2018年5月 8日 (火)

KYLIE MINOGUE『GOLDEN』(2018)

カイリー・ミノーグ通算14作目のスタジオアルバム。前作は季節モノのクリスマスアルバム『KYLIE CHRISTMAS』(2015年)でしたが、完全なるオリジナルアルバムとなるとその前の『KISS ME ONCE』(2014年)以来4年ぶりとなります。

個人的にはその前の『APHRODITE』(2010年)の出来が素晴らしいと思っていただけに、続く『KISS ME ONCE』にはいまいちピンとくるものがなく、聞く頻度は今までで一番低かったような記憶が。それもあってか(また季節モノの企画盤色が強いせいもあってか)『KYLIE CHRISTMAS』は聴かずじまいでした。

というわけで、個人的には正真正銘の4年ぶりの新作となる今作。エレクトロ路線を極めまくった『APHRODITE』と、そこから一歩進んで当時主流だったテイストを取り入れた『KISS ME ONCE』から外れ、ようやく新機軸にたどり着いた印象です。

オープニングを飾る先行シングル「Dancing」を一聴すればおわかりいただけるように、いきなりのカントリー路線です。もちろん、ただのレイドバックではなく、基盤になるのはモダンなビート&サウンドスケープであり、そこにナッシュビルテイストの歌メロと枯れたカントリーギターやバンジョーが乗る。もちろんこれは先人たちが今までに試してきたスタイルではありますが、今年50歳になろうとするカイリーが現在の自分にフィットしたカラーを見つけるという意味では非常に最適なものを持ってきたなという印象。うん、合っているんですよねこれが。

タイトルトラック「Golden」冒頭で聴けるファルセット然り、全体的に落ち着いたトーンのボーカル然り、セクシーさとは異なるアダルト感が増しているし、ギターやバンジョーが前面に打ち出されていることでいつも以上にロッキンなカイリーが楽しめるという点においても(カイリーにしては)新鮮さが感じられる。カントリーという手垢が付いたジャンルをピックアップしているにも関わらず、しっかりモダンさも備わっています。

しかも収録曲の大半が3分前後という曲の長さも非常に現代的。モダンなポップスとしても高性能だと思うし、アメリカではチャート上では低調(64位)だったものの、今後のシングルヒット次第ではさらにヒットしそうな予感。何がどんなきっかけで当たるかわからない今だからこそ、いろんな可能性を秘めた力作だと思います。リリースからここ1ヶ月ぐらい、何気に日常で流れていることの多い1枚です。



▼KYLIE MINOGUE『GOLDEN』
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投稿: 2018 05 08 12:00 午前 [2018年の作品, Kylie Minogue] | 固定リンク