2017/12/26

BIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY『CHEAP THRILLS』(1968)

昨日のGRETA VAN FLEETを聴いているとき、あるアーティストのことを思い浮かべました。それが今回紹介するジャニス・ジョプリン。彼女がBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANYやKOZMIC BLUES BANDでやっていたことが、実はLED ZEPPELINよりも近いんじゃないかと。そういう意味では、THE BLACK CROWESとジャニスの中間くらいに位置するんじゃないでしょうか。

ということで、久しぶりに引っ張り出したこのアルバム。1968年という、ほぼ半世紀前(!)のアルバムです。ジャニスはこのBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANYのシンガーとして、前1967年にバンド名と同タイトルのオリジナルアルバムでデビュー(当初はインディーズからのリリースで、のちにメジャーで再発)。続く本作『CHEAP THRILLS』で正式にメジャーデビューを果たし、全米1位を獲得するほどの大ブレイクを果たします。

非常にライブ感の強いアルバムで、オープニングの「Combination Of The Two」なんて完全にスタジオライブ音源なんじゃないかと。その思いに拍車をかけるのが、「Summertime」のカバー。ジャズのスタンダードとして知られるこの曲をブルースロック調にアレンジし、そこにジャニスのファルセットを効かせたセクシーなボーカルが乗る。完璧としか言いようがない名演じゃないでしょうか。

また、本作にはほかにも「Piece Of My Heart」「Ball And Chain」といったカバー曲が収録されており、それらは彼女の代表的ナンバーとして知られています。特に後者はのちのライブアルバムなどでのおなじみかもしれませんね。本作でもこの曲のみライブテイクで収録されており、10分近い名演を楽しむことができます(観客の声援が入っているのでおわかりですよね)

このアルバムを聴くと、一度でいいから生でジャニスの歌を体験したかったと思う人は少なくないはず。そんなこと、絶対に叶いっこないと知っていながらも、そう願わずにいられなくなる。そんな優れものの名作です。現行のCDはボーナストラック4曲が追加されていますが、オリジナルリリースは全7曲(A面4曲、B面3曲)で40分欠けるくらいの長さというのも聴きやすくて良かった。いや、この濃厚な内容なんだもん、それくらいの長さでちょうどいいんですよね。

ジャニスのカタログとしては、のちの復刻版などを除けば、このあとにKOZMIC BLUES BAND名義でのアルバム(1969年)、そして死後の1971年に発表されたソロアルバム『PEARL』のみ。まあ、その『PEARL』も未完成のまま強行リリースされたものですけど。とにかく、彼女の凄みを味わいたいなら、まずはこの『CHEAP THRILLS』を入り口にしてみてはどうでしょう。



▼BIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY『CHEAP THRILLS』
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投稿: 2017 12 26 12:00 午前 [1968年の作品, Big Brother and the Holding Company, Janis Joplin] | 固定リンク