2017/12/14

STING『THE DREAM OF THE BLUE TURTLES』(1985)

THE POLICEの活動休止を経て、1985年6月に発表されたスティング初のソロアルバム。「If You Love Somebody Set Them Free」(全米3位)や「Fortress Around Your Heart」(全米8位)、「Russians」(全米16位)、「Love Is the Seventh Wave」(全米17位)とシングルヒットを連発したおかげもあり、アルバムも全米2位まで上昇し、300万枚以上を売り上げる大ヒット作となりました。

本作はオマー・ハキム(Dr)、ダリル・ジョーンズ(B)、ケニー・カークランド(Key)、ブランフォード・マルサリス(Sax)といったジャズ/フュージョン界で名の知られたミュージシャンたちと制作(本作でスティングはギターをプレイ)。そのサウンドもジャズテイストを強めたポップ/ロックサウンドで、“THE POLICEのスティング”らしい内容に仕上がっています。

クールでジャジーなオープニングトラック「If You Love Somebody Set Them Free」にいきなり驚かされるものの、ポップなレゲエソング「Love Is the Seventh Wave」や重厚な「Russians」などを聴くと、「ああ、“あの”スティングだ」と納得させられる。その後もジャズやフュージョンからの影響が強い楽曲がたびたび登場しますが、THE POLICEを通過していれば特に違和感なく楽しめるのではないでしょうか。

確かに派手なギターリフも激しいリズムも、ロックバンドならではの緊張感もここでは希薄です。それを良しとするか否かで本作の評価は分かれるかもしれません。が、ポップアルバムとして接するのであれば、本作は非常にクオリティの高い1枚だと断言できます。曲もしっかり作り込まれているし、各プレイヤーの存在感の強いプレイも圧巻の一言だし。それはそれで緊張感が感じられるのですが、それはロックバンドならではのアレとは別モノ。比較するのはやめておきましょう。

ちなみに5曲目「Shadows In The Rain」は、THE POLICEの3rdアルバム『ZENYATTA MONDATTA』(1980年)のセルフカバー。こちらは原曲と聴き比べてみることをオススメします。スティングがソロで何をやりたかったのかが、明白ですから。

このアルバムも中学生の頃に死ぬほど聴き込んだ1枚。残念ながらこの当時のライブは生で観ることはできませんでしたが、当時の様子はライブビデオなどで確認することができます。



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投稿: 2017 12 14 12:00 午前 [1985年の作品, Police, The, Sting] | 固定リンク

2017/07/30

THE POLICE『GHOST IN THE MACHINE』(1981)

早いもので、今年でTHE POLICE結成40周年。つまり、期間限定で再結成した30周年からもう10年経ってしまったわけです。あのときの東京ドーム公演、ちょうど今の仕事を開始してからようやく忙しくなり出した時期だったので、残念ながら足を運ぶことはできませんでしたが、再結成ツアーの模様はのちに発売されたDVDなどで目にしており、往年のキレはないものの「やっぱり、なんだかんだで変わらないな」と思わされたものでした。

初めて聴いたTHE POLICEのアルバムは最終作となった5作目『SYNCHRONICITY』(1983年)。その後はスティングのソロや、一時的な再始動の際に制作されたベストアルバム『EVERY BREATH YOU TAKE: THE SINGLES』(1986年)をよく聴き、20歳を超えてからは他のスタジオアルバムにもまんべんなく触れるようになりました。

今回紹介する『GHOST IN THE MACHINE』は1981年にリリースされた、THE POLICE通算4作目のスタジオアルバム。アメリカでも最高2位まで上昇し、300万枚以上ものセールスを記録しました。また本作からは「Every Little Thing She Does Is Magic」(全米3位、全英1位)、「Spirits In The Material World」(全米11位、全英12位)、「Invisible Sun」(全英2位)、「Secret Journey」(全米46位)というヒット曲も生まれています。

初期2作にあったパンキッシュさとレゲエやスカを織り交ぜたサウンドから、よりポピュラリティの強い要素が表面化した3rd『ZENYATTA MONDATTA』(1980年)を経て、そこからたった1年でより洗練されたサウンドを確立させたのが本作『GHOST IN THE MACHINE』。サウンド的にも3人だけで成立させていたアンサンブルを、他の楽器をフィーチャーすることでよりゴージャスに見せ始めた。それは「Every Little Thing She Does Is Magic」でのピアノしかり、「Demolition Man」などでのブラスしかり。その要素は前作にも存在したのですが、それがより前面に打ち出され出したという点において、続く『SYNCHRONICITY』の片鱗が見え隠れしています。このへんは、本作からプロデュースに携わるようになったヒュー・パジャムの影響が強いのかもしれません。

シリアスかつスリリングな「Spirits In The Material World」でオープニングを飾るものの、キャッチーで陽気な2曲目「Every Little Thing She Does Is Magic」でいきなり空気が一変。かと思うと再び緊張感の強い「Invisible Sun」やグルーヴィーな「Demolition Man」が飛び出す。そして、後半に進むにつれてラテンの香りが強まっていき、パンクというよりはニューウェイブなアップチューン「Rehumanise Yourself」「Omega Man」みたいな曲も飛び出す。『SYNCHRONICITY』とはまた違った魅力が感じられる、味わい深い1枚だと思います。

特に彼らの作品をリリース順に聴いて行くと、本作でバンドとしてもアーティストとしても一段高いステージに到達したんだなということが、はっきり感じられるはず。手っ取り早くベスト盤で触れるのも良いですが、このバンドの場合はぜひ全5作品をリリース順に聴いて、その成長の過程を味わうことをオススメします。そこから、自分に合った1枚を選んでみてはどうでしょう。



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投稿: 2017 07 30 12:00 午前 [1981年の作品, Police, The] | 固定リンク

2004/08/31

とみぃ洋楽100番勝負(12)

●第12回「Synchronicity I」 THE POLICE('83)

 ベタですが、スティングが在籍したTHE POLICEを。名曲 "Every Breath You Take" が収録されたオリジナルアルバムとしてはラストとなった「SYNCHRONICITY」の1曲目。当然アルバムを当時レンタルして、いきなりスピーカーから流れ出したこの曲に衝撃を受けたわけですよ。

 当時「変拍子」の曲なんて初めて聴いたわけですよ。ま、変拍子といっても四分の六拍子ですけど。で、POLICEって普通に渋いポップバンドだと思ってたら、いきなりこんなハードな曲から始まるじゃないですか。そりゃビックリですよ。しかもこの曲と対を成す "Synchronicity II" もまたハードロックしててカッコいい。そう、POLICE初体験は「ハードエッジ」な面に惹かれたんです。

 その後、アルバムを遡って聴くと、彼等がパンクやレゲエ、ジャズなんかをスタート地点にしていることを知って、また驚いて。初期の2枚はホント大好きですね。勿論後期2枚の高品質ポップマシーンとしての彼等も大好きですが。けどさ‥‥実は俺、POLICEよりもスティングのソロの方が好みなんだよね。初期のソロ‥‥ジャズにモロ影響を受けた路線の頃ね。マルサリスとかメンバーに入れたりしてね。4人編成の頃も思い入れあるけど(メンバー最強だったしね。来日の度に足を運んだもの)、やっぱりスティングのソロは「ブルータートルの夢」が一番かな、と。って全然POLICEの話題から外れちゃってますが。



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投稿: 2004 08 31 12:00 午前 [1983年の作品, Police, The, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック