カテゴリー「KISS」の57件の記事

2024年4月 9日 (火)

BLACK SABBATH『THE ETERNAL IDOL』(1987)

1987年11月23日にリリースされたBLACK SABBATHの13thアルバム。

前作『SEVENTH STAR』を伴う北米/イギリスツアーを終え、1986年後半かられっきとしたサバスの新作制作に取り掛かったトニー・アイオミ(G)。グレン・ヒューズ(Vo)の代役としてツアーをサポートしたレイ・ギラン(Vo/BADLANDS)や、前作のレコーディング&ツアーにも参加したデイヴ・スピッツ(B/ex.WHITE LION、ex.IMPELLITTERIなど)、エリック・シンガー(Dr/KISS、ex.GARY MOORE、ex.ALICE COOPERなど)、そしてお馴染みジェフ・ニコルス(Key)という布陣で楽曲制作に臨もうとするも、デイヴ・スピッツが早々に脱退。代わりにボブ・デイズリー(B/ex.RAINBOW、ex.OZZY OSBOURNEなど)が加わり作業を続けるのですが、今度はレイ・ギランが解雇されてしまいます。結果、レイはサバスに参加しながらも1曲として正式なスタジオ音源を残すことなくバンドを去るのでした。

難航した後任シンガー探しですが、新たにトニー・マーティンという逸材を発掘。しかし、ボブ・デイズリーもレコーディング終了後にバンドを離脱してしまい、最後の最後まで不安定な状態のままアルバムは完成に至ります。

ディオ期のスタイルを再追求しようとしたアイオミですが、それはほぼ成功したと言っても過言ではないでしょう。ディオほどのアクはないものの、声質が彼に近いこともあり、また新人とは思えぬほどの歌唱力と相まって、いかにも“らしい”世界観を構築しています。楽曲自体の出来も良く、仰々しいアレンジのオープニングトラック「The Shining」を筆頭に、アグレッシヴな「Hard Life To Love」や「Lost Forever」、王道サバス的なドラマチックさが際立つタイトルトラック「Eternal Idol」など、ディオ期の2作品(『HEAVEN AND HELL』『MOB RULES』)を好むリスナーなら文句なしに受け入れられるはず。いや、その延長線でより進化した第2期サバスを存分に楽しめることでしょう。

しかし、そういった完成度とは相反し、チャート的には大失敗。本国イギリスでは初めてTOP30入りを逃し(最高66位)、アメリカでは初めて100位内にも入りませんでした(最高168位)。1987年というとBON JOVIDEF LEPPARDWHITESNAKEGUNS N' ROSESなどHR/HM勢が大ヒットを飛ばした大きな転換期。サバスのようなオリジネーターに注目が集まってもおかしくないはずなのですが、どうやら世間が求めるHR/HMとは違っていたのかもしれません(それ以上に、ほぼ無名のフロントマンが加わったことで注目度が落ちたということもあるのでしょう)。

とはいえ、現在までオジー・オズボーンに次いで在籍期間の長いフロントマンはこのトニー・マーティン。参加作品数もオジーの9枚に次ぐ5枚と、本来ならバンドの顔(のひとり)と断言してもおかしくないのですが、いかんせんオジーとディオの存在感&功績が大きすぎて……。ホント、かわいそうな人だよなあ……。

なお、本作のデラックスエディションにはレイ・ギラン在籍時のデモ音源を収録。インスト曲「Scarlet Pimpernel」以外の全8曲を(デモ音質とはいえ)彼のボーカルで楽しむことができます。これ聴いちゃうと、ボーカリストとしての存在感はトニーよりもレイなんだよなあ……ここでも残念な結果に。いや、トニーが本領発揮するのは次作からですので!

ちなみに、本作のツアーが始まる頃にはエリック・シンガーもバンドを離れ、新たにジョー・バート(B)&テリー・チャイムズ(Dr/ex.THE CLASH、ex.THE HEARTBREAKERSなど)が参加することに。その後、本作のセールス的大失敗を理由に、バンドはデビュー時から在籍してきたVertigo Records(英)およびWarner Bros.(米)との契約を終了こととなります。サバスにとっては、この時期がもっとも暗黒期と言えるかもしれませんね。

 


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2024年4月 7日 (日)

BLACK SABBATH featuring TONY IOMMI『SEVENTH STAR』(1986)

1986年1月28日にリリースされたBLACK SABBATHの12thアルバム。

前作『BORN AGAIN』(1983年)では元DEEP PURPLE/GILLANのイアン・ギランをフロントマンに迎えるという荒技に出たサバス。しかし、アルバム発表後にオリジナルメンバーのビル・ワード(Dr)が再脱退、ギランもパープル再結成が決まったため早々に離脱してしまい、サバスは活動休止に陥ってしまいます。

そういった状況を受け、リーダーのトニー・アイオミ(G)は初のソロアルバム制作に着手。当初は前任フロントマンのロニー・ジェイムズ・ディオJUDAS PRIESTロブ・ハルフォード、そして元DEEP PURPLEのグレン・ヒューズといった複数のシンガーを起用する形をイメージしていたようで、そのバックをデイヴ・スピッツ(B/ex.WHITE LION、ex.IMPELLITTERIなど)、エリック・シンガー(Dr/KISS、ex.GARY MOORE、ex.ALICE COOPERなど)というアメリカ人メンバーと、サバスでサポートメンバーを務めていたジェフ・ニコルス(Key)という布陣で固めてレコーディングを行う予定でした。が、シンガーに関してはあれやこれやがあり、最終的にはグレンの単独参加に落ち着くことになります。

すべての楽曲をアイオミが執筆するわけですが、そのメロディやサウンドは否が応でもサバスっぽくなるのは致し方ありません。「In For The Kill」や「Turn To Stone」といったファストナンバーはディオ期サバスの延長線上にあるものの、時代の流れに沿ってリズムがよりアップテンポになっていることから、若干USメタルっぽさも感じられます。グレンのボーカルもディオのようにねっとり歌うでもなく、適度なブルージーさで比較的ストレートに歌い上げる。サバス臭を残しつつも80年代半ばという時代性を反映させたスタイルは、ソロ作品としては非常に良いのではないでしょうか。なによりも、エリック・シンガーのドタバタドラム(笑)がカッコいいったらありゃしない。

もちろん、アイオミが得意とするミドルヘヴィナンバーもしっかり用意されています。インタールード的な「Sphinx (The Guardian)」から続くタイトルトラック「Seventh Star」は、間違いなく本作のハイライトと言える仕上がり。アイオミのギタープレイはもちろんのこと、ほかの要素も含めすべてが正しい方向に噛み合った、名曲と呼ぶべき1曲ではないでしょうか。

アルバム後半には比較的ポップめな「Danger Zone」を筆頭に、アイオミがWHITESNAKE的ブルースロックに挑戦したような「Heart Like A Wheel」といった変化球もありますが、前半ほどの緊張感、充実度は感じられず、アルバムの中でも微妙な仕上がりの「Angry Heart」、2分半程度の泣きメロバラード「In Memory」と大きな山なしで終了してしまいます。

アイオミのソロアルバムとしてなら、こういう内容もアリかなと思うのですが、リリース当時もっとも残念だったのは、本作をBLACK SABBATH(正確にはBLACK SABBATH featuring TONY IOMMI)名義で発表してしまったこと。サバスの新作として受け取るなら、確かに微妙な点も多いかもしれません。なにせアメリカンな要素が強まっているし、サバスのアルバムにしては終盤尻すぼみだし(ソロだったならアリっちゃあアリなんだけど)。レーベル側が“売る”ために出した条件だったとはいえ、この施策は間違いだったんじゃないかな。

なお、本作を携えたツアーを北米から開始するも、たった数公演でグレンは解雇されてしまいます。そんな彼の代役に選ばれたのが、のちにBADLANDSに加入するレイ・ギラン。彼が歌唱するライブ音源は本アルバムのデラックスエディション付属のボーナスディスクで聴くことができます。音はかなり悪いですが、「The Mob Rules」や「Die Young」といったディオ期、「War Pigs」「N.I.B.」などオジー・オズボーン期の楽曲まで楽しめ、グレン以上に圧巻のボーカルパフォーマンスを楽しめるので、ぜひチェックしてみてください。

 


▼BLACK SABBATH featuring TONY IOMMI『SEVENTH STAR』
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2022年12月 6日 (火)

KISS『ALIVE! THE MILLENNIUM CONCERT』(2006)

2006年11月26日リリースのライブボックスセット『ALIVE! 1975-2000』に同梱された、KISSの未発表ライブアルバム。その後、2014年10月14日にアナログ&デジタルで単品リリースされています。

本作はそのタイトルからもわかるように、1999年12月31日にカナダ・バンクーバーのBC Place Stadiumで実施された年越しコンサートの模様を収録したもの。今の若い世代の方には馴染みが薄いかと思いますが、当時は20世紀から21世紀に移り変わることがお祭り騒ぎだったんですよ(「2000年問題」とか知らないんでしょうね。苦笑)。

ポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、エース・フレーリー(G, Vo)、ピーター・クリス(Dr, Vo)のオリメンで制作した19年ぶりのスタジオアルバム『PSYCHO CIRCUS』(1998年)を携え、1年がかりで実施したワールドツアーのクライマックスとなったバンクーバー公演は、記録によると全20曲が披露されているとのこと(エースのギターソロ、ジーンのベースソロを除く)。しかし、アルバム本編には厳選された15曲が収録。現在出回っているデジタル盤は「2,000 Man」「God Of Thunder」がボーナストラックとして追加された17曲バージョンで、アナログ盤はさらに「Detroit Rock City」を加えた全18曲バージョンとなっています。なお、アルバム未収録となったのは「Shock Me」と「Cold Gin」。

この頃になるとオリメン編成にも関わらず「Heaven's On Fire」や「I Love It Loud」「Lick It Up」もセットリストに復活。『PSYCHO CIRCUS』という新作を制作したことで、全体的にバランスが取れるようになったことが大きいのかな。とはいえ、同作からはタイトルトラックとエース歌唱の「Into the Void」のみなんですよね。『PSYCHO CIRCUS』を引っ提げたジャパンツアーは実現しなかっただけに、記録としてもう少し残してほしかったなあ。

録音からリリースされるまでに6年以上かかっていること、その後エースもピーターも脱退していることなどもあり、あとから追加修正はあまりされていないんじゃないかな。ポールのボーカルも冒頭の「Psycho Circus」を聴く限りでは修正しているようには思えないし。せいぜい歓声を大きめに被せた程度かな。

ピーターの叩く「Psycho Circus」は若干もっさりした印象で、ライブのオープニングにしては弱いような。けど、「Into The Void」での歯切れよいリズムはカッコいいんだよなあ(レコーディングでピーターが叩いたのは「Into The Void」だけみたいですしね)。

内容に関しては“いつもどおり”が強くて、評価が難しいところなんだけど……本作に関しては、オリジナル編成で「Heaven's On Fire」や「I Love It Loud」「Lick It Up」をプレイしているという点に尽きるかな。「Heaven's On Fire」はリズムが若干ゆったりめだけど、「I Love It Loud」は想像以上にヘヴィだし、「Lick It Up」も軽やかさがしっかり伝わる。ピーターのみならず、エースも彼なりに頑張っているのが伝わりますしね。

そもそも本作が2000年に入ってから『ALIVE IV』としてリリースされていたら、また歴史も変わったのかな。本作がヒットしていたら、オリメン時代がもう少し続いていたのかもしれませんが、そんな「たられば」話を今さらしてもね。

 


▼KISS『ALIVE! THE MILLENNIUM CONCERT』
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2022年12月 5日 (月)

KISS『KISS SYMPHONY: ALIVE IV』(2003)

2003年7月22日にリリースされたKISSのライブアルバム。日本盤は『アライヴIV〜地獄の交響曲』の邦題で、2004年3月24日発売。

言わずと知れたKISSのライブ作品『ALIVE!』シリーズの第4弾は、2003年2月26日にメルボルンで開催されたスペシャルライブ『Kiss Symphony』の模様を完全収録したもの。この頃はピーター・クリス(Dr, Vo)が出戻り状態で、ポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、トミー・セイヤー(G, Vo)という不思議な編成による貴重なライブが記録されています。

KISS初のCD2枚組ライブ作品(『ALIVE!』『ALIVE II』も当初はCD2枚組でしたが、その後1枚ものも制作されています)で、ひとつのライブを完全収録するという形ではこれが初めてになるのかな。当初『ALIVE IV』と題されたアルバムは1999年12月31日のカナダ・バンクーバーでのカウントダウンライブを収めたものが発売される予定でしたが、ちょうどレーベルの親会社の吸収合併というトラブルに巻き込まれ、リリースが見送られることに。それもあってか、本作は彼らの作品で唯一Universal系列ではないインディーズのSanctuary Records(流通はBMG〜Sony系列)からの発売となりました。

ライブは3部構成で、第1部がKISSの4人による通常のライブ。70年代のヒット曲に「Lick It Up」「Psycho Circus」といった80年代以降の楽曲も交えたコンパクトなものです。このへんはいつも通りかな。

で、このライブのハイライトは第2部以降。ここからデヴィッド・キャンベルが指揮をとるMelbourne Symphony Ensembleとのコラボステージが展開さてます。第2部はアコースティック編成でのステージで、「Forver」や「Goin' Blind」「Sure Know Something」「Shandi」といった楽曲が『MTV Unplugged』(1996年)を彷彿とさせるアレンジで演奏されています。ただ、さすがに総勢70名ものストリングス隊が加わることで音の厚みは『MTV Unplugged』とは比較しようがない豪華さ。なもんだから、「Beth」なんてオリジナル音源を超えちゃってます(笑)。

第3部はエレクトリック編成とオーケストラとのコラボステージ。無駄に迫力のある「Detroit Rock City」から「King Of The Night Time World」の流れはこのコラボならではのアレンジで、カッコいいったらありゃしない(特に後者ね)。「God Of Thunder」も不気味さが一気に増し、ホラー映画のサントラのよう。そして、圧巻なのが「Black Diamond」。これ、もはや「紅」だよな(笑)。YOSHIKI先生にピアノで参加してほしかったなあ。

改めて思うのは、KISSの楽曲がいかにポップソングとして優れているかという点。もちろん、彼らはロックバンドであってポップスを量産する存在ではないですが、どの曲もメロディアスで親しみやすい。そこに多声ハーモニーが加わることで、激しいサウンドにも関わらず耳馴染みが良くなる。そういった楽曲をオーケストラアレンジを加えた形で表現すれば、そりゃあポップさがより際立つわけです。

たった1回限りの企画だからこそ許されたこのコラボレーション。歴史のひとつとして触れるもよし、楽曲の魅力を再確認するために聴くもよし。これはこれで全然アリですよね。

 


▼KISS『KISS SYMPHONY: ALIVE IV』
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2022年12月 4日 (日)

KISSのベストアルバムを総括する(2022年版)

ブライアン・アダムスAEROSMITHに続く「ベストアルバムを総括する」シリーズ第3弾(シリーズだったのか……)はKISS。まあとにかくベスト盤やコンピ盤、ボックスセットが多い方々ですが、今回は数あるベスト盤の中からレーベル主導で制作された『MILLENNIUM COLLECTION』シリーズを除く、バンド側の公式リリースに絞ってセレクトしております。中には新曲やレアトラックなど含まないもの、現在廃盤でサブスクでも配信されていないものも含まれていますが、あえて掲載してみます。

とにかく非常に長いエントリーなので、心してお読みください……(苦笑)。

 

 

『DOUBLE PLATINUM』(1978)

 

1978年4月2日にリリースされたKISS初のグレイテストヒッツアルバム。アナログ2枚組、CD1枚もの。

リリース当時のメンバーはポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、エース・フレーリー(G, Vo)、ピーター・クリス(Dr, Vo)のオリジナル編成。新曲こそ皆無ですが、既存楽曲に加え「Strutter」のリテイクバージョン「Strutter '78」やリミックステイクなどが豊富。サブスクではApple Musicはフルで楽しめますが、Spotifyでは「Calling Dr. Love」と「Black Diamond」が歯抜け状態。Amazon Musicでは配信すらされていないようなので、どうにかしていただきたいものです。

詳しくはこちらのエントリーを参照のこと。

 


▼KISS『DOUBLE PLATINUM』
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『KILLERS』(1982)

 

1982年6月15日にリリースされた、KISSにとって2作目の公式コンピレーションアルバム。アナログ/CDともに1枚もの。

当時のメンバーはポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、エース・フレーリー、エリック・カー(Dr, Vo)。日本やオーストラリアなどアメリカ以外の諸国で先行発売。当時はここでしか聴くことができなかった新曲4曲(「I'm A Legend Tonight」「Down On Your Knees」「Nowhere To Run」「Partners In Crime」)がかなり話題となりました。ジャケットにエースの姿はあるものの、当時はすでにバンドから脱退しており、新曲のレコーディングにはのちにバンドに加入するブルース・キューリック(G)の実兄ボブ・キューリック(G)がリードギターとして参加しています。

詳しくはこちらのエントリーを参照ください。

 


▼KISS『KILLERS』
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『CHIKARA』(1988)

 

1988年5月25日に日本限定でリリースされたコンピレーションアルバム。CD1枚もの。

当時のメンバーはポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、ブルース・キューリック、エリック・カー。この年の春に10年ぶり(ノンメイクアップ時代としては初めて)の来日公演が決定したことを受け、それにあわせて日本のみ10万枚限定で制作されたレアアイテム。今となっては10万枚も刷ったのか!って驚きですけどね。内容は「Rock And Roll All Nite」や「Love Gun」などの70年代ヒットよりも、「Creatures Of The Night」や「Lick It Up」「Heaven's On Fire」「Tears Are Falling」などの80'sヘアメタル期が中心。主にシングルカット/MV制作された楽曲が中心で、そんな中に「I Was Made For Lovin' You」のリミックスバージョンという初CD化レア音源が含まれているのが売りかな(のちに「Psycho Circus」シングルのカップリングで世界的にCD化されました)。

枚数限定生産ということで、現在は廃盤。ただ、中古盤ショップを回れば意外と簡単に見つけられるはず。値段もそこまで張っていないので(Amazonは論外!)、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 


▼KISS『CHIKARA』
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『SMASHES, THRASHES & HITS』(1988)

 

1988年11月15日にリリースされた、KISSにとって3作目の公式コンピレーションアルバム。CD1枚もの。

当時のメンバーはポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、ブルース・キューリック、エリック・カー。日本では『CHIKARA』から間を空けずに発表されることになりましたが、『KILLERS』未発売だった北米などの海外諸国では『DOUBLE PLATINUM』以来10年ぶりのベスト盤。考えてみたら「I Was Made For Lovin' You」はもちろん、80年代の楽曲をまとめたコンピが10年も出ていなかった事実に驚かされます。

内容は「Let's Put The X In Sex」「(You Make Me) Rock Hard」の新曲2曲や、一部楽曲のリミックス、そしてエリック・カーが歌唱した「Beth」など、単なるベスト盤では片付けられない楽曲が多数。北米盤ではなぜか直近の新作『CRAZY NIGHTS』(1987年)からの楽曲が含まれていません(ヨーロッパ盤には「Crazy Crazy Nights」「Reason To Live」収録)。とはいえ、ヘアメタル期のヒットシングルが簡単におさらいできるので、実はもっとも手軽に楽しめる入門盤かもしれません。

詳しくはこちらのエントリーを参照ください。

 


▼KISS『SMASHES, THRASHES & HITS』
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『GREATEST KISS』(1997)

 

1997年4月8日にリリースされたKISSの公式コンピレーションアルバム第4弾。日本盤は1997年1月の来日公演にあわせて、1996年12月9日発売。CD1枚もの。

リリース当時のメンバーはポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、エース・フレーリー、ピーター・クリス(Dr, Vo)。オリジナル編成およびメイクアップ期へと回帰した彼らのワールドツアーにあわせて制作されたもので、北米、ヨーロッパ、日本とそれぞれ収録曲が一部異なるのが特徴。

これまでのコンピのように新曲やリミックス曲は皆無で、既発曲がリマスタリングされている程度。ただ、それだけでは売りがなさすぎるので、1996年6月28日のデトロイト公演から「Shout It Out Loud」のライブ音源を追加。こちらは当時MVも制作されています。

オリメン時代にこだわった選曲なので、『SMASHES, THRASHES & HITS』以降に生まれたヒット曲「Hide Your Heart」「Forever」「Unholy」などは未収録。ただ、北米盤以外では「God Gave Rock 'N' Roll To You II」が選出されているのが謎かも。なお、日本盤のみ海外盤未収録の「C'mon And Love Me」「Rock Bottom」がセレクトされております。このへん、いかにもですね。

サブスクでも聴くことができますが、Apple Musicでは日本盤バージョンで配信、Spotifyはヨーロッパバージョンでの配信のようです。

 


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2022年12月 3日 (土)

KISS『DOUBLE PLATINUM』(1978)

1978年4月2日にリリースされたKISS初のグレイテストヒッツアルバム。

当時、アナログ2枚組で発表された本作には、新たにレコーディングし直された「Strutter」や、リミックスが施された「Hard Luck Woman」「Calling Dr. Love」「Firehouse」など半数におよぶ10曲が未発表テイクで構成。原曲を知る人にはその斬新なリミックスに、当時はかなり驚かされたのではないでしょうか。後追いの自分にとっては、本作が初めて聴いたKISSのクラシックアルバムということもあり、ここで聴ける楽曲群が原点。なので、初めて「Strutter」のオリジナルバージョンを聴いたときはそのテンポの速さに驚きましたし、「Black Diamond」のエンディングの違いに動揺したことをよく覚えています。

「Strutter '78」と題されたリメイクバージョンはテンポダウンすることで、当時流行していたディスコビートに接近。思えば、のちの「I Was Made For Lovin' You」の布石はこの時点で存在していたことにも気づかされます。

その一方で、「Hard Luck Woman」はアコギのみをバックに歌唱するパートが増えていたり、「Detroit Rock City」では中盤がコンパクトにまとめられていたりと、リメイクに近いリミックスとなっています。そりゃあ、このバージョンの耳馴染みが強ければ、オリジナルバージョンを聴いたたら違和感覚えますわな。

本作で圧巻なのは、「Rock Bottom」のイントロ(アルペジオパート)に「She」をくっつけた新解釈。エンディングのリピート含め、これを先に聴いたら(以下同文)。あと、アルバムラストを飾る「Black Diamondのイントロとエンディングのアイデアも、様式美然としていてカッコいい。こういったアイデアどこから生まれたんだろう。ズルイわ。

いわゆる初期6作の代表曲はほぼ網羅されており、シンプルなロックンロールから華やかなハードロックへと進化する過程、さらにはHR/HMの原点でありグランジのオリジネーターである理由もこの20曲からしっかり感じとることができるはずです。

ちなみに本作、そのタイトルのように本国でダブルプラチナム(200万枚のセールス)は記録することはできず。最高22位、100万枚(2枚組なので50万セット)という結果を残しています。この年はメンバー4人がソロアルバムを同時リリースするなど、バンドとしても小休止状態だったので、つなぎにしては上々だったのではないでしょうか。ここでひと区切りつけたからこそ、続く『DYNASTY』(1979年)で本格的にディスコサウンド/ビートに取り組むことができたわけですしね。

 


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2022年12月 2日 (金)

KISS『YOU WANTED THE BEST, YOU GOT THE BEST!!』(1996)

1996年6月25日にリリースされたKISSのライブ・コンピレーションアルバム。日本盤は『ベスト・オブ・ベスト~KISS アライヴ』の邦題で、同年7月3日発売。

本作は同年6月15日からスタートしたオリジナルラインナップ(ポール・スタンレージーン・シモンズエース・フレーリー、ピーター・クリス)の全米ツアーに合わせて制作された、オリメン時代のライブ音源のみで構成されたライブベストアルバム。全12曲中4曲が未発表音源で、それ以外は『ALIVE!』(1975年)『ALIVE II』(1977年)から各4曲ずつピックアップされています。また、CDには17分にもおよぶKISSの最新インタビュー音源、日本盤CDおよびUSアナログ盤にのみエース歌唱の「New York Groove」(ドラムはエリック・カー)が追加されております。

アルバム冒頭に収録された未発表テイクの「Room Service」「Two Timer」「Let Me Know」は1975年録音で、かなりクリアな音質。もともと『ALIVE!』用にストックされていたものだったのでしょうか。全体の流れ的にも、アルバムタイトルにも用いられたライブ開始前のお決まりの合図「You wanted the best, you,got the best. The hardest band in the world, KISS!」からの引用で、当然このライブアルバムの冒頭にもこの前口上が用意されています。

もうひとつの未発表音源「Take Me」は1977年録音で、こちらも時期的に『ALIVE II』制作中のストックでしょう。たった1曲とは少ないですし、もっとほかにも発表できそうなテイクがあるような気がするのですが……この小出し感こそ商売上手なKISSらしいと言いますか(笑)。

ライブの定番曲といえる代表曲/シングル曲が少ない、裏ベスト的な選曲にも非難が集まりましたし、それ以上に未発表テイク4曲で集金しようとする愚かさも当時かなり叩かれた記憶があります。ただでさえオリメンツアーは集金ツアーにも受け取れるのに、CDでも……。まあ、当時は素直に買いましたけどね。翌1997年1月に決定したジャパンツアーへと、期待に胸を膨らませて。けど、来日公演までの半年で数回しか再生しませんでしたが(苦笑)。

ぶっちゃけ、ライブベストだからといって『ALIVE!』や『ALIVE II』より先に聴くべき作品だと思いませんし、希少価値も先の未発表音源4曲(「New York Groove」を含めると5曲か)程度しかありませんし。マニアだけが楽しむべき1枚だと断言しておきます。

 


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KISS『MTV UNPLUGGED』(1996)

1996年3月12日にリリースされたKISSのライブアルバム。日本盤は『停電(地獄の再会)~MTVアンプラグド』の邦題で、同年3月2日に先行発売。

本作は1995年8月9日に収録された『MTV Unplugged』の模様を音源化したもの。ライブ作品としては本作と同じくポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、ブルース・キューリック(G)、エリック・シンガー(Dr, Vo)という布陣で制作された『ALIVE III』(1993年)から4年ぶり、通算4作目となります。

文字通りアンプラグド(アコースティック)形態で演奏されたこの日のライブでは、「Comin' Home」「Goin' Blind」「Do You Love Me」など初期の楽曲から「Sure Know Something」「I Still Love You」といった中期楽曲、そして「Domino」「Every Time I Look At You」という最新楽曲まで幅広くセレクト。中には「A World Without Heroes」といったレア曲も含まれており、この特別な機会をバンド側も楽しんでいる様子が伺えます。

アレンジは基本的に原曲から大きく変わることなく、シンプルにエレキからアコースティックに持ち替えただけといった印象。しかし、これが異様にカッコいい。アンプラグドだからといって変にレイドバックすることなく、楽曲の持つシンプル&キャッチーさがより浮き彫りになり、かつバンドの巧みなコーラスワークの魅力にも改めて気づかせてくれる。正直、「KISSみたいにギミック満載のバンドがアンプラグドってどうなの?」と当時は疑問に思いましたが、こうして音源として聴くことでバンドの軸にある重要なポイントを再確認できたという意味では、この企画は大成功といっていいでしょう。

加えて、本企画最大のサプライズとしてオリジナルメンバーのエース・フレーリー(G, Vo)とピーター・クリス(Dr, Vo)のゲスト参加が挙げられます。2人はTHE ROLLING STONESのカバー「2,000 Man」(エースVo曲)、「Beth」(ピーターVo曲)、そして「Nothin' To Lose」「Rock And Roll All Nite」で当時のメンバーである4人と共演を繰り広げています。特に「Nothin' To Lose」ではピーターとエリックのツインボーカル、「Rock And Roll All Nite」ではオリメン4人のソロ歌唱パートも設けられ、このお祭りにふさわしい饗宴を楽しむことができます。

ここでの共演がきっかけだったのか、あるいはこの時点ですでに決定していたのか(おそらく後者でしょう)、彼らはこのアルバム発売後の1996年4月にオリジナルラインナップでのワールドツアーを発表。と同時に、12年もの長期にわたりKISSを支え続けたブルース、および急逝したエリック・カー(Dr, Vo)に代わりバンドを5年間サポートしたエリック・シンガーとのコラボレーションも解消されることとなります。エリックはその後、ピーターの再脱退によりバンドに再合流することになりますが、ブルースが参加したライブ音源としては本作が最後となってしまいます(スタジオ音源では、のちに発表される『CARNIVAL OF SOULS』(1997年)がラストですが)。

KISSのライブ作品中もっとも肩の力を抜いて聴くことができる本作は、しばらくサブスク未解禁でしたが、つい最近日本でも聴けるようになりました。日本盤CDにのみボーナストラックとして追加収録された「Got To Choose」は未収録ですが、ライブアルバムとしては非常にコンパクト(全15曲/56分)なのでその内容同様、リラックスして楽しんでほしい1枚です。

 


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2022年12月 1日 (木)

KISS『CREATURES OF THE NIGHT: 40TH ANNIVERSARY EDITION』(2022)

2022年11月18日にリリースされた、KISSの10thアルバム『CREATURES OF THE NIGHT』(1982年)40周年記念エディション。

本作は最新リマスタリングが施された1CD/アナログ盤のほか、未発表テイクを豊富に納めたボーナスディスク付き2CDデラックス・エディション、5CD+1Blu-ray(Blu-rai Audio)で構成されたボックスセット(スーパー・デラックス・エディション)を用意。日本盤は1CDと2CDデラックス・エディションが用意され、スーパー・デラックス・エディションは輸入盤およびデジタルのみの販売となります。

『暗黒の神話』の邦題で知られる本作ですが、オリジナル盤発表から3年後の1985年に当時のメンバーであるブルース・キューリック(G)を含むノン・メイクアップの4人をアートワークに使用、一部楽曲にリミックスを施したバージョンも発売されています。僕が最初に聴いたのはこっちの新バージョンだったので、本作がメイクアップ時代最後のアルバムと言われてもあまり実感がなかったんですよ。それはサウンド的にも同様で、すでにこの時点で80年代半ばのヘアメタル風サウンドに近いハード&ヘヴィな作風に生まれ変わっていますしね。

さて、最新のリマスタリング効果ですが、やはり40年前の作品ということもあり、だいぶ印象も異なる気がします。もともとダイナミズムのある作品でしたが、今回の最新リマスタリングによりそのへんのメリハリがより付いたのではないでしょうか。これくらいダイナミックなHR/HMサウンドですから、メリハリは極端に付いていたほうが聴き応えもあるというもの。2022年の耳で楽しむという点においても合格点が与えられる仕上がりだと思います。

続いて、気になる特典ディスクの内容。ここではスーパー・デラックス・エディションの内容に沿って触れていきます。まずDISC 2&3には同タイミング(本作発売前)に制作されたコンピ盤『KILLERS』(1982年)に収められた新曲4曲や、当時の未発表デモ音源を多数収録。このデモには「Nowhere To Run」や「I'm A Legend Tonight」など『KILLERS』収録曲のほか、「Deadly Weapon」「Betrayed」などその後制作された楽曲と共通するタイトルの未発表曲も含まれています(タイトルこそほぼ同一ですが、のちに発表された楽曲とは別モノです)。未発表曲の多くはのちのスタジオアルバムに収録されたとしても不思議ではない内容で、ちゃんとレコーディングしていたらしっかりリリースできたものばかり。

DISC 4&5には1982〜83年にかけて実施された、『CREATURES OF THE NIGHT』を携えた全米ツアーからのライブ音源に加え、ツアーで使用されたサンドエフェクト6テイクも収録。当時日本公演が叶わなかった本ツアーの断片を、こういった音源の数々から追体験できるなんて、よい時代になったものです。ライブ音源はひとつの曲に対して収録地が異なる複数テイクが含まれているので、ライブアルバムという観点ではなく“記録”として触れるのがベストかと。ヴィニー・ヴィンセント(G)がプレイするKISSクラシックナンバーの数々を楽しめるという点では、希少価値の高い内容ではないでしょうか。

70年代の諸作品においてもデラックス盤を近年発表しているKISSですが、ここまで素材が多いのも80年代ならではといいますか。かつ、本作での再起に賭ける思いの強さが至るところから伝わってくる素材の数々を前に、時代背景を踏まえつつ「なぜ本作で本格的な再ブレイクが叶わなかったのか」を考察してみるのも面白いかもしれませんね。

『MONSTER』(2012年)を最後に新作スタジオアルバムに着手することを断念したKISS。最後の来日公演を終え、彼らはここからあと何年にわたり“過去の遺産”を掘り起こして小金を稼ぎ続けるのか。引き続き注目していきたいと思います。

 


▼KISS『CREATURES OF THE NIGHT: 40TH ANNIVERSARY EDITION』
(amazon:国内盤2CD / 海外盤2CD / 海外盤ボックスセット / 海外盤アナログ / MP3

 

KISS『END OF THE ROAD WORLD TOUR』@東京ドーム(2022年11月30日)

Img_6350 KISS、3年ぶりの日本公演にして、いよいよ本当に(本当に?)最後の来日公演。本来なら2019年12月の来日がラストになるはずでしたが、その後2020年に終了予定だったワールドツアーがコロナの影響で延期/中止となり、仕切り直しでスケジュールをいろいろ組んでいたところに再度日本を訪れることになったようです。ただ、スケジュール的な問題なのか、今回は東京ドーム1回のみ。2003年の来日時は関東のみ(武道館3DAYSと横浜アリーナ1公演)というのもありましたが、こういうケースは初めて。元が取れるのでしょうか(そのぶんチケ代高騰&グッズで回収か)。

そんなこんなで、1977年の初来日から数えて26回目の東京公演(MCでポール・スタンレーもおっしゃっていました)。自分はこれまで1995年1月の武道館2DAYS、1997年1月の東京ドーム、2001年3月の東京ドーム(本サイトで唯一レポを残した公演)、2013年10月の武道館(1日のみ)、2015年3月の東京ドーム(ももクロちゃんのお仕事でバックヤードにいたので本編数曲とアンコールのみ)の計6回観覧しており、今回の7回目がおそらく最後のKISSになりそう。いや、本当にそうなるんだよな……?

さすがに辞める辞める詐欺が続いたからか 集客的にはそこまでパンパンというわけではなく、スタンド席のサイドからステージ寄りはすべて空けた状態。ちゃんと埋まっていれば3万5000〜4万人程度は入っていたのかな。自分は“地獄のスタンド席”と名付けられた正面ちょい下手寄りのスタンド3列目。なかなか観やすかったですよ。入場すると、場内ではPANTERAMOTÖRHEADQUEENSRYCHEACCEPTなどメタルクラシックが流れ続けている。昨日とは真逆ですわ(笑)。

開演定刻前後でAEROSMITH「Walk This Way」、VAN HALEN「Panama」と音量が一段と大きくなり、お約束となったLED ZEPPELIN「Rock And Roll」でお客さん総立ち。この曲が始まればライブはもうすぐスタート、とみんな知っているわけです。

Img_6356 で、暗転して恒例の前口上「You wanted the best, you,got the best. The hardest band in the world, KISS!」でさらにボルテージが上がると、落ち着いたテンポ感の「Detroit Rock City」イントロとともにポール・スタンレー(Vo, G)、ジーン・シモンズ(Vo, B)、トミー・セイヤー(G, Vo)が天井から吊るされたミニステージみたいなのに乗って登場。もはやお約束ですね。その後ろではエリック・シンガー(Dr, Vo)がもっさりと軽やかの間にあるビート感で存在感を示すのですが……音悪いな(糞)。東京ドームで久しぶりにここまで音の悪いライブ観たかも。ここまでシンプルなバンド編成で、しかも音数もそこまで多くないし、ギターも歪みまくっているわけではないし、むしろベースはゴリゴリしていて輪郭がはっきりしているのに、すべてがグシャっとしてしまっている。これ、後半まで安定しませんでしたね。勿体ない。

通常の半音下げ(音源版)からさらに半音下げた状態なのは、ここ最近の傾向なのでもう慣れました。「Detroit Rock City」はもったりしているものの、同じテンポ感で聴く「Shout It Out Loud」は逆に歯切れ良く聞こえるから不思議。基本はポール&ジーンが交互に歌う曲ですが、サビのリフレイン終盤にはトミーも加わり、ご本家エース・フレーリー(G, Vo)ばりの存在感を発揮してくれます。さらにそこから「Deuce」「War Machine」と、ジーンVo曲が立て続けに2曲。後者エンディングではお馴染みの火吹きもフィーチャー。73歳のおじいちゃん、今日も頑張ります。

そういえば、この日のライブ。開演前の注意事項アナウンスがNIGHT RANGERのときにあった「声援、歌唱はお控えください」から「声援、歌唱は周りの迷惑にならないようにお願いします」に変わっており、バンド側の煽りを受けて歌ったりコール&レスポンスしたりすることに対して黙認するような形になっていました。これでもまだ解禁じゃないのか。グレーすぎだろホント。

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なもんだから、僕もこの日は気心知れた楽曲群をマスク越しで歌いまくりました(ボリュームはかなり小さめですが)。「I Love It Loud」ももちろん、シンガロングしてきましたよ。そんな感じでテンション上がっていたら、ポールがあるサビの一部を一緒に歌うことを促すのですが……えっ、「Say Yeah」やるの? KISS史上唯一日本発売されなかったオリジナルアルバム『SONIC BOOM』(2009年)の最後を飾るこの曲、実は2013年の来日記念で発売された『MONSTER』ジャパン・ツアー・エディション付属のスペシャル・ベスト・アルバムで本邦初リリースされているんですよね。とはいえ、サブスクで未解禁のアルバム収録曲とあって、反応はいまひとつ、いや、いまふたつくらいだったかな。この曲と「Psycho Circus」のときは近くにいた諸先輩方も座って観ていましたし。

「Cold Gin」のエンディングから突入するトミーのギターソロパート、そして「Calling Dr. Love」終盤にフィーチャーされたポール&トミーのギターバトル(バトルというほどでもないけど)など、ミュージシャンとしてのこだわりを感じさせるパートも随所に用意されていました。「Psycho Circus」ではギターソロ後にエリックのドラムソロもあり、その流れで「100,000 Years」に入る構成も安定感あります。そして、ジーンの不穏なベースソロ&血糊タイムを経て「God Of Thunder」へ。ジーン、再び天井付近にまで上昇していきます。これも既視感ある風景ですね。そこから、ポールがアリーナ中央にあるサブステージへターザンの如く移動。かなり近くまでやってきてくれましたが、表情までは目視できません。いや、白塗りが照明で白飛びしてるのか。高校時代にバンドでコピーもしたし、何百回、何千回とリピートしてきた「Love Gun」や「I Was Made For Lovin' You」をそらで歌い、最後はX JAPAN「紅」 エリックが歌う「Black Diamond」で本編締めくくり。この流れも伝統芸能ですね。もはや何も言うことはない。いいんです、お約束ですから。

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アンコールでは、再びエリックが「Beth」をソロ歌唱。オケを流しながら椅子に座って歌う……のかと思ったら、白いピアノの前に座ってる! エリック、ピアノを弾いている風ですが、この距離からだと実際に弾いているのかわからない。スクリーンにも胸から下は絶対に映さないし。手元映したらアウトなんですかそうですか。いや、エリックの歌も板についてきましたね。

そして、4人がステージに揃い、なぜか手を繋いで高く掲げる……完全にエンディングの様相を見せますが、ポールが「まだ帰りたくないって? しょうがねえなあ」と言いながら(いやそこまで言ってないが)「Do You Love Me」をプレゼント。この曲、以前もライブで聴いたときに「もったりしすぎていて気持ち悪い」と思ったのですが、それは今回も変わらず、会場の音響の悪さが影響しているのか、そもそも現編成でのアレンジが悪いのか。最後の最後まで残念です。この曲のときには巨大なバルーンが複数アリーナ客の頭上を飛び跳ねていました。

Img_6436いよいよ正真正銘のラストナンバー。ポールが「Rock and roll all nite, and party everyday!」と叫ぶのかと思ったら、普通に曲名をコールしただけ。ちょっと拍子抜け。そこから紙吹雪も舞い、ポールもギターを壊し、2時間強にわたる至れり尽くせりのエンタメショーは幕を下ろしました。

曲間にポールが喋りまくって観客とコミュニケーションを図りまくろうとするのは相変わらずなのですが、前日にノーMCを徹底した安全地帯を観たあとだけに、この対極さにじんわりきました。落差が激しすぎて、耳がキーンとする感じもあったような、なかったような。

けど、これがKISSなんだよね。70を軽く超えた今もあんな厚底ブーツを履いて、鎧みたいな衣装を見にまとい、肌も荒れ放題な中も白塗りメイクを続ける。このおもてなし精神が妙に日本人の感性にフィットしていたからこそ、50年近くも愛され続けているわけですから。

さすがにもう日本に戻ってくることはないと思います(次来たら本気で「また集金かよ!」と揶揄してやります)が、最後の最後は海外で観たいな……と思っている自分がいます。もう一度、彼らとステージで再会できる日を願って(ただし日本以外で)

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セットリスト
01. Detroit Rock City
02. Shout It Out Loud
03. Deuce
04. War Machine
05. Heaven's On Fire
06. I Love It Loud
07. Say Yeah
08. Cold Gin
09. Guitar Solo
10. Lick It Up
11. Calling Dr. Love
12. Psycho Circus
13. Drum Solo
14. 100,000 Years
15. Bass Solo
16. God Of Thunder
17. Love Gun
18. I Was Made For Lovin' You
19. Black Diamond
<アンコール>
20. Beth
21. Do You Love Me
22. Rock And Roll All Nite
〜Ending SE: God Gave Rock 'N' Roll To You II

 

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