2018年9月19日 (水)

SPIRITUAL BEGGARS『AD ASTRA』(2000)

2000年春にリリースされた、SPIRITUAL BEGGARSの4thアルバム。もともと、CARCASSを脱退したあとにマイケル・アモット(G/ARCH ENEMYBLACK EARTH)が最初に結成したのがこのバンド。当初はトリオ編成でしたが、現在はシングルギター&キーボード(OPETHのペル・ウィベルイ)を含む5人編成で活動を続けています(ARCH ENEMYのベーシスト、シャーリー・ダンジェロも参加)。

この『AD ASTRA』の頃はアモットやペルのほか、現在も在籍するオリジナルメンバーのラドウィッグ・ウィット(Dr)、そしてスパイス(Vo, B/2001年脱退)という4人編成でした。プロデュースは“北欧メタルにこの人あり”なフレドリック・ノルドストローム(ARCH ENEMY、IN FLAMES、HAMMERFALLなど)が担当。フレドリックは「Let The Magic Talk」でシンセサイザーも担当しています。また、「On Dark River」ではマイケル・アモットの実弟、クリストファー・アモットがスライドギターでゲスト参加。普段の彼とはまた異なるプレイがー楽しめます。

こういうサウンドはジャンル的にストーナーロックに括られるのでしょうか……それにしてはメタリックなので、普通にハードロック/ヘヴィメタルでいいような気がしますが。実際、アモットもストーナーロックやろうぜ!と思ってこのバンドを始めたわけではないでしょうし。

それに、ストーナーロックにしてはギター、弾き過ぎですしね。ギターソロの音数、本当に多いですし(笑)。

ストーナーロックというよりは、90年代以降の感覚で70年代の埃っぽいハードロックを表現してみたら、こうなりました……そのほうが近い気がします。当時のBLACK SABBATHDEEP PURPLEよりも“らしい”楽曲なんだけど、それを構築するサウンドや楽器のプレイは完全に現代的。その落差が面白いし、だからこそリリース当時も普通に楽しめたわけですよね。

アモットは自身のルーツをできる限りここで表現しようと、かなりそれっぽいフレージングを聴かせてくれるんだけど、ときどき素が出てしまう(=速弾きをかましてしまう)というお茶目な一面も見せています。まあ、だからこそモダンなんですけど。

あと、スパイクというボーカリストが歌うことで変にサバスっぽくもパープルっぽくもなっていないところも大きいのかな。だって、これをリー・ドリアンが歌ったらCATHEDRALになっちゃいそうだし(苦笑)。アクが強過ぎないというのも大事なんですね。

彼らの作品の中ではこれと、ひとつ前の『MANTRA III』(1998年)をよく聴きました。近作ももちろん聴いてはいますけど、お気に入りとなるとやっぱりこのへんになります。特に本作はひたすら爆音で楽しみたい、2000年代前半の名盤のひとつです。



▼SPIRITUAL BEGGARS『AD ASTRA』
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投稿: 2018 09 19 12:00 午前 [2000年の作品, Arch Enemy, Opeth, Spiritual Beggars] | 固定リンク