2018年12月21日 (金)

LITA FORD『LITA』(1988)

元THE RUNAWAYSのギタリスト、リタ・フォードが1998年初頭にリリースした通算3作目のソロアルバム。「Kiss Me Deadly」(全米12位)、「Close My Eyes Forever」(同8位)とヒットシングルが続出したこともあり、アルバムは最高29位まで上昇。アメリカのみで100万枚を超えるセールスを記録しました。

バンド時代のイメージを払拭するように、ソロではHR/HMスタイルへと移行した彼女。このアルバムにもそういった印象の強い楽曲を多数用意しており、なおかつメタル界から強力なバックアップを受けたこともあり、当時の流行に見事乗ることができたのかもしれません。

プロデューサーこそマイク・チャップマン(BLONDIE、THE KNACK、スージー・クアトロなど)というHR/HMの印象から程遠い人選ですが、ソングライター陣に目を向けるとM-2「Can't Catch Me」にはレミー・キルミスター(MOTÖRHEAD)、M-5「Falling In And Out Of Love」ではニッキー・シックス(MOTLEY CRUE)、M-9「Close My Eyes Forever」にはオジー・オズボーンの名前をクレジットで見つけることができます。

また、アルバムラストを飾る「Close My Eyes Forever」ではソングライティグのみならず、オジー本人がデュエットで参加。これがまた、彼らしい歌声&フレーズでたまんないんですよね。考えてみたら、オジー絡みの全米トップ10ヒットシングルって、これが最初だったのではないでしょうか。

アルバムのオープニング「Back To The Cave」こそサンタナ風のラテン調ロックですが、それ以降はLAメタル風味のゴリゴリ&キラキラしたハードロックチューンが満載。外部ライターによる楽曲ですが、シングルヒットした「Kiss Me Deadly」なんてど真ん中のポップメタルで、これでラジオヒットを狙ったんだろうなという魂胆が見え見えです。

かと思えば、「Can't Catch Me」はパワフルな疾走メタルだし、「Falling In And Out Of Love」もミドルテンポのメロディアスハードロックだし。だけど、アルバム後半になるとHEARTあたりのおこぼれを貰おうと思ったのか、ミドル〜スローナンバーが目白押し。「Under The Gun」「Broken Dreams」はまさにそういった路線の楽曲ですし、きわめつけはオジー御大を投入した泣きのバラード「Close My Eyes Forever」ですから。「売ってやろう!」っていう強い意思をここまで前面に打ち出せば、本当に売れるんですね(もちろん、大前提として楽曲の良さがあるわけですが)。

そりゃ、ここまで色気のある女性ですもの。オジーだってレミーだってニッキーだって放っておきませんよね。わかる、わかるよ。



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投稿: 2018 12 21 12:00 午前 [1988年の作品, Lita Ford, Ozzy Osbourne] | 固定リンク