2019年3月12日 (火)

「#平成の30枚」

Twitterのハッシュタグでよく目にする「#平成の30枚」という企画。これ、面白いですね。30年を30枚のアルバムで紹介するというのは、いろんな側面があると思うんですよ。一般的な名盤なのか、その年バカ売れしたものなのか、あるいはもっと私的な選出なのか。でも、そのどれを取ってもいろいろ見えてくるものがある。30枚くらいだからちょうどいいんでしょうね。これが昭和だったら……無理か(苦笑)。

ということで、こういうのに便乗するのが好きな私としては、とりあえず記録として残しておこうと。ただ、普通にTwitter上に残すのは違うよね、せっかくならこっちだよねってことで、無理くり1989年から2018年までの30年をすごい勢いで振り返ってみました。平成元年(1989年)っていうと、自分が高2〜高3の時期。音楽的にも多感だった10代後半の終盤ですね。特に90年代半ばまでは思い出深い作品がたくさんあるだけに1年1枚縛りはなかなかキツイものがありますが……あえて自分内でルールを作って選出しました。

① 同じアーティストのアルバムは複数枚選ばない(バンド/ソロは例外とする)
② 可能な限り今の自分の直感に従う(過去BEST OF企画の年間1位に選んだとしても今回も選ぶとは限らない。今の感覚で選ぶ)
③ 2枚同時発売など連作となっているものは例外として2枚選出も可(ガンズとかラルクみたいなね。ガンズは関係ないけど)

以上、これだけを守って選んだら……やっぱりキツかった(笑)。さて、個人的な思い入れ乱れまくりの30枚、ぜひご堪能あれ。


平成元年(1989年)
X『BLUE BLOOD』(Spotify

平成2年(1990年)
ユニコーン『ケダモノの嵐』(Spotify

平成3年(1991年)
BUCK-TICK『狂った太陽』(Spotify

平成4年(1992年)
佐野元春『sweet16』(Spotify

平成5年(1993年)
LUNA SEA『EDEN』(Spotify

平成6年(1994年)
THE YELLOW MONKEY『jaguar hard pain』(Spotify

平成7年(1995年)
スピッツ『ハチミツ』

平成8年(1996年)
Mr.Children『深海』(Spotify

平成9年(1997年)
中村一義『金字塔』(Spotify

平成10年(1998年)
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT『ギヤ・ブルース』(Spotify

平成11年(1999年)
Hi-STANDARD『MAKING THE ROAD』

平成12年(2000年)
エレファントカシマシ『GOOD MORNING』(Spotify

平成13年(2001年)
SOUL FLOWER UNION『SCREWBALL COMEDY』

平成14年(2002年)
ナンバーガール『NUM-HEAVYMETALLIC』(Spotify

平成15年(2003年)
Theピーズ『Theピーズ』(Spotify

平成16年(2004年)
フラワーカンパニーズ『世田谷夜明け前』(Spotify

平成17年(2005年)
銀杏BOYZ『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』(Spotify)、『DOOR』(Spotify

平成18年(2006年)
ザ・クロマニヨンズ『ザ・クロマニヨンズ』

平成19年(2007年)
L'Arc-en-Ciel『KISS』

平成20年(2008年)
Perfume『GAME』

平成21年(2009年)
DEAD END『METAMORPHOSIS』

平成22年(2010年)
凛として時雨『still a Sigure virgin?』(Spotify

平成23年(2011年)
OGRE YOU ASSHOLE『homely』(Spotify

平成24年(2012年)
Ken Yokoyama『Best Wishes』

平成25年(2013年)
ももいろクローバーZ『5TH DIMENSION』(Spotify

平成26年(2014年)
BABYMETAL『BABYMETAL』(Spotify

平成27年(2015年)
星野源『YELLOW DANCER』

平成28年(2016年)
BOOM BOOM SATELLITES『LAY YOUR HANDS ON ME』(Spotify

平成29年(2017年)
ONE OK ROCK『Ambitions』(Spotify

平成30年(2018年)
Maison book girl『yume』(Spotify


以上、30枚。「そのアーティストがそのアルバム?」っていうやつ、たくさんあると思います。LUNA SEAは『MOTHER』(1994年)じゃないの?とか、THE YELLOW MONKEYは『SICKS』(1997年)じゃなくていいの?とか、星野源は最新の『POP VIRUS』(2018年)だろ?とか。わかります、その気持ち。でも、「あの年にあれが入るとそれは入れられないよね」とか「世の中的にこっちのほうが評価高いんだろうけど好きなのはあっちなんだよね」とか、そういう理由も含まれていますので、ご了承ください。

にしても、やっぱり偏ってるなあ(笑)。わかってはいたけど、こういう結果になりますよね。我ながらも清々しいくらいに納得できるものになりました。だいたいどのアルバムも、その年に聴きまくったもの、あるいは今でもよく聴く作品ばかりだもんなあ。そんな中で、2000年代半ば前後から後半にかけての一時期が、自分の中で非常に曖昧なことに気づきました。このサイトを一番やってた時期から前職で音楽の仕事に就いた頃だから、記事的にはいろいろ聴いていたはずなんだけど……で、気づくわけです。「あ、この頃ってハロプロばっか聴いてたからだ!」と(笑)。

ハロプロ。悩みました。どれか1枚入れるべきだろうと。ももクロやベビメタを入れているわけですし、個人史的にも絶対に必要だろうと。ただ、「今の視点」となると、また違うんですよね。残念ながら。そういう意味では、2010年にAKB48の『神曲たち』も入れるべきか悩みましたが、こちらも選外に。ただ、そのへんも考慮には入っていたことはご理解いただきたいです。

だって、いきなり元年からRED WARRIORSの『SWINGIN' DAZE』を外す羽目になるし。けど、今の感覚的にはやっぱり『BLUE BLOOD』だしなあ。難しいですね。

あと「この人たちの作品、サブスクで配信されてないのね」とか「この時期の作品だけ配信されてないのかよ」とか、新たな気づきもありました。いろんな事情もあるでしょうから深くは追求しません。けど、勿体ないな、と。

一応「平成」ってことで邦楽縛りで選出しましたが、これ洋楽編を作ったらどうなるんでしょうね……我ながら、ちょっと気になります。なので、続く……かも(笑)。

投稿: 2019 03 12 12:30 午前 [BABYMETAL, BOOM BOOM SATELLITES, BUCK-TICK, DEAD END, Hi-STANDARD, Ken Yokoyama, L'Arc-en-Ciel, LUNA SEA, Maison book girl, Mr.Children, OGRE YOU ASSHOLE, ONE OK ROCK, Perfume, Soul Flower Union, THEE MICHELLE GUN ELEPHANT, X JAPAN, YELLOW MONKEY, THE, 「平成の30枚」, ももいろクローバーZ, エレファントカシマシ, ザ・クロマニヨンズ, スピッツ, ナンバーガール, ピーズ, The, フラワーカンパニーズ, ユニコーン, 中村一義, 佐野元春, 凛として時雨, 星野源, 銀杏BOYZ] | 固定リンク

2003年12月 4日 (木)

『a tribute to JAPAN : Life in Tokyo』(1996)

  世代的にいうと、俺の年代って微妙なんですよね、JAPANって。多分末期の頃が小学生高学年~中学入学の頃だったんじゃないかな。辛うじて末期をリアルタイムで通過してる俺ですが、正直あの当時はその良さが全く判りませんでした。むしろ彼等と入れ替わるように登場したDURAN DURANの方が判りやすいし親しみやすかったので、そっちに夢中だったんですけどね。その後、デヴィッド・シルヴィアンが坂本龍一と絡むようになって彼のソロ・キャリアを追うようになって、中学高学年~高校くらいでようやくJAPANの良さが判ってきたという。で、俺の場合は末期から遡って聴いていったので、初期を聴いて更に衝撃を受けるわけですよ。なんだ、こんなにカッコ良かったのかよ!って。

  このJAPANトリビュートに参加してる面々の殆どが、俺よりも4~5歳以上年上の方々ばかり。中にはSUGIZOやRYUICHI(河村隆一。当時は共にLUNA SEA)みたいなほぼ同年代もいるんですが‥‥やっぱり今30代後半~40歳間近な方々がモロに通過してたでしょうから、こういう参加メンツになったんでしょうね。

  アルバムに参加しているアーティストはKyo(当時はDIE IN CRIESを解散させたばかりかな?現在はBugで活躍中)、Scudelia Electro、森岡賢・藤井麻輝(共にSOFT BALLET)、SUGIZO・RYUICHI(共にLUNA SEA)、ISSAY(DER ZIBET)、田村直美、土屋昌巳等‥‥所謂「ヴィジュアル系」と当時括られることの多かったバンドのメンバーが大半を占めるわけだけど、こういったバンドにどの程度JAPANが影響を与えたのか、あるいは「単にお仕事」として参加しただけなのか、人によってその辺の趣旨は異なるでしょうけど‥‥個人的には面白いなぁ、とリリース当時感じてました。

  原曲の良さについては敢えて触れません。だって「当たり前」だもん。勿論ここに選曲されなかった楽曲にも沢山名曲はあるし、微妙かなと思う選曲もあるわけなんだけど‥‥まぁその辺はこの手の企画盤に常に付きまとうものなので、無視します。

  確実にルーツだろうな、と言えるのはSUGIZOやSOFT BALLETの面々でしょう。特にSUGIZOと藤井麻輝は共に2曲も参加曲がある程だし。しかも彼等は単なるコピーに終わらず、完全なるカバー‥‥自分のスタイルにしてしまってますよね。LUNA SEA、SOFT BALLET両バンドのファンが聴いたら、思わずニヤリとするフレーズ連発で、聴いてて唸ってしまうんじゃないですかね?

  逆に全くJAPANを通過してないだろうメンツもいるわけで。RYUICHIや田村直美がその尤もたる例でしょう。RYUICHIなんて歌詞を自分で日本語に書き換えちゃってますしね。これはこれで面白いとは思うんですが‥‥やっぱり「そこまでしなくても‥‥」感は今聴いても付きまといますね。しかもまんま中期LUNA SEAしちゃってるし。決してこれやったから、その後ソロに目覚めた‥‥といえるような代物ではありませんが(逆にSUGIZOの場合は後のソロ活動との共通点も多く見受けられるんですよね)、ま、ファンアイテムとしては面白いんじゃないですかね。

  石田小吉(現在は「石田ショーキチ」でしたっけ?)もJAPANから影響を受けてるなんていう話、聞いたことなかったんでビックリしたんですが‥‥思いっきりT-REX風アレンジなのを聴いて、妙に納得してしまった記憶があります。力業だよな。

  あと、土屋昌巳‥‥末期ツアーに参加してた経緯からこのアルバムにも参加したんでしょうけど‥‥これってある意味セルフカバーですよね? ま、これはこれで面白いんだけど。愛に溢れてるっていうか。

  どの曲にも言えることですが、JAPANの場合、個人的にはどうしてもミック・カーンのベースが肝なわけですよ。しかしこのアルバムで聴けるカバー曲のベース、どれも普通に「ベース」しちゃってるんですよ。そこが面白味に欠けるかな、と。アレンジやその他の演奏自体には非常に熱を感じたり愛を感じたりするんですが‥‥media youthのHIROKIが弾いた "Sons Of Pioneersは頑張ってるかな、って気がしないでもないけど‥‥そこが一番残念(あ、土屋昌巳のトラックは除外。一番判ってるものこの人)。ま、真似すればいいってもんでもないんだけど、やっぱり重要なポイントじゃないの、JAPANを語る上での。

  そういう意味では‥‥リリースから7年以上経ったこのアルバムを久し振りに聴いてみて、ちょっと物足りなさも感じるんですが‥‥ま、これはこれでアリなのかな、と。昨今いろんな洋邦アーティストのトリビュート盤が出てますが、その殆どが「巷で人気の若手バンドが参加」とか「これからブレイクが期待されるインディーズ・バンド参加」みたいなのが売りになっちゃってて、肝心の「カバー」という行為が疎かになってるんだよね。お前らのやってることは「カバー」じゃなくて「コピー」だろ、と。愛情があればノー問題とかそういう次元じゃないから。単なる焼き直しになってる時点で、カバーされたバンドをバカにしてるんだからな、気づけよなっ!

  と、昨今のトリビュート事情について述べたところで‥‥久し振りにLUNA SEAの初期作品でも聴いてみようかなっ?(オイオイ、JAPANじゃねぇのかよ!)



▼『a tribute to JAPAN : Life in Tokyo』
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投稿: 2003 12 04 03:40 午後 [1996年の作品, Compilation Album, D'ERLANGER, LUNA SEA, SOFT BALLET] | 固定リンク

2002年5月 8日 (水)

J『go crazy』(2002)

  2001年12月27日、1年前にLUNA SEAが「終幕」したのと同じ日にアルバム「BLOOD MUZIK」をリリースしたJ。そのアルバムにおける某雑誌での取材で記者に「このアルバムにはバンド時代の"Rosier"のような、J得意のキラーチューンがない」というようなことを言われたのを切っ掛けに、すぐさまスタジオに入って作ったのがこの"go crazy"だ、と言われている。その逸話に納得がいく、如何にもJなキラーチューンに本当になっているのだから恐れ入る。つうか、何で敢えてこういう曲をやらなかったんだろうね、アルバムでは(そういう心境じゃなかったのか、はたまた意図的に書かなかっただけなのか)。例の如く、この曲リリース後に行われたツアーでは大盛り上がりの1曲となったそうだし。今から言うのもなんだけど、この曲があるとないとでは次のアルバム、全然違うものになりそうだね。こればLUNA SEA時代の"STORM"や"TONIGHT"にも匹敵するメロウな疾走ナンバーといえるだろう。けど、それだけで終わってないのは一聴してお判りの通り。

  レコーディングにはドラムに元THE BELL'Sの大島馨、ギター(ソロのみ)にDOOMの藤田高志(最初、ベースの諸田氏死去に伴って解散したと思って「元」と付けたのだけど、どうやら3年前に藤田さんはDOOM名義でアルバムもリリースしているようなので現存してるみたいです)というお馴染みのメンツを向かえて、それ以外のベース、リズムギター、ボーカル全てはJが担当している。何故かスコットが叩く曲よりもドラムが生き生きとしてるのは、気のせいかな? というよりも、こういう疾走系の曲はスコットよりも大島の方が合ってるかもしれない(同じような疾走チューンでも前シングルの"Route 666"なんてちょっとモッタリ感があったし)。

  さて、カップリングだが‥‥3曲全部がアルバム「BLOOD MUZIK」収録曲のリミックスバージョンだ。"Gabriel"を手掛けたのは、ニューヨーク在住の日本人DJ、GOMI。かなりテクノ的な味付けがされていて、そのままクラブで流れても何ら違和感ないリミックス。さすが本職。続いて"Twisted dreams"をPOLYSICSのハヤシがリミックス。イントロを聴いた瞬間、「あ、ポリだ」と思ってしまう程に印象的なシンセの音。だけど曲が進むに連れ、原曲を更にアッパーにしたゴツいアレンジに驚く。原曲が英語歌詞なせいもあるけど、なんか以上にカッコイイんだよね、このリミックス。欧米のラウドロックのリミックスチューンみたい。これもクラブで使えそう。そして最後は前シングル曲の"Perfect World"の"HOT remix #002 for J"。手掛けたのは、ホテロックこと、あの布袋寅泰。なんかね‥‥知名度が一番高い割に、一番面白くないんですけど‥‥そういえば、自身のリミックスアルバムも大して(略

‥‥と、ま、まぁ‥‥全部が当たりなんてあり得ないからね、リミックスものは(と話をそらしてみる)。そういえばJは布袋の新作でも1曲ベースを弾いてるみたいだし、いろいろ交流があるみたいだね。出来ればJのアルバムに参加、になんてならない事を祈るばかり‥‥(布袋は嫌いじゃないけど、やっぱり何か違うのね、この場合)。



▼J『go crazy』
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投稿: 2002 05 08 11:30 午後 [2002年の作品, J, LUNA SEA, 布袋寅泰] | 固定リンク

2002年5月 7日 (火)

J『Perfect World』(2001)

  2000年12月末のLUNA SEA「終幕」から約1ヶ月後にはもうライヴ活動を再開させたJ。その後定期的に自身が開催するイベントライヴを経て2001年夏にリリースされたのが、この「終幕」後初のシングル。タイトルトラック"Perfect World"と"Route 666"の2曲を収録。ノンタイアップ、何の宣伝もない状態でチャートトップ20入り(19位)を果たす。録音に参加したのはJとドラムのスコット・ギャレット(元THE CULT)のみ。ドラム以外の楽器は全てJが弾き、唄っているということだ。

  さて、その内容だが‥‥タイトルトラックは、昨今のヘヴィロック風の跳ね気味リズムのミドルヘヴィナンバー‥‥って何もJが流行に乗ったわけではなくて、元々この人にはこういう要素があったわけだし。LUNA SEA時代の客入れSEにフジロック前でまだ日本では名の知れていなかったRAGE AGAINST THE MACHINEやKORNを使ったのも彼の趣味だというし、LUNA SEAのラストアルバムとなった「LUNACY」にも収録され、映画007の日本用テーマ曲となった"Sweetest Coma Again"もこの人が作曲だしね。そういう意味では、LUNA SEA末期から地続きで始まった感じがする(INORANが"gravity"~"Won't leave my mind"という流れだったように)。冒頭の英語セリフ部分、そこに被さるギターのハーモニクス音から、なんか映画のサウンドトラックのような印象を受ける。それだけ欧米のラウドロック/ハードロック的な演奏・アレンジを味わうことが出来る‥‥そう、歌が入るまでは(笑)。いや、それでも4年前よりは遙かに成長してるのよ、歌唱力。ただ荒いだけでなく、丁寧に、相手に歌を伝えようっていう意志が見え隠れするし。その辺は'97年のソロ~バンド復帰を経て周りのメンバーから学んだことなのかもしれないけど。でもマジで、これが英語詞だったらそんなに「日本人が演奏するロック」っていう印象ないんだけどなぁ。

  一方、カップリングの"Route 666"は、これまでのJのイメージから想像できるストレートなパンクナンバー。あの5人で演奏すれば間違いなく「LUNA SEAの曲」として通用する(ってJが書いてるんだから当たり前だけど)。取り立てて新しい要素は感じられないんだけど、安心する1曲だね、ファンにとっては。ブリッジ部の泣きメロにはメロディーメイカーとしてのJの特色を感じられるんじゃないかな。ライヴで盛り上がるだろうなぁ‥‥ってこれらの曲って、既にライヴで演奏されてきた楽曲なんだろうね。だから余計に生き生きしてるのかもしれない。

  '97年のソロ作との違いをいろいろ感じる人も多いでしょう。俺も最初聴いた時に「随分きめ細やかな、丁寧な音だなぁ」と思ったもんです。前作「PYROMANIA」にはもっと荒々しい、勢いだけで作ったような印象があったんだけど(音像的に、って意味で)、今回の曲はライヴで披露してきた曲にも関わらず、凄く丁寧なんだよね、いろんな意味で。何となく以前のソロの時は「バンド=大衆へ意志を伝えようとする手段、ソロ=好き放題破天荒」って感じだったのかなぁ、と。で、LUNA SEAがなくなった今、Jはそのふたつを同時にソロ活動の中でこなそうとしてるのかもしれないね。



▼J『Perfect World』
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投稿: 2002 05 07 11:26 午後 [2001年の作品, J, LUNA SEA] | 固定リンク

2001年8月20日 (月)

INORAN『Fragment』(2001)

ご存じの通り、INORANは昨年「終幕」したバンドLUNA SEAのギタリストだった男だ。彼はバンドが活動休止中の1997年にも1枚、『想』というソロアルバムを発表している。そこでの彼はあくまで自分はプロデューサー/コンポーザー/ギタリストとして、インスト曲以外の歌モノは1曲を除いて全て女性ボーカリストに唄わせている。楽曲的にも如何にもLUNA SEAを彷彿とさせる"想"(この曲のみ、自身が唄っている)以外は、共同プロデューサーであるDJ KRUSHと共に作り上げた、昨今のクラブシーンに目を向けた実験的作風となっている。勿論、LUNA SEAのコンポーザーのひとりなのだから、どの曲にもそれらしき「匂い」を感じ取ることができたが、他のメンバー(SUGIZOやJといったコンポーザー)と比べれば、最もその色が薄かったと言っていいだろう。

そんな彼が、バンド「終幕」後、一体どういう「音」に向かっていくのかが、実はメンバー5人の中で一番興味深かった。RYUICHI(河村隆一)は完全に読めるし、実際一番リリースが早かった。SUGIZOはまだ音源をリリースしていないものの、大体想像がつく。Jは最も早くライヴ活動に移り、そして先日発表されたシングルも想像通りの作風だった。真矢は‥‥頑張れ、このまま(苦笑)。

ところが、「バンド一寡黙な男」がここにきて一気に作品を発表してきた。シングル「Won't leave my mind」を6月に発表し、そして早くも7月にはセカンドソロアルバムとなるこの『Fragment』を発表した。

まず、その作風に驚く。作詞・作曲・アレンジ・ギター・歌‥‥全て「INORAN」本人なのだ。そしてバンドサウンドに拘り、サポート陣には湊雅史(元DEAD END)と奈良敏博(元サンハウス。ご存じの方もいると思うが、彼は後期LUNA SEAにおいて、ベースサウンド・アドバイザーもしていた)という、豪華なリズム隊を迎えている(その他にもスクラッチで活躍するDJ HUSH、真矢とSUGIZOもゲスト参加している)。

これだけ豪華なメンツで作られたアルバム。これが‥‥もう、LUNA SEAなのだ。いや、語弊があるかもしれない。ドンズバLUNA SEAではない。アルバムタイトル通り、「Fragment(断片、欠落等の意)」を感じさせるLUNA SEAなのだ。その欠落しているモノが他の4人のカラーであり、逆にINORAN自身の断片を継ぎ合わせてできたのが、このアルバムと言っていいだろう。だから、正確にはLUNA SEAであってLUNA SEAではないのだ。そんなの当たり前の話だが。

しかし、楽曲のスタイルやメロディーを聴けば、誰もが安心する「あのメロディー」がここにはある。INORANがバンド時代に書いてきた楽曲は、一癖あるけど判りやすい曲が多かった。シングルとなった「gravity」がその最もたる例だと思うが、ここにはあの世界観がある。ラストアルバム『LUNACY』での彼の曲が好きな人なら、絶対に気に入る1枚だろう。

ボーカルは4年前と比べれば向上が見られ、まぁ決して上手い方ではないが、この音には合っているのではないだろうか? 雰囲気モノだね、この人の歌は。そこで好き嫌いが分かれるかもしれないけど。

リズム隊の主張も凄いもんがあるけど(特にドラムの湊、久し振りに彼のハードロック的プレイが聴けて大満足)、INORANのギタープレイも非常に味わい深い。彼のリズムプレイは、特にLUNA SEA時代後期には非常に複雑なリフやアルペジオ等で定評がある。ここでもサウンド・メイキングを含め、バンド時代以上に幅広い、味わい深いプレイを聴かせてくれている。ただ、面白いことに、このアルバムにはギターソロがどこにも見当たらないのだ。「一ギタリスト」としてではなく、「ひとりのミュージシャン」としてINORANはここに存在しているように見える。

「引きの美学」を追求した結果が、このアルバムなのだ。いや、これはまだ結果ではなく、ほんの第一歩なのかもしれない。「引き」もここまで徹底すれば、立派な攻めとなる。それを証明したのが、このアルバムだ。さぁ、SUGIZOやJがこのアルバムを聴いてどう評価するのか、そしてどんなアルバムを生み出すのかが非常に興味深い。全く、LUNA SEAっていう「集合体」は、バンドがなくなった後も目が離せないメンバーばかりである。



▼INORAN『Fragment』
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投稿: 2001 08 20 12:00 午前 [2001年の作品, INORAN, LUNA SEA] | 固定リンク

2000年12月27日 (水)

LUNA SEA『PERIOD』(2000)

  本当に最後だ。LUNA SEAにとって最も思い出深い日、12月23日にこのアルバムはリリースされた。それはあたかもファンへのクリスマスプレゼントのように‥‥

  12月23日。'95年、初めての東京ドーム公演。'96年、真冬の野外@横浜スタジアム。一昨年もドーム公演だったし、去年は同じ東京ドームでGLAYと競演を果たした。そんな記念すべき日に、彼らは最後の音源をリリースした。ファンクラブやオフィシャルサイトで集った「あなたの選ぶLUNA SEAの10曲」というようなアンケート企画で選ばれた楽曲を収めたベスト盤という事になってるが‥‥サブタイトルは「THE BEST SELECTION」となってるものの、実は単なるシングルコレクション・パート2じゃねぇか!という声も聞こえてきそうな選曲だ。全15曲中シングル曲が11曲。残りの4曲もシングルカットこそされていないものの、ライヴでの定番曲ばかり。本当にこれがファンの選んだ15曲なのだろうか? だとしたら、あまりにも‥‥どうしても作り手(この場合選曲者)の作為を感じてしまうのは、俺だけだろうか?

  最後の最後にベストで前作「LUNACY」の負債(セールスは30万枚にも満たなかったそうだ)を回収しようとでもいうのだろうか? そんな穿った見方さえしてしまう自分が許せなかったりもするのだが‥‥何故"Jesus"が、何故"Time Is Dead"が、何故"Forever & Ever"や"Feel"や"Up To You"が選ばれなかったのだろう。ファンが選ぶ10曲となると、やっぱりシングル曲以外になってしまうのだろうか。

  確かにここには復活後の大ヒット曲が6曲入っている。それに初期(1st~3rd)の楽曲は再レコーディングされている。完全に「今のLUNA SEA」の音になってしまっているこれらの4曲を含めて10曲。残りが「MOTHER」「STYLE」の楽曲だから、これでバランスが取れているという見方も出来る。

  大ヒット曲についてはそれぞれの収録されたアルバムやシングルのレビューで語っているので、今回は割愛して‥‥ここでは、本当の最後の録音となってしまった再録音の4曲("Precious..."、"Dejavu"、"Wish"、"Believe")について語ってみよう。当時の録音('91~'93年)のままでは今の楽曲との釣り合いが合わない。特にファーストはインディーズでの作品だ。リマスターではまかないきれないのだろう。その結果が再レコーディングなのかもしれない。

  あるいは、終幕を選んだ彼らの「今」を形として残すため、12年後の自分達を最後に披露する具体的な方法として再録音を選んだとも考えられる。実際、これらの曲‥‥全部がかなりアップテンポの曲なのだが、当時のものと比べるとどうしてもテンポがもったりとしていて、落ち着いた印象を受ける。ドラムもスネアの音が軽すぎる。オリジナルラスト作「LUNACY」の音ではなく、その前の「SHINE」の音に近いような気がする。唄い方もアクの強さが抜け、やはり「SHINE」のそれに近い。アレンジはオリジナルバージョンに忠実というよりも、10年12年の長きに渡って演奏され続けてきた成長をそのまま形にしたような‥‥つまり、ライヴでのアレンジなのだ。"Dejavu"のエンディングがそうだし、"Wish"のイントロと、ギターソロの後のアレンジ‥‥ライヴを観たことがある人ならドキリとするはずだ。

  最近の彼らしか知らないという人には、これらの初期の楽曲は新鮮に映るかもしれない。逆に「こっちの方がいいじゃん!」となるかもしれない。また古くからのファンにとっては「こういう解釈もあるのか」とか「人間としての温かみを感じる」とか「やっぱり昔の方がよかった」という比較材料になるはずだ。いろんな意味で、これら4曲は本当に興味深い。

  さて‥‥この"Love Song"から始まり"Wish"で終わるという選曲‥‥クライマックスから始まってクライマックスで終わるという構成。泣かせる、マジで。実際のライヴではこの逆パターンでライヴが始まり終わったそうだ。そうか、意識的にやってるのか‥‥

  特に目新しい新曲があるわけでもなく、ライヴバージョンを再現したスタジオライヴ的な再録音はあるにしても、はやり企画盤の色は隠せない。こうやって改めて考えてみると、俺の中でのLUNA SEAというバンドは「LUNACY」というアルバムで完成されてしまったし、「LOVE SONG」というシングルで終わったしまったのだな、と感じずにはいられない。そう、このアルバムはボーナスみたいなものだ、俺にとっては。まさしく「終幕」を見届ける事の出来なかった俺に対する、5人のサンタからのクリスマスプレゼントなのだ、と。



▼LUNA SEA『PERIOD』
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投稿: 2000 12 27 12:00 午後 [2000年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク

LUNA SEA『NEVER SOLD OUT』(1999)

  1999年5月29日、バンドは結成10周年を迎え、その記念として10年の間にライヴレコーディングされてきた楽曲を収めた2枚組ライヴアルバムをこの日に発表する。更にその翌日にはお台場にて「キャパシティー∞」を唱った10万人ライヴを実現させる。

  ディスク1、2共に、ひとつのライヴを聴いてるような選曲・曲順で攻勢されている。例えばディスク1は"Loveless"から始まり、"Rosier"~"Mother"で終わる。ディスク2は"Time Has Come"で幕を開け、"Wish"~"Up To You"という流れで幕を閉じるのだ。実際にはこういう曲順でのライヴが実現することはなかったが、疑似ライヴとして楽しむ分には申し分ない選曲だ。

  録音は、古くはインディーズ時代の'91年12月のもの("Shade")に始まり、最新では'98年12月のドーム公演のもの("Providence"他)まで、アルバム「LUNA SEA」から最新作までの成長振りを堪能する事が出来る。東京ドームでの"I For You"の後に'92年のRYUICHIが唄う"Precious..."がくると何だか笑ってしまうが、その落差から‥‥今の彼らが得たモノ、そして失ったモノを知る事が出来る。今となってはライヴアルバムはこれだけなので、もうライヴを観れない身としては貴重な音源集と言えるだろう。

  この10万人ライヴの後、彼らは再び沈黙を守ることになる。そう、次作の為の創作期間に突入するのだった。まさかその期間が1年にも及ぶとは夢にも思わなかったが‥‥彼らが次のアクションを起こすのは1999年12月23日、東京ドームでのGLAYとの競演、そして翌年元旦のカウントアップ・ライヴでだった。



▼LUNA SEA『NEVER SOLD OUT』
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投稿: 2000 12 27 01:00 午前 [1999年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク

LUNA SEA『LOVE SONG』(2000)

  2000年11月8日。LUNA SEAは「終幕」‥‥事実上の解散宣言をした。最後の新曲となるこのシングルの発売日をわざと選んだのだろう。このマキシシングルには3曲が収録され、それぞれSUGIZO, J, RYUICHIが原曲作者だということをインタビューで公言している。それぞれの曲の歌詞も、今回は原曲作者が責任を持って書いたらしい。あらかじめ終幕を想定して書かれたものではなかったものの、最終的にはそこへ向かう過程の中で「終わり」と「始まり」を意識させる内容へと変わっていった‥‥残されたファンに対してのメッセージであり、メンバーお互いへのメッセージなのだ、これらの楽曲は。


M-1. LOVE SONG (原曲:SUGIZO)

  7分以上もあるタイトルトラックは、壮大なバラード。大ヒット曲"I for You"にも通ずる、シンプルながらも心に残る切ない曲。後半部の「ラララ」コーラスは、ライヴでの大合唱を想定して作られている(ちなみに、珍しくメンバー5人全員がコーラスに参加しているそうだ)。SUGIZOなりのファンに対する想い、そしてメンバーに対する想いを形にしたのがこの曲のような気がする。ファンへの最後の贈り物。「一人きりじゃない/信じていたい/離れていても/ねぇ/逢いたい時は/この歌を/抱きしめて」という歌詞がそれを端的に表しているように思う。

  2分も3分も続くエンディング。途中から子供のコーラス隊が加わる。まるでライヴでファンが加わったような錯覚に陥る。ライヴのエンディングに演奏されたら、きっと涙モノだろう‥‥と思っていたら、12月26日の東京ドームでは本当のラストにこの曲を演奏したそうだ。ラストのコーラスがいつまでも、いつまでも続いていたという‥‥


M-2. INTO THE SUN (原曲:J)

  SUGIZOの曲がどちらかというと感傷的なのに対して、Jはいつも通り、いや、いつも以上に激しくグルーヴィーな曲で、Jなりのけじめをつけたような気がする。これも7分を越える大作で、ドラムのリズムパターンがかっこよく、そこに絡みつくようなベースラインがまたいい。「Into the sun/消えるまで/舞い上がれ/もっと高く/果てるまで/燃え上がれ/もっと強く」という前向きな歌詞が彼らしくて、頼もしい。正直、こういうラストシングルってどこか感傷的な雰囲気に包まれている事が多いだけに、この曲を聴いた時にはちょっとだけ救われたような気がした。


M-3. UNTIL THE DAY I DIE (原曲:RYUICHI)

  LUNA SEAとしては、初の単独作。いかにもRYUICHI‥‥いや、河村隆一的楽曲だ。「これじゃ、ソロの時の"Cello"と同じじゃねぇか!?」という批判の声も耳にしたが、これが一番彼らしいやり方だったのだろう。今回の3曲は原曲に対して全員が肉付けしていくのではなく、原曲作者のアイディアにより忠実に再現されているという。だとすると、このSUGIZOのバイオリンも、INORANのアコースティックギターも、RYUICHIが望んだものなのだろう。何故バンドとしての最後の、一番最後にこの曲を選んだのか‥‥「どうして/涙が出るの/素直すぎたから/みんな/きっと/どうして/求め続けて/でも終わりにしよう」という、一番ストレートな表現をしているのが、実はRYUICHIだったりする。これだけ読んでしまうと、彼がソロとしてやっていきたいが為に脱退を希望→解散という噂がふと頭に浮かぶが‥‥まぁそれはいいだろう。


  正直、このレビューは1度、発売当時にチャレンジしたのだが‥‥どうしてもうまく考えをまとめる事が出来なかった。それは今でも‥‥全てのアルバムをレビューしてみたが、正直このシングルに対するレビューが一番辛い。出来ればなかった事にしたいのだが、そうもいかない。このまま蔑ろにされるには勿体ない曲達なのだから。

  これらの3曲から、今後の3人の進むべき道は見えてこない。そして残りの2人の道も。これをアップする頃にはもう存在しないバンドなのだが‥‥何だかこうやってこのシングルを聴きながらこの文章を書いていると、また明日もライヴやるんじゃないか、大晦日にいきなりシークレットギグでもやるんじゃないか、とか考えてしまう。どうしても実感が湧かない。これだけ決別の言葉をならべられても‥‥。



▼LUNA SEA『LOVE SONG』
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LUNA SEA『SHINE』(1998)

  1997年秋の活動再開からそのままリハーサルに入り、曲作り~レコーディングに約半年を費やしたLUNA SEA。その結果完成したのがこの通算6枚目のアルバム。前作「STYLE」から2年3ヶ月後の事だった。ソロ活動を通過した彼らがどういう音を出すのか?興味はそこに集中したように思う。それに対する第1の答えとして4月に第1弾シングル"Storm"をリリース。当然チャート1位、セールスも過去最高を記録した。続く6月には第2弾"Shine"、更に7月には第3弾"I For You"と立て続けにリリース。全て好セールス記録した。

  SUGIZOはこのアルバムのレコーディングに対して「俺達は『河村隆一』という、新しい武器を手に入れた。どんなにアバンギャルドでうるさい曲を用意しようが、それを奴という日本一ポップなシンガーが唄う事によって、俺達は新境地に達する」というような発言をしていたと思う。内容はその言葉通り、これまでのLUNA SEAには見られなかった面が多々伺える。だが、基本的には『河村隆一を生かす普遍的メロディーのポップな楽曲』と『これまで以上に斬新でプログレッシヴな楽曲』のように、2つに大別できると思う。例えば"Shine"や"I For You"といった楽曲は前者の代表だし、「アルバムのへそ」である"Another"や"No Pain"は後者の代表例だろう。特にシングル曲はRYUICHIが作曲していないのに(それぞれJ、SUGIZOの曲)、河村隆一としてリリースしても特に違和感がないポップな楽曲だった事。古くからのファンはそこに衝撃を受ける。これを「成長/進化」ととるか「日和った」と解釈するかで、このアルバムに対する評価は大きく分かれると思う。このように、ミリオンセールスに達したものの、これまでで最も賛否両論分かれたのがこの作品だ。

  で、俺はこのアルバムが一番好きではない。好きな楽曲は多いのだが、アルバムとしてみると中途半端な印象を受けるのだ。例えばドラムの音が軽い事。確かにここにはポップな楽曲が多い。そこに「MOTHER」や「STYLE」で聴かれたサウンドプロダクションは似合わないのかもしれない。しかし、先の"No Pain"や、これまでのようなファストナンバー‥‥"Unlikelihood"や"Millennium"、"Love Me"がすごく軽く聞こえてしまうのだ。せめて各楽曲毎にドラムのチューニングを変える等の配慮が欲しかった。

  更に、そのファストナンバーがうまく機能していない。前作のそれとは別物になってしまっているのだ。パンク色が後退したことも大きいが、それ以上にこう‥‥もったりとした印象を受けるのだ。実際にライヴで聴けば疾走感溢れる佳曲なのだろうが、アルバムで聴く分にはどうも‥‥となってしまう。新しい面にばかり気を取られて、従来の色を忘れてしまったのだろうか?と当時は勘ぐったものだ。

  しかし、決して悪い作品ではない。シングルナンバーはどれも素晴らしいし、1曲目"Time Has Come"でのメッセージや、後半に多く固まるバラードタイプの楽曲‥‥"Broken"や"Breathe"も味わい深いものがあるし、ドラムフレーズがどことなくU2の"Sunday Bloody Sunday"を彷彿させる"Velvet"等、聴き所が多いのも確か。そしてラストを飾る"Up To You"‥‥互いのソロ活動があったからこそ生まれた名曲ではないだろうか?

  何故彼らが活動再開第1弾アルバムに「Shine」というタイトルをつけたのだろうか。前作「STYLE」は『闇』だった。が、その闇から眩いばかりの光を放っていたのも確か。彼らはバンドとしての2年の不在を埋める為に「今以上すべてが/輝けばいいね」と唄った彼ら。LUNA SEAが求めたのは、もっと眩い光だったのだ。更に強い刺激を求め、彼らは初のドーム2日公演やアジアツアーを実現させる。そして‥‥。



▼LUNA SEA『SHINE』
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2000年12月26日 (火)

LUNA SEA『SINGLES』(1997)

  1997年の1年間をそれぞれソロ活動に費やしたLUNA SEAの面々。各々大成功を収める中、その年の10月には再びバンドとしてやっていけるのかを確かめる為に、リハーサルに入る。そこで出された結論‥‥1998年を攻めの年にする為に、彼らはこれまでの作品達をひとつの形として残す。それはソロ活動を通して出会った新しいファンに向けた入門書みたいなものでもあった。それがこのシングルコレクションだ。

  2枚組だが、各ディスク共に40分程度、7~8曲という内容になっていて、トータルでも80分に満たないはずだ。ディスク1枚でも発表できたものを敢えて2枚に分けたのには理由がある。ディスク1には活動休止前までにリリースされた全シングルのタイトル曲(所謂A面曲)を、ディスク2にはそのカップリングとして発表されたオリジナル楽曲という風に分かれているのだ。シングルタイトル曲に関しては既に語っているので、ここではそのカップリング曲を集めたディスク2を中心に話を進めていきたい。

  それぞれ発表された時期も録音も全く別々のものなのだが、変な違和感のようなものは感じない。パンキッシュな"Slave"もあれば既に「STYLE」に収録済の"Luv U"もある。プログレッシヴな"Fallout"等はアルバムに入っていてもおかしくないのに、結局コンセプトにそぐわないという理由からシングルのカップリングに落ち着いている。そういえば"Luv U"以外の曲が全てアルバム未収録曲というのもおもしろい。彼らはその後もシングルカップリング曲をオリジナルアルバムに収録する事はなかった。アルバムに入っていてもおかしくない曲もあれば、シングルだからこその実験作もあった。そういう意味では彼らにとってシングルとは、「一般ファンを意識した普遍的楽曲」と「今後を占う実験的楽曲」とを試す場だったのかもしれない。

  それにしてもこのアルバムが最も高セールスを記録したというのも、おもしろい話だ。ただのシングルコレクションでは終わってない、実験作も収められているのに。丁度このアルバムが発売される1ヶ月前には、後に300万枚もの売り上げを記録する河村隆一のソロ「LOVE」がリリースされたので、そこで興味を持ったファンが流れたという事だろう。商売として考えれば完璧だ。

  活動再開を機に、過去の活動に一区切りをつけたLUNA SEAは、このアルバムの発売日に赤坂ブリッツにてシングル曲オンリーのスペシャルライヴを行う。そして彼らはそのまま『第2期LUAN SEA』の幕開けとなる作品を生み出すべく、創作期間に突入する。



▼LUNA SEA『SINGLES』
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LUNA SEA『STYLE』(1996)

  大成功を収めた前作から1年半後に発表された通算5作目。この間には先行シングルという形で"Desire"と"End Of Sorrow"をリリースし、共に1位を記録している。更にはライヴバンドの頂点ともいえる会場、東京ドームでのライヴも実現した('95年12月23日)。そういう状況を通過して作られたこのアルバムは、そのテンションを見事に詰め込んだ傑作だ。幸か不幸か、バンドの最高に輝いた瞬間を完全密封してしまっている。'90年代の日本のロック史を語るときに、決して外す事の出来ない素晴らしいロックアルバムなのだ。ここでの彼らは、既にヴィジュアル系だとかそういう枠では括れないレベルにまで達してしまったのだ。

  アルバムはインダストリアル・ノイズ混じりのバラード"With Love"からスタートする。前作では「Loveless」と唄い「愛が欲しい」と叫んだ男達が選んだ第一声、それは「せめて抱き締めて/思いが届いたなら」だったというのが、なんだか劇的じゃないか? この美しい曲を覆うノイズの嵐。これが当時のLUNA SEAというバンドの状態を端的に表しているように感じた。続く"G."の「G」とは「God=神」の事だ。「罪深き二人なら/愛し合える」事を神に許しを請う。そんな二人の激しさを表現するビートが胸に突き刺さる。そして次の"Hurt"では「満たされないなら/壊してしまえ/すべてを」「たとえすべて/失っても」と唄う。それにしてもこの頭3曲は、前作での成功がいい方向に作用した名曲ではないだろうか?

  4曲目"Ra-Se-N"では、新境地である変拍子(5/4拍子)に挑戦している。テクニカルで難解な曲も彼らにとってはお手の物だ。続く"Luv U"も新しい要素を含でいて、ブラックテイストなベースラインが印象的な佳曲だ。そして「アルバムのへそ」には10分を越える大作"Forever & Ever"が。当時のツアーでのラストに演奏されていた事でも、そして活動休止前の最後の曲としても知られている人気曲。J作曲らしいが、中間部でのJの英詩が素晴らしい。ふと、彼が口にする「俺とおまえたちは永遠だ」という台詞を思い出した。この文章がアップされる頃には、本当にLUNA SEAというバンドはその活動を停止させる。この曲で唄われているように「このメロディーは/きっと永遠さ」‥‥そう、21世紀だろうが何だろうが、永遠なのだ。

  後半は怒濤の攻勢に出る。いかにもLUNA SEAな"1999"、2大ヒット曲"Desire"、"End Of Sorrow"、後にシングルカットされる異色ポップナンバー"In Silence"へと流れる。特にこの曲、過去の彼らと今現在の彼らとを繋ぐ橋渡し的存在だと思うのだが、如何だろうか? 最近はライヴで披露される機会がないようだが、是非最後にまた唄って欲しいと思う。

  最後の最後はこれまた異色のレゲエナンバー"Selves"で終わる。彼らは最後の最後に「時代に刻まれた愛を/伝えたい/ぬくもりが/消えないように/いつまでも/この熱を/いつまでも」と唄う。彼らの愛は実り、そしてその愛は永遠だという。まさに「俺とおまえたちは永遠だ」の言葉通りに‥‥。

  音楽的には何も言うことはない。前作の延長以上のものを作ってしまったのだ。彼らは産みの苦しみを嫌という程味わったはずなのだ。しかし実際に出来上がった作品は、そんなプレッシャーをもはね返す輝きを持っていた。しかし、その輝きが強すぎた為に彼らはその後、自分達自身と戦う事になるのだった。1996年12月23日、横浜スタジアム「真冬の野外」という特殊な舞台で、彼らは1年間の期限付き活動休止を宣言する。もっと大きくなる為に、もっと輝く為に。



▼LUNA SEA『STYLE』
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LUNA SEA『MOTHER』(1994)

  前作から1年半後にリリースされた、通算4作目にして初のチャート誌ナンバー1アルバムであり、初のプラチナム(100万枚以上の売り上げを記録した)アルバム。つまりこのアルバムによってLUNA SEAというバンドは名実共に真のメジャーの仲間入りをしたわけだ。

  まず'94年7月に3枚目のシングルとなる"Rosier"を発表するのだが、これがいきなりチャートのトップ10入りし、ロングランヒットとなる。これまでの2枚のシングルとも違う、パンキッシュ且つポップなナンバーは一般的にも受け入れられ、この曲を引っ提げて彼らはテレビの歌番組にも進出する。更に同年9月のシングル"True Blue"では、初登場第1位を記録という大業を成し遂げる。そして満を持して発表されたアルバムは予想以上の大ヒットを果たした。この大ヒットによって『X JAPANの弟バンド』的ポジションから、そのX JAPANをも脅かす存在にまで成長し、他の同系統バンドより一歩抜きん出る事になる。

  前作がセカンド「IMAGE」の延長上だったのに対し、ここでは更に飛躍した成長振りを見せている。1曲目"Loveless"からしてレベルが違う。マニアックな音作りをしていながら、ポップなメロディー、そして多くの人間にアピールする普遍的内容の歌詞。それに続く大ヒット曲"Rosier"。そしてメタリックな重量級ミドルナンバー"Face To Face"。如何にも彼ららしいファストナンバー"Civilize"と流れは完璧。そして5曲目に問題作ともいえる、8分以上もある大作"Genesis Of Mind~夢の彼方へ~"。今作から毎回、アルバムのへそとなる箇所には必ずプログレッシヴな大作が収められるようになり、その楽曲こそがそのアルバムのツアーにおける山場となった。この曲、イントロのアルペジオが印象的で、独特の空気感を作り出している。そしてここでのRYUICHIの歌にはハッとさせられる事多し。特に後半の盛り上がり箇所での感情移入度に何度ドキドキした事か‥‥この歌詞は彼の大切な友人との死別をテーマとしているらしい。この曲を涙ながらに唄う姿も何度か目撃されているそうだ。

  後半は、やはり新境地ともいえるポップな"Aurora"からスタートし、パンキッシュな"In Future"、低~中音域で唄われるメロウな"Fake"、ナンバー1ヒット"True Blue"と流れ、最後のアルバムタイトルナンバーであり、後にシングルカットもされた"Mother"へと続く。このタイトルトラックが素晴らしい。終末感を匂わせながらも、ただ求めるのは『愛』だと叫ぶ。人間が母親に求める根元的なもの、それが愛だろう。「MOTHER」は何も『母親』だけを意味する言葉ではない。もっと大きく捉えれば、それは地球であり、宇宙である。我々を作り出したもの、それを人は「MOTHER」と呼ぶのだろう。"Loveless"という曲からスタートし、『愛が欲しい/愛して欲しい』と唄う"Mother"で終わるこのアルバムは、一種のコンセプトアルバムとも言える。完璧なアルバムとはこういうものを指すのだ。

  名実共に成功を収めた彼らの最初の目標は、'89年5月の結成から約5年半にして達成された。そして彼らは新しい問題に衝突する。それは『更に多くの人間に自分達の歌を届けるには?』、そして『如何にして「MOTHER」というアルバムを越えるか?』という、産みの苦しみを味わう事になるのであった。



▼LUNA SEA『MOTHER』
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2000年12月25日 (月)

LUNA SEA『EDEN』(1993)

  前作から11ヶ月で到着した通算3枚目(これは現在においても最短リリース期間だ)。このアルバムから、楽曲の作詞作曲クレジットがバンド名義になり、ファンは自分のイマジネーションを使って原曲の作者を想像して楽しむようになる(?)。ファーストから早2年にして、既にここにはあの暴力性や狂気は感じられない。歌詞には依然としてゴシック色を臭わせるものもあるが、ここにある多くの歌詞にはもっと想像力をかき立てる、開放的なものを感じる。

  楽曲自体は前作の延長上といっていいだろう。2曲("Anubis"と"Lastly")を除いては、このアルバムの為に新たに書かれた楽曲だ。つまりこのアルバムから、いよいよ『ファンが望むLUNA SEA』と『一般ロックファンにアピールするLUNA SEA』を意識した曲作りを開始するわけだ。アルバム自体、そして楽曲のクオリティーは前作と比にならない程飛躍している。1曲目"Jesus"のイントロから既にドキリとされてしまう。演奏も更にタイトになり、ボーカルも更に表現力が増し、ゴスだの何だのと言っていた2年前が懐かしくさえ思える程だ。

  このアルバムに先駆けて、初のシングル"Believe"がリリースされた事も特筆すべき点だろう。アルバムリリース後にも更に"In My Dream (With Shiver)"がリカットされている事から、当時の彼らが如何に(大きな意味での)音楽シーンに自分達の音を浸透させるかという命題と真剣に向き合っていたかがご理解いただけるだろう。これまでのLUNA SEAのイメージを更に突き詰めた前者と、新境地といえるポップな後者という、両極端な2曲を選んだ点にも拘りが伺える。この2曲がトップ20ヒットした事もあって、ロックファンにも「LUNA SEA!?ああ、あの化粧バンドね?」程度の印象を残す事に成功した。後は如何に「心に残る普遍的楽曲」を世に広めるか、というレベルにまで達しつつあった。

  最後にひとつだけ。このアルバムには好きな楽曲がとても多いのだが、アルバムとして考えた時、非常に印象が薄いような気がする。それは前作の延長上という事もあってか、『二番煎じ』的楽曲が数曲ある点だろう。ファンならご理解いただけるだろう。「そこがいいんだ」と言われてしまえばそこまでだが、そういうものを彼らに求めていなかった為、どうしても未だに聴く頻度が他のアルバムより低いのだ。決して駄作でも平凡作でもない、単に前2作のインパクトが強かっただけなのだ。



▼LUNA SEA『EDEN』
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LUNA SEA『IMAGE』(1992)

  インディーズでのファーストアルバムから丁度1年後、メジャーレーベルからリリースされたのがこのアルバム。たったの1年である。しかもメジャーからのファーストアルバムであるにも関わらず、既に大御所級の拘りを持って制作に当たり、レコーディングに2ヶ月をかけたのも有名な話(楽曲自体はインディーズ時代からライヴで披露されてきた曲ばかりなのに、だ)。たった1音の微妙なニュアンスにさえも拘り、結果3つのスタジオを使い同時進行でレコーディングされたそうだ。

  前作から1年とはいっても、ここに収められた楽曲の殆どが前作と同時期に書かれた曲だったり、或いはそれ以前からある曲だったりするのだが、早くも楽曲のスタイルの幅が広がっている点がポイント。更に今作からいよいよ登場したのがSUGIZOのバイオリンだ。このバイオリンの音が他のバンドにはない世界を作り出していて、いいアクセントとなっている。マリス・ミゼルが登場する5年以上も前に、だ。

  楽曲の幅だけではなく、メンバーそれぞれの力量も高くなっているのも大きい。複雑なギタープレイ("Dejavu"のバッキング等を聴いて欲しい)をハイテンポで再現したり、リズム隊の拘りフレーズの応酬もこれでもか!って位にビシバシ飛び込んでくる。そして何より、RYUICHIの歌唱力の向上が一番大きい。ただ力強くがなる事が多かった前作から一変し、今作では大きなメロディーを一音一音大切に唄ったり、抑えた唄い方やファルセット等も多用し始めている。ただ力強かった前作よりも緩急の幅がついた点に、音楽的成長を伺う事が出来る。

  後にライヴ定番曲となる、前作にはないポップなメジャーナンバー"Wish"や、アップテンポの中に大きなノリのメロディーを乗せた佳曲"Image"、ヘヴィな異色ミディアムナンバー"Search For Reason"、シャッフルリズムが小気味よい"In Mind"等、前作の延長線以上のクオリティーを持ったこのメジャーデビュー作が好意的に受け入れられた事もあって、LUNA SEAのメンバーは更にその上‥‥一般のロックファンにもアピールする曲作り・音作りにチャレンジしていく。この飽くなき挑戦は「終幕」まで続くのだった。



▼LUNA SEA『IMAGE』
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LUNA SEA『LUNA SEA』(1991)

  1991年春にYOSHIKI(当時X)が運営するインディーレーベル『EXTASY RECORDS』から発表された、記念すべきファーストアルバム。既にこの時点でセルフプロデュースによって手掛けられているこのアルバム、当時のインディー系と比べてみても非常にクオリティーが高い事に驚く。とはいっても、やはりそこはインディーズ。レコーディングの技術面からすれば当時のメジャー配給のアーティストのそれとは比較にならないのもまた事実。実際に、同時期に発表されたXの「JEALOUSY」とその音質・音圧を比べてみればよく判るはずだ。

  しかし、音質と楽曲のクオリティーが比例するとは限らない。ここに収められている10曲は、その後の後続バンド‥‥後にヴィジュアル系と呼ばれるようになるジャンル‥‥のひとつの雛形になる程、影響を与えた。クリーントーンやコーラス、ディレイをかけたギターが2本(一方がコードストローク、もう一方がアルペジオ)というアレンジも、当時の他の同系統バンドとは一線を画していた。例えば先輩格のXと比べてみても、如何にLUNA SEAがディストーションに頼っていないかが一聴瞭然だ。単なるヘヴィメタルをルーツにしたバンドではなく、ゴス・パンク等の影響が強い面も独特だったように思う(今となっては別段どうってことないのだが)。当時も派手な化粧を施した‥‥今でいうヴィジュアル系的‥‥バンドは沢山いた。が、それらの殆どがヘヴィメタル的だったり、勘違い日本的イメージだったりしたのに対し、彼らはTHE CURE, SOUTHERN DEATH CULT(後のTHE CULT), THE MISSION, JAPANといったイギリスのバンドの影響が色濃いのが特徴だった。また、特にこの作品では同じ日本の先輩であるGASTANKからの直接的な影響も伺える。具体的な例として、"Shade"や"The Slain", "Chess"といった辺りは、初期~中期の(メタル色が弱く、よりパンキッシュだった頃の)GASTANK的だ(楽曲のタイプだけでなく、RYUICHIの歌唱法もそっくりなのが微笑ましい)。

  音楽的にも斬新だったのは、Xと違ってボーカルの声がとても親しみやすい声質をしていた点。今のRYUICHIの歌唱力と比べればこのアルバムのそれは幼稚なものかもしれないが、それを補う勢い(攻撃性/暴力性/シアトリカル性)がここには詰まっている。例えば次作で再レコーディングされている"Moon"を聴き比べれば、インディーズ時代の彼らの勢いのようなものを肌で感じ取れるはずだ。または先日発表されたベスト盤で再録音された"Precious..."でもいいだろう。とにかく結成2年程度のバンドが持っていた『原石の輝き』がここに封印されている。

  今でもライヴではこのアルバムから何曲か取り上げられる事からも、彼らが未だにこの作品に拘り、そして誇りを持っているのがよく判る。もしあなたがゴス系や耽美系に興味があり、'80年代のインディーバンドにも精通しているならば、悪い事は言わない。迷わずこのアルバムを聴くべきだ。Xの「VANISHING VISION」と並ぶ、インディー盤の名盤のひとつとして歴史に残る名作。



▼LUNA SEA『LUNA SEA』
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2000年8月21日 (月)

LUNA SEA『LUNACY』(2000)

  インディー盤から数えて通算7作目(シングル・コレクション、ライヴ盤を除く)に当たるLUNA SEAの新作は、タイトルに結成当時のバンド名のスペルである「LUNACY」と銘打っている。これは結成10周年を過ぎ、改めて初心に戻る意味と、そして新たな第一歩という意味を掛けて決定されたそうだ。'97年の活動休止から復活し、翌年に「SHINE」というアルバムをリリースしたものの、まだ全力という感じではなかった。メンバーみんながツアー終了後に「次はもっと凄い」と口にしていた。そして彼等は再び'99年のその殆どを曲作りとレコーディングに費やした。そこから生まれたのが、このアルバムの楽曲11曲と、シングルに収められたカップリング曲の4曲、合計15曲であった。当初は「もの凄い内容のアルバムを、2枚作る!」と言っていたが、下手にいい曲が分散してしまうより、こうやって1枚に集めた方が集中して聴く事ができる。第一、2枚同時リリースして内容・セールス共に成功したアーティストなんてGUNS N'ROSESぐらいのもんじゃないか?

  とにかく1曲1曲が濃いアルバムである。聴き込めば聴き込む程、いろんな要素を感じ取れるし、いろんな味が染み出てくる。従来のファンも満足させられるだろうし、新しい挑戦も至る所に見受けられるので、新たなファンも開拓できるだろう。では、簡単ではあるが、以下に1曲毎に簡単な感想をつけていきたいと思う。


M-1. Be Awake (原曲:SUGIZO)
  ライヴを意識した歓声からスタートするこのアルバム。1曲目はSUGIZOの、典型的なLUNA SEAソングだ。曲調こそメジャー・キーで成り立っているが、曲構成は過去の代表曲"Believe"を準えたものだと思う。これを「二番煎じ」と取るか「原点回帰」と取るかで、このアルバム全体の印象も変わってくるのではないだろうか? 少なくとも俺は、'93年のあの曲と2000年のこの曲とでは雲泥の差だと思う。技術や表現力は比にならないし、やはり当時は「内に」向かっていたように感じた『何か』が、この曲では「外へ外へと」向かっているように感じる。とてもポジティヴな、ライヴのオープニングにうってつけの曲だ。そのポジティヴさはタイトルからも感じ取ってもらえる事だろう。今後、"Wish"にとって変わる代表曲のひとつになるかもしれない。

M-2. Sweetest Coma Again feat. DJ KRUSH (原曲:J)
  映画「007」最新作でお馴染みの、いかにもJが書きましたって感じのヘヴィ・ナンバー。俺はこれ1曲聴いただけで、「今度のアルバムは期待出来る!」って信じてたから。曲名にも記載されているが、この曲と4曲目にはかのDJ KRUSHが参加している。彼はINORANのソロにも参加していたから、その流れからルナの方にも絡む事になったのかもしれない。この「第3者の介入」も、新たな挑戦のひとつ。もっともライヴでは全てサンプリングで済ませてしまうだろうが、レコードではこういう新しい実験を幾つも試みている。LUNA SEA流ミクスチャー・ヘヴィロックといったところだろうか?

M-3. gravity (原曲:INORAN)
  シングルのレビューでも紹介してるので詳しい説明は避けるが、本当に実験的というか挑発的というか‥‥こういう曲を今の日本の歌謡界にぶつけてくる心意気が、嬉しかったりするのだ。他の「ビジュアル系」で括られているアーティストには真似出来ない事じゃないかな?(毎回似たり寄ったりの楽曲しか提供できない、某バンドとは大違いだ)こういう曲って今までありそうでなかったよね? 復活後の彼等にはこういう「ありそうでなかった曲」が結構ある。前作でも"Shine"とか"I For You"ってそういう感じだったし。逆に言えば、「これまで出来そうで出来なかった、やることを許されなかった」タイプの楽曲なのかもしれない。いや、本当に名曲。

M-4. KISS feat. DJ KRUSH (原曲:SUGIZO)
  やっぱりSUGIZOの曲ってのは独特な癖があるので、すぐに判る。まぁそれは他のメンバーにも言える事だけど。イントロのギターフレーズが何となく某リュシフェルのヒット曲と似てなくもないな?と最初に感じたのだけど‥‥あ、怒らない、そこそこ。(笑)この曲にもDJ KRUSHが参加。いろんな味付けをしている。ふとここで気づいたのだけど、このアルバムでのJのベースってやけに際だって聞こえる。いや、全ての楽器に対してそれは同じか。SUGIZOのソロも、INORANのアルペジオも、真矢のドラムも、そしてRYUICHIの歌も。全てがそれぞれのパートとバトルしている。自己主張とかそういう次元ではない、これはもう喧嘩だ。それでいて互いが互いをうち消しているのではなく、ぶつかり合う事で更に増長されている感じなのだ。こんなバンド、他にどれだけいる?

M-5. 4:00 AM (原曲:INORAN)
  この曲、ヘッドフォンで聴いてるとイントロの携帯の着信音でドキッとする。本当に側で鳴ってるように聞こえるから。ここで中盤戦突入という感じで、ちょっとクールダウン。これも如何にもINORANが書きそうな曲。ライヴ向きの曲とはいえないが、こうやってステレオの前で、そしてヘッドフォンで聴いてると気分が落ち着く。後ろで鳴ってる楽器は結構派手な事、やってるんだけどなぁ‥‥(笑)後半、いろんなエフェクト音が挿入されたりして(それこそドラムン・ベース的リズムまで)非常に興味深い、スタジオワークの結集的ナンバー。こういう曲が必ずアルバムに1曲はあるから、このバンドは面白いんだよなぁ。

M-6. VIRGIN MARY (原曲:SUGIZO, RYUICHI)
  珍しくSUGIZOとRYUICHIの共作ナンバー。必ずアルバム1枚に1曲はSUGIZOのバイオリンがフィーチャーされる曲が登場するが、これがその曲。
  彼等のアルバムには必ずアルバムのへそにあたる、中盤のど真ん中辺りに大作を持ってくる傾向がある。そしてその曲がそれぞれのアルバムでのツアーのハイライトとなる。きっとこの曲もそうなのだろう。パンキッシュな曲もやりながら、こういう大作指向の複雑な曲も演奏するには、やはりそれ相応のテクニックがなければならない。ギターのボリュームやトーンの微妙な大小が要求される事となるのだ。ライヴを見た事がある人なら判ると思うが、こういった曲を完璧に演奏してしまうから何というか‥‥畜生。(笑)きっとこれまでルナを聴いてこなかった(ヒット曲しか知らない)には、ちょっと意外で驚きのナンバーかもしれない。いや、そういう人にこそこういう曲を聴いて欲しい。

M-7. white out (原曲:INORAN, RYUICHI)
  珍しくINORANとRYUICHIの共作ナンバー。とてもライヴ受けするとは思わないが、アルバムの中の1曲と考えればとてもよく出来た、普遍的なポップ・ナンバー。そういえば前曲では「Maria」とか「Jesus Christ」なんて言葉が出てくるし、ここでも「メシア」って言葉が登場する。何となく‥‥個人的に名作「MOTHER」を意識したのかな、とか考えたりして‥‥それにしても、こういう曲もソロ活動を通過したからこそ出来るんだろうな‥‥最も「河村隆一」の色を感じる楽曲だ。

M-8. a Vision (原曲:J)
  一聴すればすぐに判る、J原曲ナンバー。ここまでの3曲の対比がまた面白いね? 普通のバンドなら並ばないようなタイプの曲が並ぶ‥‥ここがこのバンドの面白い所。中盤のJによる英語による台詞でファンはお判りでしょう‥‥これは間違いなく、Jがマイクスタンドをなぎ倒す為の曲だと。(笑)ドラムのリズムの刻み方がTHE POLICE的というか‥‥普通のパンクバンドには真似出来ない、テクニックを要するパンクナンバー。

M-9. FEEL (原曲:SUGIZO)
  SUGIZO原曲による、非常にムーディーな曲。ソロパートがギターではなく、エレクトリック・バイオリンを使用していて非常に興味深い。メインリフのザクザク感が昨今のヘヴィロックにも通ずるものがあるにも関わらず、メロディは臭すぎる程にメロディアス。結局、メロディーや根本にあるものは何ら変わっていないのだが、そこに向かうまでの気持ちや遊び心によって「新しい音」が加わっていく。いや、遊びというより喧嘩か。(笑)さっきからずっと「凄い」を連発してる気がするけど‥‥聴けば判るよ、俺の気持ちが。

M-10. TONIGHT (原曲:J)
  何も言う事はないでしょう‥‥Jによる、Jの為の曲。(笑)今回のアルバムをすんなり受け入れられたポイントとして、やっぱり「速い曲」の存在が大きいかもしれない。勿論前作にも存在したが、何か違うというか‥‥モッタリした印象を受けたんだわ。けど、ここにはそういうの、全くないし。ミディアムの曲にもモッタリ感は全くない、むしろ疾走感すら感じる。この違いって一体何なのだろうね?

M-11. Crazy About You (原曲:J)
  Jによる、感動的なバラードでこのアルバムは終わる。それにしても、こういうのを普遍的名曲と言うんだろうな? 時代とか流行とか関係ない、歌い継がれる為の名曲。それがこの曲だと思う。前作から彼等はこの手の曲にチャレンジしていたが、ここでひとつの完成型を見たといった印象を受ける。何かさ、BON JOVI的な、大陸的な大きさを感じさせるバラードだな、こりゃ。もしBON JOVIがこの曲プレイしたとしても、何ら違和感はないと思うよ。それくらい名曲。試しに聴いてみな、BON JOVIも? こんな曲でライヴ終わられた日にゃ、涙で目が曇って何も見えなくなっちまうよ‥‥名曲!


●総評
  傑作である。けど、「MOTHER」や「STYLE」を越えたか?と問われれば‥‥そこまでいってないかもしれない。いや、まだ答えを出すには早すぎるかも。まぁ間違いなくこれら2枚に肩を並べる辺りまではきてると思うけど。きっと前作を通過したからこそ、そしてそのツアーを経験したからこそこのアルバムにたどり着いたんだろう。2000年を迎えたLUNA SEAが送る、2度目のデビューアルバムといったところだろうか? ビジュアル系だの何だのって騒いで聴かず嫌いしてる人にこそ聴いて欲しい、アリーナロックとスタジオワークの凝縮された傑作だ。



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投稿: 2000 08 21 12:00 午前 [2000年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク

2000年8月20日 (日)

LUNA SEA『TONIGHT』(2000)

M-1. TONIGHT (原曲:J)

  J原曲の、いかにもな疾走ナンバーを表題曲に持ってきたマキシ第2弾。面白いことに、彼等のシングルナンバーとしては最短の曲である(確か3分前後だったはず)。曲自体の構成もAメロとBメロのみで、コード進行もイントロ含めてこの2つのみ。2枚のシングルに共通してるのは、曲進行自体が比較的シンプルなものが多いという事。"Gravity"もそうだよな? リリース日が悪かったのか、残念ながら「モーニング娘。」に1位の座を阻まれてしまい、最高位2位。

  エフェクトの力もあるのだろうが、ここでのRYUICHIの歌唱は非常に独特で今までにないものだ。最初ラジオで耳にした時、「これ、本当にRYUか!?」って思った程。サビでのアグレッシヴさもまた味わい深し。ラストのサビのリフレイン2回目の頭にうっすら聞こえるJの「イェー!」ってシャウトもまた深し。(笑)

  曲のタイプとしては同じJ原曲の"Storm"タイプなのだけど、俺は最初聴いた時、大ブレイクの切っ掛けとなった"Rosier"をイメージした。爆裂振りが前者よりも後者に近かったのだ。こりゃライヴで盛り上がるわ‥‥恐らく今回のツアーで終盤に演奏されるんだろうな?‥‥なんて思ってたら、実際にそうだったようで。(笑)


M-2. be gone (原曲:INORAN)

  再びINORAN原曲の変拍子(5/4拍子)ナンバー。多分変拍子曲は「STYLE」収録の"Ra-Se-N"以来じゃないかな? 今回の2枚のシングルの中では最も好きな曲。つうかアルバムのプレお披露目ライヴ(5月)はこの曲でスタートしたそうじゃないの!?

  ドラムとベースの絡みがたまらなくセクシー。そこに乗る2本のギターもまたいい。5/4拍子という事でリズム自体は細かい刻みが多いのだけど、上モノ(歌やギター)は大きなノリなので非常に聴きやすい。後半のアコースティックギターのソロはINORANによるものだろうか? どことなく曲のイメージや流れがGUNS N'ROSES "Double Talkin' Jive"を彷彿させる。


M-3. be in agony (原曲:INORAN)

  同じくINORAN原曲。イントロのギターのコードストロークが"I For You"に似ている‥‥というか、最近のUKロック的とも言えるのだが。6曲の中では最もオーソドックスなナンバーなのだが、前作に収録された同タイプの曲と比べても味わいが増している。これもボーカルの表現力、そしてバンドとしての結束がより深まった事が関係してるのだろうか? すごく普通の、ありふれたタイプなのだが、聴き流せない魅力を持っている‥‥今回の彼等の曲にはこういう魅力を持った曲が多い。

  INORANは今回のセッションで最も成長したひとりではないだろうか? アルバムにもいろんなタイプの曲を提供してるし、シングルもまた同様。今彼がソロアルバムを作ったら、どう「想」と違った物を作るのだろうか? 非常に興味深い。


●総評

  同じタイプの曲が全く存在しないのが凄い。同じ疾走タイプの曲でも、"My Lover"ととでは全く違うし、同じINORAN原曲の3曲を聴いても全く違ったタイプだし。今回のセッションには5人が本気でぶつかり合った結果、全員が作曲に積極的に加わったのが伺える。このシングル2枚だけでも圧巻なのに、この後にアルバムが待っている事を考えると‥‥正直な話、ゾッとした。(苦笑)それだけ期待していたし、実際に提供されたアルバムは期待通りの出来だった。まぁ、続きはアルバム・レビューで書くとして‥‥。

  実はLUNA SEAが今回からマキシ形態でシングルをリリースする事を知った時、非常に興味深く感じた。それまで2曲で表現していた世界を、今後は3曲で表現していくわけだ。同タイプの曲を2曲入れる訳にはいかない、さて、どうするのだろうと‥‥結果はこのレビューを読めば判るだろう。本当にこのバンドは怖い。こんなにポップで、しかも爆裂してるバンド、世界中を探しても希じゃないだろうか? BON JOVIのポップさと最近のヘヴィロック勢にも通ずるエキセントリックさを兼ね備えたバンド。最強じゃないか?



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投稿: 2000 08 20 12:30 午前 [2000年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク

LUNA SEA『GRAVITY』(2000)

  1999年は数本のアジア・ツアーと5月のお台場でのライヴを除き、表立った活動を休止していたLUNA SEA。この1年を全て新作のレコーディングに費やし、この年の12月にはいよいよ新曲"Sweetest Coma Again"を映画「007」シリーズ新作の為に提供した。この1曲を聴くだけでも、新作がこれまでになく意欲的な挑戦をいろいろしてる事が伺えた。

  そして2000年に入り、まず3月末に初のマキシ・シングル"Gravity"を発表、続く5月には第2弾マキシ"Tonight"をリリース。7月のアルバム発表までに都合7曲を我々の前に披露する事になった。アルバムにはここから3曲のみが収録されたが、「何でこの曲、アルバムに入れないんだよ!!」てな名曲もあるので、アルバムとは別にシングルのレビューをやりたい‥‥そう俺に思わせたのだった。
  既に"Gravity"リリースから5ヶ月経ってしまったが、アルバム・リリースに合わせて、ちゃんとしたレビューをやりたいと思っていたら‥‥アルバム出てから1ヶ月経ってしまった。(笑)まぁこれはいつもの事なので‥‥つうわけでSLAVEの皆様、ひとつお手柔らかにお願いします♪


M-1. gravity (原曲:INORAN)

  INORAN原曲の、シングル表題曲(LUNA SEAはメジャー第2弾アルバム「EDEN」より、作詞・作曲・編曲者名を全て「LUNA SEA」に統一している。ここでの原曲者は、最初に基となる原曲を作曲した人の名前。これらは正式には公表されていないが、ここでは雑誌等のインタビューでのメンバーの発言を参考にして明記している)。映画&テレビドラマ「アナザヘヴン」主題歌として約2年振りに発表されたシングル(チャートで1位を記録)。INORAN原曲がシングル表題曲になるのは多分"Mother"('95)以来では?

  最近の彼等には珍しい、UKロックにも通ずる曲調と大きなノリが、最近のチャート上でのヒット曲にはないものでとても印象的だった。ギター2本の絡みも相変わらず面白いし、RYUICHIのボーカルも更に深みを増している。ギターソロになると暴走しだすSUGIZOも相変わらずだ。これを2000年にシングルとして切る彼等の心意気やよし、といったところだろうか?

  もういろいろなところで語り尽くされてるだろうし、アルバムレビューでも書くだろうからあまりここではいろいろ書かないが、ひとつだけ。歌番組や映画/ドラマの影響で至る所で耳にしたこの曲、意外と評価が二分したように感じたのは俺だけだろうか? 俺の周りにいた『自称・古くからのファン』(ネット関係以外の人)は「もうダメだね~」とか言ってた。逆に彼等に対してフラットな状態の人達は「今回の曲、よくない?」と言うし。誰もが「いいね~」という曲を敢えて持ってこなかった彼等に、新作への期待感を掻き立てられてしまった俺なのだった。


M-2. inside you (原曲:真矢)

  珍しい、というか初めてじゃないか、真矢が原曲の曲って!? 大体JかINORANかSUGIZOが原曲を持ち寄る事が多いのだが、やっぱりこれはソロ活動を通過した副産物なのだろうか? そういえばアルバムではRYUICHIも共作ながら作曲に加わってるし。彼だってソロや他人への楽曲提供であれだけ評価されてるのだから、もっと増えてもいいのでは‥‥。

  曲調はマイナー~メジャー展開する、「SHINE」以降の流れを汲むポップな小楽曲なのだが、楽器隊の爆裂振りはやっぱ前作以上と言える。ドラマーが書いた曲というとどうしてもリズム中心の曲というイメージが付きまとうが、彼等に関してはそんな事は全くない。あくまで『RYUICHIの歌を中心に置いた』ものだ。味付けにキーボード/シンセを多用しているが、うっすらと聞こえるオルガンの音がまたいい(って個人的趣味の問題だが)。

  メロディ自体はポップなのだけど、実は楽器隊が滅茶苦茶ヘヴィだったりする、このアンバランスさがまた何とも言えない。でもこの曲を決定的にポップにしてしまってるのは、他でもない『RYUICHIの歌』だったりするんだよなぁ。以前SUGIZOが「どんなにヘヴィな曲でも、RYUが唄えばポップになる」なんて事を言ってたけど、それは全くその通りだと思う。つうか、やっぱ上手いし、表現力が更に増したよな、RYUは!?


M-3. My Lover (原曲:SUGIZO)

  SUGIZO原曲の、従来からのLUNA SEA的疾走ナンバー。とはいうものの、味付けの仕方でこれまでとは違った印象を受ける。実はこの曲がこのマキシの中では1番好きだったりする。(笑)何だかんだ言いながら保守的なファン、俺。(笑)

  思えば俺が前作「SHINE」にそれ程のめり込めなかったのって、こういった疾走ナンバーが少なかったからかもしれない。所謂『ヴィジュアル系的な曲』をイメージさせるタイプの曲調だからこそ、前作にはこの手の曲は収録されなかったのかもしれない。それが新機軸を打ち立てようとしてるこの時期に敢えて再びこういう曲を持ってくるのは、非常に興味深い。勿論、ただの『ビジュアル系的な曲』では終わっていない。そこはやはり百戦錬磨のバンド。その辺のB級バンドとは比にならない程の演奏力・アレンジ力・表現力でこの曲を盛り上げている。

  それにしても、こうも違う印象の曲を1枚のシングルに収めてしまう彼等の充実振りには舌を巻くばかりだ。これを最初聴いた時の、アルバムへの期待感の高まりを判ってくれるだろうか?

(『TONIGHT』全曲解説に続く)



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投稿: 2000 08 20 12:00 午前 [2000年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク

1999年5月 2日 (日)

『hide TRIBUTE : SPIRITS』(1999)

  1998年5月2日。まだ1年しか経っていないのか‥‥hideがこの世を去ってから。たった1年。もう1年。人によっていろいろ違うのだろう。hideの不在がもたらしたものって一体なんだったのだろう、とこのトリビュート・アルバムを聴きながら考えてみた。答えはまだ見つからない。みんなはもう見つかったかい?
  このトリビュート・アルバムには、hideの身近にいた人間、hideに影響を受けた人間、hideとは接点がなかった人間と、いろいろ参加している。それぞれがそれぞれの解釈でhideの楽曲をカヴァーしている。今回は久し振りの「全曲解説」を通して、それぞれのアーティストの解釈についていろいろ感想を述べてみたいと思う。最後までお付き合い願いたい。

M-1. 布袋寅泰「ROCKET DIVE」(from ALBUM 「Ja,Zoo」)
  「HOTEI」ではなく、「布袋寅泰」として発表したこの曲。ハマリ過ぎ。(爆)布袋の為に作られたような名曲だな、これ。最初に布袋がこの「ROCKET DIVE」を選んだことを知った時、爆笑した。「自分の事がよく判ってるじゃん♪」って。ただ、実際に出来上がったアレンジは、ちょっと考え過ぎの部分もあるかな?と思ったのも事実。が、あえて打ち込み中心の「布袋流テクノ・ロック」に仕上げたのには‥‥やっぱり(笑)
  布袋自身はhideとは交流がなかったようだが、自分とhideとの共通項をうまいこと見つけたな、というのが正直な感想。バンド出身、解散後ソロアーティスト、ギタリスト兼ボーカリスト、時代に敏感、よき兄貴分‥‥等々共通点はいくらでもある。だけど布袋は布袋、hideはhide。全く違うアーティストだ。なのに‥‥不思議だ。これこそ「名カヴァー」と言えるのではないだろうか?

M-2. 清春・SHOJI「Beauty & Stupid」(from ALBUM「PSYENCE」)
  元「黒夢」のボーカル、清春の解散後初の仕事がこれ。清春自身もhideとは交流はなかったそうだ。聴く限りでは原曲に忠実な出来。リズムは打ち込みなんだね? あくまで「ロックンロール」にこだわる(?)清春らしからぬアレンジかな?と最初は思ったのだけど‥‥まぁアリ、かな? でも、「カヴァー」というよりは「コピー」に近いような‥‥原曲ではhideの癖の強い唄い方が特徴だったこの曲も清春が唄う事によって、幾分「黒夢」っぽいイメージを与えてくれる。何故彼がこの曲を選んだのか(あるいは与えられたのかもしれない)、彼がこの曲を通して何を伝えたいか?が全く伝わってこない。トリビュートは故人のよいところを新たな解釈で伝えるのがひとつの目的なわけで、これではただ「僕、ソロになったんで、手始めに他人の曲から始めてみました」と取られる可能性もあるわけだ。実際はどうだか知らないが‥‥

M-3. kyo & TETSU「TELL ME」(from ALBUM 「HIDE YOUR FACE」)
  hideとはSABER TIGER時代一緒だったkyoがボーカルを取るこの曲、イントロの走りぎみなTETSUのドラムが印象的。これも基本的には「コピー」だが、kyoが一音一句をとても丁寧に、心を込めて唄っているのが伝わってくる好演だと思う。こういう「元メンバー」といった身内の人間がカヴァーする場合、感傷的になってポシャって終わる事も考えられるのだけど、やはり昨年末のSpread Beaverとの共演が先にあったからよかったのかもしれない。(ちなみにその時、kyoは「Beauty & Stupid」を唄っている)

M-4. SIAM SHADE「ピンクスパイダー」(from ALBUM 「Ja,Zoo」)
  彼等はhideというより、LUNA SEA側の人間なわけで、やはりhideとの直接交流はなかったようだ。それにしても‥‥ファンには悪いが、このアルバム中最悪のケースだと思う。最も悪い「カヴァー/トリビュート参加」のケース。まず、この録音の悪さはどうにかならなかったのだろうか? スタジオ・デモ並である。この程度の録音、現在ならアマチュアでも可能だ。それからロックらしからぬミックス。ボーカルが前に出てリズムが引っ込んでるパターン。歌謡曲じゃないんだから。
  録音技術の事ばかりではない。完全に「コピー」だ、これでは。唯一、ギターが好き放題暴れているといった程度。今回の各曲のクレジットを見て思った事は、今までプロデューサーを立てて作品を作ってきたバンド(GLAY, SIAM SHADEなど)がセルフ・プロデュースを行っている事‥‥つまり、「たった1曲に金かけて(プロデューサーに払う金)らんないでしょ?君らでどうにかしなさい♪」とでもレコード会社から言われたのか? にしても‥‥これは最悪。自分らの曲より酷いよ。ボーカルも自身の曲だと生き生きしてるのに、ここじゃ‥‥と俺は感じたのです。

M-5. shame「LEMONed I Scream」(from ALBUM「PSYENCE」)
  このバンドに関して僕はそれ程知識がないが、hideが主催するレーベル「LEMONed」のバンドだそうだ。ということは、hideが見つけてきたって事? アルバム内のアーティストのコメントを見る限りでは、そう取れるのだけど‥‥いいんじゃない? このアルバムからは唯一の英語曲だけど、気負ってなくていい仕上がりだと思おう。原曲にあった浮遊感・アップテンポ感を、ネオアコっぽい始まり~徐々に盛り上がる持ってき方へとアレンジしたのは正解かも。おそらくこれがこのバンドの色なのだろう。ちょっとオリジナルアルバムの方も聴いてみたくなった。本来カヴァーソングってそういう効力を持ったものなのでは?

M-6. CORNELIUS「ピンクスパイダー」(from ALBUM 「Ja,Zoo」)
  この組み合わせが一番難解かつ厄介だった。(爆)hideと小山田くんとの接点が‥‥まぁ面白い仕事するとは思ってたけど、ここまでやってしまうとは‥‥小山田が参加すると知った時点で、俺は2通りのパターンを考えた。ひとつは「バンドで演奏して、滅茶苦茶に解体するカヴァー」、もうひとつが最近依頼の多い「解体かつリミックス」作業‥‥前者なら、「69/96」アルバムで見せたハードロックへのアプローチが再び見れたのかもしれない。でも、そこは小山田。結局は後者を取ったわけだ。(笑)彼らしい手段だと思う。
  で、これがまた傑作。このアルバム中、確かに異色の出来だが、本来ここまでやらなくてはならないのでは? hideに対する敬意を込めつつ、自分の色を出す‥‥hideの癖の強い楽曲を前にこれすら忘れてしまうアーティストも多いのでは? しかし布袋といい小山田といい‥‥ソロアーティストの方が動きやすいのかもしれない。自身のイメージもひとつというわけではないしね。(バンドだとそうもいかない場合もあるしね)敢えて唄わなかったのも正解かも。しかし‥‥小山田に「ピンクスパイダー」って言葉、合ってない?(笑)

M-7. ZEPPET STORE「FLAME」(from ALBUM「PSYENCE」)
  hide自身が生前「この曲はZEPPET STOREに影響されて書いた曲だ」と言っていたのが印象的なナンバーを、当の御本家ZEPPET STOREがカヴァーすることになるとは。しかもこういう形で‥‥原曲はZEPPET STOREっぽいリズミカルでヘヴィーで繊細な曲を、彼等は違った解釈でカヴァーした。原曲のまま再現してもZEPPET STOREらしい曲には仕上がっただろうが、「それじゃhideが許してくれないだろう」と感じたのか、今現在のZEPPET STOREらしいアレンジで挑んできた。アコースティックギターを軸にして、大陸的な大きなノリ‥‥このまま彼等のオリジナルアルバムに入っていても何ら違和感がない出来だ。原曲に助けられてる部分も多少あるが、それでもここまで説得力があるのは、やはり彼等ZEPPET STOREの底力ではないだろうか? 個人的には、昨年末のSpread Beaverで聴かせてくれたあのピアノアレンジをもう一度聴きたいなぁ‥‥

M-8. LUNA SEA「SCANNER」(from ALBUM 「HIDE YOUR FACE」)
  hideとLUNA SEA(いや、JとSUGIZOと言った方がいいか?)との関係は今さらここで語ることもないだろう。よき兄貴分、よきライバルとして彼等をお互いを意識していたようだ。そして彼等は「無言で」このアルバムに挑んだ(彼等のみ、ライナーノーツにはコメントを載せていない)‥‥「Let the music do the talking」って事だろうか‥‥
  やはりLUNA SEAのカヴァーを聴いても感じる事だが、実力・オリジナリティーを既に持ち合わせたアーティストというのは、誰の曲をカヴァーしても「自分達の曲」にねじ曲げてしまう力量を持っているな、という事。長く活動してればいい、って訳じゃない。結局はいかに「myself」でいられるか‥‥このアレンジなんて、LUNA SEAのオリジナルと言われても信じてしまうんじゃないだろうか? 近年の彼等らしい曲調だし(歌詞はともかく;笑)‥‥が、後半のアップテンポになる展開‥‥久し振りにこんなに激しいLUNA SEAを聴いた気がする。改めてLUNA SEAに惚れ直した。(笑)

M-9. BUCK-TICK「DOUBT '99」(from ALBUM 「Ja,Zoo」)
  hideとBUCK-TICK‥‥繋がりそうで繋がらない。まぁXとBUCK-TICK、と考えればなんとなく繋がるが。布袋同様、まさにハマりまくった選曲・名カヴァーではないか? BUCK-TICKは最近の所謂「ヴィジュアル系」ファンにはそれ程好かれてはいないようだが、LUNA SEA同様ゴス(ゴシック系バンド。BAUHAUSや初期のTHE CURE, JAPANなどがこう呼ばれた。最近ではMARILYN MANSONなども再びこう呼ばれているようだが)に影響を受けたバンドとして、彼等こそが真の意味での「ヴィジュアル系」であり「オルタナ」ではないだろうか? しかしなぁ‥‥「人間ドラムンベース」(笑)‥‥どこまでこの路線を続けるのかが興味深い。

M-10. TRANSTIC NERVE「ever free」(from ALBUM 「Ja,Zoo」)
  確かhideが生前、最後に関わったのがこのバンドだと聞いている。hideとは会った事がなかったようだが‥‥新手のヴィジュアル系、というわけでもなさそうだ。オリジナル作ではラルクを手掛ける岡野ハジメ氏をプロデューサーに迎えているようだが、このカヴァーは自分達で手掛けている。このアルバムに参加してるアーティストの中では最もキャリアが短いだけに、一体どういう解釈で挑んでくるのかが気になったが‥‥これから、といったとこだろうか? 原曲のストレートさをそのままに、音数を多くし、一部16ビートを持ち込んでいる、という至極そつないアレンジだ。新人という事を差し引いて‥‥今後に期待、というところだろうか? だが、改めて「影響を受けたフォロワー」としてのカヴァーが聴きたかった。(本人達はそのつもりかもしれないが、俺にはそれは伝わらなかった。ハードルが高すぎたのか?)

M-11. OBLIVION DUST「限界破裂」(from ALBUM「PSYENCE」)
  Spread Beaverにも参加したギタリストKAZが所属するバンド。元がかなりオルタナ色の強いバンドなだけに、どういう選曲でどういうアレンジになるのかが気になるところだった。選んだのは「限界破裂」。原曲はアップテンポのhideらしい曲だが、オブリのアレンジが‥‥これ、傑作だ! このアルバムの中でも1、2を争う出色の解体振りだと思う。ゴシック調に始まり、サビにくるとドカーンと爆発するグランジ調アレンジ。自分自身を常に持っているバンドのアレンジはこうも違うのだろうか? 原曲にあった「切なさ」が、このアレンジで聴くと「ストーカー的圧迫感」(笑)を感じる。この力技、半端じゃないと思う。OBLIVION DUST、やはり侮れないバンドだ。

M-12. GLAY「MISERY」(from ALBUM「PSYENCE」)
  GLAY、レコード会社移籍第1弾の仕事がこれ。彼等もこの曲には自らがプロデュースに当っている。それにしても‥‥好き放題やってるなぁ、というのが第1印象。こんなにテンポアップにして、原曲のメロディアスさを殺してないか?と思ったのだが‥‥スタッフは誰も何も言わなかったのだろうか?(笑)GLAYにとってもhideという存在は特別だったようだ。それにしても‥‥このパンキッシュなアレンジに、ファン以外の人間はGLAYらしさを感じる事が出来るのだろうか? かなり疑問が残るアレンジだ。中盤のアコースティックによる「和み」の部分に「GLAYらしさ」を垣間見る事は出来るのだけど‥‥

M-13. I.N.A.・Pata・heath「CELEBRATION featuring hide」(from ALBUM「BLUE BLOOD」)
  最後の2曲は完全な「身内」の参加作品。hideがソロ活動の際には常に活動を共にしてきたI.N.A.、X JAPANのメンバーPataとheathが参加したこの曲は‥‥なんとX時代の名曲のリアレンジ曲。しかもボーカルトラックにhideの未発表音源を使用している。ということは‥‥いずれこの曲をX時代とは別のアレンジで発表する計画があったという事か? となると「JOKER」や「SCARS」なんかのデモ音源も残っているのでは?‥‥なんて考えてしまった。それにしてもこれは‥‥もう反則です!(笑)冷静に判断を下せ、という方が難しい。hideが参加してるんだぜ!? これ以上何を言えばいいっていうんだ? 「Ja,Zoo」に入っていてもおかしくないアレンジだし、やはりこれは「hide以上」でも「hide以下」でもない、正真正銘のhideの作品だ、と言いたい。彼がアレンジに関わっていなくても、これはhide以外の何ものでもない。これは嬉しいボーナスだった。

M-14. YOSHIKI「GOOD-BYE」(from ALBUM「PSYENCE」)
  最後まで参加があやふやだったYOSHIKIが選んだのが、この曲‥‥何も言う事はないと思う。僕自身の感情とは別に‥‥あのイントロダクションのピアノソロも彼によるものだろう。あのイントロに、このアウトロ‥‥感傷的になってしまうが、ひとつの作品という意味ではこれで正解かも。


  こうやって通して聴いてみて改めて思った事‥‥hideという「ソングライター/表現者」の非凡さ。こんなにポップで判りやすく、それでいてロック然としている。いろいろなジャンル/新しい表現に常に興味を持ち、それを自己流の消化をしてみんなの前に提示する。何度も言うが、日本のヒットチャートに「ピンクスパイダー」のような楽曲を送り続けた彼は、やはり偉大すぎる。
  hideの不在‥‥それは、こういうイノベィティングなソングライター/表現者を失ったという事。こういうジャンルでこういう事をやるアーティスト。しかもヒットチャートの上位に君臨する「ポップスター」としても機能する存在‥‥確かにLUNA SEAやラルクといった後輩達がそれに追いつけ追いこせと頑張っているが‥‥今世紀、という意味では彼が最後なのかもしれない。今後、「最も影響を受けたアーティストはhideです」という若手が多く出現するだろう。そして、その度に思い出して欲しい。hideが如何に素晴らしいアーティストだったかという事を。忘れないで欲しい。本来、「アーティスト」とはこういう人の事を言うのだという事を‥‥ありきたりの言葉しか言えないが、1年前に言えなかった事を今、言いたい。

‥‥‥‥‥Thank you, and.....I love you.



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投稿: 1999 05 02 12:00 午前 [1999年の作品, BUCK-TICK, Compilation Album, D'ERLANGER, GLAY, hide, LUNA SEA, Oblivion Dust, X JAPAN, Zeppet Store] | 固定リンク