2017/07/21

RED HOT CHILI PEPPERS『ONE HOT MINUTE』(1995)

1995年秋に発表された、RED HOT CHILI PEPPERS通算6枚目のスタジオアルバム。前作『BLOOD SUGAR SEX MAGIK』(1991年)がバカ売れ(全米3位、全世界でトータル1300万枚超)したものの、リリース翌年にジョン・フルシアンテ(G)が突如脱退。以降はサポートなどで数名のギタリストを入れ替えつつ活動していましたが、最終的に元JANE'S ADDICTIONのデイヴ・ナヴァロが加入するという衝撃の展開に。そうして約4年ぶりに発表されたのが、この『ONE HOT MINUTE』というアルバムです。

ジョンならではのメロウ&サイケデリックな側面が強く表れ、それがレッチリ本来のファンク+パンクなスタイルと融合したことで4thアルバム『MOTHER'S MILK』(1989年)よりも強靭な個性を確立。しかもそのアルバムがバカ売れしてしまったことで、バンドは成功した路線を踏襲するのかどうかに注目が集まりましたが、そこはレッチリのこと。『BLOOD SUGAR SEX MAGIK』とは異なるハードな作品を提供してくれました。

とにかく、デイヴ・ナヴァロのギターが派手。JANE'S ADDICTION時代もその個性的なプレイでリスナーを楽しませてくれたデイヴですが、本作ではとにかくギターが暴れまくっている。で、必然的に楽曲もそれに見合った激しくて派手なファンクロックが満載。1曲目「Warped」での緊張感の強いサウンド&プレイは、この時期この編成ならではの奇跡的な好演ではないでしょうか。

その後も「Aeroplane」「Deep Kick」「Coffee Shop」「One Big Mob」「Shallow Be Thy Game」など、とにかくカッコいい曲が満載。かと思うと、前作における「Under The Bridge」ほどではないもののそれなりに聴き応えのある歌モノ「My Friends」「Tearjerker」もある。デイヴのギタープレイが好みというのも大きいですが、個人的にはレッチリの全作品中もっとも好きなアルバムが本作です。

ただ、デイヴが参加したのは本作のみ。1997年夏のフジロック初年度に嵐の中でのライブが話題となりましたが、その後デイヴはバンドを離れ、ジョンが再加入。1999年に『CALIFORNICATION』をリリースし、第2期黄金期の幕開けを飾ることになります。

そういう意味では、この『ONE HOT MINUTE』は非常に不憫なアルバムなんですよね。ジョン再加入後には本作からの楽曲もほぼ演奏されていないし、現在におけるまで黙殺状態が続いている。ジョンとフリー(B)はその後、再結成JANE'S ADDICTIONで共演しているので不仲ではないはずですが、できることならこの時代のレッチリも再び観てみたいものです(できれば、アンソニーが骨折してない状況で)。



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投稿: 2017 07 21 12:00 午前 [1995年の作品, Jane's Addiction, Red Hot Chili Peppers] | 固定リンク

2004/10/16

とみぃ洋楽100番勝負(59)

●第59回:「Stone Cold Bush」 RED HOT CHILI PEPPERS ('89)

 そうか。ガンズとかエアロとかマイケル・モンローとか言ってたけど、1989年っていろんな意味で節目の年でもあったわけだね。そういった「如何にも'80年代的なバッド・ボーイズ・ロックンロール」から、「オルタナティヴ」と呼ばれる雑多なジャンルへの、ひとつの切っ掛けを作るような1年だったわけだ。

 当時の音楽雑誌「ミュージックライフ」等でも、既に「アメリカ西海岸から新しい『波』が押し寄せてきている」という記事が紹介され始めた、1989年。そんな中に名前が挙がっていたFISHBONE、JANE'S ADDICTION、そしてRED HOT CHILI PEPPERS。それぞれ、ハードロック的なスタイルの中にスカやファンク、サイケな要素等これまでのHM/HRとは一線を画するような音楽性とファッションを持った変わり者ばかり。

 その中でも一際目を惹いたのは、やはりレッチリとJANE'Sでしたね。共に女性の裸をモチーフにしたアルバム・ジャケットで、特にレッチリの方はアナログ盤で見るとそのインパクトが絶大でして。たまたま予備校の講習で千葉に出てた時に、輸入盤で見つけて買ったんだよな、これ。

 全部の曲が新鮮で、自分に取って全く新しいジャンルに感じられたんだけど、その中でも一番気に入っていたのが、ファンキーなアッパーチューン "Stone Cold Bush"。ギターのストロークとベースのスラッピングが兎に角カッコ良過ぎ。そしてアンソニーの若々しいボーカルな。ホント、ドキドキしながら何度も聴いたもん。

 そうだ。この年ってハードロックの世界では「再生組」が沢山誕生した年でもあったんだね。BLUE MURDER、BAD ENGLISH、MR.BIG‥‥勿論どれも良いと思ったけど、やはりストリートから生まれてくる音楽‥‥先のバッド・ボーイズ系だったり、レッチリ等のオルタナ系だったり‥‥の方がよりリアルに感じられたんだよね。もしかしたら、既に気づいちゃってたのかもしれないね、そういった業界の裏側みたいなものに‥‥信用するな、って。

 まぁ兎に角。レッチリは1989年に初めて出会って、何故かチャンスがなくて2002年まで生で観る機会がなかったんだよね。あ、2度チャンスを奪われてるのか‥‥1992年の、最終公演中止(よりによって、この公演のチケットしか持ってなかった)と、1997年のフジロック1年目(出発前日に肺炎でダウン)と‥‥つくづく俺にとって厄介な存在なんですわ、ええ。



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投稿: 2004 10 16 12:01 午前 [1989年の作品, Red Hot Chili Peppers, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック