2002/05/08

J『go crazy』(2002)

  2001年12月27日、1年前にLUNA SEAが「終幕」したのと同じ日にアルバム「BLOOD MUZIK」をリリースしたJ。そのアルバムにおける某雑誌での取材で記者に「このアルバムにはバンド時代の"Rosier"のような、J得意のキラーチューンがない」というようなことを言われたのを切っ掛けに、すぐさまスタジオに入って作ったのがこの"go crazy"だ、と言われている。その逸話に納得がいく、如何にもJなキラーチューンに本当になっているのだから恐れ入る。つうか、何で敢えてこういう曲をやらなかったんだろうね、アルバムでは(そういう心境じゃなかったのか、はたまた意図的に書かなかっただけなのか)。例の如く、この曲リリース後に行われたツアーでは大盛り上がりの1曲となったそうだし。今から言うのもなんだけど、この曲があるとないとでは次のアルバム、全然違うものになりそうだね。こればLUNA SEA時代の"STORM"や"TONIGHT"にも匹敵するメロウな疾走ナンバーといえるだろう。けど、それだけで終わってないのは一聴してお判りの通り。

  レコーディングにはドラムに元THE BELL'Sの大島馨、ギター(ソロのみ)にDOOMの藤田高志(最初、ベースの諸田氏死去に伴って解散したと思って「元」と付けたのだけど、どうやら3年前に藤田さんはDOOM名義でアルバムもリリースしているようなので現存してるみたいです)というお馴染みのメンツを向かえて、それ以外のベース、リズムギター、ボーカル全てはJが担当している。何故かスコットが叩く曲よりもドラムが生き生きとしてるのは、気のせいかな? というよりも、こういう疾走系の曲はスコットよりも大島の方が合ってるかもしれない(同じような疾走チューンでも前シングルの"Route 666"なんてちょっとモッタリ感があったし)。

  さて、カップリングだが‥‥3曲全部がアルバム「BLOOD MUZIK」収録曲のリミックスバージョンだ。"Gabriel"を手掛けたのは、ニューヨーク在住の日本人DJ、GOMI。かなりテクノ的な味付けがされていて、そのままクラブで流れても何ら違和感ないリミックス。さすが本職。続いて"Twisted dreams"をPOLYSICSのハヤシがリミックス。イントロを聴いた瞬間、「あ、ポリだ」と思ってしまう程に印象的なシンセの音。だけど曲が進むに連れ、原曲を更にアッパーにしたゴツいアレンジに驚く。原曲が英語歌詞なせいもあるけど、なんか以上にカッコイイんだよね、このリミックス。欧米のラウドロックのリミックスチューンみたい。これもクラブで使えそう。そして最後は前シングル曲の"Perfect World"の"HOT remix #002 for J"。手掛けたのは、ホテロックこと、あの布袋寅泰。なんかね‥‥知名度が一番高い割に、一番面白くないんですけど‥‥そういえば、自身のリミックスアルバムも大して(略

‥‥と、ま、まぁ‥‥全部が当たりなんてあり得ないからね、リミックスものは(と話をそらしてみる)。そういえばJは布袋の新作でも1曲ベースを弾いてるみたいだし、いろいろ交流があるみたいだね。出来ればJのアルバムに参加、になんてならない事を祈るばかり‥‥(布袋は嫌いじゃないけど、やっぱり何か違うのね、この場合)。



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投稿: 2002 05 08 11:30 午後 [2002年の作品, J, LUNA SEA, 布袋寅泰] | 固定リンク

2002/05/07

J『Perfect World』(2001)

  2000年12月末のLUNA SEA「終幕」から約1ヶ月後にはもうライヴ活動を再開させたJ。その後定期的に自身が開催するイベントライヴを経て2001年夏にリリースされたのが、この「終幕」後初のシングル。タイトルトラック"Perfect World"と"Route 666"の2曲を収録。ノンタイアップ、何の宣伝もない状態でチャートトップ20入り(19位)を果たす。録音に参加したのはJとドラムのスコット・ギャレット(元THE CULT)のみ。ドラム以外の楽器は全てJが弾き、唄っているということだ。

  さて、その内容だが‥‥タイトルトラックは、昨今のヘヴィロック風の跳ね気味リズムのミドルヘヴィナンバー‥‥って何もJが流行に乗ったわけではなくて、元々この人にはこういう要素があったわけだし。LUNA SEA時代の客入れSEにフジロック前でまだ日本では名の知れていなかったRAGE AGAINST THE MACHINEやKORNを使ったのも彼の趣味だというし、LUNA SEAのラストアルバムとなった「LUNACY」にも収録され、映画007の日本用テーマ曲となった"Sweetest Coma Again"もこの人が作曲だしね。そういう意味では、LUNA SEA末期から地続きで始まった感じがする(INORANが"gravity"~"Won't leave my mind"という流れだったように)。冒頭の英語セリフ部分、そこに被さるギターのハーモニクス音から、なんか映画のサウンドトラックのような印象を受ける。それだけ欧米のラウドロック/ハードロック的な演奏・アレンジを味わうことが出来る‥‥そう、歌が入るまでは(笑)。いや、それでも4年前よりは遙かに成長してるのよ、歌唱力。ただ荒いだけでなく、丁寧に、相手に歌を伝えようっていう意志が見え隠れするし。その辺は'97年のソロ~バンド復帰を経て周りのメンバーから学んだことなのかもしれないけど。でもマジで、これが英語詞だったらそんなに「日本人が演奏するロック」っていう印象ないんだけどなぁ。

  一方、カップリングの"Route 666"は、これまでのJのイメージから想像できるストレートなパンクナンバー。あの5人で演奏すれば間違いなく「LUNA SEAの曲」として通用する(ってJが書いてるんだから当たり前だけど)。取り立てて新しい要素は感じられないんだけど、安心する1曲だね、ファンにとっては。ブリッジ部の泣きメロにはメロディーメイカーとしてのJの特色を感じられるんじゃないかな。ライヴで盛り上がるだろうなぁ‥‥ってこれらの曲って、既にライヴで演奏されてきた楽曲なんだろうね。だから余計に生き生きしてるのかもしれない。

  '97年のソロ作との違いをいろいろ感じる人も多いでしょう。俺も最初聴いた時に「随分きめ細やかな、丁寧な音だなぁ」と思ったもんです。前作「PYROMANIA」にはもっと荒々しい、勢いだけで作ったような印象があったんだけど(音像的に、って意味で)、今回の曲はライヴで披露してきた曲にも関わらず、凄く丁寧なんだよね、いろんな意味で。何となく以前のソロの時は「バンド=大衆へ意志を伝えようとする手段、ソロ=好き放題破天荒」って感じだったのかなぁ、と。で、LUNA SEAがなくなった今、Jはそのふたつを同時にソロ活動の中でこなそうとしてるのかもしれないね。



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投稿: 2002 05 07 11:26 午後 [2001年の作品, J, LUNA SEA] | 固定リンク