THE HELLO WORKS『PAYDAY』(2007)
いやぁ、ひたすらカッコイイ。予想してたのよりも数十倍カッコよかった。ライブでは何度も目にしてるはずなのに、それ以上だったもんだから、ただただ驚くばかりです。
スチャダラパー、SLY MONGOOSE、ロボ宙という総勢10名から成るスーパーバンド、THE HELLO WORKS。ファンキーなロックバンドをバックにラップするというスタイルは決して新しいものではないんだけど、完成したアルバムは2007年を代表する10枚に入りそうなほどの完成度を誇っています。適度にハードなバンドサウンドと、かなりクールでタイトなフロウの融合。まさかここまでやってくれるとは正直思ってなかったもんだから、嬉しい誤算ですよ。
各アーティスト、ピンではそれぞれ孤高の存在といっても過言ではないアーティストですが、その3組が合体することで単なる足し算ではなくかけ算になっていたという。そのくらい聴きごたえタップリの1枚ですよね。このアルバムはこれまでスチャダラあたりのヒップホップを敬遠してきた日本のロックファンにこそ聴いてもらいたい作品です。ヒップホップファン以上に、ロックファンが手に汗握るような内容じゃないでしょうかね、これは。
スチャダラは去年発表したひさしぶりのアルバム「CON10PO」も素晴らしかったけど、こっちもいいよね。その前は電スチャだったわけだけど……全部素晴らしいんだけど、個人的には一番しっくりくるかもしれない。ってそれは結局、自分が単なるロックファンでしかないってことを言い表してるようなもんだけどさ。
夏フェスなどで彼らを一度でも目にしたことがあるという人。期待以上の出来です。もちろん、まだライブを一度も観たことがないという人も、間違いなく楽しむことができる1枚だと思いますよ。ホント素晴らしい。個人的には「今夜はブギーバック」がなくても、傑作には違いない作品ですね。