2016/01/10

祝ご成人(1995年4月〜1996年3月発売の洋楽アルバム20枚)

新成人の皆さん、おめでとうございます。昨年度に初めて実施したこの企画、今回も新成人の皆さんが生まれた年(学年的に1995年4月〜1996年3月の期間)にリリースされた洋楽アルバムの中から、個人的思い入れがある作品を20枚ピックアップしました。どれも名盤ばかりなので、もし聴いたことがないという作品がありましたら、この機会にお手にしてみてはいかがでしょうか。とは言いながらも大半が名盤中の名盤なので、聴いたことがあるものばかりかもしれませんが。

並びはすべてアルファベット順です。(2015年の新成人編はこちら


Alice in Chains『Alice in Chains』(Amazon

Ben Folds Five『Ben Folds Five』(Amazon

Björk『Post』(Amazon

Blur『The Great Escape』(Amazon

Bon Jovi『These Days』(Amazon

The Chemical Brothers『Exit Planet Dust』(Amazon

Fear Factory『Demanufacture』(Amazon

Foo Fighters『Foo Fighters』(Amazon

The Fugees『The Score』(Amazon

Garbage『Garbage』(Amazon

King Crimson『Thrak』(Amazon

Oasis『(What's the Story) Morning Glory?』(Amazon

Pulp『Different Class』(Amazon

Queen『Made in Heaven』(Amazon

Red Hot Chili Peppers『One Hot Minute』(Amazon

Reef『Replenish』(Amazon

The Smashing Pumpkins『Mellon Collie and the Infinite Sadness』(Amazon

Sepultura『Roots』(Amazon

Teenage Fanclub『Grand Prix』(Amazon

The Wildhearts『P.H.U.Q.』(Amazon


残念ながらセレクトから漏れた作品も多いです。以下ざっと候補を羅列します。

Alanis Morissette『Jagged Little Pill』
Anthrax『Stomp 442』
The Beatles『Anthology 1』
The Boo Radleys『Wake Up!』
Bruce Springsteen『The Ghost of Tom Joad』
The Charlatans『The Charlatans』
D'Angelo『Brown Sugar』
David Bowie『Outside』
In Flames『The Jester Race』
Michael Jackson『HIStory: Past, Present and Future, Book I』
Nine Inch Nails『Further Down the Spiral』
Ozzy Osbourne『Ozzmosis』
Paul Weller『Stanley Road』
The Rentals『Return of the Rentals』
Ron Sexsmith『Ron Sexsmith』
Sonic Youth『Washing Machine』
Supergrass『I Should Coco』
Terence Trent D'Arby『Terence Trent D'Arby's Vibrator*』
Terrorvision『Regular Urban Survivors』
Underworld『Second Toughest in the Infants』
White Zombie『Astro-Creep: 2000』

こうやって振り返ると、1995年から1996年初頭ってブリットポップの最盛期だったんですね。1995年3月にはElasticaやGeneのアルバムも発表されてるし、1996年後半になるとKula Shakerの1stもリリースされますし。やっぱり1995年夏のBlur vs Oasisの直接対決がピークでしたね、いろんな意味で。

あ、Underworldをあえて選外にしたのは、日本盤のリリースが1996年6月だったから。海外では3月発売ですが、その後の「Born Slippy」のヒットなど含めて考えると、このアルバムは1996年から1997年の作品かなと思いまして。来年はマストかな。

メタルの世界はグランジがひと段落したものの、ポストグランジ的サウンドのバンドが増えつつあり、前年からのMotley Crue、Dokkenの失敗など、あまり芳しくない状況でした。そんな中、1994年のKornデビューを機にグルーヴ感のあるヘヴィロックが台頭し始めます。前年デビューのMachine Headもその1つですね。Sepulturaは前作『Chaos A.D.』でのシフトチェンジから、ブラジル音楽のルーツを取り入れた傑作『Roots』で活動のピークを迎えるのも、1996年初頭のお話。Fear Factoryのようなデジタル要素を取り入れたヘヴィバンドも人気を集め始めたのも印象に残ってます。同時期に国内ではTHE MAD CAPSULE MARKETSが『4 PLUGS』をリリースしたのも、海外の動きとリンクしていて興味深いです。

ちなみに日本国内ではこの頃、ブルーハーツの解散(6月)やUP-BEATの解散(8月)、光GENJI(光GENJI SUPER5)の“卒業”(9月)、Winkの活動停止(96年3月)といった出来事がありました。いわゆるTKサウンドがチャートを席巻し、MY LITTLE LOVERやglobeがデビューしたのもこの頃でした。

投稿: 2016 01 10 12:00 午前 [1995年の作品, 1996年の作品, Ben Folds, Bon Jovi, Foo Fighters, Queen, Smashing Pumpkins, Teenage Fanclub, Wildhearts, The, 「20年前」] | 固定リンク

2005/03/01

「HOWDY!」から4年半ですか!

TEENAGE FANCLUB、新作「MAN-MADE」5/2リリース決定(公式ページ)

 前回のベスト盤でひとまず「SONY」との契約は終了した感じ。まぁ元々が「CREATION」閉鎖→「SONY」移籍でしたしね。仕方ないのか。

 んで新作。自身のレーベルからのリリースってことで、現在日本盤については一切未定。ちなみにプロデューサーはジョン・マッケンタイア(TORTOISE)らしいですね(ひとつ前の記事参照)。近作がどこか「内に隠っていく」イメージが強かったので、ここで更に潜ってしまいそうな予感‥‥傑作であることを、ただ祈るばかり。

 それまではこのベスト盤聴いておさらいしておきますか‥‥



▼TEENAGE FANCLUB「FOUR THOUSAND SEVEN HUNDRED AND SIXTY-SIX SECONDS : A SHORT CUT TO TEENAGE FANCLUB」(amazon



 さて‥‥TFCというと幾多のオリジナルアルバムをリリースしてますが、まぁ最初に聴くなら上のベスト盤が手っ取り早いでしょう。シングル曲・代表曲はほぼ網羅してるし(但し「CREATION」移籍後の「BANDWAGONESQUE」がメインね)。まだ聴いたことがないって人なら、最初はこれでオッケーでしょう。

 んで、次に何を聴くか‥‥個人的に一番オススメしたいのが‥‥というか、俺が一番大好きなアルバムが、この「GRAND PRIX」という通算4枚目のアルバムなんだよね。所謂「ディストーションの嵐の中に、甘ったるいメロディ」という初期の要素はここでかなり後退して、純粋に『楽曲重視』路線が強まってくんだよね。勿論それまでも十分に楽曲重視だったけど、このアルバムで各ソングライター(特にノーマン辺り)の色がかなり濃くなってきて、それぞれが得意とする方向性を極めようとし始めてるんだよね。それが三者共バランス良く作用してるのが、このアルバムかなぁと。まだノーマンのギターからも十分にヘヴィな要素を感じることができるし。

 何だろうなぁ‥‥どう表現すればいいかな。そうだなぁ‥‥邦楽ファンに判りやすく説明すると、今の曽我部恵一みたいな感じかなぁ? そんな充実度を感じることが出来る1枚じゃないかと思います。とにかく曲良し、メロディ良し、ハーモニー良し。貶すところ無し。ホント完璧な、ギターポップ/ハワーポップ・アルバムの最高峰だと思います。



▼TEENAGE FANCLUB「GRAND PRIX」(amazon

投稿: 2005 03 01 12:49 午前 [Teenage Fanclub] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/10/31

とみぃ洋楽100番勝負(74)

●第74回:「The Concept」 TEENAGE FANCLUB ('91)

 世の中が「第二のNIRVANAを」を探し始めた頃、イギリスでは未だに「第二のSTONE ROSES」を探してたんだよね。けど、当時の俺には正直どっともいらなかった。RIDEもいたし、JESUS JONESもいたし、そしてMANIC STREET PREACHERSもいたし。それで十分じゃない?と本気で思ってた。だから「ポストSTONE ROSES」としての「SCREAMADELICA」も通らなかったし(クラブシーンから接近してったのね、このアルバムには)。

 そんな中、一部で盛り上がってたインディーポップ・シーンというか、ガレージポップ・シーンというか。NIRVANAのメロウな色にやられ、尚かつノイジーなギターロックを求める輩が次のターゲットにしたのが、このTEENAGE FANCLUBだった‥‥のかどうかは知らないけど、少なくとも俺の周りではそういう盛り上がり方をしててさ。

 NIRVANAと同じ「Geffen Records」からメジャーデビューしたTFCの、やはりNIRVANAと同じく通算2作目(共にインディーから1作目をリリース)であるこの「BANDWAGONESQUE」。友人に借りて聴いたら、一発でやられて。もう1曲目 "The Concept" ド頭のフィードバックで。勿論あの甘美なメロディや曲構成、ラウドなギター、全部が全部愛おしかったんだけどさ。

 今思えば、これがポストNIRVANAになんてなり得るわけないし、それこそ比較することがバカバカしくもあるんだけど、それくらいメディアは「第二の〜」探しに躍起になってたんだよね。NIRVANA騒動はそんなところにまで飛び火してたんですよ、ええ。

 初めてTFCを観たのは、2000年夏の「SUMMER SONIC」で。この日のアンコールがこの "The Concept" で。それまで腕組んで2階席に座って観てた俺が、曲が始まった瞬間立ち上がって‥‥気づいたら涙流してたんだから。いや、それはちょっと誇張し過ぎかな? それくらい感動したってことですよ。

 そろそろ新作作ってるのかな? 前回の来日の時は他のライヴと被って見逃したけど‥‥今度こそ、また "The Concept" で号泣したいなぁ(勿論他の曲でもな)。



▼TEENAGE FANCLUB「BANDWAGONESQUE」(amazon

投稿: 2004 10 31 12:00 午前 [1991年の作品, Teenage Fanclub, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/12/17

TEENAGE FANCLUB『BANDWAGONESQUE』(1991)

スコットランドはグラスゴー出身のギターポップ/パワーポップバンド、TEENAGE FANCLUB(以下TFCと略)の記念すべきファーストアルバム。TFCといえば「CREATION RECORDS」出身というイメージがあるけど、このアルバムの頃はまだアラン・マッギーとは出会っておらず、「PAPERHOUSE」という会社からのリリースとなっています。レコーディング時のメンバーはノーマン・ブレイク(Gt & Vo)、レイモンド・マッギンレイ(Gt & Vo)、ジェラルド・ラヴ(Ba & Vo)、フランシス・マクドナルド(Dr)。レコーディング終了後にフランシスが脱退、その後の数作に参加することとなるブレンダン・オハレが加入することになります。

TFCといえばその独特な「ヘロヘロ」具合、それに相反するディストーションギター、そして甘いメロディとハーモニー。ディストーション度はその後どんどん減退していくわけだけど、ヘロヘロ具合は全作品を通して一貫されていて、特にこのアルバムでの彼らは以後の作品と比べてもひと味も二味も違う。インディーズからのリリース、そしてファーストアルバムという事もあってか、若々しく且つ攻撃的だ。攻撃的とはいっても、まぁそこはTFC。爆裂ディストーションの隙間からヘロヘロ声&美メロが聞こえてくるという具合。勿論、そこが最大の魅力なんだけど。1曲目から"Heavy Metal"なんていうその筋の人達が勘違いしそうなタイトルのインストナンバーから始まり、そのままデビューシングル"Everything Flows"、続くタイトルトラック"Catholic Education"、ちょっとグラムロック入ってる?な"Too Involved"への流れは絶妙。その後に続くミディアムテンポの"Don't Need A Drum"のダラダラ感も捨てがたい。そう、この「ロック→マッチョでスマートでイカしてる音楽」というイメージを完全に覆す、ある種皮肉ったようなサウンドとスタイルが最高なのですよ、ここでは。勿論、そこには楽曲の完成度が高いから成せる技というのが大前提なわけですが。

このアルバムでは特にインスト曲が印象に残りますね(そういえば後に限定インストアルバム「THE KING」が発表されている事からも、初期のTFCにとっては「インスト曲」というのはひとつの武器、重要な要素のひとつだったように思いますが如何でしょうか?)。聴くとカッチリしたというよりも、非常にジャム度が高いように感じます。その後リリースされる作品群と比べても、ここまでラフで即興的な楽曲はここでしか聴けないのでは? 特に圧巻なのは中盤に登場する"Heavy Metal II"でしょう。7分近くもあるこのインスト曲、完全に計算というものを度外視していて、同じインストものでも次作に収録される "Is This Music?" と比べてみるとその違いに気付くはず。勿論、歌の入った曲もインスト曲と同じくらいの密度のギターサウンドを聴くことが出来、文句なしにカッコイイ。

当時、イギリスではRIDE、MY BLOODY VALENTINE等をはじめとする轟音シューゲイザーバンド達で溢れかえり、一方ではSTONE ROSESやHAPPY MONDAYS等のマッドチェスター~レイヴというダンスムーブメントが起こりつつある時期でした。その中でTFCの存在は、そういったバンド達と比べると少々異様だったのではないでしょうか。ギターは歪んでいてもシューゲイザー以上に隙間のあるサウンドだし、ダンスビートを導入しているわけでもなく(=踊る/踊らせる要素を重用視してるようにも思えず)、テクノロジーとは無縁な存在(=あくまで「ギターロック/ポップ」に拘っている節がある)。当時もギターポップ・ムーブメントは存在したけど、THE SMITHS以降は衰退傾向にあり、今のように市民権を得たものではなかったように記憶してます。このアルバムはインディーレーベルからのリリースということもあり、彼らは新たなムーブメントを作り出す事は出来ず、結果としては「マニアが知る、隠れたオススメバンド」程度で終わったような期がします。勿論、そういったマニアがいたからこそ、現在の彼等があるわけで、そしてこのアルバムのその後「名盤」として称えられるようになるわけですが。

光るものは既にあるものの、それ以降の作品群と比べれば明らかにレベルが違いすぎる。勿論、そこがいいって人が多いのも確か。そしてその後と比べれば明らかに方向性も違っている。だからこそ、このアルバムは未だに「初期の名盤」として紹介されることが多いのかもしれませんね。完成度こそ低いですが、その後のTFCからは感じられない要素が沢山詰まった、非常にやる気を感じさせない「カッコイイ」アルバムです(最高の誉め言葉ですよ、これ!)。



▼TEENAGE FANCLUB『BANDWAGONESQUE』
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投稿: 2003 12 17 05:07 午後 [1991年の作品, Teenage Fanclub] | 固定リンク

2003/05/11

TEENAGE FANCLUB『A CATHOLIC EDUCATION』(1990)

スコットランドはグラスゴー出身のギターポップ/パワーポップバンド、TEENAGE FANCLUB(以下TFCと略)の記念すべきファーストアルバム。TFCといえば「CREATION RECORDS」出身というイメージがあるけど、このアルバムの頃はまだアラン・マッギーとは出会っておらず、「PAPERHOUSE」という会社からのリリースとなっています。レコーディング時のメンバーはノーマン・ブレイク(Gt & Vo)、レイモンド・マッギンレイ(Gt & Vo)、ジェラルド・ラヴ(Ba & Vo)、フランシス・マクドナルド(Dr)。レコーディング終了後にフランシスが脱退、その後の数作に参加することとなるブレンダン・オハレが加入することになります。

TFCといえばその独特な「ヘロヘロ」具合、それに相反するディストーションギター、そして甘いメロディとハーモニー。ディストーション度はその後どんどん減退していくわけだけど、ヘロヘロ具合は全作品を通して一貫されていて、特にこのアルバムでの彼らは以後の作品と比べてもひと味も二味も違う。インディーズからのリリース、そしてファーストアルバムという事もあってか、若々しく且つ攻撃的だ。攻撃的とはいっても、まぁそこはTFC。爆裂ディストーションの隙間からヘロヘロ声&美メロが聞こえてくるという具合。勿論、そこが最大の魅力なんだけど。1曲目から"Heavy Metal"なんていうその筋の人達が勘違いしそうなタイトルのインストナンバーから始まり、そのままデビューシングル"Everything Flows"、続くタイトルトラック"Catholic Education"、ちょっとグラムロック入ってる?な"Too Involved"への流れは絶妙。その後に続くミディアムテンポの"Don't Need A Drum"のダラダラ感も捨てがたい。そう、この「ロック→マッチョでスマートでイカしてる音楽」というイメージを完全に覆す、ある種皮肉ったようなサウンドとスタイルが最高なのですよ、ここでは。勿論、そこには楽曲の完成度が高いから成せる技というのが大前提なわけですが。

このアルバムでは特にインスト曲が印象に残りますね(そういえば後に限定インストアルバム「THE KING」が発表されている事からも、初期のTFCにとっては「インスト曲」というのはひとつの武器、重要な要素のひとつだったように思いますが如何でしょうか?)。聴くとカッチリしたというよりも、非常にジャム度が高いように感じます。その後リリースされる作品群と比べても、ここまでラフで即興的な楽曲はここでしか聴けないのでは? 特に圧巻なのは中盤に登場する"Heavy Metal II"でしょう。7分近くもあるこのインスト曲、完全に計算というものを度外視していて、同じインストものでも次作に収録される "Is This Music?" と比べてみるとその違いに気付くはず。勿論、歌の入った曲もインスト曲と同じくらいの密度のギターサウンドを聴くことが出来、文句なしにカッコイイ。

当時、イギリスではRIDE、MY BLOODY VALENTINE等をはじめとする轟音シューゲイザーバンド達で溢れかえり、一方ではSTONE ROSESやHAPPY MONDAYS等のマッドチェスター~レイヴというダンスムーブメントが起こりつつある時期でした。その中でTFCの存在は、そういったバンド達と比べると少々異様だったのではないでしょうか。ギターは歪んでいてもシューゲイザー以上に隙間のあるサウンドだし、ダンスビートを導入しているわけでもなく(=踊る/踊らせる要素を重用視してるようにも思えず)、テクノロジーとは無縁な存在(=あくまで「ギターロック/ポップ」に拘っている節がある)。当時もギターポップ・ムーブメントは存在したけど、THE SMITHS以降は衰退傾向にあり、今のように市民権を得たものではなかったように記憶してます。このアルバムはインディーレーベルからのリリースということもあり、彼らは新たなムーブメントを作り出す事は出来ず、結果としては「マニアが知る、隠れたオススメバンド」程度で終わったような期がします。勿論、そういったマニアがいたからこそ、現在の彼等があるわけで、そしてこのアルバムのその後「名盤」として称えられるようになるわけですが。

光るものは既にあるものの、それ以降の作品群と比べれば明らかにレベルが違いすぎる。勿論、そこがいいって人が多いのも確か。そしてその後と比べれば明らかに方向性も違っている。だからこそ、このアルバムは未だに「初期の名盤」として紹介されることが多いのかもしれませんね。完成度こそ低いですが、その後のTFCからは感じられない要素が沢山詰まった、非常にやる気を感じさせない「カッコイイ」アルバムです(最高の誉め言葉ですよ、これ!)。



▼TEENAGE FANCLUB『A CATHOLIC EDUCATION』
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投稿: 2003 05 11 05:05 午後 [1990年の作品, Teenage Fanclub] | 固定リンク

2001/01/31

TEENAGE FANCLUB@渋谷ON AIR EAST(2001年1月29日)

  というわけで、前日の最高なライヴに引き続き、この日も同じオンエアに足を運んだわけだ。今日は整理番号も50番台という事もあり、更に前まで行けるのではという期待に胸を弾ませ会場へ向かった。開場時間ギリギリに到着したものの、少々入場が遅れた事もあって余裕を持って入場出来た。
  今日は昨日とは反対側‥‥ステージ向かって中央より右寄りを陣取った。ジェリーとノーマンの中間辺りというわけだ。贅沢だ、贅沢すぎる。最前列とまではいかなかったものの、限りなくそれに近いポジションをゲット。今日もレディヘ「KID A」でまったりしながら開演を待つ。

  本日はスタートが15分程遅れてスタート。メンバーは昨日の成功に気を良くしたのか、かなりリラックスしているように見えた。ノーマンだけでなく、フランシスやジェリーの顔からも笑みがこぼれる。そんなホンワカした空気をぶち破るようにスタートしたのは、名曲"Star Sign"だった‥‥! いや~本当に驚いた。あっけにとられたよ。そのまま昨日もプレイされた"The Cabbage"へと続き、怒濤の名曲2連発で観客の心を鷲掴み。俺もトルちゃんもこの2曲だけで昇天♪

  基本的セットは前日同様、最新作を中心としたセットリストなのだけど、この日はちょっと違うように感じた。だって、ノーマン曰く「過去何年も演奏してない曲をやるよ」という発言を2度までも耳にしたのだから‥‥その2曲とは"God Knows It's True"と、アンコール1曲目に登場した"Hang On"だ。更に新曲群も昨日はプレイされなかった"Dumb Dumb Dumb"や"Happiness"、そして"Cul De Sac"が登場。2日続けて観ても全く飽きさせない内容になっていた。こう言っちゃ語弊があるかもしれないけど、何か解散ツアーじゃねぇんだから‥‥って錯覚するくらいに、かゆい所に手が届く選曲だったように思った。

  2日間に共通していたのは、サマソニの時と違ってバンドと観客との密なコミュニケーションが取れていた点。これは今回の会場の作りのせいもあるだろう。ステージと最前列の客との間が狭かったので、ちょっとしたやりとりで会場内が和やかな空気で包まれる事が多かった。特にノーマンの茶目っ気いっぱいのトークや日本語(笑)にはちょっと驚かされたな。こんな人だったっけ?って。嬉しい誤算ではあったが。

  そうそう、この日も前の日もあったんだけど、同じ観客(同じ男性)による、メンバーへの呼びかけ?というか話しかけるの。初日は面白くて笑ってたけど、さすがに2日続けてやられると、後半うざく感じた。曲と曲との隙間の、ほんの一瞬の「静寂」をぶち壊すように‥‥クドというか、空気が読めないというか。場を盛り上げようとしてるのか、単なる目立ちたがり屋なのか‥‥まぁ笑って過ごしたけどね。

  中盤、俺が前作で最も好きな"Speed Of Light"も聴けたし、大阪ではやってた"Radio"も登場。続けて"Metal Baby "までもやってくれた。本当にベスト盤みたいなセットリストだわ。
  本編最後は名作「GRAND PRIX」からの"About You"~"Sparky's Dream"という素晴らしい流れで閉められた。本当、前日同様顔の筋肉緩みっぱなし。また今日も汚い笑顔してるんだろうな‥‥(爆)

  アンコールは先にも書いたようにライクT-REXな(笑)"Hang On"から"Verisimilitude"へと続いた。そして観客から「"Straight & Narrow"!」ってリクエストが挙がった。俺も聴きたいぞ、ノーマン!(笑)いろいろリクエストをコールする観客。けどノーマンは首をひねったりしてる。そこへ「"Neil Jung"!」って声が。しめた!っと言わんばかりの笑顔で「OK!」とリクエストに応える。って実は最初から決まってたんだろうな(笑)。けど嬉しい。最後の最後で、一番好きな、一番聴きたかった曲をやってくれたんだから。実は俺が観てたポジションからちょっとだけ、セットリストが見えたんだけど、さすがに"Neil Jung"までは見えなかった。最後の"Cul De Sac"は見えたんだけど‥‥それにしても"Neil Jung"! 気が付いたら歌詞見ないで唄えるようになってるし、俺。本当に本当に、これでもかってくらいの満面の笑みで彼らの演奏に応えた。先々週観たHELLACOPTERSとは正反対の、とてもピースフルなバンド。しいて言えば、今年最初に観たCYBERNAUTSと共通する空気を持ったバンドだ。って両方ともイギリスだしね。

  前日は"The Concept"~"Satan"という怒濤のカオス状態で終わったけど、今日は"Cul De Sac"でしんみりと終わった。ノーマンはコーラスにギターにリズムボックス?にと大忙し。コーラスしながらそれを一度にこなすんだから‥‥他の人間に任せればいいのに‥‥単に目立ちたがり屋なのね、彼も(笑)。
  それにしてもこのバンド、役割分担が多いね。ジェリーはベースと歌だけなんだけど、ノーマンは歌にギター(エレキとアコギ、しかも曲によってカポを使い分けるし)、オルガンに鉄琴、リズムボックスを操っていたし、フランシスもエレキ&アコースティックギター、オルガンとボンゴ(!)まで披露。改めて脱帽ですわ。ま、それだけ最近の曲は使う楽器が増え、楽曲の幅が広がってるんだろうけど。途中で間違えたりってのもご愛敬って事で(笑)。

  というわけで、今日も前日同様90分程度のショウだった。腹八分目ではなく、満腹だよ。これだけやられたら、文句言える!? そりゃ俺は2日間両方観れたからこう言えるのかもしれないけど、例えどっちか1日だけだったとしても(いや、その翌日の追加公演@クアトロしか観れなかったとしても)、俺は満足してたような気がする。結果的には本当に聴きたかった楽曲を全部聴けたので、万々歳なんだけどね、俺的には。

  最近のパワーポップ系バンドのライヴでは、お客も元気いいね。さすがに今回はダイブする人いなかったけど、それでもここまで押されて揉まれて白熱したら‥‥ねぇ? 肋にも隣の人間の肘がぶつかるわな?(爆)痛いっちゅうの。んなことはどうでもいいんだよ。愛だよ、愛。Love & Peaceね♪ そんな至福の2日間だった。夏に引き続き、本当にありがとう、TFC!!!


[SETLIST]
01. Star Sign
02. The Cabbage
03. Your Love Is The Place Where I Come From
04. The Town And The City
05. Dumb Dumb Dumb
06. Ain't That Enough
07. Happiness
08. Mellow Doubt
09. God Knows It's True
10. Speed Of Light
11. My Uptight Life
12. I Need Direction
13. Start Again
14. Radio
15. Metal Baby
16. About You
17. Sparky's Dream
 [Encore]
18. Hang On
19. Verisimilitude
20. Neil Jung
21. Cul De Sac



▼TEENAGE FANCLUB『HOWDY!』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2001 01 31 12:00 午前 [2001年のライブ, Teenage Fanclub] | 固定リンク

2001/01/30

TEENAGE FANCLUB@渋谷ON AIR EAST(2001年1月28日)

  ひとつのアーティストの1回の来日(又は1回のツアー)に対して複数公演足を運ぶのは、もうどれくらい振りだろう。帰省してからはまずない。BON JOVIは'96年の横浜スタジアム3日間、ミスチルは'96~7年のツアーで4~5回は行ってるし(シークレットを含めればもっとか)、WiLDHEARTSは'97年秋の3回。そうか、それが最後だ。そう考えると、これは凄い快挙なのかもしれない。しかも、何故にTFCで!?という疑問も生じる(笑)。いや、これはもう昨夏のサマーソニックでの初ライヴ体験の影響が大きい。丁度その前後から俺自身がパワーポップに対してかなり好意的に興味を持ち始めた事もある。そして何よりも、某トル氏(笑)の影響が最も大きい。今回も東京公演2公演に一緒に行く事となった。

  オンエアも気付けば4年振り?くらいの気がする‥‥しかし男ふたりであのラブホ街をぶらつくのも、何だかなぁ(苦笑)。今日は日曜という事もあって、17時開場、18時開演という普段よりも1時間早いスタート。既にソールドアウトという事もあって、客足も好調なようだ。前日、関東地方を大雪が襲ったせいで、まだ会場周辺にも雪がちらほら残っている。そんな中を入場20分前から既にTシャツ1枚で待つ30男ふたり(爆)。人間何事も気合いです、ハイ。

  グッズを先に購入し、入場。320番台という、まずまずのポジション。入場して、ステージ向かって真ん中よりもちょっと左寄りを陣取る(アンプや置いてある楽器等から、どうやら真ん中がノーマンで、左がレイモンド、右にジェリーという事になるようだ)。前には4~5列程度の人の壁が出来ているが、女性ばかりだ。まぁライヴが始まれば後ろから押されるので、1列目も5列目も関係なくなる。バックに流れるRADIOHEAD「KID A」に耳もくれずにふたりして雑談。既に大阪、名古屋で公演を終えているわけだが、毎日曲順が違ったり、曲を入れ替えたりしている事から、今日は何からスタートするんだろう?とか、○×△はやるかな?なんていう他愛もない話に花が咲く。

  ほぼ定時で開場が暗転。その途端に後ろから前方に向かって圧迫される。サマソニでは2階から傍目で観ていたこの光景を実際に体験するとは、あの時点では思ってもみなかった。メンバーが続々現れる。ステージにはメンバーの3人の他に、サポートメンバーが2人。ドラムはサマソニと同じ、ファーストにも参加していたフランシス、キーボードは前回と違う人だった(見た目のキャラがかなり際だったお方だった。クリスと呼ばれていたようだが)。見るからに如何にも気難しそうな、典型的な英国人に見えたレイモンドやジェリーに対して、ノーマンの『如何にもフロントマン的な』満面の笑顔が衝撃的なインパクトを俺に与えた。あれっ、こいつらってこんなバンドだったっけ? まずは1発、名作「GRAND PRIX」のトップ"About You"から。会場の客の湧くの何のって! 1曲目から既に大合唱の嵐。そして押すわ跳ねるわ大暴れ。こっちが動きたくなくても、そういう人達に挟まれてるんで、勝手に体が浮き上がる(笑)。冗談はさておき‥‥これが本当に気持ちいいんだわ。ただ耳に優しいだけじゃなくて、ロックが持つ躍動感もちゃんと感じさせる。アルバムの音だけだと「ヘロヘロでヤワな奴ら」ってイメージだけど(特にここ数作の音からは更にそういうイメージを増長させるものがあった)、初期のあの爆裂サウンドを思い浮かべれば、これも何となく想像出来なくはないんだな。とにかくコーラスはバシバシ決まるし、ノーマンはニコニコ笑顔を絶やさないし。ドラムのフランシスは、リンゴ・スターみたいに首を左右に振りつつ、唄いながら(そしてコーラスにも参加しつつ)気持ちいいリズムを聴かせてくれる。レイモンドは‥‥彼ってこんなにリードギタリスト的資質があったの?と驚かされる。ジェリーは‥‥この人、本当に控えめなのね? 自分の歌のパートがない曲ではステージ袖の、本当の端っこにまで引っ込んでベース弾いてるし(笑)。そしてそんなレイモンドやジェリーに気配りを忘れないノーマンが特に印象的だった。夏観たときはそこまで確認出来なかったから、印象がガラッと変わったよ。見違えた。やっぱ今回はツアーに次ぐツアーの後って事で、脂が乗り切ってるのも大きいのだろう。

  選曲的には、やはり大阪・名古屋とも違ったものだった。基本となるのは最新作「HOWDY!」と、ファンの間で最も人気の高い「GRAND PRIX」からの曲。そこに前作や初期の名曲群(!)を散りばめる形で、かなりバランスが取れてたんじゃないかと思う。最初の山場は5曲目"Metal Baby"で訪れた。ビックリした。だってやると思ってなかったし! 個人的に最も思い入れの強いアルバム「BANDWAGONESQUE」からの曲はどれも好きだ。だって、俺がこのバンドを知る切っ掛けとなった1枚なのだから。この曲での客の狂乱振りも半端じゃなかった。思わずトルちゃんとふたりして顔見合わせたもん♪ 互いに笑顔でやんの(笑)。   そこから「GRAND PRIX」収録の2曲("Don't Look Back"、"Verisimilitude")へと繋ぎ、再びニューアルバムの曲に戻った後、2度目のピークが‥‥な、なんと! サードアルバム「THIRTEEN」収録の"The Cabbage"どわぁ~~(爆死)大阪・名古屋でやってたのは知ってたけど、実際に目の当たりにすると、やっぱ悶絶モンである。今日会った時点でトルちゃん「一番好きなこれが聴ければ‥‥」と言っていただけに、彼のその反応は半端じゃなかった(はずだ。俺も半狂乱で暴れてたので/笑)。サマソニでは初期の曲は"Everything Flows"と"The Concept"の2曲のみだった事でちょっとガッカリしたのも確かだが、今日はもうガッカリするどころかイキッぱなしだよ!

  その後新旧の名曲を挟みつつ(そしてノーマンの鉄琴プレイも披露)、最近ではアンコール前のラストに演奏される事が多かった"Sparky's Dream"が登場して驚く。あれっ、もう終わっちゃうの?と思いきや、この後まだ3曲もやってた。ここが第3のピークかな? 曲と曲の間でふと我に返ったのだけど、何か俺、ノーマンのその笑顔同様、曲が始まった瞬間に頬の筋肉が緩んで自然と笑顔になってしまってるんだわ。それもきっと、かなり汚い笑顔(爆)だったに違いない。いや間違いない。こんなに甘いメロディを連発された日にゃ、もう好きにしてっ!って気にもなるわな、普通。とにかくライヴの間中、頬の肉垂れまくり、汚い笑顔のままだった。

  本編の最後に演奏されたのは、サマソニでは1曲目に披露されたデビューシングル"Everything Flows"だった。この曲、スタジオテイクはやたらとダラダラした印象を受けるのだけど(曲が単調な割に、後半のギターソロが長いので余計にそう感じる)、ライヴだとそのギターソロも前半をレイモンドが、後半をノーマンがという感じで上手い具合に分担してたので、見た目的にも飽きさせなかった。何よりも、ライヴでは比較的歪みまくった音を使っていた点もかなりポイントが高いのではないだろうか。メロが耳に馴染みやすい反面、バックの音(特にノーマンのギター)がロックしていた点が非常に興味深かった。

  アンコールには大阪1曲目だった"Near You"や前作から"Can't Feel My Soul"、カヴァー曲"He'd Be A Diamond"を披露。ここで終わるのかと思いきや、即興に近い形で演奏されたのが、BIG STARのカヴァー"September Gurls"。偶然というか、たまたまこの日トルちゃんに貰ったパワポMDにこの曲、入ってたんだよね! でも、何か誰も曲をちゃんと覚えてなかった感じで、最後もバラバラになってた(笑)。まっ、ここがこのバンドの良い所であって、悪い所でもあるんだけどね♪ 昔の俺なら嫌ってただろうけど、今なら余裕ぶっこいて観てられますわ、ハイ。

  ここで終わってしまうのもどうかと思ったのか、最後にもう1曲やってくれた。そう、サマソニでも最後に演奏された"The Concept"! やっぱり何時聴いても気持ちいい曲だ‥‥お客も最後の力を振り絞って大合唱&大暴れ。最後はピースフルに終わるのか、と思わせておいて‥‥最後のサイケなパートに移る瞬間に、フランシスの速いカウントが‥‥なな何と、後半を見事にカットして、メドレー形式で暴走爆裂インストナンバー"Satan"になだれ込む! そりゃ暴れるさ!って感じで飛び跳ね踊る。そして怒濤の演奏は唐突に終わる。そこもアルバム通り(笑)。そして彼らは笑顔でステージを後にしたのだった。

  時間にして90分程度のステージだったが、曲数的には20曲以上もあり、尚かつ「新曲+みんなが聴きたいと望む曲」のバランスが見事に取れていたように感じた。新作のツアーなので新曲が多めになるのは当たり前だが、この日は新作から6曲と、かなり多めに演奏されている。つまりそれ以外の16曲が過去の代表的ナンバーという計算になる。考えようによっては、凄い贅沢な内容だよな。これ1日だけでも十分に満足してたのに、あと1日あるんだから‥‥明日は何をやってくれるのかね?って期待で胸膨らませてたよ、俺。

  個人的に聴きたかった曲でこの日演奏されなかったのは、"Star Sign"、"Radio"、"Hang On"、そして"Neil Jung"といったところだろうか。まぁやってくれそうな曲もあるけど、とても望めそうもない曲も‥‥ところが‥‥(1/29レポートに続く)


[SETLIST]
01. About You
02. Start Again
03. The Town And The City
04. I Can't Find My Way Home
05. Metal Baby
06. Don't Look Back
07. Verisimilitude
08. I Need Direction
09. Accidental Life
10. The Cabbage
11. Ain't That Enough
12. Mellow Doubt
13. Your Love Is The Place Where I Com From
14. Sparky's Dream
15. The Sun Shines From You
16. Take The Long Way Round
17. Everything Flows
 [Encore]
18. Near You
19. Can't Feel My Soul
20. He'd Be A Diamond
21. September Gurls
22. The Concept ~ Satan



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投稿: 2001 01 30 12:00 午前 [2001年のライブ, Teenage Fanclub] | 固定リンク