2017/03/28

SEBASTIAN BACH『GIVE 'EM HELL』(2014)

元SKID ROWのフロントマン、セバスチャン・バックが2014年にリリースしたソロアルバム第3弾『GIVE 'EM HELL』。アクセル・ローズがゲスト参加したソロ第1弾『ANGEL DOWN』(2007年)、ボビー・ジャーゾンベク(Dr)やジョン5(G)が参加した2作目『KICKING & SCREAMING』(2011年)とそれぞれ話題作となりましたが、本作もそれに負けじと劣らずの内容です。

まずアルバム全体でプレイするバンドメンバーにダフ・マッケイガン(B)&ボビー・ジャーゾンベク(Dr)というHR/HMファン歓喜のリズム隊、ギターにアヴリル・ラヴィーンや P!NKなどと共演経験を持つ若手デヴィン・ブロンソンン、さらにゲストプレイヤーとしてジョン5、スティーヴ・スティーヴンスが参加。それぞれ1曲、3曲で個性的なプレイを聴かせてくれます。

内容的には過去のソロ作の延長線上、というよりもSKID ROWで聴くことができたバズの魅力をより濃密にしたもの。ひたすらアグレッシヴに突き進む「Hell Inside My Head」からスタートすると、あとはストップボタンを押さない限りはバズの猛攻の連続。作風的にはSKID ROWの3作目『SUBHUMAN RACE』をより生々しくしたようなテイストで、パンキッシュというよりはメタリックな色合いがほうが強いかもしれません。

それは演奏面にも言えることで、ジョン5やスティーヴ・スティーヴンスのようなテクニカルなギタリストのプレイが乗ることで、ダフ&ボビーの地を這うようなリズム隊のプレイもより活きてくる。その上でのたうち回るバズのボーカルも昔より太くなったことで、豪快さと迫力はSKID ROW時代以上のものがある。また、新加入のデヴィン・ブロンソンンのプレイも一聴して地味そうなんだけど、実はかなりテクニカル。ソングライティング面でもプロデューサーのボブ・マーレットとともにいい仕事ぶりをしてくれたと思います。特に楽曲面に関しては、前作まで在籍したニック・スターリングがかなりの貢献度だっただけに心配したのですが、これはこれでアリ。

そんな中で異彩を放つのが、APRIL WINEのカバー「Rock N' Roll Is A Vicious Game」。ハーモニカをフィーチャーしたアーシーなバラードは、どこかSKID ROWの1stアルバム時代を思い出させてくれます。ひたすらゴリゴリで突き進む作品だけに、この曲になるとちょっと肩の力が抜けてしまいますが(しかもこれに続くのが、オルタナメタル色の強い「Taking Back Tomorrow」なんだから、そのギャップがね)、そこさえ気にしなければ全体的に素晴らしい1枚だと思います。

そういえばバズも『LOUD PARK 12』以来となる5年ぶりの来日公演が『L.A. METAL SUMMIT in TOKYO』で実現するんですね。フェスの趣旨的にSKID ROW時代の曲が多めになりそうな気がしないでもないですが、できたらこの最新作からの楽曲も生で聴きたいものですね。



▼SEBASTIAN BACH『GIVE 'EM HELL』
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投稿: 2017 03 28 12:00 午前 [2014年の作品, Sebastian Bach, Skid Row] | 固定リンク