2018年1月31日 (水)

MARMOZETS『KNOWING WHAT YOU KNOW NOW』(2018)

紅一点ベッカ・マッキンタイア(Vo)を擁するイギリスの5人組バンド、MARMOZETSの2ndアルバム。前作『THE WEIRD AND WONDERFUL MARMOZETS』(2014年/日本盤は2015年7月)は輸入盤がリリースされた2014年9月からしばらくして手に入れており、非常に愛聴した1枚でした。ここ日本にも2015年夏に『SUMMER SONIC』で初来日したのを機に、それなりに注目されたような印象があります。

そんな彼らの約3年ぶりとなる新作。前作はハードさの中にもキャッチーさ、ポップさが光る絶妙なバランス感で成り立っていましたが、本作はハードさを少しだけ抑えめにし、ポップさキャッチーさをより強めた、非常に聴きやすい作風が極まっています。

それはオープニングトラック「Play」を聴けば一耳瞭然で、サウンドの硬さはそのままに、スクリームを排除したベッカのメロディアスなボーカルがより前面に打ち出されている印象が強まったかなと。続く「Habit」ではダークさを残しつつもそこに優しさが加わり、バンドとしての成長が強く伺えるアレンジを聴かせてくれます。続く「Meant To Be」「Major System Error」もハイトーンを活かしたメロディワークが冴えているし、「Insomnia」には90年代ブリットロックを思い出させる香りが漂ってきます。

もちろんスクリームがゼロになったわけではありません。「Lost In Translation」では効果的に取り入れられていますしね。ただ、曲調やアレンジの効果なのか、スクリームが入っても前作より上品に聴こえてくるのだから不思議でなりません。

前作を初めて聴いたとき、オープニングトラック「Born Young And Free」のインパクトが強く、全体的にハードでエモなサウンドが心地よく感じられたこともあってお気に入りとなったのですが、今回は良い意味でインディー臭が薄らいでいるんですよね。例えば、サウンドの質感やプロダクションひとつ取り上げても、前作にあった(良い意味での)チープさが今作では排除され、完全にメジャー感が強まっている。もっといえば、アルバムジャケットにもそういった上昇志向が現れているし。もしかしたらリスナーがそこを成長と受け取るか、あるいはセルアウトしたと拒絶するかで、本作に対する評価は二分するかもしれませんね。

もともと魅力的なフロントウーマンを擁するバンドだけに、この進化は個人的には大歓迎。もっと幅広く受け入れられるべきバンドですし、なんなら“新世代のPARAMORE”くらいになってもおかしくない存在だと思っているので、ここでさらにひと化けしてほしいところです。



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投稿: 2018 01 31 12:00 午前 [2018年の作品, Marmozets] | 固定リンク