2007/10/23

RED WARRIORS「LESSON21」@Zepp Tokyo(2007.10.20)

RED WARRIORSは高校時代の自分にもっとも影響を与えた日本のバンドなんじゃないかというくらい、一番ライブを観たバンドでした。メジャーでの活動期間なんて3年しかないのに、確実にライブ10本以上行ってるし。でも、1996年の再結成は武道館と翌年の野音しか観てないし、1999年以降の再結成は一度も観てないんだよね。だって、アルバム聴いて厳しいなぁって思ったからさ。

で、今回。これが正真正銘のラストという前振りだったんだけど、Zepp Tokyo公演後にも名古屋でライブやったり、本公演前にShibuya O-WESTでのイベントにゲスト出演したりとか、当初掲げていた「LAST LESSON(LAST LIVEだっけ?)」という意味合いがどんどん薄れていって……正直、「新曲作らない、完全に楽しむためにやります」という認識で今回臨みました。ま、ライブの終盤でこれが本当にラストなんじゃないかと思わせる発言もあったから、本当に最後なのかもしれないけど。

この日の公演は12/21にDVDとCDとして発売されることが決定していて、その収録も行ってたんだけど、いきなりSHAKEのギタートラブル。音出なくなって別のギターに変えてたけど、晴れの舞台でこれって……つくづくRED'Sってバンドは、運がないというか。これまでにライブまるまる1本を完全収録した映像作品が出てないだけに、今回だけは完全版で出してほしいんだけどねぇ……つうかSHAKEの風貌がカーク・ハメット化してて驚いたよ(主に髭が)。

ユカイは、良くも悪くもまったく変わってない。いきなりインディアンの格好で出てきたときは腰砕けになったけど、最後まで余裕のパフォーマンスで楽しませてくれました。声もかなり出てるほうだったし、約2時間半のステージを動き回りつつきっちりとこなしてたしね。SHAKEとマイクを分け合って歌う姿とか観ると、往年のファンならジーンとくるよね。「SHOCK ME」ではそこにKIYOSHIも加わるし。そのKIYOSHIくんは噂には聞いてたけど、しばらく見ない間にふくよかになっていてビックリ。最近結婚したそうで、幸せ太りなのかしら? ときどき見せる笑顔からは、心底演奏を楽しんでることがうかがえたので、こっちとしてはぜんぜんアリなんですけどね。

キーボードは1996年、1999年の再結成ライブには加わってなかった三国義貴。ドラムは'90年代以降の再結成ではおなじみの向山テツ。個人的には今考えられるベストメンバーじゃないかな。三国さんのキーボードは大好きだし、オリジナルRED'Sのラストツアーは、彼なくしては考えられなかったしね。ドラムもコンマが引退している以上、オリジナルでの復活はありえないわけで、だったらメンバーが気に入っているドラマーを連れてくるのは当たり前。下手に新しい奴を連れてこられるよりぜんぜんいいでしょう。RED'Sのことを理解していて、RED'Sらしく叩いてくれる人なら、俺は大歓迎ですよ。

選曲に関しては、そりゃアレが聴きたいコレもやれと言い出したらきりがないけど、約2時間半のセットリストとして考えれば文句なし。1曲目から予想外の展開だったしね。再結成後の曲は「ONE WAY DRIVER」のみ、主に2nd「CASINO DRIVE」からの曲中心というのも潔いし、このライブがどういう意味合いを持つものなのかがよくうかがえた。'80年代の後期ツアーではお約束となっていた「WILD & VAIN」や「MR.WOMAN」も当時を彷彿させる熱演ぶりだったし、特に後者はユカイのエンターティナーぶりがよりレベルアップしていて、約10分もある演奏に惹きつけられっぱなしでした。アンコールの3曲も、無難かつ順当だよね。

正直な話、RED'Sはもう再結成しないほうがいいと思ったなぁ。ライブ後半になるまで、何となくギクシャクしてる印象があったし(「CASINO DRIVE」辺りからようやくらしくなった感じ)、特にSHAKEのギタースタイルがもはやロックンロールのそれじゃなくなってるなぁと。最後の最後に、ファンに対して「君たちの好きだったRED WARRIORSを演じます」という心構えでギター弾いてたんじゃないか……って邪推したくなるくらい、最初は違和感がありました。でも……もう何か言うのはよそうよ。あと1回、名古屋でライブやってまたしばらく(ユカイ曰く、また5年後くらい?)、あるいはもう二度と観れないわけだからさ。

いやいや、いい思い出作りをさせてもらいました。


<SETLIST>
01. NEVER GIVE UP
02. ONE WAY DRIVER
03. SUNDAY SUNSHINE
04. OLD FASHIONED AVENUE
05. WILD & VAIN
06. ルシアン・ヒルの上で
07. IMAGINE〜JOHN
08. LADY BLUE
09. MR.WOMAN
10. MONKEY DANCIN'
11. OUTSIDER
12. BIRTHDAY SONG
13. CASINO DRIVE
14. FOOLISH GAMBLER
15. SHOCK ME
--ENCORE--
16. WILD CHERRY
17. バラとワイン
--ENCORE--
18. ROYAL STRAIGHT FLUSH R&R


▼RED WARRIORS「CASINO DRIVE」(amazon:日本盤


▼RED WARRIORS「THE WORLD RED WARRIORS」(amazon:日本盤

投稿: 2007 10 23 09:50 午後 [2007年のライブ, Red Warriors] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/08/15

RED WARRIORS『CASINO DRIVE』(1987)

  自身の音楽人生に於いて『原点的存在といえる重要作品』を紹介していくという企画第四弾は、'80年代後半に登場し、その短い活動期間の間我々に強烈なインパクトを与え続け、'90年代後半には2度に渡る再結成を果たしたものの、残念ながら先頃また解散してしまった、日本が誇るロックンロールバンド、RED WARRIORSが'87年にリリースしたセカンドアルバム、「CASINO DRIVE」を紹介したいと思います。多分自分と同年代の人達なら覚えているでしょう、このバンドを。非常に日本人らしくなく、それでいて最も日本人らしいロケンローバンドを。

  バンドの歴史とかはこの際省きますが、このバンドの登場は俺にとってはちょっとした事件だったんですよ。まぁこういう「勘違いしてんじゃねぇの?」的なバンドってのは当時日本には腐るほどいたわけですが、何故か彼等の場合は目に、そして耳に残ったんですよね。歌詞は聴いてるこっちが恥ずかしくなるようなものだったりするのに(所謂洋楽ロケンローにありがちな「SEX, WINE & R&R」的世界観を日本語にそのまましてしまったかのようなもの。ま、それだけじゃないんですけどね、彼等の場合は)、耳障りのいいメロディ‥‥要するにキャッチーだったわけですよ。そして独特なサウンド。これは特にギターのサウンドですけどね。あのギターサウンドはとにかく「???」となったわけでして(レコーディングの際、アンプの表と裏両方にマイクを立て、裏側からの音を高めにミックスする方法らしいんですわ、確か)。ストラトのフロントピックアップの音なんだけど、もっと隠ったような音で、別にエフェクターによるものでもなさそうな、何とも表現し難い音。これには本当にヤラレタ!って思いましたもの、当時。そして最後は、ダイヤモンド☆ユカイのボーカルでしょう。ある種日本人離れした歌唱法といいましょうか。当時の日本人によるこの手のバンドのボーカルって、メタルっぽい高音シャウトに走るか、あるいは線が細くて低音みたいなタイプばかりだったんですね。だから、ユカイの迫力ある歌唱法ってのは俺の中で西城秀樹や世良正則以来の衝撃だったわけで。まぁ要するに、こういう暑苦しいタイプのシンガーが好きなわけですよ、俺。

  ファーストアルバム「LESSON 1」というのは、正しくそういった「洋楽ロックの直訳版」的な1枚だったわけですが、それから約8ヶ月後にリリースされたこのセカンドアルバムでは、バンドとしてかなりの飛躍を果たしてるわけですね。例えば楽曲や歌詞。ファーストにもその片鱗はあったのですが、このセカンドではロケンロー一辺倒な作風ではなく、もっとバラエティ豊かな作風になっていて、カズーを用いたちょっとおちゃらけた雰囲気が漂う"OLD FASHIONED AVENUE"、アコースティックギターがメインとなるバラード"MORNING AFTER"、同じくアコギのストロークが印象深いポップな"JOHN"、そして先行シングルとしてもリリースされたゴージャスな"WINE & ROSES"等、とにかく前作のストレートな印象を覆すかのような緩急がついた作風になっています。勿論、前作から引き継いだロケンロー路線も更に線が太くなった印象を受け、バンドのテーマ曲ともいえる"CASINO DRIVE"、マイナーなストレートチューン"I MISS YOU"、ヘヴィーブルーズ"OUTLAW BLUES"、デビュー前からあったファンキーなダンスチューン"MONKEY DANCIN'"、ライヴで栄えるワイルドな"FOOLISH GAMBLER"と、どれも捨てがたい名曲揃い。歌詞においてもそれまでのようなロケンロー的世界観を歌ったものから更に一歩踏み込んだかのような深い内容のものまで、幅が広がったといえるでしょう。個人的には男女の別れを歌った"MORNING AFTER"、そしてユカイが愛するジョン・レノンについてその思いをストレートに歌った"JOHN"の歌詞がその曲調と相俟って、忘れられない名曲として心の中に残ってます。

  サウンド的にも前作よりも更に重心が低くなったかのような太くてえげつない音像が印象深く、またスピード感がある疾走チューンが多かったファーストと比べても全体的に曲のテンポが落ちている為、更に思い印象を受けます。が、実際にはそこまでヘヴィというわけではなく、実はポップな作風なんですよね。続くサード「KINGS」と比べると、その差は歴然としてるんじゃないでしょうかね?

  バンドとしてはこのアルバムでブレイクしたといっても過言ではなく(実際オリコンのトップ10に入りましたしね)、俺が初めて彼等を生で観たのもこのアルバムリリース前後の「1,000円武道館公演」だったので(チケット代金が1,000円という、前代未聞のライヴを彼等は武道館と西武球場において行っています)、余計に印象深いアルバムになってます。一番好きなアルバムとなると、実は最初の解散前の異色作「SWINGIN' DAZE」だったりするんですが、名曲度の高さ・多さからいえば、間違いなくこの「CASINO DRIVE」に軍配が上がるでしょう。

  かのTHE YELLOW MONKEYが最初にメジャー契約する時、「RED'Sがいた会社だから、ここにした」と言わしめた、'80年代の日本コロンビア。実は俺も同じようなことを考えてたことがあって、「メジャーからロックンロールのレコードを出すなら、間違いなくコロンビアからだな」なんて夢のようなことばかり考えてましたよ。理解あるスタッフに囲まれて、こんなポップでグルーヴィーなロケンローをやりたかったなぁ‥‥



▼RED WARRIORS『CASINO DRIVE』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 08 15 12:00 午前 [1987年の作品, Red Warriors] | 固定リンク