2014/12/16

Nickelback『No Fixed Address』(2014)

カナダの国民的ロックバンドによる、前作「Here And Now」から3年ぶりの8thアルバム。2013年発売のベストアルバム「The Best of Nickelback Volume 1」を区切りに長らく在籍したRoadrunnerから離れて、ユニバーサル系列のRebublicに移籍して最初の作品となります。

このバンドに対しては前々作にあたる2008年の6thアルバム「Dark Horse」の頃が個人的なピークで、前作「Here And Now」はそれほど聴き込んだ記憶がなくて。だからのちに発売された「The Best of Nickelback Volume 1」を聴いて、「ああ、こんな曲あったね」と思い出す程度でした。

そんな中、先行公開されたシングル「Edge of a Revolution」を最初に聴いて「お、今回は好みかも……」と期待したんです。どことなくリズミカルさを感じさせるテンポと適度にヘヴィなサウンド、そして耳に残るキャッチーなメロディ。“これぞスタジアムロック!”な「Edge of a Revolution」に続いて公開されたバラードナンバー「What Are You Waiting For?」は、サウンド的には新たな可能性を感じさせるパワーバラードで、「新作は従来の王道さにモダンな色合いを加えた感じになるのかな?」と予想しました。

で、実際に聴いたアルバムは、自分が予想していた以上にバラエティに富んだ作風に仕上がっていました。オープニングを飾る「Million Miles an Hour」から「Edge of a Revolution」、そして「What Are You Waiting For?」という冒頭の流れからは先に書いたような「モダンな要素を加えた王道スタジアムロック」がその後も続くのかと想像したのですが……女性コーラスを取り入れたファンキーな「She Keeps Me Up」、ラッパーのフロー・ライダーをフィーチャーしたブラスサウンドが印象的な「Got Me Runnin' Round」(どことなくサンタナとのコラボ曲を彷彿とさせる)みたいな新境地的楽曲が飛び出し、驚かされます。また従来路線のハードロックナンバー、バラード含め全体的にボーカルへのエフェクトやエレクトロ調の色合いを加えたアレンジが施されており、ヘヴィな楽曲にもソフトな色合いが感じられ、ぐっとAOR的な色合いも強まったかな?という気もしました。

一見とっ散らかっている印象もあるんですが、通して聴いたときはそこまで違和感はなく、むしろ最後までサクッと聴けてしまったかなと。11曲で43分というトータルランニングも程よいし。確かに「Dark Horse」までの作品、いや前作「Here And Now」と比べるとおとなしくて地味な印象なんですが、そこまで悪くない気もする。単純に好みもあるとは思いますが、人によってかなり評価が分かれる1枚かもしれません。僕にとっては前作以上に聴き返す機会が多い作品ですけど。あとはライブでどう印象が変わるのか……早くデカい会場で爆音で聴きたいですね。



▼Nickelback「No Fixed Address」
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投稿: 2014 12 16 10:53 午後 [2014年の作品, Nickelback] | 固定リンク