2018年12月 7日 (金)

THE ROLLING STONES『VOODOO LOUNGE』(1994)

1994年7月にリリースされた、THE ROLLING STONES通算20作目のオリジナルアルバム(イギリスにて。アメリカでは22枚目)。ビル・ワイマン(B)脱退後初のオリジナルアルバムで、レコーディングにはマイルス・デイヴィスやスティングのサポートで知られるダリル・ジョーンズが参加。以後、彼は現在に到るまでツアーやレコーディングに参加する準メンバーとしてバンドに関わっています。

前作『STEEL WHEELS』(1989年)のセールス的成功および大々的なワールドツアーが好評を得たこともあり、本作は全英1位/全米2位という高記録を残していますが、シングルに関しては「Love Is Strong」(全英14位/全米91位)、「You Got Me Rocking」(全英23位/全米113位)、「Out Of Tears」(全英36位/全米60位)、「I Go Wild」(全英29位)と大きなヒットにはつながりませんでした(なんでも、ストーンズとしてヒットシングルが生まれなかったは初めてのアルバムなんだとか)。

プロデュースを手がけたのはドン・ウォズとTHE GLIMMER TWINS(ミック・ジャガーキース・リチャーズ)。本作の前に、キースは『MAIN OFFENDER』(1992年)、ミックは『WANDERING SPIRT』(1993年)とソロアルバムを制作しており、それぞれストーンズとして久々の長期ツアーから解放されたためか、非常にストレートなロックを聴かせてくれました。そういうモードも影響してなのか、ストーンズとして5年ぶりの新作となったこの『VOODOO LOUNGE』は非常に“Back to basic”的な作風となっています。

確かに、産業ロック的でとても“Well-made”だった前作と比べると、本作のスカスカ感と肩の力の抜けた演奏は古くからのストーンズファンが知る“らしさ”に満ちあふれています。60年代のポップサイドにも通ずる「New Faces」や「Moon Is Up」あたりは、その肩の力の抜け具合が良い方向に作用した好例だと思います。特に「Moon Is Up」は、単なる焼き直しで終わらないモダンさがあり、常にアップデートを繰り返していることを感じさせます。

かと思えば、60年代末のオカルトチックな雰囲気を漂わせる「Love Is Strong」がアルバムのオープニングを飾ったり、70年代前半のワイルドサイドをイメージさせる「You Got Me Rocking」や「I Go Wild」もある。「Suck On The Jugular」は80年代以降のダンス/ディスコ路線をモダン化させたものだし、キースVo曲のプログレッシヴなブルース「Thru And Thru」もある。原点回帰すると同時に、これまでのストーンズをごった煮しつつ新たなテイストも包括する。歴史の長いバンドが今もなお、成長過程にあることを伺わせるのがこの『VOODOO LOUNGE』の魅力だと思います。

確かに変態的なベースラインがなくて物足りないって声もわかりますが、オープニングが「Love Is Strong」でラストが「Mean Disposition」という時点でこのアルバムは最高なんですよ。僕はこのユルさがたまらないんです。



▼THE ROLLING STONES『VOODOO LOUNGE』
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2018年10月10日 (水)

THE ROLLING STONES『BRIDGES TO BABYLON』(1997)

1997年9月にリリースされたTHE ROLLING STONESの21stアルバム(イギリスにて。アメリカでは23枚目のアルバム)。全英6位、全米3位という好成績を残し、アメリカでは100万枚を超えるセールスを記録したほか、「Anybody Seen My Baby?」(全英22位)、「Saint Of Me」(全英26位、全米94位)、「Out Of Control」(全英51位)といったシングルヒットを生み出しました。

産業ロック的な『STEEL WHEELS』(1989年)から『VOODOO LOUNGE』で原点回帰。ビル・ワイマン(B)というオリジナルメンバーを欠きながらも、レコーディング&ツアーメンバーとしてダリル・ジョーンズ(マイルス・デイヴィスのバンドや、スティングの1stソロツアーに参加)が加わったことで「クセは弱いけど安定感の強いロック&ソウルバンド」へと進化しました。そこから続くこの『BRIDGES TO BABYLON』では、『VOODOO LOUNGE』でのスタイルに当時主流だったダンスミュージックやデジタルサウンドを加えた革新的なものとなっています。

プロデュースは前作『VOODOO LOUNGE』(1994年)から引き続きドン・ウォズ&THE GLIMMER TWINS(ミック・ジャガーキース・リチャーズ)という安定の布陣に、ダニー・セイバー(マドンナデヴィッド・ボウイU2オジー・オズボーンKORNなど)、THE DUST BROTHERS(ベックBEASTIE BOYSサンタナヴィンス・ニールなど)、ロブ・フラボニ(ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、THE BEACH BOYSなど)、ピエール・ド・ビューポート(キースのギターテック)といったモダンなプロデューサーとトラディショナルな面々が多数参加。こうして1枚のアルバムに多数のプロデューサーが参加するのはストーンズ史初のことで、曲ごとに変化をつけるという新たな試みが施されています。

それは演奏面にも言えることで、例えばオープニングの「Flip The Switch」や11曲目「Too Tight」ではアップライトベースを導入。モダンな色合いが濃い「Anybody Seen My Baby?」や「Out Of Control」ではサンプリングを導入したり、「Saint Of Me」では打ち込みのダンスビートを同期させたブリットポップ的手法が採られている(この曲ではベースをミシェル・ンデゲオチェロがプレイ)。「Might As Well Get Juiced」にもそれっぽいシンセがフィーチャーされていたりと、まあミックらしさに満ち溢れているんですよね、このアルバム。

かと思うと、キースVo曲が史上最多の3曲(「You Don't Have To Mean It」「Thief In The Night」「How Can I Stop」)も収録されている。そう考えると、トータル性重視というよりはそのときにやりたいことをいろいろ詰め込んだ実験作と言えなくもない。実際、トータルバランスは近作の中では一番バラバラですしね。

だけど、今でも演奏される頻度の高い「Out Of Control」が含まれているという点においては、バンドにとって無視できない1枚なのかもしれません。

にしても、このアルバムから次のスタジオアルバム『A BIGGER BANG』(2005年)まで、まさか8年もブランクが空くなんて当時は思ってもみませんでしたよ。視点を変えたら、ここでいろいろやり尽くした感も強かったのかもしれませんが……。



▼THE ROLLING STONES『BRIDGES TO BABYLON』
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2018年9月21日 (金)

THE ROLLING STONES『STEEL WHEELS』(1989)

1989年8月にリリースされた、THE ROLLING STONESの19thアルバム(イギリスにて。アメリカでは21枚目)。前作『DIRTY WORK』(1986年)から3年ぶりの新作にあたり、全英2位、全米3位を記録(アメリカでは200万枚を超えるヒット作に)。本作からは「Mixed Emotions」(全英36位、全米5位)、「Rock And A Hard Place」(全英63位、全米23位)、「Almost Hear You Sigh」(全英31位、全米50位)というシングルヒットも生まれましたが、この結果からですと“アメリカ>イギリス”寄りなアルバムということになるのでしょうか。アルバム発売直後の8月31日からはワールドツアーもスタート。その一環で、1990年2月には東京ドーム10回公演という、今では考えられないような規模感の、待望の初来日公演も実現しました(僕もこのうちの1公演に足を運び、アリーナ最前ブロックでノックアウトされました)。

ミック・ジャガー(Vo, G)キース・リチャーズ(G, Vo)の不仲でストーンズ活動再開が絶望的となり、ミックは『PRIMITIVE COOL』(1987年)、キースは『TALK IS CHEAP』(1988年)とそれぞれソロアルバムを発表。ミックなんてストーンズより先に、1988年春に東京ドームで初来日公演をやっちゃいましたからね。

そんな中、1989年に入ってから2人の仲が修復に向かい、そのままバンドでスタジオ入り。プロデュースをミック&キースとクリス・キムゼイ(過去にプロデューサーとして『UNDERCOVER』、エンジニアとして『STICKY FINGERS』『SOME GIRLS』『EMOTIONAL RESCUE』に参加)を手がけ、チャック・リーヴェル(Key)といったおなじみのメンツに加え、マット・クリフォード(Key)やサラ・ダッシュ(Cho)、リサ・フィッシャー(Cho)、バーナード・ファウラー(Cho)などその後のツアーにも参加する面々が新たに参加しています。

サウンド的には“産業ロック版ストーンズ”と揶揄したくなるくらい、モダンで硬質な音作り。かなりミックのカラーが反映されているのかなと思いきや、楽曲面ではキースらしいリフやメロディも至るところに感じられ、良い具合に2人の色がミックスされているのかなと。それこそ「Mixed Emotions」という楽曲のタイトルどおりに(本来は困惑のほうの意味ですけどね)。

ミックにしろキースにしろ、歌声がすごくみずみずしくて、それぞれのソロアルバムのときより若返っているような印象すら受けます。また、チャーリー・ワッツ(Dr)のドラムも冴えているし、ロニー・ウッド(G)もミックとキースをうまいことサポートしながら自分の色を出している。ビル・ワイマン(B)に至ってはある意味いつもどおり変なフレーズ弾きまくりで、「Break The Spell」では個性出しまくり。

そうそう、本作って王道な曲がたくさんある一方で、変な曲も含まれているアルバムでもありますよね。ツアーのオープニングSEに使われた「Continental Drift」の民族音楽っぽさや、どす黒いブルースロック「Break The Spell」とか。「Almost Hear You Sigh」もストーンズというよりはキースのソロっぽいしね(変な曲ではないけど)。

ストーンズが90年代に突き進むために、改めて足並みをそろえた。そのために必要なドーピングがここに施されている……そう考えると、非常に納得のいく作品ではないかと。個人的には、やっぱり初来日の思い出が強いので忘れられないアルバムです。

が、このアルバムと続くライブアルバム『FLASHPOINT』(1991年)がビル・ワイマン最後のアルバムになるとは、この頃は考えてもみなかったですけどね。



▼THE ROLLING STONES『STEEL WHEELS』
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投稿: 2018 09 21 12:00 午前 [1989年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年8月21日 (火)

THE ROLLING STONES『THROUGH THE PAST, DARKLY (BIG HITS VOL.2)』(1969)

昨日の「Jumpin' Jack Flash」つながりで引っ張り出したのが、このアルバム。高校生の頃、これと『BIG HITS (HIGH TIDE AND GREEN GRASS)』(1966年)を同時購入し、初期のTHE ROLLING STONESをひたすら勉強しまくったのも、今となっては懐かしい思い出です。

本作は1969年9月に英米でリリースされた、通算2枚目のベストアルバム。タイトルからもわかるように、『BIG HITS (HIGH TIDE AND GREEN GRASS)』に続く第2弾ということで、ヒットシングルの数々がセレクトされています。

実はこのアルバム、英米同時リリースながらもそれぞれ選曲が異なるんですよね。60年代はTHE BEATLES同様、国ごとにオリジナルアルバムの選曲が少しずつ異なったり、本国では発売されていないアメリカ制作のアルバムがあったりと、いろいろ複雑なんですよね。

で、僕が購入したのは「Jumpin' Jack Flash」から始まるイギリス版の選曲のほう(『BIG HITS (HIGH TIDE AND GREEN GRASS)』はもともとアメリカ制作だったのですが、のちに異なる選曲のイギリス版も発売。こちらも僕が購入したのはイギリス版選曲のほうです)。

イギリス版のほうは選曲が非常に興味深く、基本的には1967〜69年のサイケデリック期の楽曲が中心。「2000 Light Years From Home」や「We Love You」「She's A Rainbow」「Dandelion」といった楽曲はこの当時ならではといえるもので、そこに初期の「You Better Move On」やフォーキーな「Sittin' On A Fence」、サイケデリック期と南部ロック期の間にある「Street Fighting Man」、70年代ストーンズの兆しが見え始めた「Honky Tonk Women」が入り乱れてと、バンドとしての過渡期ぶりが凝縮されているんですよね。

このへんのどっちつかずな感じもストーンズらしいと思うし、こんななんだからそりゃあ70年代後半以降のディスコやらダブやら、あらぬ方向に進んでしまうのも致し方ないのかなと。ストーンズを80年代半ばから聴き始めた後追い世代としてはそう思うわけです。

ちなみに、「Paint It Black」から始まるアメリカ版のほうも後から聴いてみたのですが、やっぱりしっくり来ないんですよね。もうね、「Jumpin' Jack Flash」のあとに「Mother's Little Helper」が来る流れがする込まれてしまっているので。こればかりはどうにもなりません。

今でこそCD複数枚でキャリアを総括するベストアルバムは当たり前ですけど、アナログ盤ならではの曲数(12曲程度で40分前後)は手軽に聴けて、しかもリピートしやすいので“ながら聴き”には最適。いやあ、良質なベストアルバムですよこれは。



▼THE ROLLING STONES『THROUGH THE PAST, DARKLY (BIG HITS VOL.2)』
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投稿: 2018 08 21 12:00 午前 [1969年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年8月20日 (月)

ARETHA FRANKLIN『ARETHA』(1986)

1986年10月にリリースされた、アレサ・フランクリン通算34枚目のスタジオアルバム。アルバムの大半を前作『WHO'S ZOOMIN' WHO?』(1985年)を手がけたナラダ・マイケル・ウォルデンが、2曲のみアレサ自身が、そして1曲だけキース・リチャーズTHE ROLLING STONES)が担当。前作の全米13位(ミリオン)には届かなかったものの、本作も全米32位まで上昇し、50万枚以上売り上げています。特に本作からは、ジョージ・マイケルとのデュエット曲「I Knew You Were Waiting (For Me)」が全米1位の大ヒットとなったほか、「Jumpin' Jack Flash」(全米21位)、「Jimmy Lee」(全米28位)、「Rock-A-Lott」(全米82位)という数々のヒットシングルが生まれています。

僕自身、初めて手に取ったアレサ・フランクリンのアルバムが本作でした。当時中学生だったものの、ストーンズのキースとロニー・ウッドをゲストに迎えた「Jumpin' Jack Flash」のカバー(当然キースがプロデュース)は、原曲とは異なるスローなテンポで、なおかつソウルテイストが強まったクールなアレンジで、MVともどもヘビロテした記憶があります。この曲でドラムを叩いているのが、のちにキースのバンドに加わるスティーヴ・ジョーダン。キーボードはストーンズのサポートでおなじみのジャック・リーヴェルだし、本当にオールスターバンドによる豪華なカバーなんですよね。

この1曲聴きたさに手にしたアルバムでしたが、オープニングを飾る「Jimmy Lee」(今聴くと時代を感じますね)、WHAM!解散後のジョージ・マイケルが華やかな歌声を聴かせてくれる「I Knew You Were Waiting (For Me)」と、とにかくポップさが際立つアルバムではないかと。いかにもなソウルバラード「Do You Still Remember」も当時は非常に大人っぽさを感じつつ、背伸びしながら聴いていました。懐かしい。

アナログB面は派手なディスコチューン「Rock-A-Lott」を皮切りに始まるも、ゆったりしたリズムのソウルチューン「An Angel Cries」、ストリングス&ブラスをフィーチャーしたゴスペルナンバー「He’ll Come Along」、ラリー・グラハムとのデュエット「If You Need My Love Tonight」など、全体的に落ち着いた印象。ラストはブロードゥエイミュージカル『フィニアンの虹』から「Look To The Rainbow」のカバーでしっとり幕を下ろします。

1986年当時の僕は、とにかくMTVで気になった曲があったらジャンル問わず、まずはアルバムをレンタルして聴くことが習慣になっていました。このアルバムもその延長だったのですが、ストーンズやジョージ・マイケルといった取っ付きやすさがあったおかげで、すんなり入っていけました。今となってはアレサ・フランクリンの魅力はここじゃないことは承知しておりますが(笑)、それでも記憶の片隅にはいつもこのアルバムが存在していました。そりゃあ、『LADY SOUL』(1968年)とか聴いたほうがわかりやすいですけどね。それでも、気づけばこの週末はこのアルバムばかり聴いていたのですから……まあ、こうしてここで取り上げるのも自分なりのトリビュートになってるのかな。



▼ARETHA FRANKLIN『ARETHA』
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投稿: 2018 08 20 12:00 午前 [1986年の作品, Aretha Franklin, George Michael, Keith Richards, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年6月 2日 (土)

THE ROLLING STONES『EMOTIONAL RESCUE』(1980)

1980年6月に海外でリリースされた、THE ROLLING STONE通算15枚目(イギリスにて/アメリカでは17枚目)のスタジオアルバム。前作『SOME GIRLS』(1978年)でディスコビートを導入した「Miss You」が全米No.1になったり、かと思えばアルバム自体はパンキッシュでぶっきらぼうな側面が強かったりと、アメリカだけで600万枚を超えるヒット作になりましたが、続く今作も全米1位を獲得。前作は2位止まりだったイギリスでも1位を獲得し、アメリカのみで200万枚を超えるセールスを打ち出しました。

前作の「Miss You」をより推し進めたようなソウル/ディスコチューン「Dance (Pt. 1)」からスタートする本作は、全体的にインパクトの弱い1枚としてファンの間では知られています。じゃあ駄作なのかと言われると、まったくそんなことはなく、むしろ“マニアが喜びそうな隠れた名盤”的に好むリスナーも少なくないのではないか……最近この作品を聴き込んでいるうちに、そう思うようになりました。

確かにストーンズらしいロックンロールナンバーも「Summer Romance」や「Let Me Go」「Where The Boys Go」「She's So Cold」など存在しますが、それ以上に本作の目玉は前作から続くディスコ路線に加えて、レゲエやダブの要素が加わり始めているところでしょう。

レゲエの軽やかさが感じられる「Send It To Me」をはじめ、ミック・ジャガー(Vo)がほぼ全編ファルセットで歌うダブテイストのソウルナンバー「Emotional Rescue」。この2曲の存在はかなり大きく、先の「Dance (Pt. 1)」と併せて本作のキモと呼びたいところ。が、多くのストーンズファンはこういった変化球よりも、先のロックンロールナンバーに目が耳が行ってしまい、結果「いつもよりインパクトが弱い」と認識してしまう。勿体ない。本当に勿体ない1枚です。

ミックが歌うカントリーバラード「Indian Girl」やブルージーなミディアムスローナンバー「Down In The Hole」、そしてアルバムを締めくくるキース・リチャーズ(G)歌唱バラード「All About You」も良い味を出している。僕自身は上のロックナンバーよりも新機軸3曲や「Down In The Hole」、そして「All About You」のような楽曲に本作の魅力を見出してしまいます。だからこそ、“マニアが喜びそうな隠れた名盤”なのかもしれませんね。まあ、名盤というのはちょっと言い過ぎな気もしますが……。

勢いと荒さに満ちた『SOME GIRLS』と、鉄壁さが際立つ次作『TATTOO YOU』(1981年)に挟まれたことでどうしても地味さが目立ってしまいがちですが、これはこれでなかなかな1枚だと思っています。



▼THE ROLLING STONES『EMOTIONAL RESCUE』
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投稿: 2018 06 02 12:00 午前 [1980年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年5月 5日 (土)

THE ROLLING STONES『BEGGARS BANQUET』(1968)

今から半世紀(50年)前の作品なんですね……今聴いてもそんな感覚を受けないのは、単にここ30年くらい聴きまくって慣れてしまったからなのか、それとも自分の耳がおかしいからなのか……。

1968年12月に発表された、THE ROLLING STONE通算7枚目(イギリスにて/アメリカでは9枚目)のスタジオアルバム。前作『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』(1967年)で試みたサイケデリック路線がひと段落し、次の一手が待たれていた1968年5月、バンドはその後50年にわたり演奏し続けることになる名曲中の名曲「Jumpin' Jack Flash」をシングルリリースします。全英1位、全米3位という好成績を残したこの曲を起点に、再びロックンロール路線へと回帰していった彼らが黒人音楽へと再度接近します。

よりアメリカ南部的サウンドへと寄ったサウンドは、全体的にアコースティックの香りが強いもので、70年代前半の諸作品と比較すると非常に落ち着いた作風。が、どこか狂気じみた世界観が展開されているのも本作の魅力であり、それはオープニングを飾る「Sympathy For The Devil」や「Street Fighting Man」のような楽曲から強く感じ取れるはずです。

とにかく1曲目の「Sympathy For The Devil」から強烈。ドラムではなくパーカッションによるビートが全体を引っ張り、そこに切り込むキース・リチャーズ(G)の鋭いギターソロは、どこかハードロック的。かと思うと、ブライアン・ジョーンズのスライドギターが良い味を出しているブルースナンバー「No Expectations」や、ミック・ジャガー(Vo)とキースのハーモニーが絶妙なカントリーナンバー「Dear Doctor」、アコギとスライドギター、ハーモニカの相性も抜群なブルース「Parachute Woman」など、とにかく全体的にブルーステイストに満ち溢れています。

かと思うと「Street Fighting Man」みたいなアンセミックな楽曲があったり、70年代のストーンズのプロトタイプ的な「Stray Cat Blues」や、序盤をキースがメインに歌う「Salt Of The Earth」といった印象的な楽曲が含まれていたりと、とにかく粒ぞろい。

全体を通して聴いたときの印象はどこか地味なんだけど、それはエレキよりもアコギの印象が強いからかもしれません。しかし、その味付けが功を奏し、60年代後半の不安定な世の中を表現しているように感じ取ることもできたりで。とにかくあの時代にもっともフィットした1枚かもしれません。

そして、60年代末から70年代へと続く狂騒への入り口となった、忌まわしき1枚とも言えるかもしれません。ストーンズがバンドとして一歩大人に近づいた、歴史的にも重要な作品です。



▼THE ROLLING STONES『BEGGARS BANQUET』
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投稿: 2018 05 05 12:00 午前 [1968年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年4月 9日 (月)

THE ROLLING STONES『BLACK AND BLUE』(1976)

1976年4月発売の、THE ROLLING STONES通算13枚目(イギリスにて/アメリカでは通算15枚目)のスタジオアルバム。1974年末にミック・テイラー(G)が脱退し、新メンバーオーディションとレコーディングを同時進行することになり、それにより本作にはハーヴィ・マンデルやウェイン・パーキンス、そしてロン・ウッドという複数のギタリストが参加しています(実際のセッションにはジェフ・ベックやローリー・ギャラガーも参加したという話)。

ストーンズのアルバムとしては全8曲と、もっとも曲数が少ないのが本作の特徴。だからといって短い作品という意味ではなく、トータルで41分少々……つまり、長尺の楽曲が多く含まれているということになります。

例えば、オープニングを飾る「Hot Stuff」はワンコードでシンプルなリフを繰り返す、非常にダンサブルなファンクチューン。こういったテイストは「Hey Negrita」にも含まれており、本作の楽曲の大半がスタジオセッションからひねり出されたものであることが伺えます。

ブラックミュージックからの影響が強く打ち出された楽曲が並ぶ点においては、過去の諸作品と一緒なのですが、それでも本作が以前のアルバムと趣が異なるのは、どこか洗練された印象があるところではないでしょうか。モダンなソウルやAORなどとの共通点も見え隠れするこの作りは、続く『SOME GIRLS』(1978年)におけるディスコサンドやパンクロックへの傾倒という、予感させる同時代性を意識した作風。そう考えるとミック・ジャガー(Vo)主導作なのかなと思ってしまいがちですが、実は本作に関してはキース・リチャーズ(G)主導作品なんですよね。まあ、このジャムセッションから生まれたような楽曲が大半を占めるアルバムを聴けば、それも頷ける話ですよね。

また、本作はレゲエやラテンからの影響も強く、「Cherry Oh Baby」みたいにストレートなレゲエソングのカバーも収録。さらに、「Melody」はジャズ、シングルカットされた「Fool To Cry」や7分にも及ぶバラード「Memory Motel」はニューソウルとの共通点も感じられ、デビューから10数年を経てバンドが新たな領域に突入したことを強くアピールしています。

もちろん、お得意のロックナンバーも「Hand Of Fate」や「Crazy Mama」といった楽曲で表現されているのですが、どちらも軽快さより重さやダルさが強調されており、これが本作の持つ独特なテイストを引き立てることに成功しています。どこか明るくなりきれない、この不思議なタッチはもうひとりのギタリスト不在によるものなのか、それとも当時のキースのモードによるものなのか(おそらく後者でしょう)。その前もその後も、二度と再現できていない唯一無二の世界観は、個人的にもかなり気に入っています。ストーンズの全作品中でも5本指に入る、地味だけと強烈な1枚。



▼THE ROLLING STONES『BLACK AND BLUE』
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投稿: 2018 04 09 12:00 午前 [1976年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2018年1月 6日 (土)

THE ROLLING STONES『SOME GIRLS』(1978)

1978年初夏にリリースされた、THE ROLLING STONE通算14枚目(UK / USでは16枚目)のスタジオアルバム。前作『BLACK AND BLUE』(1976年)から2年ぶり、ロニー・ウッド(G)が前面参加した初のスタジオ作となります。本作はアルバムとしても全米1位を獲得しただけでなく、シングル「Miss You」も全米1位を記録。さらに「Beast Of Burden」が全米8位、「Shattered」が全米31位とヒット曲を連発しました。

本作はどうしても「Miss You」で取り入れたディスコビートに目が行きがちですが、「When The Whip Comes Down」や「Lies」「Respectable」「Sattered」のような疾走感の強いパンクチューンが多く含まれていることが前作との大きな違い。ミック・ジャガーが時代を意識した結果、ディスコとパンクという当時の流行を取り入れたことは間違いないでしょう。もちろん単なるフォロワーで終わっておらず、しっかりストーンズらしく仕上げられているのですからさすがです。

また、「Just My Imagination (Running Away With Me)」のようなカバー曲もあれば、ソウルとブルースの中間的な「Some Girls」、ソウルバラード「Far Away Eys」「Beast Of Burden」、キース・リチャーズがリードボーカルと務める「Before They Make Me Run」もあり、従来のファンも納得のナンバーも多い。そのへんのバランス感が優れているのも、本作の特徴かもしれません(悪くいえば、新しいことにも手を出すけど、過去の路線も捨てきれない優柔不断さが出てしまったとも)。

個人的には、「Lies」のもろパンクな“勢い一発”感に一番驚かされました。こんなむき出し感、この後にはほとんど出てきませんからね。まあ、THE CLASHに時代遅れ的に言われちゃ黙っていられなかったんでしょうね。ただ、そこでもしっかりストーンズのフォーマットに沿っているあたりに、彼らのこだわり……「なんだかんだで、やっぱりこれしかできねえ!」的潔さを感じずにはいられません。まさに「It's Only Rock 'n Roll (But I Like It)」といったところでしょうか。

そういえば、このアルバムの前後というのはキースがドラッグ問題で逮捕されたりリハビリしたりと、ある意味では大変だった時期。「Before They Make Me Run」もドラッグについて歌った曲ですしね。

また、本作は準メンバーのイアン・スチュワート(Piano)が未参加(レコーディングには参加したものの、彼が参加した楽曲は使われず)という珍しい1枚。ピアノはキースやイアン・マクレガンが弾いているのですが、それもほんの数曲で、どちらかというとギター色の強い作風なんですね。そいったところにも、このバンドのパンク精神が表れているのかもしれません。



▼THE ROLLING STONES『SOME GIRLS』
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投稿: 2018 01 06 12:00 午前 [1978年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年12月10日 (日)

THE ROLLING STONES『ON AIR (A BBC RECORDINGS)』(2017)

昨年の今頃は久しぶりのスタジオアルバム『BLUE & LONESOME』に歓喜していましたが、今年もやってくれました。純粋な新作ではないですが、『BLUE & LONESOME』にも通ずる初期の未発表音源集のリリースです。

本作はROLLING STONESが1963〜1965年に出演したイギリス・BBCラジオの諸番組から、貴重なライブ音源をコンパイルしたもの。18曲入りのCD1枚ものと全32曲入りのCD2枚ものの2形態が用意されており、ジャケットのカラーもそれぞれ異なります(1枚ものがオレンジ、2枚ものがイエロー)。

アルバムはまず、デビューシングル「Come On」からスタート。これは1963年の録音で、まぁ原曲に近い形で演奏されています。デビュー当時ならではの勢いというか荒々しさが感じられ、続く2曲目「(I Can’t Get No) Satisfaction」(1965年録音)含めヤンチャさが伝わってくる演奏かもしれません。ミック・ジャガーも1回目のサビラストで「Hey Hey Hey」って歌うところ、間違えてますしね(笑)。

初期のヒットシングル、例えば「It's All Over Now」「The Last Time」あたりも収められてはいるのですが、基本的にはアルバム曲やカバー曲が多い構成。それは、まだこの頃のストーンズがオリジナル曲量産期に入る前というのも大きいでしょう。また、録音状態も比較的良好な1965年と比べ、観客を入れたライブスタイルが意外と多い1964年や最初期の1963年のものは若干落ちる印象。もちろん同じ年の中でもまちまちだったりするので、一概には言い切れませんが……それでも、世に溢れているエアチェック音源やブート音源と比べたら比較にならないほど良好なので、普通に“準スタジオアルバム”、“準ライブアルバム”として楽しめるはずです。

ミックの歌い回しも若々しく、今のようなアクもなく(笑)、スルッと聴けてしまう。キース・リチャーズ&ブライアン・ジョーンズのギターも60年代後半のプレイと比較すると“曲に合わせたプレイ”を心がけているように感じられるものの、ビル・ワイマン&チャーリー・ワッツのリズム隊の鉄壁さはすでに完成の域に入りつつあったりと、いろんな意味で興味深い作品だと思います。

個人的にはDISC 2(デラックス盤のみ)の選曲がツボ。音は良くないけど「I Wanna Be Your Man」「Carol」のドライブ感といい、「If You Need Me」の泣かせる歌&演奏、『BLUE & LONESOME』にも通ずる「Confessin' The Blues」の泥臭さ、パンキッシュな「I Just Want to Make Love To You」など聴きどころ満載。音の良し悪しの落差はDISC 1以上ですが、そんなことお構いなしなアゲっぷりがたまらない。特に「I Just Want to Make Love To You」はこの時期だからこその疾走感ではないでしょうか。ホント最高。



▼THE ROLLING STONES『ON AIR (A BBC RECORDINGS)』
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投稿: 2017 12 10 12:00 午前 [2017年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年8月24日 (木)

ROLLING STONES『STICKY FINGERS』(1971)

1971年4月に発表された、ROLLING STONESの代表作の1枚(イギリスで9枚目、アメリカで11枚目のスタジオアルバム)。ブライアン・ジョーンズ(G)の死後最初にしてミック・テイラー(G)加入後初、そして新たに設立した「Rolling Stones Records」からの第1弾アルバム。先行シングル「Brown Sugar」の大ヒット(全英2位、全米1位)もあり、アルバムも英米で1位を獲得。輝かしい70年代の幕開けを飾るのでした。

『BEGGARS BANQUET』(1968年)、『LET IT BLEED』(1969年)あたりで顕著になり始めたアメリカ南部サウンドへの傾倒がより強まり、ライ・クーダー(G)やニッキー・ホプキンス(Piano)、ビリー・プレストン(Organ)らそうそうたるゲストミュージシャンの参加もあって、過去2作以上に“強く”て“濃い”内容に仕上がっています。

この時期のストーンズを聴いていつも感心するのは、アコースティックギターの効果的な使い方について。例えば「Wild Horses」や「Dead Flowers」のような楽曲のみならず、「Brown Sugar」みたいなロックンロールナンバーの後ろでもしっかりアコギのストロークが鳴っていたりする。それにより、楽曲の持つ大陸的なおおらかさがより強まって聞こえるのではないでしょうか。ロックだからエレキだけ鳴らしておけば良い、そのほうがカッコイイという捉え方もあるでしょうけど、ストーンズのこのアンサンブルを聴くと「本当のカッコ良さとは何か?」をいつも考えさせられます。

で、そういう「Brown Sugar」に続くのが、“引きずる”ようなアレンジのヘヴィブルース「Sway」。もう最高にカッコ良いオープニングじゃないですか。個人的に本作でもっとも好きなのがこの「Sway」で、さらにアコースティックバラード「Wild Horses」を挟んで始まる「Can't You Hear Me Knocking」、「You Gotta Move」という流れも最高。かと思えばアナログB面はブラスと鋭角的ギターサウンドの絡みがカッコ良い「Bitch」、ブルースというよりもゴスペルチックな「I Got The Blues」、ダークな「Sister Morphine」、朗らかな「Dead Flowers」、壮大なバラード「Moonlight Mile」とどれも粒ぞろい。全10曲、本当に捨て曲なしの1枚だと思います。

そういえば、数年前に実施された本作収録曲をすべて演奏するツアー(完全再現ではなく、曲順は変えている)の模様が、まもなく映像作品としてリリースされるようですね。音源はちょっと前にiTunesなどでデジタル配信されたので聴いていましたが、映像で観るとまた印象が変わるのかしら。



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投稿: 2017 08 24 12:00 午前 [1971年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年8月 4日 (金)

KEITH RICHARDS『TALK IS CHEAP』(1988)

1988年秋にリリースされた、キース・リチャーズ初のソロアルバム。ミックの初ソロアルバム『SHE'S THE BOSS』(1985年)に遅れること3年半、ついにキースまでもがソロアルバムを制作したということで、正直このときには「ああ、ストーンズ復活はもうないかもない」と、当時はまだライトなファンだった自分ですら思ったのですから、さらにコアな古参ファンにとって本作は“最後通告”みたいな作品だったんじゃないかな……なんて、今になって思うわけです。

ちょうどこのアルバムを作ることになる前、キースはチャック・ベリーのドキュメンタリー映画『ヘイル!ヘイル!ロックンロール』制作を手伝っており、これが後押しする形で“自分のソロバンドを作る”という考えに至るわけです。キースはスティーヴ・ジョーダンをパートナーに迎え、THE X-PENSIVE WINOSという自身のバンドを結成。そのまま本作『TALK IS CHEAP』を制作し、アルバム発表後にはソロツアーまで敢行するのでした。

全体の作風としては、“いかにもキースらしい”ロックンロールとソウルへの愛がぎっしり詰まった、オールドスタイルな1枚。そのへんがミックのソロと正反対なのが面白いし、そういう2人が揃うことでストーンズが成立しているんだなということにも気づかされるわけです。

この時点でのROLLING STONESの最新作『DIRTY WORK』(1986年)で聴けるストレートなロックンロール路線を、よりブラッシュアップさせた楽曲群はどれも「それ、ストーンズでやってくれよ!」と言いたくなるようなものばかり。ただ、ここにあるのはミック成分ゼロなので、ストーンズに持ち込んだらまた違った感じになるんでしょうけどね。

とはいえ、1曲目「Big Enough」にはいきなり驚かされるというか。ブーツィー・コリンズがベースで参加したファンキーなこの曲は、ストーンズでは絶対に再現できないものですし(だって、ビル・ワイマンがベースですからね)、その後続くシンプルなロックンロール&ソウルの数々は、キースだからこそ表現できるものばかり。

セールス的にはそれほど大ヒットには至らなかったし(全米24位、全英37位)シングルヒットも生まれなかったけど、あの時点でキースがこれを吐き出さなかったら、翌年のストーンズ再合流はなかったのかも……なんて考えるのは、都合よすぎでしょうか?

キースは現在までにソロアルバムを3枚(本作と1992年の『MAIN OFFENDER』、2015年の『CROSSEYED HEART』)制作していますが、初心者には本作が一番聴きやすいかもしれませんね。



▼KEITH RICHARDS『TALK IS CHEAP』
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投稿: 2017 08 04 12:00 午前 [1988年の作品, Keith Richards, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年8月 3日 (木)

THE ROLLING STONES『DIRTY WORK』(1986)

THE ROLLING STONESが1986年春に発表したスタジオアルバム(本国イギリスでは18枚目、アメリカでは20枚目)。前作『UNDERCOVER』(1983年)から2年半ぶりの新作で、全英・全米ともに4位を獲得。シングルカットされた「Harlem Shuffle」(BOB & EARLのカバー)は全米5位、全英13位、「One Hit (To the Body)」は全米28位、全英80位と、それまでの記録と比較すると本国イギリスでは低調な結果でした。

ミック・ジャガーキース・リチャーズの確執などがありながらも、1985年初頭にスタジオ入りしたストーンズでしたが、ミックのソロアルバム『SHE'S THE BOSS』リリースで作業が一時中断。これに業を煮やしたキースは、ミック抜きでセッションを継続し、最終的にキースが中心となって本作は完成したという話です(ど真ん中にキースが居座ったアートワークが象徴的)。

そうそう、「One Hit (To the Body)」でのミックVSキース的バトルが見られるMVも当時はドキリとしたものです。ちなみにこの曲では、ジミー・ペイジがギターで参加しているとのこと。それっぽいギターソロのことかな。キースっぽくないし、ロニー・ウッドのそれでもないですものね。そういえば、ミックのソロアルバムにはジェフ・ベックが参加し、その後こちらにジミー・ペイジが参加したというのもどこか因縁めいたものを感じるというか。

全10曲中2曲がカバーで、ひとつは先に挙げた「Harlem Shuffle」、もうひとつはキースが歌う「Too Rude」(HALF PINTのカバー)。残り8曲がオリジナル曲になるわけですが、ジャガー&リチャーズによる楽曲は3曲のみ。それ以外はジャガー/リチャーズ/ロニーで4曲、ジャガー/リチャーズ/チャック・リーヴェル(当時のキーボーディスト)で1曲という内訳。ミックの名前は入っているものの、結局キースとロニーで完成させ、それをミックが歌ったということなのでしょうか。このへんにも、当時の力関係が見え隠れします。

そういうこともあってか、メンバーの間では非常に評価の低い作品だったりします。ベストアルバムでも「Harlem Shuffle」がセレクトされることがあるか、あるいは1曲も選ばれないかという有様。いや、個人的にはとても好きなアルバムですよ。『UNDERCOVER』をリリースから1年以上経って後追いで聴いた世代なので、リアルタイムではこの『DIRTY WORK』が初めて経験した“ストーンズの新作”でしたし。

「Jumpin' Jack Flash」や「Street Fighting Man」を彷彿とさせるイントロの「One Hit (To the Body)」や、それに続く「Fight」のカッコよさは今聴いてもさすがだと思います(このへんの楽曲が、のちのキースのソロアルバム『TALK IS CHEAP』につながっていくわけですし)。「Harlem Shuffle」のクールさは言わずもがな、ミックのソロにも通ずるモダンなダンスチューン「Winning Ugly」もこの並びで聴くと悪くない。ただ、「Back To Zero」はやりすぎだと思いますけどね。そこからロックンロールな「Dirty Work」「Had It With You」、キースの歌うバラード「Sleep Tonight」で軌道修正。最後の最後に、アルバム完成間際に亡くなった“6人目のストーンズ”イアン・スチュワートへ捧げるシークレットトラックで終了するという。確かに散漫さゼロではないけど、そこまで酷評される内容ではないんじゃないかと。

結局、ミックは再びソロ活動に戻り2ndアルバム『PRIMITIVE COOL』(1987年)を制作。キースも初ソロアルバム『TALK IS CHEAP』(1988年)を作るし、ストーンズはもうダメかと思ったところで、1989年に奇跡の大復活を遂げるわけです。



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投稿: 2017 08 03 12:00 午前 [1986年の作品, Jimmy Page, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年7月25日 (火)

MICK JAGGER『SHE'S THE BOSS』(1985)

ROLLING STONESのフロントマン、ミック・ジャガーが1985年2月に発表した初のソロアルバム。これまで映画のサウンドトラックにソロ名義の楽曲を提供したことはあったものの、アルバムまるごとソロで制作するのはこれが初めてのこと。1983年11月に発表したストーンズのアルバム『UNDERCOVER』で時代の最先端のサウンドを取り入れようとしたミックと、それまでのスタイルにこだわりを持っていたキース・リチャーズとの仲が険悪になり、さらに追い討ちをかけるようにミックの本格的ソロ活動開始と、2人の仲はさらに悪化していくことになります。

そんな不安定な状況下で制作されたこのアルバム。オープニング曲「Lonely At The Top」がいきなりジャガー/リチャーズ名義……つまり、ストーンズのアウトテイク曲をソロ用にリテイクしたトラックからスタートすることで、当時多くのファンを驚かせました。サウンド的には現代的な電子ドラムやシンセを多用したモダンなもので、そりゃここまでやったらキースはさらにブチギレるだろうな……なんて、今聴いても思ってしまいます。

しかも、本作のほぼ全編でギターを弾きまくっているのがジェフ・ベック。さらにTHE WHOのピート・タウンゼント、CHICのナイル・ロジャース、エディ・マルティネスなど“いかにも”な面々を招集しています。ベーシストに目を向けても、CHICのバーナード・エドワーズやビル・ラズウェル、SLY AND ROBBIEのロビー・シェイクスピア、WHITESNAKEなどで活躍したコリン・ホッジキンソン、ドラムにはSLY AND ROBBIEのスライ・ダンバー、CHICのトニー・トンプソン、アントン・フィグ、スティーヴ・フェローンなど……クレジットを全部書いていくだけで、このコラムが埋まってしまうほど多数(苦笑)。

楽曲自体は先の「Lonely At The Top」以外はほぼミック単独で書いたもので、2曲(「Lucky In Love」「She's The Boss」)のみカルロス・アロマーとの共作。ミックらしい非常にポップで親しみやすいメロディを持つ佳曲が満載で、ストーンズでの彼らしさもありつつも、「そうそう、ミックってこういうの好きそうだもんね」と納得させられるような新機軸もあり。そんな中、「Hard Woman」みたいにソウルフルなバラードを入れてしまうあたりに、ストーンズとは離れられない彼の“弱さ”も感じてしまうんですよね。

シングルヒットした「Just Another Night」(全米12位)の印象が強いアルバムかもしれませんし、今聴くとそのサウンドの“80年代っぽさ”に時代を感じてしまうかもしれませんが、楽曲自体は良いものが多く、ゲストミュージシャンたちのプレイにも聴きどころが多いので、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょう。ストーンズは苦手だけどこれはアリ、ってこともあるかもしれませんしね。



▼MICK JAGGER『SHE'S THE BOSS』
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投稿: 2017 07 25 12:00 午前 [1985年の作品, Jeff Beck, Mick Jagger, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年7月24日 (月)

THE ROLLING STONES『UNDERCOVER』(1983)

ROLLING STONESが1983年末に発表したスタジオアルバム(本国イギリスでは17枚目、アメリカでは19枚目)。全英2位、全米1位を獲得し、アメリカではマルチミリオンを達成した前作『TATTOO YOU』(1981年)からは「Start Me Up」(全英7位、全米2位)、「Waiting On A Friend」(全英50位、全米13位)、「Hang Fire」(全米20位)とシングルヒットも連発させ、同作を携えた大々的なツアーも大成功させました。

そこから約2年後に発表された本作『UNDERCOVER』は、前作『TATTOO YOU』が過去の未発表曲を中心に構成されたことから、久しぶりの“純粋な”オリジナルアルバムとなりました。パンクがニューウェイブが流行した70年代末〜80年代初頭を経て、ストーンズはアメリカで流行り始めていたヒップホップに、ニューウェイブ以降のダブやアフリカンビートを取り混ぜることで、新たなスタイルを確立させようとします。

シングルカットもされたオープニング曲「Undercover Of The Night」(全英11位、全米9位)は、パワフルな電子ドラムをフィーチャーしており、当時のクラブシーンを意識して制作されたのでは?と予想できるナンバー。ビル・ワイマンの印象的なベースライン、そしてキース・リチャーズによるメタリックなギターリフ、すべてがカッコイイとしか言いようのないナンバーです。

他にもレゲエを基盤にしつつも、電子パーカッションを効果的に取り入れた「Feel On Baby」、ダビーなアフロビートとゴージャスなブラスセッションの取り合わせが気持ち良い「Too Much Blood」、ファンキーなサウンド&リズムの「Pretty Beat Up」、従来のストーンズ流R&Rに電子的要素を取り入れた「It Must Be Hell」など、新機軸を感じさせる楽曲多数。特に「Undercover Of The Night」と「Too Much Blood」は12インチシングルとしてダンスミックスも制作されるなど、もともとフロアを意識して制作されたんじゃないかと推測されます。

こういった新機軸はミック・ジャガー主導であろうことは、これまでのストーンズの歴史を振り返れば想像つきますが、となるとキースに「待った!」と言っていたんじゃないかという予想もできるわけで。実際、上記の楽曲以外はこれまでのストーンズの型に沿ったストレートでシンプルなロックンロールなわけで、そのへんに当時のミックとキースのこだわり(ぶつかり合い)が感じられたりもします。

結局本作での試みはこの1作のみで終了(全英3位、全米4位)。というか、同作でのツアーは実現することなく、ミックは初のソロアルバム制作へと向かい、ストーンズとしてはキース主導の次作『DIRTY WORK』(1986年)へと続いていくわけです。



▼ROLLING STONES『UNDERCOVER』
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投稿: 2017 07 24 12:00 午前 [1983年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2017年6月15日 (木)

ROLLING STONES『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』(1967)

本家のリリースから遅れること約半年、“ストーンズ版『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』”として1967年12月に発表されたのが本作『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』です。いや、別にストーンズ側はそう呼んでませんけどね。

ブルースやR&Bをベースにしたライブ中心の音楽性ながらも、60年代後半に突入するとスタジオワークにも興味を示し始め(それがビートルズの後追いだったのかどうかは別として)、その集大成として制作されたのが本作。ビートルズ同様、本作からのシングルカット曲は一切なく(USなどでは「She's A Rainbow」がシングル化)、作風もサイケデリック色を強めた、およそ“我々の知るストーンズらしくない”内容。

しかし、これが聴けば聴くほどクセになる代物でして。正直、10代後半で初めて聴いたときはその良さにまったく気づけませんでしたが、今ではなぜか定期的に聴きたくなる1枚。無駄にゴージャスな「Sing This All Together」を筆頭に、ビル・ワイマン(B)が歌う(ラストのいびき含め)牧歌的な「In Another Land」、のちにKISSもカバーした「2000 Man」、のちにLED ZEPPELINに加入するジョン・ポール・ジョーンズがストリングス編曲を手がけた名曲「She's A Rainbow」、1989年の『STEEL WHEELS TOUR』でライブ初演奏された「2000 Ligh Years From Home」、明らかにビートルズを意識したであろう「On With The Show」など良曲多し。無駄にサイケなミックスの「The Lantern」あたりもなかなかの出来ですしね。

で、本作でもっとも問題作なのがアルバム中盤に登場する、8分以上にもおよぶ「Sing This All Together (See What Happens)」。生演奏によるコラージュ的楽曲で、サイケさとストーンズ本来が持つ野性味あふれる暴力性に満ちた大作……ということはなく、ビートルズにおける「Revolution 9」並みに難解です。アルバムのど真ん中にこんな難所を用意するなんて、ストーンズめ……(個人的にも3回に1回は飛ばしています)。

ということで、非常に評価が分かれるアルバムだと思いますし、これを真っ先に聴くぐらいだったら、60年代末から80年代半ばまでのアルバムを全部聴いたほうがいいと思います。それでも、「ほかの作品も聴いてみたい!」と思うのなら、積極的にオススメはしませんが話のネタとして聴いてみるのも良いかもしれません。



▼ROLLING STONES『THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST』
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投稿: 2017 06 15 12:00 午前 [1967年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2016年12月 3日 (土)

ROLLING STONES『BLUE & LONESOME』(2016)

ストーンズの新作が2005年の『A BIGGER BANG』以来、実に11年ぶりという事実に震えています。しかも、その内容がすべてブルースのカバーで、たった3日間(ブックレットによると2015年12月11日、14日、15日)でレコーディングを済ませたとのこと。ダリル・ジョーンズ(B)、チャック・リーヴェル(Key, Piano)、マット・クリフォード(Key, Piano)という90年代以降のストーンズには欠かせないサポートメンバーに加え、ジム・ケルトナー(Per)や、さらにエリック・クラプトン(G)もゲスト参加するなど話題に事欠かない内容です。

ストーンズがこの11年、何もしてなかったのかというとまったくそんなことはなく、常にツアーを繰り返していたこと、ライブ映画『シャイン・ア・ライト』やドキュメンタリー映画『クロスファイア・ハリケーン』の公開、そして2012年に新曲2曲を含むベストアルバム『GRRR!』をリリースして以降はかなり長期にわたるワールドツアーを実施。ことリリースに関しては、先のライブ映画のサウンドトラックとしてライブアルバム『SHINE A LIGHT』を2008年にリリースしたのを筆頭に、70年代の名盤『STICKY FINGERS』『EXILE ON MAIN ST.』『SOME GIRLS』のデラックスエディションの発表、過去の秘蔵ライブ映像のDVD/Blu-ray化など、毎年何かしらの新しいアイテムが市場に並んでいました。そいう意味での飢餓感はほぼ皆無でしたが、こと新録作品となると先に書いた『A BIGGER BANG』以降は、2012年の新曲「Doom And Gloom」「One Last Shot」のみ。しかもこれらがカッコイイもんだから、「もっとまとまった形で聴きたい!」と熱望したロックファンは少なくなかったはずです。

そんな彼らが新作に向けて動き出した、なんて話がこの1年の間に何度か話題になりました。特に今年の夏以降はそれがより具体的な形で話題となり、「クラプトンがレコーディングに参加した」「どうやらブルースの名曲を録ったらしい」「ブルースアルバムになるらしい」とネタが小出しになっていきます。

そんな経緯を経て、ついに発表されたニューアルバム『BLUE & LONESOME』。「新曲ゼロかよ!」とか「ジャケ、ダッサ!」とかいろいろ突っ込みたい気持ちを抑えつつアルバムに向かうと……「すみませんでした!」と土下座したい気持ちいっぱいになります。だって、「これこれ! これが聴きたかったんだよ!」っていう濃厚なストーンズ節炸裂な1枚なんですもの。

60年代のストーンズはブルースのカバーをアルバムやシングルに収録してきましたが、70年代のストーンズはブルースをベースにしつつもより拡散した音楽性を見せ始めます。そして80年代は前半こそ70年代の延長線上でしたが、半ばは空白期間、89年にアルバム『STEEL WHEELS』でようやく本腰をあげます。この『STEEL WHEELS』は従来のストーンズが好きというファンからは敬遠されがちな1枚かもしれませんが(テクノロジーを用いた、“Well-made”なストーンズ)、このアルバムの制作時にはシングルのカップリング向けにいくつかオリジナルのブルースナンバーが制作されています。つまり、再始動にあたり最新のことをやりつつもルーツも取り戻す、そんなタイミングだったのかもしれません。

以降のストーンズは『VOODOO LOUNGE』(1994年)、『BRIDGES TO BABYLON』(1997年)、『A BIGGER BANG』(2005年)と適度に流行を取り入れつつも、本質的にはより生々しい本来の姿へと戻りつつありました。そして、ついにいろんな皮を剥いで生まれたままの姿を現した。しかもただ生まれたままの姿ではない、年季の入った形で。それが今回の『BLUE & LONESOME』かな、と思いました。

ストーンズやクラプトンを通じてブルースにハマった人なら、ここでカバーされている楽曲の大半は知っているものでしょう。ラストナンバー「I Can't Quit You Baby」はLED ZEPPELINのカバーで初めて知ったなんて人も多いはずです。ブルースのカバーということで楽曲の解説は野暮かなと思うので、今回は割愛。それ以上に触れるべきなのは、やはりキース・リチャーズやロン・ウッドのより渋みの増した隙だらけのギタープレイ、チャーリー・ワッツのタメの効いたドラミング、そしてミック・ジャガーの本気な歌いっぷりとブルースハープでしょう。久しぶりに『A BIGGER BANG』を引っ張り出して聴いてからこの『BLUE & LONESOME』に触れたのですが、これが同じバンドか!?と驚かされます。本作を前にすると、『A BIGGER BANG』ですらカッチリとキメすぎに聴こえるし……いかに彼らがこの『BLUE & LONESOME』を楽しみながら制作したかが、その音からもしっかり伝わってきます。

また、ビル・ワイマン(B)在籍時しか認めないみたいなオールドファンから散々叩かれてきたダリル・ジョーンズのベース、この隙だらけのバンドアンサンブルとスウィングしまくりなチャーリーのドラムに、今回ばかりはガッチリハマってる。そういう奇跡(?)もこのアルバムでは存分に味わえます。もちろんクラプトンのギターソロ(M-6「Everybody Knows About My Good Thing」とM-12「I Can't Quit You Baby」)もさすがに一言で、前者ではスライドギターによるソロも楽しめます。

個人的には特にタイトルトラックのM-3「Blue And Lonesome」、そしてラストのM-12が「I Can't Quit You Baby」がグッときたかな。もちろん全曲捨て曲なしですけどね。ああ、これは飽きが来ないし、何回でも聴き返せる。改めてROLLING STONESというバンドの凄みを思い知らされた1枚でした。

ちなみに、彼らは本作を作り終えた直後にオリジナル作品の制作に移行した、なんて話もありますが……もし本当なら、そう遠くない将来にポンと発表されるんでしょうね。楽しみ楽しみ。



▼ROLLING STONES『BLUE & LONESOME』
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投稿: 2016 12 03 12:36 午後 [2016年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク

2006年3月23日 (木)

ROLLING STONES「A BIGGER BANG JAPAN TOUR」初日に行ってきた。

stones というわけで、昨日の日記の続きです。行ってきました、ROLLING STONESのジャパン・ツアー初日@東京ドームに。今夜はあいにくの雨でしたが、それをも吹き飛ばすかの熱気でしたね。いやー、やっぱり自分の勘を信じて行って正解だったよ。まだ行くかどうか迷ってる人。ホント行っておいた方がいいよ。多分過去4回の来日公演中で、一番良いはずだから。

 16年前の初来日の記憶と、その際に民放地上波で放送されたライヴ(日テレだったかな)を録画した映像を何度も観返して挑んだ今回の来日公演。勿論、その後のツアーも市販されてるDVD等で目にはしてたんだけど‥‥羨ましいと思いつつ、ね。

 でもあれだね。内容と出来は多分今回が過去最高じゃないかと。初日だったってのも大きいのかもしれないけど、とにかく良かった。だって、選曲が絶妙だったもんなぁ‥‥

 さてさて。ここからは完全ネタバレです。セットリストも載せちゃいますので、これから行こうと思っててまだ知りたくない人は公演観た後に目を通してくださいね。いきなりきますからね!

 それでは‥‥

 はい、というわけでワンクッション置いたので、セットリスト載せます。


[SETLIST]
01. Jumpin' Jack Flash
02. Let's Spend The Night Together
03. She's So Cold
04. Oh No Not You Again
05. Sway
06. As Tears Go By
07. Tumbling Dice
08. Rain Fall Down
09. Night Time Is The Right Time [Ray Charles]
10. This Place Is Empthy [Vo/Keith]
11. Happy [Vo/Keith]
12. Miss You [to B Stage]
13. Rough Justice [B Stage]
14. Get Off Of My Cloud [B Stage]
15. Honky Tonk Women [Back to A Stage]
16. Sympathy For The Devil
17. Paint It Black
18. Start Me Up
19. Brown Sugar
--encore--
20. You Can't Always Get What You Want
21. (I Can't Get No) Satisfaction


 選曲的には、昨年夏スタートのUSツアーと若干変わってますよね。1曲目がいきなり違うし。ただ、今年に入って始まったカナダツアーは大体こんな感じなんですよ。1曲目が "Jumpin' Jack Flash" に変わってて。その後、数曲入れ替わりがありつつも、大体20曲前後かと。カナダでは "Midnight Rambler" とかやってたのね。あと、レイ・チャールズのカバー "Night Time Is The Right Time" も今年に入ってからやるようになったのかな?(違ってたらゴメン)

 とにかく日本ツアーは、まず2曲目の "Let's Spend The Night Together" に驚かされた。頭3曲の緩さ&渋さといったら。まずさ、初来日の頃と比べたら、完全に贅肉を削ぎ落とした音数の少なさが印象的なわけ。ある種「ケミカル」だった1989〜90年のストーンズも捨て難いけど、やっぱり今回の方がより「真のストーンズ」に近いというか。生々しいんだよね。

 でさ、"Sway" だよね。これはビックリした。鳥肌立ったもん。だって、2006年のライヴでこの曲が聴けるなんて思ってなかったからさ。基本的に俺、「STICKY FINGERS」の曲って全部好きだし。そりゃ "Can't You Hear Me Knocking" とか "Sister Morphine" とか "I Got The Blues" とかやられた日にゃ、その場に倒れ込みますよ、ええ。

 あとは‥‥"As Tears Go By" な。始まった瞬間、ジワーッと目に涙が。この曲、高校生の頃ホントによく聴いてた。"Under My Thumb" とか "Play With Fire" とか。勿論 "Time Is On My Side" も。ホント好きだ、この曲。っつーか全部好きだ。

 新作の曲も、まぁまだ馴染んでないかなっていうところがあったけど("Rain Fall Down" でのミックのギターは酷いね。しかも音デカイし)、概ね良かったと思う。ていうか、このアルバムの曲を軸にして、セットリストが組まれてるんじゃないかって程に、アーシーな曲が多かったなぁ。勿論、大半が定番曲なんだけど、それすらこれまでとは別のノリが感じられるほど。

 あと、Bステージに移動してきたら、意外と自分の席から近くて、結構楽しんで観れた。ちゃんとミックっぽい人とキースっぽい人とロニーっぽい人が確認できたし。それと、今日のチャーリーは絶好調だった。ゼンマイの巻き方が良かったのかな。無駄にテンポ早かったし(失礼な)。

 後半。"Sympathy For The Devil" のパーカッションが聴こえてくると、やっぱりアガルね。もうそれだけで。キースのスカスカなんだけど味わい深いソロも印象に残ってるし。"Paint It Black" は勿論オリジナル音源のが一番良いんだけど、16年前のケミカルなアレンジより今回の方が全然良かったなぁ。ロニーが弾いてたエレクトリック・シタール(かな?)も妙にカッコ良かったし。

 つーかあれだね、ステージセットの派手さは16年前から何ら変わってないんだけど、演奏やアレンジがどんどん音数少なくなってるような。キーボードもチャック・リーヴェルだけだし、ブラスも思った程入ってない。あのケミカルなイメージのストーンズも、あれはあれで嫌いじゃないけど、やっぱり今の方が「自分が好きになったROLLING STONES」に最も近いのかな、と。

 終わった後は、完全に放心状態。言葉にならないような感情が押し寄せてきて‥‥残念ながら、感動とか衝撃度でいったら完全に初来日には敵わないんだけどさ。でも内容や演奏、ショーとしては完全に今回の方がクオリティー高かった。それだけは胸張って言えるよ。

 何で16年経った今、観ようと思ったのか。実は今でもよく判んない。思い付きだったんだけど‥‥でも、自分の勘を信じて良かったと思う。本当に良いライヴだった。初日だったこともあるだろうし。あとミックとキースがホントご機嫌だったね。俺の大好きなロニーさんも絶好調だったし。とにかく、チャーリー含めてあの4人の笑顔がまた観れて本当に良かった。

 あ‥‥前はビル・ワイマン含めて5人だったっけ(汗)。

 あー、やっぱもう1回観たいなぁ‥‥さいたま行こうかなぁ‥‥


 
▼ROLLING STONES「STICKY FINGERS」(amazon:US盤JP盤JP盤でかジャケ

投稿: 2006 03 23 03:07 午前 [2006年のライブ, Rolling Stones] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年3月22日 (水)

ROLLING STONES『A BIGGER BANG』(2005)

 いよいよ本日3月22日より、ROLLING STONESの5度目の来日公演が始まります。前にも書いたことあるかもしれませんが、実は俺、STONESを初来日しか観たことがないんですよ。いや、言い方を変えれば「ビル・ワイマンのいるSTONESを観てる」わけですが‥‥決してその後彼等が嫌いになったわけではなく、もう単純に‥‥十代の一番多感な時期にSTONESを初体験しちまって、もうその後は「この思い出を今後一生反芻して生きていこう」くらいに思ってたわけですよ。だってさ、その後の人生を棒に振るくらい、当時俺の生活においてROLLING STONESって重要な位置に属するバンドだったわけですから。

 その後は、ロニー・ウッドやチャーリー・ワッツがソロで来た時に、それぞれ武道館だったりブルーノートだったりに観に行ったりはしてたんですが、どうしてもSTONES単体には行こうと思わないで。さすがに前回の来日時、武道館公演が決まった時には心ときめきましたが(結局チケット取れなかったんだけど)。でも‥‥何故か今回は行こうって思ったんですよ。どういうわけか判らないけど。ただ、何となくかな‥‥自分の勘を信じて、今回は行こうかな、と。

 今回のツアーは、昨年9月にリリースされた約8年振りのオリジナルアルバム「A BIGGER BANG」をフォローするもの。前回のツアーが所謂ベスト盤ツアーだったことを考えると、今回は純粋な新作を引っ提げたツアーなんだよね。勿論新作からの曲も幾つかやってるようだけど、まぁ基本的にSTONESのツアーってヒットメドレー+意外な'60〜'70年代の隠れた名曲みたいな感じだから、正直新曲要らないって言っちゃあ要らないのかもしれないけど。でも今回のアルバムの曲ってのきなみクオリティが高いと思うんだけど。

 いや、クオリティが高いって言い方は変かな。なんつーか、俺等がよく知ってるROLLING STONESをなぞって作ったというか。決して前作「BRIDGES TO BABYLON」みたいな現代的な要素を取り込もうとしたアルバムではないよね(ま、前作のアレはアレでまたSTONESらしいんだけどね。俺は大好きですよ、あのアルバムも「STEEL WHEELS」も)。アルバム1曲目から'70年代の、いろんな時期のSTONESをなぞった楽曲が登場する。ストレートなロックチューンにしても、例えば'70年代初頭の印象があったり、'70年代後半から'80年代前半のイメージを彷彿させるものがあったり。やさぐれてたり、ポップだったり。そしてディスコチューンがあったり、ソウルフルなバラードがあったり、どブルーズがあったり。そういった「STONESなりのロックンロール」が16曲も詰まった大作に仕上がってる。「VOODOO LOUNGE」もそういう意味では近い作風なのかもしれないけど、あっちはもっと筋が通ってたような気がする。どっちが良い/悪いって意味ではなくね。すごくナチュラルかな、今回の方が。好き放題やったらこうなりました、みたいな感じで。だって冷静に聴いてみても、60超えたジイさん共がやりたい放題やったアルバムにしか聴こえないよね。確かに革新性みたいなものを求める人には向かないだろうけど、単純にロックンロールが好きな奴はこれ聴けばいいじゃない。屁理屈こねくり回す奴がよくいるじゃない、ロックはこうじゃなきゃいけない、とか、OASISがどうのとか、やれ若いバンドがどうのとか。そうは言ってもさ、ここまで確信的に、尚かつ説得力を持ってこの音を鳴らせる若手がどんだけいるんだよ?って話だよね。どうせアルバム1枚か2枚で消えちまうような奴らより、それこそ毎回同じことしか出来ないRAMONESやAC/DCやSTONESの方が、どんだけ信用できるかって話ですよ。

 だからそういう意味じゃ、もう新譜出さなくてもいいんだよね、彼等は。毎回曲名と歌詞だけ変えて、リフとバックトラックだけ同じみたいなアルバム作っても許されるんじゃないかって気もするけど‥‥いや、STONESの場合は許されないか。他が許されても。でも俺は許すよ。今回のアルバムも、全然アリ。ベスト10にこそ選ばなかったものの、恐らく昨年よく聴いたアルバムの10枚に入るかもしれないし。

 さて、もう19時間もすれば‥‥東京ドームで彼等を16年振り(!!)に観るわけですね。楽しみですよ、ホント。



▼ROLLING STONES「A BIGGER BANG」
(amazon:US盤JP盤

投稿: 2006 03 22 12:37 午前 [2005年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005年8月 4日 (木)

iTunes Music Store、本日待望の日本上陸。

 以前からいろいろと噂になっていた通り、本日iTunes Music Store日本版がスタートしました(→参考記事)。本日、出先から携帯でいろんなサイト等を読んで状況把握させてもらい、帰宅後早速試してみましたよ、iTMS。

_2 詳しいことは音ハメを読んでもらうとして。Mac使いの俺としてはようやくiTunesでiTMSが、国内でちゃんと使える(購入できる)ってのが嬉しいわけですよ。これまでも同様のサービスってのはあったけど、あくまで独自のソフトのみでの再生やコピーの不可やiPodへの転送不可等、いろいろと制限の多いものばかりで非常に使い勝手が悪く、当然ながら使用/購入する頻度もそれ程大きなものではありませんでしが。が、今回のiTMSは海外のそれと同じ条件を満たし、値段的にも1曲150円(一部邦楽で200円あり)、アルバム購入が1,500円〜と非常に納得のいく内容。試しに聴いてみようっていう人にとっては、自宅にいながらして手軽に試聴し、欲しい曲のみを購入できるというのは本当にありがたいことなんですよね。レンタル店まで行って借りてきて、PCに取り込んで‥‥という煩わしさが減ったのは嬉しいかな、と。ま、レンタルよりも値段は高い設定ですが、(俺個人は)本当に欲しいと思う音源は『パッケージ』として持っていたいので、AmazonやHMVでネット注文したり、あるいは店頭に出向いて買ったりするし、ちょっと買うまでいかないけど試しに‥‥ていう分には本当に便利でありがたいものなんじゃないですかね?


 で、先の通り、早速購入してみました。まずは購入のためのアカウント登録。アカウントは既に持っていたので、それをiTMS用にも使い、更に支払いに使用するクレジットカードの登録もして、登録完了。

 さて。記念すべき初購入楽曲、まずは何にしようかな‥‥と目に飛び込んできたのが、8/1にiTMSでリリースされたばかりのROLLING STONESの新曲3曲。日本では8/31、海外では9/6にリリース予定の、約8年振りとなるオリジナルアルバム「A BIGGER BANG」に収録予定の3曲を、先行シングルとしてiTMS先行でリリースしたようです。各曲の主な内容は以下の通り。

 ・Streets of Love:如何にもなスローバラード。これがリードトラック。
 ・Back of My Hand:如何にもなブルーズナンバー。
 ・Rough Justice:如何にもなロックンロールナンバー。両A面だそうです。

以上、1曲150円で計450円也。ま、東芝なんで国内盤シングルは当然CCCDだし、EU盤シングルもCCCDが多いので、ここでこういう風に、しかも500円以下で手に入れられるというのは、ファンにとっても非常にありがたいし、いち早く聴けるというのが凄く嬉しいし(=アルバムへの期待感を煽るし)、仮にここにアルバム未収録曲が含まれたとして、アルバム買った後に「アルバム未収録の曲だけ欲しいけど、シングル買うのは勿体なくて抵抗ある」って人は未収録の曲だけ、つまり150円か300円を払えばそれらの曲が手に入る。更に普通にCD-Rに焼いたりiPodに転送できるわけですよ。何でこれが今までできなかったのか、と。

_4 STONESはアルバムも日本先行だけどCCCDだし、まぁ当然AmazonでUS盤を予約してるわけですが、その前にiTMSでも購入するかもしれません(iTMSで予約すると、レコーディング風景を収めたボーナス映像が入手できるそうです)。

 もうさっきから、ずっとこのSTONESの曲ばかり聴きまくりですよ。ホントカッコいいのよ、これが。でも、折角のiTMS日本版なので、J-POPも何か購入してみよう。やっぱあれか、大塚愛の「さくらんぼ」辺りを‥‥(ってアルバムまるまる購入しようかしら) →結局、"さくらんぼ" 1曲と、CCCDで泣く泣く断念した星井七瀬 "恋愛15シミュレーション" を購入。更に現在無料ダウンロードが可能なHIFANAの曲も落としました)さすがにSMEが参加してないってことでモーニング娘。を始めとするハロプロ系は1曲も登録されてませんでした。いや、「カバー!モーニング娘。」の1作目は登録されてた。まぁCDで持ってるけどね。

 ホント、ここに辿り着くまで長かったねぇ‥‥ひとまずスタートラインに立ったiTMS日本版。まずはおめでとうと言いたい。今後どう転がっていくかは、使っていく俺等次第かもしれないよね。温かい目で見守りたいと思います。勿論応援してるし、積極的に利用していきたいと思いますよ、Mac+iTunes+iPodユーザーとしては。



▼ROLLING STONES「A BIGGER BANG」(amazon:日本盤:CCCDUS盤:CD-DA


投稿: 2005 08 04 10:11 午後 [Rolling Stones, 「音楽配信」] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2005年5月11日 (水)

ROLLING STONES、夏にツアー&新作!

Stones Regroup For New Tour, Album(Billboard.com)
ローリング・ストーンズ、今夏からワールド・ツアーへ(ロイター)
ローリング・ストーンズ、世界ツアーへ(CNN.co.jp)

 ストーンズが! 俺達のストーンズが無事帰ってきますよ!!

 勿論、この夏から再びツアーが始まるって話はずっと言われてきてましたし、それに合わせて約8年振り(!)のオリジナル・アルバムもリリースするなんて噂もありました。けど、メンバーの姿を見るまでは、メンバーの口から耳にするまでは信じられなかった部分もあり。

 8/21から全米ツアー、スタートします。アジアは来春予定。今回だけは、ドームだろうが武道館だろうが、とにかく四の五の言わずに行けるだけ行く! 例えチケット代が12,000円だろうが、武道館チケットが2万円越えようが、絶対に行く!

 そんなストーンズ。ホントにアルバムが出ますよ! こないだのツアーは2枚組ベスト盤「FOURTY LICKS」に伴うもので、一応新曲が4曲含まれてましたが、それ全部やったわけじゃないしな。この時は時間が足りなかったのと、多分本当に曲が出来なかったんだと思うわ。俺、もうこのままストーンズはオリジナル・アルバムを出さないんじゃないか、つーか出なくてもいいからツアーだけは続けて欲しいってマジで思ったもんなぁ。それなのに、ちゃっかり作っちゃいましたか。嬉しいったらありゃしない。

 現時点では約85%程度完成しているというこのアルバム、過去の例から見て恐らくリリースは7月中旬〜9月上旬とみた。「STEEL WHEELS」の時だっけ、アルバム出るより先にツアー始まっちゃったのって? それ以外は確かアルバムリリース後だよね? 違ったっけ? こないだのベスト盤ツアーの時もツアー開始が先だっけ? よく覚えてねーや。まぁどっちにしろ、出ます。間違いなく。

 この5/10のジュリアード音楽院での発表時、3曲演奏してくれたんだよね。久し振りじゃない、この手のツアー発表会見は? ここのところ、大掛かりだけどライヴはなかったように記憶してるけど‥‥ちなみに演奏されたのは、

  1. Start Me Up
  2. Oh No Not You Again(新曲)
  3. Brown Sugar

の3曲。当然2曲目は新作収録予定曲。今朝のワイドショーでチラッと聴いたけど、如何にもなストーンズチューン。ちょっとだけアッパー気味だけど、キースとロニーのルーズがギターが絡み合って、相変わらずかっけーの何のって。

 いやー、楽しみで楽しみで仕方ないね!



▼ROLLING STONES「LIVE LICKS」[US / CD-DA](amazon

投稿: 2005 05 11 08:31 午後 [Rolling Stones] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005年3月23日 (水)

KEITH RICHARDS『MAIN OFFENDER』(1992)

 第1回目から随分と間が空いてしまいましたが、不定期連載企画『ロケンロールと無理心中』第2回、いきますよーっ。

 この企画で選ぶアルバム、比較的メジャーではない作品‥‥まぁ取り上げるアーティストはメジャー中のメジャー、ロックンロールの世界でいったらど真ん中な人達ばかりなんでしょうけど、そんな中でも個人的に好きでオススメしたい作品がたまたま地味なモノばかりになる、という‥‥ホントに需要があるのかどうか判りませんが、まぁ自己満足でやってる企画なので特に気にしないことにします。

 んで第2回目にして、超王道中の王道、ROLLING STONESのギタリスト、キース・リチャーズを取り上げたいと思います。

 キースのソロ活動はといいますと、ストーンズでデビューして24年目(1988年)にして初めてソロアルバムをリリースするんですね。その前には単発シングルや映画サントラ(チャック・ベリーのやつね)はあったけど、キースが中心となって主導権を握り、彼が曲を書いて彼が歌う完全なソロアルバムっていうのは、その'88年にリリースされた「TALK IS CHEAP」が最初だったわけですよ。これにしたって当初は出すつもりのなかったもので、単にミック・ジャガーがなかなかストーンズに戻ってこなくてソロ活動に精を出してたから、しびれを切らしたキースがとうとう動き出した、という‥‥まぁある意味では偶然の副産物なんですよね。その後ストーンズは'89年に合流して「STEEL WHEELS」というアルバムを作って、同年夏から翌年夏にかけてワールドツアーを敢行、その中には初となる日本公演(東京ドーム10公演がソールドアウト!)が含まれるわけです。で、'91年には新曲2曲を含むライヴ盤「FLASHBACK」をリリース、その後はまた暫くストーンズはお休み、それぞれ自由な活動へと移るわけです。ま、ここでビル・ワイマンが脱退してしまうので、その休憩時間は結局'94年頃にまで及ぶわけですが。

 この長い休憩期間に、各メンバーそれぞれソロアルバムをリリースしてます。ミックも、ロン・ウッドも、そしてチャーリー・ワッツまでもジャズでアルバムをリリース。当然キースもソロアルバム第二弾を制作するわけです。それが今回紹介する1992年リリースの「MAIN OFFENDER」です。

 「TALK IS CHEAP」がストーンズの次回作を待つ間に作られた『偶然の副産物』だとしたら、この「MAIN OFFENDER」は最初から『ソロアルバム』としてキッチリ作られた、ホントの意味での1stアルバムになるのかもしれません。そういうこともあってか、「TALK IS CHEAP」にはストーンズ的な『陽』のイメージが強く感じられるものの、この「MAIN OFFENDER」はもっと『閉じた』ような‥‥『個』であったり『陰』のイメージをこれまで以上に強く感じるんですね。勿論ストーンズの顔が作るアルバムですから、ストーンズらしさも十分感じられるんですが、何だろう‥‥無理をしてないというか、肩の力がいい具合に抜けた、タイトなんだけど適度に緩さを持った、独特且つ唯一無二の世界観を表現してます。一聴しての印象は『地味』以外の何ものでもなく、特に引っかかる名曲も存在しない、聴く人が聴いたらそのままスルーしてしまいそうなアルバムかもしれません。実際、俺も最初手にした時は‥‥まだ20才とかそのくらいだったのかな、その良さが完全に判ったとは言い難い年頃で、無理して何度も聴いてみたけど‥‥「TALK IS CHEAP」以上に好きにはなれなかったのね。まぁ「MAIN OFFENDER」より前のストーンズの作品が「STEEL WHEELS」みたいな派手な作品だったから、余計かもね。

 ところがね‥‥このアルバム、年を取るに連れ、聴く頻度がどんどん高くなってるんですよ。何時頃からだろう‥‥5〜6年前からかな、気づいたらこのアルバムばかり聴いてる時期ってのが必ず年に1〜2度あって。それが年に3〜4回に増え、また翌年には2ヶ月に1回になり、最近じゃ月に1回は必ずCD棚から引っ張り出す機会があるわけ。何でか知らないけどさ、聴いてると非常に落ち着くんだよね‥‥テンポ間が心地よいのかなぁ。変化球もなく、リズム的にもミドルテンポが中心で、途中でスロウチューンやレゲエのリズムが取り入れられたり。ストーンズみたいな速い曲もシャッフルもヘヴィなブルーズもない。肩肘張らない自然体の、空気みたいなロックンロール。当たり前のように鳴らされるキースのギターに、呼吸するかのようなキースの歌声。癒されるってやつとはちょっと違うけど‥‥ロックンロール・チルドレンにとっては、これが子守唄みたいなもんなのかしら。まぁ50超えた(当時)オジイに子守唄なんて歌ってもらうような趣味は持ち合わせてないけどさ‥‥それでもこの音、このタイム感、このフィーリング、この空気感‥‥全てが自分の生活に必要なものなんだなぁ、と。今改めてこのアルバムを聴いてそれを噛み締めています。

 キースのソロアルバムをこれから聴こう、っていうなら最初は「TALK IS CHEAP」を聴くといいですよ。この「MAIN OFFENDER」を最初に聴くことはオススメしません。ましてやストーンズをしっかり聴いてこなかったなら尚更ね。ストーンズにドップリと浸かった人生を送って来た人なら‥‥既に2枚共聴いてるか。

 まぁアレですよ‥‥俺にとっては墓場まで持っていきたいアルバムなわけですよ。



▼KEITH RICHARDS『MAIN OFFENDER』
amazon

投稿: 2005 03 23 12:00 午前 [1992年の作品, Keith Richards, Rolling Stones] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005年3月22日 (火)

いくら『新作』が出ないからって‥‥

ローリング・ストーンズ廃盤コンピ2作、日本でも復刻に(CDJournal.com)

 当時のアメリカのレコード会社がリリースしたコンピ盤、「MADE IN THE SHADE」と「SUCKING IN THE 70'S」。'90年代頭、ソニーが権利を持っていた頃は世界的にこの2枚は『公式盤』としてリリースされていたんですが、'93年の『Virgin/EMI』移籍に伴いベスト盤やライヴ盤関係は全て廃盤にされてしまったんですよね、スタジオ盤のみリマスター再発されて(その後、'90年代末にライヴ盤関係はリマスター再発されてます)。ベスト盤やコンピ関係は『Virgin/EMI』移籍後にリリースされたもの(「JUMP BACK」とか「FOURTY LICKS」等)のみ。

 それがここにきて、何故か「MADE IN THE SHADE」と「SUCKING IN THE 70'S」がリマスター再発されることになりました。もしかしてそろそろ『Virgin/EMI』とも契約が切れるとか?(ってのは考え過ぎか) だってさ、貴重な音源(今やここでしか聴けないシングルB面曲やライヴテイク)を含む「SUCKING IN〜」はまだしも、全て既出音源のみの中途半端なベスト盤('75年リリース。「STICKY FINGERS」から「IT'S ONLY ROCK'N'ROLL」までの4枚から選曲)「MADE IN THE SHADE」までリマスター再発される意図が判らない‥‥単なるコレクターズ・アイテムでしかないじゃん。謎が謎を呼びます。

 ちなみに俺、ソニーからEMIに権利が移ってオリジナル盤がリマスター化されて再発された際に、「STICKY FINGERS」から「STEEL WHEELS」までのスタジオ盤を全部売っ払い、リマスター盤に買い替えたんですが、しっかり「MADE IN THE SHADE」と「SUCKING IN〜」及びライヴ盤関係は手元に残したんです(実はストーンズ、何気にコンピ盤を含めた全アルバム網羅する程好きだったりします)。これを機に、また全部売り払おうかしら‥‥マニアなら飛びついてくれるだろうしね(ってマニアは既に全部持ってるか)。

 ‥‥って何、日本盤はまたCCCDなの!? ホント頭悪いね、東芝EMI! だ・か・らぁ〜、既出音源によるコンピ盤じゃんかよぉー。アホかってぇの。

 賢いファンの皆様は、非CCCDのUS盤(デジパック版と通常版の2種類あるようです)をお買い求めくださいまし。日本盤よりも1ヶ月早いリリースですしね(US盤は4/5、日本盤は5/11)。



▼ROLLING STONES「MADE IN THE SHADE」(amazon


▼ROLLING STONES「SUCKING IN THE 70'S」(amazon

投稿: 2005 03 22 11:06 午後 [Rolling Stones, 「CCCD」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004年10月 8日 (金)

とみぃ洋楽100番勝負(50)

●第50回:「Paint It, Black」 ROLLING STONES ('66)

 50回目にしてようやくストーンズ。このバンドの存在も自分にかなり大きな影響を与えてくれました‥‥ええ、こいつらのせいで浪人覚悟しましたから‥‥

 ストーンズ自体は中学の頃から‥‥リアルタイムだと「UNDERCOVER」か「DIRTY WORKS」辺りかな‥‥ヒットしてる曲は聴いてたし、実際アルバムも手にしてたんですね。でもそんなに重要な存在ではなかったのよ、当時の俺には。バンドで "Satisfaction" とかカバーしててもね。

 ところがさ‥‥高校2年の頃かな。「フルメタル・ジャケット」っていうベトナム戦争をテーマにした映画があったでしょ、スタンリー・キューブリックの。あれを観に行ってさ。丁度「プラトーン」がヒットした後だったのかな。けど俺的にはあの映画、そんなにグッとくることもなく、普通に素通りしてたのね。

 でもさ‥‥「フルメタル・ジャケット」は‥‥多分忘れられない映画だよね、いろんな意味で‥‥狂ってるもの。それはベトナム戦争というものが狂っていたのか、あるいはキューブリックが狂っていたのか‥‥その全部が微妙にズレ合って、更に狂気に拍車をかけてたんだろうけど‥‥吐きそうだったもの。

 その映画のエンディング‥‥ミッキーマウス・マーチを歌いながら行進する部隊のシーンで終わって、エンドロールでこの "Paint It, Black" が流れるのね。もうさ、そのインパクトがね。映画のインパクトと、この何ともいえない今日の雰囲気が見事にマッチングして、俺の心を鷲掴みしたわけ。

 それから狂ったようにストーンズのアルバムを買い漁り(丁度そのすぐ後に新作リリースと来日発表が重なったんだっけか)、受験勉強も程々で来日公演のチケット確保に動き回り、東京ドームのアリーナ前から20数列目という至近距離で初ストーンズを体験することになるのでした。お陰で受験は大失敗。ま、ストーンズのせいじゃなくて俺がバカだっただけなんだけど。

 「フルメタル・ジャケット」という映画を通して、俺にとってふたつの大きな「とみぃ史に重要な要素」が生まれました。それがストーンズ、そしてキューブリックだったのです。



▼ROLLING STONES「FORTY LICKS」 (amazon

投稿: 2004 10 08 12:00 午前 [1966年の作品, Rolling Stones, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003年3月15日 (土)

ROLLING STONES『FLASHPOINT』(1991)

ROLLING STONES何度目かの来日中ですね。今やアルバムを出せば必ずワールドツアーの一環でここ日本にもやってきてくれるので、もしかしたら既に有り難みがない存在なのかもしれませんが、それでも若いロックファンにとっては「これを見逃したら最後になるかも……」と焦って、高い金払ってドームや武道館や横浜アリーナへ足を運んでいるんでしょうね。

このサイトを4年以上続けて、実は初めて公で告白しますが……ストーンズが死ぬほど好きでした。「でした。」って過去形なのは、単に自分の中で自己完結させてしまってるだけで、別に興味がなくなったとかそういった問題ではなくて……なんつーか……生意気言わせてもらえば、ビル・ワイマンが脱退した時点で俺が知ってるストーンズは終わった、と。だから『VOODOO LOUNGE』の時点で既に数歩引いたところから見てる感じなんですよね。けど、その割りにオリジナルアルバムは全て、編集盤やライヴ盤に至るまで、恐らく公式発売されているものはかなりの数を持ってたりするんですよね。そこに加えて各メンバーのソロやら、終いにはブートまで……ストーンズ関連だけで7~80枚はあるんじゃないか、と。いや、もっとある気が……数えたことないからな。ま、その位好きだったし、今でも嫌いじゃないわけですけど……やっぱりどこか醒めた目で見てる自分がいるという、ねぇ。

何でこんなことを書くかというと、それなりに理由がありまして。どんなアーティストでも、やっぱり一番最初に観た時のインパクトが強いと、やはりそれに勝るステージってなかなかないんですよね。例えばAEROSMITHにしても過去何度と観てますが、どんなに『GET A GRIP』ツアーが素晴らしい内容だったからといっても、やはり一番最初に観た1988年の武道館には勝てないし、GUNS N' ROSESが東京ドームでどんなに素晴らしいショーをやっても、最初に観た初来日の40分で終わった公演、そしてその次に観た武道館のインパクトってのは超えられないわけですよ。内容的にはどんなに優れていても、あの日心に焼き付けられたものは、なかなか消えることはないし、あるいは一生その刻印を引きずって生きていくことだってあるわけですよ。

で、俺の中でもそのスペシャルな部類に入る。俺の心に刻印を刻んだライヴを見せてくれたのが、1990年2月のストーンズ初来日なんですね。2月21日だったかな? チケットの半券が今見当たらないんで記憶違いかもしれないけど、多分その頃。丁度俺、高校3年で受験生だったんですね。で、この頃は正にその真っ直中でして、入試の為に1週間以上東京にいて、試験が終わったらビジネスホテルに戻って勉強、という日々が続いてたわけです。けど、たった1日だけ、俺は試験の合間にストーンズを観に行ってしまったわけです。あの頃、本当にチケット争奪戦でして、電話はなかなか繋がらない。地元にプレイガイドがまだなかった頃だったので、発売日に店頭に並ぶことも出来ず、俺は片田舎からひたすら電話をしまくって、ようやく取れた1枚のチケット……しかもそれがアリーナ席、ステージほぼ真正面の20数列目……嘘みたいな本当の話。最前ブロックのそんな席を、田舎の高校生だった俺が取れたわけです。そりゃもう舞い上がったわけですよ。確か12月だったかな、チケット発売は。周りが受験でピリピリしてる中、ロック仲間の同級生と「俺、ストーンズすっげー前取れたよ!」とか「いや、俺はポール・マッカートニーに行くよ!」って感じで互いに盛り上がって、受験勉強もそっちのけで(当時は共に初来日だったんですね)。嗚呼、今思えば、あそこで俺の人生が大きく変わっちゃったんだよなぁ。


このアルバムは1991年春にリリースされた、ストーンズとしては通算5枚目のライヴ盤。ワールドツアー自体が確か7年とかそれくらい振りだったこともあり、かなり盛り上がったんだよね、当時は。しかも初の来日公演(東京ドームを10回!しかも即日完売!!)まで含まれていたんだから。それまでここ日本ではストーンズって、名前の割りに全然売れてなかったし、盛り上がってなかったんだよね。けど、初来日が大きく影響して、当時リリースされたアルバム『STEEL WHEELS』はここ日本でもバカ売れしたし、ツアースポンサーに「ポカリスエット」がついたことでCMに起用されたり、等々。で、来日直前から空前の盛り上がり。当時はライヴの模様が地上波でテレビ放送までされた程でして(GWに夜9時から2時間半という破格の扱い!未だに俺、そのビデオ持ってるよ)。ここ数年の間にロックファンになった子には判らないかもしれないけど、とにかくそれくらい日本が盛り上がったんですよ。で、このアルバムはその日本公演の音源も一部収録してるってことも、当時のファンにとっては大きな記念になってます(「Ruby Tuesday」がそれ)。

ここで聴けるストーンズってのはある種異色かもしれないね。というのも、かなり当時のテクノロジーを駆使したサウンドになってるし(何せキーボードのチャック・リーヴェルの他に、シンセ/マニピュレーターとしてマット・クリフォードが参加してるんだから)、絵に描いたような80年代的サウンドで、人によっては違和感を感じるかもしれません。その後『VOODOO LOUNGE』でのツアー辺りからどんどん過去のアーシーなサウンドへと回帰していって、今現在行われてるツアーでもより自然体なストーンズを味わえると思うんですが、俺はこういうストーンズもまたストーンズらしいと思うんですね。それにさ、やっぱり自分が観たミック、キース、ロニー、チャーリー、ビルという「5人のストーンズ」が残した最後の音源集だからね。

マット・クリフォードという男が参加したお陰で、演奏はかなりスタジオ音源に近い印象を受けます。シーケンサーを使い出したのもこのツアーからだし(「Sympathy For The Devil」のパーカッションとかね)、今や演奏してないであろう「Paint It Black」や当時の新作からの「Sad Sad Sad」「Rock And A Hard Place」、キースの歌う「Can't Be Seen」等は、やはりあの編成でなければ表現出来なかった楽曲だろうと思うし、かと思うと「Little Red Rooster」(エリック・クラプトンが参加したテイク。恐らくキースのバースデー公演からのものでしょう。ブートで持ってるし)ではちゃんとルーツを垣間見ることができるし、ラストの「Brown Sugar」~「Jumping Jack Flash」、そしてアンコール「Satisfaction」の畳み掛けるような構成は圧巻だし。けど……やっぱりイントロの"Continental Drift"からオープニングの「Start Me Up」に入る瞬間の花火のドカン!という音。これが一番ゾクッとくるね。当日を思い出すもん。

そうそう、このアルバムオンリーのスタジオ録音の新曲が収録されている点もポイントかな。「Highwire」と「Sex Drive」は結局その後何枚かリリースされたベスト盤にも収録されることもなく(共にシングルカットされてるのにね)、ファン以外にはアピールが弱い楽曲かもしれないけど、俺は好きだな。「Highwire」は湾岸戦争に対する彼等なりの皮肉だし(ま、リリースされた頃にはもう終わってたけどね)、「Sex Drive」のドス黒さはやはり彼等にしか表現できない味だし。共にビル最後の参加曲なだけに、やっぱりファンになった人には是非聴いてもらいたい曲だね。ま、その後のライヴでも演奏されたって話は聞いたことないので、ストーンズにとってもどうでもいい楽曲なのかもしれないけど……。


約3時間に及ぶストーンズ公演を観た俺は、興奮状態のままホテルに戻って、結局勉強も手につかないまま、一晩中ウォークマンでストーンズのアルバムを聴きまくって、翌日の試験も散々。結局ストーンズ熱が災いしたのか、その年の受験は全て失敗。晴れて俺は浪人生として上京することになったのでした。そして予備校にもろくすっぽ行かないで、学校のあった高田馬場や新宿へCDやブートを探し求めに行く日々。そう、あのストーンズ初来日がそれまでの俺の全てを変えてしまって、あれやあれやと月日は流れて、こういうサイトをやる羽目になって、何の因果かそのストーンズについてレビューを書いているという……って好き好んで書いてるんですけどね。

結局その後、今回を含めて3回来日公演を行っているわけですが、そのどれにも行ってない俺。さすがに今回の武道館公演には心惹かれたものの、抽選外れちゃったから行かなかったし。まぁきっと、このまま二度と観ることはないんだろうけど。今10代の子達にこれだけは言っておきます。悪いことは言わないから、親の財布からネコババしてでも、1回はストーンズ観ておきなさい! ま、こんなどうしようもない大人になりたくなかったら、絶対に観ないように……。

けどこのアルバムは聴いてみてね。多分、もっとロックが好きになると思うからさ。



▼ROLLING STONES『FLASHPOINT』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2003 03 15 12:59 午後 [1991年の作品, Rolling Stones] | 固定リンク