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2001年8月 8日 (水)

「FUJI ROCK FESTIVAL '01」DAY 1@苗場スキー場(2001年7月27日)

◎JOEY RAMONE TRIBUTE (at GREEN STAGE / 10:30~11:00)

  「ライブ開始30分前に、先頃亡くなったジョーイ・ラモーンの追悼式を、フジロックのやり方でやる」とスマッシュの日高社長(大将)が言っていたので、RAMONES好きだし前行って観てみようと思い、出来るだけ前の方へ。

  まずMCのふたりがしゃべり、その後大型スクリーンを観てほしいと言って引っ込む。すると、聴き覚えのある、あの音楽が。映画「荒野のガンマン」の有名がタイトルナンバーが。ご存じの方も多いと思うが、これこそRAMONESのライブには欠かせない1曲なのである(METALLICAもRAMONESの真似をして、この曲使ってたっけ)。スクリーンには、ジョーイが元気だった頃の姿、RAMONESのライブシーンをコラージュ的にフューチャーしたものだった。と同時に、天井から懐かしのRAMONESのロゴが入った垂れ幕が。これ、本物?

  曲が終わり、拍手。そして大将が現れ、挨拶。ステージ袖から、これまでRAMONESのイラスト・デザインを手掛けてきた人が登場し、挨拶。残りのRAMONESメンバーから預かってきたという手紙を読む。続いて大将がそれを日本語に訳す。ここで先の垂れ幕が本当にライブに使っていたもので、現在「ROCK'N'ROLL HALL OF FAME」に寄与されていたのを借りてきたそうだ、これだけのために。

  続いてツアーマネージャー、そして同じニューヨーカーのパティ・スミス・バンドのギタリスト、レニー・ケイも登場し、それぞれメッセージを観客に伝える。ツアマネはジョーイの母親と弟からの手紙も持参し、読み上げる(全員のメッセージを大将はその場で日本語に訳して伝える)。

  これらのコメントを聞いて、如何にジョーイが日本を、日本食を、日本人を愛していたかが伝わってきたし、単純に感動した。そして大将は最後に「湿っぽく送るのはフジロックらしくない。フジらしいやり方でジョーイを送り出してやろう」と言って、ステージに1本のマイクスタンドが運ばれる。やけに身長が高い人用だなぁと思っていると、流れてきたのは「Blitzkrieg Bop」。スクリーンには再びRAMONES時代のジョーイの姿とライブシーン。曲に合わせて大暴れする俺。当然「HEY, HO, LET'S GO!」のかけ声と共に。RAMONESは1992年だったか1993年だったかに一度観ただけだが、バンドで何度もカバーした経験があるので、それなりに思い入れがある。というより、パンク好きな人でRAMONES嫌いな人っているの? 苗場に来たからには、この曲で暴れるのは義務なのだ。


◎KEMURI (at GREEN STAGE / 11:00~11:50)

  やっぱりフジに来たからには、一番デカいグリーンステージでスタートしなくちゃ。今年は3日間共、日本の「パワーバンド」でスタートする、という話を事前に聞いていた。初日はKEMURIだ。スタートする前に、ボーカルが「再び今日、フジロックに出演でき、さらにこんなに大きな舞台のトップバッターをやらせてもらえることに感謝する」というような喜びと感謝の言葉の述べてから、いよいよ「PMA (Positive Mental Attitude)」という、KEMURIの姿勢を代弁する曲からスタート。のっけからモッシュ&だいぶの嵐。俺もその中に巻き込まれる。笑顔でやんの、俺。ギターのザクザク感も、ブラスの音色も気持ち良すぎ。

  途中、レゲエ調のインストを挟んでヒートアップした観客をクールダウンさせてから、再び代表曲の連発。秋に出る4作目のアルバムからもいち早く2曲を披露。特に目新しい要素は皆無だが、このバンドは変わらずにこのままのスタイル/姿勢で続けて欲しいと思う。そして願わくば、来年もこの大自然の中で感じたい音楽だと素直に思った。正直、こんなに惹かれるとは思いもしなかった。これは大きな収穫だった。


◎EGO-WRAPPIN' (at WHITE STAGE / 14:20~15:00)

  ホワイトステージは2年前とあまり変わっていなかった。あれ、前はスクリーンとかなかったっけ? 客も一昨年とは大違いで、結構入ってる。真ん中よりちょと前あたりで、最初は様子を伺う。印象としては、ジャズやブルーズ、ロック色が濃いジャズやブルーズといった感じ。もし今ビリー・ホリディが音楽をやっていたら、きっとこんな音を出すんじゃなかろうかっていうイメージの音。けどジャズロックとかブルーズロックとか、そういうのともちょっと違う。独特な「色」を持ったユニットだと思った。

  とにかく、踊ってナンボの音楽。日中の炎天下の中で聴くタイプの音楽だとは思わないが、最後まで気持ちよく踊らせてもらった。ボーカルの歌声が気持ちよく伸び、心に響く。その上手さに唸りながら、連鎖するように前へ前へと進んでいき、踊り狂っう自分。お洒落だとかクールだとか、彼らをそういう上品な言葉で表現することは簡単だ。けど、自分にはもっとどぎつい「黒さ」のようなものが感じられた。それは音楽的要素としての「黒さ」ではなく、もっと人間の暗部、決してネガな音楽をやっているわけではないのだが、何故かそういうものを感じてしまう。これは家でCD聴くよりも、クラブや小さい小屋でライブを楽しむ音楽だな。


◎くるり (at FIELD OF HEAVEN / 14:20~15:20)

  昨年のフジロックでは、ここFOHで奥田民生が演奏した際にやはり規制がかかる程人が入ったそうだ。「あのFOHが人でごった返してるって?」と半信半疑だったが、この時くるりを観に足を運んで、それがどういう意味なのかがよく判った。本当に後ろまで人でビッシリなのだ。

  俺が着いた時点でエンディング近くだったようで、すでに「ばらの花」がスタートしていた。この1曲が聴けただけでもよかった。昨年のサマソニにも出演してるが、そのときとは状況が変わってきている。すでに彼らはホワイトやグリーンでも何ら問題のない存在なのだ。

  ステージにはサポートのギタリストを入れた4人。「ばらの花」の後は、この日の為に作ったという「変な曲」(岸田・談)を披露。不協和音や怪しいコーラスが入る、殆どインストと言っていい曲。一応歌っているのだけど、歌詞らしい歌詞はなく、うめき声というか何というか……おふざけソングですな、これ。途中でフロント3人が同じアクションを取って踊ったりして、そしていきなりプツリと曲は終了し、くるりのステージも終了。


◎ミラクルヤング (at FIELD OF HEAVEN / 16:00~17:00)

  ボーカルは元INU、現在作家として活躍中の町田康(元・町田町蔵)、ギターにシアター・ブルックの佐藤タイジ、ベースが現在清志郎のラフィータフィーでも活躍中の藤井裕。このメンツでしびれた人、或いは「町蔵は何をやるつもりなんだ?」といった興味本位でここまで来た人。当日のFOHはこの2タイプの方々で埋め尽くされるはずだった。が、実際にはさっきのくるりでの規制がウソのような閑散振り。裏はグリーンでASIAN DUB FOUNDATION~TRAVISだもん。そりゃそっちに行くわ。

  ドラムとベース、そしてギターが登場して、軽くジャムセッション。カッコイイ! どこからが本番でどこまでがサウンドチェックなのか判らないくらい自然にスタートした。そして町田がアコギを首からぶら下げて登場。「ア~アァアァア~」っていう‥‥何だっけ、ほら、よく耳にする‥‥学校の音楽の授業とかでもやるクラシカル曲‥‥超有名な曲なのに、タイトルど忘れ。とにかくその曲をアレンジして、メロディーラインをア~だけで歌い通す町田。バックの演奏がフュージョン+ハードロックって感じで、ちょっとCHARあたりを彷彿とさせる。けどあそこまでジャジー&ブルージーでもないんだけど。ちょっとアレンジのせいで、ふとRAINBOW版「Somewhere Over The Rainbow」を思い出したのは、俺だけだろうか?

  前半はタイジの魅せ場満載で、町田の影が薄かった。タイジ、チョーキング一発決めれば右手を天に向け仰け反るし。ちょっとリッチー・ブラックモアと印象が被った。ギターヒーローらしいギターヒーローを久し振りに観た感じ。当人は本家であるシアター・ブルックでは歌も歌ってるわけだから、普段はここまで動けないはず。つうことは、フロントマンとして鬱積してたものが多少なりあったってことか。

  曲もリフ主体の70年代的ハードロック。ギターリフに合わせてベースもリフをユニゾンで弾いたり、またバトルしちゃったり。ジミヘンとかツェッペリンみたい。しかも1曲が長い(必ず中盤にジャムセッション風のソロパートが入る)。こういう古くさいハードロックが町田の歌に合っていたのかは最初、疑問を感じていたが。

  MCは完全にタイジの役目。町蔵ぅ~って歓声が湧くと、それにちゃんと受け答えする町田。「黒って何だぁ~?」っていう、例のCMを意識した声が挙がると、たまらずタイジも「うちのボーカルは、怒らせたら怖いぜぇ~」と一言。この後あたりからだろうか、町田もエンジンがかかり始めたのは。

  町田は終始マイペースで、歌い方自体は最近の唱法なのだけど、やっぱり存在感ある人ってのは、そこに立ってるだけで違う。もうステージの上にいるだけでいい。オーラっつうか、そういうのをひしひしと感じる。で、それに対して大袈裟すぎるくらいのアクションで受け答えするタイジ。一見対照的だが、このバランス感がバンドには必要なのだ。

  最後にはノリノリで終了したミラクルヤング。音源が発表されていないため、1曲も知ってる曲はなかったが、それでも十二分に楽しめた。大物ミュージシャンが組んだ「スーパーユニット」というイメージが観る前はあったが、あれを観た後なら誰もが「これはバンドなんだ」と断言できるはず。


◎MANIC STREET PREACHERS (at GREEN STAGE / 19:10~20:30)

  以前から「フェスでマニックスを観たい!」と言い続けてきた俺だが、その願望が遂に実現する日が来た。しかも、大好きなフジロック、苗場の一番大きなステージで。さらにOASISの前座ときた。こりゃ観客もマニックス側も盛り上がらないわけがない。どうOASISを「食う」のか‥‥その1点だけがずっと気になっていた。

  無機質なインダストリアル系っぽいSEに合わせてメンバーが登場し、ジェームズがいつもの挨拶をした後に1曲目のタイトルをコールする。今回のツアー同様、「Found That Soul」からスタート。本ツアーとは選曲・曲順を変えていて、通常は2曲目に「Motorcycle Emptiness」へと流れるのだが、比較的アップテンポな曲を頭に固めた。フェス仕様なのだろうか。個人的にはまだ一度もライブで体験したことのなかった「Faster」に痺れ上がった。

  新作からの曲が激減し、シングルナンバーだけになっていたのはちょっと驚きだった。個人的にはライブで聴きたい曲満載だった新作なのだが、どうやら今夜はグレイテストヒッツ的内容で攻めるようだ。これもOASISに対する挑戦状だろうか。それにしても、新譜や前作からの曲への反応は素晴らしいのだが、「Faster」や初期の曲への反応の寒さといったら。自分の周りだけだったのかもしれないが、明らかにノリきれてない。ボーっとその場に棒立ち状態。前のブロックでは半狂乱に暴れる輩やダイバー続出の「Motown Junk」でも「これ、知らなぁ~い」って今にも言いそうな空気が流れていた。

  内容に関しては文句なし。ジェームズもいつも通りだったし、ショーンもいい感じだったし、ニッキーはこれまで観た中で一番調子良さそうだったし。そのニッキーが爆発したのが、エンディング「You Love Us」でのこと。2コーラス目の途中でベースを床に叩きつけ、マイクスタンドを持って、客を煽りまくる。当然ベースの音がないまま曲はギターソロへと突入。前回来日時の縄跳びといい、この人は……ちなみにこの日の彼は久し振りのワンピース姿。中盤のジェームズ弾き語り前後で衣装替えを行っている。

  アコースティックコーナー前に「A Design For Life」やられちゃったんで、泣くに泣けなかった。っと盛り上がるところでやってほしかった。唯一文句を言うとしたら、中盤以降の曲の並べ方かな。ミディアム~スローな曲が固まっていて、途中から肌寒さを思い出す瞬間が何度かあった。けど、プレイされた曲の大半はシングルとして発表されている曲ばかりなので、もしかしたらこのセットリストってのは、来るべきグレイテストヒッツへの伏線なのかもしれない。

  何にせよ、俺は泣かなかった。きっと泣くだろう、誰もがそう思っていたはず。実際自分でも号泣するんじゃ……なんて思っていたけど、目頭が熱くなることすらなかった。何故? もうマニックスが、俺にとって必要なバンドではない、ということではない。俺がマニックスを越えていったんだろう。そこに俺が込めた思いとか、想い出とか、そういうのを越えていって客観的に見れるようになったのかもしれない。それに後ろのほうで観てたから、とのも大いに関係あると思うが。とにかく、初日のピークだったのには違いない。

  最後の最後で、ニッキーはアンプやモニターにマイクスタンドをぶち込み、ショーンもドラムセットを蹴り倒す。かなり派手にやってる。これこそ俺が知ってるマニックスってもんだ。ただ、初期の彼らを知らない最近のファンはビビっていたようだが。これもOASISへ対する煽り、挑戦状だったのだろうか?


01. Found That Soul
02. You Stole The Sun From My Heart
03. Faster
04. Motorcycle Emptiness
05. Ocean Spray
06. Tsunami
07. The Masses Against The Classes
08. Let Robeson Sing
09. Sweet Child O'Mine ~ Baby Love ~ Motown Junk
10. A Design For Life
11. Raindrops Keep Fallin' On My Head
12. The Everlasting
13. Ready For Drowning
14. Everything Must Go
15. So Why So Sad
16. Kevin Carter
17. If You Tolerate This Your Children Will Be Next
18. You Love Us


◎OASIS (at GREEN STAGE / 21:30~23:00)

  会場に向かう途中、1曲目「Go Let It Out」が聞こえてきた。続く2曲目までは昨年の来日公演と同じ。途中、風の流れで曲が確認出来なかったが、会場のゲートをくぐった時点で「Morning Glory」が終わったところだった。

  グリーンステージに到着して、俺は驚愕の場面に遭遇する。人、人の海なのだ、グリーンステージが。こんなグリーン、観たことないぞ? 一昨年のBLURも確かこんな感じだったけど、あれよりも遙かに人が入っている。恐らく今日苗場を訪れた人の8割以上がここに集まっているんだろう。

  そうそう、こんなOASISが観たかったんだよ! グラストやレディングフェスでの一場面のような光景。本当に鳥肌が立った。前の方で観てた人には判りづらいと思うが、後方から全体を見渡したときの光景といったら、それはもう例えようがないくらいのすごさだった。俺の中の理想像に限りなく近い光景がそこにはあったのだ。

  リアムもかなり調子がよさそうで、他のメンバー(特にゲムとアンディ)も数をこなしたことによって魅せ方が判ってきたような印象を受けた。ゲムがソロを弾く場面もかなり増えていたし。

  けど、みんなが言うほど俺はセットリストはすごいとは感じなかった。結局、要所要所は前回とほとんど変わっておらず、「Wonderwall」をやらない代わりに意外性のある曲が多かったってわけでもない。1998年2月の武道館以外は毎公演足を運んでいるだけに(特に初来日と2回目は何度も観ているし)、それまでに演奏されている曲ばかりだから新鮮味はあまりなかった。とはいえ、大半の曲を一緒になって歌ったんだけどね。

  個人的には前回聴けなかった「Shampagne Supernova」を野外で聴けたことが大きな収穫か。これで天気が良くて流れ星なんか見えたら最高のシチュエーションだったんだけどなぁ(この頃には肌寒いを越え、凍えそうなほどの寒さだった)。

  ラストはお約束の「Live Forever」なのだが、ここであることに気づいた。みんな歌っているのだ! 「Maybe, I don't really wanna know♪」ってちゃんと聞こえる。やっと実現した、3万人が同時に消費するOASIS。ここで2度目の鳥肌。嗚呼、やっぱりOASIS観ておいてよかった。素直にそう思えた瞬間だった。

  アンコールにも応え、懐かしい「I Am The Walrus」を披露して、23時頃には終了。実質90分におよぶステージだった。正直期待していなかっただけに、これはちょっと得した気分だった。見終えたときにはマニックスとの勝負なんてどうでもよくなっていた。特にマニックスの煽りを受けるわけでもなく、OASISはいつも通りのOASISのまま。貫禄なのか、端から相手になってなかったのか。ビッグなバンドのすごさってのを改めて見せつけられた思いがする。


00. Fuckin' In The Bushes
01. Go Let It Out
02. Who Feels Love?
03. Columbia
04. Morning Glory
05. Supersonic
06. Fade Away
07. Acquiesce
08. Gas Panic!
09. Cigarettes & Alcohol ~ Whole Lotta Love
10. Step Out
11. Slide Away
12. Champagne Supernova
13. Don't Look Back In Anger
14. Live Forever
---Encore---
15. I Am The Walrus


‥‥‥‥‥‥To be continued.

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