smorgas『smorgas choosen from '99-'06』(2006)
smorgasのインディーズ時代からつい最近までの楽曲の中から、ファンお気に入りの楽曲とメンバー自身が気に入っている曲の中から選ばれた20曲。単なるヒットコレクション(ま、彼らの場合はヒットという言葉とは程遠いし、正直そういうのとは関係のない時間軸の中で活動してるような気もするんだけどね)では終わらない、非常に濃いベストアルバムに仕上がってます。えっとね、俺は彼らのこと大好きだったけど、それもあらきさんがいた頃に限定されてさ‥‥要するに彼女の脱退を機に、その後聴かなくなっちゃったんだよね。だから未だに一番好きなアルバムは?と問われると「INTERACTIVA」という2001年にリリースされたメジャー1stアルバムを選んじゃうんだよね。ま、俺がこういったオルタナティヴな日本のバンドを積極的に聴いてたのが、この頃ってことなんだろうね。
今回、こういう形で1枚にまとめられた彼らの歴史を聴いてみると、結局本質は1999年から今現在に至るまで、何にも変わってなかったんだなぁということに気づかされるんだよね。すごくいいバンド。メンバーの脱退/交代といったトラブルが非常に目立つ(気がする)バンドではあるんだけど、MCのふたり(アニイと来門)が戦う姿勢を忘れない限りは、このバンドは大丈夫なのかな‥‥そんな気すらしてくる。勿論、辞めていったSENSHO1500とか河辺真とか、本当に勿体ないと思うし、できることなら辞めてほしくなかったという気持ちもあるんだけど。だけど、そういうトラブルがあったからこそ、このバンドはこういう形で続いたんだろうな、とも思えるわけで。ま、結果論でしかないんだけど‥‥ホントいいバンドだと思います。正直な話、今の彼らがどういうライヴをやるのかは見えてこないんだけど(だからこそ観たい、という気持ちも強い)、まぁ取るに足らない問題なんだろうな‥‥いいライヴやってるに決まってるって。それは十分に伝わってきましたよ、この20曲と付属のDVDを観て。
和製RAGE AGAINST THE MACHINEだとか、日本のBEASTIESだとか、まぁたとえはいろいろあるかと思うし、逆にそれに対して嫌悪感を持つ洋楽ヲタも多いと思う。けど聴かず嫌いするには勿体ない存在だよ。こういうバンドこそ、どうにかして生き残ってほしいし、活動を続けてほしい。クソくだらないバンドが多い中、こんなにカッコいい音を9年にわたって出し続けてるんだからさ。
▼smorgas「smorgas choosen from '99-'06」(amazon:日本盤)