日本のジャムバンド系ばかりを集めた企画イベント「Natural High」に行って来たよ。代々木公園の屋外ステージにて、無料ってことで‥‥そりゃ嬉しいさ。何せ、最近気になるバンドのひとつ、MELTONEのライヴを初めて、しかもタダで観れるんだからさ‥‥それに彼ら、今年の「FUJI ROCK FESTIVAL '04」への出演も決まってるし(よりによってField of Heavenですよ!)、更に7/21にはアルバムのリリースも決定。この日のライヴ前日までUSツアーに出かけてたっていうんだから、そりゃ今並みに乗ってるわな、うん。
そこに加えて、名前だけは知っていたらぞく、全く想像がつかないDachambo‥‥全部、広意義での「ジャムバンド」でしたよ。PHISHの日本での知名度アップ後(正確には'99年のフジロック後)、ますます国内でも盛り上がり続けているジャムバンド界隈。ここらでひとつくらい、本格的にブレイクしてもいい頃だよね‥‥
●らぞく
名前だけは耳にしたことあったけど、観るのは勿論、その音を聴くのも今回が初めて。トリオバンドだったのね。サウンドは何となく想像できる‥‥トリオ特有の、インプロビゼーションを重視したスタイル。とにかくカッコいい。こういうバンドまでを「ジャムバンド」に含めてしまうのは正直どうなのかなぁーと思ったけど、まぁ呼び名なんてどうでもいいんですよね。要するにカッコ良ければ全て良し、ってことで。
初っ端&雨天ってこともあっていろいろ大変だったろうとは思うけど、頑張ってたと思いますよ。実際受けも良かったと思うし。個人的にもまたライヴを観てみたいと思えたし。ただ、曲はちょっと弱いかなぁ‥‥という気がしないでも。印象に残ってるのが少ないもので‥‥まぁこの辺は音源とか聴けばまた違うんでしょうけどね。
●MELTONE
唯一ライヴ前に音源を聴いていたバンド。4人組でギター&ボーカル+ベース+ドラム+キーボード&コーラスという編成。ジャム系というよりは、フュージョン色がちょっと強めかな?と貰っていたライヴMDを聴いて感じていたんだけど、実際のライヴはもっとロック的で、フュージョンというよりはプログレのそれに近いかな、と。とくれば‥‥そりゃ好みだっちゅーの。
曲は殆どが貰ったMDに入ってたものばかりなので、安心して聴いていたれたし、実際身体も自然に動いてきていい感じにノレた。途中、"Ghostbusters" のインストカバーも含めつつ(「2001年宇宙の旅」もあったけど)、ギターが泣きまくり、キーボード(というかハモンドの音色をサンプリングしたシンセ)が鳴りまくり、ドラムが暴れまくり‥‥といった感じで、完全にロック。
そうそう、このバンドのライヴ中、思いもよらぬ‥‥そう、一生忘れられないような出来事に遭遇しました。MELTONEの頃には雨もあがり(途中、ポツポツ降ったりもあったけど)、時々雲の隙間から晴れ間が覗いたりしてたんだけど(丁度彼らの演奏時間は18時過ぎで、いい感じに日が暮れる頃)、その時‥‥ステージ前にいたある観客が空を指差したのよ‥‥ステージ向かって左側。そこには何と虹がかかってたのね。しかもさ、その虹の下の方にもうひとつ、薄く虹がかかってて‥‥二重の虹ですよ! ねぇ、ちょっとこういうのってあり得なくない?? 本当に感動しちゃってさ、俺も、そしてみんなも。隣に目をやれば、そこには笑顔が‥‥もうね、とろけそうだった、俺。本気で鳥肌立ちそうだったし(いや実際立ってたかも)、泣きそうだったし(多分泣いてない‥‥はず)。今まで生きてきた中で、こういうミラクルな体験、そうはなかったよなぁ‥‥しかもさ‥‥いや、何でもない。あとは書かないでおこう。素敵な思い出として、俺の心の中にしまっておくよ。
で、そういう好条件が相乗効果となって、バンド側も、そしてオーディエンス側も最高の盛り上がりを見せたわけ。ホントに最高でした。どう最高だったか‥‥これはもう一度彼らのライヴを観てもらうしかないね!
[SETLIST]
01. L
02. Slime
03. Mr.Doughnut
04. Ghostbusters ~
05. Also Sprach Zarathustra (2001:A Space Odyssey)
06. The Ants' Marchin' ~
07. Highway Star -
Stuck On The Edge Of The Earth (tease) ~
08. Torori (tease) ~
09. Highway Star -
Stuck On The Edge Of The Earth (reprise - tease) ~
10. The Ants' Marchin' (reprise)
●Dachambo
日が暮れた19時頃からスタート。照明とステージ後方に映す映像を使えた唯一のバンド。とにかく大所帯。ドラム(&パーカッション)が3人もいて、途中から4人になっちゃったり。プラス、ギター+ベース+ドラム+シンセ+チベットの民族楽器、という編成。なもんだから、サウンドがとにかく豪華。それでいて自由度が高いんだから、圧巻というか。終始やられっぱなし。もうね、とうとう最後には荷物を地面に置いて踊り狂ってたもんね。足パンパンなのにさ。MELTONEで燃え尽きてるのにさ。
ちょっとジミ・ヘンドリクス的な色合い(=サイケ)も見せつつ、それでいていろんな要素がチラリと見え隠れする、非常に面白い存在でした。非常に土着的なのかと思いきや、近代的な要素(=DJ的なもの)も十分に取り入れる。偏ってない辺りに好感が持てたし、まず何よりも「ダンスありき」的な姿勢も納得できるものでした。これはもう一度観たいね。来週(ってもう今週末か)、もう一回代々木公園に観に行くか。
終演後、アンコールを求める拍手と声援がずっと続いたんですが、残念ながら20時にイベント終了。これでタダなんだからさ‥‥得しまくり。ホントいいイベントでした。