2017/12/11

KATMANDU『KATMANDU』(1991)

FASTWAYの初代ボーカリスト、デイヴ・キングとASIAの2代目ギタリスト、マンディ・メイヤーを中心に結成された4人組バンドKATMANDU。彼らが1991年初頭に発表した唯一のアルバムが本作です。

当時、伊藤政則氏が自身のラジオで大プッシュし、「Ready For The Common Man」がよくオンエアされたのをよく憶えています。また、MVを流す番組では「When The Rain Comes」もオンエアされ、所属レーベルのSonyが本格的にプッシュする新人だったことが、こういった事実からも伺えると思います。

マンディ・メイヤーはその後GOTTHARDを結成しますが、本作からはその片鱗も伺えます。アルバムは全体的にデイヴ・キングのソウルフルなボーカルを効果的に生かしたブルースフィーリングの強い、それでいてメロディアスなハードロック。オープニングの「The Way You Meke Me Feel」の豪快なサウンドから、そのあたりは伺えることでしょう。が、本作はそれにとどまらず、U2のカバー「God, Part II」(キーを上げることでワイルドなハードロックに昇華)、ポップなメロディが印象的な「Love Hurts」、アコースティックギターとオルガンの音色が心地良いバラード「Sometimes Again」と佳曲が続きます。

そして、前半のハイライトとなる「When The Rain Comes」。ソウルやブルースのテイストが強く打ち出されており、デイヴの歌唱力もあってかどこかLED ZEPPELINやジャニス・ジョプリンを彷彿とさせます。それに、KINGDOM COMEほどカクカクしておらずグルーヴィー。「Sometimes Again」から「When The Rain Comes」、さらにアコースティック小楽曲「Heart And Soul」の流れは、例えば当時のGREAT WHITEにも通ずるものがあると思うのです。

後半は日本でも人気の高い「Ready For The Common Man」からスタート。つい最近国内ソニーから発売されたHR/HMコンピにもこの曲が収録されていましたね。ゴスペルを思わせるアカペラコーラスから始まるこの曲は、確かに日本人が好きそうな“メロディアスさ”と“ドラマチックさ”が詰まった1曲だと思います。ただ、個人的にはそこまで評価は高い曲ではなく……ごめんなさい。完全に好みの問題ですよね。もちろん、良く曲だとは思いますが、それよりも「When The Rain Comes」のほうが好きだと感じるのは、単純に楽器弾きの性なのでしょうか。

そして、終盤に向けてもかなり佳曲が多く、正統派ハードロック「Only The Good Die Young」、パワーバラード「Let The Heartache Begin」、マイナーコードのミディアムチューン「Medicine Man」、ハネ気味のリズムが気持ち良い「Pull Together」、パーカッションとギターリフの絡みがカッコ良いアップチューン「Warzone」と、とにかく1曲1曲がしっかり作り込まれており、非常に聴き応えのある1枚です。

残念ながら、彼らは本作リリースからしばらくして解散。アルバム後には来日公演も実現しましたが、僕は行ってません。

本作はしばらく廃盤状態。当然、デジタル配信やストリーミングでアルバムをまるまる聴くことはできません。が、「When The Rain Comes」と「Ready For The Common Man」のみコンピ盤で聴けるので、下に貼っておきますね。アルバム自体は中古CDショップですぐに見つけられると思うので、上に挙げたようなバンドやBLUE MURDERあたりが好きな人、GOTTHARDのファンは機会があったらチェックしてほしいと思います。



▼KATMANDU『KATMANDU』
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投稿: 2017 12 11 12:00 午前 [1991年の作品, Katmandu] | 固定リンク