2016/01/10

祝ご成人(1995年4月〜1996年3月発売の洋楽アルバム20枚)

新成人の皆さん、おめでとうございます。昨年度に初めて実施したこの企画、今回も新成人の皆さんが生まれた年(学年的に1995年4月〜1996年3月の期間)にリリースされた洋楽アルバムの中から、個人的思い入れがある作品を20枚ピックアップしました。どれも名盤ばかりなので、もし聴いたことがないという作品がありましたら、この機会にお手にしてみてはいかがでしょうか。とは言いながらも大半が名盤中の名盤なので、聴いたことがあるものばかりかもしれませんが。

並びはすべてアルファベット順です。(2015年の新成人編はこちら


Alice in Chains『Alice in Chains』(Amazon

Ben Folds Five『Ben Folds Five』(Amazon

Björk『Post』(Amazon

Blur『The Great Escape』(Amazon

Bon Jovi『These Days』(Amazon

The Chemical Brothers『Exit Planet Dust』(Amazon

Fear Factory『Demanufacture』(Amazon

Foo Fighters『Foo Fighters』(Amazon

The Fugees『The Score』(Amazon

Garbage『Garbage』(Amazon

King Crimson『Thrak』(Amazon

Oasis『(What's the Story) Morning Glory?』(Amazon

Pulp『Different Class』(Amazon

Queen『Made in Heaven』(Amazon

Red Hot Chili Peppers『One Hot Minute』(Amazon

Reef『Replenish』(Amazon

The Smashing Pumpkins『Mellon Collie and the Infinite Sadness』(Amazon

Sepultura『Roots』(Amazon

Teenage Fanclub『Grand Prix』(Amazon

The Wildhearts『P.H.U.Q.』(Amazon


残念ながらセレクトから漏れた作品も多いです。以下ざっと候補を羅列します。

Alanis Morissette『Jagged Little Pill』
Anthrax『Stomp 442』
The Beatles『Anthology 1』
The Boo Radleys『Wake Up!』
Bruce Springsteen『The Ghost of Tom Joad』
The Charlatans『The Charlatans』
D'Angelo『Brown Sugar』
David Bowie『Outside』
In Flames『The Jester Race』
Michael Jackson『HIStory: Past, Present and Future, Book I』
Nine Inch Nails『Further Down the Spiral』
Ozzy Osbourne『Ozzmosis』
Paul Weller『Stanley Road』
The Rentals『Return of the Rentals』
Ron Sexsmith『Ron Sexsmith』
Sonic Youth『Washing Machine』
Supergrass『I Should Coco』
Terence Trent D'Arby『Terence Trent D'Arby's Vibrator*』
Terrorvision『Regular Urban Survivors』
Underworld『Second Toughest in the Infants』
White Zombie『Astro-Creep: 2000』

こうやって振り返ると、1995年から1996年初頭ってブリットポップの最盛期だったんですね。1995年3月にはElasticaやGeneのアルバムも発表されてるし、1996年後半になるとKula Shakerの1stもリリースされますし。やっぱり1995年夏のBlur vs Oasisの直接対決がピークでしたね、いろんな意味で。

あ、Underworldをあえて選外にしたのは、日本盤のリリースが1996年6月だったから。海外では3月発売ですが、その後の「Born Slippy」のヒットなど含めて考えると、このアルバムは1996年から1997年の作品かなと思いまして。来年はマストかな。

メタルの世界はグランジがひと段落したものの、ポストグランジ的サウンドのバンドが増えつつあり、前年からのMotley Crue、Dokkenの失敗など、あまり芳しくない状況でした。そんな中、1994年のKornデビューを機にグルーヴ感のあるヘヴィロックが台頭し始めます。前年デビューのMachine Headもその1つですね。Sepulturaは前作『Chaos A.D.』でのシフトチェンジから、ブラジル音楽のルーツを取り入れた傑作『Roots』で活動のピークを迎えるのも、1996年初頭のお話。Fear Factoryのようなデジタル要素を取り入れたヘヴィバンドも人気を集め始めたのも印象に残ってます。同時期に国内ではTHE MAD CAPSULE MARKETSが『4 PLUGS』をリリースしたのも、海外の動きとリンクしていて興味深いです。

ちなみに日本国内ではこの頃、ブルーハーツの解散(6月)やUP-BEATの解散(8月)、光GENJI(光GENJI SUPER5)の“卒業”(9月)、Winkの活動停止(96年3月)といった出来事がありました。いわゆるTKサウンドがチャートを席巻し、MY LITTLE LOVERやglobeがデビューしたのもこの頃でした。

投稿: 2016 01 10 12:00 午前 [1995年の作品, 1996年の作品, Ben Folds, Bon Jovi, Foo Fighters, Queen, Smashing Pumpkins, Teenage Fanclub, Wildhearts, The, 「20年前」] | 固定リンク

2005/05/13

SMASHING PUMPKINS『GISH』(1991)

ビリー・コーガンが語る:ソロ・アルバム、R・スミスとのコラボ、そしてスマパン再結成の可能性(MTVJAPAN.COM)

 長い記事です。続きはこちらです。6月にリリースされる初のソロアルバムに関するインタビューなんだけど、最後はどうしても「SMASHING PUMPKINS再結成の可能性は‥‥」という話題になっちゃうんだよね。ここでさ、ZWANが短命に終ってなければこんなこと聞かれずに済んだのに‥‥

 ZWANがアルバムをリリースした2003年初頭。春にはもう初来日公演を果たし、既に来日中に「フジロックへの出演が決まった」とか何とか言われてたのに、気づいたら直前にメンバー脱退〜解散ですからね。ほぼ空中分解に近い形で。そして解散に関するコメントの中で「スマパンが恋しい」みたいな無防備な発言までしちゃったもんだから‥‥そりゃみんな「ヲイコラマテ!」ってなるわな。んでその後、スマパン解散の真相といって、まるで全ての理由がジェームズ・イハにあるみたいなこと言い出す始末。嗚呼‥‥

 上のインタビューでも「あの4人」でのスマパン再結成に関して、「4人のスマパンが見られる日は来ない。それはありえないことだ」と答え、「もし仮にスマパンが見られたとすれば、僕らは解散した時点から続けるんだ。非常にプログレッシヴで、アグレッシヴで、理解し難いユニットってことさ」とも答えてる‥‥要するに、ビリー/イハ/ダーシー/ジミーでのスマパン再結成はありえないけど、別の形でのスマパン復活ならありえる。でもそれは過去の焼き直しにならず、現代的なサウンドを持ち合わせたバンドになってるはず、そうじゃなきゃやる意味ないし‥‥と言いたいのか。まぁ‥‥ベースはメリッサを呼び戻したとしても、ギターがなぁ‥‥やっぱりイハじゃないと。イハのいないスマパンなんて考えられないしなぁ‥‥

 そんなスマパンなんだけど、俺デビュー当時のスマパンが超苦手で。苦手というよりも、ストレートに言って嫌いだった。バンドの持つ空気感や雰囲気が苦手で。サウンドを聴くより前に苦手意識を持ってしまっていて、初めて "Siva" だか何かのPVを観た時には、もう嫌悪感すらあって。友人の車の中でこの「GISH」というアルバムを初めて聴かされた時も‥‥全然耳に入ってこなくてね。

 スマパンと真正面から向き合えるようになったのは、3rdのメロンコリーからですよ。あのアルバムがアメリカでは数百万セットを売り上げてるのに、日本では2,000枚も売れてない‥‥みたいな記事を当時の新聞夕刊で読んで(確か執筆してたのは、故・福田一郎氏)。その直後に観た "1979" のPVとそのサウンドに目を耳を奪われてね‥‥その後はもう、ご存知の通り。気づいたら1stも、当時未聴だった2ndも後追いしましたよ。

 この「GISH」というアルバムは、確かにその後の彼等と比べれば地味だし未熟だと思う。如何にも「田舎のインディーバンド」といった印象だし。けど光るモノは既にこの時点から存在してたし、曲だって今聴けば全然悪くない。そう‥‥全ては「シアトル・ムーブメント」であるところのグランジ‥‥ここに括られてしまった時点で、彼等の不幸‥‥終わりのない悲しみがスタートしちゃったのかもしれないね。彼等は他のシアトル勢と比べても、非常にスマートで知的な印象があるのね。同じ田舎モンの集まりのはずなのに、そこには都会モンが持ち得るクールさが最初から備わってる。そう、バカ売れする前から。

 ファーストアルバムとしてみたら、水準高過ぎでしょう。けど、偏屈な方々は「出来過ぎ」とか「優等生過ぎ」といってスルー。みんなもっと派手で暴れられるNIRVANAやPEARL JAM、ALICE IN CHAINS、SOUNDGARDENみたいなバンドを選んだ‥‥勿論、俺もその中のひとりだったんだけどね。

 実はSONIC YOUTHと比較されるべきだったのは、サーストン達と仲が良かったNIRVANAではなくて、このSMASHING PUMPKINSの方だったのかもしれないね。

 でも‥‥その後のブレイクの仕方を思えば‥‥今はこれでよかったのかも‥‥と思えなくもないし。あの屈辱感があったからこそ、そして1枚目で大きな成功を収めなかったからこそ、その後ああいう方向に進んで大ブレイクできたんだろうけどさ。

 ま、とにかく‥‥ビリー・コーガンという男は本当に凄い奴だってことですよ。既に14年前からこういうアルバムを作っていたわけで、それから12年後にはZWANで更にそれを数十歩押し進めたような作品を生み出して、そして今‥‥その更に数歩先を見つめるソロアルバムをリリースしようとしてるんですから。

 でもでも‥‥やっぱりもう一度。もう一度だけでいいから、スマパン観たいよねぇ‥‥



▼SMASHING PUMPKINS「GISH」(amazon

投稿: 2005 05 13 12:00 午前 [1991年の作品, Smashing Pumpkins] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/11/13

とみぃ洋楽100番勝負(87)

●第87回:「Tonight, Tonight」 THE SMASHING PUMPKINS ('95)

 スマパンがずっと苦手で。前のPEARL JAMの場合は単純に「自分的に決定打に欠ける」ってだけで、別に嫌いじゃなかったんだけど。スマパンの場合は‥‥なんだろ‥‥あの世界観が‥‥1stの頃とかね‥‥無理してやってるんじゃないの?くらいに思えて。だから「GISH」って殆どリアルタイムでは通過してないし、2nd「SIAMESE DREAM」にしても一部の "Today" とか "Disarm" といった楽曲を除いて、どうにものめり込めなくて。

 そんな俺がスポッと彼等にハマってしまったのは、この「メロンコリーそして終わりのない悲しみ」というアルバムタイトルと、"Tonight, Tonight" という楽曲のお陰だったのかな。でもね、そこにたどり着くまでには、アルバムリリースから半年以上もの時間を要したんだけど。

 完全に聴かず嫌い‥‥ちゃんと聴いてこなかったんだなぁ、と。いや、それを抜きにしてもこの2枚組アルバムの音楽的成熟度はハンパじゃなかったんですよ。むしろ俺がこれまで感じていた「無理してる感」が皆無で、30曲以上あるもんだからいろんなタイプの曲があって。それこそビリー・コーガンがどういった音楽から影響を受けて来たかが伺えるような要素がそこら中に見え隠れしてるわけ。で、それらが自分とかなりオーバーラップしていた、と。

 "Zero" とかああった世界観を持つ楽曲にもすんなり入っていけたし、"1979" なんて思わず吹き出してしまうタイプの曲もあったり‥‥けど俺は、彼等にそれこそアルバムタイトル通りの「メロンコリー」と「終わりのない悲しみ」を求めてしまってね。"Tonight, Tonight" もそうだし、ディスク2後半の流れとかさ‥‥それは続くアルバム「ADORE」にまで続くんだけど。

 誰も彼もがあの時代、同時代に登場したことで、そして先に逝ってしまったことで、カート・コバーンがそれまで担ってきた役割を背負わされそうになっていた。だからこそ、あのムーブメントが崩壊することで、それぞれが本来持っていたものを曝け出す必要があった。そしてPJにしろスマパンにしろ、そういった時代を担うことを拒否し、いち抜け二抜けしていき、独自の個性を磨いていった。その結果、俺は彼等の本当の姿に出会うことができた。そして今がある、と。

 ビリー・コーガンには本当に頑張って欲しいのよ。ZWANがああいった形で終わってしまったこともあってね‥‥もう一度スマパンをやって欲しいとは思わないけど、これを超えることは可能なんじゃないかな‥‥と信じて疑わないんですけど。絶対にやれると思う、あの男なら。ブリトニーとか気にしてる場合じゃなしに、好き放題やった時の本当の凄さは、このアルバムで実証済みなんだからさ。



▼THE SMASHING PUMPKINS「MELLON COLLIE AND THE INFINITE SADNESS」(amazon

投稿: 2004 11 13 12:00 午前 [1995年の作品, Smashing Pumpkins, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック