2018年2月10日 (土)

SAMMY HAGAR『I NEVER SAID GOODBYE』(1987)

1987年初夏にリリースされた、サミー・ヘイガー通算9枚目のスタジオアルバム。当時はすでにVAN HALENのフロントマンとして活躍していたタイミングで、バンド活動に専念するためソロ活動はストップさせていたのですが、当時ソロ契約していたGeffen Recordsとの契約が残っていることから制作期間10日という急ごしらえで本作を完成させました。

プロデューサーはサミーのほか、VAN HALENでの相方であるエディ・ヴァン・ヘイレン、そしてデヴィッド・ソナーという布陣。エディは演奏面においてはベーシストに徹し、ギタープレイは「Eagles Fly」1曲のみ。それ以外のギターはすべてサミーが担当し、ほかにはジェシー・ハームス(Key)、デヴィッド・ローサー(Dr)というサミーのソロ活動で気心の知れた面々が参加しています(一部楽曲では、かのオマー・ハキムが叩いています)。

大ヒットした前作『VOA』(1984年)では“これぞアメリカンロック”的ポジティブかつ豪快なハードロックを聴かせてくれたサミーですが、今作のソングライティング面はVAN HALENでの経験がかなり反映されているように感じます。シングルヒットもした「Give To Live」(全米23位)や「Eagles Fly」(全米82位)には“VAN HALEN以降”の香りがしますし(「Give To Live」はのちにVAN HALENが発表する「When It's Love」と同系統ですし)、「When The Hummer Falls」「Hands And Knees」あたりに漂うハードエッジなスタイルは『5150』(1986年)にも通ずるものがありますし。

かと思えば、前作までの流れを汲む陽気な「Boys' Night Out」や「Returning Home」みたいな曲もあるし、ブルージーなスタイルが『OU812』(1988年)にも通ずる「Standin' At The Same Old Crossroads」みたいな曲、そこからメドレーのように続くブギー調の「Privacy」もある。半ばやっつけで作ったソロアルバムではあるんだけど、本作で試したことがちゃんと次のVAN HALENのアルバムにつながっていることを考えると、本作はサミーとエディにとって遊びかつ実験の場であったのかもしれませんね。そう考えると、本作に収められた「Give To Live」や「Eagles Fly」がのちのVAN HALENのツアーでも(弾き語りで)披露されたことも納得がいくというか。

そういえば、Geffen時代に発表したサミーの一連のソロアルバム、デジタル配信されていないんですよね。3月にはこういう企画でCD国内盤が再発されるようですが、この機会にストリーミング配信も……と懇願するのは僕だけでしょうか。



▼SAMMY HAGAR『I NEVER SAID GOODBYE』
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投稿: 2018 02 10 12:00 午前 [1987年の作品, Sammy Hagar, Van Halen] | 固定リンク