2017/04/29

SEVENDUST『HOME』(1999)

アメリカ・アトランタ出身の5人組バンドSEVENDUSTが、1999年に発表した通算2枚目のオリジナルアルバム。ちなみに彼らは、翌2000年夏に同作で日本デビューも果たしています。

90年代後半にKORNやTOOL、DEFTONESなどといったバンドがヒットチャートを賑わし始め、一部リスナーから“ニューメタル”という括りで揶揄し始めた頃、このSEVENDUSTもデビュー(1997年)しています。確かに彼らのサウンドは、世間的に言うニューメタルそのもの。というか、個人的にはニューメタルという単語を耳にすると、真っ先に思い出すのがSEVENDUSTだったりします。

それは決して悪い意味ではなく、90年代末のラウドシーンを代表するバンドのひとつとして認識しているから。ミドルテンポをベースにした楽曲に、ザクザクしたギターリフ、グルーヴィーで間をうまく生かしたリズム隊(特にドラムはスコーンと抜けが良いスネアで、ベースはフィンガーピッキングで弦をバキバキ弾く音が基本)、ボーカルはメロウなんだけど要所要所でシャウト(スクリーム)する……いわゆる“ニューメタルのスタンダード”と呼んでしまいたくなるスタイル、サウンドがこの『HOME』という作品で展開されているのです。

でも、この『HOME』という作品にはそれだけでは終わらない、リリースから15年以上経った今も存分に楽しめるだけの魅力が詰まっているのです。特にこのSEVENDUSTというバンド、フロントマンのラジョン・ウィザースプーン(Vo)が黒人ということが他のバンドとは一線を画する個性となっており、その他の“ヘタウマニューメタル”勢とは異なる本格派な歌を聴くことができる。その個性はどの曲からも感じ取ることができますが、特にスキン(SKUNK ANANSIE)とのデュエット「Licking Cream」では両者の魅力と実力が遺憾なく発揮されております。単なるヘヴィメタルとは違う、ソウルの血が混じった(それでいてファンクメタル的な方向に進まない)独自のスタンスは、“ニューメタルのスタンダード”だけど「その他のフォロワーやポーザーには負けない」だけのオリジナリティなんじゃないでしょうか(ちなみに、あるラストの「Bender」みはDEFTONESのチノ・モレノもゲスト参加しています)。

一時はギタリストの交代などもありましたが、現在はオリジナルメンバーで活動を継続中の彼ら。新作を出せば常に全米トップ20入りをするなど、安定した人気を保っています。これからSEVENDUSTに触れてみようという人にはベストアルバムもあるけど、まずは初の全米トップ20入り(19位)を記録した出世作であるこの『HOME』から聴いてみてはいかがでしょう。



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投稿: 2017 04 29 12:00 午前 [1999年の作品, Sevendust] | 固定リンク