2003/09/18

SUPERSNAZZ『INVISIBLE PARTY』(2003)

  SUPERSNAZZの約2年振り、通算5作目(まだ5枚かよ!?)のオリジナル・フルアルバム、「INVISIBLE PARTY」。とにかく文句なしにカッコイイ。ガールズバンドで(とはいいながらも、ギターとドラムは男性だったりするんですが)ここまで世界的に活躍し、そのカッコ良さを損なわずにいるギターロック/パワーポップバンドは多分少年ナイフとSUPERSNAZZくらいじゃないでしょうか。個人的趣味からいうと少年ナイフはちょっと違うんですが、このSUPERSNAZZはもうドンズバのストレートなんですよ。適度にパンキッシュで、ガレージ色が強めで、バブルガム・ポップみたいな甘いメロディがあって、演奏がしっかりしてて‥‥文句なしだよね。つうかこれをカッコイイと言えない人の感性を疑うねマジ。

  たった10曲、30分ちょっとで聴けてしまうアルバムなんですが、気づくと何度もリピートしてるんですよね。ところで今回のアルバム、ちょっとこれまでと違った印象がないですか? 何かね、弾け具合がちょっと後退したような気が‥‥いや、悪いって意味じゃないのね。その分楽曲のクオリティがかなり向上してるし、そして何よりも‥‥全体的に「重心が低い」というか、「腰を据えた」サウンドだな、という気がするんですよ。テンポ的なのもあるのかもしれないけど、もの凄く「歌/曲を聴かせる」姿勢が強く感じられるのね。例えばパンクやガレージバンド的な初期衝動性よりも、もっと熟練したバンドならではの味わいというか。これ、絶対に否定とかじゃないんで間違わないで欲しいんだけど‥‥バンドを10年以上持続させる上で必要な変化を常にポジティブに受け入れ、そして貪欲な姿勢で成長を続けた結果、そういった初期衝動性と引き換えに「音楽的成長」を手に入れたのかな、って。勿論、パンキッシュな曲もガレージ色の強い曲も入っているんですが、それ以上に耳に残るのは淡いメロディを持ったポップナンバーばかり。だからこそ、このアルバムは何度も聴き返したくなるし、口ずさみたくなるんだよ。

  サブタイトルに「ドリーミー・ガレージポップ」なんて名前を付けてみたけど、ホントそんな例えがピッタリはまるアルバムなんだよね。"There He Goes"で勢いよく始まるんだけど、エルヴィス・コステロのガールポップ版と言えなくもない"Shelter"や'80sポップソングみたいな印象のタイトルトラック"Invisible Party"と続き、その後もグラム色を感じる"Mr.Crazy"、アンセムソング的な"R&R Is Here"、パンキッシュな疾走チューン"Bad Letter"、極上のバブルガム・ポップ"Crying Over You"や"Calling You"、ラストを飾る元気のいい"Open Your Eyes"等々‥‥どれを取っても文句なしにカッコイイ。いや、さっきからカッコイイしか口にしてない気がするけど、そう思わせるだけの内容なんですわ。現在のメンバーでは2枚目となるんですが、今回は完全に4人でゼロから作り上げた作品なので気合いも違うでしょうし、何よりも「ただ曲を作って録音してアルバムにしました」だけでは済まされない、本当にパワーポップ/ガレージポップとしては極みを感じさせる1枚に仕上がってます。

  聴き終えた後にこちらのインタビューを読んでみたんですが、成る程納得です。多くのジャパニーズ・ガレージ/パワーポップ系バンドが'80年代に否定的なイメージがあるのに対し、このSUPERSNAZZの新作からはいつも以上に'80年代からの影響が感じられたのは、そういうことだったんですね。とにかく一度聴いてから読んでみてください。あるいはこれ読んで興味を持ったら絶対に聴いてみて。本当にカッコ良すぎるくらいにイカすロックンロールバンドだからさ。



▼SUPERSNAZZ『INVISIBLE PARTY』
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投稿: 2003 09 18 12:00 午前 [2003年の作品, SUPERSNAZZ] | 固定リンク