笑いましたが。「まとめる気、なくなったのかよ!」って(苦笑)。まぁ、曲自体は悪いわけはなく、特に中盤と終盤のスラッシュによるギターソロのドラマチックさは特筆に値するものだと思います。

M-11. The Garden
アリス・クーパーをゲストに迎えた、怪しい雰囲気を醸し出すミディアムナンバー。アクセルが歌う平熱感の強い平歌パートと、アリスが歌い出してから急に演奏が激しくなるパートとの落差が気持ちいいかな。ライブではあまり披露されないけど、これはこれでいいんじゃないでしょうか。

M-12. Garden Of Eden
「Garden」つながりで、再び3分に満たない疾走系ショートチューンの登場。言葉を詰め込むように歌うアクセルのボーカルがすべてかな。この曲はMVの印象が強いので、そちらと合わせてお楽しみいただけるといいんじゃないでしょうか。

M-13. Don't Damn Me
曲調的には『APPETITE〜』路線と『〜ILLUSION』路線の中間といった印象。リフやアレンジは前者で、アクセルの字余りっぽい言葉詰め込み型ボーカルが後者。中盤でスローテンポになるアレンジも、フックが効いていて面白いと思います。ライブで演奏されたことあるんだっけ?ってくらい、レア度の高い1曲。

M-14. Bad Apples
ファンキーなギターワークと、刻むようなピアノが心地よいロックンロールナンバー。メロディという概念を無視したアクセルのボーカルは、もはや唯一無二のもの。それでいて、サビはキャッチーなんだから恐れ入ります。90年代には何度か演奏された記憶があるけど、21世紀に入ってからはほぼゼロじゃないかな?

M-15. Dead Horse
アクセルのアコギと歌で静かに始まり、途中でバンドの演奏でメリハリをつけるワイルドな楽曲。そこまで煮詰められたアレンジというわけでもなく、シンプルっちゃあシンプルな1曲。全部アクセルの歌で引っ張ってるイメージかな。

M-16. Coma
『USE YOUR ILLUSION I』のクライマックスと呼ぶにふさわしい、10分超の大作。楽曲としては決して複雑なものではなく、幾つかのパートを繰り返すのみなんだけど、不思議な魅力があって最後まで惹きつけられてしまう。アクセルの歌とスラッシュのギター、中盤の静かめになるパートでのダフのベースなど見どころ、聴きどころ多し。最近もたまに演奏しているようなので、日本でも披露されることを願っております。



▼GUNS N' ROSES『USE YOUR ILLUSION I』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2017 01 19 12:00 午前 [1991年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク

2017/01/01

GUNS N' ROSES『GN'R LIES』(1988)

新年あけましておめでとうございます。2017年最初の更新です。

ということで、GUNS N' ROSESが1988年にリリースした2ndアルバム『GN'R LIES』を紹介したいと思います。いや、新年早々平然と1988年のアルバムを紹介するのもいかがなものかと思いますが、アレです。今年で『APPETITE FOR DESTRUCTION』でメジャーデビューしてから30年というのと、間もなくスラッシュ、ダフ・マッケイガンを含む編成での来日公演も行われるということで。いいじゃないですか。

まぁ本当の理由は、年末から実家に戻ってやることがなくて部屋を漁っていたら、高校時代に聴いていたHR/HMのカセットテープがわんさか出てきたので、そこで気になった作品をピックアップしようかと思いまして。なのでここから数日は、80年代後半のHR/HM作品が続くと思うので、あしからず。

話題をガンズに戻しまして。本作は先に挙げたデビューアルバム『APPETITE FOR DESTRUCTION』(1987年)に続く作品なのですが、これを正式に2ndアルバムと呼んでしまっていいものかは、実は困りものの1枚でして。なにせ(アナログでいうところの)「片面がライブ音源、片面がアコースティック主体のスタジオ音源」という異色作なのですから。全8曲、トータルで33分程度というミニアルバム的な短さもあって「いやいや、『USE YOUR ILLUSION』が2ndでしょ?」という声もありますし。いや、もうこの際2ndアルバムで通します。

本作は1〜4曲目(アナログA面)に、1986年に1万枚限定でリリースされたインディー盤『LIVE ?!*@ LIKE A SUICIDE』収録のライブテイク(実際にはスタジオライブ音源に歓声を被せた代物らしいですが)、5〜8曲目に『APPETITE FOR DESTRUCTION』リリース以降にレコーディングされたアコースティック主体の新録曲が収められているのですが、これが結構侮れない作品でして。まずライブテイクにはここでしか聴けないオリジナル曲(「Reckless Life」「Move To The City」。正確には「Reckless Life」はHOLLYWOOD ROSE時代の楽曲なので、これもカバーと言えるかも)と、今でもライブで披露される頻度がそこそこ高いカバー曲(ROSE TATTOOの「Nice Boys」とAEROSMITHの「Mama Kin」)が用意されていること。デビュー前の勢いに満ちた、生々しい演奏と歌を堪能することができるはずです。

そしてスタジオテイクですが、シングルカットもされ全米4位を記録した代表曲「Patience」や、ライブで披露される頻度の高い「Used To Love Her」、『APPETITE FOR DESTRUCTION』にも収録されていた「You're Crazy」のレイドバックバージョン、さらにはライブでは今やほとんど演奏されない「One In A Million」といった4曲を用意。『APPETITE FOR DESTRUCTION』にはいわゆるアコースティック調の楽曲やバラードが皆無だったので(それに一番近かったのが「Sweet Child O' Mine」)、ガンズの奥深さを知らしめるという点において非常に意味のある1枚と言えます。また、本作がリリースされた1998年末というのが、ちょうど初来日タイミング(1988年12月)だったこともあり、擬似とはいえ彼らのライブ音源に手軽に触れることができる貴重な作品でもあったわけです。

よく「『APPETITE FOR DESTRUCTION』こそがガンズの真髄」なんて声も耳にしますが、いえいえ。『GN'R LIES』で見せた“軟”の部分もGUNS N' ROSESにおける重要な要素ですよ。なので「『APPETITE FOR DESTRUCTION』だけが〜」みたいな言い方をする輩は信用しません! 個人的には本作、『APPETITE FOR DESTRUCTION』と同じくらい大好きなアルバムです。



▼GUNS N' ROSES『GN'R LIES』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2017 01 01 12:00 午後 [1988年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク

2014/12/19

Sixx:A.M.『Modern Vintage』(2014)

Motley Crueのニッキー・シックス(B)、現Guns N' RosesのDJアシュバ(G)、そしてプロデューサーやソングライターとして活躍するジェイムズ・マイケル(Vo)からなるロックバンドの、3年ぶり3作目のオリジナルアルバム。前2作(2007年の1st「The Heroin Diaries Soundtrack」、2011年の2nd「This Is Gonna Hurt」)がそれぞれニッキーの著書「The Heroin Diaries: A Year in the Life of a Shattered Rock Star」「This Is Gonna Hurt」と紐付いたコンセプチュアルな内容だったのに対して、新作はただやりたいことをひたすらやっただけというような印象が強い、非常にバラエティに富んだ内容に仕上がっています。それは前2作がニッキー主導で制作が進められたのに対して、新作はジェイムズ単独名義でのプロデュースなのも大きな影響を与えているのかもしれません。

どこかヒンヤリとしてヘヴィなサウンドに、シリアスかつエモーショナルな歌が乗る。それが以前のSixx:A.M.のイメージでした。ニッキーの著書との関連性もあり、“あのMotley Crueの司令塔のプロジェクト”というイメージが拭えなかったのもまた事実。でも今回のアルバムを聴く限りでは、「ああ、ようやく本当に意味でバンドになったな」という印象を受けました。Motley Crueが現在フェアウェルツアーを行っているのもあり、ニッキーは今後こちらに本腰を入れるのか……なんてこともチラつきますが、それはこの際無視して。

それまでの「ニッキーのやりたいことを具現化するためにほかのメンバーがサポートする」形から、「才能ある若手を経験ある大御所がサポートする」形へのシフト……と言ってしまっては変かもしれませんが(実際ジェイムズもDJアシュバも40代ですし)、この“バンド化”はそういうシフトチェンジが功を奏したものなのかなという気もしています。ニッキーがやりたいことというよりも、3人がやりたいことを全部詰め込んだような。Queenを彷彿とさせる「Gotta Get It Right」、どこか初期My Chemical Romanceを思い浮かべる「Hyperventilate」、ディスコテイストのダンスナンバー「Miracle」、カントリーやロカビリーの影響が伺える「Before It's Over」、さらにはMotley Crueがブレイクした頃に大ヒットしたThe Carsのバラード「Drive」のカバーまで、楽曲のタイプは本当にさまざま。じゃあてんでバラバラな内容かというと、決して散漫なわけではない。それはメロディセンスであったりアレンジやサウンドのテイストが統一されているのも大きいでしょう。

まるで歴代のロックのオイシイところを抜き出したような楽曲(=Vintage)を、現代的なサウンド&アレンジでまとめあげる(=Modern)。まさに文字通りのアルバムと言えるでしょう。人によっては前2作の世界観が好きという人もいるでしょうが、個人的にはこの進化は評価したいと思います。いやあ、ぶっちゃけ自分の中では今年の10枚に選びたい1枚です。現在はMotley Crueのワールドツアーがあるので難しいでしょうけど、可能なら来年後半以降、日本でもガッツリとツアーをやってほしいなと思います。これなら大歓迎だよ、ニッキー。



▼Sixx:A.M.「Modern Vintage」
(amazon:日本盤CD / 輸入盤CD

投稿: 2014 12 19 04:20 午前 [2014年の作品, Guns N' Roses, Motley Crue, Sixx:A.M.] | 固定リンク

2012/12/19

GUNS N' ROSES SPECIAL GIG IN TOKYO@Zepp Tokyo(2012年12月18日)

※この記事は、当時私がTwitterやFacebookに投稿したリアルタイムのつぶやきを、時系列に沿ってまとめたものです。この年の来日公演はこのZepp Tokyoでの1公演のみ。しかも18時開場、19時開演が遅れに遅れ、なのに3時間以上もの熱演を繰り広げたという伝説的なライブでした。なのに僕、当日夜に仕事関係の人たちとの会食を予定に入れており、22時半には泣く泣く会場を後にしなければならなかったという、残念極まりない1日となりました。


●2012/12/18 18:32:13 [from Twitter]
そっか、なにげにアペタイト発売から今年で25年なのか。
25年前の自分にその後の生き方教えたDEAD ENDとガンズをいまだに観れるのは素直に喜ぶべきなのかな。


●2012/12/18 18:51:38 [from Twitter]
では。 (@ 東京テレポート駅 (Tokyo Teleport Sta.)


●2012/12/18 18:57:12 [from Twitter]
速報 : まだ開場してないwww


●2012/12/18 19:01:58 [from Twitter]
@xxxxx 爆笑しました。Tシャツも買ったし帰ってでんぱ組観ようかしらw


●2012/12/18 19:05:54 [from Twitter]
@xxxxx @xxxxx どうせ今日は22時から下北で忘年会だし、このまま帰るのもアリだと思えてきました


●2012/12/18 19:07:30 [from Twitter]
「まもなく開場です!」ってアナウンスに客歓喜ww70分遅れで開場したwww


●2012/12/18 19:09:02 [from Twitter]
いま入場してるけど、このあとどれくらい待つのかwww


●2012/12/18 19:09:39 [from Twitter]
祭りすぎる。こうじゃなきゃなー


●2012/12/18 19:18:41 [from Twitter]
このタイミングでいきなり始まったら容赦なくて面白いのになあ


●2012/12/18 19:20:19 [from Twitter]
ダイバーシティでスペアザ観てからでも間に合うかも


●2012/12/18 19:25:16 [from Twitter]
中ではサウンドチェックやってるとのこと。


●2012/12/18 19:27:14 [from Twitter]
増田さん、早い!


●2012/12/18 19:28:49 [from Twitter]
まだ700番台。これは早くて20時スタートだなあ。


●2012/12/18 19:35:48 [from Twitter]
@xxxxx 日本に来る前のインドネシア公演は3時間やったそうです。アンコールで帰る人多そう(俺もだけど


●2012/12/18 19:37:33 [from Twitter]
こういうときは大抵アクセル機嫌良くて、サービスサービスで3時間半とかなんだろうな。


●2012/12/18 19:39:03 [from Twitter]
寒いけどこの状況を最大限に楽しんでる


●2012/12/18 19:40:24 [from Twitter]
@xxxxx それ、TIFのときに覚えましたw忘年会あるし適度に楽しみますw


●2012/12/18 19:41:10 [from Twitter]
来いよ今から。 RT @xxxxxxx: ベイビーレイズからガンズ回せたかー


●2012/12/18 19:42:07 [from Twitter]
多分みんな気付いてるだろうけど、まだ入場できてないwwwそろそろらしい


●2012/12/18 19:44:29 [from Twitter]
行ってきます!


●2012/12/18 22:17:53 [from Twitter]
全く終わる気配がないので離脱。ノリノリだし声出まくりだよ、あの大熊。


●2012/12/18 22:21:01 [from Twitter]
会場入って5分後、19:50に暗転→チャイデモ、ジャングル、イージー、ブラウンストンっていつもの流れ。いやー安心して楽しめた。


●2012/12/18 23:17:36 [from Twitter]
やっぱり23時ちょい前に終わったのかwww んで会社にホントにサンタから何か届いてたwww


●2012/12/19 03:04:08 [from Twitter]
それにしても、Zepp Tokyo規模で観るガンズは圧巻だったな。肉眼で如何にアクセルが肥えたかが把握できたし(笑)、何よりもニヤッとする瞬間を即時に判断できたのがよかった。声も出てたと思うし(しかも最後のほうまで)、目をつぶって聴いたらいつのアクセルかわかんないと思うよ。


●2012/12/19 03:06:40 [from Twitter]
個人的には武道館以来のUsed To Love Herとか前回やってないCivil War、Estrangedにグッときた。「Chinese Democracy」からは前回よりも曲数減ったからか、聴きたい曲が演奏されず終いだったのが残念。


●2012/12/19 03:07:56 [from Twitter]
あと、お客さんがみんな終始歌ってるのがよかった。2曲目にWelcome To The Jungleきたとき、ものすごい大合唱だったもんね。Sweet ChildとかYou Could Be Mineとかも。多分こういうガンズのライブがずっと観たかったんだと思う。


●2012/12/19 03:09:04 [from Twitter]
今年はまだまだ終わらないけど(むしろここからが死ぬ程忙しい)、2012年をいい感じに締めくくれそうだなと思える、そんなライブだった。これ2日間あったら、都合3万5000円払って行ってたのかな俺(笑)


●2012/12/19 03:27 [from Facebook]

01. Chinese Democracy
02. Welcome To The Jungle
03. It's So Easy
04. Mr. Brownstone
05. Estranged
06. Better
07. Rocket Queen
08. Richard Fortus Guitar Solo
09. Live and Let Die [WINGS]
10. This I Love
11. Used To Love Her
12. Motivation (Tommy Stinson Solo)
13. No Quarter (Dizzy Reed Piano Solo) [LED ZEPPELIN]
14. Catcher In The Rye
15. Street Of Dreams
16. You Could Be Mine
17. DJ Ashba Guitar Solo
18. Sweet Child O' Mine
19. Another Brick in the Wall Part 2 [PINK FLOYD]
20. November Rain
21. Objectify (Bumblefoot Solo)
22. Don't Cry
23. Jam
24. The Seeker [THE WHO]
25. Civil War
26. Knockin' On Heaven's Door [BOB DYLAN]
27. Jam
28. Nightrain
--ENCORE--
29. Don't Let It Bring You Down [NEIL YOUNG]
30. Madagascar
31. Whole Lotta Rosie [AC/DC]
32. Jam
33. Patience
34. Jam
35. Paradise City

結局27曲目あたりまで観たらしい。

「Shackler's Revenge」やらなかったの残念すぎる。ま、前回のドームで聴いたときはイマイチな気もしたけど、ライブハウス規模で聴いたらまた違ったんだろうなと。

あと「Better」のアンセム感はガチ。これが既に10年前の曲という事実。「Chinese Democracy」の一部の曲はそれこそ2001年頃からやってるわけだしね。「Better」「There Was A Time」「I.R.S.」「Madagascar」あたりはリークされた音源聴きまくったし。そのせいもあるんだろうな(単に聴き過ぎてると)。

==========

ちなみに当時のメンバーは下記のとおり。

アクセル・ローズ(Vo)
DJアシュバ(G)
ディジー・リード(Key)
トミー・スティンソン(B)
リチャード・フォータス(G)
ロン“バンブルフット”サール(G)
クリス・ピットマン(Key)
フランク・フェラー(Dr)

そういえばトリプルギター編成でしたね、ゼロ年代からずっと。現在も残っているのはディジー・リード、リチャード・フォータス、フランク・フェラーの3人ですか。感慨深いです。



▼GUNS N' ROSES『CHINESE DEMOCRACY』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2012 12 19 05:11 午前 [2012年のライブ, Guns N' Roses] | 固定リンク

2009/12/20

GUNS N' ROSES CHINESE DEMOCRACY WORLD TOUR@東京ドーム(2009年12月19日)

何だろう……この感触。終了してから3時間半近く経って、ようやく冷静さを取り戻しつつあるけど……それにしても、GUNS N' ROSESのライブを観てこんな気持ちになったのはいつ以来だろう。少なくとも、前回(2007年7月)武道館で観たときはこんな感情抱かなかったし。その前となると……1993年か(笑)。いや、あのときもちょっと“慣れてしまった感”があったな。なにせ東京ドーム3日間通い詰めてたわけだし。

となると、やっぱりこの気持ちって1988年12月の初来日、日本武道館のライブを観たときの感触に近いのかもしれない(その前日に生まれて初めて観たNHKホール公演ではなくね)。あの日も2時間半くらいやったんだよな(前日は40分くらいだったくせに)。

本当は開演時間直前にドームに着くように家を出ようと思ってたんだけど、いてもたってもいられなくなって、16時半には最寄り駅に向かってた。水道橋駅には17時過ぎに着いたし、17時10分頃にはもうドーム内にいて、Tシャツまで買ってたし(笑)。

さて、ビールでも買おうかと思ったら、いきなりステージ方面から爆音が聞こえ始めた。SEにしてはデカイ音だと思って中に入ってステージを観たら、もうムックの演奏が始まってて驚いた。あれ、大阪では開演時間後にオープニングアクトが演奏してたのに。これじゃ2年半前の武道館と一緒だよ!と思って、焦って客席へ。武道館では2曲しか聴けなかったんだけど、今日もフルで4曲だった……前座だし、こんなもんか。

8月の「JACK IN THE BOX 2009 SUMMER」以来のムックだったんだけど(先日のワールドツアーファイナルは仕事優先して行けなかったので)、ステージまで距離がありすぎたのと音が劣悪、曲数が少ないなど、ちょっと印象に残らないライブだったなぁ。MCは相変わらずガンズファンに対して丁寧で、観る側に不快を与えない実直さが感じられた。客席にはムックファンの女の子もちらほら見えたけど、このライブを観てムックを聴いてみようと思ったガンズファンがはたしていたのかどうか……もうちょっと見せ方考えてあげればいいのに、プロモーターも。

[ムック SETLIST]
01. 極彩
02. 咆哮
03. アゲハ
04. リブラ

17:40過ぎにムックが終わって、そこから転換&サウンドチェック。会場外には「今日の公演は21時30分終演予定です」みたいな看板があったって話だけど、この感じだと本当に21時半までに全部終わらせる気なんだろうな、プロモーターも。大阪で日付変わるまでライブやらせちゃったもんだから、いろいろ面倒なことになったんだろうなぁ……なんてことを勝手に想像しながらビールを呑む自分。

18:00ちょっと前に会場アナウンス。いよいよなのか!? と思って姿勢を正す。が……結局そこからさらに30数分待たされたわけですが。結局ムックの演奏が終了してから約1時間後の18:35過ぎにオープニングSEが流れ始めて会場が暗転。そのまま1曲目の「Chinese Democracy」に突入していったのでした。

すでにネットに挙がってる大阪公演の写真を観て心の準備はできていましたが、アクセルよ……なぜに2年半前よりさらに大きくなってるのよ(笑)。2007年のときは、5〜6年前よりも若干痩せていて安心したんだけど。もうさ、遠目でヴィンス・ニールにしか見えないのよ、このアクセル。軽やかに踊って、ハイトーンもよく伸びるんだけど、見た目がヴィンス・ニール。嗚呼。

でも、ライブ自体は安心して観られるものでした。こちらが慣れてきたというのも大きいんだろうけど、演奏が2年半前よりもグルーヴが感じられるものになったかな、と。バンドらしさというか。ところどころバンブルフットやリチャード・フォータスの速弾きが入ったりするんだけど、前回よりも少なめな気がしたかな。ルックス的にはリチャードと新加入のDJアシュバ(ニッキー・シックスのSIXX:A.M.のメンバー)がガンズっぽい気がしたかな。DJアシュバはどちらかというと、AVENGED SEVENFOLDにいそうなルックスだけど。

とにかく今回は昨年の「CHINESE DEMOCRACY」リリース後、ツアータイトルにもアルバム名が付いてることもあって、新曲メインのセットリスト。結局アルバム全14曲中13曲がこの日演奏されました。正直、まだこなれてない印象もあったり、ミディアム〜スロウな曲が多いアルバムだけに曲順によってはかなりダラダラしたライブになっちゃうなと。特に今日は5曲目「Catcher In The Rye」から3曲続けての流れがイマイチ。「Sorry」って悪い曲だとは思わないんだけど、ライブだとどうしても間延びしちゃうかなと。非常に勿体ない。

あと、「CHINESE DEMOCRACY」がというよりも、ライブ全体がミディアムの曲が多いんだよね。オープニングからの流れはいいんだけど、ちょっと厳しいなと感じる瞬間が中盤何度かあって。新作にアッパーで激しい曲が皆無だし、結局そういう部分はいまだに1st「APPETITE FOR DESTRUCTION」に頼っちゃってるかな。それはそれで別に悪くないんだけど、やっぱり新しいキラーチューンが欲しいよね、次にライブを観に行くときには。

そういう意味では、「Better」あたりは新たな代表曲と言えなくもない。実際、新曲では一番盛り上がってた気がしたな、アンコールで演奏されたにもかかわらず。「Prostitute」もいい曲だけど、やり方次第ではもっと人気でると思うし。

そうそう、ガンズは今もそうだと思うんだけど、この日のライブもセットリストはその場で決めていった感じなんじゃないかな。明らかに流れとか無視した曲順だし、アクセルが演奏予定曲目の中から「次はこれ」みたいな感じで選んで演奏してた気がする。これが上手く作用するときもあれば、場合によっては最悪のパターンになってしまう場合もある。紙一重だよね。

ライブ後半、大阪でも演奏したAC/DC「Whole Lotta Rosie」あたりから個人的にグイグイ引き込まれて、結局間奏された「Don't Cry」にちょっとウルッときて、最後に「Nightrain」で本編終了。この時点でほぼ3時間(21:25頃)。大阪と同じような感じでアンコールやったら、確実に22:00過ぎるな、なんてぼんやりと考えてたんだけど……

アンコール1発目「Madagascar」からさらにステージに引き込まれ、トミー・スティンソンが歌うTHE WHOのカバー「My Generation」で小休止して、続く「Better」で一気に盛り上がり、その後はもう……まさかの「Nice Boys」で我を忘れたりで、最後の「Paradise City」では初めてガンズに出会った頃の自分に戻ったかのように大合唱してました。そしてライブ終了……時計を観たら22:00を10分近く過ぎてる。終わったと思ったらまたアクセルがステージに戻ってきて、観客に感謝の言葉。そしてメンバー全員とお辞儀を何度もして完全終了。3時間半以上、各メンバーのソロパートやジャムセッションを除くと全31曲にもおよぶ壮大なライブでした。

……「でした。」じゃねーよ! なんだこれ。聞けばこの日のライブは、ガンズ史上最長のライブだったようで、それを日本で、17年ぶりの東京ドームでやりのけてしまうとは。その場に立ち会えて光栄という気持ちと、なんだかヤバイもの観ちゃったという背徳感、そしてなんとも言えない不思議な感覚……ああこれ、21年前の武道館のときに感じたものと一緒じゃん。さっきそう気づいたわけです。

彼がデビューしてから22年、その間ずっと彼らを追っていたわけではないし(そもそも活動してなかった期間のほうが長そうだしね)、来日しても観に行かなかったこともあったわけで(2002年のサマソニは屋内モニターでチラ見して終わり)。だけど30過ぎてある程度分別ある大人になって、周りの先輩たちがどんどんこの世を去っていって、あるいは自分より下の世代の才能ある者たちが先にこの世を去ってしまったり、そういうことを通過していくと、変なプライドというか意地みたいなものってどんどん弱まっていったんだよね。斜に構えてdisることは簡単だけど、すべてを受け入れるのはとても難しい。だけど、敢えてその難しいほうに足を突っ込んでいって、これまで体験したことのないような経験をしてる。もしかしたら、2002年頃の気持ちのままだったら、前回も今回も観てなかったと思うし、いろんなことを損してたと思うんだよね。なんだかそんな気がする。

頑なに拒否するのは簡単なこと。だけど、自分から見たらそんなの一番かっこ悪いな、と。今のガンズは決して1988年の武道館に立っていたガンズとは同じバンドではないけど、それでも今日のライブは最高に楽しかったし、すごいものを観ることができてよかったと思ってる。それでいいじゃない。今はそんな気持ちでいっぱいです。


[GUNS N' ROSES SETLIST]
01. Chinese Democracy
02. Welcome To The Jungle
03. It's So Easy
04. Mr.Brownstone
05. Catcher In The Rye
06. Sorry
07. If The World
08. Richard Fortus Guitar Solo
09. Live And Let Die
10. Dizzy Reed Piano Solo
11. Street Of Dreams
12. You Could Be Mine
13. Rocket Queen
14. My Michelle
15. DJ Ashba Guitar Solo
16. Sweet Child O' Mine
17. Shackler's Revenge
18. I.R.S.
19. Axl Rose Piano Solo
20. November Rain
21. Whole Lotta Rosie
22. Knockin' On Heaven's Door
23. Scraped
24. Prostitute
25. This I Love
26. Frank Ferrer Drum Solo
27. Out Ta Get Me
28. Bumblefoot Guitar Solo
29. Don't Cry
30. Nightrain
--ENCORE--
E1. Madagascar
E2. There Was A Time
E3. My Generation
E4. Better
E5. Patience
E6. Nice Boys
E7. Paradise City



▼GUNS N' ROSES「CHINESE DEMOCRACY」(amazon:日本盤US盤

投稿: 2009 12 20 01:39 午前 [2009年のライブ, Guns N' Roses, MUCC] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2009/12/17

[再掲] GUNS N' ROSES WORLD TOUR 2007@日本武道館(2007/7/18)

以前mixi日記にて掲載していた、2年半前のライブ観覧記録をこちらにも転載しておきます。あの当時、自分が何を観て何を感じたのか。来たる東京ドーム公演に向けて、再確認する意味で。

==========

まずはセットリストから。

01. Welcome To The Jungle
02. It's So Easy
03. Mr.Brownstone
04. Live And Let Die
05. Robin Guitar Solo
06. Sweet Child O'Mine
07. Better
08. Knockin' On Heaven's Door
09. You Could Be Mine
10. Dizzy Piano Solo
11. The Blues(※注:後の「Street Of Dreams」)
12. Jam Session
13. Jam / Richard Guitar Solo
14. Out Ta Get Me
15. Jam Session
16. November Rain
17. I.R.S.
18. Ron's Guitar Solo 〜 Don't Cry (w/Axl、Dizzy、Frank、Chris)
19. My Michelle
20. Liquor And Whores (w/Bubbles)
21. Used To Love Her
22. Patience
23. Nightrain
--ENCORE--
24. Madagascar
25. Paradise City

ギターソロとかジャムセッションを除いても、計20曲。計140分くらいか。いつものガンズのライブだね。

アクセルの体型が丸太そのものだった。丸太が80〜90年代のあの動きをするわけですよ。丸太がドスドス跳ねるわけですよ。それ観てアガる30代以上のオッサン(含む俺)……カオスだね。

演奏は、思ってたよりもよかった。つうか今のドラムがめっちゃいい感じ。マット・ソーラムよりも良いと思う。あとロビン・フィンクが野生児(笑)になっていて驚いた。遠くから観たらザック・ワイルドかと思うくらい。それとリチャード・フォータスの存在感が一気にアップしてた。パンキッシュなロン・ウッドみたいなイメージだよね。ロビンといいコンビだと思う。んで、新加入のロン・サールは……フライングVでエイトフィンガーズとかするわけですが、なんか見た目がローディーみたいでパッとしない。あと無駄に弾きすぎ。ちょっとひっかかんないな。

トミー・スティンソンは……こんなに地味だったっけ?ってくらいにオーラがなかった。過去の栄光はどこに……あとベースの音が柔らかい気がする。そこはガンズに合ってないかなぁ。

アクセルがね、とにかく声が出てた。90年代前半までは出来・不出来が日によって激しかったし、来日公演で満足したことってほとんどなかったんだけど、今日はかなり、というかすごい出来だったと思うわ。この人、昨日も名古屋で2時間以上のショーをやってるんだよね。考えられんよ、80〜90年代をリアルタイムで通過した者としては。

個人的に新曲はかなり好きなものが多いので(「CHINESE DEMOCRACY」がドロップされたのがかなり痛いけど)、あとは本当にリリースしてくれれば浸透するはず。売れるかどうかはまた別だけどね。



▼GUNS N' ROSES「CHINESE DEMOCRACY」(amazon:日本盤US盤

投稿: 2009 12 17 04:24 午前 [2007年のライブ, Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

GUNS N' ROSESが大阪公演で3時間以上にわたる熱演を繰り広げたらしい

すでに一昨日あたりから日本に上陸していたことはアクセル・ローズが最近始めたTwitterで知っていたのですが、実際に昨日が大阪初日だということに気づいてなくて。Twitter上の他のフォロワーの「機材トラブルで開演が遅れてる」というつぶやきで、「あ、今日からか!」と気づいたくらい。ま、僕は東京公演に行くか行かないか迷っていたので、土曜が東京ドーム公演であることくらいは知ってましたが。

で、そのつぶやきが20時半頃……おいおい、スタートって19時だよな。ムックがオープニングアクトにせよ、それはちょっとおかしいだろと思って某掲示板でチェックしてみると……

まさか伝説、いや、神公演をネットを通じてリアルタイムで体感することになろうとは。結局ライブが終わった24時20分頃まで掲示板をリロードしっぱなしでしたよ。

過去のドーム公演では3時間近く演奏したこともあったし、2007年7月の来日時も2時間半近くやってたと思うんですよ。でも今回はレベルが違う。約3時間半、それも21時にスタートして24時半近くに終了て。京セラドームの周りって本当に何もなかった記憶があるんですが……最後まで観てた数千人のファンは、無事帰宅できたのでしょうか(仮に主要駅まで着いたとしても、電車すら走ってないしね)。

実はこれを書いてる今現在、僕は土曜日の東京ドーム公演のチケットを購入していません。仕事でタダで行けるということもなく、今まさに「本当に行っておいたほうがいいのか否か」迷ってるわけ。昨年末、さんざん「CHINESE DEMOCRACY」を絶賛しておいてライブには行かないのかよ!って声が聞こえてきそうだけど……ドームでそこまで観たいのかというのもあるんだよね(前回は「武道館だから」行ったというのが一番大きい)。

けどさ、結局行っちゃうんだろうね。前売りを買わなくても、直接会場に行って当日券で入っちゃいそうな気がするし。んで、定刻どおりに始まらないシチュエーションを思いっきり楽しんでそう。演奏そっちのけで。

……なんてことを、19992年の東京ドーム公演DVD観ながら、ビール呑みつつ考えてます。きっと行くなこりゃ。



▼GUNS N' ROSES「LIVE ERA '87-'93」(amazon:日本盤US盤

投稿: 2009 12 17 03:48 午前 [Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008/11/23

GUNS N' ROSES『CHINESE DEMOCRACY』(2008)

オリジナルアルバムとしては、前作「USE YOUR ILLUSION I」「同 II」('91年)から17年ぶり。実はこれが3rdアルバムなんですよね、「CHINESE DEMOCRACY」って。この17年の間に、カバー集やらライブアルバムやらベスト盤やらが発売されたけど、純粋な新曲としては1999年の「Oh My God」以来ということになります。

正直、GUNS N'ROSESの新作はもう出なくてもいいや、むしろ出さないほうがみんなのためだと本気で考えていた時期がありました。2002年でしたっけ、サマソニで来日したの。あのとき、僕はSUEDEを屋内で観て、数十分遅れでスタートしたマリンスタジアムのライブを、音のないモニターで観てました。太ったアクセル・ローズ、単独公演で観たことがあるバケットヘッドが同じステージにいる違和感。知ってるメンバーが誰もいないのに、アクセルだけでGUNS N'ROSESを名乗っている現実。すべてが受け入れがたくて、結局マリンスタジアムには足を運ばすに、そのまま宿に戻ったのでした。

でも、数年後に「CHINESE DEMOCRACY」収録予定曲の音源が流出して、それを聴いてるうちにジャパンツアー(2007年)が決まったり。その頃には考えも変わり、「出るんであれば聴いてみたい」と思うようになってました。実際に武道館で観たガンズは、確かにGUNS N'ROSESでした。いや、自分が1988年に武道館で観たガンズとも、1993年に東京ドームで観たガンズとも違う、新たなGUNS N'ROSESでしたが。それでも、自分はあのガンズを受け入れることができました。だってカッコよかったもの。「カッコいい」か「カッコ悪いか」でしょ、結局。

++++++++++++++++++++

GUNS N'ROSESには、固定したスタイルというものはないんです。

いきなり何を言い出すんだ、こいつは?とか思ったかもしれません。でも、よくよく考えてみればわかること。1stアルバム「APPETITE FOR DESTRUCTION」みたいなアルバムは、またあの5人が揃ったところで作れないし、2008年に「USE YOUR ILLUSION」みたいなアルバムを再び作ることもできないでしょう。そう、ガンズというバンドはアルバムごとにその音楽スタイルを変化(進化?)させていくバンドなのではないでしょうか。

どうしてもデビュー作「APPETITE〜」のイメージが強いから、ガンズはスリージーで(今どき「スリージー」ってのもどうなのよ)いかがわしくて、ルーズで生々しいロックンロールバンド的なパブリックイメージが植え付けられてしまった。それはそれで間違いではないと思うし、ある意味では正しいと思います。

でも、実はこのことがガンズというバンドのその後の変化に不幸をもたらしてるような気がします。いや、ガンズに不幸をもたらしたんじゃなくて、一部のファンに不幸をもたらしたのかもしれませんね。

「GN'R LIES」のアコースティックサイドは、あくまでお遊びだし、「APPETITE〜」から一歩足を踏み出したものと言えなくもないけど、想定の範囲内の音ですよね。でも、1stから4年後に発売された「USE YOUR ILLUSION」の2枚はどうでしょう。確かに1stの延長線上にある楽曲もあるけど、ドラマーが変わったことによる『バンドの芯』の変化、キーボードの加入およびアクセルのピアノ使用、曲調の幅の広がり、大作の増加などなど……とにかく、1stからさらに数歩先に進んだ内容になっていたはずです。それを拒否したファンもいるし、自分みたいに『ガンズはどこまでいっちゃうんだ!?』と腰を抜かした者もいる。この時点で、まだガンズの本質に気づいていた人はほんのわずか、いやもしかしたらいなかったかもしれませんね。

++++++++++++++++++++

「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムは、前作「USE YOUR ILLUSION」にあったヒリヒリ感こそないものの、聴きやすくて耳に残るメロディ/歌が多いアルバムだと言えます。ここにある楽曲の大半は、2001年からライブで演奏され続けてきたものばかり。アレンジなどの味付けが若干変化しているものもありますが、基本的な構成やメロディそのものは当時のまま(のはず)。ぶっちゃけ、7年前かそれ以上前に制作された楽曲のはずなのに、まったく古くささを感じさせないんです。

実はアクセル・ローズという男は、これから何年先も聴き続けることができる「スタンダード」的な作品を作りたかったんじゃないでしょうか。それがこの「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムで実践したかったことなんだと思います。

事実、「APPETITE〜」も「〜ILLUSION」も、音の感触は時代を感じさせるものの、曲自体は2008年の今聴いても古びてないはず。いつまでも歌っていける、聴いていける楽曲を作り、その時代、その時代でやりたいことを色づけしていく。それが過去の作品なのではないか、と自分は思うわけです。

今年に入ってから改めて「CHINESE DEMOCRACY」の流出音源を聴き返したとき、上記のように「ガンズには固定のスタイルなんてものはないのでは」ということを改めて考えました。1st「APPETITE FOR DESTRUCTION」こそがガンズ本来のスタイルなのではなく、あれはあのメンバーだったから、たまたまああいう音になっただけなんだと。

続く「USE YOUR ILLUSION」では、1987年のプロダクションでは実現できなかったことを全部試したし、さらに4年の間に成長した自身を見せるためにやれることを全部やった(主にアクセルが)。だからどんどん拡散していったし、1stみたいに焦点を絞った内容になっていない。1stだって「Sweet Child O'Mine」があるとないとでは、ぜんぜん印象が違いますよね。あの曲だって、一番最後にできてアルバムに追加したわけだし。実は「Sweet Child O'Mine」こそが、続く「USE YOUR ILLUSION」への布石だったのではないか……そんなことさえ考えもしました。

++++++++++++++++++++

結局、数多くいる「『APPETITE FOR DESTRUCTION』こそがガンズ!」と言ってる「APPETITE FOR DESTRUCTION」原理主義者の人たちは、「GUNS N'ROSESが好き」なのではなく、「『APPETITE FOR DESTRUCTION』を演奏するガンズ/『APPETITE〜』の中のガンズ」が好きなだけなんじゃないかな。そりゃ仕方ないよね、「USE YOUR ILLUSION」は「APPETITE〜」じゃないもの。「APPETITE〜」の中のガンズは永遠だものね。

確かにデビュー当時の5人……アクセル・ローズ、スラッシュ、イジー・ストラドリン、ダフ・マッケイガン、スティーヴン・アドラーは奇跡に近かったけど、じゃあ今、2008年にあの5人がまた集まってライブをやったり、あの音を出そうとしても絶対に無理だよね。「APPETITE〜」みたいなことはできるけど、決して再現はできないし、「APPETITE〜」を超えることはできない。それは、過去10数年の間に復活/再結成したバンドの数々を見れば一目瞭然でしょう。結局のところは、VELVET REVOLVERか「CHINESE DEMOCRACY」のガンズみたいな方向に落ち着くんじゃないでしょうか。

ガンズはアクセルが歌っていればそれで成立するバンドになってしまいました。僕は今回の新作を聴いて、それでいいと思ってます。だけど、VELVET REVOLVERの曲をアクセルが歌うのは想像できないし、それは単なるセルフパロディでしかないし、「CHINESE DEMOCRACY」の曲をスラッシュが弾くことも想像できないし、したくない。本当にみんな、それを望んでるのでしょうか? 僕にはそれが考えられないし、本当に信じられないんです。

過去の想い出は想い出として、大切に取っておくことはいいことだと思います。でも、その想い出を再現しろと強く念じるのは、単なるオナニーじゃないかな。もちろん、考え方はそれぞれ自由だし、それをずっと心の中に秘めて生きていこうが、つねに口に出していこうがその人の自由。でも、結局のところ本当にその夢……ガンズのオリジナルメンバーでの復活が実現したところで、誰も得しないと思うんだよね。金銭的にはガンズの5人は得するだろうけど、1987年当時を知る者にとっては「現実」を突きつけられるだけ。もう21年経ったんだよ、1987年から。

++++++++++++++++++++

多分、「CHINESE DEMOCRACY」という作品が糞みたいなアルバムだったら感想も違ったのかもしれないけど、結局のところ2001年当時に発表された楽曲が今聴いてもまったく古びていないという事実が、すべてを物語ってると思います。

ここにある音は、「APPETITE FOR DESTRUCTION」とも「USE YOUR ILLUSION」とも違う。ましてやNINE INCH NAILSとも、KORNとも、その他諸々のガンズ以降に登場したバンドとも違う。本当にこれがNINE INCH NAILSのコピーに聞こえる? だとしたら、その人は何も聴いてないし、聞こえてないんだろうね。

「APPETITE〜」原理主義者が「CHINESE DEMOCRACY」を受け入れるには、ちょっと勇気がいるだろうし、心や頭を柔らかくしないといけないのかもしれない。でも、そこまでして受け入れる必要もないだろうし、これをガンズの新作として聴かなくてもいいし、単純に「2008年にリリースされたハードロックアルバムの内の1枚」として聴いてもいい。すべては聴き手の自由。これを「『APPETITE〜』のガンズの新作」として聴くのもね。気に入るも気に入らないも、すべては聴き手の自由なんです。

そういう観点からいえば……僕はこのアルバム、素晴らしいと思ってます。今年の10枚に入れるかどうかは、もっと聴き込んでみないとわからないけど、何度も聴ける、飽きのこないアルバムだと断言できます。「Better」も「I.R.S.」も「Madagascar」も「Chinese Democracy」も「Street Of Dreams(旧「Blues)」も、何度も何度も、それこそ何百回も聴いてきたはずなのに、このアルバムで聴くと新鮮だし、聴き返すたびに新たな発見がある。きっと、このアルバムの曲順で聴くからなんでしょうね。

そうそう。「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムは、何だか映画のサウンドトラックみたいなアルバムですよね。ミディアム〜スローナンバーが多いから余計そう聞こえるのかもしれないけど。きっと「USE YOUR ILLUSION I」「同 II」を1枚にまとめてたら、こんな作品になったのかもしれませんね。今回のアルバムも寄せ集めといえば寄せ集めなのかもしれないけど、実際には「〜ILLUSION」よりもまとまってる。そう、「APPETITE〜」のときみたいに焦点を絞ったからこそ、まとまりを取り戻したんじゃないかな。そんな気がします。

++++++++++++++++++++

ダラダラと長文を書いてみたけど、結局のところ「2008年最大の問題作」であることには違わないわけで、これは何度も聴いて判断してほしい1枚だと思います。

まぁSKID ROWの3rdやMOTLEY CRUEのジョン・コラビ・アルバム、EXTREMEの4thアルバムを傑作と褒め称えるような人間の発言ですからね。どこまでを信用するか、すべては読んだあなた次第です。

いや、読む前に買え。聴け。聴け。何度も聴け。話はそれからだ。



▼GUNS N'ROSES「CHINESE DEMOCRACY」(amazon:日本盤SHM-CD日本盤US盤

投稿: 2008 11 23 01:39 午前 [2008年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008/11/22

俺とおまえと「CHINESE DEMOCRACY」

おはようございます。いえいえ、まだ寝てませんが。
日付変わって、11月22日。「いい夫婦の日」です。


い い え 。


出ちゃいましたね、「CHINESE DEMOCRACY」。

もう10月の時点で、レーベルの方から「ジャケ届きました!」「素材届きました!」「試聴会やります!」といったメールが届くたびに腹をくくっていたわけですが、いざ店頭に並んだアルバムを目にすると、なんだか感慨深いものがありますね。

あと、あれだ。今回はCDオンリーだからちょっと違和感あるかも(少なくとも「USE YOUR ILLUSION」のときは、同時期にアナログも見かけたし。CISCO(涙目)とかで買ったなぁ)。輸入盤も意外と早く国内店頭に並んでますね。

さて、これをどうやって聴こうか、ずーっと考えてたんですよ。レコード会社で試聴会やるから、ここでひと足先に聴けるんだけど……結局欠席。これはもう、完全に「ひとりの世界に浸りたい」から。コンサートみたいに、他人と一緒になって同じ音を聴いて、その感想を共有したいという気持ちがね……なんか今回だけは嫌だったんですよ。だから、買ったら家でひとりのときに聴こうと。まぁ同居人いるから難しいんだけど。

で、今日は深夜に帰宅していろいろ仕事したり風呂入ったりしてたら4時になっちゃって。こんな時間からそれなりの音量でアルバムかけはじめて、ビール開けて聴き入ってたわけ。

さてさて、感想なんですが……断片的にメモを取ったので、明日整理してアップしようかと。ひさしぶりに力を入れて書きたいと思います。

まぁ先に言っておけば……このアルバム貶す奴らはくたばればいいと思うよよ、っつーとこでしょうか。ゴメンね、今酔ってるから言葉が乱暴で。でも正直な気持ちです。


▼GUNS N'ROSES「CHINESE DEMOCRACY」(amazon:日本盤SHM-CD日本盤US盤

さ、少し寝てから、もう1回大音量で聴こうか、「CHINESE DEMOCRACY」。

投稿: 2008 11 22 05:41 午前 [2008年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007/12/16

SIXX:A.M.『THE HEROIN DIARIES SOUNDTRACK』(2007)

まず最初に、このアルバムにMOTLEY CRUE的なアリーナロックの要素を求めている人は、その過剰な期待を一旦収めてから音に接することをオススメします。MOTLEYの『次作』として聴こうとすると、絶対に正しい評価が下せないと思うので。

この夏、アメリカで発表されたニッキー・シックスの新プロジェクト・SIXX:A.M.のアルバム「THE HEROIN DIARIES SOUNDTRACK」が、いよいよ日本でも今週発売されます。実は僕、アルバムが発売されてすぐに手を出さず、つい先日まで聴いていなかったんですよ。ところが仕事でこのアルバムと接することになり、このアルバムを制作するきっかけとなった書籍「THE HEROIN DIARIES」の要約(日本語訳)を目にしながらアルバムを聴いたんですけど……これはね、アルバム単体としてではなく、ぜひ書籍を読んで一緒に楽しんでほしいアルバムだなぁと感じました。

サウンド的にはとてもダークな内容で、オリジナルメンバーで復活したMOTLEYでいうと「If I Die Tomorrow」といった新曲群にも通ずる要素があるかと思います。ソングライターとしてのニッキー・シックスの手腕を楽しむといった意味では、とても興味深いアルバムだし、以前リリースされたニッキーのアルバム「DIET FOR A NEW AMERICA」(58名義)よりも断然聴きやすい1枚です。それは、このアルバム制作に携わったDJアシュバとジェイムズ・マイケルといったメンバーの個性が活かされたことも関係あると思います。モダンな方向へは行かず、適度なダーク&ヘヴィさを保ったハードロックアルバム。いや、これはあくまで「サウンドトラック」なのかな。もちろん、こういった湿り気のあるサウンド&メロディが好きなHRファンにもアピールすると思うけど、やっぱり本とセットで楽しんでほしいんですよ。

でも、今のところ「THE HEROIN DIARIES」翻訳版の発売は未定。これ、絶対に来年の早い時期に実現させてほしいよなぁ……MOTLEY CRUEに少しでも興味がある人なら、絶対に読むべき1冊だと思うし、アメリカのロック史を語る上でも今後重要になる書籍だと思うので(多少、脚色されてる部分もあるように感じられたけど、そこはこの人ならではのエンターテイメント性の表れなのかもね)。

いわゆる脳天気なアメリカン・ハードロックは皆無。どちらかというとヨーロピアンな……と書くと語弊があるかな。MOTLEY CRUEとしてやっても違和感はないだろうけど、多分それは求められていないだろうなぁという気もします。リードトラック「Life Is Beautiful」や「Accidents Can Happen」といったミディアム/スローナンバーは、ニッキーらしさも感じられ、個人的には今後愛聴していくことになりそうな1枚といえます。ジェイムズ・マイケルの歌声もいい感じだしね。非常にクオリティも高いので、今後もMOTLEYと並行してアルバムとか作っていけばいいのに……なんて思ったりして。



▼SIXX:A.M.「THE HEROIN DIARIES SOUNDTRACK」(amazon:日本盤w/DVD日本盤US盤


▼NIKKI SIXX「THE HEROIN DIARIES」(amazon:洋書

投稿: 2007 12 16 06:21 午後 [2007年の作品, Guns N' Roses, Motley Crue, Sixx:A.M.] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007/11/15

VELVET REVOLVER『LIBERTAD』(2007)

いやぁ、しかし笑わせてもらいました、今回のVELVET REVOLVER来日キャンセル。公演10日前になっていきなりの中止、しかも理由が「VISAが下りない」って……いやいや、楽しみにしていたファンの皆さんにとっては(特に宿や交通手段を予約していた遠方の方々にとっては)笑えない残念な知らせですよね。失礼しました。でもね、ひさしぶりにこんな理由で来日できないアーティストを目にしたもんだからさぁ。彼らは確か、2004年初頭の「SONIC MANIA」でアルバムリリース前に初来日を果たす予定だったものの、そこでも入国に難ありということで発表前にキャンセルになったんでしたっけ。今回は特にいろいろ厳しくなったもんだから、逮捕歴のあるメンバーの過去が問題になったようですが……だからといって、日本で何をするというわけでもないのにね。そりゃガッカリしますよ、ファンもバンドも。

3年前のデビューアルバム「CONTRABAND」が(CCCDだったにもかかわらず)いきなり全米チャート1位を記録した、元GUNS N'ROSES残党&元STONE TEMPLE PILOTSのVo+αによるVELVET REVOLVER。両バンドとも好きな存在だっただけに、その組み合わせはうまくいくのか音を聴くまでは心配だったものの、出来上がったアルバムは無難な仕上がりで納得させられたものです。スラッシュ特有のリフ・ゴリ押しオールドスクール・ロックンロールと、スコット・ウェイランドが持つ独特なポップセンス&サイケ感がうまく融合しており、これがガンズの代わりになるとは思わなかったけどそれはそれとして楽しんだものです。

続いてリリースされた本作は、前作以上に楽曲ひとつひとつがバラエティ豊かになったなぁと一聴して感じました。前作にあったような「いかにもスラッシュが書きましたという、ガンズの亜流ナンバー」はなくなり、前作の延長線上にありながらも新たな要素を感じさせる力作に仕上がってます。特にスコットの色が前作以上に濃く表れていて、個人的にはこの進化は大歓迎。シンプルな疾走ロックンロール「Let It Roll」からスタートし、前作にあったようなミドルテンポのハードロックチューン、スコットならではのサイケポップ「The Last Fight」「Gravedancer」、前作と同系統のようでよりひねりが効いた「Just Sixteen」「Spay」、ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAのカバー「Can't Get It Out Of My Head」といった、興味深い楽曲が並んでいます。さらに日本盤には、海外でリリースされたシングルに収録されていたTALKING HEADSのカバー「Psycho Killer」も追加収録。ちょっと意外な選曲で、今回は驚かされますね(これまではSEX PISTOLSやNIRVANA、CHEAP TRICKといった王道だったし)。

アメリカでは前作ほどのセールスを上げていないこともあってあまり評価されていないみたいですが、個人的には前作以上に好きなアルバムです。だからこそ、生で聴いてみたかったなぁ(といっても、ライヴじゃハードな曲がメインなんでしょうけど)。次に来日する可能性があるのは、サマソニとか「LOUD PARK」といったフェスかなぁ。でも、どうせなら単独で観たいよね(今回チケットを取っていなかったお前が何を言う!?といった感じですが)。

結局のところ、誰も「APPETITE FOR DESTRUCTION」の頃のガンズサウンドを引き継いでいないのが面白いなぁ、アクセルにしろ、スラッシュやダフにしろ。ライブじゃ初期の曲をガンガンやってるアクセルだけど、オリジナル曲はまったくの別物だし、VELVET REVOLVERにしてもスコットの色を加えることでより違った方向へと突き進んでいるしね。そういう意味で、もっとも原点に忠実なのは、実はイジー・ストラドリンでもギルビー・クラークでもなく、スティーヴン・アドラーなのかもしれないね?(それはそれでどうかと思うが)



▼VELVET REVOLVER『LIBERTAD』
(amazon:日本盤US盤

投稿: 2007 11 15 12:05 午前 [2007年の作品, Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/04/19

GUNS N'ROSESについて本気出して考えてみた。

 GUNS N'ROSESの映像が急に観たくなって、帰宅後持ってる3枚のDVDを持ち出し、長時間に渡りテレビの前に釘付け状態だった。



▼GUNS N'ROSES「WELCOME TO THE VIDEOS」[DVD](amazon


 まずはこれ。GUNS N'ROSESがこれまでに発表したPVを「ほぼ」全部収めたDVD。最初ビデオ版が1998年にリリースされ、数年後にDVD化。

 「ほぼ」といったのには理由があって、これは不完全版なのね。契約の関係で "You Could Be Mine" のみ収録されてません(PV中に映画「ターミネーター2」の映像が多々使われていたり、アーノルド・シュワルツェネガーが最後に登場したりするためか)。勿体ない、結構好きなPVなんだけど。でもその代わり、当時殆ど観る機会のなかった "Dead Horse" や "Since I Don't Have You" を堪能できるので、良しとする‥‥わけがない。クソー。

 初期(「APPETITE FOR DESTRUCTION」「GN'R LIES」)の飾らないカッコ良さは今観ても鳥肌立つ。けど、いろんな意味で「'80年代的」だよなぁ。にしても "Sweet Child O'Mine" と "Paradise City" での5人はハンパなくかっけー。

 スティーヴン・アドラーが抜け、気づいたらイジー・ストラドリンまで抜けてた1991年末以降(「USE YOUR ILLUSION 1」及び「同2」リリース後)のPVは、アクセル・ローズの有無を言わさぬ作り込み具合が気になるものの(演技しまくりだしな)、やはりライヴシーンは総じてカッコいい。特に "Live And Let Die" や "Dead Horse"、そして英・ウェンブリー・スタジアムでの映像を含む "Estranged" 等は「アリーナ・クラスだからこそのカッコ良さ」を見せつけてくれて、嫌になる程みんなかっけー。人間として、男として、脂が乗ってる時期なんだよね。恐らくこの辺が最大のピークだったように思います('80年代と'90年代では、バンドの特性も変化/進化してしまい、ある意味で別のバンドになってしまったからね、安易に比較は出来ませんよ。両方カッコいい)。

 で、やっぱりガンズはライヴなわけですよ。3年前のサマソニにアクセルとディジー・リード(キーボード奏者。「USE YOUR ILLUSION」期から参加)しか残ってないガンズもどきが来日しましたが、今「ガンズかっけー」って言ってる若い子達は、VELVET REVOLVERを観て、在りし日のガンズを想像しているんでしょうか。

 だったらね。これ観なこれ!



▼GUNS N'ROSES「USE YOUR ILLUSION 1 : WORLD TOUR -1992 IN TOKYO」[DVD](amazon



▼GUNS N'ROSES「USE YOUR ILLUSION 2 : WORLD TOUR -1992 IN TOKYO」[DVD](amazon


 ガンズ二度目の来日公演‥‥1992年2月の東京ドーム3デイズ、最終日を収めたDVD。元々はライヴ後にWOWOWで3時間一挙放送、後に2本バラ売りのビデオ版として発売されたものが、数年前に海外でDVD化されたのです。ちなみに未だ日本版のリリースはなし。何か権利関係でいろいろあるみたいですが‥‥

 アリーナクラスの5万人オーディエンスを相手に、デカいステージ上を縦横無尽に動き回るアクセルやスラッシュ、ダフの姿は圧巻。アクセルの声はガラガラだし、正直音も悪いんだけど、ロックンロールにそんなキッチリしたモノを求める時点で間違い! いいんだよこれで! そんな細かいこと気にするくらいなら、ロケンロールなんて聴くの止めちまえ!

 ‥‥はっ、思わず興奮しちまった。

 いやー俺、この時海外にいたんで、生では観てないんだよね、このドーム公演は。帰国後、WOWOW録画分を友人から貰い、そのテープを擦り切れるまで観たなぁ‥‥一度観始めちゃうと、3時間席を外すことができないくらい、引き込まれちゃうんだな。これは茶の間で観るもんじゃないんだけどさ、ホントは。やっぱりデカイ会場で、大音量で楽しみたいよね。

 丁度イジーが脱退した後で、確かギルビー・クラークのお披露目となったのが日本公演だったんじゃないかな? 1991年はサポートメンバーを含まない6人(イジー含む)で全米を回り、1992年からブラスやコーラス等のサポートメンバー多数を含む大所帯‥‥ROLLING STONESみたいな感じね‥‥でツアーを開始。かなりショーアップした感じで、初期の危うさとかライヴならではの即興性はかなり後退しちゃったんだけど(その後、またサポートメンバーを切ってシンプルな形態でツアー終盤は回ったんだっけ)、これはこれでアリーナツアーらしい「ゴージャスさ」を遺憾なく発揮してるんだわな。"Move To The City" でのブラスとか、"November Rain" での管楽器とか、スタジオテイクを忠実に再現してるから、聴いてて違和感無し。そういう意味では「USE YOUR ILLUSION」という作品集を見事に体現したツアーだったんじゃないかな。

 ガンズといえばやっぱり「APPETITE FOR DESTRUCTION」でしょ!って気持ちは俺も同じ。でもね、初めて「USE YOUR ILLUSION」2枚をぶっ続けで聴いた、あのハタチの夜を俺は忘れなわけ。忘れられないわけ。あの興奮、あの言葉で表現できない、何だか凄いモノを聴いてしまったというドキドキ感。あの2枚じゃなきゃいけなかったんだよ。バイトから帰って深夜1時に聴き始めて‥‥結局眠れなかったもん。それ程興奮したんだよ、初めて聴いた時。きっと俺と同じ思いをあの当時体験した奴ら、多いんじゃないかな。それとも「APPETITE FOR DESTRUCTION」以下だ、糞だ、としか思えなかった奴の方が多いのかな。

 俺はガンズって「APPETITE FOR DESTRUCTION」が凄かったから未だに伝説的に崇めたてられてるんじゃなくて、その後にもの凄い熱量の「USE YOUR ILLUSION」を、あの整理されない膨大な音の塊を我々にぶつけてきたから、その後オリジナル作品のリリースがなくてもここまで「生きた伝説」になっちゃってるんじゃないかな。やっぱ "Estranged" とか "Civil War" とか "Coma" とか "Locomotive" とか、今聴いてもスゲーって思うもん。"Right Next Door To Hell" のイントロを聴けば、今でも鳥肌立つもん。1枚の「アルバム」として考えた場合、確かに二流だろうけど(流れとかメチャメチャだし)、これは2枚通して聴いた時にしか味わえない「凄み」があるのよ‥‥

 俺は1st原理主義じゃないよ。アクセルがいて、スラッシュがいて、ダフがいて、そこにイジーがいてくれたら尚良いんだけどさ‥‥あとドラムは‥‥やっぱりマット・ソーラムなんだろうな。リアルタイムでは散々「ガンズに合わない」「ラーズ・ウルリッヒ(METALLICA)がガンズに入ったみたいなプレイしやがる」とか批判しまくってた俺だけど、VELVET REVOLVERでの彼を観て、そして時間が経って冷静に考えられる今だからこそ「USE YOUR ILLUSION」を聴いて、これはマットのプレイだからこそ成し得た奇跡だったんだな、と思うようになってさ。この5人が再び揃うことは‥‥AEROSMITHやMOTLEY CRUEみたいになることは、もうないだろうけど‥‥それでもね‥‥



▼GUNS N'ROSES「USE YOUR ILLUSION 1」(amazon



▼GUNS N'ROSES「USE YOUR ILLUSION 2」(amazon

投稿: 2005 04 19 12:22 午前 [Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック

2005/03/28

VELVET REVOLVER、「OZZFEST」に出演?

VELVET REVOLVER To Replace IRON MAIDEN At Final Seven OZZFEST Dates? (BLABBERMOUTH.NET)

 「OZZFEST」最後の7公演に関して、IRON MAIDENの代わりにVELVET REVOLVERが出演するのでは?というお話。MAIDENは8月後半のショウを出演せず、英「READING FESTIVAL」にヘッドライナーとして出演するため、北米で行われる「OZZFEST」終盤7公演には当初から出演する予定はなかったのですが、まさかその代役をVELVET REVOLVERが務めるとは‥‥どうなの? あまりに音楽的に違いすぎるからさ。ま、アメリカ的には「アリ」だと思うけど。

 その他にもMUDVAYNEも出演するのでは?というお話も。久し振りに耳にするバンド名だなぁ。メンバーチェンジとかしてなかったんだっけか。

 VRはこの夏、各夏フェスに出演したい、それが今回のアルバムに伴うワールドツアーのラストになる、なんて話を前々からしてたようだけど、早いところセカンドアルバムの準備に入ってもらいたいんだけどなぁ‥‥あんま長いことツアーやってると、ロクなことないしさ、元GNR組とか元STP組ってさ。そのまま不仲になったりとか、長い休暇に入っちゃったりとかさ。まぁレコーディングの準備しながらライヴやるのが一番いいんじゃないかな、勢いをそのままレコーディングに取り込めるような気がするし。ま、気持ちの切り替えとか難しそうだけどね。



▼MUDVAYNE「LOST AND FOUND」(amazon/4/12 USリリース)

投稿: 2005 03 28 12:00 午前 [Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/03/04

GUNS N' ROSES『THE SPAGHETTI INCIDENT?』(1993)

 さて。唐突に新コーナーというか新コンテンツを始めてみようかと思います。

 思えばこのサイト(ブログ)、一般公開以前に完了してるコンテンツ(「洋楽100番勝負」)とかあるんだよね‥‥で、ラジオ絡み以外で純粋な連載ものコンテンツって皆無なのね。ずっと考えてはいたんだけど、なかなかいいアイデアがなくてね。

 ところが数日前。急にあることを思いついたんですよ‥‥いや、思いついたとかそういうレベルじゃなくて‥‥単純に、2005年も2ヶ月過ぎてようやく今年の抱負が決まったというか。既に旧正月も終ってるって話ですよ、ええ。けどね、フェスの発表とかいろいろあって、そして2月には俺の根っことなるようなアーティスト達‥‥マニックスだったり元GN'R組だったりが来日して、今年に入ってからジンジャーがいろいろやらかしたり、MOTLEYが復活して新曲だしたり、HANOI ROCKSが新作出して来日しようとしてたり、日本でもZIGGYを取り巻く周辺が慌ただしかったり‥‥ロケンロールが素敵なことになってるんですよ、ええ。

 というわけで‥‥今年2005年の抱負は今更ながら‥‥


「ロックンロールと無理心中」

に決まりましたので、ええ。冗談抜きで。ただ心中するんじゃなくて、ロケンロールを道連れに、無理心中してやりますよ! それくらいの覚悟で今年は大晦日まで突っ走るつもりです。奇しくも今年はロック生誕50周年らしいですからね、景気いいじゃないですか! いや、まぁ今年限定とは言わずに、このまま死ぬまで爆走し続けたいですけどね!

 ってことで、新コーナー。単純に『こんなロケンロールを道連れに無理心中したい』と思わせるロック名盤/隠れた名盤/珍盤等を紹介する、単純に俺のオナニーです(ま、こういうことを書いて、ネット上にアップすること自体がそもそもオナニー以外の何ものでもないわけですが)。で、オナニーついでに、道連れにする相手もオナニーしてるような奴にしようじゃないか‥‥ってことで、記念すべき第1回はガンズのパンク・カバー集「THE SPAGHETTI INCIDENT?」に決定したわけです(すっげー強引だな)。

 1993年末にリリースされた、GUNS N'ROSESの企画アルバム。既に「USE YOUR ILLUSION 1&2」('91年)制作時に録音されていたパンク・カバー曲を、後々シングルかミニアルバムとしてリリースしようとしてたらしく、レコーディング中アクセル・ローズはラーズ・ウルリッヒ(METALLICA)に「何かいいパンク曲ない?」って探りを入れてたんだって。ま、ラーズもラーズで「他人に薦めるくらいなら、自分らでやっちゃえ!」ってことで "So What" とかやっちゃってましたけど。

 そんなEP用に数曲レコーディングしてたものに、ダフ・マッケイガンがソロで録音したものと、新たにレコーディングした非パンク曲を追加してフルアルバムに仕上げてしまったのが、これ。'91年春から約2年以上に渡って続いた長期ワールドツアーも終了し、その打ち上げというか後夜祭的な1枚と呼べるかもしれません。だから全曲カバー。しかもパンクばかり。それも有名バンドの、地味な曲ばかり。

 1曲目の非パンク、THE SKYLINERSの "Since I Don't Have You" は別として、その後に続くTHE DAMNED、U.K.SUBS、NEWYORK DOLLS、IGGY & THE STOOGES、THE DEAD BOYS、T-REX(SOUNDGARDENとのメドレー)、NAZARETH、MISFITS、SEX PISTOLS、JOHNNY THUNDERS、FEAR‥‥メジャーとマイナーの差がスゴイよね。まぁちょっとしたパンク好きなら全部名前は知ってるだろうし、曲も比較的手に入りやすいものばかりなんで耳に馴染んだものばかりなはず。なのにT-REXやSEX PISTOLSの曲はメチャクチャ地味なマイナー曲ばし、NEWYORK DOLLSも1stの方じゃなくて2ndからってがミソ。この中で一番メジャーっていったらTHE DAMNED "New Rose" とIGGY & THE STOOGES "Raw Power" くらいなんじゃないかな‥‥って思ってるのは、俺だけ?

 既に'92年頃から演奏されてたMISFITS "Attitude"(ダフのボーカル)や、'90年の「ファーム・エイド」でも確か演奏されたU.K.SUBS "Down On The Farm" 等、ライヴで馴染みの曲もあるので、ファンなら思わずニヤリとしちゃうんじゃないかな。

 あとダフのボーカル曲が多いのがいいね("New Rose"、"Raw Power"、"Attitude"、"You Can't Put Your Arms Around A Memory")。お遊びっぽいし、何よりもダフのラフな下手上手ボーカルを聴いてるとそれだけでパンクっぽく聴こえてくるし。あとスラッシュも歌ってるんだよね、"Buick Makane" で、アクセルとデュエットって形で。それこそ先に書いたような「後夜祭的お遊び」感が強いし。

 あとさ、ほら。"Ain't It Fun" でアクセルとマイケル・モンロー(HANOI ROCKS)がデュエットしてるでしょ。原曲を歌うスティヴ・ベイターズは'80年代半ば、ニューヨークでマイケル・モンローとルームシェアしてたっていう繋がりもあるし、アクセルはHANOI ROCKSに憧れて、自身のレーベルからHANOIの旧譜を再発したり、マイケルの "Dead, Jail Or Rock'n'Roll" PVでは遊びに来たアクセルが飛び入りしたり‥‥そんな『いろいろな結びつき』を感じさせる、強烈な1曲なんだよね。とにかくカッコ良過ぎ。

 ま、現在のアクセルは、そんなマイケルを脅威に感じて同じステージに立つ事を拒んでるようですが(2001年のサマソニの件な)。

 とにかく。GN'Rの所謂黄金時代の終焉を飾ったのが、このお遊びアルバムだったことは間違いないでしょう。そして、お遊びだったからこそ、オリジナルアルバムにない『緩さ』が感じられたり‥‥「GN'R LIES」と同じだよね、方向性は違ってるけど。

 パンクロックの名曲/迷曲をオナニー的にカバーして、アルバムにまでしてしまって、挙げ句の果てにシークレットトラックにチャールズ・マンソンの曲までカバーしてしまうという無防備振り。というかバカっぷり。やはり地獄に道連れしたいよ、アクセル・ローズくん。



▼GUNS N'ROSES「THE SPAGHETTI INCIDENT?」(amazon

投稿: 2005 03 04 12:23 午前 [1993年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/02/02

正しく「Oh My God」ですな。

Axl Rose Signs To Sanctuary Publishing(Sanctuary Group)
ガンズ・アンド・ローゼズ、Sanctuary Music Groupへ移籍!(CDJournal.com)

 うひょーっ、これまた意外な展開に! これ、先にCDジャーナルの記事を目にしたんですが、レコード契約というよりは著作権云々の契約が先で、その後に過去のカタログ(つまり、アクセルが過去に作者として携わった楽曲)をリリースする権利云々ってことになるのかな。

 にしても、ここまでやっておいてアルバムが今年出なかったら‥‥「Sanctuary」は大損ですな。何かしら年内にアイテム出したいんじゃないの、去年ベスト盤が当たってるだけにね。

 となると、「Geffen(Universal)」との契約消化ってどうなってるんでしょうね? こういう場合、ベスト盤って確か消化枚数には含まれませんよね?

 GUNS N'ROSESはこれまでに「Geffen」から7枚のアルバムをリリースしてます。

  ・APPETITE FOR DESTRUCTION('87年/1stアルバム)
  ・GN'R LIES('88年/インディーズでのライヴ盤+新曲の編集盤)
  ・USE YOUR ILLUSION I('91年/2枚同時発売の2ndアルバム)
  ・USE YOUR ILLUSION II('91年/同上)
  ・THE SPAGHETTI INCIDENT?('93年/カバー曲集)
  ・LIVE ERA '87-'93('99年/2枚組ライヴアルバム)
  ・GREATEST HITS('04年/ベスト盤)

‥‥企画盤の枚数がオリジナルアルバムの枚数を上回ってます。厳密に言えば、「USE YOUR ILLUSION I & II」もオリジナルアルバムとは言い難いしね(インディーズ時代からあった曲等を含めた、在庫一斉処分的内容)。

 にしても、タイトルだけ一人歩きしている「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムは、本当に存在するんでしょうか‥‥確かに1999年以降、何度か行われたライヴでは新曲の数々が披露されてはいますが‥‥実は「USE YOUR ILLUSION」以降、公式発表された『純然たる新曲』は1999年秋に映画「エンド・オブ・デイズ」サントラに提供された "Oh My God" のみという‥‥14年でたった1曲ですからね! どんな殿様商売だよ!?って話ですよ。

 最後に。全然話は飛びますけど‥‥「Sanctuary Records」って、一応インディー扱いになるんですか? 日本ではBMGファンハウスがリリース元になってますが、別に海外ではBMGが配給してるわけじゃないですよね? 最近じゃモリッシー、OCEAN COLOUR SCENE等を取り扱い、今度はTHE CHARLATANSと契約ですよ。ロッド・スモールウッド(マネージメント「Sanctuary Group」の総帥)ってホント、凄い奴だな‥‥ま、彼が全部契約してるわけじゃないけどさ、こういう会社に成長するなんて、IRON MAIDENのマネージメントだけやってる頃、誰が想像したよ?



▼O.S.T.「END OF DAYS」(GN'R "Oh My God" 収録)(amazon

投稿: 2005 02 02 10:50 午後 [Guns N' Roses] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/10/26

とみぃ洋楽100番勝負(69)

●第69回:「Coma」 GUNS N'ROSES ('91)

 今でも忘れられないな、'91年の9月。新小岩のアパートで初めてガンズの「USE YOUR ILLUSION」2枚ぶっ続けで聴いた夜中のことは‥‥

 リリース前日、所謂フラゲをしてからバイトに行って、夜中の1時半に終電で帰宅して。当時専門学生だった俺は、翌日の予習をしながらこのアルバムを聴こうと、軽い気持ちで考えてたんですよ。既にシングルとして "You Could Be Mine" や "Don't Cry" はリリース済みだったし、前年には "Civil War" や "Knockin' On A Heaven's Door" といった曲もコンピ盤等で発表済みだったし。ある程度はアルバムの全容が見えてたような気になってて‥‥

 ところが。全然違った。

 何だこれ、何だこの奇形でいびつなアルバムは‥‥「1」の1曲目 "Right Next Door To Hell" でノックアウトされ、ポール・マッカートニーのWINGSのカバー "Live And Let Die" でひっくり返って‥‥そんなのの繰り返し。しかもアルバムとしてのトータル性ゼロで、ただ出来た順に曲を入れてったような感じ(速い曲やルーズな曲が「1」に集中してるのはそのためか?)。かと思うと中盤に、既にブート等でいろんなテイクが出回っていたので耳に馴染んでいた "November Rain" が壮大で9分もある大バラードに生まれ変わってたり。

 結局さ。朝まで眠れなくて。2時間半に渡る2枚を、2度くらい聴き返したのかな‥‥当然勉強なんて全然手に着かず、結局学校サボって、また昼に起きてこのアルバムをぶっ通しで聴いて。

 全部、ロックンロールの魔力のせいだ。

 ガンズは自分にとってルーズでスリージーなバッドボーイズ・ロックンロールだったはずなのに、この2枚の中で一番好きな曲は?と問われると、必ず「1」からは "Coma"、「2」からは "Locomotive" って答えてるのね。全部7〜8分以上ある曲。しかも "Coma" なんて10分もあるからね。

 そういやぁ'92年の東京ドーム3デイズの初日、1曲目はこの曲からだったんだよね‥‥ボロボロだったらしいけど。多分ガンズの歴史上、ほんの数回しか演奏されてないはずのこの曲。最低でもこのレベルは超えてもらいたいわけよ、21世紀のガンズには。1stを超えるなんてもう無理だろうからさ‥‥



▼GUNS N'ROSES「USE YOUR ILLUSION I」(amazon

投稿: 2004 10 26 12:00 午前 [1991年の作品, Guns N' Roses, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/09/29

とみぃ洋楽100番勝負(41)

●第41回:「Welcome To The Jungle」 GUNS N'ROSES ('87)

 俺の十代後半、一番の衝撃は‥‥プリンスもZEPも確かに衝撃だったけど‥‥やはりこのバンドとの出会いなのかなぁ。だって初めてその姿を見たとき、あんなに嫌悪感を抱いてたのにさ‥‥その後の事を考えるとねぇ‥‥

 高一の夏かな。千葉テレビでやってた音楽番組「テレジオ7」(当時の司会は多分、伊藤銀次とデビューしたての永井真理子。だったはず)って番組の冒頭で、いきなり流れ出した "Welcome To The Jungle" のPV‥‥既に「BURRN!」とかで名前や写真を目にはしてたけど‥‥全然ダメだったのね。受け付けなかった。むしろ嫌悪感すらあったもの。なんつーか‥‥「あ、ヤバい。マジでヤバいよこの人達」っていう危機感っつーか、本気でヤバそうな人達だと察したのね、あのPV観て、そのサウンド(特にアクセルの歌声)聴いて。

 けどさ‥‥今思えばそれって‥‥単純に「滅茶苦茶俺のストライクゾーンじゃん! エアロとかハノイを更にタフにしたような感じじゃん! モトリーにも通ずる汚さがあるじゃん! ハマっちゃえよ!」っていうのと、「いやいや、こいつらにハマったら取り返しのつかないことになるぞ‥‥人生棒に振るくらいに」っていうふたつの相反する気持ちのせめぎ合いから生じた危機感だったのかもしれないね。

 ジャングル=ロサンゼルスをイメージした歌詞とサウンド、そしてマジでターザンの雄叫びのようなアクセルのスクリーム。ルックス的にもサウンド的にも「ジョー・ペリーとアンディ・マッコイが同居する」バンド。何故かひとりパンクスしてるベース(しかもメチャ好み)、そして如何にも『LAメタル』してます的なドラム‥‥そう、完璧なんだよね。俺が好きにならないはずがない‥‥

‥‥我慢出来たのは、結局半年程度ですよ。その頃にはMTVやラジオから "Sweet Child O'Mine" がどんどん流れ始めてたからね。

 1988年12月の、たった40分で終わったNHKホール。その翌日に行われた伝説の武道館公演(俺の生涯ベストライヴの3本に入ってるから)。英国留学してて生では観れなかった1992年2月のドーム3公演。けどその埋め合わせでロン・ウッドのソロ公演を蹴ってまで行った1993年1月のドーム3公演。2年前のサマソニは‥‥同じ土地にいたのに、この頃の思い出を大切にしたかったから観なかった。そう‥‥俺、初来日で伝説となったあのライヴを2本共観ちゃってるんだもん。もう何観たって敵いっこないし。

 今でもあのイントロのギターフレーズを耳にしたら‥‥血管の血液が逆流し出す程に興奮するんだよ。もう17年も前の曲なのに。もう17年も聴き続けてるのにね。



▼GUNS N'ROSES「APPETITE FOR DESTRUCTION」(amazon

投稿: 2004 09 29 12:00 午前 [1987年の作品, Guns N' Roses, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/06/06

VELVET REVOLVER『CONTRABAND』(2004)

元GUNS N'ROSES組‥‥スラッシュ、ダフ・マッケイガン、マット・ソーラム(この人はつい最近までTHE CULTでも叩いてましたね)の3人に、デイヴ・ナヴァロ(JANE'S ADDICTIONのギター)のソロバンドやzilch(元X-JAPANのhideが生前参加していた無国籍ヘヴィバンド)、先のダフのバンド・LOADEDにも参加した経験を持つギタリスト、デイヴ・クシュナー、そして最後にピースとして加わったシンガー、スコット・ウェイランド‥‥言うまでもなく元STONE TEMPLE PILOTSのメンバー‥‥の5人によって結成された新バンド、VELVET REVOLVER。ってバンド構成を説明するだけでこれだけの行数を要する、所謂「スーパーバンド」と呼ばれるような、デビュー前から大きな期待が寄せられていたバンドなわけですが、いろんな意味でトラブルメーカーなスコットのお陰でアルバムリリースが大いに遅れたり、今年1月に実は来日予定(1月末の屋外フェス「SONIC MANIA」)だったのが、スコットの逮捕等で実現しなかったり等、そっち方面でも何かと話題なわけでして‥‥所謂ハードロックの範疇に入るバンドの中で、良くも悪くもここまで話題性に富んだバンドは随分と久し振りかなぁ‥‥なんてね。

昨年夏に映画「ハルク」の為にオリジナル曲 "Set Me Free" を提供し、こりゃ世間が大騒ぎするか!?とか思ったものの、周りは意外と冷静でビックリしたけど、まぁこうやってアルバムリリースにまでこぎ着けたことで、ようやく盛り上がり出したみたいですね。タイミング的にも3月にリリースしたGN'Rのベスト盤が世界的に大ヒットを記録してる中でのデビューとなるので、そりゃ否が応でも盛り上がるわな、メディアもロックファンも。

けどさ‥‥ひとつだけ見誤って欲しくないことがあってね。きっと誰もがこのVELVET REVOLVERに接する時に考えることだと思うけど‥‥GN'Rとの比較ね。あるいは彼らにGN'Rサウンドを求めたりとかさ。そりゃね、元メンバーが3人も参加してるんだもん、嫌でも比較したくなるし、本家が動かない今、VRにその幻影を求める気持ちも判らないでもない。で、そういう人に限って言うわけさ‥‥「GN'Rと違う」「GN'Rっぽいんだけど、あれより劣る」とかさ。いや、大きく間違ってはいないと思うけど‥‥俺、やっぱり違うと思うのね。

そもそもさ、GN'Rのメインソングライターって他でもないイジー・ストラドリンだったんじゃねぇの? クレジット的には全員の名前が載っている1st「APPETITE FOR DESTRUCTION」にしろ、その大半はイジーが骨格を作ったわけでしょ? 勿論アクセル・ローズもスラッシュもダフも作曲に貢献してはいるけど、比率的には「イジー6.5:アクセル1.5:スラッシュ1.5:ダフ1.5」くらいだったんじゃないかな、と。そして、そんなだから10数年経った2004年においても未だにアクセルは苦悩してるんじゃないかな、と。違うかしら?

そういう意味でこの「CONTRABAND」という作品、GN'R以上にSLASH'S SNAKEPITやダフのソロ、そしてSTPと比較されるべきアルバムなのではないかと力説したいわけ。だってそうじゃない?

で、実際にアルバムを聴いた感想ね。思ったより悪くなかった、むしろ好意的に受け取れる作品集だな、というのが第一印象。数回聴き込んでいくうちに、あー何か久し振りにこんなアメリカンハードロックアルバムを聴いたなーと感じたり(いや実際にはその手のアルバム、結構聴いてるのにね)、STPがストレートになるとこんな感じなのかな、とかいろいろ想像したりしてね。うん、面白いアルバムだと思いますね。実際、曲もよくまとまってるし。スコットが歌ってるからなのか、それともバンドアレンジをワザとそうしたのかは判りませんが、とにかくGN'R側というよりもSTP側に比重が傾いてる気がします。ストレートなんだけど、妙な浮遊感がある、みたいな。サイケではないんだけど、独特な「色」や「味」を感じる‥‥別にマット・ソーラムがいるからってわけじゃないけど‥‥THE CULTの'90年代以降の作品と非常に近い空気を感じましたね。あれがひとつの「アメリカンハードロック」のスタイルを築いたといってもあながち間違ってませんよね?(ま、実際にはTHE CULTはイギリスのバンドなわけですが、よりアメリカナイズされた「ELECTRIC」や「SONIC TEMPLE」辺りで大ブレイクしたのでね。で、この辺のサウンドに対してアクセルも非常に憧れや嫉妬心を持っているという話もあるしね)

ストレートな曲は確かにSLASH'S SNAKEPIT辺りがやってたことと共通するものがあるし、実際ギターソロなんて聴いちゃうとまんまスラッシュなわけですよ(当たり前の話ですが)。そこからブルーズ色を後退させ、スコット特有の浮遊感(カメレオンみたいにコロコロ変わる声色)が加わることで何か別のものへと変化する。それがVRの持ち味なのかもしれませんね? で、そんな中にあって一際光っているのが、"Fall To Pieces" や "Loving The Alien" のようなスローな曲。スコットのボーカルがちょっとデヴィッド・ボウイを彷彿させるようなイメージで、特に後者はギターがスラッシュっぽくなくて面白いかな、と。

そういえば‥‥STPっぽいから余計にそう聞こえるのかもしれないけど‥‥いや違うよな‥‥あのね、全体的にギターリフが単調な気がします。GN'Rと比べるのは反則だと自分で言っておいてアレですが、バリエーション少ないよね、このアルバムでのギターリフって。その大半がベースとのユニゾンだし。SNAKEPITの時ですらもうちょっと印象的なリフが幾つかあったような気がするんだけど‥‥そこが一番残念な点。ロックがヒットチャートで活躍する機会が減ったこんなご時世だからこそ、スラッシュにはもっと頑張ってキッズがギターを手にしたくなるようなサイコーにイカしたギターリフを増産して欲しかったんだけどね。そこは今後に期待ですかね。あとは‥‥やっぱライヴだな、うん。この手のバンドの場合は、やっぱりツアーを重ねることで更に曲のバリエーションが広がったり、よりライヴを意識した曲作りをするようになるはずだから。そもそもスコット自体がここ数年引き蘢りに近い状態だったから(STP初期に比べれば、ってことね)、現在行われているツアーがこのまま順調に進めば続くセカンドアルバム(‥‥本当にあるのだろうか?)は更に凄いアルバムになるはずなんですよね。だってさ、これだけ凄い野郎が5人も揃ってるんだもん、出来ないはずがないでしょ?

まぁそれまでは、このアルバムを可能な限り大音量で聴くことで我慢することにしましょうよ。どうせGN'Rのアルバムは‥‥ねぇ?



▼VELVET REVOLVER『CONTRABAND』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2004 06 06 05:56 午後 [2004年の作品, Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク

2004/04/02

GUNS N' ROSES『GREATEST HITS』(2004)

GUNS N'ROSES 初のベストアルバム。しかもこれ、メンバーが望んだものではなく、何時まで経っても出る気配のない幻のアルバム「CHINESE DEMOCRACY」('99年頃からだっけ、このタイトルが一人歩きを始めたのは??)までの繋ぎとして、レコード会社が勝手に選曲・リリースしてしまった代物。当然、アクセル・ローズくんはレコード会社を訴えるわけですが、残念ながら負けてしまうわけです。つうかこの訴えについての報道が伝わって来た頃には、既に日本とヨーロッパでは発売直前だったわけですが。

結論から書いてしまうと、個人的には納得のいかない選曲。だけど「ガンズの『ガ』の字も知らない子達に向けては良い選曲かな?」とも思うわけで。要するにこれ、シングルコレクションじゃない? 勿論コンプリートしてるわけじゃないけど(ここに収録されていないシングル曲は "It's So Easy"、"Nightrain" くらいか?)、まぁ'99年の復活以降のライヴでも演奏される機会が多くて、PVにもなってて、尚かつシングルとしてもリリースされヒットした曲を選べば、必然的にこういう選曲になるわな。

勿論、「これ聴くなら「APPETITE FOR DESTRUCTION」聴け!」っていう声もよーく判るよ。実際に俺もそう思ったもん。けどさ、同時に俺は「USE YOUR ILLUSION」の2枚も、そして作品としては中途半端かもしれない「GN'R LIES」も好きなわけ。決してそれらのアルバムの中のベストトラックばかりが集められたわけじゃないし、俺が好きな曲は殆ど選ばれてないわけだけど、それでも全盛期('88~'92年くらいか?)をリアルタイムで通過してない子、手っ取り早く彼らの歴史を知りたい子達にはこれもアリなのかな、と。ほら、THE WHOのベストアルバムだって、満足いくような内容のものってないじゃない?(彼らも殆どがシングルコレクション的なものばかりだしね)AEROSMITHだって、'80年代の復活以降の曲でベスト作れば、バラード集みたいいなのが出来ちゃうじゃない。それと一緒だよ。こういうベストを取っ掛かりにして、気に入ればファーストから聴く‥‥そういう意味での「教科書」‥‥いや、というよりも「副読本」というか「参考書」みたいなものかな?

個人的には、こっちよりも「LIVE ERA '87-'93」を聴いた方が彼らの本質が理解できるんじゃないか‥‥と思うんですが、まぁあれは2枚組だし、手軽に楽しむには今回のベストの方がいいのかな、と(輸入盤だと1,200円程度で買えますからね)。

そりゃね、"Mr.Brownstone" も "Rocket Queen" も "Think About You" も "One In A Million" も "Right Next Door To Hell" も "Double Talkin' Jave" も "Coma" も "Locomotive" も "Estranged" も、そうそう "Oh My God" も入ってないんだけどさ‥‥そりゃね、そんな曲ばかりのベスト盤出されても、正直売れないよなぁ、と。俺しか買わないし、多分。

‥‥と、このベスト盤を肯定したところで、逆にマイナスポイントも幾つか挙げていきますか。

まずね、カバー曲が以上に多い。オリジナルアルバムが4枚(正確には3.5枚か)だからってのは判るけど、よりによってカバー集「THE SPAGHETTI INCIDENT?」から2曲("Ain't It Fun"、"Since I Don't Have You")も収録した他に、ライヴでお馴染みの "Knockin' On Heaven's Door" と "Live And Let Die"、更にアルバム未収録の "Sympathy For The Devil" と、計5曲‥‥アルバムの三分の一以上がカバーって‥‥そりゃないよな、マジで。しかもアルバム未収録が先の "Sympathy For The Devil" だけで、これが「売り」ってのもねぇ‥‥だったら "Oh My God"('99年に映画サントラで急遽発表された新曲)も入れろよ!とか思っちゃうんですが、やっぱり "Oh My God" は既に「CHINESE DEMOCRACY」の音なんでしょうね。それは理解できるんだけどね‥‥

もうひとつ。ガンズらしいグルーヴィーでアップテンポのロックチューンが異常に少ない! つうかそれらってファーストの曲だけじゃん! 如何に「USE YOUR ILLUSION」、いや、「GN'R LIES」での "Patience" 以降、ミディアム/スロウ曲をシングルに選んできたか‥‥ヒットチャート対策でしょうけどね、ここまで多いと‥‥アップテンポの曲、半分以下ですよ!? これでGN'Rの魅力を伝えようって方が無理。いや、勿論これも彼ら(というよりもアクセル)の魅力であり、売りのひとつですよ。けどさぁ‥‥バランス感あってこそのバラードでしょ、彼らの場合。なのに‥‥あーあ。宝の持ち腐れですよ。

あ、もうひとつあった。これはマイナスポイントというよりも、ちょっと気になった点。楽曲のクレジットがオリジナルリリース時と変わってるのが多いのね。ファーストはいいのよ、バンド名義だったからさ(正確にはバンドメンバー5人の名前が列記されている)。けど「USE YOUR ILLUSION」って、アルバムのブックレット見れば判るけど、バラバラなんだよね。イジの個人名義だったり、スラッシュとダフの連名だったり、アクセルが外部ライターと共作してたり、とか。ところがこのベスト盤では全部「アクセル/イジー/スラッシュ/ダフ」の連名。"Yesterdays" のみ、オリジナルにもあったウェスト・アーキンとデル・ジェームズの名前が。これは何を意味するんですか!? 「LIVE ERA '87-'93」まではちゃんとクレジットされてたのにね‥‥不思議だ。ま、この辺はレコード会社のしたことであって、アクセルは一切関わってないからね。だから中途半端なのかも。

とまぁ、最後は作品の内容とは全く関係のない話でお茶を濁しましたが‥‥要するに、音源全部持ってる人は、最新リマスタリングによって若干音がクリアになったかな?というようなこと以外に魅力は見出せないと思いますので、買うなら輸入盤でいいかも。初心者で、それこそガンズの『ガ』の字も知らなくて、普段ハードロックとか聴かないって人は、ある意味このベストから聴くのもいいかもしれませんね‥‥と、そんなアルバムですこれは。最近出た宇多田ヒカルのベストと、要は一緒ですよ。多分。



▼GUNS N' ROSES『GREATEST HITS』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2004 04 02 10:28 午後 [2004年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク

2003/08/06

GUNS N' ROSES『APPETITE FOR DESTRUCTION』(1987)

自分の誕生日にどのアルバムを取り上げようか‥‥毎年悩むんですよね。ま、誕生日くらい休めよ、とか自分でも思うんですけど、なんつーか最近は毎日1枚、何かしら取り上げないと気が済まないというか、スッキリしないんですよね。完全にビョーキ。仕方ないさ、ここまできたら行くとこまで行ってやろうって思ってますよ。

んで、去年って何を取り上げたんだっけ‥‥って思って去年の更新状況を眺めてみると‥‥あ、更新休止宣言してる‥‥そうか、もうこの頃からボロボロだったのか、俺。病院に行ったのは、ここから更に1ヶ月近く経ってからだったんだっけ。丁度フジロックから戻って、精神的に調子悪くなったんだよな。そうかそうか。そう考えると‥‥なんも考えてない今年の俺って、如何に健康体かが伺えるよね。ま、喜ばしいことなんですけどね。

つうわけで、誕生日に何取り上げるかってことで‥‥自分が最も影響を受けたアルバムを取り上げようと思いまして。いや、今月いっぱい、そういった「自分の原点ともいえるような作品で、まだ取り上げてないもの」を片っ端から紹介しよう!と今さっき勝手に決めました。洋楽・邦楽関係なく、10代~20代の頃に出会い、未だに頻繁に聴く、多分この先何十年も聴き続けるであろうアルバム‥‥そういったものを紹介してみたいな、と思います。

まず1発目ということで‥‥ベタですが、GUNS N'ROSESが'87年夏に発表したデビューアルバム、「APPETITE FOR DESTRUCTION」。実はこのアルバムについては何度かレビューを書こうとトライしたことがあったんですよ。で、実は書きかけのレビューってのが手元に残ってて、それを見てみたら‥‥書いたの、去年の8/6だったのね(汗)。何だよ、去年の鬱な俺も、今の俺と同じこと考えてたのかよ!って、さすがに自分の単細胞振りに凹みましたよ。ハハハ。

ま、冗談はこの辺にして‥‥自分にとって『完璧なロックンロールアルバム』というのが、これなわけ。ハードロックの硬質さ、パンクの衝動性と荒々しさ、クラブみたいな狭い空間でも、そして数万人を前にしたアリーナ/スタジアムでも同じように「響く」音。小学生の頃AEROSMITHに出会い、中学に入ってHANOI ROCKSやMOTLEY CRUEに出会った俺が、その「現在進行形」なバンドとして高校に上がった頃に出会ったのが、このGUNS N'ROSES。初めて "Welcome To The Jungle" をPVを観た時の衝撃は今でも忘れられないし、正直なところ拒否反応すら示した程。

だってさ俺、最初このアルバムを聴いた時、本当は苦手だったんですよ。何か上手い表現ができないけど‥‥「えげつない」って感じたのね、このアルバムの音やグルーヴ感を。だから1~2曲目は好きだったけど、残りは正直殆ど聴けなかったのよ、16歳の頃の俺は。

ところが、初めて聴いてから半年くらい経った頃、"Sweet Child O'Mine" のPVがよくテレビ番組で流れるようになって‥‥アブなさ満載だった "Welcome To The Jungle" よりも硬派で、それでいて優しい印象を受けたのよ、曲からもPVの中のメンバーからも。単にファッションの違いってのもあるだろうけど("Welcome To The Jungle" では髪をおっ立てたパンキッシュなファッション、"Sweet Child O'Mine" ではカウボーイスタイルにバンダナ頭に巻いた上にキャップ被るというその後お馴染みのスタイル)、16歳の俺には後者の方がすんなり受け入れられたわけ。

そこからは馴染むの、速かったよ。テープにダビングしたアルバムは擦り切れる程聴き、結局自分でCDを買った程(最初は友人からダビングしてもらったのね)。その後、傷だらけになって2度も買い換えてるし、オリジナルのレイプジャケット復刻盤アナログまで持ってる程、このアルバムには思い入れあるんだわ。多分、同じアルバムを複数枚買ったのって、このアルバムが最初だと思う。どうしても手元に置いておきたい、そんなアルバム。

当然、内容は馴染んでからの俺にとっても、そして今の俺にとっても完璧な内容なわけ。特にアナログA面(1曲目 "Welcome To The Jungle" から6曲目 "Paradise City" まで)の流れは本当に呼吸するのを忘れてしまう程、自分にとって理想的な流れ。もし自分がこういうロックアルバムを作れるのなら、間違いなくこういう流れでアルバム作ると思う。アルバムの真ん中を山場に盛り上がり、後半はミディアムのメロウナンバーやパンキッシュな疾走ナンバー等緩急をつけた流れにして、アルバムの一番最後をミディアムヘヴィなグルーヴィーチューンで閉める。バラードじゃないのね、あくまでロックチューンなわけ。

そうだよな、このアルバムって結局1曲もバラードがないのも特徴なんだよな。せいぜいそれに近い存在といえば "Sweet Child O'Mine" くらいか。バラード大好きだけど、こういう硬派な作品に未だに憧れるんだわ。これ聴けば、何時でも16歳の俺に戻れる、そんな1枚。

ボーカルの声質とか歌い方とか、曲調とかで好き嫌い分かれるタイプの音だとは思うんだけど、ロックンロール好きを自称する人なら、一度は通過して欲しいアルバム。15~6年前、このアルバムがアメリカやヨーロッパや日本を一世風靡したんですよ、今の10代の皆さん。去年の「SUMMERSONIC」に出演した彼等とこのアルバムの彼らは正直、全くの別物だと思ってます。同じ名前だけどね。けど、それでいいと個人的には思ってます。積極的には今のガンズは応援できないけど、だからといってそれを否定するつもりもない。だって、スラッシュもダフもイジーもいないじゃん。それと比べちゃうのは正直可哀想だもん‥‥

やっぱりね、'88年12月に観た初来日公演が自分の中では一生忘れられないベストアクトなのよ。40分で終わったNHKホール公演、その翌日2時間半もの熱演を繰り広げた初の武道館公演。この2本は自分にとって最低であり最高である。そんなライヴ、後にも先にも彼等だけだよ。



▼GUNS N' ROSES『APPETITE FOR DESTRUCTION』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2003 08 06 10:21 午後 [1987年の作品, Guns N' Roses] | 固定リンク