2003/05/20

JUN SKY WALKER(S)『WALK TOWARDS THE FUTURE ~JUN SKY WALKER(S) BEST~』(2003)

  「'88年5月21日の衝撃から15年‥‥」だそうですが、果たして本当に衝撃だったのかどうかは別として、まぁとにかく15年も経ったわけですね。そして解散からも早6年。そう考えると結構時間が経ってるのね。しかもその6年の内、最初の5年くらいは再評価されることもなく、完全に忘れ去られていたような気さえするのに‥‥

  '80年代後半から約10年に渡ってメジャーシーンで活躍した、JUN SKY WALKER(S)。聴きやすい/判りやすい楽曲と甘いルックスを武器にシーンに登場し、尚かつバンドブームに後押しされ、結果としてはアルバムやシングルをチャートの1位に送り込んだり、武道館公演を何日間も実現させたり、とにかくピーク時の彼等の人気は凄いものがありました。それこそ今の「青春パンク」と括られるバンド群と同じように。

  このアルバムはデビューから15年経った'03年5月21日に、現在活躍する若手バンドによるジュンスカのトリビュートアルバム「WALK TOWARDS THE FUTURE」と同タイトルのベストアルバム。収録曲は、そのトリビュートアルバムに入っている原曲を、トリビュート盤と同じ曲順に収録するという、正にトリビュート聴いて興味を持った若いリスナーの為の教科書的内容となっています。実際、ジュンスカの旧譜って廃盤が多いんですよね。TOY'S FACTORY時代のオリジナルアルバムって全滅みたいだし、EPIC移籍後の3枚も生産中止状態で在庫のみらしいし。解散時にリリースされたベストアルバム「MY GENERATION」がまだ生きてるようだけど、ベスト盤だけってのもねぇ。当時を知るファン(俺)としては、やはり初期の2枚(「全部このままで」「ひとつ抱きしめて」)はマストなので、是非再発して欲しいんですが‥‥

  正直言ってしまえば、ベスト盤としては内容が中途半端です。もっといい曲/人気曲は沢山あるし、これならまだ先述の「MY GENERATION」をオススメするんだけど(収録曲自体もこのベストと10曲以上ダブってるし)、まぁあくまで「トリビュート盤との対比」が目的なので、これはこれで良しとしますか。値段的にもお手頃(税込み2,200円)だし。

  結論から書いてしまうと、これを先に聴いてしまうと旧世代の方々(全盛期にファンだった人達)はトリビュート盤のカバーが物足りなく感じるんじゃないでしょうか? 実際、俺は最初両方買うつもりで店頭でトリビュートを視聴したんですが‥‥ああ、まんまじゃん、と。確かにゆず辺りは独自の路線で変化球を放ってますが、基本的にあのメンツでこの選曲だもん、どうあがいてもオリジナルを超えることはないよなぁ‥‥と、最初から思ってたんですね。で、実際(俺が感じるには)その通りだったと。だから懐かしさもあってベスト盤だけ買ってしまったんです。

  ジュンスカを知らない世代がもしこのアルバムを聴いたら、きっと昨今ヒットチャートを席巻している幾多のバンド達を思い浮かべるんじゃないでしょうか。あえて固有名詞は挙げませんが、彼等は間違いなくジュンスカ・チルドレンですよね(実際、ファンを公言しているバンドもいますし)。つうか、まんまじゃねぇか、と。そういう意味では、全然古くさく感じませんよね、このベスト盤に収められた楽曲は。確かに録音の悪い楽曲等は時代を感じたりもするんですが、基本的には全然「あり」でしょう。つうか"すてきな夜空"とか"START"とか"声がなくなるまで"、"白いクリスマス"辺りは今、タイアップ付けてCMで流してシングルカットすれば、普通にヒットしちゃうんじゃないでしょうか。そんな普遍性を、今改めて聴いてみて感じるわけです。

  青臭い歌詞をパンク調ロック/ビートロックに載せ歌う。それを「青春パンク」と言い切ってしまうのなら、きっとジュンスカこそが「青春パンク」のルーツであり親玉なんでしょう。けど、個人的にはそんなのどうでもいいや。良いか悪いか、その判断基準で彼等を見るなら間違いなくジュンスカは良い曲を連発する良いバンドだったからね。

  個人的には、本当に久し振りに聴いたもんだから‥‥懐かしさ以上に新鮮だったんだよね。俺がちゃんと聴いてたのって、アルバムだったら多分「START」辺りまでだから‥‥'91年前半頃か。多分この頃もライヴ行ってたもんなぁ。後はテレビやラジオで流れる新曲に耳を傾ける程度で、更にベースの寺岡呼人が脱退した後は完全に興味を失っちゃったんだよなぁ‥‥高校の頃はバンドでコピーもしてたし。"全部このままで"、"いつもここにいるよ"、"JACK & BETTY"、"MY GENERATION"辺りはやってたのかなぁ‥‥今でもカラオケに行くと"すてきな夜空"や"声がなくなるまで"、"歩いていこう" 辺りは普通に歌うもんなぁ、「青春パンク」と関係なしに。

  ‥‥おっと、年寄りの昔話になっちまったぜ。ま、これを読んで喜ぶのは恐らく俺と同年代で当時バンドブームに夢中だった人くらいなのかな? 出来れば今の10代の子達にこそ新鮮な気持ちでこのベスト盤に接して欲しいなぁ‥‥と思ってます。

  最後に。このアルバムジャケット。これはジュンスカっぽくない! これじゃまるで「ゆず」じゃねぇか。ジュンスカっていったら、やっぱり4人の顔ジャケでしょ!(で、意味がありそうでなさそうな英文がズラズラと書いてあったりして。そしてそれを受け継いだのが、同じレコード会社で尚かつ初期は同じ事務所だったMr.Childrenだったという。へっ、そんな豆知識は要りませんか?)



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投稿: 2003 05 20 12:00 午前 [2003年の作品, JUN SKY WALKER(S)] | 固定リンク