カテゴリー「Testament」の18件の記事

2022年11月 6日 (日)

SEBASTIAN BACH『ANGEL DOWN』(2007)

2007年11月20日にリリースされたセバスチャン・バック(ex. SKID ROW)の1stオリジナルアルバム。日本盤は同年11月21日発売。

90年代後半にSKID ROWを解雇され、ソロ活動に移行したバズ。まず、日本限定でスタジオ録音の新曲を含むライブアルバム『BRING 'EM BACH ALIVE!』(1998年)を発表しますが、2000年以降は『ロッキ・ホラー・ショウ』『ジキル&ハイド』『ジーザス・クライスト・スーパースター』などのブロードウェイ・ミュージカルで活躍するという新たな活路を見出します。その間にも、カバーコンピ『BACH 2: BASICS』(2002年)やTHE LAST HARD MEN名義でのアルバムリリース、VELVET REVOLVERへの加入の噂などがありましたが、2006年にGUNS N' ROSESのライブに同行したのを機にHR/HMシーンへ本格復帰。このアルバム制作へと至るわけです。

プロデュースを手がけたのはロイ・Z(JUDAS PRIESTHALFORDブルース・ディッキンソンなど)。レコーディングにはロイ・Zと同じく当時HALFORDのメンバーだったマイク・クラシアク(G)とボビー・ジャーゾンベク(Dr/RIOT)も参加しており、ほかにもスティーヴ・ディジョルジオ(B/現TESTAMENT、ex. DEATHなど)やアクセル・ローズ(Vo/GUNS N' ROSES)といった面々も名を連ねています。アクセルの他アーティスト作品へのゲスト参加は非常にレアですよね。

楽曲の多くはバズがロイ・Zやバンドメンバーとともに書き下ろしたものですが、中にはAEROSMITH「Back In The Saddle」、マイク・クラシアクが当時在籍していたバンドPAINMUSEUMの「American Metalhead」「Live & Die」といったカバー曲も含まれています。音楽性的には、かつてバズが在籍していたSKID ROWの2ndアルバム『SLAVE TO THE GRIND』(1991年)や3rdアルバム『SUBHUMAN RACE』(1995年)あたり(特に後者かな)のヘヴィ路線に、2000年以降のニューメタル的テイストを散りばめたものが中心。オープニングを飾るタイトルトラック「Angel Down」なんてサウンド/歌唱スタイル含め、モロに2000年代のニューメタル/モダンメタルのそれですものね。そんな中に「You Don't Understand」というメロディアスな正統派HR/HMが突如飛び込んでくると、思わずギョッとしてしまいますが(いい曲なんだけど、本作のテイストを考えると浮いてしまっていて、非常に勿体ない)。

過小評価されすぎ、いや、むしろ否定的な声が多い『SUBHUMAN RACE』の路線をあのまま突き進めていたら、おそらくこうなっていたであろう……という楽曲の数々は、その当時のSKID ROWが展開していたスタイルと比較すると、実はこっちのほうが正しい未来だったのではないか……そう感じずにはいられないほど、バズが活き活きしているのが印象的。ただヘヴィ一辺倒ではなく、しっかりと泣きのバラード「By Your Side」「Falling Into You」も用意されており、『SLAVE TO THE GRIND』以降のSKID ROWが好きだったリスナーにこそ聴いてほしい内容かなと(ロイ・Zやその界隈がサポートしているという点では、「HALFORDの楽曲をバズが歌ったら」的シミュレート作とも言えますが)。

アクセルは意外にも3曲と多くの楽曲にフィーチャーされており、それぞれで“いかにも”な個性的ボーカルを披露しています。バズのハイテンションボーカルとの相性も抜群で、これが90年代前半に実現していたらもっと大きな話題になったのに……と思わずにはいられません(苦笑)。この時期のガンズは1999年の「Oh My God」を最後に新曲を発表しておらず、かの『CHINESE DEMOCRACY』(2008年)が発表されるのはこの1年後と考えると、ガンズファン的には期待を高めてくれる良いつなぎになったのではないでしょうか。

トータルバランスは次作以降には劣るものの、破壊力という点においては彼の作品中もっとも効力が強い1枚です。

 


▼SEBASTIAN BACH『ANGEL DOWN』
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2022年11月 1日 (火)

V.A.『IMMORTAL RANDY RHOADS - THE ULTIMATE TRIBUTE』(2015)

2015年3月3日にリリースされた、ランディ・ローズ(G/ex. OZZY OSBOURNE、ex. QUIET RIOT)のトリビュートアルバム。日本盤は同年3月25日発売。

ランディのトリビュートアルバムは、過去にオジーの楽曲のみを集めた『RANDY RHOADS TRIBUTE』(2000年)が発表されていますが、今作は1970年代のQUIET RIOT時代の楽曲も含む選曲。また、前作がピュアなHR/HM系アーティストによるものなら、今作はランディと同時代に登場したミュージシャンや活動を共にしたアーティスト、90年代以降のモダンなメタルを奏でるミュージシャンなど、より幅広さを感じさせる人選となっています。

まあとにかく、オープニングの「Crazy Train」を聴いて多くのリスナーがひっくり返るのではないでしょうか。だって、ボーカルがサージ・タンキアンSYSTEM OF A DOWN)、ギターがトム・モレロRAGE AGAINST THE MACHINE)ですからね。正統派メタルリスナーやランディを妄信的に愛する方からは非難の嵐じゃないかな(苦笑)。ただ、個人的にはサージのボーカルにはオジー愛を感じたし、トムのギターもただコピーするんじゃなくて自分らしさを貫きながらランディのスタイルを表現しようとする強い意志も伝わりましたが、いかがでしょうか。

その後も、シンガーはオジーやケヴィン・ダブロウをコピーしつつ(ほとんどティム・リッパー・オーウェンズですが。笑)、ギタリストたちはランディの印象的なフレーズを随所に残しつつ、各々の個性を発揮させる。原曲レイプだ、けしからん!と怒る気持ちもわかりますが、だったらそもそもトリビュートアルバムだのカバーアルバムだの聴かないほうがいいし、これくらい遊んでくれるから聴きがいもあるわけで。個人的にはどれくらい原曲を“壊す”かが楽しみなわけで、そういう意味では本作は……ギターに関しては及第点だけど、それ以外のパートや楽曲アレンジに関しては普通すぎるかな。

そんな中、己を突き通しまくるチャック・ビリー(TESTAMENT)による「Mr. Crowley」が、サージ歌唱の「Crazy Train」並みによかったな。この曲では、今は亡きアレクシ・ライホ(G/BODOM AFTER MIDNIGHT、ex. CHILDREN OF BODOM)の泣きまくりギターも楽しめるので、なお良し。あと、ジョエル・ホーケストラ(G/WHITESNAKE)が頑張りまくりの「Killer Girls」も悪くなかったな。

逆に、実際にオジーバンドに在籍した経験を持つガス・G.(FIREWIND)による「Goodbye To Romance」や、ブラッド・ギルス(NIGHT RANGER)による「Suicide Solution」が、ランディ云々よりも自分らしさ全開なのが笑えます。特にガス・G.、君はやりすぎだ(笑)。

まあ、あれです。こういったカバーアルバムやトリビュートアルバムはマジになりすぎないのが一番。笑いながら「お、意外と良いじゃん」「いやいや、それはないでしょ」とかツッコミ入れつつ楽しむのが、精神衛生上もっとも好ましいと思います。

なお、本作はサブスクでも配信されていますが、2015年のCD/アナログ盤と曲順が若干異なっているのでご注意を(オリジナルの曲順はこのあたりでご確認いただけます)。

 


▼V.A.『IMMORTAL RANDY RHOADS - THE ULTIMATE TRIBUTE』
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2022年10月26日 (水)

MEGADETH『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』(2022)

2022年9月2日にリリースされたMEGADETHの16thアルバム。

全米3位を記録した前作『DYSTOPIA』(2016年)から約6年半ぶりの新作。過去最長のスパンとなってしまいましたが、その間にはデイヴ・ムステイン(Vo, G)の咽頭がん発症(2019年)や、デイヴィッド・エレフソン(B)の女性スキャンダルが理由によるバンド脱退(2021年)など大きなトラブルが続発し、気づけばこれだけの空白ができてしまったわけです。

そんな中、バンドはムステインの病状を考慮しながら制作を進め、エレフソンの代わりに現TESTAMENTのスティーヴ・ディジョルジオ(B)をサポートメンバーに迎えてレコーディングを完了。ムステイン的にはディジョルジオをそのままバンドに迎えたかったようですが、結果としてエレフソン不在時にバンドを支えたジェイムズ・ロメンゾ(ex. WHITE LION、ex. BLACK LABEL SOCIETYなど)が再加入することになりました。

満を持して届けられた本作。完成までには相当の時間を要したものの、このコロナ禍の空白と数々のハプニングが生み出した時間が、創作において多少なりともプラスになったことは間違いないでしょう。プロデュースは前作から引き続きムステイン自身とクリス・レイクストロー(BRING ME THE HORIZONCHILDREN OF BODOMなど)が担当し、ミックスも再びジョシュ・ウィルバー(LAMB OF GODTRIVIUMGOJIRAなど)が手がけるという安心安定のタッグが組まれています。その結果、サウンド/楽曲の方向性的には前作の延長線上にある、「黄金期(80年代末〜90年代初頭)のスラッシュ路線を現代によみがえらせた」良質のヘヴィメタルを堪能することができます。

ムステインの音域が狭まった(ヒステリックな高音域に比重を置いたメロディ作りから、中音域中心のメロ構成へ移行した)ことから、特に2000年代後半以降の作品におけるメロディラインの退屈さが目立つようになり、せっかくバンドアンサンブルは最高なのに肝心の歌がつまらないという傾向が続いていた昨今のMEGADETH。前作では若干その傾向が緩和されつつありましたが、今作も基本的には中音域をベースにしながらも、その中でもかなり工夫を凝らしたメロ作りが施されており、結果軽く及第点を与えられる楽曲が揃っているのではないでしょうか。

前作から参加のキコ・ルーレイロ(G/ANGRA)、レコーディングには今作が初合流となるダーク・ヴェルビューレン(Dr/ex. SOILWORK)も安定感の強い演奏で、良質な楽曲群に華を添えている。特にルーレイロはオリジナル全12曲中8曲に、ヴェルビューレンも2曲でソングライティング面にも尽力しており、この6年間の活動を経て手に入れた“バンド感”と体に染み込ませた“MEGADETHらしさ”を具現化させることに成功しています。

どの曲も適度な尺(5分前後)で、1曲の中にしっかりと起承転結が凝縮されている。初期の“インテレクチュアル・スラッシュメタル”の要素も見つけることができれば、90年代以降の正統派ヘヴィメタルへと接近した彼らの姿勢もしっかり反映されていることがわかる。MEGADETH復活の狼煙となった10thアルバム『THE SYSTEM HAS FAILED』(2004年)や続く11thアルバム『UNITED ABOMINATIONS』(2007年)を軽く超えるどころか、傑作に分類される4thアルバム『RUST IN PEACE』(1990年)やチャート/セールス上で最大のヒット作『COUNTDOWN TO EXTINCTION』(1992年)にも匹敵する完成度を誇る、後期MEGADETH(あえてこう呼ばせてもらいます)の最高傑作だと断言できます。

なお、日本盤CDにはボーナストラックとしてDEAD KENNEDYSのカバー「Police Truck」を収録。デジタル版/ストリーミング版にはさらにサミー・ヘイガーのカバー「This Planet's On Fire (Burn In Hell)」も追加されており、こちらにはサミー本人もゲスト参加しています。ゲストといえば、アルバム本編の「Night Stalkers」にはアイス-T(BODY COUNT)もラップで客演。ムステインがBODY COUNTのアルバム『BLOODLUST』(2017年)収録の「Civil War」にゲスト参加したお礼なんですかね。

「Night Stalkers」や「Dogs Of Chernobyl」「Killing Time」あたりに漂うメランコリックさも彼らが本来持ち合わせていた要素ですし、「Soldier On!」や「We'll Be Back」に見付けられる狂気性の復活のもうれしくなってしまう。全12曲/約55分という若干長めの尺も充実感を与えてくれるし、これはライブへの期待感を高めてくれる。そこも含めて、2023年2月に決定した日本武道館公演には過度に期待が高まってしまいますね。

ちなみに、本作は前作から引き続き全米3位という高記録を樹立したほか、イギリス3位、ドイツ7位、オーストラリアとスイスでは2位、フィンランド1位と各国で過去最高記録を残しています。

 


▼MEGADETH『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』
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2021年8月24日 (火)

EXODUS『BLOOD IN, BLOOD OUT』(2014)

2014年10月14日(欧州では10月10日)にリリースされたEXODUSの10thアルバム(リメイクアルバム『LET THERE BE BLOOD』を含めると11枚目のスタジオアルバム)。日本盤は同年10月22日発売。

連作となった前作『EXHIBIT B: THE HUMAN CONDITION』(2010年)から4年5ヶ月ぶりの新作。今作発売半年前に約10年在籍した前任ボーカルのロブ・デュークスが脱退(事実上のクビ)。その後任として加わったのが、80年代後半から90年代前半、そして2000年代初頭にバンドで活躍したスティーヴ・“ゼトロ”・スーザでした。ゼトロがEXODUSのアルバムに参加するのは6thアルバム『TEMPO OF THE DAMNED』(2004年)以来以来のこと。これでゼトロ、ゲイリー・ホルト(G)、リー・アルタス(G)、ジャック・ギブソン(B)、トム・ハンティング(Dr)という現編成が完成することとなります。

バンドのセルフプロデュース、レコーディングエンジニア&ミックスにアンディ・スニープという布陣で制作された本作。実は前任のロブがボーカリストとしても、そしてステージ上のフロントマンとしても非常に存在感の強い人間だっただけに、彼を放出してまで三度ゼトロをバンドに呼び戻す理由がわかりませんでした。しかし、本作を聴けば「やっぱりEXODUSにはゼトロが必要であり、ゼトロがいてこそEXODUS」という事実が理解できるはず。楽曲もゼトロ在籍時の路線に寄せたのか、王道のベイエリアクランチを存分に堪能することがで、“あの頃”をリアルタイムで通過した自分のような人間には心の底から楽しむことができました。

全11曲中大半がスラッシーなアップチューンというのも良いですし、ゼトロ復帰に華を添えるように元メンバーのカーク・ハメット(G/METALLICA)が「Salt The Wound」でギターソロを、盟友チャック・ビリー(Vo/TESTAMENT)は「BTK」で豪快なボーカルを聴かせてくれます。さらに、異色ともいえるダン・ジ・オートメーターとの共演(「Black 13」のオープニングパート)も見逃せません(まあ、こちらは本当に味付け程度ですが)。

メインソングライターのゲイリー・ホルトは2011年からSLAYERとの活動兼任もあり、多少なりともそのアグレッシヴ加減や初志貫徹なスタイルに影響を受けたはず。そこに原点回帰ともいえるゼトロの復帰とあれば、こういうスタイルに戻るのも納得の一言です。ロブ時代の作品ももちろん大好きですし、あの歌声も非常に好みでしたが、これを聴かされたらぐうの音も出ませんよね。恐れ入りました。

なお、本作の海外限定盤およびデジタル版にはボーナストラックとして、ANGEL WITCHのカバー「Angel Of Death」を収録。こちらでボーカルを務めているのはトム・ハンティングというのも見逃せません。お遊びとはいえ、こういうのもアリっちゃあアリですね。

全米38位という過去最高記録を打ち出した本作以降、ゲイリーのSLAYERでの活動が忙しくなり新作の予定がなかなか見えなかったEXODUS。しか、2019年のSLAYER活動終了を経て、ついに2021年11月19日に7年ぶりの新作『PERSONA NON GRATA』をリリース予定。現在公開されている新曲もなかなか良さげなので、今作を超える内容にも期待できそうです。

 


▼EXODUS『BLOOD IN, BLOOD OUT』
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2021年8月13日 (金)

SEPULTURA『SEPULQUARTA』(2021)

2021年8月13日にリリースされたSEPULTURAの企画アルバム。

2020年2月発売のアルバム『QUADRA』に続く今作は、2020年4月からスタートしたストリーミング・ライブセッション“SepulQuarta”からのベストセレクション。これまでに発表された多数の名曲群を、毎回著名なゲストミュージシャンを迎えてセッションするという企画で、その選曲および参加アーティストの豪華さはベストアルバムを超えた1枚と言えるかもしれません。

収録曲および参加ゲストは下記のとおり([ ]内は参加ゲスト名)。

01. Territory [David Ellefson (B/ex. MEGADETH)]
02. Cut-Throat [Scott Ian (G/ANTHRAX)]
03. Sepulnation [Danko Jones (Vo)]
04. Inner Self [Phil Rind (B/SACRED REICH)]
05. Hatred Aside [Angélica Burns (Vo/HATEFULLMURDER)、Mayara Puertas (Vo/TORTURE SQUAD)、Fernanda Lira (Vo/CRYPTA)]
06. Mask [Devin Townsend (Vo, G)]
07. Fear, Pain, Chaos, Suffering [Emmily Barreto (Vo/FAR FROM ALASKA)]
08. Vandals Nest [Alex Skolnick (G/TESTAMENT)]
09. Slave New World [Matthew K. Heafy (Vo, G/TRIVIUM)]
10. Ratamahatta [Joao Barone (Dr)、Charles Gavin (Dr)]
11. Apes Of God [Rob Cavestany (G/DEATH ANGEL)]
12. Phantom Self [Mark Holcomb (G/PERIPHERY)]
13. Slaves Of Pain [Frédéric Leclercq (G/KREATOR、AMAHIRU)、Marcello Pompeu (Vo)]
14. Kaiowas [Rafael Bittencourt (G/ANGRA)]
15. Orgasmatron [Phil Campbell (G/ex. MOTÖRHEAD)]

M-4, 13 : from 3rd AL『BENEATH THE REMAINS』(1989年)
M-14 : from 4th AL『ARISE』(1991年) Japanese Bonus Track
M-1, 9, 14 : from 5th AL『CHAOS A.D.』(1993年)
M-2, 10 : from 6th AL『ROOTS』(1996年)
M-5 : from 7th AL『AGAINST』(1998年)
M-3 : from 8th AL『NATION』(2001年)
M-11 : from 9th AL『ROORBACK』(2003年)
M-6 : from 12th AL『KAIROS』(2011年)
M-8, 12 : from 14th AL『MACHINE MESSIAH』(2017年)
M-7 : from 15th AL『QUADRA』(2020年)

知名度の高いアーティストばかりが参加しており、これも長きにわたりブラジルを代表するエクストリームメタルバンドとして活躍し続けるSEPULTURAならではと言えるでしょう。選曲的には「Arise」や「Dead Embryonic Cells」「Under Siege (Regnum Irae)」といった『ARISE』収録曲や「Roots」のような代表曲を外しているのが気になりますが(実際の“SepulQuarta”セッションでは、「Arise」などはゲスト抜きで演奏されています)、それでもベストアルバムとしても見劣りしない内容なのはさすがといったところでしょうか。

基本的にはリモートスタジオセッションアルバムなので、生々しさはスタジオ音源以上/ライブアルバム以下といった質感。しかし、これくらいの生々しさは彼らのようなバンドにはちょうどいいような気がします。そして、マックス・カヴァレラの跡を継いで加入したデリック・グリーンはすでに20年選手。マックス時代の楽曲でも原曲に負けない凄みが伝わる歌唱で、非常に好意的に受け取ることができます。

各ゲストに関してですが、この人ならでは!という音源はそう多くはないです。女性Vo3人が参加した「Hatred Aside」はかなり色が出ていて面白いし、デヴィン・タウンゼンド参加の「Mask」もそれとわかる仕上がり。マーク・ホルコムらしいエフェクティブなギターサウンドで原曲に彩りを加えた「Phantom Self」も非常にらしい完成度ですね。同じブラジル出身のラファエル・ビッテンコートとコラボした「Kaiowas」は、現在シングルギター編成のSEPULTURAには実現できないアンサンブルなので、これも聴きどころかもしれません。あとは、本家MOTÖRHEADのフィル・キャンベルをフィーチャーした「Orgasmatron」もかな。特別新鮮さはないですが、感慨深さという点で記しておこうかと思います。

この手の企画盤は「あの曲がない、この曲がない」と言い出したらキリがないので、深いこと考えず、素直に(かつ無心で)楽しむのが一番。特にSEPULTURAはオールタイムベストアルバムが1枚も存在しないので、(選曲が多少偏ってはいるものの)これを『ARISE』『CHAOS A.D.』『ROOTS』に次ぐ入門盤として捉えるのもアリかもしれませんね。

 


▼SEPULTURA『SEPULQUARTA』
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2021年5月16日 (日)

CHARLIE BENANTE『SILVER LININGS』(2021)

ANTHRAXのドラマー、チャーリー・ベナンテが2021年5月14日に発表した初のソロアルバム。日本盤未発売。

このアルバムはCOVID-19パンデミックにより世の中のさまざまなことがストップした中でスタートさせた、「Quarantine Video Series」の総決算的作品。ANTHRAXのバンドメイトや気心知れた他バンドの仲間たちと、新旧のお気に入りナンバーをリモートセッションしていき、その中から選りすぐりの14曲がこのアルバムに収録されています。

カバー曲の内訳は以下のとおり。

M-1. City Of Blinding Lights [U2]
M-2. Chloe Dance / Crown Of Horns [MOTHER LOVE BONE]
M-3. Teardrop [MASSIVE ATTACK]
M-4. Run DMC [RUN DMC]
M-5. Rhiannon [FLEETWOOD MAC]
M-6. Yer So Bad [トム・ペティ]
M-7. Transylvannia [IRON MAIDEN]
M-8. Presto Vivace [U.K.]
M-9. Bad Guy [ビリー・アイリッシュ]
M-10. Jimmy James Jam [BEASTIE BOYS]
M-11. All The Way [KISS]
M-12. Mr. Speed [KISS]
M-13. Public Image [PUBLIC IMAGE]
M-14. Funny Vibe [LIVING COLOUR]

参加メンバーも実に多彩で、スコット・イアンやフランク・ベロといった盟友たちのほか、マーク・オセグエダ(Vo/DEATH ANGEL)、カーラ・ハーヴェイ(Vo/BUTCHER BABIES)、コリィ・テイラー(Vo/SLIPKNOTSTONE SOUR)、DMC(MC/RUN DMC)、ロブ・カジアーノ(G/VOLBEAT、ex. ANTHRAX)、デイヴ・セイボ(G/SKID ROW)、アレックス・スコルニック(G/TESTAMENT)、ジョン・5(G/ROB ZOMBIE)、ラ・ディアス(B/SUICIDAL TENDENCIES)、マーク・メンギー(B/METAL ALLEGIANCE)、ジョーダン・ルーデス(Key/DREAM THEATER)など。参加アーティストはHR/HM界隈中心ですが、選曲はチャーリーらしいセレクトで、メタルらしいメタルはIRON MAIDENくらい。もはやお約束となったKISSは2曲用意され、新しいところだとビリー・アイリッシュ「Bad Guy」もカバーされています。

いきなりU2の比較的最近の楽曲からスタートする本作は、そのサウンド的にはメタルからは少し離れたもので、チャーリー・ベナンテという鬼才の一端が表されているといったところでしょうか。もっとも、チャーリー自身は本作をソロアルバムとは捉えておらず、「非常に暗い時期に、友人の何人かと一緒に作ったお気に入りの楽曲集」程度なんだとか。なので、受け手側も「あのANTHRAXのチャーリーのソロプロジェクト」なんて構えずに、幅広い年代/幅広いジャンルの名曲セッション集くらい気軽に楽しめばいいのではないでしょうか。少なくとも僕自身、そういうふうに捉えてリピートしています。

どの曲のアレンジも組み合わせの妙が存分に楽しめるし、遊び心に満ち溢れていると思います。個人的にはメタルアレンジな「Bad Guy」がお気に入り。バンドアレンジにしてもカッコいい曲はカッコいいんだと気付かせてくれます。あとは、MASSIVE ATTACK「Teardrop」やFLEETWOOD MAC「Rhiannon」、トム・ペティ「Yer So Bad」も。女性ボーカル曲は総じて良いですね。プラス、KISSは録音状態まで含めてオリジナルに敬意を払っているのも好印象。遊ぶならここまでしないと。

なお、本作から生じた収益の一部は、音楽教育とメンタルヘルスを提唱するニール・カザル音楽財団に寄付されるとのことです。

 


▼CHARLIE BENANTE『SILVER LININGS』
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2020年6月30日 (火)

LAMB OF GOD『LAMB OF GOD』(2020)

2020年6月中旬にリリースされた、LAMB OF GODの8thアルバム。

全米3位を記録した前作『VII: STURM UND DRANG』(2015年)から5年ぶりと、過去最長のスパンとなりましたが、その間には亡くなったファンへ向けたEP『THE DUKE』(2016年)やBURN THE PRIEST名義でのカバーアルバム『LEGION: XX』(2018年)マーク・モートン(G)のソロアルバム『ANESTHETIC』(2019年)およびアコースティックEP『ETHER』(2020年)と、関連作品が目白押しでした。なので、いざ5年と言われると「そんなに経ったの?」と驚く自分もいるわけです。

しかし、この5年は順風満帆というわけではありませんでした。バンドを牽引してきた名ドラマー、クリス・アドラー(Dr)が本作制作を前にバンドを脱退。代わりにアート・クルーズ(Dr / ex. PRONG)が加入し、おなじみのジョシュ・ウィルバーをプロデューサーに迎えて完成させたのが、バンド名を銘打った原点回帰の本作となります。

冒頭2曲は、既発のリードトラック「Memento Mori」「Checkmate」からスタート。耳馴染みの強い王道ナンバー2曲で弾みをつけると、そのまま「Gears」「Reality Bath」とアグレッシヴかつグルーヴィーな楽曲が続くのですが、気のせいかどの曲からもいつも以上のキャッチーさが感じられます。これまでの作品では良くも悪くも、聴き手を突き放すような唯我独尊の強いアグレッシヴさが全体を覆っていたのですが、とにかく本作は聴きやすいのです。その印象はラストナンバー「On The Hook」(ボーナストラック除く)まで薄れることはありませんでした。

全10曲で約45分という構成もさることながら、焦点がブレることなく1曲1曲をコンパクトな形でまとめ上げた作風も影響しているのでしょうか。特に大きな変化があるわけではないのですが、不思議とスルスル聴き進められるんですよ。いわゆるポップさは皆無なアルバムなのに、不思議とキャッチーという。そういうフックが随所に用意されたアルバムということでもあるんでしょうね。

また、本作にはゲスト・ボーカリストも複数参加。「Poison Dream」にはHATEBREEDのジェイミー・ジャスタ(Vo)が、「Routes」ではTESTAMENTのチャック・ビリー(Vo)がそれぞれ“いかにも”なスクリームを響かせています。前作ではチノ・モレノ(DEFTONES)やグレッグ・プシアート(当時THE DELLINGER ESCAPE PLAN)がゲスト参加していたので、今作も相変わらずな人選で我々を楽しませてくれます。

ドラムに関しては、確かにクリスの派手なプレイはここにはありません。むしろ、曲の良さを引き出すことに徹した職人技的かつ冷徹なプレイを堪能できるのではないでしょうか。多少好みは分かれるかもしれませんが、らしさはまったく失われていませんし、そもそも楽曲の完成度が高いのでそこまで大きなマイナスにはなっていないような気も。そもそもこのバンド、ドラムだけを聴いてきたわけではないし、ランディ・ブライ(Vo)のボーカルとマークの書く曲、マーク&ウィリー・アドラー(G)のツインギターの妙も含めてLAMB OF GODだったわけですから、クリスの不在だけを理由に否定するのはナンセンスかと。

もしかしたら本作は、METALLICAでいうところのブラックアルバム(1991年)的な1枚になり得る可能性が高い気がします。偶然にも、セルフタイトルを冠したアルバムという共通点もありますしね。なんにせよ、LAMB OF GODにとって集大成的な内容であり、初心者の入門にふさわしい決定的な1枚です。

 


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2020年5月21日 (木)

AZUSA『LOOP OF YESTERDAYS』(2020)

2020年4月10日リリースの、AZUSA通算2作目のオリジナルアルバム。日本盤未発売。

THE DILLINGER ESCAPE PLANのリアム・ウィルソン(B)、ノルウェーのテクニカルデスメタルバンドEXTOLのクリスター・エスペヴォル(G)&デイヴィッド・フスヴィック(Dr)というカオティックなエクストリームバンドのメンバーに、ベルギーの実験的ポップ・デュオSEA + AIRのフロントウーマン、エレーニ・ザフィリアドウ(Vo, Piano)を加えた4人編成のAZUSA。2018年11月リリースのデビューアルバム『HEAVY YORK』に続く本作では、前作で見せた独創的なスタイルをより推し進めたサウンドを楽しむことができます。

楽器隊が関わってきたバンドにも通ずる複雑怪奇なエクスペリメンタル・ロック/メタルに、クリーントーンとグロウルが交互に飛び出すエレーニの浮遊感が強いボーカルが乗ることで、ほかの何者にも似ていない唯一無二のエクストリーム・ミュージックを構築。デビュー作の時点では良い意味での不自然さやぎこちなさが、聴き手にも居心地の悪さを与えてくれて、逆にそれが中毒性を増す結果につながっていたと思います。しかし、本作ではその不自然さが薄れ、ナチュラルな不協和音(笑)や異物感が当たり前のように感じられます。これは筆者含め聴き手側に耐性がついたということなんでしょうかね。

また、全体的にストレートなメタル(特にスラッシュメタル)度が高まっている印象を受けたのも、本作の特徴かな。特にM-3「Detach」で聴くことができる演奏やメロディアスなギターソロは、我々が知るヘヴィメタルそのもの。って、それもそのはず。この曲でギターソロをプレイしているのはTESTAMENTのアレックス・スコルニック(G)なのですから。アレックスもジャズなどを専攻する、メタル界では異端側のソロイストですが、なるほどこういうバンドに入ってプレイすると意外にもオーソドックスに聴こえてくるから不思議です。

個人的には、その「Detach」のあとに「Seven Demons Mary」や「Monument」のような楽曲が続くところに、このバンドの強みや独創性を感じずにはいられません。演奏はともかく、結局はエレーニという逸材を見つけた時点でこのバンドは勝ちだったんだなと。前作は年間ベストに入れるほどのお気に入りでしたが、今作も長期にわたり何度もリピートする1枚になりそうです。

ただ、この形に関しては2作目にしてすでにやり尽くした感もあり、本作で早くもひとつの完成形を見せたと言っていいかもしれません。なので、ここからどういう進化を見せていくのかですよね。実験的なスタイルが求められる(バンド側もそこを強く意識している)存在だけに、どんどん新しい形を提示していかないと継続はキツいのかなと。そういう意味でも、バンドとしての次の一手が早くも気になるところです。

 


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2020年4月24日 (金)

TESTAMENT『DEMONIC』(1997)

1997年6月にリリースされたTESTAMENTの7thアルバム。日本盤は1ヶ月遅れで発売されています。

音楽性を初期のスラッシュメタル路線から時代に合わせたグルーヴメタル/モダンヘヴィネスへと接近させた前作『LOW』(1994年)リリース後にメジャーのAtlantic Recordsからドロップ。また、ジェイムズ・マーフィー(G)やグレック・クリスチャン(B)、ジョン・テンペスタ(Dr)といった主要メンバーも相次いで脱退してしまいます。チャック・ビリー(Vo)と唯一のオリメンであるエリック・ピーターソン(G)の2人のみが残されたバンドは、事実上の活動休止状態に。これを受け、TESTAMENTとは異なる名義で時代に寄り添ったヘヴィなアルバムを制作するのですが、結果としてそれはTESTAMENT名義で世に放たれることとなったのでした。

チャック、エリックにデリック・ラミレズ(B)、ジーン・ホグラン(Dr)、グレン・アルヴェライス(G/1曲のみ参加)という新たな布陣でレコーディングに臨んだそのアルバムこそが、リリース当時賛否両論を巻き起こした『DEMONIC』というアルバム。『LOW』で接近したモダンなスタイルをより激化させたサウンドからは、もはや80年代の面影は一切感じられません。それを象徴するのが、チャックの歌唱スタイルの変化。前作の時点ですでに見え隠れしていましたが、本作ではほぼデス声で叫んでおり、当時何も知らずに本作を聴いてこれがTESTAMENTの新作だと気づく人はほとんどいなかったはずです。

だからといって、本作が駄作かと問われるとまったくそんなことはなく、ミドルテンポを軸にしつつも重戦車のように突き進むジョン・テンペスタのドラミングの素晴らしさと、そこにTESTAMENT“らしい”不穏なギターフレーズの数々が乗ることで不思議な高揚感を覚えるはず。確かに時代的にも“後追い”感は否めませ。曲によってはやれどのバンドに似ている、あのバンドの二番煎じという声も聞こえてきそうですが、それでも1曲1曲のクオリティは平均以上で、「Demonic Refusal」や「The Burning Times」「John Doe」「Murky Waters」「Hatred's Rise」など今でも十分に通用する良曲豊富な1枚。TESTAMENTの歴史上真っ先に聴くべき1枚ではないものの、2000年代以降の彼らを語る上では欠かせない重要な作品だと思います。

日本盤は当時バンダイ・ミュージックエンタテインメントからリリースされましたが、のちに同レーベルが閉鎖されたことにより国内盤は廃盤が続いています。また、海外でもしばらくコンピなどで数曲聴ける程度だったところ、2018年に新たなアートワークで再発。残念ながら国内ストリーミングサービスでは聴くことはできない1枚ですが(というか90年代後半から2010年代前半の諸作品が聴けないのは残念すぎる)、機会があったらぜひ手に取ってほしいな。

 


▼TESTAMENT『DEMONIC』
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TESTAMENT『THE RITUAL』(1992)

1992年5月に発表された、TESTAMENTの5thアルバム。

表題曲MVがMTV「Headbangers Ball」でヘビロテされたことで、アルバム自体も初の全米トップ100入り(77位)を果たした3作目『PRACTICE WHAT YOU PREACH』(1989年)、続く4thアルバム『SOULS OF BLACK』(1990年)も全米73位とまずまずの成績を残したTESTAMENT。1987年のメジャーデビュー以降、アルバムを年に1枚とコンスタントにリリースを続けてきましたが、初めて1年7ヶ月という(彼らにしては)長いスパンをかけて完成させた5作目は、バンドにとって新たな挑戦がぎっしり詰め込まれた1枚となっています。

まず、本作の興味深いところはスラシュメタルから距離を取り、正統派HR/HMへと接近したことでしょう。直近の2作でその予兆はあったとはいえ、ここまで潔く舵を切るか……と当時は驚いたものです。

初期3作を手がけたアレックス・ペアリアスから初めてマイケル・ローゼン(FORBIDDEN、LAAZ ROCKIT、MORDREDなど)へとプロデューサーを変更した前作『SOULS OF BLACK』を経て、今作では新たにトニー・プラット(CHEAP TRICKDIO、VOW WOWなど)、ミックス・エンジニアにはナイジェル・グリーン(IRON MAIDENDEF LEPPARDAC/DCなど)というメジャー感の強い人選で制作に臨んでいます。

それもあってか、確かにサウンドの密度が過去4作とはまったく異なるものに。音圧の高さ、音数の多かったスラッシュ路線を排除したことにより、全体的にクリーンな音質で1音1音をより明確にさせるような音像/ミックスが施されており、それによりチャック・ビリー(Vo)のボーカルやアレックス・スコルニック(G)のギターソロがより際立つようになっています。

また、チャックの歌うメロディラインも明確にわかりやすいものへと昇華されており、単調さが目立ちマンネリ感が否めなかった前作からかなりの進歩が見られます。それらのメロディをより有効活用するために、テンポもグッと落とし、リードトラック「Electric Crown」のノリの良さ、「So Many Lies」や「Deadline」で展開されるグルーヴィーさ、「The Ritual」「Return To Serenity」といったバラード調の楽曲で強調されるエモさなど、ミドルテンポの中でもさまざまな工夫が用意されています。

正直、TESTAMENTの諸作品中もっとも刺激の少ないアルバムなのは否めませんが、「Electric Crown」や「Return To Serenity」のような楽曲を聴くと当時の彼らは“新世代のJUDAS PRIEST”になりたかったのかな……と。当の本家は逆に『PAINKILLER』(1990年)を経てよりスラッシュ/エクストリーム化が進んでいたわけですが。

アルバム自体は全米55位と、グランジ全盛の中大健闘。しかし、本作を最後にアレックス、ルイ・クレメンテ(Dr)が相次いで脱退し、いわゆる全盛期ラインナップは崩壊してしまいます。変化の代償はかなり大きかったようですね。

 


▼TESTAMENT『THE RITUAL』
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