2018年7月 3日 (火)

BRIDES OF LUCIFER『BRIDES OF LUCIFER』(2018)

昨年6月に開催された『GRASPOP METAL MEETING』など、海外のメタルフェスに出演したのを機に一部で話題になっていた、女性13人からなるHR/HMの名曲をカバーするコーラス隊BRIDES OF LUCIFERがアルバムをリリースしました。

本作でピックアップされている楽曲たちは下記のとおり(曲名後ろのカッコは原曲アーティスト名)。


01. Burn In Hell [TWISTED SISTER]
02. Walk [PANTERA
03. Warriors Of The World [MANOWAR]
04. Chop Suey! [SYSTEM OF A DOWN
05. Painkiller [JUDAS PRIEST
06. Fear Of The Dark [IRON MAIDEN
07. Roots Bloody Roots [SEPULTURA
08. O Father O Satan O Sun! [BEHEMOTH]
09. Holy Diver [DIO
10. South Of Heaven [SLAYER
11. Futility [SCALA & KOLACNY BROTHERS]
12. Halo [MACHINE HEAD
13. White Moon [SCALA & KOLACNY BROTHERS]


ライブではこのほか、RAMMSTEIN「Engel」あたりもカバーされているみたいですね。

ライブやレコーディングには彼女たちのほか、ドラム/ベース/ギター/ピアノが入り、原曲に比較的忠実なアレンジでカバーされています。もちろん、コーラスがメインになるので、彼女たちの歌声が前面に出るようなアレンジも新たに施されており、曲によってはギターソロパートをカットしていたりもします。

どのバンドの曲もボーカルのクセが強いものばかりで、特にPANTERAやSEPULTURAみたいなスクリームメインの楽曲、SYSTEM OF A DOWNのように変態的なボーカルが耳に残る曲すらも聖歌のようなボーカルアレンジで表現されているので、聴き進めていくうちに「あれ、こんなに聴きやすくて大丈夫?」と不安に陥る瞬間も。メタルファンには数年に1枚は世に産み落とされる“ネタCD”として楽しめば、そこまで不快ではないはず。むしろ、僕は積極的に楽しんでおります。

逆に、普段メタルに疎い人にこそ「ね? 意外と曲自体は悪くないんだよ?」と手に取ってほしい1枚だったりして。まあ、一緒に笑って聴いてみましょうよ。

あ、あと本作で2曲もピックアップされているSCALA & KOLACNY BROTHERSという存在。彼らはこのBRIDES OF LUCIFERの先輩的存在でもある、2000年代前半に90年代〜ゼロ年代のUKロックやグランジの代表曲をピアノ伴奏でカバーしたベルギーの少女合唱隊のこと。グループ名は指揮者&ピアノ伴奏者でもある中心人物となる兄弟の名前から取られています。このグループのオリジナル曲をカバーするあたりに、BRIDES OF LUCIFERの起源が見え隠れするのも興味深いところです。



▼BRIDES OF LUCIFER『BRIDES OF LUCIFER』
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投稿: 2018 07 03 12:00 午前 [2018年の作品, Brides of Lucifer, Dio, Iron Maiden, Judas Priest, Machine Head, Pantera, Sepultura, Slayer, System of a Down] | 固定リンク

2018年6月23日 (土)

PANTERA『REINVENTING THE STEEL』(2000)

海外で2000年3月、日本では同年4月にリリースされたPANTERA通算9作目(メジャー5作目)のスタジオアルバムにして、結果的にはバンドのラスト作となった1枚。前作『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』(1996年)発表後、ツアーは行うもすったもんだあって(フィル・アンセルモがヘロインの過剰摂取で心停止に陥る、などなど)フィルとほかのメンバーとの間に大きな隔たりが生まれ、結果として過去最長の4年というリリース間隔が空いてしまうわけです(その合間にライブアルバム『OFFICIAL LIVE: 101 PROOF』の発売はありましたが)。

今作ではメジャーデビュー以降ずっとPANTERAサウンドを手がけてきたテリー・デイトの手を離れ、ダイムバッグ・ダレル(G)とヴィニー・ポール(Dr)のアボット兄弟のほか、スターリング・ウィンフィールドというエンジニアの3人体制でレコーディング。サウンド的にはドラムの芯がかなり太くなった印象があり、ギターサウンドも以前よりふくよかさが増したイメージ。それによって、全体的にヘヴィさがより明確になり、フィルのボーカルとのバランスも抜群で、個人的にも全作品中でもっとも好きなサウンドメイキングかもしれません。

楽曲に関しては、前作『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』でのハードコアな路線をより進化させたようなスタイルで、正直リリース当時に聴いたときは「ヘヴィでカッコいいけど、ちょっと聴き手を選ぶ内容かなぁ」と以前ほどリピートしなかった記憶があります

が、あれから18年経った今聴いてみると、意外とキャッチーな1枚であることに気づかされます。フィルのボーカルも、正直ここまでキャッチーだったっけ?と驚いたくらい、スッと入ってくるし(まあ、その後の彼のプロジェクトの数々を通過した今となっては、かなりキャッチーですよね。笑)。

PANTERAらしいグルーヴ感の強いミドルヘヴィチューンや、BLACK SABBATHからの影響が強いプログレッシヴなメタルナンバーなど、とにかく聴きごたえ抜群。2000年といえば、すでにKORNLIMP BIZKITといった新興勢力がシーンに台頭し、さらにはSLIPKNOTのような次世代バンドも登場するタイミング。90年代前半に「メタルシーンの未来」なんて言われたPANTERAも、もはやオールドスクールの仲間入りか……なんて危惧されていたところに、この“PANTERAスタイルの完成型”をこのタイミングに提示したことは、今思えばものすごく大きな意味のあることだったんだなと気づかされます。

結果的に、このアルバムを携えたツアー終了後にバンドは再び決裂。2003年に正式に解散を発表することになります。その後の活動や歴史については、今さら触れるまでもないでしょう……いや、触れたくもないというか。

今日はこれから、このアルバムを爆音で楽しみながら過ごしたいと思います。PANTERAという最強のバンドにリアルタイムで出会えたことを、誇りに感じながら。



▼PANTERA『REINVENTING THE STEEL』
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投稿: 2018 06 23 05:00 午後 [2000年の作品, Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク

2018年6月20日 (水)

DAMAGEPLAN『NEW FOUND POWER』(2004)

2003年にPANTERAを解散させたヴィニー・ポール(Dr)&ダイムバッグ・ダレル(G)兄弟が、同年のうちに新バンドDAMAGEPLANを結成。パトリック・ラックマン(Vo/元HALFORDのギタリスト)、ボブ・ジラ(B/のちにHELLYEAH加入)の4人編成でアルバムを制作し、2004年2月に最初にして最後のアルバム『NEW FOUND POWER』をリリースします。

後期PANTERAのスタイルを継承しつつも、どこか気難しさが強かった同スタイルよりもキャッチーさが増したような楽曲の数々は、良く言えば取っつきやすい、悪く言えばクセが弱いものだったかもしれません。しかし、ボーカリストならまだしも、聴いた瞬間に「そうそう、このドラミング!」とか「これこれ、このギターソロよ!」とか気づけるアーティスト/プレイヤーって、今の時代なかなかいないと思うんですよ。それをバンドが変わっても維持し続けたヴィニー&ダイムバッグ兄弟の個性って、改めてすごいなと。

PANTERAという比較対象がいる以上、どうしてもインパクトの強さを求めてしまいがちですが、そこは正直そこまで強くないかなと。ボーカルのパトリック・ラックマンはそこそこ存在感の強い歌声/ダミ声で主張しており、これはこれでアリ。この声の合わせてなのか、音のほうもどこかモダンで、PANTERAの頭脳チームがあえて時代に寄せていったような雰囲気も。ニューメタル的な色合いや、ALICE IN CHAINS寄りのグランジ/サイケデリックヘヴィロック、90年代後半以降に登場したモダンヘヴィネス系の側面も感じられるのですが、そんな中でもしっかり自身の色を主張するPANTERA組が健気といいますか。嫌いになれないんですね。

「Fuck You」ではSLIPKNOTSTONE SOURのコリィ・テイラー(Vo)が個性強めのボーカルを聴かせ、「Reborn」ではBLACK LABEL SOCIETYザック・ワイルド(G)が“らしい”ギタープレイを披露している(さらに「Soul Bleed」では歌声まで)。また、日本盤ボーナストラックの「Ashes To Ashes」にはALICE IN CHAINSのジェリー・カントレル(G, Vo)もボーカルでゲスト参加しています。完全にご祝儀的なやつですが、これらのコラボレーションがカッコいいったらありゃしない。「Fuck You」ではパトリックもコリィに負けじと叫びまくってるし、このへんは今聴いても本当にカッコいいです。

バンドとしては本作で展開した青写真をもとに、次作あたりで大化けしてもおかしくなかったんですが、アルバム発売から10ヶ月後の2004年12月8日、あんなことになってしまうとは……。

カラーヴァイナルが近々発売されるというニュースを知り、久しぶりに聴いてみたんですが……1周回ってカッコよさが増しているような。もはやダイムバッグ・ダレルのギタープレイを生で聴けないという現実がそうさせるのかはわかりませんが、リリース時に聴いたときよりもポジティブに楽しめる自分がいます。PANTERAを期待すると痛い目を見るかもしれませんが、これはこれで“らしい”作品だと思います。

※2018.6.23.追記
ダイムバッグ・ダレルの実兄であるヴィニー・ポールが現地時間6月22日、お亡くなりになったとのこと。(ソース) この記事を書いたときは、数日後にまさかこんなことになるなんて思いもしませんでした。改めてヴィニーのご冥福をお祈りいたします。

HELLYEAHであなたのプレイ、もう一度観たかったです。



▼DAMAGEPLAN『NEW FOUND POWER』
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投稿: 2018 06 20 12:00 午前 [2004年の作品, Alice in Chains, Black Label Society, Damageplan, Pantera, Slipknot, Stone Sour, Zakk Wylde] | 固定リンク

2018年3月24日 (土)

PANTERA『OFFICIAL LIVE: 101 PROOF』(1997)

1997年夏に発表されたPANTERA初のライブアルバム。今でこそ旧譜のデラックス盤に過去のライブ音源がまとまって収録されていますが、バンド在籍中にPANTERAが発表したオフィシャルなライブアルバムは本作のみ。それが本タイトルに集約されていると思います。

収録された音源は、タイミング的に前年1996年春に8thアルバム(メジャーからの4作目)『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』を発表し、そのツアーを1997年にかけて行なっていた時期のもの。が、このツアーがまた厄介なものでして。というのも、1996年7月にフィル・アンセルモ(Vo)がヘロインの過剰服用により一時的に心肺停止という事件がありまして。こういったトラブルのせいで、フィルと他メンバーとの関係性は非常に難儀なものへ。非常に危うい時期だったことは間違いありません。

が、だからといってライブもひどいかというとまったくそんなことはなく、むしろ『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』という凶暴なアルバムを発表したあとのライブらしい、非常にアグレッシヴなパフォーマンス&プレイを楽しむことができます。

選曲的にも『COWBOYS FROM HELL』(1990年)以降のメジャー4作品からのベストセレクトで、「Mouth For War」や「The Great Southern Trendkill」といった人気曲こそ選外なものの、それ以外は非常に文句なしの選曲だと思います。また、ここで聴けるプレイもベストと呼ぶにふさわしい最高の状態のものばかり。ドラムのリバーブ感に違和感を覚える人もいるかもしれませんが、それ以外(特にギターサウンド)に関してはスタジオ作にも匹敵するクオリティではないでしょうか。このバンドらしい完璧主義ぶりも感じられ、と同時にライブならではの自由度の高いプレイも楽しめる。ダイムバッグ・ダレルのプレイはこれでもかといわんばかりにワイルドだし、それに負けないくらいフィルのボーカルもハードコアを超えたハードコアさ(なんじゃそりゃ)がにじみ出ている。これを最高と呼ばずになんと呼ぶよ?

ライブ音源14曲のあとには、本作用に録音された新曲2曲「Where You Come From」「I Can't Hide」を収録。前者はいかにもPANTERAらしいグルーヴィーなミドルチューンで、後者はひたすら突っ走る2分少々のショートチューン。どこか正統派ヘヴィメタル的な香りも感じられ、初期のPANTERAを思い浮かべるリスナーもいるかもしれませんね。個人的には前者はイマイチですが、後者はお気に入りだったりします。まあ、あくまでメインはライブ音源でこの2曲はオマケ程度に考えるのが正しいと思います。

もはや目にすることができないPANTERAのライブ。映像で楽しむのはもちろんですが、こうやって音源を聴いてイマジネーションを広げたりするのも楽しいのではないでしょうか。



▼PANTERA『OFFICIAL LIVE: 101 PROOF』
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投稿: 2018 03 24 12:00 午前 [1997年の作品, Pantera] | 固定リンク

2017年12月 8日 (金)

PANTERA『COWBOYS FROM HELL』(1990)

1990年夏にAtlantic Records傘下のAtco Recordsからリリースされた、PANTERAのメジャーデビューアルバム(インディーズからの4枚を含むと、通算5作目)。プロデュースを手がけたのは、OVERKILLMETAL CHURCHといったスラッシュ勢のほか、SOUNDGARDENMOTHER LOVE BONEといったグランジバンドにも携わってきたテリー・デイト。聴けばそれとわかる“テリー・デイトらしいサウンド”が展開されています。

メジャー2作目の『VULGAR DISPLAY OF POWER』(1992年)で一気に知名度を上げたPANTERAですが、すでに本作リリース後には一部ミュージシャンの間では注目のバンドとして彼らの名前が挙がっていました。それがMOTLEY CRUE(主にトミー・リー)やSKID ROWなどといった当時のメジャーど真ん中のハードロックバンドから、というのがまた面白い事実でして、僕も彼らのインタビューなどでPANTERAの名前を知りこの『COWBOYS FROM HELL』を手に取ったほど。影響力というのはつくづくすごいなと思わされる一例ですね。

80年代後半のMETALLICAを筆頭とした新たなヘヴィメタルの波は、確かに1990年前後に変革の時期を迎えつつありました。HR/HMブーム自体が過渡期に突入したというのもありますが、単にお行儀の良いバンドに飽き飽きしていたという風潮も大きかったのでしょう。実際、この1990年という年にはSLAYER『SEASONS IN THE ABYSS』を発表したほかMEGADETH『RUST IN PEACE』を、ANTHRAXが『PERSISTENCE OF TIME』を、JUDAS PRIESTが『PAINKILLER』を、ALICE IN CHAINSがメジャーデビュー作『FACELIFT』をリリースしています。旧来のスタイルと新たな姿勢が融合しつつあった、絶妙なタイミングだったんでしょうね。

そんな中登場したのがPANTERA。しかもそのサウンドは、のちのMETALLICAがブラックアルバムで示すグルーヴメタル路線で、『VULGAR DISPLAY OF POWER』以降の作品みたいにヘヴィ一辺倒というわけではなく適度にメロディアスで緩急もしっかりしている。そう、この『COWBOYS FROM HELL』というアルバム自体も旧来のスタイルと新たな姿勢が交差する、1990年という時代にマッチした作風だったのです。

フィル・アンセルモ(Vo)も以降のようにただがなり立てるだけではなく、しっかり歌メロを表現している(笑)。ドスの利かせ方もまだ徹底する前で、どこか優しさすら感じられるのですから、本当に不思議です。「Cowboys From Hell」や「Primal Concrete Sledge」なんてサビでシンガロングできますし、「Cemetery Gates」は王道のヘヴィメタルバラードですからね。さらに、ダイムバッグ・ダレル(G / 当時はダイヤモンド・ダレル名義)のギタープレイはすでに当時から光るものがあるし、リズム隊が生み出すグルーヴィーなリズムもそれ以前のHR/HMとは異なる“ハネた”ものが多い。今思えばですけど、このあとに新たな時代が訪れることを、このアルバムで予言していたわけですね。そういう点において、非常に歴史的価値の高い1枚ではないでしょうか。

とはいえ、本作がリリースされた当時はそこまで“すごいアルバム”だと自信を持って言えなかったし、ましてや続く『VULGAR DISPLAY OF POWER』であんな化け方をするとも思わなかった。そして、彼らがその後のメタルシーンを一変させてしまう力を持っていたなんて……見る目がなかったのか、それとも彼ら自身が本作発表後の1年ちょっとで激変したのか。まあそのどっちもなんでしょうね。とにかく、純粋にHR/HMアルバムとして優れた作品だと思います。『VULGAR DISPLAY OF POWER』以降、特に『FAR BEYOND DRIVEN』(1994年)以降のハードコア色が強いテイストが苦手という人でも、この『COWBOYS FROM HELL』は存分に楽しめると思いますよ。



▼PANTERA『COWBOYS FROM HELL』
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投稿: 2017 12 08 12:00 午前 [1990年の作品, Pantera] | 固定リンク

2017年8月 9日 (水)

REX BROWN『SMOKE ON THIS...』(2017)

PANTERA、元DOWNなどで活躍したベーシスト、レックス・ブラウンによる初のソロアルバム。Wikiなどを目にすると、もともとはジャズベーシストで、メタル以外の音楽にも精通しているようで、それは本作の随所からも伺えます。

本作ではベースのみならず、ボーカルとギターにも挑戦。もちろんソングライティングにも携わっており、大半の楽曲をナッシュビル出身のギタリスト/ソングライターのランス・ハーヴィルと共作しています(全11曲中2曲のみレックス、ランスとプロデューサーのキャブレ・シャーマンによる共作)。

さて、気になるサウンドですが、PANTERAやDOWNから想像できるようなモダンなヘヴィメタルやダウナーなストーナーロックとは一線を画する、非常にオールドスタイルで土着的なハードロックが展開されています。PANTERAというとどうしても“BLACK SABBATH meets アメリカ南部サウンド”を想像するかと思われますが、確かに南部サウンドはここにも健在。しかし主軸になっているのはサバスよりもLED ZEPPELIN、さらにZZ TOPあたりからの影響も見え隠れします。

曲自体はツェッペリンのリフワークやサイケデリック臭漂うミディアムチューン、さらにZZ TOPっぽい“ハードロック寄りのサザンロック”、カントリーテイストのサイケバラードなどが主体。そういった要素に低音を効かせたギターリフと、ぶっきらぼうでしゃがれ声のレックスのボーカルが合わさることで、どこか懐かしさを覚えるのですが……ってこれ、要するにザック・ワイルドじゃん!と(笑)。そう考えたらとても腑に落ちました。ザックからサバス/オジー色を薄めると、こうなるんだろうな。

ただ、残念ながら本作は“ギター”アルバムではないかなと。派手なギターワークも、鳴った途端に瞬殺されるようなギターソロもここにはない。ランスはあくまでカントリーサイドからやってきて、自分の庭でギターを弾きまくる程度。レックスが過去に在籍したバンドを想定して聴いたら、肩透かしを喰らうかもしれません。

とはいえ、全体的には非常によくできた“枯れた”ハードロックアルバムだと思います。レックスが今後もこの路線を進んでいくのかは定かではありませんが、さらに先に進むためにはこのタイミングに自身のルーツを吐き出すことに意味があるのかなと。もしかしたら、今後の活動次第で本作の評価は大きく変わるかもしれませんね。

個人的には、気楽に聴けるハードロック作品として気に入っています。ザック・ワイルドのアーシーサイドが好きな人にはうってつけかも?



▼REX BROWN『SMOKE ON THIS...』
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投稿: 2017 08 09 12:00 午前 [2017年の作品, Down, Pantera, Rex Brown] | 固定リンク

2017年1月 9日 (月)

祝ご成人(1996年4月〜1997年3月発売の洋楽アルバム20枚)

新成人の皆さん、おめでとうございます。2014年度に初めて実施したこの企画、今回で3回目を迎えます。今年も新成人の皆さんが生まれた年(学年的に1996年4月〜1997年3月の期間)にリリースされた洋楽アルバムの中から、個人的思い入れがある作品を20枚ピックアップしました。どれも名盤ばかりなので、もし聴いたことがないという作品がありましたら、この機会にお手にしてみてはいかがでしょうか。とは言いながらも大半が名盤中の名盤なので、聴いたことがあるものばかりかもしれませんが。

作品の並びはすべてアルファベット順です。(2014年度の新成人編はこちら、2015年度の新成人編はこちらです)


ATARI TEENAGE RIOT『THE FUTURE OF WAR』(Amazon

BECK『ODELAY』(Amazon

BLUR『BLUR』(Amazon)(レビュー

DEF LEPPARD『SLANG』(Amazon)(レビュー

THE HELLACOPTERS『SUPERSHITTY TO THE MAX!』(Amazon)(レビュー

HONEYCRACK『PROZAIC』(Amazon)(レビュー

KORN『LIFE IS PEACHY』(Amazon)(レビュー

KULA SHAKER『K』(Amazon)(レビュー

MANIC STREET PREACHERS『EVERYTHING MUST GO』(Amazon)(レビュー

MANSUN『ATTACK OF THE GREY LANTERN』(Amazon)(レビュー

MARILYN MANSON『ANTICHRIST SUPERSTAR』(Amazon)(レビュー

METALLICA『LOAD』(Amazon)(レビュー

OCEAN COLOUR SCENE『MOSELEY SHOALS』(Amazon

PANTERA『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』(Amazon)(レビュー

RAGE AGAINST THE MACHINE『EVIL EMPIRE』(Amazon

REEF『GLOW』(Amazon)(レビュー

SUEDE『COMING UP』(Amazon

TOOL『AENIMA』(Amazon)(レビュー

U2『POP』(Amazon)(レビュー

WEEZER『PINKERTON』(Amazon)(レビュー


残念ながらセレクトから漏れた作品も多いです。以下、主だった作品をざっと羅列します。

AEROSMITH『NINE LIVES』(レビュー
ALICE IN CHAINS『UNPLUGGED』
ARCH ENEMY『BLACK EARTH』(レビュー
ASH『1977』
BEN FOLDS FIVE『WHATEVER AND EVER AMEN』
THE BLACK CROWES『THREE SNAKES AND ONE CHARM』
THE BOO RADLEYS『C'MON KIDS』
BJORK『TELEGRAM』
BRYAN ADAMS『18 TIL I DIE』
BUSH『RAZORBLADE SUITCASE』
CARCASS『SWANSONG』
THE CARDIGANS『FIRST BAND ON THE MOON』
THE CURE『WILD MOOD SWINGS』
DAFT PUNK『HOMEWORK』
DAVID BOWIE『EARTHLING』
DINOSAUR JR.『HAND IT OVER』
ELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONS『ALL THIS USELESS BEAUTY』
FIONA APPLE『TIDAL』
FOUNTAINS OF WAYNE『FOUNTAINS OF WAYNE』
GEORGE MICHAEL『OLDER』
HELMET『AFTERTASTE』
IMPERIAL DRAG『IMPERIAL DRAG』
JAMIROQUAI『TRAVELLING WITHOUT MOVING』
JOURNEY『TRIAL BY FIRE』
LUSCIOUS JACKSON『FEVER IN FEVER OUT』
MACHINE HEAD『THE MORE THINGS CHANGE...』
MANOWAR『LOUDER THAN HELL』
MATTHEW SWEET『BLUE SKY ON MARS』
MICHAEL SCHENKER GROUP『WRITTEN IN THE SAND』
NIRVANA『FROM THE MUDDY BANKS OF THE WISHKAH』(レビュー
PATTI SMITH『GONE AGAIN』
PEARL JAM『NO CODE』(レビュー
PET SHOP BOYS『BILINGUAL』
PRINCE『EMANCIPATION』
R.E.M.『NEW ADVENTURES IN HI-FI』
ROLLINS BAND『COME IN AND BURN』
RUSH『TEST FOR ECHO』
SCORPIONS『PURE INSTINCT』
SLAYER『UNDISPUTED ATTITUDE』
SLOAN『ONE CHORD TO ANOTHER』
SOUNDGARDEN『DOWN ON THE UPSIDE』(レビュー
STEVE VAI『FIRE GARDEN』
STRAPPING YOUNG LAD『CITY』
SUPER FURRY ANIMALS『FUZZY LOGIC』
VERUCA SALT『EIGHT ARMS TO HOLD YOU』
ZAKK WYLDE『BOOK OF SHADOWS』
THE WiLDHEARTS『FISHING FOR LUCKIES (East West Version)』(レビュー
ZZ TOP『RHYTHMEEN』


1995年から1996年初頭がブリットプップの最盛期と昨年のブログに書きましたが、続く1996年から1997年にかけてはその最盛期から末期に向かっていく過程。BLURが1997年初頭に発表したセルフタイトルアルバムが「ブリットポップの終焉」を決定づけたのは間違いないでしょう。KULA SHAKERやMANSUNのデビュー作、MANICS、OCS、REEFの諸作、そして選外でしたがASHのデビュー作などはその末期に輝いた傑作だと思っております。

そして、アメリカではRATM、KORN、TOOL、MARILYN MANSONのブレイクにより新たなヘヴィロックシーンが確立されるタイミング。と同時に、ベックやWEEZERといったアーティストたちも新たなオルタナシーンを築き上げておりました。その一方で、METALLICAやDEF LEPPARDといった大御所たちが迷走していたのも、このタイミングの面白いところ。それぞれピックアップした作品は、各バンドのキャリアの中でも迷作扱いされることの多いものですが、今聴くと意外と悪くないから不思議。今回選出した動画20曲の中に混じっても、実はあまり違和感がない音楽性だったりします。面白いもんですね。

あ、1997年に入ると同時にU2が『POP』を出したり、ATRの2ndアルバムが話題になったりと、新たな可能性が見え始めたのも興味深いですね。

ちなみに日本での1996年4月〜1997年3月といいますと、TK作品のチャート独占やプリンセス・プリンセスの解散、米米CLUBの解散発表(ラストライブは翌年)、TMRやPUFFY、ELT、SPEEDのデビューなど、音楽産業的にもピークを迎えつつあった時期でした。

最後に。ここではピックアップしませんでしたが、1996年で特に印象に残っているのは「恋のマカレナ」と「Wannabe」です。



▼SPICE GIRLS『SPICE』
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投稿: 2017 01 09 12:00 午前 [1996年の作品, 1997年の作品, Atari Teenage Riot, Beck, Blur, Def Leppard, Hellacopters, The, Honeycrack, Korn, Kula Shaker, Manic Street Preachers, Mansun, Marilyn Manson, Metallica, Ocean Colour Scene, Pantera, Rage Against The Machine, Reef, Suede, Tool, U2, Weezer, 「20年前」] | 固定リンク

2016年12月24日 (土)

PANTERA『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』20TH ANNIVERSARY EDITION(1996 / 2016)

1996年5月に発表された、PANTERA通算8枚目(メジャー移籍後4枚目)となるオリジナルアルバム。前作『FAR BEYOND DRIVEN』が初の全米1位を獲得したものの、バンドを取り巻く環境が悪化し(フィルの暴行による裁判およびドラッグ癖)、決してベストとは言い難いなかで制作されたのがこの『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』(邦題『鎌首』。意訳でもなんでもなく、たたジャケット写真を観て思いついただけでしょ、これ)でした。しかし、そのアグレッシヴな主張が際立つタイトル同様、内容は非常に攻撃的で、オープニング曲「The Great Southern Trendkill」冒頭のフィルによるシャウトでいきなりノックアウトされること間違いなしな1枚。

前作が出世作『VULGAR DISPLAY OF POWER』(1992年)をよりハードコアにした作風だったのに対し、今作ではハードコアさはそのままに、全体としてより整理された印象が強い。なもんで、前作で途中からダレ気味だったミドルテンポの楽曲も、今作ではギタープレイによる惹きつけ方や聴き手を飽きさせない工夫したアレンジが施されています。と同時に、かなり実験的なサウンド&楽曲も含まれており、アルバム中盤の(なかば組曲と言える)「Suicide Note, Pt.1」「Suicide Note, Pt.2」の緩急のつけ方はさすがと言わざるをえません。特に「Suicide Note, Pt.1」は、LED ZEPPELIN「Going To California」のカントリーやサザンロックに寄せたような不思議な魅力があり、そこからひたすらアグレッシヴな「Suicide Note, Pt.2」に切れ目なく突入する構成には鳥肌が。そのほかにもサイケデリックな色合いの「Flood」では、過去の「This Love」を深化させつつ新たなチャレンジにトライしており、世の「PANTERAフォロワー」とは格が違うことを見せつけます。

リリース当時は衝撃作『VULGAR DISPLAY OF POWER』、そしてNo.1アルバム『FAR BEYOND DRIVEN』の後だけに、ちょっと分が悪いというか、そこまで高く評価されていなかったような記憶がありますが、今聴くと先の2枚に負けないだけのパワーと深みがある1枚だと思います。今なら素直に『VULGAR DISPLAY OF POWER』の次に好きなアルバムと断言できます。


「20TH ANNIVERSARY EDITION」解説

で、今回このタイミングで取り上げたのには理由が。ご存知のとおり、本作は今年でリリース20周年を迎えたことから、10月にリマスタリング&ボーナスディスク付きのアニバーサリーエディションが発売されました。アルバム本編のリマスター盤となるDISC 1に関しては、なんとなく全体的に聴きやすくなった印象が。それはソフトになったということではなく、全体のバランスや音のメリハリが以前よりもわかりやすくなったというか(気のせいかもしれないけど)。

そして、もっとも気になるのが『THE GREAT SOUTHERN OUTTAKES』と題されたDISC 2のほうですよね。こちらは基本的にアルバム本編と同じ曲順でテイク違い(ミックス違いやインストバージョン、1998年の『DYNAMO OPEN AIR』でのライブ音源)が収められています。ライブ音源は音質的にはまぁこんなもんかな、と。ちょっと全体的にモコっとした印象があります。で、インストバージョンについては割愛して(笑)、ミックス違い……こちらは2種類あって、ひとつは「2016 Mix」と題されたもので、これは「The Great Southern Trendkill」1曲のみ。残りは「Early Mix」と、その名のとおり初期段階でのミックス。どのミックスも曲冒頭にフィルの話し声やドラムのカウントなどが残されており、ミックス自体も完全に整理されたDISC 1の音源よりも生々しさが残されています。

最新ミックスとなる「The Great Southern Trendkill」は……正直、そこまで音が良くないような。リミックスの類というよりは、他の「Early Mix」と同じ扱いと思ってもらったほうがいいかもしれません。エンディングの締まりのなさもカッコ悪いし。これを聴くと、いかにアルバム本編のバージョンが優れているかに気づかされます。

ということで、DISC 2は1枚のアルバムとして楽しむというよりは、『THE GREAT SOUTHERN OUTTAKES』本編を堪能した後に別の解釈をするための副読本的内容と言ったほうがいいかもしれませんね。あくまでおまけと解釈して接するのが無難です。

思えば『COWBOYS FROM HELL』(1990年)以降、メジャーから発売されたアルバムは今のところ4作品が20周年アニバーサリーエディションとしてリイシューされています。このまま進めるなら、次の2020年に『REINVENTING THE STEEL』(2000年)のアニバーサリーエディションが発売されることになるのかな。そもそも何か発表できそうな貴重音源が残っているのでしょうか。もしできることなら、フルライブをまるまる1本収めた未発表ライブ音源/映像があると……いいなぁ。



▼PANTERA『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』20TH ANNIVERSARY EDITION
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投稿: 2016 12 24 12:00 午後 [1996年の作品, 2016年の作品, Pantera] | 固定リンク

SCOUR『SCOUR』(2016)

2016年は冒頭からトラブルを引き起こして、メタル界のみならず社会問題にまで発展しそうなほどやり玉に挙げられたフィル・アンセルモ。詳しくはこのへんを読んでもらえれば、何が起こったか思い出せるかと思います。

この騒動後、DOWNからの脱退を申し入れたというフィル。現在もバンドには残っているようですが、今年後半はしばらく休止状態だったSUPERJOINT RITUALをSUPERJOINTと改名させて、ニューアルバム『CAUGHT UP IN THE GEAR OF APPLICATION』を制作したり、今回紹介するブラックメタルバンドSCOURを結成してEPを発表したりと、何かと忙しそうにしておりました。

さて、そのSCOURですが、いわゆる初期デスメタル、ブラックメタルをはじめとするエクストリームサウンドを軸にしたバンド。メンバーは下記のとおり。


Philip H. Anselmo (Vo / ex-PANTERA, DOWN)
Drek Engemann (G / CATTLE DECAPITATION)
Chase Fraser (G / ANIMOSITY)
John Jarvis (B / PIG DESTROYER, AGORAPHOBIC NOSEBLEED)
Jesse Schobel (Dr / STRONG INTENTION)


正直、CATTLE DECAPITATIONとPIG DESTROYERぐらいしか聴いたことがありませんが、それぞれデス/グラインドコア界隈のバンドばかり。このEP自体も、ギターのトレモロリフがいかにも“ソレ”な「Dispatched」を筆頭に、上記のバンドが持つルーツが垣間見れる1枚となっています。フィルのデスボイス/グロウルもいつも以上にすごみを増していますが、ちょっとお上品に聞こえてしまうのは僕の偏見でしょうか?(「Clot」で入る合いの手的デスボイスの汚さのほうが本格的すぎたもので。こっちはフィルじゃないですよね、おそらく。デレクとジョンはバッキングボーカルもしているようですし)

決してフィルが昔のブラックメタルで信仰されていた世界を崇拝しているとか、そういうことではないと思いますが(ナチス問題の後だけに、それだと余計ややこしいことになりかねないし)、エクストリームメタルを追求するという点においてはこの世界に一度足を踏み入れるのも必要だったのかなと。バンドというよりはプロジェクト形態みたいなので長続きはしないと思いますが、これはこれで生で観てみたい気がします。



▼SCOUR『SCOUR』
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投稿: 2016 12 24 12:00 午前 [2016年の作品, Pantera, Scour] | 固定リンク

2016年8月26日 (金)

「一番好きなHR/HMギターソロ」について考える(80年代〜90年代前半編)

仕事の合間だけど、現実逃避ついでに「一番好きなギターソロ」について考えてみた。あくまで主観だが、HR/HMにおけるギターソロはライブで一緒に「口ギターソロ」ができる、つまり口ずさめるものがベストだと思ってる。

最初に思いつくのはやっぱりオジー・オズボーン「Mr.Crowley」だろうか。適度に速弾きしていて、かつ口ずさめるメロディ。これ以上速くても、音数が多くてもダメ。だって弾けないもん。俺が。

そういう意味じゃEUROPE「The Final Countdown」もベスト候補。いや、こっちはシンセのメインリフのほうが印象的か。シンセのフレーズは口ずさんでも、ギターソロを口ずさむことは少な……いや、そんなことはなかった。口ずさむ。好き。

主メロ自体がリフ?なゲイリー・ムーア「Wild Frontier」も、個人的には「Mr.Crowley」と同じくらい好きな楽曲&ソロ。結局、こういうマイナーコードで泣きのメロを持つ楽曲が好きんなんだろうな。ザ・日本人。

泣きメロかつ「誰もが知ってるフレーズの引用」というドーピング感満載のACCEPT「Metal Heart」は反則。これこそ全力で日本人泣かしにかかってるだろと。

「Mr.Crowley」と同じくらい重要かつベストだと思ってるのが、KISS「Detroit Rock City」。あのクソシンプルなのに最強なツインリードは、この先何百年も語り継がれるべきだと思う。結局「コピーできそうだけどちょっと難しい」くらいの、あの絶妙なレベル感が自分の求めるギターソロなのかもしれない。あと、長すぎてもダメ。2分とか続いちゃうようなのはね、覚えられない。

……ってよくよく考えたら70年代じゃん、「Detroit Rock City」。却下却下。代わりにKISSのコピーバンド始めた頃にやってた「Crazy Crazy Nights」を挙げとく。このコンパクトだけど印象に残り、口ずさめて適度なテクニックが凝縮されてるというのは非常に重要。そういう意味じゃBON JOVIのこの時代の楽曲はほとんどこれに当てはまる。選ばないけど。

もうちょっとヘヴィな方面についても。

METALLICA「One」は随所にソロが登場するけど、後半の畳み掛けるようなソロパートは難しいながらも覚えやすいメロディがちゃんと備わっているし、この手のバンドのものとしてはベストクラスなんじゃないかなと。

逆にMEGADETH「Tornado Of Souls」までいくと、ちょっとやりすぎ感が。もちろんこれは個人的なさじ加減の問題だけど。リスニング的にはMEGADETHのほうだけど、「コピーしたくなる」という点においてはMETALLICAかなと。なかなか共感しづらいだろうけど。

PANTERAのギターソロも実はすごくメロウなものが多くて、個人的にはリフ以上に推していきたいと思ってる要素。スローな曲はもちろんなんだけど、「Mouth For War」はあのリフとグルーヴにこのソロが乗るから最強なんだと。

最後に国内のバンドからも。

80年代半ばに青春時代を過ごした人なら、きっと誰もがコピーをしたんじゃないだろうかっていうLOUDNESSから選ぶならば、やっぱり「Crazy Doctor」だろうか。「In The Mirror」も捨て難いけど。って、どっちも弾けないんだけど。

で、結局最後はEARTHSHAKER「More」に行き着くと。この呪縛から逃れられないんだな、あの時代に10代を過ごしてしまった者は。でもイントロのアルペジオのほうが印象深い? かもしれない。

以上10曲。KISS以外は結局泣きメロなんだな。わかりやすいぞ自分。

……でもさ、ああだこうだ考えたけど、結局この曲のこのソロがいろんな意味で最強かもしれないと思うんだよ。

グランジ以降、ギターソロの重要度が低くなったと言われたけど、ここまでシンプルで印象的なソロは逆にメタル脳では作れなかっただろうな。だって歌メロをそのまま弾いてるだけだし。その後の歴史を変えてしまったという意味ではとても皮肉な1曲。

90年代後半以降についても、いつか考えてみたい。10曲も挙げられるかどうか微妙だけど。


投稿: 2016 08 26 11:56 午前 [Accept, Earthshaker, Europe, Gary Moore, KISS, Loudness, Megadeth, Metallica, Nirvana, Ozzy Osbourne, Pantera] | 固定リンク

2005年12月 8日 (木)

PANTERA『VULGAR DISPLAY OF POWER』(1992)

PANTERAが1992年初頭に発表した、通算2作目のメジャー配給作品。前作「COWBOYS FROM HELL」がMOTLEY CRUEやSKID ROWといったメジャーフィールドのバンドからも愛され、と同時にコア層からも支持されつつあった中に、いきなりこんな無茶苦茶な作品を放り投げた当時の勢いは、今思い返しても凄いものがあったなぁ‥‥と。

このアルバムがリリースされる直前、俺はイギリスに留学中で。現地で読む音楽雑誌でもこぞってこのアルバムは絶賛されていて、中には5つ星が付いてるものもあった程。勿論PANTERA自体は知ってたし聴いてたんだけど、そんなに絶賛される程凄いとは思ってなかったのね。適度にヘヴィで適度に聴きやすい、程度の印象しかなくて。

そんなもんだからその後、ドイツを旅行してる最中にリリースされたこのアルバムを試聴した時の衝撃といったら‥‥オープニングの "Mouth For War" のイントロ、リフ一発でやられてるのに、更にフィル・アンセルモの

 『Reeeeeveeeeeeeeenge!』

っていうドスの利いた叫びにビリビリと鳥肌立ちまくり。あれに反応しなかったら絶対に嘘だったよね。更に "A New Level"、"Walk" とミドルヘヴィナンバーが続き、ダイムバック・ダレル(当時はダイヤモンド・ダレルだったけど)の縦横無尽に暴れまくるギターにまたやられ。勿論フィルのボーカルにもね。そしてアルバム前半のハイライトであるファストチューン "Fucking Hostile" と、ミドルヘヴィバラードと呼んでも差し支えないであろう "This Love" の2曲‥‥METALLICAでさえミドル中心のバンドへと変化してしまった今、こいつらは本気で信じられる‥‥そう実感した瞬間だったなぁ。

アルバム後半もミドルヘヴィでアグレッシヴな曲が続き、最後の "Hollow" のギターに泣かされ。後半のヘヴィな展開にもゾクゾクしてアルバムは終了するんだよね。聴きながら手に汗握るアルバムは久し振りだったよ。METALLICAのブラックアルバムやGUNS N'ROSESの「USE YOUR ILLUSION」の2枚を通して聴いた時も興奮したけど、PANTERAの時は‥‥もっと違った衝撃を受けたなぁ。価値観が変わっちゃうくらいの。

リリースから間もなく14年もの月日が経とうとしてます。そして‥‥あれから1年経っちゃったよ‥‥このブログを初めて1週間後に、まさかあんなに衝撃的な事件・事故が起こるとは‥‥正直、未だに信じられない面もありつつ、今久し振りにこのアルバムと接してるわけですが‥‥

もうこのトリッキーでメロウでソウルフルで気が狂ったかのようなギタープレイを、新しいフレーズやリフを聴くできないんだな、と。感傷的になるような音じゃないんだけど‥‥だからこそ、余計に感傷的になっちまうんだよな。

畜生。



▼PANTERA「VULGAR DISPLAY OF POWER」
(amazon:日本盤US盤

投稿: 2005 12 08 12:30 午前 [1992年の作品, Pantera] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005年2月25日 (金)

ダイムバッグ・ダレル追悼イベント、あれこれ。

ダイムバッグ・ダレル追悼イベント「THANK YOU! DARRELL!!」(LOFT PROJECT)

 ミュージックマシーンのBBSにて知りました。3/9(水)に新宿ロフトにて、ダレルの追悼イベントがあるそうです。内容としてはトリビュートバンド等、日本のバンドが幾つか出演、DJとしてNIRGILISの栗原稔等も出演。更に「YOUNG GUITAR」編集部によるトーク・ライヴもあるとのこと。

 平日、しかも18時半スタートってことで社会人にはちと辛い時間設定ですが、それだけ内容が濃いってことでしょうから、時間に余裕がある人、また出演バンドに興味がある人、そして‥‥勿論ダレルを愛したみんな、是非行ってあげてください。俺は恐らく無理だと思うので、俺の分まで楽しんで来てください。

 にしても、エアギター大会の審査員がUNITEDの大谷さんか‥‥大谷さん、何やってんだよぉ‥‥


パンテラ、ダレルのメモリアルに実兄ヴィニー参加(BARKS)

 こちらは2/23にシカゴで開催されたメモリアル・コンサートについて。ANTHRAX、DISTURBED、DROWNING POOL等が出演、事件の傷もまだ癒えない中ヴィニー・ポールも参加して、一緒にPANTERAの曲をプレイしたそうです。

 海外ではこういうトリビュート・イベントが既に幾つか行われてますが、今回日本でも開かれるってのは正直嬉しいです。1年経ち、また1年経ち、人々の記憶が薄れていく中で、こんなに悲しい事件があったことを、そしてあんなに素晴らしいギタリストがいたことを忘れてはいけない。だからこういうトリビュート・イベントは死後の直近のみならず、可能な限り続けて欲しいな。いいじゃない、好きなミュージシャン同士が集まって、みんなでPANTERAの曲を演奏したって。1年に1日くらいあったっていいじゃない。ねぇ?



▼PANTERA『VULGAR DISPLAY OF POWER』(amazon

投稿: 2005 02 25 08:06 午後 [Pantera] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年12月18日 (土)

フィル・アンセルモ、沈黙を破る。

フィル・アンセルモ、ダレルの死に沈黙を破る(BARKS)

 うわぁ‥‥何だか切ない。ダレルの家族の意向でフィルは葬儀に出席しなかった(できなかった)なんて‥‥確かに彼の家族からすれば、フィルがバンドを壊したくらいの気持ちがあるだろうし、あそこでPANTERAが終ってなかったら、こんなことにはならなかったのに、って気持ちも少なからずあるんだろうね‥‥勿論憶測だけどさ。そう考えると、尚更辛い。短いながらも、やはりフィルがこの1週間どれだけ苦しんだかが伺えるコメントですね。

 正直、フィルが今やってるSUPERJOINT RITUALには殆ど興味がないのね。多分10代の自分だったら、すっげー喜んで聴いてたであろうタイプの音だけど、今の俺には必要ないかな、と。無い物ねだりなんだけどさ‥‥あそこにダレルのギターが乗っかって、ヴィニー&レックスによる重心の低いリズム隊が加わったらな‥‥って。結局それはPANTERA以外の何ものでもないわけで。

 今日ね。ラジオ用に数日振りにDAMAGEPLANのアルバムを聴いてたのね。んで、数日前に簡単な感想を書いたじゃない。あれはあくまで最初に聴いた時、そしてダレルの死後改めて引っ張り出して1回聴いた時の感想だったんだけど‥‥ちょっと落ち着いて聴き直してみると、意外と聴けるアルバムだったんだなぁ、と再発見。けど、やはり化けるにはセカンドアルバムが必要だったよな‥‥

 今夜のラジオ、たった3〜4曲程度ですが、ダレルの特集をやります。「ベスト盤イイヨネー!」にて、PANTERAを取り上げます。俺のここ1週間くらいに感じたことを、そのまま生の言葉で語ろうと思います。いつも聴いてくれる人も、そしてダレルに興味を持ちつつもラジオ聴いたことない人も、是非聴いてください。よろしくお願いします。



▼SUPERJOINT RITUAL『A LETHAL DOSE OF AMERICAN HATRED』(amazon

投稿: 2004 12 18 06:38 午後 [Damageplan, Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年12月17日 (金)

ダレルの死、その後。

実兄のV・ポールがダレルを追悼、葬儀にはKISSの棺(BARKS)
レックス、ザック、エディ他がダレルの葬儀に出席(BARKS)
ダレル射殺事件後、リンキン“ファンと身近な交流を続ける”(BARKS)

 フィルが葬儀に出席しなかったのは、まだ彼自身がダレルの死を現実として受け入れることが出来てないんじゃないか‥‥ああ見えて非常に繊細な人だと思うので(ましてや家族以上の想いがある人の死ですしね)もうちょっと時間が必要なんじゃないかな‥‥と。そうであって欲しいっていう願望込みで。

 そして、KISSファンならかなり前に「とみ宮」でも話題にしたことがあった、KISSの棺桶! まさかあれがここでこういう風に役立つことになるとは‥‥皮肉ですね。

 ダレルのギターには確か、KISSの「ROCK AND ROLL OVER」(邦題:地獄のロック・ファイアー)のジャケット絵柄(KISSのメンバー4人の顔イラスト)のステッカーが貼られていましたよね。俺、あれを見た瞬間に、「あ、この人は信用できる!」って思ったなぁ、当時。それくらい自分にとって、KISSを通過してるアーティスト/してないアーティストの線引きが重要だったもので。つーかホントに大好きだったんですよね、ダレルってKISSが。あのメロウなプレイはその辺からの影響も大きいのかな‥‥なんて。

 音楽的には決してストレートに影響を表してきてはいませんが、それでも彼の根本にあるのはKISSなのは間違いないですよね。そんなKISSに見送られて‥‥今頃「向こう」でエリック・カーと新しいバンドでも組んでるんだろうなぁ‥‥そう願いたいです。



▼KISS『ROCK AND ROLL OVER』(amazon

投稿: 2004 12 17 08:00 午後 [Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年12月14日 (火)

「元PANTERA」ではなく、「DAMAGEPLAN」のダレルについて。

ギタリストのダイムバック・ダレルが公演中観客の凶弾により死亡(ワーナーミュージック・ジャパン)
アーティストたちのダイムバッグ・ダレル追悼メッセージ(BARKS)
モトリー・クルー、エヴァネッセンスもダレルにメッセージ(BARKS)
Metallica ラーズが親友ダレル・アボットを追悼(VIBE-NET.COM)


 PANTERAのことばかり語るサイトが多いので(ま、俺もそうだけど)、当のDAMAGEPLANについて語っておきましょう。

 ファーストアルバムってことで相当力入ってますよね。曲の幅はPANTERA時代よりも広いように感じるし、ボーカルのパトリック・ラックマンもまぁフィルみたいに聴こえる時もあるけど、もうちょっと「いろいろ歌えそう」なイメージがあるかな。勿論アルバムを聴く限りでの話ですが。

 ギターやドラムは、どこからどう聴いてもダレルとヴィニーの‥‥つまり、PANTERA以外の何ものでもない、といった印象が強くて、逆にそれが仇になってしまった感も無きにしもあらず。こればっかりは個性が強烈過ぎるんだもん、仕方ないか。

 これといった「DAMAGEPLANらしい強烈な個性」はまだ感じられず、どちらかというとPANTERAの延長線上からスタートさせたイメージかな。多分、セカンドでもっといろいろ変化が見られたんだろうけど‥‥絶対に新しい地点にたどり着いてたはず。あるいはこのまま何にも変わらず、「結局俺等これ好きだし。これしか出来ないし。」って開き直り続けたのかも‥‥今となってはその答え、誰にも判らないんだけど‥‥

 アルバムは今年の2月にリリースされ、すぐ後に来日も実現。その際にはPANTERA時代の曲("Walk" とか)も披露されたとのこと。う〜ん、やっぱりダレルとヴィニーにとっては地続きだったんだよね。フィル・アンセルモは再結成について、常に「今はまだその時じゃない」とコメントして、じゃあ先々には可能性が少しでもあるのかよ!?と期待を持たせたり‥‥それも今となっては‥‥嗚呼。

 死んじゃったから褒めるってのは嫌だから正直に書くけど、俺はこれ、リリース後すぐに買ってもそんなに聴き込まなかったのね。単純にこの手の音から俺がずれ始めてたってのも大きいけど、やはり‥‥これ聴くんだったら‥‥っていう嫌な感情がね。ミッシェルファンの子がROSSOを悪くいうのと同じ次元じゃん、それ。ダメだな、俺‥‥

 だからこそ、そんなモヤモヤを吹き飛ばすようなセカンドを待ってたんだけどね‥‥糞っ!



▼DAMAGEPLAN『NEW FOUND POWER』(amazon

投稿: 2004 12 14 08:53 午後 [Damageplan, Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年12月11日 (土)

May Rest In Peace, Darrell.

 ダイムバック・ダレル射殺事件の続報です。

ダメージプランのダイムバッグ・ダレルが公演中に射殺される(MTV Japan)
メタル界に衝撃、ダイムバッグ・ダレル射殺事件にオジーらがメッセージ(BARKS)
米国のライブハウスで銃乱射事件、バンドギタリストら4人死亡(ロイター)
射殺されたD・ダレル、ファンには優しかった=米誌編集長(ロイター)


 今日は出張だったんだけど、移動中ずっとPANTERAのベスト盤を聴いてました。オリジナルアルバムでもよかったんだけど、なんか彼等‥‥というかダレルの歴史を追いたくてね。ずっとリピートしてた。何回も、何回も。で俺、途中がすっぽり抜けてるんだよね‥‥「GREAT SOUTHERN TRENDKILL」の辺りが。勿論リアルタイムでちゃんと買って聴いてたんだけど、恐らくこの時期、俺自身がこの手のロックから遠ざかってた時期なのかもしれない‥‥だから積極的に聴かなかったんだろうな。その前作「FAR BEYOND DRIVEN」辺りから個人的には厳しいなぁと感じてたのもあるしさ。

 このベスト盤にはそのアルバム(邦題「鎌首」)からは1曲しか入ってないんだけど、もっといい曲がオリジナルアルバムの方には沢山あった気がする。んで、さっきから聴き返してるんだけど‥‥いいじゃん、これ。凄くいいよ。ついでに「FAR BEYOND DRIVEN」もカッコいい。あーこんな時だから余計にカッコ良く聞こえるのかもしれない‥‥でも。それでもいいや。

 くそぉ‥‥何で12月8日に銃殺なんだよ。しかもファン(らしき狂人)に殺されるっていう‥‥それも今回は、よりによって、実の兄(ヴィニー・アボット。元PANTERA/現DAMAGEPLANのDrでダレルの兄)の目の前で‥‥その殺され方を読んで、余計に悲しくなった。

 PANTERAの解散は、誰のせいでもない。フィル・アンセルモのせいでも、勿論ダレルのせいでもない。誰のせいでもないから、またいずれ、チャンスが訪れるかもしれなかったのに‥‥

 馬鹿野郎‥‥



▼PANTERA『THE BEST OF PANTERA』[DVD付](amazon

投稿: 2004 12 11 12:10 午前 [Damageplan, Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2004年12月 9日 (木)

何故よりによって12・8なんだ‥‥

ダメージプラン、銃撃事件でメンバー死亡(BARKS)
 ‥‥へっ、ちょ、ちょっと待ってよ‥‥嘘でしょ‥‥嘘だと言ってよ、ねぇ‥‥

 今、すっげー動揺してるんですけど。なんだこれ、何でダレルが死ななきゃならないんだよ!? しかもライヴ中に銃殺って‥‥し‥‥信じらんねぇ‥‥

 日本時間の9日21時現在、まだDAMAGEPLANのオフィシャルサイトには何も情報出てません。更新も11月中旬で止まったまま。BILLBOARDには犯人が警官に射殺され、ダイムバック・ダレルを含む計5人が亡くなる惨事になったと載っています‥‥信じられない‥‥

 PANTERAというバンドについては、語り尽くせない程の思い出が沢山ありますよ。初来日と二度目の来日の時は行ったんだよな。最初の時は日本のOUTRAGEとの対バンだったっけ。

 とにかく凄いライヴだったよ。ボーカルのフィルも凄いんだけど、やはりギターだよな、ダレルの。見とれてたもん、暴れないで、ただひたすらギタープレイに酔ってたもん。ずっと酔っていたかったよね‥‥

 そんなPANTERAも昨年解散を発表し、それぞれが新たな道を進んでいたけど、数年経てばまた一緒に何かやってくれるんじゃないかな‥‥っていう希望をずっと持ってたんだよね。けどこれでもう、ダメ。ご破算。二度と観れないんだよね、PANTERAどころか、ダレルのギタープレイさえも‥‥

 明日は出張で早起きしなきゃいけないんだけど、今夜はPANTERAのDVDに入ってるライヴ映像観ながら、酒呑んで、涙で枕を濡らすよ。畜生‥‥



▼PANTERA『OFFICIAL LIVE : 101 PROOF』(amazon


(12/10 追記)
Pantera Damage Plan Dimebag Darrell shot dead(UNDERCOVER)
Columbus Rock Concert shooting : Former Pantera guitarist Dimebag Darrell shot dead(top40-charts.com)
Dimebag Darrell, Four Others Killed In Ohio Concert Shooting(mtv.com)
Heavy Metal Gig Killings - Man Named(NME.com)
Dimebag Darrell Among Five Slane At Damageplan Show(FMQB)
演奏中の乱射で4人死亡 犯人も射殺、米オハイオ州(Yahoo!)

投稿: 2004 12 09 09:08 午後 [Pantera, 「R.I.P.」] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック

2004年10月30日 (土)

洋楽カレンダー事情

 さて。今年もあと2ヶ月ってことで、新年に向けていろいろ準備を始める人も多いんじゃないでしょうか。カレンダーもそのひとつですよね。わざわざ買う人もいれば、他所から貰ってきたもので済ます人もいる。人によってその重要度が全然違う一品ですが‥‥洋楽ファンにとってのカレンダーってどうなんでしょう? ビートルズくらい? いや、ブリトニー・スピアーズとかあの辺の女性シンガー系はあるんでしょうけど‥‥

 というわけで、海外制作の、日本からすれば「そんなアーティストのカレンダーなんかあるのかよ!?」みたいなものを幾つか紹介します。全部Amazonで買えるようになってますよー。



▼INCUBUS 2005 CALENDER(amazon



▼KISS : ROCK THE NATION 2005 CALENDER(amazon



▼OZZY 2005 CALENDER(amazon



▼PANTERA 2005 CALENDER(amazon


▼ROB ZOMBIE 2005 CALENDER(amazon



▼SLIPKNOT 2005 CALENDER(amazon



▼SYSTEM OF A DOWN 2005 CALENDER(amazon


 つーかSYSTEM OF A DOWNのカレンダーって需要あるのか!? オジーは判るけど。意外とMETALLICAとかあってもおかしくないんだけどさ、やっぱり版権問題かしら!?

 さて、貴方の心に響くカレンダーはあったでしょうか‥‥誰か俺用にSLAYERカレンダーとか作ってください(特に初期)。

投稿: 2004 10 30 02:56 午前 [Incubus, KISS, Ozzy Osbourne, Pantera, Rob Zombie, Slipknot, System of a Down] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年10月29日 (金)

とみぃ洋楽100番勝負(72)

●第72回:「Mouth For War」 PANTERA ('92)

 俺とPANTERAとの出会いは、'91年頃。MOTLEY CRUEのドラマー、トミー・リーが「PANTERAはいい!」と大絶賛してたことでその名前を知ってさ。けどその時は音を聴いてみようとは思わなくて。で、そんなことも忘れていた'92年2月。当時イギリスにホームステイしてたんだけど、現地で愛読していた「ケラング!」や「メタル・ハマー」(そこそこ、懐かしい!とか言わない)でPANTERAという聞き覚えのある名前のバンドの「VULGAR DISPLAY OF POWER」というアルバムが5つ星で大絶賛されてたわけですよ。が、これを読んだ時にはまだリリースされておらず。結局このアルバムを最初に見かけたのはドイツに旅行中の時で、我慢できずに現地で買っちゃったんですよね、帰国しないと聴けないのにも関わらず。

 ‥‥てなことを去年の今頃、「とみぃの宮殿」に書いてるんですよ、PANTERAのベスト盤レビューの中で(詳しくはここ)。ベスト盤のレビューなのに、完全に「VULGAR DISPLAY OF POWER」のレビューなんですよ。っつーか、俺とPANTERAとの衝撃的な出会いについてですね。

 ホント、それくらいこのアルバムのトップナンバー "Mouth For War" にはガツンとやられたんですよ(正に「やられた」は「殺られた」という当て字がピッタリ)。今聴いても、ボーカルが入る瞬間の、「Reeeeeveeeeeenge!」っていうドスの利いたフィル・アンセルモの声を聞くと失禁しそうになる程。メタルとかハードコアとかロックとか、そういう小難しいこと一切考えずに、ただただ本追うの赴くままに聴きたい1曲。

 現在33才の俺がこの曲に対して、20才そこそこだった当時の俺と同じ気持ちのまま向き合えるってのは、本当に嬉しいというか有り難いというか‥‥それだけ成長してないってことなのかな。アハハ‥‥

 けどさ。40才になっても、50才になっても、ずっとこの曲に興奮できるような、そんなバカのままでいたいと。ずっと「終わらない青春」を追い続けて生きていきたいな、と。この曲を何度もリピートしながら、今そう思っているのであります。



▼PANTERA「VULGAR DISPLAY OF POWER」(amazon

投稿: 2004 10 29 12:00 午前 [1992年の作品, Pantera, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年10月28日 (木)

PANTERA『FAR BEYOND DRIVEN』(1994)

MOTLEY CRUEジョン・コラビ(Vo, G)を迎えて制作したアルバム『MOTLEY CRUE』とほぼ同時期にリリースされた、90年代の最新型ヘヴィメタルを奏でるPANTERAのメジャー3作目のアルバム『FAR BEYOND DRIVEN』。MOTLEY CRUEは全米初登場6位、50万枚に達するのがやっとでしたが、この『FAR BEYOND DRIVEN』は全米チャート初登場1位を記録。METALLICAのブラックアルバム以来の快挙といえる結果を打ち出しました。

けどこれ、良くも悪くも1位を獲るような内容だと思えなくてね。当時は個人的にはPANTERAのアルバムの中で一番聴く頻度が低い1枚でした。良く言えば当時のバンドの勢いがそのまんまダイレクトに表現されている。でも、悪く言えば“やりたいこと”と“やってること”の間に微妙なズレがあるように思る。

しかも、それを必要以上にハードコアに表現しすぎて、『VULGAR DISPLAY OF POWER』(1992年)で掴んだリスナーを手放すことになっていないだろうか、と聴いているだけで心配になってきたんです(余計な心配ですが)。

ハードコアに徹しようとして、無理にメロウな面をそぎ落としてるようにも感じられるし。メロディアスさはBLACK SABBATHのカバーであるラストの「Planet Caravan」で挽回する、くらいの潔さすら漂ってますしね。そういう意味では、非常にバランスの悪いアルバムに思えるですよね。

もちろん、当時これが1位を獲ったってことは、いかに彼らが求められていたかを象徴する出来事だとは思うんですが……。

で、本作発売からしばらく経って聴き返すと……意外と受け入れられる自分がいることに気づく。完成度は続く『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』(1996年)のほうが数歩先に行っていると思いますが、これは1994年という(旧体制メタルが死に絶え、グランジが時代を席巻する)あの時代だからこその音とテンションだったんだなと。フィル・アンセルモ(Vo)の無軌道に吠えまくるボーカルといい、必要以上にテクニカルにダイムバッグ・ダレル(G)のプレイといい、全部その表れだったんだと。

と同時に、バンドの人間関係がどんどん噛み合わない方向に進み始めた時期の最初の作品でもあるわけで、そういった点においても先のちぐはぐさを表した1枚かもしれません。

結果的に、彼らが全米1位を獲ったのはこれが最初で最後。奇跡のアルバムだったのかな、今思えば。



▼PANTERA『FAR BEYOND DRIVEN』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2004 10 28 12:20 午前 [1994年の作品, Pantera] | 固定リンク

2003年10月24日 (金)

PANTERA『THE BEST OF PANTERA : FAR BEYOND THE GREAT SOUTHERN COWBOYS' VULGAR HITS!』(2003)

いろんなテキストで何度か書いてきたけど、'91~'92年というのはその後のロックシーンに影響を与える「大きな波」が幾つも生まれた年でした。HM/HR系アーティストの相次ぐビルボード・アルバムチャート初登場1位(SKID ROW「SLAVE TO THE GRIND」やVAN HALEN「F.U.C.K.」等)に始まり、METALLICAのブラックアルバム、GUNS N'ROSESの「USE YOUR ILLUSION」2枚同時リリース、NIRVANAやPEARL JAM、SMASHING PUMPKINSといったシアトル勢のメジャーデビュー、RAGE AGAINST THE MACHINEの誕生、そして今回紹介するPANTERAのオーバーグラウンドへの進出。数年後にラウドロック/ヘヴィロックと呼ばれるようになるジャンルの、いわばルーツといえるであろうMETALLICAとPANTERA。'80年代と'90年代の代表的ヘヴィメタルバンド。共にメタル勢では数少ない「'90年代にナンバー1アルバムを生みだしている」バンドなんですよね。

PANTERAがインディーズ時代、DEF LEPPARDみたいな音楽性のバンドだったというのはもはや有名な話で、'90年代に入りメジャーデビューを果たすと共に現在のようなヘヴィメタルとハードコアを足したようなラウドでエクストリームなサウンドへと移行していったわけです。メジャーファーストとなる「COWBOYS FROM HELL」('90年)ではまだ中途半端さが目立ちますが、大出世作となった「VULGAR DISPLAY OF POWER」('92年)で現在のスタイルがほぼ完成型に達し、このアルバムによって多くのメタルファンに注目されることになるのです。

俺とPANTERAとの出会いは、多分'91年頃だったと記憶してます。当時大好きだった(いや今でも好きは好きだけどね)MOTLEY CRUEの(当時)ドラマーだったトミー・リーが「PANTERAはいい!」と大絶賛してたことでその名前を知ったんだよね。けどその時は音を聴いてみようとは思わなくて。で、そんなことも忘れていた'92年2月。当時イギリスにホームステイしてたんだけど、現地で愛読していた「ケラング!」や「メタル・ハマー」(そこそこ、懐かしい!とか言わない)でPANTERAという聞き覚えのある名前のバンドの「VULGAR DISPLAY OF POWER」というアルバムが5つ星で大絶賛されてたわけですよ。が、これを読んだ時にはまだリリースされておらず。結局このアルバムを最初に見かけたのはドイツに旅行中の時で、我慢できずに現地で買っちゃったんですよね、帰国しないと聴けないのにも関わらず。

もう1曲目 "Mouth For War" から鳥肌立ちまくり。"A New Level"、"Walk" と来て、究極のスラッシュチューン "Fucking Hostile"!!! "This Love" みたいな聴かせる曲もちゃんと入ってる。勿論、当時これを純然たるヘヴィメタルとは思えなかったし、かといってハードコアとも違うし、一体何だこれは!?と頭を悩ませたものです。当時俺がやってたバンドのギタリストはスラッシュとかコアは一切聴かない(苦手な)人だったんですが、それでもPANTERAのギター、ダイムバッグ・ダレルのプレイ(リフワークやハーモニクスの使い方、そしてソロの運び方等)をべた褒めしてたんですよ。それくらい、当時のロックファン(ま、主にメタル通過組)には衝撃だったわけですよ。

そして'94年には「FAR BEYOND DRIVEN」というアルバムをリリースし、全米初登場1位を記録してしまうわけです。グランジ全盛の'94年にね! カート・コバーンが亡くなる、ほんのちょっと前のことですが‥‥

その後、2枚のオリジナルアルバムとライヴ盤を1枚リリースしてますが、毎回買って聴いてはいたものの、以前程夢中になって聴くことはありませんでした。いや、それでも気に入ってたんですけどね。きっと俺自身、ラップメタル的なラウドロックを愛聴するようになったからかもしれません。

このベストアルバムは正直、選曲はダメダメだと思います。選出されてるのは全てPVになったりシングルカットされたりラジオ用プロモーションに使われた曲だったりするわけですが、実際にはそれ以外の曲の方が重要なものが多かったりするんですよね。初回限定盤に付いてるDVDには入ってますが "Primal Concrete Sledge" だったり "Psycho Holiday" だったり。あるいは上記の "A New Level" や "Fucking Hostile"、"Strength Beyond Strength" とか "The Great Southern Trendkill" とか "War Nerve" とか "Hellbound" とか‥‥もっと入れるべき曲はあったはずなんですよ。結局レコード会社主導でメンバーが一切関わっていないという点が大きいわけですが。そういう事実からも「現在のバンドの状態」が何となく伺えてくるようで、ちょっと嫌だなぁ‥‥

曲順もただ発表順に並べただけなので、いきなりアルバムトップの "Cowboys From Hell" の次に名バラード "Cemetery Gates" が来ちゃう。曲順は聴く人が好きなように並べ替えるべきかもしれませんね。個人的には1曲目は "Mouth For War" で決まりなんですが。

ま、悪いことばかり書いてもしょうがないんで‥‥だからといって曲が悪いとかそういったことは一切ないです。まだPANTERAを聴いたことがないっていう若いファンには持ってこいのベスト盤なんじゃないでしょうか。レアトラックも数曲入ってますし(テッド・ニュージェントのカバー "Cat Scratch Fever" やBLACK SABBATH のカバー "Hole In The Sky" とかね)。このアルバムでPANTERAにピンと来た人なら、オリジナルアルバム聴いて絶対に損はしないはず。むしろもっと好きになるだろうから。

やっぱりこのアルバムの売りは「日本盤の初回限定盤に付いたPV集」なのかもしれませんね。彼等が発表したPV全てが収録されてるわけですから。更に以前「VULGAR」というセルビデオに収録されていた'92年夏のライヴも2曲入ってるので、その凄さをビジュアル付きで更に味わうことが出来るわけですから、もう買うなら絶対に初回盤ですよ。

というわけで‥‥PANTERAの不在から2年近くの歳月が流れたわけですが‥‥METALLICAみたいな劇的復活を期待しつつ、このベスト盤を聴きながら彼等の「第二章」の始まりを一緒に待とうではないですか(いや、DVDの方を観ながらですね)‥‥・。



▼PANTERA『THE BEST OF PANTERA : FAR BEYOND THE GREAT SOUTHERN COWBOYS' VULGAR HITS!』
(amazon:国内盤CD+DVD / 国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2003 10 24 03:11 午後 [2003年の作品, Pantera] | 固定リンク