2006/07/02

ROOSTER『CIRCLES AND SATELLITES』(2006)

 あー、これは賛否両論ありそうなアルバム作っちゃったなぁ‥‥まずそう思いましたね。前作から1年半経たずに完成させたROOSTERの2ndアルバム「CIRCLES AND SATELLITES」。日本では本国イギリスより1ヶ月以上早くのリリースとなりましたが、まずは大ブレイクを果たした日本で‥‥ってことなんでしょう。にしても、いきなり壮大なバラード "Home" からスタートする辺りに、多くの人がその違和感を感じるんじゃないかなぁ。

 改めて去年の3月、自分が書いた1stアルバムのレビューを読み返してみる。うん、やっぱりブレてないな、と。自分は日本でこんなに盛り上がる前、UKでリリースされて間もなくに1stアルバムを購入したんだけど(去年の2月頃か)。この2ndアルバムを何度か聴いて、実は1stを聴いた時と同じような感想を持ったのね。あー、俺こういう音を出すバンドが好きだったよなぁ、って。

 なんつーか、もう前作のレビューを読んでもらうと一番かと。ていうか、そのまま載せて2ndのレビューです、って言い張ってもいいくらい、実はこの2ndに繋がるようなことを書いてるんじゃないの?

 新作のプロデューサーってMAROON 5を手がけたマット・ウォレスなんだよね(過去にはFAITH NO MOREなんかもやってる人なんですけどね)。そのMAROON 5との共通点についても1stの時点で触れてるし。例えば前作のプロデューサーがDEF LEPPARDなどに携わるピート・ウッドロフだったり。そのLEPSやブライアン・アダムスとツアーをしたりとか。そう、このバンドの本質って「'70年代ブリティッシュロックの良き後継者」なんてもんじゃなくて、もともと「'80年代の産業ロックの良き後継者」だったんじゃないか、って。

 確かに前作の "Come Get Some" 辺りを聴くと、'70年代のブリティッシュロックにも通ずるリフロックというイメージがあるけど、全体を覆う空気って'80年代のソレだよね。だから「古き良き〜」を期待した若いファンがこのアルバムに肩すかしを食らう気持ちもよくわかる。でもね、残念。君たち勘違いだよそれ。ライブではそっち側のイメージが強いかもしれないけどね。

 良い意味で楽曲が整理され、前作を覆っていた「可能性」をより強靭な魅力として凝縮した。もちろん、一歩間違えば(間違えば?)あっち側に行っちゃってた可能性もあるでしょう。でも、彼らが選んだのはこっちだった。前作をより進化させた、順当な成長。それがこの「CIRCLES AND SATELLITES」だと個人的には思ってます。

 「このバンドの、こういう部分が好きだった」というのを、誇大妄想で「このバンドはこういう音楽性だったのに、変わってしまった」と決めつけてしまうのは、ちょっと違うんでないかなぁ。このアルバムを聴いても1stを出したROOSTERと別のバンドだとは全然思わないけど。いつまでも同じ場所に留まっていられないんじゃないの、だってまだ20代前半だし(それはあんま関係ないか)。

 まぁ後は、このアルバムをライブでどう表現するか、1stアルバムの楽曲との対比ですかね。すごく意地悪な見方をするとだけど。ま、勘違いされる可能性を強くはらんだ作品には違いないけどさ。曲順も大きく影響してるよなぁ、いきなり "Home" みたいな "Stairing At The Sun" をさらに壮大にした産業バラードだしさ。



▼ROOSTER「CIRCLES AND SATELLITES」(amazon:日本盤

投稿: 2006 07 02 12:30 午前 [2006年の作品, Rooster] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/03/21

ROOSTER『ROOSTER』(2005)

 イギリスの音楽誌がこぞって「2005年、最も大ブレイクするだろうバンドのひとつ」として名前を挙げることが多いROOSTERというバンド。昨年末からその名前は耳にしてたんだけど、音は全然聴いたことなくてね。そうこうしてる間にリリースされたシングル2枚は共に全英チャートのトップ10入り、今年1月末にリリースされたファーストアルバムも全英アルバム・チャートのトップ3入りですよ。更に今年2月頭に行われた「SONIC MANIA」会場内に設置されていたBMG(レコード会社ね)ブースでも、彼等のステッカーが配られてたり、サンプラーCDにも日本盤リリース前の彼等の曲が収録されていたりで、如何に彼等をここ日本でも大ブレイクさせようとしてるかが伺えました。

 で、そのサンプラーCDを帰宅して聴いてみて‥‥ゴメン、一発で気に入りましてね。多分これまでの(多くのみんなが想像するであろう)「UKギターロック」とは一線を画する路線なのね‥‥正統派のポップ・ロックというかハードロックというか‥‥まず最初に思い浮かべたのがDEF LEPPARDだったという、ね。更に最近の音だと‥‥イギリスのバンドではないけど‥‥MAROON 5辺りとの共通点も見受けられるかな、と。あそこまで爽やかでもなく、ちょっとイギリス特有の明るくなり切れない湿り気もしっかり備えていて、何と言うか非常に懐かしい音‥‥'80年代にはこういうバンド、沢山いたのにね、みたいな音といいましょうか。ああ、イギリスでもこういう音が今、再び求められてるのかぁ‥‥と、ちょっと興味深く感じたりして。

 そのソニマニの翌週かな、都内のHMVでこの1stアルバム「ROOSTER」を見かけて。試聴して‥‥やっぱり予想通りの音で。勿論即買いですよ。日本盤はまだ出る気配がなかったので、まぁ待ち切れずに買ったわけですよ。

 帰宅してクレジットを見ると‥‥やはりというか、プロデューサー陣の中に「Pete Woodroffe」の名前を見つけまして。彼は'90年代のDEF LEPPARDのアルバムで、メンバーと一緒に共同プロデューサーとしてクレジットされることの多いエンジニアでして。確か、名プロデューサーであるジョン・マット・ランジの門下生じゃなかったかな?(違うかもしれないけど) 彼は曲によっては楽曲クレジットにも名前が載ってることから、かなりDEF LEPPARD辺りとの共通点も見受けられたりするんですが‥‥勿論良い意味でね。

 勿論、そういった『ビッグ・プロデュースされた産業ハードロック』的な曲ばかりでなく、他にもBAD COMPANY辺りを彷彿させるブルージーなルーツロック的な曲もあるし、聴かせるバラードもしっかり持ってる。そういえば先日実現した初来日公演(アルバムリリース前に!)でもCREAMの "Sunshine Of Your Love" をカバーしたそうだし、またその直後に実現したアヴリル・ラヴィーンの武道館公演オープニングアクト。その際にアヴリルをドラムに迎えてBLURの "Song 2" のカバーまで披露したそうで‥‥微笑ましいなぁ。

 彼等自身はやはりハードロック・キッズらしく、LED ZEPPELINやCREAM、FREEといったルーツ的なものから、GUNS N'ROSESやAEROSMITHのようなアメリカン・ハードまで愛聴し、最近一番のお気に入りはVELVET REVOLVERだというんだから、何となく納得できるよね、うん。メンバーはまだ19〜24才というんだから‥‥普通はOASISとかBLURを聴いて育ったんじゃねぇの?って思うんだけど、少数ながらもいるんだな、こういう子達が。ただ単に世に出る機会がないだけでさ。

 先日のショーケース初来日公演も大盛況だったようだし、アヴリルの前座で多くの人の目に触れる機会も得た。この8月には「SUMMER SONIC」での再来日も決定してるし‥‥4月末リリース予定の日本盤の成功はもう約束されたようなもんじゃないの? いや、大ブレイクして欲しいよね、こういうサウンドのバンドには。幸い4人共非常にルックスも良く、アイドルとしての人気も得ることが出来るだろうからさ。でも音は無骨で演奏もしっかりしてる実力派。スタジアムやアリーナ向きのバンドなんだから、是非サマソニでは野外で、そしてBON JOVI辺りが来日した際には再びオープニングアクトとかで来日すればいいと思うし、この夏海外で行われるDEF LEPPARD/ブライアン・アダムスの合同ツアーにも同行したらいいと思うよ。ピッタリな音だし、逆にそういったバンドを懐かしく思うような30代の人達にも受け入れられる音だと思うし。更にROOSTER目当てで来た若い子達にBON JOVIやLEPS、ブライアン・アダムスの音をアピールする丁度良い機会でもあるわけだしね。

 兎に角。ブレイクは間違いないでしょう。既に今売りの「rockin'on」にも取り上げられてるようだし(雑誌付録のサンプラーCDにも大ヒット曲 "Come Get Some" が収録されてるようですね)。「BURRN!」辺りの層にもアピールすると思うんですけどね。音は純粋にカッコいいし、何よりもメロディアスだしね。そして‥‥やはりルックスだな。いや、別にそこに拘りはしないけどさ‥‥でも、やっぱりルックスいい方がいいって、ロックバンドは。何時の時代だってそうだったじゃない‥‥もう薄汚い奴らにはウンザリなんだよ!(ま、半分冗談ですけど、半分は本気ですね。カッコ良くてナンボの世界ですから、ロックは)

 ホント、今年はもっとこういうバンドが世に出てきて大ヒットを飛ばして欲しいと思うよ。



▼ROOSTER「ROOSTER」(amazon:UK盤日本盤(4/20リリース)

投稿: 2005 03 21 12:00 午前 [2005年の作品, Rooster] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック