2017/09/15

R.E.M.『AUTOMATIC FOR THE PEOPLE』(1992)

1992年秋発表の、R.E.M.通算8枚目のスタジオアルバム。前年春にリリースした前作『OUT OF TIME』が初の全米1位を獲得し、ノリにノッている状況で1年半という短いスパンで発表された本作。『OUT OF TIME』がポップな作風だったこともあり、当初次作ではロック色の強い作品を想定して、前作完成からすぐにセッションに取り掛かったそうですが、実際に完成したものは一聴すると非常に内向的なもの。先行シングルにしてオープニングトラックの「Drive」を最初に聴いたときは、正直「……暗っ!」と若干引いたことを覚えています。

そう、“暗いアルバム”というのが『AUTOMATIC FOR THE PEOPLE』に対する第一印象。ロック色の強い作品は2年後の『MONSTER』(1994年)まで待つことになりますが、本作は本作で表層的には暗いんだけど、実は非常に優しくて温かいアルバムなんですよね。

アメリカの音楽シーンはちょうど1年前にNIRVANAPEARL JAMがメジャーデビューを果たし、数ヶ月後に大ヒット。すでに本作がリリースされる頃にはグランジが一大ブームとなっていた時期でした。また情勢的にも湾岸戦争以降の不況、アメリカ大統領選挙(1992年)など時代の変わり目でもあったわけです。

そんな中でR.E.M.がこのアルバムでテーマとして選んだのが「死」や「絶望」といった一見ネガティブなもの。しかし、彼らはそのテーマを最終的に非常に前向きで、「生」へとつないでいくわけです。ポジティブに背中を押す楽曲もあれば、逆説的に生の尊さを伝えようとする楽曲もある。傷つきながらも現実から目をそらさず、希望を捨てず、生きることを諦めない。ラストナンバー「Fined The River」にたどり着く頃には、その答えが聴き手の心の中にそれぞれ見つかるんじゃないかと思います。

だからこそ、「Everbody Hurts」という曲の歌詞がより強く響く。楽曲単位でも素晴らしいナンバーですが、このアルバムのテーマに沿って聴くことで、その意味はより深いものに感じられるはずです。そして終盤……「Man On The Moon」「Nightswimming」「Find The River」の流れは圧巻の一言。この時代だったからこそ成し遂げることができた、珠玉の楽曲構成ではないでしょうか。

アコースティック楽器を多用していたり、ストリングスを全面的に導入したり(ジョン・ポール・ジョーンズがオーケストラアレンジを担当)とソフトな面が印象に残る作品ですが、実はものすごく“力強い”アルバムだと思っています。R.E.M.のアルバム中もっとも好きな1枚です。



▼R.E.M.『AUTOMATIC FOR THE PEOPLE』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2017 09 15 12:00 午前 [1992年の作品, Led Zeppelin, R.E.M.] | 固定リンク

2015/01/13

祝ご成人(1994年4月〜1995年3月発売の洋楽アルバム20枚) ※改訂版

新成人の皆さん、おめでとうございます。というわけで今回は、新成人の皆さんが生まれた年(学年的に1994年4月〜1995年3月の期間)にリリースされた洋楽アルバムの中から、個人的思い入れがある作品を20枚ピックアップしました。どれも名盤ばかりなので、もし聴いたことがないという作品がありましたら、この機会にお手にしてみてはいかがでしょうか。とは言いながらも大半が名盤中の名盤なので、聴いたことがあるものばかりかもしれませんが。

あ、並びはすべてアルファベット順です。

Beastie Boys「Ill Communication」(Amazon

Blur「Parklife」(Amazon

Dinosaur Jr.「Without a Sound」(Amazon

Helmet「Betty」(Amazon

Jeff Buckley「Grace」(Amazon

Korn「Korn」(Amazon

Machine Head「Burn My Eyes」(Amazon

Madonna「Bedtime Stories」(Amazon

Manic Street Preachers「The Holy Bible」(Amazon

Nine Inch Nails「The Downward Spiral」(Amazon / 日本盤1994年4月発売)

Oasis「Definitely Maybe」(Amazon

Pearl Jam「Vitalogy」(Amazon

Pink Floyd「The Division Bell」(Amazon / 日本盤1994年4月発売)

Portishead「Dummy」(Amazon

The Prodigy「Music for the Jilted Generation」(Amazon

R.E.M.「Monster」(Amazon

Radiohead「The Bends」(Amazon

Slayer「Divine Intervention」(Amazon

Suede「Dog Man Star」(Amazon

Weezer「Weezer (The Blue Album)」(Amazon


残念ながらセレクトから漏れた作品も多いです。それこそThe Beatlesの「Live at the BBC」、The Rolling Stones「Voodoo Lounge」、Nirvana「MTV Unplugged in New York」、The Stone Roses「Second Coming」といったものから、Marilyn Mansonのデビュー作「Portrait of an American Family」、Sloan「Twice Removed」、Sick of It All「Scratch the Surface」、The The「Hanky Panky」、Bonston「Walk On」、TLC「CrazySexyCool」、Van Halen「Balance」、Beck「Mellow Gold」あたりまで。カート・コバーンが亡くなって20年なんですね。そう考えると20年なんてあっという間ですよ、本当に。

※1/13 17:40加筆修正
Nine Inch Nails「The Downward Spiral」という個人的に絶対に欠かせないアルバムの存在を思い出させてくれたいっしーさんに感謝。というわけで、セレクトを一部改訂しております。

投稿: 2015 01 13 12:06 午前 [1994年の作品, 1995年の作品, Beastie Boys, Blur, Dinosaur Jr., Helmet, Jeff Buckley, Korn, Machine Head, Madonna, Manic Street Preachers, Nine Inch Nails, Oasis, Pearl Jam, Pink Floyd, Portishead, Prodigy, The, R.E.M., Radiohead, Slayer, Suede, Weezer, 「20年前」] | 固定リンク

2005/02/25

みんなインフルエンザには気をつけような。

R.E.M. ヨーロッパ・ツアーを再開!(VIBE-NET.COM)

 よかったよかった。これでひと安心。けど無理せずに、ヨーロッパ・ツアー終了後はアジア・ツアーですからね、合間にゆっくり休んでください。ホント、もう年なんだからさ‥‥

 そんなR.E.M.、次回の「RADIO TMQ」(3/5放送)の『ベスト盤イイヨネー!』では来日記念として彼等を取り上げたいと思います。ワーナー移籍後は1枚、それ以前のは企画モノ含めて数枚のベスト盤をリリースしてるし、丁度いい機会かなと思いまして。是非楽しみにしててくださいー☆



▼R.E.M.「IN TIME : THE BEST OF R.E.M. 1988-2003」(amazon

投稿: 2005 02 25 07:22 午前 [R.E.M.] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/02/24

来日してくれます‥‥よね?(汗)

R.E.M.、メンバーの体調不良によりUK公演をキャンセル(BARKS)

 えーっ、来日前なのにーっ! だだだ大丈夫でしょうか??

 ベースのマイク・ミルズが流感で入院だそうです。とりあえず21日(月)のシェフィールド公演は6月に延期、22日(火)のグラスゴー公演もキャンセルされ、現在日程再調整中とのこと。一応23日(水)バーミンガム、25日(金)ベルファストにて公演が予定されてますが、時差の関係で現時点ではそれら(特にバーミンガム公演)が行われるのかどうかは不明です。

 あまり重いようだと日本公演にも響きますしね‥‥延期ならまだしも、中止の可能性が高い気がしますしね、もしそうなった場合は。

 一刻も早い回復を、遠い日本の地よりお祈りしております。



▼R.E.M.「PERFECT SQUARE : LIVE IN GERMANY」(amazon

投稿: 2005 02 24 01:42 午前 [R.E.M.] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/10/04

R.E.M.、3月に来日確定

 朝霧の間、その話題で持ち切りだったんだけど、何時来るのかとか俺全然情報掴んでなかったので、完全に乗り遅れ。

 こういうことみたいですね。

  3/16:日本武道館
  3/17:愛知芸術劇場
  3/18:大阪グランドキューブ(国際会議場)

 俺、大阪のこの会場知らなかったんだけど、今月のJOURNEYとか1月のEUROPEとかもここなのね。キャパ的には国際フォーラム前後ってことでいいのかしら?いやよく知らないんだけど。

 前回彼等を観たのは、震災後でしたよね。あの時は俺、酷いインフルエンザで相当まいってた頃。新日本橋にある某建設コンサルで契約社員やってて、震災関係の仕事を泊まり込みでやって、合間にバンド練習に顔出して。で確かこの頃ってKISSも7年振りとかに来て、武道館2日共行って、その後がR.E.M.で。確か3日連続か1日空けて毎日武道館まで通い詰めたような気が。

 確かこの年の2月に、PEARL JAMも初来日公演を武道館でやったんだよな。俺の中で、生涯ベスト3に入る忘れられないライヴがこの武道館だからね。決して一番好きなバンドとかじゃないんだけど、あれは絶対に忘れられない、そんなライヴでした。

 あーR.E.M.。絶対に行こう。売り切れるのかどうか微妙だけどさ。いや、売り切れてもらわないと困るんだけど。あ、そしたら俺がチケ取れないから困る。

 1月にはスティングも来るんだよね。あ、11月にPファンク軍団も来るんだって? あー、洋楽勢、来過ぎ。チケ代高いし。スティングなんて9,000円だからな! ウドー、あの訳の判らない「ファンクラブ特典」って何なの? ストーンズの時も、ボウイの時もその分チケ代に上積みされてますとか言ってたけど。全然活用してないんですが。

 あ、R.E.M.の新作、もう明日出回るのか?(6日発売だっけ)買わねば。
どまるわけです。



▼R.E.M.「AROUND THE SUN」(amazon

投稿: 2004 10 04 06:25 午後 [R.E.M.] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/09/10

とみぃ洋楽100番勝負(22)

●第22回:「Fall On Me」 R.E.M.('86)

 当然ながら "Losing My Religion" よりも前。いやいや、最初のトップ10ヒットとなった "The One I Love" の1年前にリリースされたアルバム「LIFES RICH PAGEANT」から、PVにもなったこの曲を。このPVを切っ掛けに彼等と出会ったわけですからね。

 それまでも一部雑誌とかで名前は目にしたことあったわけよ。「米カレッジチャート」云々って記事で。そもそもカレッジチャートって何よ?って思ってたような中学生だったわけだから、当然このバンドも名前(「アール・イー・エム」と読むのか「レム」と読むのかさえ知らなかったんだから。というか情報がなかったのよそれだけ)と、メンバー4人のもっさいルックスしか知らなかったわけでして。

 で、"Fall On Me"。文字(歌詞)しか出てこないPVは、それより遥か前にボブ・ディランが既にやってたわけだけど、やっぱりインパクトあったわけですよ(その後プリンスやINXSもやってたけど)。素朴で判りやすいメロディ。シンプルでスカスカ、けどサビに向けてドンドンと温度が高くなっていく演奏。そしてマイケル・スタイプの「とてもアメリカっぽい」声‥‥ま、これは偏見かもしれないけど。

 何だろう‥‥一発でハマったのね。んで偶然にも地元の貸しレコード屋に、当時CBSソニーからリリースされてた「LIFES RICH PAGEANT」のLPが入荷してて‥‥一番乗りで借りたわけですよ。

 今やアメリカンロックの良心とも王道とも呼ばれるR.E.M.ですが、この頃(「IRS」というインディーレーベル所属)の彼らの特徴といえば、当のアメリカ人でさえも完全に聞き取れない、独特な訛りのあるマイケルのボーカルでしょうね。正直、"Fall On Me" なんてPVを観てても「えーっ、本当にそう歌ってる?」って思える箇所、多々あるし。そういう意味ではやはり「DOCUMENT」で大ブレイクしたのも理解できますよね(この辺りからかなり聴きやすくなった感あり)。

 そんな俺の自慢は、'89年1月のR.E.M.2度目の来日公演@MZA有明に行っていることです。羨ましーだろーっ!!



▼R.E.M.「LIFES RICH PAGEANT」(amazon

投稿: 2004 09 10 12:00 午前 [1986年の作品, R.E.M., 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック