2006/04/23

LACUNA COIL『KARMACODE』(2006)

 LACUNA COILのニューアルバム「KARMACODE」がどうやら世界中で売れてるようで。特設サイトのニュース欄でも取り上げられてるけど、米「BILLBOARD」アルバム・トップ200(いわゆる総合アルバムチャートね)で初登場28位を記録。勿論これは過去最高の記録なわけで。他にもイタリアで17位、ギリシアで21位、フィンランドで40位、ドイツで43位、イギリスで43位、オーストリアで52位、フランスで54位、カナダで72位‥‥って最後の方はアレだけど、とにかく各国で過去最高の順位を記録しているのね。んじゃ日本は‥‥となると、実は来月下旬までリリースの予定がないとのこと。まさかここまでブレイクするとは日本のレコード会社も思ってなかったんじゃないかと。そりゃそうでしょ、インディーズの、トップ100に入るのがやっとみたいなバンドだったのが、いきなりトップ30入りですからね。

 今回のブレイクの要因には、恐らく今年の「OZZFEST」メインステージへの出演が決まったのが大きいのかなぁ、と。オジー・オズボーンやSYSTEM OF A DOWN、DISTURBEDといった強豪と名前を並べるだしね。

 いや、そんな話題だけじゃ売れないか‥‥プロモーションの方法とかいろいろな要因があるかと思うんだけど、最終的には内容なんだよね。これが確かに良いんだわ。

 実はこのバンドを聴くの、今回が初めてで。名前は知っていたんだけど、どういうバンドかも知らず、ましてや男女ツインボーカルだってことも今回初めて知ったくらいで。あー、EVANESCENCE以降この手のバンドが増えてるしねーって思っていろいろ調べてみると、実はEVANESCENCEよりも歴史が長い、既に中堅クラスのバンドだというし。フルアルバムとしては今回で4作目にあたるわけで、確かにそれなりに活動してるんだよね。で、もっと驚いたのが、このバンドはアメリカのバンドじゃなくて、イタリアのバンドだということ。アメリカでこれだけ大きくブレイクしたんだから、てっきりそうなんだと思ってたら、やっぱりヨーロッパのバンドなのね。いや、サウンド的にはそれっぽいし納得なんだけど。思いっきり「あー、最近はアメリカでもこういうバンドが増えてきてるんだなー」って素直に思っちゃってた。そりゃイタリアのチャートで17位と一番順位が高いのも頷ける話だよな。

 そんなこの「KARMACODE」というアルバム。確かにEVANESCENCEにも通ずるゴシックな要素が強いヘヴィロックを聴かせてくれます。女性ボーカルのクリスティーナは「イタリアの音楽は好きではない」と言ってこういうアメリカ色の強いヘヴィロックを始めたようですが、そこは血を隠せないというか、ところどころにヨーロッパ人じゃなきゃ表現できないような繊細さや優雅さが散りばめられているんですね。そこが日本人の感性にフィットすると思うし、絶対にウケると思うんですよね。実際、過去のアルバムも日本じゃ好評だったようだし、今回のブレイクによって更に知名度はアップするんじゃないかと思います。

 ゴシックメタルの一言で片付けられない魅力を持った、非常に興味深いバンドですね。このアルバムは適度にヘヴィで、そして良質のメロディと劇的なサウンドは非の打ち所がないですし。男性ボーカルのアンドレアと女性ボーカルのクリスティーナによる歌は、どこかオペラを彷彿とさせるほど。デス方向に走ることもなく、これなら万人受けするんじゃないか‥‥個人的な感想ですが、このアルバムはアメリカで確実に50万枚は売れる音だと思います。国外のアーティストに冷たいアメリカで28位という記録を達成したことは、話題性云々もあるでしょうけど、その表れだと思いますよ。んじゃ100万枚は‥‥ってことになると、あとはもうタイミングやいろんなきっかけの積み重ねだと思います。EVANESCENCEが映画「デアデビル」との絡みでヒットを掴んだように、このアルバムも同様なきっかけさえあればその「壁」を乗り越えられると思うんですが‥‥(勿論、単に売れればいいってもんでもないですけどね)

 最後にDEPECHE MODEの名曲 "Enjoy The Silence" を取り上げている辺りにも、彼らが「なにをやりたいのか」ってことが端的に表れているんじゃないでしょうか。俺は彼らのことを、今後も支持したいと思います。とにかくライヴが観てみたいな‥‥ぜひ年内に実現して欲しいですな!



▼LACUNA COIL「KARMACODE」(amazon:US盤日本盤

投稿: 2006 04 23 06:11 午後 [2006年の作品, Lacuna Coil] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック