カテゴリー「Queens of the Stone Age」の6件の記事

2020年1月 6日 (月)

QUEENS OF THE STONE AGE『RATED R』(2000)

2000年6月にリリースされた、QUEENS OF THE STONE AGEの2ndアルバム(メジャー1作目)。日本盤は海外から少々遅れて、同年9月に発売されています。

USストーナーロック界で人気が高かったKYUSSのギタリストだったジョシュ・ホーミ(ジョシュ・オム)が、1995年のバンド解散を経て2年後にQOTSAを結成。PEARL JAMのストーン・ゴッサードが設立したプライベートレーベルLoosegroove Recordsから、セルフタイトルの1stアルバムを1998年に発表したのを経て、2000年にUniversal Music傘下のInterscope Recordsから本作にてメジャー進出を図ることとなります。

そのメジャー1作目のオープニングを飾る「Feel Good Hit Of The Summer」を初めて聴いたときの衝撃たるや……だって、歌い出しから〈Nicotine, valium, vicodin, marijuana, ecstasy and alcohol〉の連呼ですから(笑)。そのインパクトの強いフレーズを、タガが外れたかのようなガレージロックサウンドに乗せてジョシュが歌うわけですよ……そりゃ一発で好きになるでしょ?

時代的にはニューメタルからラップメタル、メタルコアと次々に新世代メタルが台頭し始めていたタイミング。そんな中、古臭い(いや、ある種カビ臭い)ハードロックサウンドをベースに、ストーナーロックと呼ばれるコアなジャンルをよりわかりやすい形に咀嚼し、より現代的なものへと昇華させようとしたQOTSTの果たした役目はかなり大きなものがあったと思います。

単なるストーナーロックの廉価版では終わらず、90年代以降のオルナタティヴ・ロックやグランジからの影響もしっかり見え隠れするし、それ以前のクラシックロックからの影響も忘れていない。しかも、先の「Feel Good Hit Of The Summer」や続く「The Lost Art Of Keeping A Secret」、中盤に登場する「Monsters In The Parasol」や「In The Fade」など、どの曲もメロディが非常にキャッチーなんですよね。演奏/アレンジ面ではグランジ的なサイケデリック感を存分に漂わせつつも、歌メロ自体はNIRVANAや……もっと初期のパンク、それこそRAMONESにも通ずるポップさを併せ持つわけですから。そりゃあ、どんどん支持を集めることになるわけですわ。

ところが、このアルバムって当時Billboard 200(アルバムチャート)にランクインしていないんですよね。インディーズからの1stアルバムですら最高122位まで上昇しているというのに。結局、彼らは続く3rdアルバム『SONGS FOR THE DEAF』(2002年)でいきなり全米17位を記録し、人気バンドの仲間入りを果たすわけです(同作ではドラムをFOO FIGHTERSのデイヴ・グロールが叩いたのも大きかったのでしょう)。

一般的なヒットこそしなかったものの、シーンに残したインパクトという点においては間違いなく大きなものがあった。20年前の夏、ロック系クラブイベントで「Feel Good Hit Of The Summer」がガンガンかかりまくっていたこと、僕は忘れません。

 


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2019年12月25日 (水)

PHIL CAMPBELL『OLD LIONS STILL ROAR』(2019)

MOTÖRHEADのギタリスト、フィル・キャンベルが2019年10月下旬にリリースした初のソロアルバム。

MOTÖRHEAD解散後、自身の実子などを加えて結成したPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSとして活動していたフィル。同バンドではEP2枚(オリジナル作&ライブ作)とオリジナルアルバム『THE AGE OF ABSURDITY』(2018年)を発表していますが、そこから約2年を経て届けられたのがこの初のソロ作です。

そもそも本作は、MOTÖRHEADが活動していた5年前から制作がスタートしており、レコーディングにはPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSにも所属する彼の息子3人も参加しています。

と同時に、MOTÖRHEADの活動を通して出会った多数のミュージシャンたちもゲスト参加。そのメンツは錚々たるもので、ロブ・ハルフォード(Vo / JUDAS PRIEST)、ベン・ワード(Vo / ORANGE BOBLIN)、アリス・クーパー(Vo)、ネヴ・マクドナルド(Vo / SKIN)、ダンコ・ジョーンズ(Vo)、ニック・オリヴェリ(Vo, B / ex. KYUSS、ex. QUEENS OF THE STONE AGE)、レイ・ルジアー(Dr / KORN)、ディー・スナイダー(Vo / ex. TWISTED SISTER)、ミック・マーズ(G / MOTLEY CRUE)、クリス・フェーン(Dr / ex. SLIPKNOT)、ウィットフィールド・クレイン(Vo / UGLY KID JOE)、ベンジー・ウェッブ(Vo / SKINDRED)、マット・ソーラム(Dr / ex. GUNS N' ROSES)、ジョー・サトリアーニ(G)など本当に豪華な布陣。これもMOTÖRHEADでの活動があったからこそですね。

フィル自身が歌ったオープニング「Rocking Chair」こそ緩やかでブルージーなアコースティックナンバーですが、続く「Straight Up」(Vo:ロブ・ハルフォード)は歌うロブに合わせたJUDA PRIEST的な1曲。「Faith In Fire」(Vo:ベン・ワード)や「Walk The Talk」(Vo:ダンコ・ジョーンズ&ニック・オリヴェリ)はストーナーロック的だし、「These Old Boots」(Vo:ディー・スナイダー)は豪快なアメリカンロック調。意外と歌う人に合わせた選曲がなされているようです。

かと思えば、ベンジー・ウェッブにマイナー調のピアノバラード「Dead Roses」を歌わせたり、アリス・クーパーにはモダンな質感のロックンロール「Swing It」を与えていたりと、一筋縄でいかない選曲。うん、面白い。あと、本作で久しぶりにネヴ・マクドナルドの歌声を聴いたけど、やっぱりいいですね。彼が歌う「Left For Dead」もSKIN時代を彷彿とさせるものですし。

そういえば、本作はPHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSのときほどMOTÖRHEAD色が強くないのが気になりました(もちろん、曲によってはところどころで“らしさ”は感じられるのですが、あくまでそれがメインではない)。結局、あのカラーはレミー自身の個性だったのかなと。そう思うと、レミーおよびMOTÖRHEADって本当に唯一無二の存在だったんですね。そろそろ彼が亡くなってから4年。またあの喪失感と向き合う季節になりましたね……。

 


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2018年5月 2日 (水)

THE HIVES『LEX HIVES』(2012)

スウェーデンの爆走ガレージロックバンド、THE HIVESが2012年6月に発表した通算5作目のフルアルバム。相変わらずリリース間隔の長いバンドではありますが、本作は前作『THE BLACK AND BLUE ALBUM』(2007年)から約5年という過去最長のインターバルを経て発売された1枚でした。

バンドのセルフプロデュース作品ですが、ミックスにデイヴ・サーディ(MARILYN MANSONSLAYEROASISなど)をはじめ3名のエンジニアを迎えた意欲作に仕上げられており、確かに曲によって若干カラーの異なる味付けがされているように感じられます(ボーカル処理が独特ですよね、今作)。

とはいえ、そこはTHE HIVESというバンドの個性を壊すことはない、誤差範囲内といいますか。基本はいつもどおりの、ご機嫌なガレージロックが展開されています。だって、全12曲(日本盤およびデジタル版は、ここにボーナストラックを追加)、全31分があっという間に過ぎていきますからね。

1曲目「Come On!」からして1分少々で突っ走り、そのまま「Go Right Ahead」へと突入。「I Want More」のようにAC/DC的な重々しいミディアムチューンもあるものの、基本は軽やかに突き進み、適度にパンキッシュさを感じさせるクールなロックンロールが展開されているわけですから、好きな人にはたまらない1枚だと思います。

ある種、金太郎飴的な作品を作る続けるバンドとも言えるわけですが、だからこそ作品を無闇に作りまくらない(3〜5年に1枚ペース)なのかもしれませんね。だって今の時代、1〜2年の1枚のペースでこの手の作品を作り続けたら正直飽きられそうな気がしますし。

そうそう、本作で特出すべき点として、日本盤とデジタル版にのみ追加収録されている2曲が挙げられるのではないでしょうか。この「High School Shuffle」と「Insane」のみバンドのセルフプロデュースではなく、QUEENS OF THE STONE AGEのジョシュ・ホーミがプロデュースを手がけているのですから。

ま、だからといって基本姿勢は崩していません(笑)。基本姿勢は崩していませんが、どことなくサイケデリックな雰囲気があったりと、ちょっとだけQUEENS OF THE STONE AGEの香りも……しないことはない……かな? 実際、どことなくスモーキーさを感じさせるそのサウンドには、両者共通するものがありますし。納得の組み合わせといったところでしょうか。

本作リリースから、間もなく6年が経とうとしていますが、いまだ新作リリースの情報なし。2015年に単発で「Blood Red Moon」という新曲を発表しましたが、これがまた枯れまくりの渋い作品でして……次のアルバム、どうなるんでしょうね。

「また同じじゃん!」とか文句言わないので、早く新しい音を聴かせてください。お願いします!

 


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2017年8月31日 (木)

THEM CROOKED VULTURES『THEM CROOKED VULTURES』(2009)

FOO FIGHTERSのデイヴ・グロール、QUEENS OF THE STONE AGEのジョシュ・ホーミ、LED ZEPPELINのジョン・ポール・ジョーンズという世代を超えた人気ロックバンドのメンバーが結成したスーパーバンド、THEM CROOKED VULTURESが2009年に発表した現時点で唯一のアルバム。

このバンドの構想自体は2005年頃からあったようで、それぞれ忙しいメンバーだけになかなかスケジュールが合わず、いざ動き始めたのは2009年に入ってから。同年7月にレコーディングを開始し、8月にはシカゴで初ライブ。そのままヨーロッパをツアーしながらレコーディングを続け、同年11月に本作『THEM CROOKED VULTURES』がリリースされました。

このバンドではジョシュがボーカル&ギター、デイヴがドラム、ジョンがベースやキーボードなどさまざまな楽器を担当。ライブではサポートメンバーでギタリストがもう1人加わっています。

ジョシュとデイヴはQOTSAの3rdアルバム『SONGS FOR THE DEAF』(2002
年)で共演したほか、デイヴは同作のツアーでもドラムを担当。またジョンはFOO FIGHTERSの5thアルバム『IN YOUR HONOR』(2005年)にゲスト参加しており、デイヴを中心にそれぞれつながりがあったわけですが、とはいえこの3人が本当につながるなんて当時は考えてもみませんでした。

とはいえ、この3人でバンドをやるなら……と想像すると、ジョシュがボーカルの時点でどこかQOTSA的なものになるんだろうなと。そこに曲作りでどこまでデイヴやジョンのカラーが反映されるのか、それによってバンドの方向性がある程度固まるんだろうなと考えていましたが、本当にその通りの内容だったので、最初はちょっと肩透かしを食らったことを覚えています。

わかりやすく表現すれば、QOTSAからストーナーロック的な側面を排除し、ブルースベースのクラシックロック……CREAMやLED ZEPPELINなどの60〜70年代ハードロックをこの3人流に解釈したのがこのアルバム。「Elephants」「Reptiles」なんてツェッペリン的だし、「Scumbag Blues」はCREAMっぽいコーラスが入るし。でも、そこに1969年生まれのデイヴ、1973年生まれのジョシュの個性が加わることで単なるクラシックロックの焼き直しにならない、ロックンロールリバイバル以降のフレイバーが散りばめられたエバーグリーンなロックアルバムに昇華されているのではないでしょうか。

あと、本作を聴いてジョン・ポール・ジョーンズのマルチプレイヤーぶりに改めて驚かされたのをよく覚えています。アルバムではベースのほかにキーボード、ピアノ、クラヴィネット、オプティガン(メロトロンの光学式ディスク使用版)、マンドリンなどをプレイしており、こういった楽器の導入がツェッペリンを彷彿とさせるサウンドを現代に再降臨させることに成功しているのですから、ジョンジーさまさまですね。

ただ、アルバム自体はメリハリがあまりなく、ゆるゆると進行していく印象も。好きなことをただ好き放題やった結果なのでしょうが、全13曲で70分近いトータルランニングも影響しているんでしょうね。もちろんこれだけあればライブ1本フルでやるには十分なんですけど、そのライブも……2010年のフジロックで観たときは正直、そこまで盛り上がらなかったなぁと。もし2枚目が制作されることがあれば、よりバラエティに富んだ内容に期待したいところです。



▼THEM CROOKED VULTURES『THEM CROOKED VULTURES』
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2017年8月29日 (火)

QUEENS OF THE STONE AGE『VILLAINS』(2017)

初の全米1位を獲得した前作『...LIKE CLOCKWORK』(2013年)から4年ぶりの新作となる、QUEENS OF THE STONE AGE通算7作目のスタジオアルバム。ジェイムズ・ラヴェル(UNKLE)をプロデューサーに迎えた前作から一転、今作ではマーク・ロンソンを起用しており、よりポップで艶やか、だけどしっかりロックという統一感の強い1枚に仕上がっています。

オープニングを飾る「Feet Don't Fail Me」のディスコテイストに最初こそ度肝を抜かれますが、よく聴けばしっかりロック色が保たれていることもわかるし、実は絶妙なバランス感で成り立っていることに気づかされます。続く「The Way You Used To Do」もポップセンス抜群のロックナンバーだし、「Domesticated Animals」のヘヴィだけどエモーショナルという曲調も文句なし。ギターやベースのサウンドしかり、ドラムの録音の仕方しかり、非常にロックンロールしております。うん、気持ちいい。

で、冒頭3曲を聴いて思ったのは、先にも述べたようにとても艶やか、つまりセクシーさが強まっているということ。ジョシュ・ホーミの歌声がより艶やかになっているというのもありますが、サウンドそのものに華があるんですよね。なんというか、ロックンロールって昔はこうだったよねっていうような、いかがわしさや胡散臭さも全部ひっくるめた、セクシーさ。少なくとも前作『...LIKE CLOCKWORK』にはなかった(もしくは非常に薄かった)要素だと思います。

エモの極み「Fortress」からガレージパンク「Head Like A Haunted House」、ダウナーなダンスナンバー「Un-Reborn Again」、ジョシュの甘い歌声が耳に優しい「Hideaway」、グルーヴィーなハードロック「The Evil Has Landed」、映画のサウンドトラックを思わせるドラマチックな「Villains Of Circumstance」と、とにかくバラエティに富んだ楽曲が並び、それらがQUEENS OF THE STONE AGEというバンド名のもとに寄り添うことで統一感を生み出している。このへんはマーク・ロンソンの手腕によるものなのかなと思いました。

なんだかんだで前作も大好きだった自分ですが(特に先日のフジロックでのライブを観て、よりポジティブな印象を受けました)、本作はそれ以上に好きな作品になりそうです。せっかくなので、本作を携えた来日公演をまたすぐにでも実施してもらいたいものですね。



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2005年10月29日 (土)

V.A.『KILLER QUEEN -A TRIBUTE TO QUEEN-』(2005)

さて、目下絶賛来日中のQUEEN + PAUL RODGERS御一行様ですが、やはり来日する前は懐疑的な声があったと思うんですよ、特に古くからのファンから。けど、実際にこの目で見てしまうとやはり……QUEENという偉大さに対してリスペクトをしつつ、ブライアン・メイやロジャー・テイラーがポール・ロジャースという「友人」と思う存分楽しんでQUEENナンバー、さらにはFREEやBAD COMPANYの曲を演奏してる……っていうことを、もの凄い説得力を持って披露してくれるもんだから、観る側としては文句の言いようがないわけですよ。だってねぇ、約2時間半近くに渡って、それこそ30曲近くも演奏してくれるんですからねぇ。僕はあのセットリスト見ただけで涙ぐみましたもの。

今年は『WE WILL ROCK YOU』のミュージカルが来日したり(当然僕も行きました)、先のQUEEN + PAUL RODGERSがあったり、もっといえば去年からの『JEWELS』のヒットなどがあって、かなりQUEENに注目が集まった1年だったじゃないですか。そんな中、リリースされたこのトリビュートアルバム『KILLER QUEEN -A TRIBUTE TO QUEEN-』。アメリカでは8月に、ここ日本では来日公演に合わせて10月後半にリリースされたばかりで、リリース元がQUEENのアメリカでの配給元である「Hollywood Records」ということもあり、もっとも公式トリビュート盤に近い存在な1枚ではないかと思うんです。以前にも「EMI」からこの手のトリビュートが出たこともあったけど、あのときはダンス系のみだったし。今回みたいなロック/ポップス/オルタナティヴといったもっともQUEENが影響を与えたシーンからのフィードバックは恐らく初めてのことだと思うので、普段はこの手のトリビュート盤を買わない僕ですら、これは真っ先に買いました。

参加アーティストはそれこそ多岐に渡り、そのへんはAmazonのリンク先を見てもらえば一目瞭然だと思うんですが……みんなそれぞれに原曲に忠実だったり、独自の色にまで昇華させてしまっていたり、その愛情表現の方法はさまざまで、良い意味で聴きやすく、破綻してないなーと。それが嬉しくもあり、また物足りなくもあり。まぁトリビュート盤というのはそういうのが多いですからね、そこまで過剰な期待はしてなかったですけど。

でも聴き応えありますよ、それなりに。完全にゴスペルバラードに昇華してしまったデヴィン・デグロウの「We Are The Champions」もそうだし、ストーナーチックなヘヴィロックへと進化したジョシュ・オム(QUEENS OF THE STONE AGE)が歌いELEVENが演奏する「Stone Cold Crazy"」もそうだし、個性的なアーティストっていうのはやはりカバー曲でも己の色へと昇華してしまうんですね。

かと思えばSUM41による「Killer Queen」やROONEYによる「Death On Two Legs」みたいに、原曲まんまの完全コピーすらある(彼らがここまで素直なカバーをするとはちょっと驚きでした)。あのLOS LOBOSがQUEEN(「Sleeping On The Sidewalk」)をカバーするというのもある意味面白いし、ジョン・オブライオンによる「Play The Game」もらしくて聴き応えあったし。うん、これだけでも平均点以上ですよね。

しかし、このアルバムには本当の意味でのハイライトがふたつ用意されていました。それはふたつの「Bohemian Rhapsody」カバーなんですよ。

前半のハイライトであるコンスタンティン・Mとミュージカル『WE WILL ROCK YOU』ハリウッド版キャストによるカバーは、原曲まんまなんですが、中盤のオペラパートもミュージカル同様すべて完全コピーされてるのがさすがというか。ちょっと鳥肌立ちますね。

そしてもうひとつのカバーは、かのTHE FLAMING LIPSによるサイケデリック・バージョン。こちらも基本的には完全コピーに近いんだけど、そこは彼らのことですから……完全にLIPSバージョンになってしまってる。ていうか、彼らのオリジナル曲ですよこれ! 多重録音ならではの中間パートは正に「涅槃からの誘い」ですし、このドリーミーな感じこそLIPSの極みといったところでしょうか。こちらも違った意味で泣けますね。

ほかにも名カバーは幾つもあるしホントは1曲1曲についてコメントしていきたいんですが、それをやると相当な長さになるんで、今回は割愛。QUEEN好きで昨今のロックシーン(主にアメリカン・オルタナ・シーンね)に興味を持っている人なら間違いなく楽しめる1枚だと思いますよ。これを聴いて改めてQUEENの偉大さにひれ伏すもよし、来日公演前に聴いて気分を高めるもよし。LIPSバージョン「Bohemian Rhapsody」だけでもぜひ聴いてみてくださいよ!



▼V.A.『KILLER QUEEN -A TRIBUTE TO QUEEN-』
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