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カテゴリー「Judas Priest」の35件の記事

2021年10月15日 (金)

JUDAS PRIEST『REFLECTIONS - 50 HEAVY METAL YEARS OF MUSIC』(2021)

2021年10月15日にリリースされたJUDAS PRIESTの最新コンピレーションアルバム。

本作はバンド結成50周年を記念して、同日に全世界3000セット限定で発売されたCD42枚組ボックスセット『50 HEAVY METAL YEARS OF MUSIC』から既存曲/テイクと未発表ライブ音源が抜粋されたハイライト盤。全16トラック中7トラックが未発表音源となっており、トータル80分という非常にボリューミーな内容となっています。

いわゆるベストアルバムやグレイテストヒッツとは異なり、その選曲は非常にマニアックなもの。だって、本作には「Breaking The Law」も「Metal Gods」も「You've Got Another Thing Comin'」も「Freewheel Burning」も「Turbo Lover」も「Painkiller」も入っていないんですから。その代わり、3rdアルバム『SIN AFTER SIN』(1977年)から「Let Us Prey / Call For The Priest」、6thアルバム『BRITISH STEEL』(1980年)から「You Don't Have To Be Old To Be Wise」、8thアルバム『SCREAMING FOR VENGEANCE』(1982年)から「Fever」、9thアルバム『DEFENDERS OF THE FAITH』(1984年)から「Eat Me Alive」、12thアルバム『PAINKILLER』(1990年)から「All Guns Blazing」、最新作『FIREPOWER』(2018年)から「Never The Heroes」と、マニアックながらも隠れた名曲たちが選出されており、改めてこのバンドの懐の深さを実感できるのではないでしょうか。

また、既存のライブテイクは「Dissident Aggressor」が『A TOUCH OF EVIL: LIVE』(2009年)から、「Out In The Cold」が『PRIEST... LIVE!』(1987年)から、「Running Wild」が『UNLEASHED IN THE EAST』(1979年)から。こちらのセレクトも通好みで良いんじゃないでしょうか。「Dissident Aggressor」のみここ10年くらいのライブテイクで、ロブ・ハルフォード(Vo)も以前のようにハイトーンが出ない状態ですが、これくらいなら全然アリという内容。問題ありません。

で、気になる未発表ライブ音源。「Victim Of Changes」や「The Green Manalishi (With The Two Pronged Crown)」「Bloodstone」は1980〜82年の録音、「Beyond The Realms Of Death」に至っては1979年のライブ音源ということで、音質や録音状態は決して良好とは言えないものも含まれています。このへんはもうマニアのためのものといったところでしょうか。そんな中でも、「Beyond The Realms Of Death」はニューヨークのThe Mudd Club公演からのテイクで、ほかのライブ音源がホールやアリーナ会場での録音と考えると非常に貴重な1曲ではないでしょうか。ロブのボーカルパフォーマンスもごきげんですしね。そんな貴重な1曲から「The Hellion / Electric Eye」(1986年録音)へ続き、「Sinner」(1988年録音)で締め括る流れは最高の一言。なんだかんだ、終盤には人気曲が並ぶので、最後は安心して聴き終えることができるはずです。

僕自身、3000セット限定のボックスセットを買おうかどうか迷っている間にソールドアウトしていたので、今はこのコンピを聴いて気を紛らわせているところ(笑)。初心者がベスト盤に手を出すなら『METAL WORKS '73-'93』(1993年)や『THE ESSENTIAL JUDAS PRIEST』(2006年)あたりが最適ですが、そこからさらに一歩深みにハマりたかったら、本作はそのマニアックさ含めてオススメではないでしょうか。意外にも、ここ20年くらいに出たコンピの中では一番リピートしている1枚です。

 


▼JUDAS PRIEST『REFLECTIONS - 50 HEAVY METAL YEARS OF MUSIC』
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2021年10月 8日 (金)

JUDAS PRIEST『POINT OF ENTRY』(1981)

1981年2月下旬にリリースされたJUDAS PRIESTの7thアルバム。リリース初出時、UK盤と日本盤およびUS盤はジャケットが異なりましたが、最近はUKオリジナル盤のアートワークに統一されています。あの遠近感含め意味不明な荒野&道路のジャケットの印象で覚えているリスナーも少なくないはずです(笑)。

前作『BRITISH STEEL』(1980年)が、ちょうど同時期にイギリスから勃発したNew Wave Of British Heavy Metal(=NWOBHM)ムーブメントとリンクし、全英4位/全米34位という過去最高順位を記録。また、同作から「Living After Midnight」(全英12位)、「Breaking The Law」(同12位)、「United」(同26位)といったヒットシングルが生まれたことも手伝い、本国イギリスではロニー・ジェイムズ・ディオが加入したBLACK SABBATH、パンクとハードロックを見事な形でミックスさせたMOTÖRHEADらとともに、新世代バンドたちと共闘することになります。

そして、そのメタルの新たな波はアメリカにも飛び火。『BRITISH STEEL』がアメリカでも高評価を得たことで、バンドは次のターゲットをアメリカのマーケットに定めます。

前作でのソリッドなスタイルはそのままに、シンプルなアレンジ/作風はさらに強調され、かつメロディの親しみやすさもより強めていく。アルバム冒頭を飾る3曲(「Heading Out To The Highway」「Don't Go」「Hot Rockin'」)はまさにその方向性を象徴するような楽曲ではないでしょうか。

その一方で、やたらとソフトな印象が強まった「Turning Circles」、ブルースロック的な方向性の「Desert Plains」など、アメリカナイズされた楽曲もしっかり用意。「Don't Go」「Hot Rockin'」のキャッチーさも今思えば、その方向性にある2曲なんですけどね。「Solar Angels」もイントロこそヘヴィさを醸し出していますが、歌メロのわかりやすさはこの一環といえるものでしょう。

ただ、本作の残念なところは、後半に進むにつれて印象に残る曲が少ないこと。序盤の力の入れようと比較すると、より明確かと思います。あと前作では「Rapid Fire」や「Steeler」のように、アルバムの冒頭とラストを疾走感の強いメタルチューンで固めていましたが、今作にはそれが足りない。それ以外の要素は比較的『BRITISH STEEL』の延長線上にあるものなんですが、そのモノ足りなさも本作の低評価につながってしまったのは、致し方ないのかな。本国ではアルバムが最高14位、シングルは「Don't Go」(全英51位)、「Hot Rockin'」(同60位)と低調気味でしたが、アメリカではアルバム最高39位と前作と同程度、シングルでは「Heading Out To The Highway」がBillboard Mainstream Rock Songs(当時はRock Albums & Top Tracks)で最高10位まで上昇と、それなりの成功を収めています。

こういった戦略が、続くアルバム『SCREAMING FOR VENGEANCE』(1982年)と、翌1983年アメリカで開催された歴史的野外フェス『US Festival』での成功につながるわけです。そういった意味では、本作は中継ぎとしてそれなりの役割を果たしたわけですね。その功績含め、たまには本作のことも思い出してあげてください。なにせ「Hot Rockin'」という名(迷)MVを生み出した歴史的価値の高い1枚なんですから……(笑)。

 


▼JUDAS PRIEST『POINT OF ENTRY』
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2021年10月 7日 (木)

KK'S PRIEST『SERMONS OF THE SINNER』(2021)

2021年10月1日にリリースされたKK'S PRIESTの1stアルバム。

その名からもわかるように、このバンドは元JUDAS PRIESTのギタリスト、K.K.ダウニングが2020年に結成した新バンド。当初のメンバーはティム・“リッパー”・オーウェンズ(Vo/SPIRITS OF FIRE、A NEW REVENGE、ex. JUDAS PRIEST、ex. ICED EARTH、ex. YNGWIE MALMSTEEN'S RISING FORCEなど)、レス・ビンクス(Dr/ex. LIONHEART、ex. TYTANなど)といった元JP組を含むこと、バンド名に“PRIEST”のワードを含むことから、K.K.が何をしたいのか想像に難しくなかったと思います。

その後、レスが手首を怪我したことでドラマーがショーン・エルグに交代。トニー・ニュートン(B)、A.J.ミルズ(G)の5人でこのデビューアルバムを完成させます。レスは現在70歳と高齢ですい、今作で表現されているサウンド/演奏を考えたら、このメンバーチェンジはある意味必然だったのかもしれません。

聴いていただければおわかりのように、本作で表現されているのは80年代〜90年代初頭のJUDAS PRIESTを彷彿とさせるクラシカルなヘヴィメタル。まんまと言ってしまえばそれまでですが、ロブ・ハルフォード(Vo)の後釜として“まんま”なボーカルを聴かせたティムと、JP時代もソングライターのひとりとしてバンドに貢献してきたK.K.がいるんですから、そりゃそうなるでしょうね。

ここ数作でモダンさよりもクラシックロック的な側面を強調し続けているJPですが、このKK'S PRIESTも比較的そのラインにいると言えるでしょう。中には「Sermons Of The Sinner」のように、あからさまに「Painkiller」や「Exciter」の冒頭を意識した楽曲もありますしね。この曲といい、“怒りの一撃”的な(SE「Incarnation」に続く)オープニングトラック「Hellfire Thunderbolt」といい、JP時代のカッコよさをうまい形にディフォルメしているように感じました。

……そう、“ディフォルメ”なんですよ。もっと言っしまえば、パロディ。JPっぽいんだけど、やっぱり別モノ。ここにいるのは、あくまでソングライターの3分の1なわけで、そりゃ本家より薄まるのでディフォルメせざるを得ない。そう考えると……なんか余計な要素がチラついて、どうにも素直に楽しめない自分もいるんですよね。

1枚のヘヴィメタルアルバムとしては非常に高品質で、新しさや斬新さは皆無だけど安心して楽しめる。90点に近い良作だと思うのですが、変にJPをちらつかせることで「ああ、大丈夫です……」と気持ちが引いてしまう。「今のJPより良い!」という声もわるのもわかります。そりゃそうでしょう、そこそこ若いメンバーもいるでしょうから、そういった若手からのインプットも多少はあるでしょうから(今のJPにおけるリッチー・フォークナー(G)みたいにね)。

ここまでの完成度で中身も最高。でも、もしこれを“JPを想像させないバンド名”で発表していたら、もうちょっと違った結果や評価が得られたんじゃないか。JP50周年のタイミングに被せてくるのも、アレですし。「Metal Through And Through」とか「Hail For The Priest」「Return Of The Sentinel」とかせっかくの良曲なのに、本当にこのタイトルで良かったのかな……とかいろいろ含めて、相対的に悩ましい1枚です。

 


▼KK'S PRIEST『SERMONS OF THE SINNER』
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2020年8月 8日 (土)

JUDAS PRIEST『BRITISH STEEL』(1980 / 2010)

1980年4月にリリースされたJUDAS PRIESTの6thアルバム。

日本公演の模様を収めたライブアルバム『UNLEASHED IN THE EAST』(1979年)を最後にレス・ビンクス(Dr)が脱退。新たに元TRAPEZEのデイヴ・ホーランド(Dr)が加入し、同ライブアルバムを手がけたトム・アロムがそのままプロデューサーを担当し完成したのが、のちにバンドを代表するこの歴史的名盤になります。

ブルースベースでプログレッシヴなハードロックを展開した初期のスタイルから、前作『KILLING MACHINE』(1978年)で見え隠れし始めたコンパクト&シンプルな作風へと完全移行した今作は、ギターリフの強度を強めることでハードロックからヘヴィメタル的スタイルへと見事に進化。これが当時イギリスのアンダーグラウンドで勃発し始めた「New Wave Of British Heavy Metal(NWOBHM)」ムーブメントと見事に合致し、シーンから好意的に受け入れられ、全英4位という過去最高記録を樹立することになります。特に本作からは「Living After Midnight」(全英12位)、「Breaking The Law」(同12位)、「United」(同26位)とヒットシングルを連発したことも、アルバムの成功を導いたと言えるでしょう。

スピード感の強い「Rapid Fire」でスリリングさを演出したかと思うと、バンドにとって大きな意味を持つテーマソング「Metal God」、キャッチーなアップチューン「Breaking The Law」、ヘヴィさとキャッチーさを併せ持つ「Grinder」や「United」など、すべての楽曲が2〜3分台で構成された聴きやすい構成でアルバム前半はあっという間に終了。「You Don't Have To Be Old To Be Wise」から始まる後半もポップさの際立つ「Living After Midnight」やレゲエを思わせるイントロからヘヴィなサウンドへと移行するアレンジが魅力的な「The Rage」、圧巻のスピードメタル「Steeler」など、聴きどころ満載で全9曲というコンパクトな尺と相まって、興奮して気づいたら終わってる……みたいな1枚と言えるのではないでしょうか。とにかく捨て曲なし。ロブ・ハルフォード(Vo)のボーカルパフォーマンスもノリにノッてるし、バンドのヒリヒリした演奏&アレンジも最高の一言。カミソリをイメージしたサウンドは確かに切れ味抜群なんだけど、同時にポップ&キャッチーさも備わっていることを忘れてはいけません。

オリジナル盤および現行盤はアナログA面が「Rapid Fire」から「United」までの5曲、B面が「You Don't Have To Be Old To Be Wise」から「Steeler」までの4曲という構成なのですが、僕が初めて聴いた80年代半ばは1曲目が「Breaking The Law」に変更され、2曲目から「Rapid Fire」「Metal God」「Grinder」「United」、アナログB面が「Living After Midnight」「You Don't Have To Be Old To Be Wise」「The Rage」「Steeler」という構成で、今とは異なるものでした。これ、実はUS盤の曲順とのことで、この流れに慣れ親しんでしまったものですから、のちにオリジナル盤の曲順に戻ったCDを聴いたときに違和感がしばらく残ったものでした。まあ、シングル曲を各面の頭に置く構成にした意味もわからないではないですけどね。

とにかく、プリーストを語る上で真っ先に挙がるであろうHR/HMの教科書的1枚。80年代のHR/HMシーンが新たな幕開けを飾る、その象徴と言える傑作です。

 


▼JUDAS PRIEST『BRITISH STEEL』
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なお、本作のリリース30周年を記念して2009年には同作完全再現パートを含むワールドツアーが実施され、この模様を収めたライブDVDを同梱したアニバーサリー・エディションも2010年に発売されています。この記念盤、国によっては最新ライブDVDから「Prophecy」を除いた15曲入りライブCDが追加された3枚組仕様も販売されています。こちらのライブディスクはiTunes Storeや一部ストリーミングサービスでも配信されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

プリーストは同ツアーで、2009年10月に行われた『LOUD PARK 09』の初日ヘッドライナーとして来日しており、これがK.K.ダウニング(G)を含む編成での最後の来日となってしまいました。この際、僕は『TV Bros』の表紙および特集の一環としてロブ・ハルフォードにインタビューしており、当日はこの『BRITISH STEEL』のジャケTシャツを着て臨んだことをよく覚えています(ロブもかなり喜んでくれました)。インタビューはライブ当日午後に都内で行い、そのまま幕張入りして夜にはライブ……自分の人生にとっても忘れられない1日になりました。そういった意味でも、このアルバムは自分の音楽人生にとって大きな思い出の1枚でもあります。

 


▼JUDAS PRIEST『BRITISH STEEL: 30TH ANNIVERSARY EDITION』
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2020年5月 2日 (土)

V.A.『RONNIE JAMES DIO: THIS IS YOUR LIFE』(2014)

2014年4月初頭にリリースされた、ロニー・ジェイムズ・ディオのトリビュートアルバム。日本盤は海外に先駆け、同年3月下旬に発売されました。

2010年5月にがんのためこの世を去ったディオを追悼すべく、メタル界の重鎮から次世代バンドまで幅広い層が一堂に会したこのアルバム。全14曲(ボーナストラック除く)中、本作のために録音された未発表テイクは10曲と単なる埋め合わせ的アルバムでないことが伺えます。

そのラインナップもロブ・ハルフォードJUDAS PRIEST)やグレン・ヒューズ(ex. DEEP PURPLE)、SCORPIONSMOTÖRHEAD、ビフ・バイフォード(SAXON)といった大御所からMETALLICAANTHRAX、DOROなど直接的なフォロワー、そしてHALESTORM、コリィ・テイラー(SLIPKNOTSTONE SOUR)、KILLSWITCH ENGAGEなどの次世代アーティスト、さらにはヴィニー・アピス、ダグ・アルドリッジ、ジェフ・ピルソン、ルディ・サーゾ、クレイグ・ゴールディ、サイモン・ライト、スコット・ウォーレンといったDIOオールスターズまで、世代的にもかなり広いものとなっています。

本編ラストに収められたDIO「This Is Your Life」(1996年の『ANGRY MACHINES』収録曲)を除く13曲中、RAINBOWナンバーを選んだのが5組、BLACK SABBATHナンバーが3組、DIOナンバーが5組とやはりRAINBOWへの人気が集中。METALLICAに至ってはメドレー形式で4曲取り上げてますからね。ズルいわ(笑)。

サバス曲は当然すべて80年代の……と思いきや、オニ・ローガン(Vo/ex. LYNCH MOB)は『DEHUMANIZER』(1992年)からの「I」を選ぶ通ぶりを発揮。こちらはジミー・ベイン(B)やローワン・ロバートソン(G)といった旧DIO組も参加しています。この曲、こうやって聴くと思ったほどモダンなテイストが少なくて、80年代のディオ・サバスを踏襲してたんだねと気づかされます。

1曲ずつ解説していたらキリがないので割愛しますが、ANTHRAX「Neon Knights」におけるジョー・ベラドナのモノマネぶりが相変わらず最高なことと、SCORPIONS「The Temple Of The King」が完全に自分のものと化していること、METALLICAメドレーの強引ぶりなどは特筆すべきものがあるかなと。もちろん、ほかの楽曲も最高なので、原曲を知らないリスナーでも楽しめるはずです。

なお、日本盤にはSTRYPERによる「Heaven & Hell」、DIO DISCIPLES(DIO最終ラインナップのディオ抜き)による「Stand Up And Shout」を追加収録。ストリーミングなどのデジタルバージョンではHATEBREEDのフロントマン、ジャスタによる「Buried Alive」を聴くことができます。ここはぜひ、日本盤を手に入れておきたいところです。

 


▼V.A.『RONNIE JAMES DIO: THIS IS YOUR LIFE』
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2020年1月 2日 (木)

banned songs of US radio after 9.11

つい先日、昨年の9月11日に配信されたKERRNG!の記事「HERE ARE THE 164 SONGS THAT WERE BANNED FROM AMERICAN RADIO AFTER 9/11」がTwitterで流れてきたんですね。このリスト自体、これまでも完全版・不完全版問わずさまざまな形で流出していたと思いますし、実際僕も学生時代に湾岸戦争をテーマに「表現の自由」や「自主規制」について卒論を書いていたので、常に気になってチェックしていました。今回の記事も特別目新しさはなかったのですが、急にふと「そういえば、卒論書いてた90年代前半は実際にそういう曲を全部聴くのに相当苦労したけど、今ってストリーミングサービスがあるし、もしかしてこのリストの曲全部聴けるんじゃないかな……」と思ったんですね。

で、実際にプレイリストを作ってみようと思い、検索を開始……始めたのが明け方だったのですが、気づいたら1、2時間でプレイリスト完成。記事中に登場する曲名やアーティスト名に多少の間違いがあったので、ネット上で公開されている同様の記事(結局Wikipediaが一番便利でした)とも照らし合わせつつ、完全なるプレイリストを完成させました。

さすがに全曲ありました。すごいですね、Spotify(今回はApple Music版は作成せず。だって2つも作るの時間かかるし)。RAGE AGAINST THE MACHINEのみ全曲放送禁止だったので、本来なら彼らの楽曲はすべて入れるべきなんでしょうけど、それだと埒が明かないので各アルバムから主要ナンバー1曲ずつ、計4曲を入れることにしました。そこに「Knockin' On Heaven's Door」のみボブ・ディラン版とGUNS N' ROSES版の2曲を用意して、全168曲/11時間14分というアホほど長いプレイリストが完成したわけです(笑)。

一応、アーティスト名アルファベット順、複数の曲がリストにあるアーティストに関しては曲名もアルファベット順で並べてあります。なので、AC/DCみたいにいきなり7曲も続いてしまうこともありますが、シャッフル再生すると普通にラジオ感覚で楽しめるのではないでしょうか……しかも、いい曲ばかりですし。

こんなご時世だからこそ、こういった楽曲を手軽に楽しめる自由をかみしめつつ、今の生活に感謝したいと思います。またいつ、これらの楽曲やほかのヒット曲が放送禁止になるか、本当にわかりませんしね(しかも、あの当時よりも状況的には最悪ですから)。

 

※ブラウザ(記事上)でプレイリストを再生すると100曲しか表示されないようなので、プレイヤー右上のSpotifyロゴをクリックして、自身のSpotifyプレイヤーで再生することをオススメします。

2019年12月25日 (水)

PHIL CAMPBELL『OLD LIONS STILL ROAR』(2019)

MOTÖRHEADのギタリスト、フィル・キャンベルが2019年10月下旬にリリースした初のソロアルバム。

MOTÖRHEAD解散後、自身の実子などを加えて結成したPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSとして活動していたフィル。同バンドではEP2枚(オリジナル作&ライブ作)とオリジナルアルバム『THE AGE OF ABSURDITY』(2018年)を発表していますが、そこから約2年を経て届けられたのがこの初のソロ作です。

そもそも本作は、MOTÖRHEADが活動していた5年前から制作がスタートしており、レコーディングにはPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSにも所属する彼の息子3人も参加しています。

と同時に、MOTÖRHEADの活動を通して出会った多数のミュージシャンたちもゲスト参加。そのメンツは錚々たるもので、ロブ・ハルフォード(Vo / JUDAS PRIEST)、ベン・ワード(Vo / ORANGE BOBLIN)、アリス・クーパー(Vo)、ネヴ・マクドナルド(Vo / SKIN)、ダンコ・ジョーンズ(Vo)、ニック・オリヴェリ(Vo, B / ex. KYUSS、ex. QUEENS OF THE STONE AGE)、レイ・ルジアー(Dr / KORN)、ディー・スナイダー(Vo / ex. TWISTED SISTER)、ミック・マーズ(G / MOTLEY CRUE)、クリス・フェーン(Dr / ex. SLIPKNOT)、ウィットフィールド・クレイン(Vo / UGLY KID JOE)、ベンジー・ウェッブ(Vo / SKINDRED)、マット・ソーラム(Dr / ex. GUNS N' ROSES)、ジョー・サトリアーニ(G)など本当に豪華な布陣。これもMOTÖRHEADでの活動があったからこそですね。

フィル自身が歌ったオープニング「Rocking Chair」こそ緩やかでブルージーなアコースティックナンバーですが、続く「Straight Up」(Vo:ロブ・ハルフォード)は歌うロブに合わせたJUDA PRIEST的な1曲。「Faith In Fire」(Vo:ベン・ワード)や「Walk The Talk」(Vo:ダンコ・ジョーンズ&ニック・オリヴェリ)はストーナーロック的だし、「These Old Boots」(Vo:ディー・スナイダー)は豪快なアメリカンロック調。意外と歌う人に合わせた選曲がなされているようです。

かと思えば、ベンジー・ウェッブにマイナー調のピアノバラード「Dead Roses」を歌わせたり、アリス・クーパーにはモダンな質感のロックンロール「Swing It」を与えていたりと、一筋縄でいかない選曲。うん、面白い。あと、本作で久しぶりにネヴ・マクドナルドの歌声を聴いたけど、やっぱりいいですね。彼が歌う「Left For Dead」もSKIN時代を彷彿とさせるものですし。

そういえば、本作はPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSのときほどMOTÖRHEAD色が強くないのが気になりました(もちろん、曲によってはところどころで“らしさ”は感じられるのですが、あくまでそれがメインではない)。結局、あのカラーはレミー自身の個性だったのかなと。そう思うと、レミーおよびMOTÖRHEADって本当に唯一無二の存在だったんですね。そろそろ彼が亡くなってから4年。またあの喪失感と向き合う季節になりましたね……。

 


▼PHIL CAMPBELL『OLD LIONS STILL ROAR』
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2019年12月24日 (火)

ROB HALFORD WITH FAMILY & FRIENDS『CELESTIAL』(2019)

2019年10月中旬にリリースされた、ロブ・ハルフォードJUDAS PRIEST)のソロアルバム。本作は「ROB HALFORD WITH FAMILY & FRIENDS」名義で発表されており、文字通り彼の家族(弟や甥)や友人たちが演奏に加わっています。

アルバムタイトルの『CELESTIAL』は天空や天空、あるいは神聖さや神々しさを意味するワード。そこからも想像できるかと思いますが、本作はかつてHALFORD名義でリリースした『HALFORD III: WINTER SONGS』(2009年)に続くクリスマス・アルバムなのです。

クリスマス・アルバムというと「ホリデー作品」というイメージからか、非常に朗らかで緩やかな印象をイメージするかと思います。しかし、今作で展開されている世界観はロブ・ハルフォードおよび彼が在籍するJUDAS PRIESTの持つイメージそのもの。つまり、HR/HMのテイストを維持しつつクリスマスの世界観が描かれているわけです。

全12曲(オープニングSE含む)中、オリジナルナンバーは4曲。オープニングを飾る「Celestial」は続く「Donner And Blitzen」への序章にあたるインストなので、実質歌モノ・オリジナル曲は「Donner And Blitzen」「Morning Star」「Protected By The Light」のみとなります。それ以外は純粋なクリスマスソングやクリスマスにまつわるスタンダードナンバーで、中には「Joy To The World(もりびとこぞりて)」みたいな誰もが知る曲も含まれています。

まあとにかく、冒頭の「Donner And Blitzen」からして最近のJUDAS PRIESTや70年代のハードロック時代のプリーストに近い曲調/サウンドなので、クリスマス・アルバムだからといって気構える必要はないかなと。ダーク&スローな「Away In A Manger」のあとにメジャーキーのミディアムバラード「Morning Star」が並ぶ構成は最近のプリーストではまずない流れ/曲調ですが、ロブのソロとして捉えれば全然アリなのではないでしょうか。

かと思うと、続く「Deck The Halls」ではザクザクしたギターリフにタイトなリズムが絡み合い、そこにアグレッシヴなロブのボーカルが乗る。「Joy To The World」もしっかりプリースト調にアレンジされているけど、曲が持つキャッチーさとスタンダード感に思わずニヤリとするはず。これを真顔で真剣に(あるいや楽しげに)歌うロブの姿をイメージするだけで、白米5杯はペロリといける……はず(笑)。

ラストのオリジナル曲「Protected By The Light」は2分にも満たない、オルガンやストリングスをバックに朗々と歌うロブを堪能できます。これもアリだな……と素直に思えるのは、きっと今現在ロブおよびプリーストの状況が良好だからこそ。ここ数日間はもちろんのこと、年の瀬に向けて思いっきり大音量で楽しみたい、メタル流クリスマス・アルバムの傑作です(1年を通して楽しめる内容ではないので、年間ベストには選ばないけど)。

 


▼ROB HALFORD WITH FAMILY & FRIENDS『CELESTIAL』
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2019年4月 1日 (月)

『DOWNLOAD JAPAN 2019』@幕張メッセ(2019年3月21日)

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初開催の『DOWNLOAD FESTIVAL』の日本版、いざ蓋を開けてみたら大盛況でしたね。当初はチケットが売れてないなんて話もありましたし、オジー・オズボーンのキャンセルで開催危ういんじゃ?なんて悪い噂も飛び交うほど。けど、これだけ入ったんだったら、来年も大丈夫なんじゃないか?って気がしてきました(もっとも、それだけ魅力的なアクトが揃えばの話ですが)。

今回は雑誌のレポで入ったので、そちらの発売前に詳細なレポを書いてしまうのはルール違反。ということで、ここでは記録として簡単なメモ程度で収めておきたいと思います。

 

LIKE A STORM

ディジュリドゥメタル! ステージ中央にフロントマン、その左右にV字にクロスしたディジュリドゥ2本×2セット。ダウンチューニングのギターだけじゃ足りない“下”を補う、イマドキの低音は心地よいったらありゃしない……けど、序盤はよく聞こえなかったけど(苦笑)。まだアルバム2枚、曲調が似たり寄ったりなのが玉に瑕か。でも良い曲多いよね。

00. Intro
01. Pure Evil
02. The Bitterness
03. Solitary
04. Complicated (Stiches & Scars)
05. The Devil Inside
06. Love The Way You Hate Me


AMARANTHE

ライブ初見。ボーカル3人は多い……けど、ちゃんと役割が振り分けられているし、1人がフィーチャーされている間はほかの2人が休憩できるというフレキシブルさはなかなか。女性シンガーが良い声してたのと、本当に曲が良い。そりゃ売れるわけだ。納得のステージでした。

00. Helix Intro
01. Maximize
02. Digital World
03. Hunger
04. Amaranthine
05. GG6
06. Helix
07. Drop Dead Synical
08. Call Out My Name
09. The Nexus


MAN WITH A MISSION

唯一の日本代表(と、言ってもいいよね?)、かつ非メタルバンド。頭の固いメタルファンから拒絶されるんじゃ……と思っていたけど、さすが百戦錬磨のライブバンド。いざライブが始まれば、自分たちのペースで、自分たちの空間をしっかり作り上げる。最後の「FLY AGAIN」での手ふり、みんな完璧だったもんね。ホッとしました。

01. database
02. Broken People
03. Get Off of My Way
04. Dead End in Tokyo
05. Raise your flag
06. Left Alive
07. Take Me Under
08. FLY AGAIN


HALESTORM

リジーが男前すぎて……完全に21世紀のジョーン・ジェットでした。「Love Bites (So Do I)」では同名バンドLOVEBITESのフロントを担うasami嬢がゲスト参加。リジーに負けないパワフルさで場を盛り上げました。あと、彼らはメタルというよりは埃っぽいアメリカンロックなんだなと、ライブで聴いて再認識。次はフルセットで観たい!

01. Black Vultures
02. Mz. Hyde
03. Love Bites (So Do I) [with asami from LOVEBITES]
04. Tokyo
05. Amen
06. Do Not Disturb
07. Drum Solo
08. Freak Like Me
09. Uncomfortable
10. I Miss The Misery


ARCH ENEMY

ごめんなさい、朝からずっと立ちっぱなしだったので、ここで休憩。外で食事をとりながら音だけ聴いてました。5月にBLACK EARTH来日があるからか、初期曲はゼロ。日本人、みんなARCH ENEMY好きなのね。ラストの「Nemesis」だけじっくり観たけど、やっぱりカッコいいわ。

00. Set Flame To The Night
01. The World Is Yours
02. Ravenous
03. War Eternal
04. Blood On Your Hands
05. You Will Know My Name
06. Dead Eyes See No Future
07. The Eagle Flies Alone
08. As The Pages Burn
09. Dead Bury Their Dead
10. No Gods, No Masters
11. Nemesis
12. Enter The Machine (outro)


ANTHRAX

何気にベストアクトでは? 客の盛り上がり然り、ステージ上の熱量然り。PANTERA始まり&終わりはズルい。あと、久しぶりにライブで聴いた「Be All, End All」が最高すぎました。何度観ても良いバンドは良い。それで十分。

01. Cowboys From Hell (intro) 〜 Caught In A Mosh
02. Got The Time
03. Madhouse
04. Fight 'Em 'Til You Can't
05. I Am The Law
06. Be All, End All
07. Evil Twin
08. Antisocial
09. Indians 〜 Cowboys From Hell (outro)


GHOST

期待のGHOST。ステージセットや演出含め、完全に独自路線。メロウなハードロック感はどこかアリス・クーパー的。けど、ANTHRAXの後というのは分が悪すぎ。せめてSUM 41の後なら……ほかのお客ももっと引き込めたのでは。いや、僕は存分に満足しましたけど、もっと熱狂的な盛り上がりが観たかったな。

01. Ashes
02. Rats
03. Absolution
04. Ritual
05. From The Pinnacle To The Pit
06. Faith
07. Cirice
08. Miasma
09. Year Zero
10. Mummy Dust
11. Dance Macabre
12. Square Hammer


SUM 41

完全な休憩タイム。最後の2曲だけ観ました。代表曲が多いと、ジャンルは少し外れても盛り上がることは盛りがるのね。彼ら目当てのファンも少なくなかったようですし。

01. The Hell Song
02. Over My Head (Better Off Dead)
03. Motivation
04. We're All To Blame
05. Walking Disaster
06. Underclass Hero
07. No Reason
09. We Will Rock You
10. In Too Deep
11. Fat Lip
12. Still Waiting


SLAYER

ちょっと複雑な気持ちに。最高のステージだったんだけど、ラストのトム・アラヤによる日本語MCで感傷的な気分に。「どうせもう一回来るでしょ?」と高を括ってたけど、あれで一気に「本当に最後だ」と嫌でも実感させられた。帝王らしい潔い終焉でした。

00. Delusions Of Saviour
01. Repentless
02. Blood Red
03. Disciple
04. Mandatory Suicide
05. Hate Worldwide
06. War Ensemble
07. Jihad
08. When The Stillness Comes
09. Postmortem
10. Black Magic
11. Payback
12. Seasons In The Abyss
13. Born Of Fire
14. Dead Skin Mask
15. Hell Awaits
16. South Of Heaven
17. Raining Blood
18. Chemical Warfare
19. Angel Of Death


JUDAS PRIEST

4ヶ月ぶりのプリースト。ちょっと前に「Killing Machine」をやったって話があったから、日本でも……と思っていたら、気合い入れて半分近くセットリスト入れ替わってる! しかも選曲がマニアック! これはこれでアリ! あと、東京公演では聴けなかった「he Hellion 〜 Electric Eye」を堪能できたのはうれしかった。やっぱこれでしょ?

01. Firepower
02. Delivering The Goods
03. Sinner
04. The Ripper
05. Evil Never Die
06. Bloodstone
07. Saints In Hell
08. No Surrender
09. Turbo Lover
10. Devil's Child
11. Killing Machine
12. Some Heads Are Gonna Roll
13. Guardians 〜 Rising From Ruins
14. Rapid Fire
15. Hell Bent For Leather
16. Painkiller
--ENCORE--
17. The Hellion 〜 Electric Eye
18. Breaking The Law
19. Living After Midnight

2019年3月 3日 (日)

ARCH ENEMY『COVERED IN BLOOD』(2019)

2019年1月に発表された、ARCH ENEMYのカバーアルバム。バンド初期からシングルのカップリングやアルバムのボーナストラックとして収録されてきた歴代のカバー曲を1枚にパッケージした作品で、その内訳も初期3作のヨハン・リーヴァ時代、ブレイクのきかっけを作ったアンジェラ・ゴソウ時代、現在のアリッサ・ホワイト=グラズ時代と3世代にわたる、ある種のオールタイム“裏”ベストアルバムとなっています。

取り上げられているカバーはIRON MAIDENJUDAS PRIESTEUROPEMEGADETH、MANOWAR、QUEENSRYCHEPRETTY MAIDSSCORPIONSKISSなど彼らのルーツにあるHR/HMバンドからG.B.H.、DISCHARGEといったハードコアバンド、SKITSLICKERS、ANTI-CIMEX、MODERAT LIKVIDATIONという地元スウェーデンのハードコア/クラストコアバンド、マイケル・アモット(G)がかつて在籍したCARCASS、そしてTEARS FOR FEARSやマイク・オールドフィールドといったポップ寄りまで、バラエティに富んだもの。JUDAS PRIEST、IRON MAIDEN、EUROPE、SKITSLICKERSはボーカリスト違いで複数選ばれているものもあります。

全24曲中、M-1「Shout」からM-11「City Baby Attacked By Rats」までがアリッサ時代、M-12「Warning」からM-20「Symphony Of Destruction」までがアンジェラ時代、ラスト4曲がヨハン時代としっかりブロック分けされているので、そこまで違和感を感じることはないかと。特にアリッサ時代はM-5「Nitrad」から「City Baby Attacked By Rats」までのパンク/ハードコアのカバーが続く流れで統一感を作るなど、構成も考えられていますしね。

ARCH ENEMYの活動を追っているリスナーには、すべて既出で所持している音源ばかりでしょう。しかし、こういった“ファン”アルバムは出すことに意味があるので、そこに文句をつけるのは野暮というもの。そんな中、M-1「Shout」は昨年発売されたアナログボックスセット『1996-2017』やアナログ7インチ盤「Reason To Believe」に収録されていたものですが、CD化はこれが初めて。原曲をよりヘヴィにしたアレンジはどことなくツェッペリン「Immigrant Song」に似ていて、DISTURBEDのカバーバージョンとは違った味わい深さがあります。

そのほかのカバーに関しては原曲まんまのものから凝ったアレンジのものまでさまざまですが、基本的には原曲に対する愛情が強いものが多い印象です。個人的にはPRETTY MAIDS「Back To Back」、EUROPE「Wings Of Tomorrow」、CARCASS「Incarnated Solvent Abuse」、IRON MAIDEN「Aces High」がお気に入りです。

ちなみに、CDブックレットにはマイケル・アモットによる各曲の解説入り。残念ながら日本盤はおろか、配信&ストリーミングもなしの本作ですが、特にストリーミングに関しては過去作もゼロなので、これを機に動いてほしいものです。



▼ARCH ENEMY『COVERED IN BLOOD』
(amazon:海外盤CD / 海外デラックス盤CD

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