2018年9月 7日 (金)

THE OFFSPRING『AMERICANA』(1998)

1998年11月にリリースされた、THE OFFSPRING通算5作目のスタジオアルバム。3rdアルバム『SMASH』(1994年)が全米4位、アメリカだけで600万枚を超え、全世界でトータル1000万枚を突破するセールスで、GREEN DAYとともに一躍トップバンドの仲間入りを果たしましたが、この『AMERICANA』もそれに匹敵する全米2位、アメリカのみで500万枚、全世界では1000万枚も売り上げるメガヒット作になりました。特に本作からは「Pretty Fly (For A White Guy)」(全米53位)、「Why Don't You Get A Job?」(同74位)というシングルヒットも生まれ、パンクの域を超えた国民的バンドへと登りつめたのでした。

日本で言うところのメロディック・ハードコア(いわゆるメロコア)的スタイルのバンドだった彼らですが、前作『IXNAY ON THE HOMBRE』(1997年)から引き続きデイヴ・ジャーデン(JANE'S ADDICTIONALICE IN CHAINSANTHRAXなど)をプロデューサーに起用した本作は、非常に芯の太いリズムとメタリックなバンドアレンジを取り入れたことで、メロディックパンクやポップパンクの枠をはみ出し、メタル寄りのリスナーにも親しみやすいサウンドに仕上げられています。

そこにメロコア特有のキャッチーなメロディが乗り、さらにHR/HMファンには馴染み深いDEF LEPPARD「Rock Of Ages」冒頭のセリフがサンプリングされた「Pretty Fly (For A White Guy)」があったりと、何かと入口がたくさん用意されているんですよね。

リフの刻み方やギターソロの運び、メロディラインは確かにメタルのそれとは異なるものの、似て非なるものとして楽しめるだけの“遊び”がたくさん用意されているし、「The Kids Aren't Alright」みたいな曲はIRON MAIDENライクで入っていきやすいのでは。それ以外の楽曲も適度に力が入っていたり、かと思えば抜けていたりと、L.A.メタル以降のバカロックが好きな人なら文句なしに楽しめると思うんですよ。

あと、メタルファンにはお約束の“スタンダード曲のカバー”も本作には含まれています。それがモーリス・アルバートの名曲「Feelings」のメロコアカバー。このドラマチックさはもともとメタルのそれなので、パンクならではの疾走感と合間ってより親しみやすくなっているはずです。

本作での大ヒットを機に、以降の彼らの作品はメタリックな色合いを常に備えたものになってるので(ボブ・ロックをプロデューサーに迎えたりしてるしね)、このアルバムを起点にいろいろ聴いてるのもいいかもしれません。



▼THE OFFSPRING『AMERICANA』
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投稿: 2018 09 07 12:00 午前 [1998年の作品, Offspring, The] | 固定リンク