2016/12/15

IGGY POP『POST POP DEPRESSION』(2016)

スタジオアルバムとしてはIGGY & THE STOOGES名義での『READY TO DIE』(2013年)から3年ぶり、ソロ名義では意外にも『PRELIMINAIRES』(2009年)以来7年ぶりの新作。『PRELIMINAIRES』がジャズやラウンジミュージック寄り(しかも曲によってはフランス語で歌唱)だったので、どんなロックサウンドが聴けるかと思ったら、想像以上に落ち着いたガレージサウンドでびっくりさせられました。

プロデュースにQUEENS OF THE STONE AGEのジョシュ・オムを迎え、そのジョシュとQOTSAやTHE DEAD WEATHERで活動をともにするディーン・フェルティータ、そしてARCTIC MONKEYSのマット・ヘルダース(Dr)とでバンドを組む形でレコーディング。そのヒリヒリしたガレージサウンドはジョシュならではといった感じで、ポストロックを通過した楽曲群も70年代後半のイギーに通ずるものがあります。

聴く前は『READY TO DIE』のような激しく前のめりなパンクロックを期待してたので、ちょっとだけ肩透かし。ただ、イギーのこれまでの活動歴や前作『PRELIMINAIRES』を踏まえると、こういう作風になるのも納得かな。今作が最後のアルバムなんて噂もありますが、気づけばイギーも69歳。盟友デヴィッド・ボウイも亡くなったことを考えれば、イギーが今もこうやって新作をリリースしてくれること自体が奇跡みたいなもの。曲数こそ9曲と少なく感じるけど、1曲1曲の音楽的密度は異常なまでに高いものばかり。『THE IDIOT』から約40年を経てここにたどり着いたという事実も非常に興味深いです。これがアーティストとしての“スワンソング”になるとはまだ思いたくないけど、仮にそうなったとしても納得してしまえる力作ではないでしょうか。

できれば、この編成でのライブも観たかったなぁ。なんてことをつい先日発売されたライブ映像+音源からなる作品『POST POP DEPRESSION : LIVE AT THE ROYAL ALBERT HALL』を手にして考えてしまいました。こちらについては、改めて触れたいと思います。



▼IGGY POP『POST POP DEPRESSION』
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投稿: 2016 12 15 12:00 午前 [2016年の作品, Iggy Pop] | 固定リンク

2005/04/27

イギー・ポップ、2005年を生きる。

イギー・ポップの歴史をまとめたアンソロジー盤 登場(CDJournal.com)

 「Virgin」からは過去にもSTOOGES時代からその当時までの曲をまとめた1枚ものベストが出てますが、今回はその改訂版みたいな感じかな。とはいっても、増えた大半が過去の代表曲なんですが‥‥ま、この2005年になっても未だにイギー・ポップを聴いたことがないという、そこのあなた! まずはこれでお勉強でしょう!! 6/22リリース予定(国内)。


ストゥージズ、CD6枚組BOXセットが登場!(CDJournal.com)

 何だかスッゲー代物がリリースされますが、これって5年くらい前に出てたボックスとはまた別内容なんですかね? あれも確かレコーディング・セッションの断片を収録したようなものだった記憶が‥‥結局買い忘れてたら市場から消えてしまってたんだっけ。

 何だかよく判りませんが、買います。多分! 6/13リリース(海外)。


ザ・ストゥージズ、来日ライヴがCD化!(CDJournal.com)

 イギーネタ3連発! 去年3月に「MAGIC ROCK OUT」で来日した際に行われたSHIBUYA-AXでの単独公演を収めたライヴCDが英国でリリースされるそうです。これは音源で聴くよりも映像で観た方がいいような気が‥‥マイクを何度も床に叩き付ける音とかもしっかり「完全収録」じゃなきゃ意味ないよね!(そうか?) そういう意味でも絵が付いた方が‥‥ま、俺は買いますけど! 5/16リリース(UK)。


 とにかく、『GOD OF PUNK』だのと賛辞の声が特に最近増えてるような気がしますが、そうはいっても「50過ぎても平気でステージ上でフルチンになっちゃう」ジジイですからね。愛すべき馬鹿野郎ですよ! 馬鹿最高!!



▼IGGY & THE STOOGES「LIVE IN DETROIT」[DVD](amazon

投稿: 2005 04 27 11:16 午後 [Iggy Pop] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/11/25

とみぃ洋楽100番勝負(99)

●第99回:「Search And Destroy」 IGGY & THE STOOGES ('73)

 

遅咲きです。後追いです。この人に関しては、知れば知る程惹かれてしまうという‥‥

 中学の時かな、「BLAH BLAH BLAH」ってアルバムで復活して。その時は「単発でガラガラ声のオッサン」くらいにしか思わなくて。ところがその2年後に出た「INSTINCT」ってアルバムでいきなりやさぐれて。髪は伸びるし、音も荒っぽいし。しかもその時のツアーギタリストが大好きなHANOI ROCKSのアンディ・マッコイだったという‥‥来日したのに行けなかったんだよね。ま、その時はまだイギーの本質がイマイチよく判ってなくてね。

 結局その次に来日した時かな。チッタかどこかで観て‥‥そこで一目惚れしたんだわ。なんだこのオッチャン、俺の親くらいの世代なのにチンコ出すか出さないかギリギリのラインまで革パン下げて、マイクスタンド投げ倒すわ、持ってるマイクでゴンゴン頭叩いたり‥‥ホント、ただのアホじゃんか!って。笑うのを通り越して感動すらしたもの。

 そしてSTOOGESの1st〜2ndアルバムが再発されて。2枚の落差(方やドゥーミーでダウナー、方やパンクでサイケ)に驚きつつも、俺がライヴで最も感動したパンクナンバーが入っていないことに気づくわけですが‥‥それが "Raw Power" や "Search & Destory" といった一連のナンバー。

 イギーはソロで2度、そのチッタ公演と去年のフジロックでのステージを観てて。けど個人的にはやはり間近で観ることができた今年3月のSTOOGESとしての来日公演@MAGIC ROCK OUTが忘れられなくて。あれはいろんな意味で、今年の俺を象徴するライヴだったな、と。改めて自分がどこから来て、今どこにいて、そしてこれからどこへ向かっていくのか。それを気づかせてくれた一夜だったな、と。

 自分はメタル出身だとかパンクの出ですとか、そんな括りだけはしたくない。ただひとつ言えるのは、常に「怒り」を忘れちゃ駄目だってこと。疑問を持つこと、他人と考え方が違うってことを恐れちゃ駄目だってこと。そして‥‥どこまでも「ロック」して「ロール」し続けるんだってこと。あの身体中傷だらけの死に損ないパンク親父は、無言のうちにそんな大事なことを「FUCK」一言の中に詰め込んでいるのです‥‥んなわきゃないか。

 今日も愛してますぜ、親父。(愛を込めて)早くくたばれっ!



▼IGGY & THE STOOGES「RAW POWER」(amazon

投稿: 2004 11 25 12:05 午前 [1973年の作品, Iggy Pop, Stooges, The, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック