2017/01/30

TESTAMENT『BROTHERHOOD OF THE SNAKE』(2016)

BIG4(METALLICA、SLAYER、ANTHRAX、MEGADETH)以降に登場したスラッシュメタルバンドの中では(メンバーチェンジこそあれど)解散することなく息の長い活動を続けるTESTAMENT(事実上の解散状態もあるにはあったんだけど)。そんな彼らが2012年の10thアルバム『DARK ROOTS OF EARTH』から約4年ぶりに発表したのが本作『BROTHERHOOD OF THE SNAKE』です。

前作はジーン・ホグラン(Dr)を新メンバーに迎え、スラッシーな楽曲もありつつ全体的にはヘヴィでダークなミドルナンンバーが軸といった内容でした。それはそれで悪くなかったし、個人的には近作で一番好きでしたが、全体のバランスがイマイチだったのも否めません。

今作は全盛期メンバーのグレッグ・クリスチャン脱退後に再加入したスティーヴ・ディジョルジオ(B)、先のジーン・ホグラン、そしてチャック・ビリー(Vo)、エリック・ピーターソン(G)、アレックス・スコルニック(G)という編成で制作。スティーヴ・ディジョルジオとジーン・ホグランのコンビというと、DEATHが1993年に発表した傑作『INDIVIDUAL THOUGHT PATTERNS』の参加メンバー。この2人にアレックス・スコルニックが加われば、そりゃテクニカルスラッシュメタルを期待してしまうのが筋ってものです。

しかし、本作はそういった技巧派方面に偏ることなく、ひたすらヘヴィで攻撃的な内容となっています。オープニングのタイトルチューン「Brotherhood Of The Snake」のハードコアさといったら……ねぇ? 本作の良い点は、前作で失敗した曲順や楽曲のバランスが見事に改善されているところ。アップチューンとミドルナンバーのバランスが絶妙で、1曲目から「クソ速い→速い→速い→重い→重い→クソ速い→速い→重い→速い→クソ速い」と全10曲がするっと聴けてしまうのです。それと、前作では7分を超える長尺曲に若干の緩慢さを感じたのですが、本作に関してそれは皆無。どんなに長くても5分半前後で、アレンジも練られている。技巧派3人の実力がこういうところで地味に発揮されてるわけです。

全体で45分程度という長さもちょうどいいですし(日本盤には「Appocalyptic City」再録バージョンと「Brotherhood Of The Snake」別ミックスをボーナストラックとして収録)、2016年に発表された旧スラッシュ勢の新作では(完全に独自の方向を突き進むMETALLICAを除けば)一番勢いを感じさせる1枚じゃないでしょうか。

こうやって80年代から活躍するスラッシュ勢が良作を次々に発表してくれるのは、非常に嬉しいかぎり。今年はKREATORに続いてOVERKILLの新作も控えてますしね。そして、今作を携えたTESTAMENT来日公演の早期実現にも期待したいと思います。→と思ったら1ヶ月後に決まってたのですね!(笑) スケジュール的に厳しいけど、絶対に行ったほうがよさそうですね。



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投稿: 2017 01 30 12:00 午前 [2016年の作品, Testament] | 固定リンク