2006/01/05

COUNTDOWN JAPAN '05-'06@幕張メッセ(12/29)

 2003年末に初めて開催された、屋内冬フェスこと「COUNTDOWN JAPAN」。「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」の冬版としてスタートしたこのイベントも、2005年で3回目。そしてとうとう全日ソールドアウトというピークに達しました。夏の全日ソールドアウトは判るとしても、まさかこの年末イベントまで前売りの段階で完売するとは、誰が想像したでしょうか。正直、俺も驚いたし、実際最終日のチケットのみギリギリまで手に入れることができずに焦ったわけですが‥‥(ま、各方面のご協力により、無事全日参加することができましたが)。

 ここでは各開催日毎に、自分が観たアクトに対してメモ程度の簡単なコメントをつけて、感想を書いていきたいと思います。レポとはちょっと違いますが、まぁ場の雰囲気を何となく理解していただけたら嬉しいです。

 詳しい写真付きレポートは公式サイトに全て載ってますので、そちらと併せて読んでいただけると幸いです。

●THE DAY 1 [2005.12.29.]


■ORANGE RANGE [EARTH STAGE]
・今回含めて今年3回観てますが、過去観た中でダントツの出来。
・「アリーナやスタジアムに合ってない」って書いたけど、単にドラムが変わって噛み合ってなかっただけなのかな、今日はアリーナバンドとして十分に機能してた。
・選曲が3rd中心だったこともあって、全曲判ったのにはさすがに苦笑い。
・ていうか、バンドとしてのポテンシャルは夏から大幅にアップしてる。正直、もうネタで笑かすとかそういう下手なことできないや。
・あの、真面目な話。ホントにすごくいい「バンド」になってる。
・今日見逃した人は後悔するといいよ。

--SETLIST--
01. ロコローション
02. お願い!セニョリータ
03. HYSTERIC TAXI
04. Twister
05. 以心伝信
06. BETWEEN
07. GOD69
08. キリキリマイ
09. yumekaze


▼ORANGE RANGE「Иatural」(amazon


■チャットモンチー [MOON STAGE]
・チャットモンチーは演奏しっかりしてるのでいいと思いまーす。
・なんか、懐かしい感じがした。
・2曲しか観れてないので、評価は今後に後回し。
・でもアルバムはお気に入りです。


▼チャットモンチー「chatmonchy has come」(amazon


■Theピーズ [MOON STAGE]
・ピーズはね、真ん中の柵のところで最初ジッと観てた。
・そしたら "肉のうた" なんかやりやがって!!!!!
・当然堪え切れずに前へ。
・ちょっと上がった。
・「赤羽39」中心のセットリストなのに、すんげー盛り上がった。


▼Theピーズ「赤羽39」(amazon


■奥田民生 [EARTH STAGE]
・民生師匠は久し振りに観たかも。
・この編成になってからは初めてか。ベースは小原礼で、ドラムが‥‥
・元DEAD ENDの湊だった(爆)
・シータカさんのリズムに慣れてたせいか、スゲー違和感感じた。
・ストーンズでコージー・パウエルが叩いてるくらいの違和感。
・特に "さすらい" のフィルがハードロックっぽくてアレだった。
・後は気にならなかったかな。
・"The STANDARD" 弾き語りでウルッときた。
・あと陽水 "最後のニュース" のへヴィーバージョン・カバーも良かった。

--SETLIST--
01. まんをじして
02. 快楽ギター
03. 御免ライダー
04. The STANDARD(弾き語り)
05. トリッパー
06. さすらい
07. 最後のニュース
08. 近未来
09. イージュー☆ライダー


▼奥田民生「トリッパー」(amazon


■RAM RIDER [DJ BOOTH]
・DJセットで15分くらい観たのかな。
・SPACE COWBOYとか自分の曲とかとりまぜつつ。
・気持ちよく踊れましたよ。今度は「ライヴ」を観たい。


▼RAM RIDER「PORTABLE DISCO」(amazon


■ELLEGARDEN [EARTH STAGE]
・エルレを初めて観たわけですが‥‥
・音源は結構前から聴かせてもらってたんですが、ライヴは初。
・で‥‥
・ゴメン、俺には必要のないバンドだと思いました。
・悪いとか苦手とかじゃなく。
・全然引っかからなかったのね。
・曲はいいと思うし、CDはたまに聴くんだけど。
・ライヴはお金を払ってまで観たいと思わなかった。
・それは、ステージ云々のみの話じゃなく、全体を含めてね。
・なんか‥‥うん、ゴメン。
・タイミングの問題なのかもしんない。
・ただ、今は必要ないかな、と。ホントそれだけ。
・一応セットリストは載せておきます。

--SETLIST--
01. Supernova
02. 風の日
03. 虹
04. Stereoman
05. Pizza Man
06. スターフィッシュ
07. Mr.Feather
08. Marry Me
09. Space Sonic
10. モンスター
11. ジターバグ
12. Red Hot


▼ELLEGARDEN「Space Sonic」(amazon


■KEN YOKOYAMA [EARTH STAGE]
・いきなりSLAYER "South Of Heaven" からスタート。
・そのまま "Popcorn Love" かと思いきや、"Ricky Punks"。
・以後、怒濤の流れ。
・ステージに子供を上げてました。思わずこちらもニンマリ。
・終始安心して、笑顔で楽しめた。迷いがないよね。
・誰かさんとは大違いだ。
・ある意味で、彼こそが「青春PUNK」なんじゃなかろうか。
・正に、死ぬまで青春だな。
・やっぱり "Believer" で泣きそうになった。

--SETLIST--
01. Ricky Punks
02. Eight-Hour Drive
03. Jealous
04. Funny Things
05. Handsome Johnny
06. Believer
07. Can't Take My Eyes Off To You
08. Empty Promises
09. Summer Of '99
10. I Go Alone Again
11. Last Train Home
12. Sucky Yacky
13. Ten Years From Now
14. Running On The Winding Road
15. How Many More Times


▼KEN YOKOYAMA「Nothin' But Sausage」(amazon


■東京スカパラダイスオーケストラ [EARTH STAGE]
・スカパラは、いつも通り楽しかったです。
・ハナレグミ永積がゲストで、あれを歌いました。
・ま、予想通りでしたけど。
・アンコールで “Down Beat Stomp”、永積も一緒にステージへ。
・やっぱりスカパラは無条件で楽しめるから、好きだ。


▼東京スカパラダイスオーケストラ「追憶のライラック」(amazon

投稿: 2006 01 05 10:57 午後 [2005年のライブ, Ken Yokoyama, ORANGE RANGE, RAMRIDER, 「フェス」, チャットモンチー, ピーズ, The, 奥田民生, 東京スカパラダイスオーケストラ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/12/23

Theピーズ@liquidroom ebisu(12/4)

 新作「赤羽39」が素晴らしすぎたので、ツアー初日@千葉LOOKに続いて東京公演@恵比寿リキッドにも行ってきました。2デイズのうちの2日目。さすがに2公演は厳しいなーと思ったもので、1公演のみ。許せ。

 さてさて。初日が新作収録曲の全披露というスペシャルな内容だったのと違い、今回はさすがに通常のプログラムだったようです。それでも新作を引っ提げたツアーってことで、「赤羽39」からの曲が多めでしたけど。

 全29曲、時間にして2時間20分。改めてセットリスト見ると、本当にバランス良いよな。頭2曲で "脳ミソ"、"生きのばし" というパワーソングを持ってきて一気に沸点へ。なのにニューアルバムの曲になってもテンションは全く落ちない。それだけ「赤羽39」が充実してるってことでしょう。いや、復活後の「Theピーズ」から、ホントにいい感じで活動続いてるし、アルバムもハズレなし。ライヴに関してもハズレって思うものにまだ当たったことないし。MCの加減もこれくらいで丁度いいよ。正直5月のワンマンは喋りすぎ、長過ぎた(笑)。

 この日は久し振りの "ニューマシン" や "どっかにいこー" の他に、"気ばらしのバット" なんて曲も聴けて大満足。千葉ではやってなかった往年のナンバーも多く、ホントに文句なし。このライヴの数日後にはるが40才の誕生日を迎えてしまうということで「ライヴでやるのはこれが最後か?」という前振りで始まった "40" 含め、何も言うことなし。

 当日、はるのMC中に俺の前にいたガキがいきがって「はるぅ〜、死ぬなよ〜」と酔っぱらって叫んでたけど‥‥過去の曲はともかく、ここ数作の曲を聴いて、そして歌詞を読んで‥‥無様でも前進しよう、生き恥晒しながら日々進もうってこと、感じ取れないのかね? 面白がって言っただけかもしんないけど、ちとカチンときた。っつーか気分悪くなった。

 こんだけの曲をコンスタントに生み出して、こんだけのライヴを常にやって、それでもまだ言うかね。ホントどうかと思うよ。

 とまぁ俺の愚痴はこの辺にして‥‥今回のツアー、まだまだ来年まで続きます。年末のイベント関係にもポツポツ出るようですし、観る機会があったら是非無理してでも観てください。ま、俺が言うまでもないか。

 あー今回も特に書くことなかったなー。もうピーズのレポートはやらなくてもいいかー。別にあら探しする気にもならないし。いつも気持ちよく踊って酔っぱらって終始笑顔でいられるからなー。


  [SETLIST]
  01. 脳ミソ
  02. 生きのばし
  03. リサイクリン
  04. 東の窓
  05. ニューマシン
  06. シニタイヤツハシネ
  07. 生きてれば
  08. どっかにいこー
  09. 体にやさしいパンク
  10. ヒッピー
  11. ゴーラン
  12. 実験4号
  13. ギア
  14. 40
  15. 気ばらしのバット
  16. 赤羽ドリーミン
  17. Telしてこい
  18. クリスマス
  19. ドロ舟
  20. 焼めし
  21. 喰えそーもねー
  22. ノロマが走っていく
  23. とどめをハデにくれ
  24. 眠る前に一発
  ---encore1---
  25. サマー記念日
  26. 何様ランド
  ---encore2---
  27. デブジャージ
  28. Yeah
  29. グライダー



▼Theピーズ「赤羽39」(amazon

投稿: 2005 12 23 01:46 午前 [2005年のライブ, ピーズ, The] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/11/26

Theピーズ@千葉LOOK(11/13)

 Theピーズ復活後3作目となる「赤羽39」は、とにかく名盤以外の何ものでもないわけでして、そんな素晴らしいアルバムを引っ提げたツアーに行かないわけないし、しかもその初日が地元・千葉だったら絶対に行くでしょ普通? てなわけで、千葉LOOKという非常に狭い会場でピーズを観てきましたよ。

 過去、LOOKで観る機会は何度かあったんですが、その都度都合が悪くなったりで行けなかったんですよね、チケット持っていながら。だから今回は、そのリベンジの意味も込められてるんですが‥‥このキャパでワンマンかぁ‥‥実は今回のツアー、東京でも観ること決めてたので、初日は後ろの方でじっくり観よう(聴こう)と最初から心に決めてて。今回のツアー、どういう風に攻めてくるのか興味深かったしね。

 いきなり新作から3連発で思わずオーッと唸っちゃう程、バンドの状態はなかなか。はるは相変わらず酔っているようでしたが(それプラス、歌詞飛ばしがハンパなく酷かった。。)、初日にしてはまずまずだったのでは。そりゃまぁ、ツアーに出る前にもポツポツとイベントとかにも出てたしね。ずっと休んで久し振りに集まってツアー、ってタイプのバンドでもないしな、ピーズは。

 途中のMCで発覚したんだけど、この日のライヴは新作から全曲演奏する、千葉限定スペシャルだ、みたいなことを言い出して。おーっ、そんなレアで素敵なライヴに立ち会えるなんて。その分、古い曲が少ないからそれは他の公演に足を運んでくれ、特に名古屋がいいみたいよ(一番チケットが売れてないらしい。。)、なんていうお茶目なMCもありつつ、それでも古い曲は俺のツボ突きまくり。ライヴでは初めて聴いた "赤羽ドリーミン" や "今度はオレらの番さ" 等、良かったなぁ‥‥(かなりうっとり気味)

 つうかさ‥‥本当クドイくらいに書くけど、今更ピーズのライヴに対して「ここが良かった」とか「ここがこうで〜」って論点で語るのは、無意味なんじゃないかという気がしましてね。だってさ、これだけ何度も観て、いつも平均以上の素晴らしさで(そりゃ多少ムラはあるけど)、観終わった毎回満足できるライヴなんだもん。いい加減書くことなくなりますよ? 頭悪そうに「ヤッベー、最高だぜ!」なんて書くことは簡単だけどね。かといって、歌詞云々が‥‥ってのはライヴに関してはこと無意味だし。もういいじゃん、「今日も最高でした!」で(やっぱり頭悪い方向なのか。。)。

 初日ってのと新作から全曲披露ってことで多少ガチガチだったのか、ここ最近のライヴにしてはMC少なめ・短めでした。そのせいか、アンコール1回目が終わった時点で2時間経ってなかったという‥‥珍しい。客出しの音楽が流れ出し、客電も着いて帰宅モードだったところに、最後の最後におまけの "やりっぱなしでサイナラだBye Bye" が始まった時には、ちょっと興奮したけど。いや、だって俺、もう帰ろうとして外に出て歩いてたからね。歓声が聞こえてきて足を止めて、演奏が聞こえた瞬間にバックして走り出したから! 何だよ、やるならやるって言ってよ!

 というわけで‥‥この辺で止めておきますか? 後は‥‥12月頭の東京公演まで取っておきましょう。ま、かといって次回も最終的には「今日も最高でした!」で終わるかと思われますが‥‥


   [SETLIST]
   01. 焼めし
   02. 体にやさしいパンク
   03. 40
   04. ゴーラン
   05. 東の窓
   06. リサイクリン
   07. 赤羽ドリーミン
   08. 風の夜
   09. 今度はオレらの番さ
   10. ドロ舟
   11. ミサイル畑で雇われて
   12. グッタリしたいぜ
   13. ひとりくらいは
   14. 実験4号
   15. ギア
   16. クリスマス
   17. 喰えそーもねー
   18. 耳鳴り
   19. とどめをハデにくれ
   20. 生きてれば
   21. 生きのばし
   22. 脳ミソ
   23. ノロマが走って行く
   24. グライダー
   --ENCORE1--
   25. サマー記念日
   26. 何様ランド
   --EOCORE2--
   27. やりっぱなしでサイナラだBye Bye



▼Theピーズ「赤羽39」(amazon

投稿: 2005 11 26 12:30 午前 [2005年のライブ, ピーズ, The] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/06/11

Theピーズ@SHIBUYA-AX(5/29)

 もう2週間も前になっちゃうんだけど、久し振りにTheピーズのワンマン・ライヴを観てきました。気づけば2年振りですか、ワンマン観たのは? アルバム「Theピーズ」リリース後だから‥‥そうだね、あれ以来だわ。その後もいろいろチャンスがあったんだけど‥‥特に去年は1月のクラブチッタ、5月の野音とチケットを持っていたにも関わらず、両方共不慮の事故で行けなくなったんだよな。そうだ、思えばその前の年の11月の千葉ルックも当日仕事でキャンセルしたんだった‥‥昨年末のCDJ@幕張メッセで観たのがホント久し振りで、やっぱりいいモンはいい!と実感、そして「俺、やっぱりピーズ大好きだわ!」と再確認。今年に入ってからイベント絡みで1本観て、念願のワンマンだったわけ。

 で、この日は珍しく友達と一緒になって(思えばピーズを観る時って何時も誰か一緒or会場で友達に会ったりしたなぁ、と)二人して観てたんですが‥‥いやぁ、やっぱ最高だわ、このバンド。曲数的には以前のワンマンと変わりない曲数(30曲がちょっと欠ける位)なんだけど、この日は18時半に始まって、終ったの21時過ぎでしたからね‥‥曲自体が長くなってるわけでもなく、この日披露された新曲群も今までの流れを汲む、比較的短いナンバーだったんだけど‥‥

 となると、あれですよ。確実にアレが長くなってるんですよ‥‥そう‥‥前回さいたま新都心VOGUEで観た時にも感じた、アレが‥‥

 MCですよ。

 あのね、仲が良いにも程があるよ!って位に、はるもアビさんも、喋る喋る。特にアレな、アビさん上機嫌。ホント笑わせてもらいましたわ。そしてそんな二人のやり取りを後ろから優しい(「生暖かい」とも言う)眼差しで見つめる先輩・しんちゃん。ホント、鉄壁トライアングルですよ、演奏以外でも。

 もうね、曲やプレイに関しては何も言う事ないのよ。だって、いつも一緒だし‥‥悪いわけがない。復活後からもう何度も観てるけど、悪いとかイマイチと感じたステージ、一度もないんだよね。ま、そこまで語る程の回数は観てないとは思うんだけどさ。CD音源以上に熱くてかっけーアンサンブルを聴かせてくれるし。はるの歌に関しては、まぁ波があったりなかったりで、そこはまぁしゃーないかな、とは思うけど。でもここまで続いてくれてることに、むしろ感謝したい。

 この日はワンマンってこともあって、最近イベントでしか観てなかった俺が普段聴けてなかったような曲が沢山耳にできたわけで。例えば「アンチグライダー」からの楽曲の数々。そして "汗まみれ" や "底なし"、"デブジャージ" ではアビさんがワンコーラス歌ってたし。

 そして、ワンマンならではの名曲の数々‥‥"シニタイヤツハシネ" や "日が暮れても彼女と歩いていた"(当然のように、曲後半ではサビを「気がふれても彼女と歩いていた」と変えて歌ってたわけですが。だから余計に泣けるんだよ、この曲)、そして‥‥

 とうとう聴くことが出来た、念願の "実験4号"。大好きな曲のひとつであり、その歌詞を読む度に当時のバンドの、はるの状況や心境が手に取るように判るアルバム「リハビリ中断」収録曲の中でも、どうしてもこの曲が聴きたくてね‥‥理由はまぁいろいろあるけど、敢えてここでは書きません。あのイントロが聞こえた瞬間、思わず腰より下で小さくガッツポーズ。そして最初から最後までそらで歌ってたよ‥‥目には涙にじませて。

 ‥‥何だろ、もうピーズのライヴに関しては、何が聴けたとか、MCがバカだったとか、そういったレベルでしか何か書けないよな、俺。だからこのレポだってこんなに遅れちゃったわけで(言い訳じゃなしに)。だってさ‥‥ホントに何時もサイコーだからさぁ。単なるファンのバカ日記以外の何ものでもないよね、これじゃ。

 早く新しいアルバムが聴きたいなぁ。年内はないのかしら。やっぱり来年年明け辺りかな。それまでの間、ライヴ会場限定発売のシングル 「耳鳴り -殉職バージョン-」でも聴いて持ち堪え‥‥たいけど、1曲だしなぁ‥‥


--setlist--
01. 生きのばし
02. ドロ舟
03. 耳鳴り [新曲]
04. バカになったのに
05. ミサイル畑で雇われて
06. 負け犬
07. ひとりくらいは
08. カラダにやさしいパンク [新曲。タイトル不明]
09. ブロイラー
10. 引っ越し [新曲。タイトル不明]
11. 実験4号
12. 汗まみれ
13. ヒッピー
14. シニタイヤツハシネ
15. 脱線
16. 底なし
17. 日が暮れても彼女と歩いてた
18. 全速力で遠まわし
19. 喰えそーもねー
20. 鉄道6号
21. ノロマ [新曲。タイトル不明]
22. サイナラ
23. 何様ランド
24. 眠る前に一発
25. バーゲン
--encore--
26. デブジャージ
27. グライダー
--encore--
28. とどめをハデにくれ
29. Telしてこい



▼Theピーズ「ブッチーメリー Theピーズ1989-1997 SELECTION SIDE A」(amazon


▼Theピーズ「ブッチーメリー Theピーズ1989-1997 SELECTION SIDE B」(amazon

投稿: 2005 06 11 09:05 午後 [2005年のライブ, ピーズ, The] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/03/16

ピーズvsフラカン@さいたまVOGUE(3/12)

 初めての会場、久し振りのフラカン、そしてお腹いっぱいになるまで聴けたピーズ。この日のイベントライヴは、個人的にかなり満足できるものでした。

 先月オープンしたばかりの「さいたま新都心VOGUE」は、埼京線・北与野駅から徒歩5分くらい、さいたま新都心駅からだともうちょっと歩きますが、まぁ比較的駅の近くといった感じかな(すぐ側に「さいたまスーパーアリーナ」があります)。ただ、周りに何もない割りに判りにくい場所にあるのが難点かも。いや、これは土地勘とかないんで、慣れの問題かもしれませんが‥‥

 フロアはさすがの狭さですが、まだオープンしたてってことで凄くきれい。開演時間ギリギリに入ったので既に2階にあったロッカーは全部埋まっていたので、荷物や上着を手に後方で観ることにしました。

 てなわけで、定時より10分くらい遅れてライヴはスタートしたのでした‥‥

■フラワーカンパニーズ

 ヤバい、気づいたら一昨年のフジロック以来フラカン観てなかったよ(汗)。ってことは、アルバムをちゃんと聴くようになってから(この後だもんな、「吐きたくなるほど愛されたい」とか「発熱の証」を買ったの)ライヴを観るのはこの日が最初なんですよね‥‥随分と観てなかったな俺。何でこんなに横着しちゃったんだろう‥‥特にこの日のライヴを観て、それを大いに反省しましたよ。

 ライヴのセットリストや曲順はちょっとあやふやなんですが、大体こんな感じだったかなと記憶してます。とにかくインディーズに移籍してからの曲がメインで、しかもそれらが名曲揃いなもんだから圧巻というか。新作「世田谷夜明け前」リリース後のライヴってこともあって大半はそこからだったのですが、これが既に名曲の域に達してるんだから、ホント大したもんですよ。で更に間に挿入されるここ数作からの曲も、どれも文句なし。ホントライヴバンドですよね、彼等は。

 前半、ちょっとリズム面で危うい場面があったものの、途中からは完全に勢いが勝っちゃってましたね。全然そんなこと気にならなくなってたし。

 途中のMCもメチャメチャ良かった。今日はイベントとはいえ1時間程度の持ち時間があったので、今まで観た中で一番喋ってたんだけど‥‥ケイスケ、花粉症? なんか鼻すすったりタオルで拭いたりで、大変そうだったね。奇しくも、俺もつい最近花粉症にやられてしまったので(しかも今年からな)、その辛さ・煩わしさは嫌という程判りますよ、ええ。

 この日のハイライトは「1年に1回演奏してる。今日はその日」という前振りから演奏された "夢の列車" という10分前後の大作。素晴らしい。竹安のスライドギターも味わい深かったし、他のメンバーも素晴らしかった。何よりも、最近の彼等にはみられない「渋さ・深さ」が色濃く出てて良かったよね(これは決して「今が軽くて浅い」っていう批判じゃないですよ。今の彼等は「今」にしか出来ない表現方法で、またそれに見合った素晴らしい楽曲を提供してくれてるので全然不満なんてないですし、どっちが優れてるとか劣ってるっていう優劣をつけるつもりもないし)。ピーズ目当てでこの日会場にいたお客も、これには惹きつけられたんじゃないでしょうか。

 ラスト3曲は勢い任せで強引にノセる選曲。やはり "真冬の盆踊り" は名曲ですな。そして最後の最後に "YES,FUTURE" で大団円。完璧。今度は単独公演でタップリ味わいたいな。7月のツアーファイナル、是非行こうかと思います。


■フラワーカンパニーズ SETLIST (3/12)
01. 永遠の田舎者
02. 赤点ブギ
03. NUDE CORE ROCK'N'ROLL
04. 世田谷午前3時6分
05. 初恋
06. 深夜高速
07. 吐きたくなるほど愛されたい
08. 夢の列車
09. アイム・オールライト
10. 真冬の盆踊り
11. YES,FUTURE



▼フラワーカンパニーズ「世田谷夜明け前」(amazon


■Theピーズ

ピーズは昨年末のイベントで観て以来だけど、こんなに長時間(とはいっても1時間強なんだけど)観たのはホント久し振り。しかも曲数数えてみたら16曲もやってたという。その中には俺が初めてライヴで聴く新曲、初めてライヴで聴く過去の名曲、そしていつもライヴで聴いてる名曲の数々‥‥といった具合で、とにかく文句なし。唯一の文句といえば、未だに俺が行く日に "実験4号" を演奏してくれないことくらいか。そのくせ「リハビリ中断」から "負け犬" とか "鉄道6号" はやってくれるんだから‥‥

 はるは大分酔ってるように感じられたんだけど、演奏に関しては全然文句なし。ホント、あの動きのあるロックンロールフレーズをよく歌いながら弾けるもんだな、といつも関心しております。アビさんは相変わらずかっけーし、シンちゃんのリズムもいつも通り安定してるし。MCの下ネタ(主にはるな)に退いた客がどれくらいいかた判らないけど(まぁピーズファンは大喜びだろうけどさ)、もう直球過ぎて笑いを通り越して涙が出たね。勿論いい意味で。ま、だから大好きなんだけどさ。

 中盤のMCで、アビさんが着てた、ファンから貰ったという「ジョン・レノン・ミュージアム」のTシャツを見て、はるが一言「それ、倉持(YO-KING)も持ってた」みたいな話をして、まぁ軽くアビさんがギョッとして。それを見てはるがまた「倉持と一緒じゃ嫌なのかよ!」と突っ込んで、アビさん慌てて否定する辺りが可愛かったね(って40間近のオヤジに向かって30代の俺が可愛い言うなよ!って話ですが)

 新曲は3曲やったのかな?(曲名は某巨大掲示板から。合ってるかどうかは判らないけど、ファンの間ではこう呼ばれてるの?)どれも更にシンプルに、そしてメロウになってる、良い意味で更に魅力が凝縮された、濃い作風になってる気が。まぁピーズはこのまま続けて活動さえしてくれれば、俺は全然文句ないです。

 いろいろ書きたいんだけど‥‥ピーズに関してはいつも甘くなっちゃうし、特にライヴに関してはこれといって書くことないんだよなぁ‥‥だってホントに最高だったしさ。だから各曲についてのコメント以上に、その日限定のMCとか、そういったことにばかり触れてしまうのね‥‥まぁ無理矢理書けば、エンディングの "ギア" 〜 "グライダー" という流れは素敵すぎて鳥肌立ったな、と。特に "グライダー" は久し振りにライヴで聴いた気がするので、嬉しかったです。

 あー今年はもっと積極的にピーズを観に行きたいなぁ‥‥


■Theピーズ SETLIST (3/12)
01. ドロ舟
02. 耳鳴り(セミ8)[新曲]
03. 生きのばし
04. 負け犬
05. ヒッピー
06. ミサイル畑で雇われて
07. がんばりやさん [新曲]
08. ノロマ [新曲]
09. ハトポッポ
10. 喰えそーもねー
11. サイナラ
12. 鉄道6号
13. 脳ミソ
14. ギア
15. グライダー
--Encore--
16. Yeah



▼Theピーズ「Theピーズ」(amazon


投稿: 2005 03 16 12:00 午前 [2005年のライブ, ピーズ, The, フラワーカンパニーズ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/01/03

「COUNTDOWN JAPAN」に行って来た。

 「rockin'on」主催の屋内冬フェス、「COUNTDOWN JAPAN」に行って来ました。昨年から開催されているこのフェス、今年で2度目ですが、俺自身は初の参加。しかも当初の予定では2日間(12/30~31)行く予定だったのが、都合で30日のみの参加になってしまいましたが、まぁそれでも十分元は取れたと思いますよ。

 この手の屋内系フェス‥‥まぁサマソニも敢えてこの中に含めてしまいましょう‥‥は結局のところ、出演者次第なんですよね。フジやエゾみたいに「野外ならではのプラスアルファ」がない分、どうしてもそこに注目せざるを得ない。けどそれさえしっかりしてれば、誰も文句言わない。「まぁ(野外の)夏フェスじゃないしな」という言葉で妙に納得してしまう。特に俺の場合は、サマソニとかロキノン系フェスは特にそういった要素がしっかりしてないと、全然行く気にならないので‥‥そういう意味では今回、各日共かなり魅力的なメンツを集めたフェスだったんじゃないか、と思います。

 そんな感じで‥‥自分が観たアクトの、簡単な感想とセットリストを載せておきますね。

■Theピーズ

 気づけば何時以来!?なピーズですが‥‥げっ、もしかして2003年の6月以来!?(汗)何だかんだでその年の秋以降、チケット持ってても全部行けなかったからな‥‥2004年にしても、本当ならピーズ@チッタでライヴ始めする予定だったのに!
 さて、久し振りのピーズは相変わらずカッコイイままでした。アビさんのスーツ姿もダンディズム全開だし(喋ると相変わらず)、しんちゃんの髪が凄く伸びててびくりしたり、はるの変わらなさっぷりに苦笑したり。プレイに関しては文句なし。というか、更にまとまりが良くなってない? 
 選曲は2003年の復活作「Theピーズ」からを中心にしたもの。妥当な線かな。個人的には "バカになったのに" が聴けて、思わず大絶叫。俺がリアルタイムでピーズを好きになる切っ掛けを作った1曲だからね。
 MCでは相変わらずのマイペース振りを発揮。もはや単独だろうがイベント/フェスだろうが一切関係なし。このまま突き進んで欲しい。そろそろ次のアルバムの準備に取りかかるのかもしれないけど‥‥新曲がどんなことになってるのかも気になるよな。2005年もマイペースでの活動、期待してます。

 1. 生きのばし
 2. サイナラ
 3. 喰えそーもねー
 4. yeah
 5. バカになったのに
 6. ミサイル畑で雇われて
 7. ゴーラン
 8. とどめをハデにくれ
 9. 脱線


■HUSKING BEE

 EARTH STAGE(一番デカいステージ)に移動したら、恐らく最後の曲であろう "新利の風" をやってて、これだけ聴いて満足。一番好きな曲なもんで。最後に磯部が深々とお辞儀してたのが印象的だった。


■ZAZEN BOYS

 実はなにげに「初ZAZENライヴ」なんだけど、この日がアヒト・イナザワ在籍時のラストだったんだよね。勿論ナンバーガール時代は何度も観てるし、茨城の水戸まで追っかけて単独公演観る程好きだったわけですが‥‥改めて書くけど、向井とアヒトのコンビネーションは相変わらず凄いね。観てるこっちの心臓がドキドキしてくる程の緊迫感を持った、生々しいビートをぶつけてくる。んで、他の2人のメンバーの力量も半端じゃない。ベース、ART-SCHOOLの時に観てるはずなんだけど‥‥あんなにアグレッシヴで上手いベーシストだったっけ? ま、それだけ俺があのバンドに注目してなかったってことなのか‥‥とにかく、既に「この4人でしか生み出せない」サウンドが成立しちゃってる。なのに‥‥
 悲壮感皆無、ざらついててヒリヒリするサウンドの塊を聴き手に無表情でぶつけるのみ。圧巻の一言。
 あのさ‥‥ZAZENに思い入れが殆どない人達までもが言ってることなんで、内容被りまくりだけど‥‥ホント、勿体ないし、アヒトの後釜探し及び後任者は大変だろうな、と思うわけですよ。初めてZAZENを観た/聴いた人までがそう言う程、既に完成されちゃってるバンドじゃないですか。勿論、このメンバーでもう1枚アルバム作れば、更に飛躍してくれるはずだろうけど‥‥逆に言えば、こんな独特で素晴らしい世界観を持ったドラマーを活かせるようなバンドが、この世にどれだけ存在するんだろうか‥‥そういう点に関しても疑問が残るわけで。バンドとしてはここでこのスタイル/音楽性は一旦完結するんだろうけど‥‥ホント勿体ない。

 1. CRAZY DAY CRAZY FEELING
 2. 安眠棒
 3. MABOROSHI IN MY BLOOD
 4. IKASAMA LOVE
 5. COLD BEAT
 6. 開戦前夜
 7. 自問自答
 8. 半透明少女関係


■Polaris

 夏以来のPolaris。今回も編成は夏観た時と一緒かな(サポートメンバーが1人で、ギターやドラムを叩いてた)。最初にツインドラムソロがあって、そこから曲に入っていくという構成。とにかく聴き入ってしまいました。ホント、独自の世界観を持った、素晴らしいバンドですな。
 この日観て改めて感じたんだけど‥‥このバンドも、ZAZEN BOYSも、音楽性は全く違うけど共通する何かがあるな、と。それは、ポストロックとかポストパンクとか、そういった野暮ったい呼び名じゃなくて、ズバリ「プログレ」‥‥プログレッシヴ・ロックだな、と。ZAZENがYESとかを若干意識してるのは伺えるし(ベースがYESのTシャツとか着てたしな)、Polarisには一時期のPINK FLOYD的な匂いがするし。そういう風に考えると、両者とも非常におれ好みな音を出すバンドなんだな、と再認識。
 んで、この日は特に良いライヴだったんじゃないか、と感じてたんだけど、何度も観てるファンの人達も口々に「良かった」と言ってたことから、やはり本当に良かったみたいです。今度はもっと長い時間、単独公演を観てみたいな。

 1. 瞬間
 2. 深呼吸
 3. 檸檬
 4. 流星
 5. 光と影


■エレファントカシマシ

 うわーっ、エレカシも2003年の夏以来か! つーかこの日のフェスに行く切っ掛けは、エレカシが2004年にリリースした2枚のアルバム(「扉」と「風」)が非常に素晴らしいアルバムだったから(そして、久し振りにCCCDではなくて普通のCDとしてリリースされたから、ちゃんと聴けたという)ライヴを観てみたいな、ってことだったんだよな‥‥
 にも関わらず、飯食って酒飲み出したせいでどうでもよくなって(オイオイ)、重い腰を上げて会場に足を運んだ時には、既に終盤に差し掛かってました。丁度 "友達がいるのさ" 辺りから。"達者であれよ" といい、とにかく最近のエレカシは以前にも増して『独自のビート』を追求してるような。そう感じさせる程、もの凄いイビツで重いビートを刻んでましたよ。既に結成して20年近く経つバンドだというのに、何なんだ、この若々しさ、貫禄の無さは!
 最近のツアーでは "パワー・イン・ザ・ワールド" がラスト曲だと知ってたから、あーもう終わりか、最初から観ておけばよかった、と後悔してたら宮本‥‥「もうどれくらい演奏しました? 何分やりました? 40分? もう1曲できますかね?」とステージ袖に確認。そしてその後、驚愕の事実が判明‥‥この日のステージ、セットリストというものが存在しないらしい。かなりフレキシブルな進行、というかチャレンジャー過ぎ。セットリストを決めないでステージなんて、君らはガンズですか?
 そんな無鉄砲な彼等が最後に演奏した2曲が‥‥"この世は最高!" と "花男" だったという‥‥!! 特に前者は俺、久し振りにずっとずっと聴きたいと思ってたので、数年来の夢が実現して大興奮。宮本が曲名を口にした瞬間、大絶叫。勿論一緒にフルコーラス歌いましたよ!
 帰宅してからこのセットリストを見て、更に驚愕。何だよ‥‥頭の方で "男は行く" とかやったのかよ! く、くそぉ‥‥

 01. 化ケモノ青年
 02. 男は行く
 03. デーデ
 04. 平成理想主義
 05. 生きている証
 06. 友達がいるのさ
 07. 達者であれよ
 08. パワー・イン・ザ・ワールド
 09. この世は最高!
 10. 花男


■麗蘭

 ホントはこの時間、「100s」を観るつもりだったんだけど、ピーズ観た時に思った以上に人がいなかったので、「これじゃ麗蘭の時はどうなるんだよ‥‥」ってずっと心配でさ。客層がかなり若くて、それこそ10代の子達が大半なんじゃないか?って思えた程で。そんな子達が清志郎ならまだしも、チャボや蘭丸を、わざわざ「100s」を蹴ってまで観るんだろうか‥‥否、観ないよな。だったら俺が観るしかないじゃん!ってことで、断腸の思いで「100s」を蹴ったわけです。どうせ単独公演とか行くだろうし。麗蘭はここで観ないと、多分この先ずっと観ないんじゃないか、と思ってね。
 で、実際。本当に人が少なくて泣きそうになったよ。終盤、次のYO-KING待ちの子達も入ってきて、それなりだったみたいだけど‥‥あまりに少なくて、最前列まで行っちゃったもん。アルバムなんて、それこそ13年前に出た1stしか聴いたことないのにね。
 チャボさんは10年振りくらいに観たんだけど‥‥清志郎にしろこの人にしろ、年を取ることを忘れちゃったんじゃないかってくらいの変わなさっぷり。やっぱりカッコイイ以外の言葉が浮かばないよ。そして蘭丸。「土屋公平」としては何度か観てるけど、「蘭丸」としてはそれこそ'80年代に観たSTREET SLIDERS以来だよ。んで最近は本名での活動が多い彼だけど、この日ステージにいたのは間違いなく「蘭丸」でした。やっぱりあの低い姿勢でSGとか弾いてもらわないと。
 この日は2004年にリリースされた13年振り(!)の2ndアルバムの曲がメインで、全然知らない曲ばかりだったんだけど、全然飽きさせない、素晴らしい「歌」がストレートに伝わる、本当に良いステージでした。シンプルなバンド編成(2人の他にはリズム隊のみ。曲によってシーケンスを同期させてる)だったのと、音が程良い大きさだったこともあって、歌詞がちゃんと聞き取れて、言葉がストレートに、ビンビン伝わってくるんだよね。そしてそれを一言一句、噛みしめる俺。チャボの渋くしゃがれた声が、これまた曲・歌詞・演奏に合ってるのよ。このスタイル、この編成以外では絶対に成り立たないようになってるのよ。
 中盤、2人がアコギに持ち替えて歌った "悲惨な争い" という曲が、とにかく胸を締め付けられるような思いで聴いてた。本気で涙が溢れそうになった。歌詞だけ読んだら‥‥多分、青臭いと思っちゃうのかもしれないけど‥‥これをあの人達が歌って演奏する。そしてそういう歌を20年前、ガキンチョの頃から聴いて育ったからこそ、余計に響く。もうこれだけで俺的には大満足だったんですよ。
 演奏もなかなかのもんで、"あこがれのSouthern Man" って曲では、それこそサザンロックを彷彿とさせるギター×2+ベースによるユニゾンプレイや、チャボによるスライドプレイがとにかく圧巻。
 最後の曲、"R&R Tonight" とか聴くと、あーやっぱりチャボって「RCサクセションのチャボ」なんだな、と改めて実感させられるわけですよ。いや、当たり前の話なんだけど。何言ってんだって話ですけど、ホントにそう感じるんですよ。"トランジスタラジオ" とか "スローバラード" の、あのRCのチャボなんだな、って。清志郎だけじゃねぇんだぞ、ってこの日麗蘭のステージを観なかったガキどもに胸ぐら掴んで教えてやりたいね! もうね、間違いなくこの日のベストアクト。胸張って言いますよ、こっち選んで大正解だったって!!

 1. I Feel Beat
 2. SOSが鳴ってる
 3. あこがれのSouthern Man
 4. 悲惨な争い
 5. Get Back
 6. R&R Tonight


■YO-KING

 この日だけサンボマスターがバックを務める、スペシャルセッションだったわけで、だからこそ「くるり」を蹴ってこっちを選んだわけで。いや、別にそれがなくてもYO-KING観てたな。確実にこっちの方が好きだし。
 サウンドチェック時に、ステージ上にギターアンプが1台しかなかったんですよ。マイクも左右に1本ずつ。これってトリオ編成のセッティングじゃん‥‥あれっ、サンボ参加の話ってなくなったの?って思ってステージに注目すると、サンボマスター本人達がサウンドチェックやってた。ってことは‥‥あ、真ん中にスタンドマイクを置いた。どうやらこの日は倉持、ギターを弾かずに歌に専念するようです。そりゃまぁ、サンボにバック任せておけば安心だしな。
 倉持は2003年の春、サンボは2004年の夏にちらっと観たっきり。そんな両者の組み合わせはYO-KINGのシングル "審美銃" で実現し、それが切っ掛けとなってるわけですが、相性が悪いわけがない。しかも演奏された曲の大半が真心ブラザーズ時代の名曲ばかりですよ。その他も最新作やKinKi Kidsに提供した例の曲等、倉持ソロをよく知らなくても十分楽しめる選曲。こりゃ悪いわけがない。
 サンボはとにかく暑苦しい! けどそれが全然嫌みじゃない。いや、苦手な人もいるだろうけど、間違いなく俺的には「ツボ」。そして演奏が無茶苦茶上手い。若いのにな。以下、ライヴを観ての一言感想の数々。

 ・王、跳躍力凄すぎ
 ・1曲目で俺、昇天しそうになる
 ・1曲目の1コーラス目でサンボ山口、寝転がって弾き倒す
 ・そんな山口に王「(寝転がるの)早過ぎ!」と注意
 ・基本的に王と山口による、天然系掛け合い漫才
 ・是非来年はふたりでM-1にでも出てください
 ・王の嫁の話が何度か登場
 ・王「今年はサンボイヤーだと言っても過言ではない」
 ・嫁「いや過言でしょ」
 ・YUKIタソ、素敵すぎ
 ・相変わらずいい歌うたってるよ、王は
 ・俺も終始踊りまくり、歌いまくり
 ・王「くるりは明日観ろーっ!」
 ・来年も共演するって言ってた
 ・けど次はグレート&アイプチで観たい
 ・アンコール時、山口「キングは一度引っ込んでください」
 ・山口「あんた、なんでそんな天才なんだ!」
 ・王「生まれつき」
 ・山口「あちゃーっ!」
 ・今時そんな驚き方、マンガでもしないから!
 ・けど素敵。大好き、両者共

 01. 人間はもう終わりだ!
 02. 審美銃
 03. ブタと三日月
 04. カラカラ
 05. マイ・バック・ページ
 06. バトンが泣いている
 07. 素晴らしきこの世界
 08. 遠い星と近くの君
 09. Hey!みんな元気かい?
 10. 空にまいあがれ
 EN:Dream Is Over


 こんな感じで昼12時に入場、13時開演、22時終了という長丁場のイベント終了。けど全然長く感じさせない、全く飽きさせない内容だったと思います。途中2時間くらい時間が空いて「暇ーっ!」とか騒いでたけど、会場にいらしてたお友達や初めて逢う方々のお陰で、終始楽しく過ごすこともできました。

 来年も行くか、と問われると‥‥やはりジャパンフェスやサマソニ同様、「メンツ次第」だ、と。こればっかりはね。どうしようもないですよ。まぁ間違いなく来年もメンツ的には問題なさそうですけどね‥‥



▼麗蘭「SOSが鳴ってる」(amazon

投稿: 2005 01 03 12:00 午前 [2004年のライブ, HUSKING BEE, Polaris, YO-KING, 「フェス」, エレファントカシマシ, サンボマスター, ピーズ, The] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2004/03/07

Theピーズ『アンチグライダー』(2004)

  騒ぐなら1年前から、いや、2年前の復活時から騒いでくださいよ、頼むから‥‥


いいに決まってんじゃんか!


  ホント、バカかと、アホかと。前作「Theピーズ」を素通りしたくせに、急にこのアルバムから良くなったかのように「サイコー!」とか言ってやがる信用ならない奴らの胸ぐら掴んで、目の前に正座させてそのまま小一時間(ry

‥‥って感じで、本当に素晴らしいのですから。これ以上、どんな表現がある!?ってくらいにね。

  本当はね、いちいち書きたくないんですよ。こんな「出る前から傑作」だって判り切ってる作品について、そしてやはり我々の想像通り、いや、想像以上に素晴らしかったアルバムに対して「素晴らしいです!」なんていう当たり前のレビューをね。だって今や「一億総Theピーズ絶賛期」なわけじゃないですか。そんなご時世に俺ごときが「みんな、ピーズ聴きやがれ!」とか「B'zと間違えてんじゃねぇよ!」とか言ったところでね‥‥他所のサイトの皆さんが褒めてくれるんですから、俺が手を下すまでもねぇよな、と。

  判り切ってたわけですよ。1年近く前から既に演奏されていた、当時完全未発表の新曲、この「アンチグライダー」に収録されることとなった "ギア" や "ウチ帰れ" や "全速力で遠回し" を聴いていれば、絶対に「Theピーズ」以上に素晴らしい内容になると。もう1年近くも前から確信してたわけですよ、ファンは。

  残念ながらいろんな事情で昨年6月以降彼らのライヴを観れてないので、その後他の新曲をライヴで聴く機会はなかったわけですが、伝え聞く話ではやはり最高だと。そう言ってる奴らを信用していたわけではないですが、まぁ間違いないだろうな、と。だってあのピーズだぜ?ってね。

  どうよ、これ。全10曲で40分にも満たない、ある意味時代に逆行した作風。そして、だからこその濃度と充実度。ダメな大人による、ダメダメな歌詞と最高にリアルで生々しいサウンド。デビュー時から何ひとつ変わってない。途中休んだからこその開き直り。"Mr.カウパァ"、"残念賞"、"妄想パーティー"、"寝る前に一発"‥‥とても40前後のいい大人が書く曲のタイトルとは思えない、名言の数々。そして、だからこそ誰にも真似出来ない個性。これこそが「Theピーズ」なんだよ。高校生の時に観たまんまなんだもん。バカバカしい程に最高で、そして切ない。笑顔と哀愁が同居する、それでいて悲壮感を一切感じさせない最強で最狂なロックンロールバンド、それがTheピーズなわけですよ。

  彼らはアルバムのラストソングに本当にググッとくる楽曲を持ってくることが多いんですよ。"シニタイヤツハシネ" にしろ "反応ゼロ" にしろ、前作での "グライダー" にしろ。そして今回も "脱線" という素晴らしい曲を最後に届けてくれまして‥‥ルーズでシンプルなロックサウンドに乗るその歌詞を、是非皆さんにも堪能していただきたいな‥‥全体を覆う下ネタ・ムードを一掃するようなこの曲。どこまでが冗談で、どこからがマジなのかなんて、そんなのは関係ないんだよ。人生自体がマジであり、と同時に冗談みたいなものなんだから。それをそのまま歌詞と音にしただけ。ホントそれだけのことなのに、それすら出来ない「自称・リアルロックンロールバンド」が多いこと、多いこと‥‥ま、みんな頑張れや。

  もうね、一回ライヴ観ろ!ってぇの。このアルバム1枚で満足するような奴、俺は信用ならないね。これ聴いたら居ても経ってもいられねぇだろ普通? 小さいハコで間近で観れて満足するのも大いに結構。けどさ、野音だろ! ピーズがワンマンで初めて野音でやるんだよ!? 何故無視できる? 記念すべき夜だろ??

  というわけで、これ読んでアルバム気になった奴らは皆、ここからアルバム買うように!(w

  そして‥‥野音で会おう!



▼Theピーズ『アンチグライダー』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2004 03 07 12:00 午前 [2004年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/08/01

O.P.KING『O.P.KING』(2003)

  YO-KING、奥田民生、Theピーズのはる、the pillowsのシンイチロウによる今夏限定ユニット、O.P.KING。まさかアルバムまで作る程本格的に活動するとは思ってもみなかったよね?

  事の発端は、今年3月に行われたこのイベント。YO-KING主催で、彼の友人や親しいミュージシャンが集ったイベントなわけですが、この時出演したのは他でもない、民生とピーズなわけですよ。で、そのイベントの最後にはこの4人で、いわば「プレO.P.KING」と呼べるようなライヴをやったわけ。その時に演奏されたカバー曲("BAD BOY"、"RIP IT UP ~ Ready Teddy"、"Hippy Hippy Shake")は全て今回のアルバムに収録されているんだけど、そういったカバー曲のみならず、O.P.KING名義での作品2曲、YO-KING、民生、はるによるオリジナル曲がそれぞれ1曲ずつ、計8曲の最高にイカすロックンロールが詰まったミニアルバムがここに完成したわけです。

  いきなりこのメンツでバンド組みましたって言われると、普通は「おおっ、スゲエ! スーパーバンドだよ!!」って興奮するんだろうけど、冷静に考えるとこの組み合わせって、単に初期YO-KINGバンド(倉持・はる・シンイチロウ)に民生がゲスト出演したような形ともいえるんだよね。実際、民生ってYO-KINGのセカンドアルバムにも2曲ゲスト参加してるんでしょ? その片鱗みたいなものはずっと前から見え隠れしたたわけか‥‥

  ハッキリ言っちゃえば、YO-KINGの楽曲はまんまだし、民生の曲もまんま民生、はるの曲もピーズでやっても何ら違和感のない、当たり前の曲。つうかそれが当たり前の話だろってことなんですが。それだけ色や個性が強いミュージシャン/ソングライター/シンガーが3人も揃ってるんだもん、普通は個性のぶつかり合いみたいな、どぎつい世界観をつい想像してしまいがちだけど、ここにあるのはそういった「若さ故の争い」的サウンドはゼロ。目立つ時は思いっきり目立ちまくり、他者を立てる時は日陰の人として地味にする、でもそのスター性がそれでも滲み出てしまう、みたいなそんな内容。要するに「大人が頑張ってやんちゃしちゃいました!」的1枚。30代後半、40代に手が届きそうなオッサン4人による「夏の想い出音日記」なサウンドトラック盤。それがO.P.KINGなんじゃないでしょうか?

  ま、言い出しっぺは間違いなくYO-KINGでしょう。民生が進んでこのメンツを揃えて「バンドやろうぜ!」なんて言うわけないし、はるはピーズで精一杯だと思うし、シンちゃんにしろピーズとpillowsで手一杯だからYO-KINGバンド辞めたわけだし。もうね、王様のワガママから始まったといっていいんじゃないかな? だからって、決してYO-KINGが悪者だと言いたいんじゃなくて、よくぞ実現させてくれた、ありがとう!と心から感謝したいわけよ。だってさ、それぞれがそれぞれのバンドのリーダー格な存在ばかりでしょ?(ま、ソロのYO-KINGと民生は当たり前だけど、ドラマーのシンちゃんはちょっと違うかも)そういった人間がリーダーでもなく、単に「バンドの一員」としてステージに立つ姿、あんま観れないわけじゃない? 特に民生なんてユニコーン解散してから10年近くだよ!? これを面白くない・楽しめないって言ったら嘘になるんでないの?

  そういう偏った楽しみ方もありつつ、肝心の音はもうストレートすぎる程のロックンロール。それぞれのソロ曲は上に書いた通りだけど、それらの音も一本筋が通ってる感じかな。そして問題の「O.P.KING」としての共作曲"O.P.KINGのテーマ"と"通り過ぎる夏"。これってどういう風に作っていったんでしょうね。前者は民生がメインで歌うパートが多く、ブリッジ1でYO-KING、ブリッジ2ではるといった感じで、それぞれが歌うパートのメロはやっぱりそれぞれが書く楽曲のそれに近いのね。更に後者に関しては、はる~YO-KING~民生~シンちゃん(!)という具合に各コーラスを歌っている構成で、コード進行とサビメロは一緒なんだけど、それぞれのメロディが全く違うという‥‥多分さ、それぞれが歌うパートに関してはそれを歌う人がメロディや節回しを作ってると思うのね。特に"通り過ぎる夏"の場合は確実にそれ。もう笑っちゃう位にそれらしいメロディだもん。んん、だとしたらシンちゃんのは‥‥おおっ!

  こういうのはね、レビューでいろいろ解説・分析するもんじゃなくて、爆音でひたすらリピートするのが正しい楽しみ方だと思うのね。この夏必須、特に同年代のオッサン達にこそ聴いて欲しい1枚。



▼O.P.KING『O.P.KING』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 08 01 12:00 午前 [2003年の作品, O.P.KING, pillows, the, YO-KING, ピーズ, The, 奥田民生] | 固定リンク

2003/06/30

ROCK YOU LIVE SPECIAL@SHIBUYA-AX(2003年6月28日)

  前日に引き続いて行ってきた、4夜連続イベントの3日目。もっとも俺の場合、この日がメインだったわけですが。今年に入って何度目!?なTheピーズ、10数年振りに観ることになるLA-PPISCH、そして前々からライヴが観てみたかったbloodthirsty butchersにスクービードゥー‥‥へっ、「GOING UNDER GROUNDは!?」だって!?‥‥ゴメン、あんま好きじゃないもんで‥‥

  というわけで、本来18時スタート予定だったこの日のライヴ。17時半にいきなり「オープニングアクトとして、フラワーカンパニーズが演奏します」とのアナウンスが‥‥ええっ、また観れるのかよ!!ってことで、焦りながら走って入場したのでした‥‥


◎フラワーカンパニーズ

  急遽決まったらしいこの日の前座。そりゃそうだ、この日だけでも5バンド出るのに、ここにきてもう1バンドって‥‥たった3曲だけだったけど、前日観てる人は勿論、この日初めて観た人をも惹き付けるに十分な、気合い入りまくりのアクトでした。ホント、惚れ惚れするわマジ。ボーカルのケイスケ、既に顔真っ赤だったしな。いい感じでしたよ。


◎スクービードゥー

  メチャメチャかっこいいバンド。ファンク色の強いロックンロール(決してファンクバンドではなく)。リズムがタイトでグルーヴィー。シンプルなんだけど線が太い。しかもクラブでのDJプレイの如く、曲と曲の間が殆どなく、間髪入れずに次の曲に移る様には、かのJON SPENCER BLUES EXPLOSIONを彷彿させられました。

  実は音源とか全く聴いたことがなく、先日出たフルアルバムも聴こうと思ったらCCCDだったってことで避けてた程で。だったら絶対にライヴで最初に体験したいな、とずっと思ってたんですよ。ライヴの評判、メチャメチャいいしね。で、本当に素晴らしかった、と。最初から最後まで気持ちよく踊れるバンドですね。曲もキャッチーで好みだし。こういう閉鎖的な空間で聴くのもいいんだけど、一度野外で体験したい音かもね。しかも夜になる前の、ちょっと涼しくなってきた夕方5時半辺りに。どうでしょうか?

  また観たいバンドのひとつです。演奏上手いし、アレンジ良いし。ロックンロール、サイコー!って素直に言えるバンドですね。


◎GOING UNDER GROUND

  ‥‥ゴメンナサイ。完全に休憩タイムでした。フロアの外に出て、コーヒー飲んでました。ファンの人、スマン。こういう日じゃなかったら観てたと思うんだけど‥‥どうしてもこの日の他のバンドと「色」が‥‥ねぇ。


◎bloodthirsty butchers

  元ナンバーガールのひさこチャンが加入し、更に先日ギター&ボーカルの吉村が骨折した為、その後のライヴ予定が全てキャンセルになってた中、この日のライヴが復帰一発目。実はブッチャーズもこれまで一度も観たことなかったんですね。機会はあったんですが、スルーしてきてたという。で、今回はひさこ嬢参加ってことで観てみようと思いまして‥‥不純な理由で正直スマンです。

  急にこのバンドから音がデカくなったように感じました。それはノイズをもサウンドのひとつとして取り込もうとしてるバンドスタイルから、そう感じたのかもしれませんが‥‥とにかく、ひさこ嬢はひさこ嬢のままでした。あのプレースタイル、フレージング、全てがナンバガ時代のまま。ブッチャーズにそのままナンバガのひさこ嬢が加わったといった印象。人によって見方は違うでしょうけど、俺にはそういう違和感みたいなのを感じました(アヒトがくるりでドラム叩くのと同じような印象を受けたわけ)。けど、そう感じたのも最初の1~2曲だけで、後は音圧に耳がやられて、嫌でも馴染んで聞こえてきた(ような錯覚に陥った)という。

  正直なところ、歌声云々、歌詞云々以前に俺、このバンドのスタイルがあまり好きじゃないみたいです。やろうとしてることは判るし、非常に好感持てるんですが、好みの問題でいえば「そんなに好きじゃない」と。だから演奏が異常に長く感じられ、途中で辛くなったことも正直に書いておきますね。また観たいか‥‥と問われると、正直答えに困る。今の俺にとってのブッチャーズは、そういうポジションみたいです。


◎Theピーズ

  今日もはる・アビさん・しんちゃんはいい感じでした。何かワンマンライヴ以降、ますますバンドとしてのまとまりが良くなってる気がします。この日のライヴは頭2曲を新作から、最近再びやってるという噂だけは聞いてたんですが、まさかホントに聴けるとは‥‥な"ブリーチ"の横ノリ・バージョン(後半ドンドン速くなってく展開が滅茶苦茶かっけー!)、そして"生きのばし"で再び大盛り上がり大会を経て、久し振りに聴く"ひとりくらいはいる"でホロリ。今回もやってくれた未発表新曲(酒止めるの止めた)でピークを迎えたかと思うと、更に上をいってた"ドロ舟"、最後はやはりこの曲"グライダー"‥‥時間にして30分程度という短さだったものの、ここまで温存してたものを一気に吐き出すかの如く、楽しませてもらいましたよ。いやー、やっぱピーズはいいね!

  そういえば、はるまで「ドタキャンしようかなぁ」とか言ってたのには、さすがに笑った(t.A.T.u.ネタね)。既に今年の流行語大賞決定か?


[SETLIST]
01. サイナラ
02. 無力
03. ブリーチ
04. 生きのばし
05. ひとりくらいはいる
06. 新曲(酒止めるの止めた)
07. ドロ舟
08. グライダー


◎LA-PPISCH

  多分10数年振りに観るレピッシュ。まず、マグミの容姿が昔と全く変わってない、いや、更に若返ってるように見えたのが驚き。登場して、いきなり客席に自らダイヴだもんなぁ。ベースのtatsuは最近CHEMISTRYのツアーメンバーをやったりしてたらしいので何度かテレビで見かける機会があったけど、恭一とマグミに関しては‥‥何時以来だ、テレビとかで観たの? それくらい、俺の中でこのバンドに対してブランクがあったわけ。

  しかし、そんなブランクを一気になかったことにしてくれたのが、1曲目の"美代ちゃんのハッパ"! ファーストアルバムの1曲目ですよ!! バンドの編成はキーボードレス、ブラスもマグミのトランペットのみなので、ブラスメインの曲はこの日はないだろうことは判ってたので、"パヤパヤ" とかはないよなぁ‥‥って昔の曲は期待してなかったんですけど、これは一気に高校時代の自分に引き戻された。テンションもハンパじゃないし。ま、昔はもっと無軌道に暴れまくってたけど、今は無駄のない暴れっぷりといった印象。けどそこに大人っぽさを感じるかというと、全然そんなことはないんですが。

  大半は俺が知らない'90年代後半以降の曲がメインで、そこにポツンと登場する昔のメジャー曲‥‥"Magic Blue Case"!‥‥とかに大興奮しつつ、最近のハードコアな曲も結構いいな、と再確認。勿論新作の曲もやはりライヴでは栄えてました。

  圧巻は、ラスト前の"LOVE SONGS"。この曲でマグミは客席にダイヴして、そのままボディーサーフしてフロア後方まで運ばれるんですよ(!)。そしてそこから再びダイヴしてボディーサーフしてステージまで戻るという‥‥こんなことやる30代後半、俺は知りません。ちょっと感動して泣きそうになった。聞くところによると、この曲ではお約束のパフォーマンスになってるみたいで、客がどれだけ少なくても絶対にダイヴするみたいね。その心意気にカンパイ!

  いやー、いいライヴ見せてもらったよ。また観たいね。いや、今度は絶対に単独で。昔の曲も沢山聴きたいんだけど、新作からの曲をもっと聴きたいんだよね‥‥やっぱピーズもそうだけど、このレピッシュも全然「現役」だね! 来年で結成20周年(!)、まだまだ行きそうですよ!!


[SETLIST]
01. 美代ちゃんのハッパ
02. Birthday Party
03. Magic Blue Case
04. DESTROY
05. miracle
06. Rider on the run
07. LOVE SONGS
08. Yeah! Yeah! Yeah! ~Beat up and down~

投稿: 2003 06 30 01:00 午前 [2003年のライブ, GOING UNDER GROUND, LA-PPISCH, ピーズ, The, フラワーカンパニーズ] | 固定リンク

2003/05/26

KENZI PRODUCE「クソッたれナイト」Vol.2@新宿LOFT(2003年5月25日)

  今年の頭にKENZI & THE TRIPSのボーカル、KENZIが企画したイベント「クソッたれナイト」がスタートしました。1回目はアナラーズと怒髪天を迎えた、とても素晴らしいイベントになったそうですが、今回行われた第2回では‥‥恐らく俺と同年代の人にとっては非常に懐かしい名前ばかりが揃ったラインナップになったのではないでしょうか。ケントリは勿論のこと、昨年夏に復活し絶好調のTheピーズ、そして今のところこのイベントの為だけに再結成されたらしいTHE POGO。しかもケントリも先日、「青春BABY II」というセルフカバーアルバムをリリースしたばかり。否が応でも「ノスタルジックな80'sモード」になってしまうのではないか、と少々感傷的だったのですが‥‥これがね、全然そんなことなくて。終始笑顔で歌い踊りという、お腹いっぱいなイベントとなったのでした。

  ピーズは約2ヶ月振り、ケントリなんて10数年振りだし、POGOに限ってはリアルタイムで音源とかちゃんと聴いてこなかった俺。POGOっていうと、個人的にはどうしても「ああ、中澤裕子が学生時代好きだったバンドね」というのが頭の片隅にあって‥‥あ、いや。バンドの評価とは全然関係ないですが。

  最初に書いちゃうけど、ノスタルジックな空気感は少なくともバンド側には皆無でした。客の方には若干そういうのはあったんだろうけど(特にリアルタイムで通過してきた30才以上の方々には)、新曲メインで勝負したピーズといい、全然古臭さを感じさせなかったPOGOといい、セルフカバーモードにも関わらず全く衰えを見せないケントリといい、本当にみんな「現役」なんだなぁと再認識。ま、POGOのRYOTAも現在、JIG HEADとして活動しまくってるしね。各バンドに参加してるメンツだけ見てもthe pillows、LAUGHIN' NOSE、元De-LAX等々、本当に'80年代~'90年代初期のバンドブーム周辺から戦い続けてきたメンツばかり。そういった人達が「過去の栄光にすがる」わけでもなく、看板だけは昔のままだけどアティチュードとしては2003年モードで戦ってるっていうのが見て取れて、あの当時を知ってる人間としてはホントに嬉しかったなぁ。若手に全然負けてないと思うし。

  さてさて、それでは各バンドのライヴについて簡単に感想を書いていきたいと思います。


◎Theピーズ

  先週(5/18)の千葉ルック公演を仕事で飛ばしてしまった俺ですが、もうね、本当に期待してたのよ。しかもライヴが始まるちょっと前に「トップバッターはピーズだよ」というのを耳にしてしまったから、余計にね。はる曰く「今日は出演者の中で一番若手だ!」‥‥そう、時代的にはピーズはちょっとずれてるのね。だから実際のところどうなるのか気になったんだけど‥‥全然問題なかったです。むしろこの日はピーズファンが多すぎるくらいで、他の2バンドに申し訳ない程に前の方は盛り上がってました(多分後ろの方で正視してた人達は、そっちのファンだったのかな)。

  内容的には新作「Theピーズ」を軸に、旧曲(初期の隠れた名曲"このままでいよう"が!)の他に、早くも新曲が演奏されてました! 最初の新曲は「酒はもうやめた」といった内容の、渋いロックチューン。これがかなりカッコイイ。パブロックっていうのとはまた違うんだけど、酒やめた内容なのに酒飲みロック的な空気感が。続く2曲目の新曲はこれまた今までになかったタイプのストレートな疾走チューン。はる曰く「『酒やめた』という新曲に対する、アンサーソング」とのこと。「やっぱり酒やめられないぜー!」って雄叫びが笑った。そしてラストに演奏された3曲目の新曲は、"ギア" と呼ばれているらしい楽曲で、もしかしたらこれ、「とある曲」へのアンサーソングなのかも‥‥なんて気がします。ま、まだ歌詞も全部聞き取れたわけじゃないし、この場でそう発言してしまうのもちょっと‥‥と思うのであえて曲名は明記しません。後はライヴ会場で聴いた人の判断に委ねます。とにかく全曲クオリティー高すぎ。早くも新曲モードに入ってるのが嬉しかったし、しかもそれが軽く「Theピーズ」アルバムのクオリティーを超えてる事が驚きというか。そう遠くない将来にリリースされるであろう8枚目のオリジナルアルバム、かなり期待できそうです!

  あ、"このままでいよう"についてもコメントを。千葉ルックでは納得のいく演奏ができなかったようで(アビさん曰く「千葉では最高の出来だったので、今日もやってやるよ」とのこと。その後にはるが「リベンジだね」とぶっちゃけるw)、この日の出来はまずまずだった模様。やっぱり口笛がね‥‥アビさんギター弾きながら口笛吹いてるんだけど、よく聞こえないし。そして後ろではもうひとり口笛を吹くシンちゃんの姿が‥‥とにかくこの曲、難しいと思うんですね。演奏にしろ、表現にしろ。けど、今のピーズなら出来そうな気がすると思ったから、多分またやってみたんだろうね。とにかく今後もこういったサプライズに期待してます!


[SETLIST]
01. とどめをハデにくれ(イントロのみ) ~ 生きのばし
02. サイナラ
03. 新曲(酒やめた)
04. 線香花火大会
05. 無力
06. 新曲(酒やめるのやめた)
07. このままでいよう
08. ギャンブル
09. 新曲(ギア)


◎THE POGO

  日記にも書いた通り、全然POGOを通過してこなかった俺。そりゃ、TVKの「ミュートマ・ジャパン」とか「ライヴトマト」(現在の「LIVE Y」)で目にすることはあったけど、アルバムをちゃんと聴いたりしたことはなかった、むしろ門外漢な俺なわけね。で、先日はJIG HEADのライヴも見逃してるし。

  そういう俺がフラットな状態で今回「一夜限りの再結成」を目の当たりにしたんですが‥‥これがね、素直に格好良くて、最後には一緒に踊り狂ってましたよ。この日のメンバーがギターにKASUGA、ベースにJUN GRAY、ドラムにシンちゃんという「POGO+ケントリ」というようなメンツでして。純粋な再結成ではないのは明確なんだけど、これが却って良かったのかな、と。演奏は全然問題なし。むしろこういう時でもないと体験できないであろう「ハードコアなパンクチューンを叩くシンちゃん」を観ることができたり、ストリングス隊は現役のパンクロッカーなわけだし、シンガーも未だ現役。単なるノスタルジーでやってるわけじゃなく、「真剣に楽しんでる」のが音から伝わってくるのね。客もこの時だけはモッシュしまくり、ボディサーフしまくり、そのままステージに昇ってそこからダイブ‥‥終始この状態。しかもそれらが若い子達ばかりなんだから‥‥で、その子達がね、またボディサーフしながらちゃんとPOGOの歌を口ずさんでるのよ! 若いのに! JIG HEADのファンなのか、後追いPOGOファンなのか‥‥とにかく、本当に待ち望まれた復活だったんだな、と思いました。

  実際、演奏された代表曲の大半が全然色褪せて無くて、むしろ「全然アリ!」だったのも驚き。ま、現役メンバーの手による「2003年の音」で表現されたことも大きく関係してるんだろうけど、とにかく終始カッコよかった。やられたね、完全に。これを切っ掛けに、ちゃんとPOGOを聴こうと思った俺ですから。

  JIG HEADがある以上(しかも活動が順調にいってるだけに)、今後パーマネントでPOGOを続けることは不可能でしょう。今回のメンバーにしても、シンちゃんはpillowsとピーズの掛け持ちだし、KASUGAにはメインのラフィンでの活動があるわけだし。だからといって他のメンバーを入れてまでPOGOを復活させるのは‥‥いや、観たいんですけどね、もっと。けど、もしかしたら「これ一回きり」だったからこそ、みんなあそこまで楽しめたのかな‥‥とも思ったりして。ま、難しいところではあるけどね。

  とにかくPOGO、大変素晴らしくて感動させてもらいました!


◎KENZI & THE TRIPS

  待望のケントリ。多分前に観たのは解散前だから‥‥正確には14年振りってことになるのでしょうか。最近ZIGGYにしろピーズにしろ、ホントこういうのが多いよなぁ‥‥ま、ガキの頃に喜んで聴いてたバンドが今でもまだ現役でやっててくれるってのは、正直嬉しいもんですよ(逆に、ここ数年活躍してるバンド達が、果たして15年後もまだ変わらず頑張れてるのか‥‥と考えると‥‥)。

  俺、ライヴ前に知ったんだけど、今のケントリのギターって、元De-LAXの人なのね。どうりで観たことあると思ったわけだ。で、そんなロカビリー入ったギターのヒデキが煽りを入れる中、ボーカルのKENZIが登場するんだけど‥‥これもね、全然ビジュアル的には変わってないことに驚き。いや、よく見るとやはり顔には年相応なものを感じたりするんだけど‥‥でも、未だに髪を立て、声を張り上げて(しかも昔以上に!)懐かしい"LEADERをつぶせ"を歌う姿には、正直感動すらしました。そのまま"裏切りのうた"とか"爆竹GIRL"なんていう往年の名曲を連発し、その後も俺が知ってる曲ばかり‥‥そうか、先日出たセルフカバー集「青春BABY II」からの曲をメインでやってるのか!と気づく。個人的には"LEOSTAR 8"でちょっとググッと来た。途中のMCでKENZIが言ってたんだけど、どうやらアルバムと同じ曲順で進めてるらしい。9曲目"星空の夜"でトーンダウンしてじっくり聴かせるモードに入り「都合により1曲飛ばします」との後に、超名曲"BRAVO JOHNNYは今夜もHAPPY"、"DIANA"という怒濤の攻め。いや、これで何も感じない人がいたら嘘だ!ってくらいに最高の歌と演奏で楽しませてくれたよ。そして本編最後の曲は、この日唯一の「再結成後」の楽曲、"THIS IS THE POWER SONG"。これがね、全然知らない曲なんだけど、何ら違和感なく楽しめたのね。むしろ'80年代の楽曲にも負けてないと思ったし、ある種勝ってる部分さえ見つけることが出来た。いやぁ、これは嬉しい誤算だったね。やっぱりこいつら、「今のバンド」なんだな、と。全然知らない曲なのに、気づけばサビを一緒になって歌ってたもんね。これはホントいい曲。後でCD買おう。

  一応トリだし、アンコールあるんだろうな‥‥と思ってたら、KENZIひとりで登場し、最後はみんなでセッションしますとのこと。沸き上がるオーディエンス。そして呼ばれたメンバーは‥‥ドラムにシンちゃん。pillowsのメンバーとしてお馴染みの彼も、それ以前にはケントリで叩いていたという歴史を持つ人(更にそれ以前となると、POGOの結成時メンバーみたいだしね。ってことは、本来今日は「シンちゃん祭」と呼んでも間違いないのかw)。そしてベースにピーズからはるが。登場したはる、前に並べられたマイク1本1本を使って何か叫んでる。見るからにベロンベロンといった印象。結構フラフラで、顔も真っ赤だったし。大丈夫かよ!? そしてギターにはPOGOからRYOTAが。更に楽屋に遊びに来てたロリータ18号のマサヨさん他1名(あのAC/DCのTシャツを着た男性は誰?知ってる人教えて!!)がコーラスに加わり、さっき「飛ばした」1曲"HONEY DANCE"を大宴会の如く演奏。おお、はるクンよ、ちゃんと弾けてるじゃないか! 安心安心。基本的にはKENZIとマサヨさんのツインボーカルといった感じで(ま、みんなでシンガロングするタイプの曲だしね)、とにかくお祭り騒ぎ。途中でケントリの現ベースも飛び入りし、最後は本当に祭の如く大騒ぎで終了しました。約2時間40分に及ぶ「シンちゃん祭」はこうして幕を閉じたのでした。

  8月にも第3弾が決まっていて、次回はいよいよロリータも出演するようなので、是非行こうかと思ってます‥‥って8/23(土)なの!? 俺、仙台にいるかもしれないじゃんか、その日!(涙)


[SETLIST]
01. LEADERをつぶせ
02. 裏切りのうた
03. 爆竹GIRL
04. UKモドキ
05. HOTニキメチマエ
06. LEOSTAR 8
07. CRAZY SUMMER
08. BAILEY
09. 星空の夜
10. BRAVO JOHNNYは今夜もHAPPY
11. DIANA
12. THIS IS THE POWER SONG
 —ENCORE—
13. HONEY DANCE

投稿: 2003 05 26 02:12 午前 [2003年のライブ, KENZI & THE TRIPS, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/04/06

「URASUJI」@新宿WIRE(2003年4月5日)

  「URASUJI」というロック/パンク系のクラブイベントが存在することは、実はその名前程度は知ってるというだけで、実際どんな曲がかかるのかは全然知らなかったんですね。しかもゲストライヴがあるなんてのも。だってさ、WIREってメチャメチャ狭いっていう印象があるんだけど(いや、実はWIREって今まで入ったこと、なかったんだよね。場所は以前酔ってオネエチャン連れて新宿を彷徨ってる時に1回通ったっきりで。ってあの辺を酔って女連れてブラブラって、目的バレバレだな我ながら)、あんなところでライヴやるんだ‥‥って思ってたら、何と今回Theピーズがそのイベントに出演するって話を、2月頃に耳にしまして。んで、チケット取り置きしてもらったんですよ、友達にお願いして。その時点ではピーズ出演は殆ど公になっていなくて、「URASUJI」サイトの方にも1回名前が出た後、すぐ消えたという経緯もあり、騒いだのは一部のファンサイトと2ちゃんねるくらいだったような記憶が‥‥まぁそんなとこでやるもんで、チケットはすぐにソールドアウト。そりゃそうだ。

  つうわけで、今回の目的はピーズただひとつ。もう1バンド、JIGHEAD(元POGOのRYOTAのバンド)も出演するそうだけど、悪いけどこっちはオマケって感じでした。

  大雨の中、5~6年前の記憶を辿り、結局道に迷って、会場に着いたのが午後10時。既にJIGHEADの演奏は終わってました(‥‥早っ)。21時半から30分のステージだったようで、実はピーズもこの後22時半から40分の演奏になるよう。危なかった‥‥

  フロアに入ると、そりゃもう狭いの何のって‥‥ここで昔「CLUB K」がやってたんだな、未だに「LONDON NITE」やってるんだよな、とか個人的には感慨深いものがあったりして。DJがかけるラフィン・ノーズやKENZIがいちいちツボに入りまくって、ライヴ前からアドレナリン全開状態。しかもステージらしいステージもなく、DJブースの前、フロア前方にアンプやドラムセットを直に置いてるので、客と同じ目線って‥‥考えられねぇ!

  暫くして、アビさんが登場してギターを抱え、続いてシンちゃん、そしてはるの登場。ピーズのみ目当てのお客がかなりいるようで、如何にもクラブには場違いな格好をしたお客もちらほら。つうか普通の女の子多すぎ。いつものように気の抜けたような煽り(笑)で客を沸かせ、いきなり"無力"からライヴはスタート。とにかく目線が同じってのが凄い! 音はまぁ専門のライヴハウスではないので仕方ないとして(ハウリングしまくってたな、はるのマイクやベースが)、なんかピーズがその辺の小さいレンタルスペース借りてライヴやってるかのような錯覚に陥るくらい、なんつーか‥‥アマチュアのライヴを観てるような感覚なのよ。そのくらい狭い・近い・目線が一緒という。言ってる意味、判ってもらえます? セールス的にはまだまだだけど、バンドとしては既に中堅以上のクラスにいるバンドがこんな場所でライヴをやるという心意気がまた泣かせる。んで、やっぱり演奏はいつも通り素晴らしいんだから。完全に出音のみって感じだよね、アンプから直で、ドラムも生音。つうかそれで十分だもん。

  多分復活後初?な"ザーメン"は、イントロが鳴った瞬間に仰け反ったよマジで。もうね、サビは当然の如く大合唱。相変わらず、アビさんは気持ちよさそうにギター惹くのね。ソロになると顔をクシャクシャにして弾きまくって。時々ソロの時にスイッチ踏み忘れて音がバッキングの時のまんまだったり、なんて一面も。客もどんどん前に押し寄せるような感じで、DJブース後方で観てた「URASUJI」スタッフも客に向かって手を押すジェスチャー(後ろに下がれ、って意味ね)を何度もしてた程。前の方の客は完全にピーズ目当てだったんだろうけど、その後ろの方はピーズ云々じゃなくて、単に「URASUJI」にいつも通り来てる常連って感じで、楽しみ方もまた違ってて、個人的にはその辺の観察も面白かったなぁ。

  はるはMCで「クラブってところには初めて来たよ。クラブデビューだ!」とか「俺は中学生の頃、手芸クラブだった!」なんて言って客を沸かせ、そして笑わせてた。相変わらず一言一言の後にアビさんの顔色を伺うのは、既に微笑ましい域に達してるような(そしてそれを後ろでニコニコして見守るシンちゃんの姿も)。

  その後、新作の"ギャンブル"で再び暴れ、名曲"君は僕を好きかい"でクールダウン。やっぱり何度聴いても泣ける。前回以上に泣けたよ。直に届きすぎるんだもんよぉ。ここで俺、完全に壊れた‥‥もうね、ここから先の記憶がホント曖昧なの。だからセットリスト、後半は正直あやふやです。やった曲目はこれで間違いないんだけど、曲順はホント自信ないです(後で正しいセットリスト見つけて直しておきますけどね)。

  "サイナラ"はここ2回連続で、YO-KINGがゲストでハーモニカ吹いてるので、ソロになった瞬間、ステージ脇から出てくるんじゃないかと思わず構えちゃったし、"ふぬけた"はやっぱり声が出てなかったし(笑)、それより何より奥さん、"線香花火大会"ですよ!! おお、これをやってくれるか!って大興奮。「リハビリ中断」の曲はアビさんが参加してないから、全部アビさん次第なんだけど、何か日を追う毎にドンドン曲が増えてるような‥‥こうなると、数ヶ月もすれば"赤羽ドリーミン(まだ目は醒めた)"や"実験4号"を聴ける日がくるかも‥‥なんて淡い期待をしてしまいました(それより何より、演奏前にはるが言った「もう1曲、ふざけた歌にお付き合いを」が笑えた)。

  終盤に新作トップ"生きのばし"と"ゴーラン"を立て続けにやるってのも、ある意味新鮮で俺的には全然アリでした。つうかそもそも"無力"でライヴ始めるのも過去、何度もあったわけだし、正直どの曲から始まってもそれはそれで面白いし楽しめると思うんだよね。今後、何度と観てく内にどんどん様変わりしてくんだろうなぁ。こうやってライヴで新作の曲を何度も聴いてると、既に過去の曲よりも新作の曲の方が全然上にいってるんだよね、俺の中で。すっげー気持ちいいし、演奏もカッコイイし、歌も歌詞も胸にググッとくる。やっぱりスゲーバンドだよ、ピーズは。

  一番最後はやはり新作から"喰えそーもねー"。うん、こういうエンディングもカッコイイ。最近は"とどめをハデにくれ"や"グライダー"で終わるのが多かったから、やっぱり新鮮。あくまで現役ロックバンドを地でいくっていう宣言なのかな?(と勝手に解釈)もう、ピーズのファンもそうじゃない奴らも関係なく、暴れ踊り狂う狂熱の40分といったところか‥‥ってこれで40分って。短かすぎ!(ま、イベントだしな。仕方ないか)

  というわけで、たった40分のステージを無理矢理いろいろこじつけで書いて長くしてますが、とにかくね、やっぱりピーズのライヴは「サイコー!」の一言で片付いてしまうんですよ。ってそれじゃライヴレポの意味がないしねやっぱ(前回の単独ライヴのは、さすがに自分でもどうかと思ったよ。けど、ホントあの日の俺は完全に思考回路が止まってたからね。あれで勘弁してやってくださいよ)。こんな狭いハコで、しかもこんな間近で、同じ目線でピーズを楽しむなんてことは今後二度とないでしょうね‥‥やーい、やーい。観れなかったピーズファン、悔しーだろー(ってガキみたいな煽りしてどうする31歳)。

  先月から2週間に1回はピーズを観てた計算になるんだけど、今後はちょっと時間をおいて、次は5月18日の千葉LOOKか、翌週25日の新宿LOFTになる予定。千葉LOOKはチケットが無事確保出来ればの話ですが。今回みたいな距離感でのライヴではないけど‥‥ってまぁ、今回が特別なわけで、LOOKやLOFTみたいな場所のライヴが普通なんだよな。何か立て続けに間近でピーズを観てしまったせいで、今後どうやって彼等に接していこうか、正直自分でも判らなくなりそう‥‥


[SETLIST]
01. 無力
02. ザーメン
03. ギャンブル
04. 君は僕を好きかい
05. サイナラ
06. ふぬけた
07. 線香花火大会
08. 生きのばし
09. ゴーラン
10. 喰えそーもねー

投稿: 2003 04 06 10:02 午後 [2003年のライブ, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/03/23

Theピーズ ONE MAN LIVE 2003@SHIBUYA-AX(2003年3月21日)

  Theピーズのワンマンツアー、ファイナルに行ってきました。考えてみれば過去に参加したピーズのライヴは全部イベント関係で、1時間以上演奏するピーズってのをまだ観たことなかったんですよね。これまで(っつうか、昨年暮れからの、復帰以降ね)観たのって全部イベントで、しかも30~40分程度の演奏なんですよね。更に2月に出た「Theピーズ」からの曲がメインで、俺が体験することが出来なかった「マスカキザル」から「リハビリ中断」の曲はほんの数曲しかライヴで体験してないという。そりゃね、確かに新譜は完璧の名盤だし、ここから全曲やられても全然文句ないし満足なんだけど、やっぱりさぁ‥‥あれも聴きたい、これも聴きたいっていう思いがあるわけですよ、後追いファンとしては。

  今回、幸運にも先行予約でチケットを確保できただけでなく、整理番号1~2番という信じられない若い番号のチケットを手にすることができてしまい(トルちゃんに感謝!!)、これはもう最前列で観るしかないよな‥‥って思ったんですが、この日のライヴってテレビ中継が入ってたんですよね。出来れば‥‥あまり移りたくない(苦笑)んで、アビさんサイドの、もうちょっと右寄り、ギリギリカメラに入らないかな!?って位置の最前列を確保して(笑)、開演までの1時間、あれやこれやと思いを馳せながら待っていたんです‥‥が‥‥録画用のカメラに、セットリストが貼り付けてあるし。しかも嫌でも目に入るし、最前だし(涙)。大阪や名古屋のライヴレポートを読まないようにしてたのに‥‥

  というわけで、大体の流れを把握してしまったものの‥‥いざライヴがスタートしたら‥‥頭真っ白なわけですよ。ゴメン、今回マジでレポートらしいレポート書けないよ。ナンバガの時も同じようなこと書いたけど、ホントにそれくらい最高だったわけ。セットリストや大体の流れは某巨大掲示板でチラッと目にして思い出したり出来るんだけど‥‥"生きのばし"の「ジャッジャーン」っていう、あのイントロが流れた瞬間からアドレナリン噴出しまくり、多分俺の脳天から煙か、あるいは血が逆流してたんじゃないかと思えるくらいに大興奮。終始歌いまくり。ソロになるとアビさんが目の前で思いっきりギターを弾きまくるわけですよ‥‥あのクレイジーなギターを! ねぇ、どうすりゃいいってぇのマジで!? そりゃさ、誰だってあの場にいたら興奮して自我を失いますよ!

  更にさぁ‥‥2曲目に"シニタイヤツハシネ"だよ!? 信じられる!? 「生きのばし」て「シニタイヤツハシネ」だよ!? 完結しちゃってんじゃんか、頭2曲で! いやぁー興奮し過ぎてマジで鼻血か涙が出るかと思ったよ。もうね、この時点で燃え尽きてんのな俺。残りの25曲以上はオマケだよ、贅沢なオマケ!

  とにかくね‥‥MCが印象に残るの、多かった。やっぱり時節柄戦争ネタが多いんだけど‥‥「戦争はじまっちったけどよぉ、間に合ってよかったぜー! ずっと今日を楽しみにしてたんだぜー!」とか「邪魔すんなよなブッシュ。ブッシュブッシュ!」とかさ。で、アビさんに「今日は戦争ネタかよ」と突っ込まれて、はる「だってテレビでそれしかやってねぇんだもん」なんてやり取りしたり。そんな戦争に対して「結局ね、我々は‥‥無力なのよ!」と言って"無力"を演奏したりとか。はる流の「生きざま」を感じさせる言葉の数々。その一言一言に笑ったり喜んだり涙したり‥‥ヤベェ、俺マジでピーズにハマッちゃってるよ。

  更にね、この日ははる以上にアビさんがヤバかった。ステージに登場した時点から既に出来上がってたのね(多分、アルコールが相当‥‥/笑)。何か、この日は午後2時に目が覚めて大遅刻してメンバーやスタッフを焦らせたエピソードとか(「お客にはすまないと思うが、おまえら(はる&シンちゃん)には謝らん!」)ギターを置いていきなりメンバー紹介を始めるかと思ったら「日本武道館へようこそ!」‥‥(笑)しかもその言葉に合わせてはる、DEEP PURPLEの"Smoke On The Water"の、あの有名なリフを弾き始め(笑)、更にそれにシンちゃんまで合わせ始めるし。

  けどね‥‥この日最高のMCは、アンコール時のアビさんの宣言‥‥「これからも俺がこのバンドを引っ張ってってやるからよぉ!」とお客に向かって叫んだ、あの瞬間だよね。はるは「アビさんが何時辞めるって言い出すか‥‥」みたいな感じで気を遣ってたようだけど、この一言にはお客も大歓声。つうか泣けた、マジで。これが同じステージで「クリ○リス舐めたい?」とか言ってたバンドと同じ奴らかよ!?って思える程に(笑)。

  MCばかりレポートしてるんだけど‥‥セットリスト見てもらえば判る通り、文句なしの選曲でしょ? 新作からは全曲やってくれて、しかも古い曲も満遍なく、名曲の数々を惜しげもなく連発(「マスカキザル」から1曲もなかったのが残念)、アビさんが参加してない「リハビリ中断」からも2曲やってくれるサービス振り。けど、折角だから"実験4号"とか"赤羽ドリーミン(まだ目は醒めた)"も聴きたかったなぁ。でも、そう思ったのはライヴが終わってから一夜明けてだしね。ホントね、ライヴの最中も、そして終了後も笑うしかないくらいに最高なライヴだったのよ。こんな気持ちになるライヴ、年に1本あるかないか‥‥あったら儲けモノってくらいに貴重な体験をしたなぁ、と。ねっ、行けなかった人、そう思わないかい?

  そうそう、YO-KINGはまたこの日も来ててハーモニカ吹いて帰ってきました。既に2度目ってこともあり、お得感はあんまりなかったなぁ俺は。だって‥‥隔週で倉持に会ってるんだもん、最近(苦笑)。

  アンコールでは、誰もが知ってるあの"ピクニック"をパンクロック風にアレンジして、みんなで大合唱したりして、最後の最後はやはり超名曲"グライダー"で閉めたりで‥‥全27曲全てが終わっても誰も帰ろうとしないで、拍手でアンコールを、更に求めるんですよ、既に客電が点いてるにも関わらず。客出しのSEも流れてたんだけど‥‥最後にまた3人がステージに戻って来てくれたんですよ! 正直これは予想外。実際、外に出て帰ってしまったお客も多かったみたいで、はる「頼むからもう帰ってくれ!」(笑)とか言って、もう1曲だけ‥‥"ハニー"をハイテンションで演奏して、本当の意味での「アンコール」も終了。全28曲、約100分に及ぶワンマンライヴはこうして終わったのでした‥‥

  本当ならみんな、こんなライヴレポなんか読まないで実際にピーズのライヴを体験してもらうのが一番なんだよね。けど、チケット取れないとか、自分が住んでる地方に来ないとか、あるいはCSで放送されたこの日のライヴ中継を観れなかったとか、いろんな事情で生ピーズを体験出来ない人も多いのも事実。そんな人達がこんな「サイコー!」しか連発してないようなレポを読んでどんなライヴだったかを理解してくれるのかどうか疑問ですが‥‥サイコーなんだもん、仕方ねーよマジで。

  今後もちょくちょく(毎月2~3本程度)イベント出演してくようなので、機会があったら是非観てください。ってその前にアルバム聴いてください。ホント、日本最強のロックンロールバンドなので。ストーンズの4分の1以下の値段で、こんなにも最強のライヴを体験できるんだからさ(いや、ストーンズも最高なんだけどね!)。

  ‥‥うわぁ‥‥まだあれから2日しか経ってないのかよ‥‥早くも次の生ピーズが恋しくて、悶々とした日々を過ごしそうです。ま、あと2週間の辛抱ですけどね、個人的には‥‥ウフフ。


[SETLIST]
01. 生きのばし
02. シニタイヤツハシネ
03. どこへも帰らない
04. ブリロー
05. ギャンブル
06. 君は僕を好きかい
07. ドロ舟
08. 無力
09. 植物きどりか
10. ひとりくらいは
11. ニューマシーン
12. ふぬけた
13. 使いのこし
14. バースデー
15. タクシー
16. ヒッピー(with / YO-KING)
17. サイナラ(with / YO-KING)
18. 日が暮れても彼女と歩いてた
19. 喰えそーもねー
20. 脳みそ
21. 底なし
22. まったくたのしいぜGO GO
23. ゴーラン
24. とどめをハデにくれ
 --encore--
25. ピクニック
26. Yeah
27. グライダー
 --encore--
28. ハニー



▼Theピーズ『Theピーズ』
(amazon:国内盤CD / MP3

投稿: 2003 03 23 12:00 午前 [2003年のライブ, YO-KING, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/03/09

YO-KING presents「TODAY」@Zepp Tokyo(2003年3月8日)

  というわけで行ってきました、「お台場オヤジ祭」!(笑)YO-KING主催のイベントってことで、出演するバンドも彼に縁のある奴らばかり。アマチュア時代からの付き合いで、昨年までツアーメンバーであったTheピーズ(の、はるとシンイチロウ。もっともアビさんも含めて付き合いが古いわけだけど)、互いに友達少なそうな気がする奥田民生。そこに民生の事務所「Hit&Run」所属の新人バンド(とはいってもまだインディーズですが)detroit7がオープニングアクトとして出演。トータルとして約3時間半に渡る濃いロックンロールカーニバルでした。それでは、各バンドについて少しずつ感想を‥‥


◎detroit7

  左利きのギター兼ボーカルの女性、男性ベーシスト&ドラムによる3人組。今回初めてその名前を知ったのだけど、どうやら民生やPuffyが所属する「Hit&Run」のアーティストだそうで、現在はまだインディーズからマキシシングル1枚を出したのみ(以前アルバムを1枚出したけど、それは100枚限定だそうで現在入手困難)。いずれソニーからデビューするんでしょうね。実際、2月に行われた民生のクラブツアーや、先日のTEENAGE FANCLUB来日公演でもオープニングアクトを務めたそうですから。

  もうね、名前まんまの音楽性。デトロイト・ロック・シティ出身のガレージバンドを彷彿させる、ハイエナジーなガレージロック。歌詞が英語なもんだから、余計にカッコイイ。決して演奏は上手い方ではないけど、バンドとしてのグルーヴ・ノリは十分に伝わってきたし、かなり好印象(実際、帰りに物販売り場でCD買ってしまったし。で、ボーカルのnabanaさんと握手しました)。ボーカル&ギターのnabanaさんがかなり雰囲気モノの人で、一瞬LOVE PSYCHEDELICOのKUMIと間違えた程(いや、その物販でお会いするまで、てっきりデリコ・KUMIのサイドプロジェクトだと思ってたし)。

  爆走系ガレージバンドが国内外でもかなり人気を得ていますが、このバンドもそこに入れても全然問題なし(STROKES辺りに通ずるバンドだと思います)。ま、この日聴いたのが3曲だけで、しかもEPにも4曲しか入っていない点から、今後のバンドかなぁという気も。まだ確たる個性を確立しているとも思えないので、次の音源&ステージに期待。多分、今後も何度かお目にかかる機会がありそうな予感。


[SET LIST]
01. Inside
02. Beautiful Song
03. Ordinary Madness


◎Theピーズ

  約20分に及ぶdetroit7の演奏後、15分程度のセットチェンジを経て、いよいよ我らがピーズの登場。それまで結構余裕を持って観てたんだけど、はるやアビさんが出てきた瞬間、後ろからドッと押されて、気づけば結構前の方まで移動(いや、自分で柵くぐったりして移動したんだけど)。

  「今日は楽しむぞ~! 楽しくなれ~!」というはるのMCに続いて、アビさんと向かい合って"生きのばし"からスタート。この日は単独ツアー直前ってこともあり、新作メインの内容。バンドのグルーヴも前回観た時よりも更に良くなってるし、全ての新曲を把握した前と後とでは、こちらの感じ方も全然違って、終始安心して観られました。つうか最初っから最後まで歌いっぱなしの踊りっぱなし状態。アビさんのギター、相変わらず音デケー!

  2曲目でいきなり意外な"どこへも帰らない"が演奏され、ちょっとビックリ。続く"底なし"といい、ラストに披露された"とどめをハデにくれ"といい、新作以外の古い曲は全てアルバム「どこへも帰らない」からだったのが、ちょっと嬉しかったなぁ。一番気に入ってるアルバムなだけにね。けど、この日のライヴを観て実感したのは、別に今日は古い曲、やらなくてもよかったかなぁ、と。新曲だけで全然問題なかったし、むしろ古い曲で大盛り上がりだったのは、一部のコアなファンだけだったような気がしたし。新曲が結構浸透してたようだし、逆に知らない人にも十分にアピールしてたし。完全に「今を生きるバンド」として機能してるんだから、無謀ととられても新曲で通して欲しかったなぁ、と贅沢な感想を書いてみたりして。

  観る前から予想してた通り、YO-KINGが"ヒッピー"と"サイナラ"でアルバム同様ブルースハープで参加。もうね、倉持が出てきた瞬間の、アビさんの笑顔といったら。ホント嬉しそうな顔してギター弾くのね。何か観てるこっちまで嬉しくなっちゃったよ。ステージの隅っこで控えめにハープを吹いてた倉持の傍に行って、中央まで誘導するアビさん、何か微笑ましかった。うん、いいもの観たなって感じ。

  その後の"ゴーラン"、"グライダー"の流れは圧巻。初めて生"グライダー"を聴いたんだけど(「FACTORY」や「ライヴビート」では観たり聴いたりしてたけど)、やっぱりあのギターソロは圧巻。アビさん、弾きまくり。呆れるくらいに音デカいし。けど、やっぱりそこが凄いんだけど。いやーこれ観ちゃうとホント単独ツアーが待ち遠しくてたまらなくなるね。

  ここで終わるのかと思いきや、最後にもう1曲、"とどめをハデにくれ"をやるんだけど‥‥イントロのドラムからアビさんのギターに入るところで、アビさん気合い一発のジャンプをした時にギターからシールドが抜けちゃって、あら大変。はるのベースも入っちゃった後だったんだけど、すかさずはる「もう一丁!」とそのままドラムがイントロに戻って、アビさんが‥‥またシールド抜けてるし!(笑)結局、さすがのアビさんも苦笑い。けど、それがいい方向に影響して(?)、最後はものすげーハイテンションで終了。前回観た時もイベント出演だったけど、さすがに今回は身内ノリのイベントなだけに、終了後も皆満面の笑み。約40分程度の演奏だったけど、もう満腹ですハイ。


[SET LIST]
01. 生きのばし
02. どこへも帰らない
03. 底なし
04. ブリロー
05. 無力
06. ヒッピー(ハープ:YO-KING)
07. サイナラ(ハープ:YO-KING)
08. ゴーラン
09. グライダー
10. とどめをハデにくれ


◎奥田民生

  ピーズでいい汗かいて、個人的には燃え尽きた感がある中、ステージ上には大所帯なセットが。ああ、次は民生か‥‥思えば俺、ちゃんと民生のステージを観るのって'99年のフジロック以来かも。'01年のひたちなかでは、スクリーンで観たり遠くから聞こえてくる音を聴いてただけで、実際にステージを観てたわけじゃないしね。ここ数作のアルバムはかなり好きだし(いや、民生のアルバムで気に入らないアルバムなんてないわけで)、特に新作「E」は未だに愛聴してるしね。単独ツアーを終えた後だけに、どんな感じのライヴになるのか‥‥。

  以前との違いに驚いた点があって、パーカッションが加わってたことがちょっと驚き。彼が加わったことによって、リズムにより厚みが加わって、かなりいい感じでしたね(特に"鼻とフラワー"は良かった!)。

  やはりというか、新作メインのセットリストになってたんだけど、いきなり"月を超えろ"からスタートしたのには驚いた。いや、よく知ってる曲(何せ'99年観た時もやってたからね)からスタートして、ちょっと安心したんだけど。民生の声はいつ聴いても、ホント伸びがよくて張りがあって、絶対に外さないよね(音程のことじゃなくて)。それでいて、フッと力が抜けるような感じの超えになったり。このバランスが絶妙で。CDで聴いてるのもいいんだけど、やっぱりこの人はライヴの人なんだなぁと再認識。ギターソロも大袈裟なくらいに顔クシャクシャにして弾きまくり。こんなに顔クシャクシャにしてソロ弾きまくる人、ゲイリー・ムーアーかBBキングか民生か、ってくらいで(笑)、いやマジで。

  "ヘヘヘイ"でのほぼ全員参加のパーカッション、相変わらずヘヴィな"人間2"、渋過ぎるオヤジ節炸裂な"モナムール"、ベースの根岸さんによるデス・ベースが聴かせ所な"御免ライダー"と、全然飽きさせないし、逆にちょっと後ろに下がって余裕ブッこいて観ようと思ってた俺も、完全にノセられちまってるし。ピーズとは全然タイプの違うバンドだけど、全然アリ! 更に"まんをじして"、"哀愁の金曜日"、"ドースル?"とノリのいいロケンロー3連発で、約40分のステージは終了。1曲の中にジャムっぽいパートがあったりで、意外と長くやってるのかと思いきや、今日はピーズも民生も皆同じ持ち時間のよう。ま、俺にとって民生は、単独公演を無理してチケット取って行こう、っていうアーティストでもないので(勿論好きなんだけどね)、こういうイベントやフェスで観るのが殆どなんだろうけど、これからもこうやって素晴らしいライヴが観れたらいいな、と正直思います。とにかくピーズといい、民生といい、甲乙付け難いハイレベルのステージでした。


[SET LIST]
01. 月を超えろ
02. 鼻とフラワー
03. ヘヘヘイ
04. 人間2
05. モナムール
06. 御免ライダー
07. まんをじして
08. 哀愁の金曜日
09. ドースル?


◎YO-KING

  民生が終わった後、さすがに喉が渇いたので、フロアから外に出て、バーカウンターへ。その途中で、元ゴイステのボーカルに遭遇。ああ、ピーズ好きみたいなこと雑誌に書いてあったし、普通に客として観にきたのかな。ファンらしき子達に囲まれ、普通に笑顔で会話してました。

  演奏が始まる直前に再びフロアに戻り、結構後ろの方で観ることに。ま、数週間前に単独ツアー観たばかりだから、今日は余裕を持って拝見させていただくことにしましょう。

  倉持、グレートマエカワ、デュークアイプチの3人、相変わらずハイテンション。さすがにデカイ会場で観る(聴く)せいか、水戸の時と違って音のバランスもいいし、パフォーマンスからも余裕が感じられました。ツアーが終わって多少の余裕が出来たんでしょうね。"風に別れを"を演奏し終えた時に倉持が開口一番「今までで一番の出来!」と発言。確かに前回観た時よりも(そう、全てにおいて)良いと感じました。身内によるパーティーっていう肩の力が抜けた場での演奏ってのもあるのかな。とにかく、相変わらずいい歌をいい演奏で聴かせてくれます。

  3曲終えMCをした後に、「今日はここからスペシャルコーナー」と言って、アルバムにも参加して貰った民生に、その参加曲でギターを弾いてもらうことに。しっかりコーラスまで取ってました。"ダムの底"は真心時代の倉持同様、拓郎チックな譜割りを持った字余り歌詞のフォーキーな色合いを持つミディアムロック。民生がソロを弾くわけだけど、他人の曲、他人のステージなのに弾きまくり(笑)。続く"ずっと穴を掘り続けている"はかなりハイテンションなアッパーチューン。倉持のハープソロに続いて民生のソロといった感じで、聴いてるこっちもかなりいい感じで踊ってました。そして仕事を終えると、他人行儀な挨拶をしてステージを去る民生。すかさず倉持も「レコーディングよりも上手くなってました(笑)」と一言。場の空気がそうさせたんだろうね、きっと。

  後半戦は、単独ツアーの縮小版といった流れ。相変わらずいい演奏にいい歌。そして客も大入りなもんで、"EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW"でのコール&レスポンスも前回以上でした。YO-KINGのステージも約40分で終了。おお、みんな同じ配分なのか? 当然主催者でありトリであるYO-KINGに対するアンコールが求められるわけだけど‥‥


[SET LIST]
01. DREAM IS OVER
02. FOREVER YOUNG
03. 風に別れを
04. ダムの底(Gt & Cho:民生)
05. ずっと穴を掘り続けている(Gt & Cho:民生)
06. Hey!みんな元気かい?
07. EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW
08. LIFE


◎セッション

  アンコールを求める拍手の中、ステージ上のセッティングがまた変わってます。ドラムセットが別のものに変えられ、ベースはどう見てもはるのベースだし、なにやら民生のギターもまた用意されてるし、更にステージ前方にはマイクスタンドが3本も用意されている。これはもしや‥‥。

  アンコールに応えて登場したのは、倉持、民生、はる、シンイチロウの4人。昨年までのYO-KINGバンドに民生が加わる形、というよりも、真心ブラザーズ、ユニコーン、ピーズ、KENZI & THE TRIPS(笑。あるいはPOGOでもpillowsでも可)といった、'80年代後半に登場したバンドのメンバーによる大セッション大会がスタートするのでした。「あっという間に終わっちゃうから、みんな集中して聴いてよ」と倉持。左からはる、倉持、民生という並びで、後ろにシンちゃん。まずは民生がボーカルで、聴き覚えのあるロックンロール・クラシックナンバーを‥‥けどタイトルが思い出せない。サビで「Help Yourself~」とか歌ってた気がするんだけど、そんなタイトルの曲あったっけ? 曲だけは多分、誰もが聴いたことのある曲なんだけどねぇ(何てことはない、BEATLESもカバーしてた"Bad Boy"でした。「Help Yourself」じゃなくて「Behave Yourself」の聞き間違いね)。やっぱりこういうシンプルな曲にはるのベースって合ってるよ。倉持、民生両者が地味ながらもオーラを持った人間なんで、さすがにはるは控え目。で、次の曲は倉持がボーカル。これも誰もが知ってるような曲なんだけど、全然曲名が判らない(これも後で"Rip It Up"と判明。嗚呼なるほど!)。ま、判らないからってノれないわけじゃないけどね。そして3曲目がはるで、これはさすがに知ってた、"Hippy Hippy Shake"でした。原曲のキーのままなんだけど、はるがかなり辛そうで、がなるように歌ってました、いや叫んでました。ここで終わると思いきや、最後の最後で真心ブラザーズとしてのラストシングル、そしてはるもシンちゃんも参加してた"人間はもう終わりだ"を披露。これはちょっと嬉しかったかも。俺も好きな曲なんで、一緒になって歌う。いや~やっぱこのメンツの中では民生って浮いてるね。倉持・はる・シンちゃんって組み合わせは全然違和感ないけどさ(ま、真心末期からのメンツだしね)。やっぱり最後ってこともあって、それぞれのバンドのファンも普通に盛り上がって、約3時間半に及ぶイベントは終了したのでした。

  個人的にはこの日、赤坂ブリッツで行われていたTEENAGE FANCLUBに行こうか、こっちに行こうかで悩んでたんですが、たまたまチケットを譲ってくださる方が現れて、迷わずこっちを選んだわけですが、こっち選んで大正解でしたね。最近、YO-KING、pillowsといった「オヤジ共によるロケンロー」ばかりを追ってるような気がするのですが(そしてそれらに惹かれてる俺がいるわけですが)、ある種そのシーンの(ってそんなシーンはないわけだが)表舞台にいる民生とYO-KING、そして今その表舞台で大ブレイクしようとしている復活ピーズという3バンドが同じ条件で共演し、最後にはセッションを繰り広げるという、かなり貴重なステージを観ることができたわけですからね。最近、イベントものを観に行く機会が増えてますが、やっぱり一度にいろんなバンドを観れるのは楽しいし(中にはつまらないバンドもいますが)お得だし、何よりいろんな出会いがあるのがいいですね。まぁ今回はメイン3バンドは普段から聴いてるメンツだったんですが、そんな中detroit7というニューカマーと出逢うことができたし。これは結構な収穫だったと思います。

  果たしてまたこういうイベントを、倉持が「自分が楽しむため」にやるかどうかは不明ですが、是非こういう感じでやって欲しいと思います。あ、次回は桜井の新ユニットも加えてね(笑)。


[SET LIST]
01. Bad Boy(民生Vo.)
02. Rip It Up(倉持Vo.)
03. Hippy Hippy Shake(はるVo.)
04. 人間はもう終わりだ(倉持Vo.)



▼真心ブラザーズ『夢の日々~SERIOUS AND JOY~』
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投稿: 2003 03 09 01:17 午後 [2003年のライブ, detroit7, O.P.KING, YO-KING, ピーズ, The, 奥田民生] | 固定リンク

2003/02/07

Theピーズ『Theピーズ』(2003)

  もう、このアルバムに関しては下手な言葉はいらないと思います。つうか、オススメしておいて、レビューを放棄したいと思います。

  俺の言葉以上に、ここに収められた12曲が、全てを物語ってくれてます。

  「おいおい、毎月このオススメ盤レビューを期待してるのに、手抜きかよ!?」とお怒りの人。騙されたと思って、すぐCD屋に向かいなさい。そして買いなさい。話は聴いてからです。

  だって‥‥近所のCD屋7軒回っても何処にも売ってなくて、仕方なくて今日、会社を早退して高速道路に乗って、往復の交通費がCD代金よりも高くかかるところまで買いに行って、帰り道で3回は通しで聴ける距離を、爆音で聴きながら、車ブッ飛ばしながら帰ってきたんですから。少なくとも俺にとって、それだけの価値がある1枚だということです。これでオススメ文、十分じゃないですか?

  このアルバムに多くの言葉は要らないです。ただ一言、付け加えるとしたら‥‥2003年に入って40日にも満たない現時点で、このアルバムは今年度のベストアルバムに決定です。なので、ちゃんと買って聴いて、それで皆さんそれぞれが、それぞれの心の中でレビューしてみてください。いや‥‥レビューなんて要らないか。

  今日この日、こうやって生きていられること、そしてこのアルバムに出会えたことに感謝。



▼Theピーズ『Theピーズ』
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投稿: 2003 02 07 03:57 午前 [2003年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/02/05

Theピーズ『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE B』(2001)

  '97年8月の東北ツアーを最後に事実上の解散状態としての「活動停止」を発表したピーズ。その後はるは音楽界から退き、自動車免許や調理師免許を取ったらしく、そのままカタギの人になってしまうのか‥‥と多くのファンを心配させました。とはいっても、年に1度はステージに立っていたらしく、それまでの商業的な音楽(アルバムを作り、メディアでプロモーションし、ツアーを重ねる。そしてその繰り返しを延々と行う日々)とは違い、親しい友人と共にステージに立ち、純粋に音楽を楽しむという行為‥‥だったんでしょうね。

  そんなはるですが、2001年1月に旧友の真心ブラザーズのバンドメンバーとして、ステージに立つことになります。当初は単なる企画モノとして結成されたライヴハウス用のバンドだったわけですが、気づけばそのままツアーに出たり、ROCK IN JAPAN FESTIVALのステージに立ったりで、結局同年12月の真心ブラザーズとしてのラストステージである武道館公演まで、同じくサポートメンバーとして参加していたドラムのシンイチロウ(the pillows。はるとも旧知の仲で、アルバム「どこへも帰らない」にも参加しています)と共に参加しました。

  真心の活動休止後、はるとシンイチロウはそのままYO-KINGのソロ活動にも参加することになります。アルバム制作のみならず、2002年のツアーにも参加します。そして‥‥これが切っ掛けのひとつとなり、同年7月‥‥約5年振りにピーズは活動再開を果たすのです。その後のことは皆さんご存じの通り。今更書くまでもないでしょう。

  この2枚のベストアルバムは、レーベルの枠を超え、丁度はるが真心のバンドメンバーとして表舞台に復帰を果たすのとほぼ同時期‥‥'01年1月に急遽リリースされました。恐らくこのベスト盤が企画された頃、まだスタッフははるの表舞台復帰を知らなかったはずなのですが‥‥偶然とは本当に恐ろしいものですね?

  ビクター時代の5枚、そしてキングからの2枚のオリジナルアルバムからの人気曲・代表曲と、シングル"やりっぱなしでサイナラだBye Bye"と"底なし"にそれぞれ収録されていたアルバム未収録曲、そして新たにリミックスされた曲や未発表のスタジオ・セッション、ライヴ音源を存分に収めた2枚で全44曲。勿論、ここに選出されなかった曲にも人気曲・隠れた名曲は沢山あります。ま、基本的にピーズには捨て曲は1曲もないので本来ならオリジナルアルバムから聴くことをオススメするのですが、お手軽に彼等の代表曲を楽しみたい人、まずはどんなバンドなのか知りたいという初心者には便利なカタログかもしれませんね。値段的にも1枚2,400円とお手頃ですし。

  各アルバム収録曲を1曲ずつ説明することはここでは省き、オリジナルアルバム未収録の、ここでしか聴けない音源についてアルバム毎に書いていきたいと思います。

『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE B』解説

  全21曲入り。個人的にはこっちの方が聴く頻度、高いかな? アルバム未収録曲/バージョンはその内4曲。シングル"やりっぱなしでサイナラだBye Bye"のカップリング曲"恋は水色"は、ご存じの通りポール・モーリアの超有名曲の日本語カバー。ピーズらしいダルな演奏に、バックで叫ぶアビさんの声、そしてそれに相反する美しいメロディと歌詞。このアンバランスさこそがピーズの醍醐味。いいですね、単純に。いいカバーだと思います。

  ファースト録音時の未発表セッションから"肉のうた"。アルバムテイクよりも更に荒々しく、生々しい。マスヒロのドラムってアルバムだとカッチリしすぎてる印象が強いんだけど、このテイクはライヴっぽくて好き。そう考えると、あの音ってのはやっぱりそういう「時代」だったのかなぁ、と。どっちにしても、あのアンバランスさがデビュー時のピーズの個性だったことには違いないですが。

  '92年のライヴ音源から"どっかにいこー"。ヒストリービデオや常磐座のビデオでライヴを目にすることはできますが、CD音源としてはライヴ音源ってここでしか聴けないんですよね‥‥ピーズみたいなバンドは映像よりもむしろ、音源として記録を残して欲しいなぁと個人的には思うんですけど、如何でしょうか?

  最後に、"何様ランド"のリミックスバージョン。あれっ、「どこへも帰らない」に収録の際は"じゃますんなボケ(何様ランド)"というタイトルだったのですが、何故か短くなってます‥‥何か理由があるのでしょうか??

  俺自身、このアルバムを購入した当時というのは、ピーズなんて全然「終わった」存在だったわけで、まさかその後復活するなんて思いもしなかったし、実際当時はベスト以外は「グレイテスト・ヒッツVOL.1 & 2」しか持ってないような状態だったわけですよ。で、このベスト買ってもすぐに封を切るわけでもなく、そのまま半年以上放ったらかしのままで。周りが少しずつピーズの魅力に惹かれていき、少しずつまたその名前をネット上で見かけるようになり、で、「ああ、そういえば買ったよな‥‥」って思い出して、改めて聴いてみたら‥‥単純にカッコ良かった、と。もうね、理由なんかいらないんですよ正直。こんなレビューなんて邪道で蛇足だってこと、書いてる本人が一番よく判ってますから。それでも、未だに聴かず嫌いで避けて通ってる人や、名前しか知らなくて躊躇してる人に対して、何かの参考になればと思って書いてるわけで‥‥ま、それ以上に自分の気持ちを再確認する為の作業なんですけどね。

  どれを聴いてもハズレはないですが、やはり心配な人はこのベストを2枚同時に買うことをオススメします。どっちか1枚しか買う余裕がなかったら、とりあえず「~SIDE A」から買ってみるのもいいでしょう。で、ノックアウトされたら迷わず「~SIDE B」も買えばいいだけの話ですからね。そうやってピーズの魔術にまんまとはまっていった人、俺は何人か見てきてますからね!

  何で21世紀にピーズだったのか‥‥その答えは簡単。「必要とされていた」からですよ。僕らに足りなかったのは、ピーズだったんだ、と。それだけの理由ですよ、ええ。



▼Theピーズ『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE B』
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投稿: 2003 02 05 03:55 午前 [2001年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

Theピーズ『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE A』(2001)

  '97年8月の東北ツアーを最後に事実上の解散状態としての「活動停止」を発表したピーズ。その後はるは音楽界から退き、自動車免許や調理師免許を取ったらしく、そのままカタギの人になってしまうのか‥‥と多くのファンを心配させました。とはいっても、年に1度はステージに立っていたらしく、それまでの商業的な音楽(アルバムを作り、メディアでプロモーションし、ツアーを重ねる。そしてその繰り返しを延々と行う日々)とは違い、親しい友人と共にステージに立ち、純粋に音楽を楽しむという行為‥‥だったんでしょうね。

  そんなはるですが、2001年1月に旧友の真心ブラザーズのバンドメンバーとして、ステージに立つことになります。当初は単なる企画モノとして結成されたライヴハウス用のバンドだったわけですが、気づけばそのままツアーに出たり、ROCK IN JAPAN FESTIVALのステージに立ったりで、結局同年12月の真心ブラザーズとしてのラストステージである武道館公演まで、同じくサポートメンバーとして参加していたドラムのシンイチロウ(the pillows。はるとも旧知の仲で、アルバム「どこへも帰らない」にも参加しています)と共に参加しました。

  真心の活動休止後、はるとシンイチロウはそのままYO-KINGのソロ活動にも参加することになります。アルバム制作のみならず、2002年のツアーにも参加します。そして‥‥これが切っ掛けのひとつとなり、同年7月‥‥約5年振りにピーズは活動再開を果たすのです。その後のことは皆さんご存じの通り。今更書くまでもないでしょう。

  この2枚のベストアルバムは、レーベルの枠を超え、丁度はるが真心のバンドメンバーとして表舞台に復帰を果たすのとほぼ同時期‥‥'01年1月に急遽リリースされました。恐らくこのベスト盤が企画された頃、まだスタッフははるの表舞台復帰を知らなかったはずなのですが‥‥偶然とは本当に恐ろしいものですね?

  ビクター時代の5枚、そしてキングからの2枚のオリジナルアルバムからの人気曲・代表曲と、シングル"やりっぱなしでサイナラだBye Bye"と"底なし"にそれぞれ収録されていたアルバム未収録曲、そして新たにリミックスされた曲や未発表のスタジオ・セッション、ライヴ音源を存分に収めた2枚で全44曲。勿論、ここに選出されなかった曲にも人気曲・隠れた名曲は沢山あります。ま、基本的にピーズには捨て曲は1曲もないので本来ならオリジナルアルバムから聴くことをオススメするのですが、お手軽に彼等の代表曲を楽しみたい人、まずはどんなバンドなのか知りたいという初心者には便利なカタログかもしれませんね。値段的にも1枚2,400円とお手頃ですし。

  各アルバム収録曲を1曲ずつ説明することはここでは省き、オリジナルアルバム未収録の、ここでしか聴けない音源についてアルバム毎に書いていきたいと思います。

『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE A』解説

  全23曲入り。アルバム未収録曲/バージョンはその内4曲。まずはシングル"底なし"カップリング曲の"Yeah(江戸川橋セッション)"。「リハビリ中断」のレビューでも書きましたが、この曲は「はる・アビさん・吉田武彦」というメンツで唯一レコーディングされた1曲。「グレイテスト・ヒッツVOL.2」収録の"Yeah"の再録音なわけですが、「どこへも帰らない」のノリをそのまま引き継いだ、ルーズで且つ勢い一発のセリフカバーとなっています。元のバージョンがメタリックなアレンジだったので、こっちの方がより自然体な印象を受けますね。アルバムに入ってないのが勿体ないよね。シングルが廃盤となっている今、ここでこうやって聴けるのは非常に有り難いことです。

  同じく「どこへも帰らない」収録の名曲"やっとハッピー"は新たにリミックスをされて収録。元のミックスがアルバム全体の空気感を引き継いだ、ちょっとガリガリしたような音だったのに対し、リミックスは音の厚みや温かみが感じられる音になっています。今、このままシングルとして切っても、全然通用するんじゃないですかね、これ? そのくらい古さを全く感じさせない、普遍的名曲。

  '93年のライヴ音源から、やはり名曲と名高い"日が暮れても彼女と歩いてた"も初収録。ピーズをリアルタイムで知らない世代にとって、こういうライヴ音源は興味深い一品になるのではないでしょうか。しかも、このバンドが勢いで通すだけのバンドじゃないことを端的に表すこの名曲をライヴテイクで収めることで、更にバンドとしての深みを我々に示してくれます。

  それに続くかのように、初期の未発表スタジオ・セッションから"バカになったのに"も入ってます。マスヒロ在籍時の、本当に貴重なテイクなわけですが‥‥やっぱりピーズはその登場からして異端だったのかもしれないな‥‥と再確認できるかも。明らかに当時のバンドブームとか一線を画した「音」を鳴らしていますしね。



▼Theピーズ『ブッチーメリー Theピーズ 1989-1997 SELECTION SIDE A』
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投稿: 2003 02 05 03:52 午前 [2001年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

Theピーズ『リハビリ中断』(1997)

  '96年3月に2年8ヶ月振り、5枚目のアルバムとなる「どこへも帰らない」をリリースしたピーズ。5月にはアルバムから久し振りのシングルとして"底なし"を、カップリングにアルバム未収録の"Yeah(江戸川橋セッション)"(正式メンバーとして加入した吉田武彦、初のレコーディング参加曲)を加えてリカット。その後ツアーを開始するものの、ピーズ史上最大のアクシデントに遭遇します。ツアー終了と共に、長年連れ添ったギターのアビさんが脱退してしまうのです。しかも同時に、加入したばかりの吉田も脱退、はるはたったひとりになってしまうのです。
  夏にはギターに土田小五郎、ドラムに石原弘一を起用してツアー再開、11月にドラムがヨッちゃんにチェンジした後、再びツアー。そしてはる、小五郎、ヨッちゃんのメンツで翌'97年1月にレコーディングに突入し、その年の5月には6枚目のオリジナルアルバム「リハビリ中断」をリリースします。

  とにかくウガンダ脱退後からメンバーチェンジの激しかったピーズですが、いよいよこのアルバムでは初期を支えたメンバーははるひとりになってしまいます。基本的にはこれまでの楽曲のほぼ全部をはるが手掛けてきたわけなので、そこまで劇的な変化というのは感じられないのですが、やはりここには前作にあった「波に乗った勢い」や「攻めの姿勢」は感じられず、またピーズ・サウンドの要ともいうべきアビさんの暴れギターがどこを探しても見当たらないという寂しさ、というか違和感があります。勿論、加入したての小五郎もヨッちゃんもピーズ・サウンドを再現しようと(あるいは新たに作り出そうと)頑張っているのですが‥‥

  とはいうものの、やはり楽曲は素晴らしいの一言に尽きます。「とどめをハデにくれ」辺りから顕著になった「楽曲至上主義」の完成型ともいえる内容であり、個々の楽曲の完成度は非常に高いと思います。悪く言えば「以前みたいな強い個性が感じられない演奏」も、楽曲的側面からみれば、その既に完璧ともいえる楽曲(メロディ)を邪魔しないような、地味ながらも的確なプレイをして盛り上げています。BEATLESから始まり、ここ日本ではキャロル~RCサクセションへと続いていった「ニッポンのロックンロール」の、ひとつの完成型だといえるでしょう。この頃には既にシーンには奥田民生やウルフルズといった「土着的なニッポンのロックンロール」を鳴らすアーティストがポツポツと活躍し出していましたが、セールス的には大成功とはいえなかったものの、このピーズの「リハビリ中断」も間違いなくそのひとつに入る作品だと思うし、むしろ真っ先に名を挙げるべき1枚だと個人的には感じています。

  メロディや楽曲の構成もさることながら、やはりこのアルバムは歌詞の深さが大きなポイントともいえるでしょう。前作以上に更に「諦め」や「自己嫌悪」が強く感じられ、また前作ではそれをヤケクソ気味に表現することで「生への執着」を力強く感じさせていたのですが、今回は比較的ミディアムテンポの曲が多いということもあって、表面的には穏やかな印象を受けます。そういった面からすると、「自己嫌悪」がかなりネガなものに受け取れたりするのですが‥‥ちょっと待て、と。本当にそうなのかな、と。確かに俺は負けた、そしてある意味未来に対して何の夢も希望も感じられない、好きな子も離れていったし、大切な友人も離れていってしまった、そんな最悪な人生をこのまま消去したい、けどまだ傍には2人の仲間(小五郎とヨッちゃん)がいる、ダラダラと人生は続いてく、まだ進まなきゃならい、生き延びていかなきゃ‥‥という覚悟を俺は感じるんですよね。ま、その辺は特に頭3曲("線香花火大会"、"鉄道6号"、そしてアビさんとの別れを歌ったとされる"実験4号")の歌詞を読んでもらって、各々の思うがまま、感じるがままでいいんですけどね‥‥俺が「これはこうです!」と断定してしまうんじゃなくて、聴いた人それぞれの感じ方があると思うんで。それがピーズに対する正しい接し方ですから。

  とにかくね、ここでどの曲が特に素晴らしいとか、そういうのはやめようと思います。だって、10曲全部が名曲ですからね。この10曲でひとつの物語、ピーズ末期の、当時31歳(奇しくも今の俺と同い年)だった大木温之という男の「日常」を綴った物語なわけですから。"線香花火大会"から始まって"反応ゼロ"で終わる、約30分のショートムービーみたいなもんですよ、これは‥‥

  確か当時も「名盤!」みたいに騒がれたと記憶してるんですが(実際、数年振りにこのアルバムでピーズと再会したわけですし、俺)、このアルバムのリリースから約3ヶ月後、ピーズはひとつのポイントに到達します‥‥「活動停止」。'97年8月にピーズは一旦ここで終了するのです。「リハビリ中断」なんてもっともらしいタイトルのアルバムをリリースした後に‥‥はるは活動停止と共に、表舞台からも姿を消すのでした‥‥そんな彼が再び公の場に大々的に復帰するのはそれから約3年後、旧友の真心ブラザーズのバンドメンバーとしてでした。そしてそれが切っ掛けとなり、ピーズ復活を熱望する声が徐々に高まっていくのでした。



▼Theピーズ『リハビリ中断』
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投稿: 2003 02 05 03:49 午前 [1997年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

Theピーズ『どこへも帰らない』(1996)

  '93年7月に4枚目のアルバム「とどめをハデにくれ」をリリースした後、ドラムのウガンダが脱退というアクシデントにより、その後思うような活動ができなくなってしまったピーズ。とりあえず'93年後半のツアーははるがエレアコ、アビさんがエレキという2人でのピーズで乗り切り、翌'94年にはサポートメンバーとして岩城新を迎え、再びトリオ編成でツアーを再開。この頃から各メンバーが別ユニットでのソロ活動(MTハピネス、SGS、ストリップティーズ等)も始めました。
  '95年には岩城に代わって坂巻聰(ザ・チャイナボウルズ)をサポートに迎えツアー。その合間に坂巻を加えた3人でレコーディング開始。8月には一時的にウガンダが復帰し、新たにベーシストにアキラ(ラフボーイズ)を迎えた4人編成でのピーズでツアー。しかしこのメンツはツアーのみで、その後10月にはthe pillowsのシンイチロウをドラムに迎えてレコーディング再開。しかし彼もレコーディングのみの参加で(その後、シンイチロウは復活に際してかなり重要な役回りを果たすわけですが)、12月になりようやく正式メンバーとして吉田武彦が加入。固定メンバーとなり、またレコード会社もそれまでのビクターからキングに移籍し、'96年3月に移籍第一弾、前作から2年8ヶ月振りとなる5作目「どこへも帰らない」が紆余曲折の後、ようやくリリースされたのでした(やけに長い前説になっちゃったな、これ)。

  アルバムリリース時は何とか固定メンバーになっていたものの、レコーディング時期ははるとアビさんのみ、ドラムに関しては流動的で、実際に坂巻が4曲、シンイチロウが残りの8曲に参加という変則的なレコーディングとなったのですが、これが逆にレコーディングに新鮮な空気を与えたのか、前作とは打って変わってかなりアッパーで攻撃的なサウンドになっています。ここまで直線的且つ攻撃的なナンバーは久し振りでは!?なオープニング"脳ミソ"でいきなりノックアウトされてしまうこと必至。続くシングルナンバー"底なし"もそれまでとは違ったテンションを持ち合わせているし、その後続く"どこへも帰らない"、"ザーメン"、"とどめをハデにくれ"、"負け犬"‥‥前作にあったシリアスさと初期の勢いが上手くミックスされ、尚かつ過去ない程のテンションを持ってこれらの楽曲が表現されています。

  勿論、前作に顕著だった楽曲至上主義も健在で、特にその最高峰といえるだろう"Hey君に何をあげよー"と"やっとハッピー"という名曲中の名曲も収められています。そういう意味ではピーズ史上、非常にバランス感覚に優れたアルバムなのではないでしょうか? 特に"Hey君に何をあげよー"における転調に次ぐ転調はかなり計算されたもので、その辺のB級ガレージバンドには真似できない表現力・技術だと思います。個人的にはこの辺りは、キャロルからソロへと流れる時期の矢沢永吉やRCサクセション全盛期の清志郎に匹敵するものを感じます。

  そして賞賛されるべきなのは作曲に関してだけではなく、その意味深でダブルミーニングを多く含んだ歌詞も同様なのです。前作で顕著になった自分と対峙したり、諦めてしまったりする傾向が更に強まり、それがハイテンションな演奏と上手く融合し、強烈な説得力とインパクトを我々に与えます。一見お約束のエロ路線にも取れる"ザーメン"にしろ、かなり深読みができるし、"底なし"、"とどめをハデにくれ"、"負け犬"の歌詞なんて‥‥曲調のせいでそこまで重く感じませんが、歌詞だけ読めば‥‥既に日記の域を超えてます。それはなかなか軌道に乗らず成功を収められないバンドに対する苛つきや諦めの表れなのかもしれないし、あるいは‥‥

  かと思えば"Hey君に何をあげよー"、"やっとハッピー"、"ハニー"みたいな曲もあるんだから、一筋縄でいかない‥‥この辺がはるらしさというか、ピーズらしさというか。こういう面に惹かれる人が多いってことですよね‥‥納得です(そして俺もそういった面に惹かれた一人ですし)。

  個人的には、このアルバムが一番好きなんですよね。それはサウンド面もそうだし、楽曲のスタイル的にもそうだし、歌詞の面でもそうなんだけど‥‥個人的に一番しっくりくるのがこの「どこへも帰らない」なんですよね。もしこのアルバムを'96年当時聴いていたら‥‥ここまでしっくりきたのかなぁ?なんて考えることもありますが‥‥逆に30歳を超えた今だったからよかったのかな?と最近では思うようになりました。勿論、今の10代、20代の子達が聴いても文句なしに共感できるアルバムだろうけど‥‥10代にしかできない感じ方、20代にしかできない感じ方があるように、30代の今しかできないような感じ方もあると思うんですよ。多分、はるがこのアルバムをリリースした頃って、今の俺と同い年くらいだったと思うんですよ(2002年12月14日で37歳だから‥‥リリース時は30歳か。ほぼ一緒だな)。だからこそ共感できるっていう部分がかなりあるんですよね‥‥これとか「リハビリ中断」って(共感できすぎるからこそ、逆に痛々しくもあるんですが)。

  約3年振りにアルバムをリリース、さてこれから‥‥って時なのに、まだまだバンドには不運が続きます。そしてピーズ、そしてはるは、いよいよ混迷の時へと突入していくのでした‥‥



▼Theピーズ『どこへも帰らない』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 02 05 03:47 午前 [1996年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/02/03

Theピーズ『とどめをハデにくれ』(1993)

  '92年4月にサードアルバム「クズんなってGO」をリリースした後、年間50~60本ものライヴを行ったピーズ。翌'93年7月にはる・アビさん・ウガンダによる編成での3枚目、通算4作目(アルバムとしては5枚目)となる「とどめをハデにくれ」をリリースします。が、リリースしてから暫くした後、秋の西日本ツアーを目前にウガンダが脱退するというハプニングに直面します。結果としては黄金期メンバーでの最後のアルバムとなってしまった作品ですが、後の彼等の音楽性を考えると、非常に重要な1枚といえるのではないでしょうか?

  前作までと違った点が幾つか目立ちます。まず、長い曲が幾つも収録されている点。1曲目"映画(ゴム焼き)"が8分台、2曲目"好きなコはできた"が7分半、ラストの"シニタイヤツハシネ ~born to die"に至っては10分という大作となっています。ただ、これらの楽曲が起承転結がハッキリした長編大作かというとそうではなく、必要に応じて演奏したらたまたま8分とか10分になってしまった、といった感じかと思われます。これらの楽曲を聴いてもそれほど長いとは感じられず、むしろ本当に必要だったからこその長さだったんだなぁと思わされます。

  また、前作までの主要素のひとつだった「エロ/バカ」路線が後退し‥‥っていうか、殆ど見当たりません。代わりに自身を見つめる「自己嫌悪的内容」や純粋なラヴソングが大半を占めるようになりました。この辺はバンドとしての方向転換というよりも、はる自身の心境の変化が非常に大きいのではないでしょうか。

  そして、初期からの重要スタイルのひとつである、疾走感を持ち合わせたパンキッシュなロックンロール路線の楽曲が殆ど見当たらない点も、注目に値すると思います。パンク寄りから更に土着的なロックンロール路線へと移行していく流れはセカンド「マスカキザル」から顕著になっていましたが、ここで完全にシフトチェンジしたといってもいいでしょう。バンドブームが廃り、そこから登場したバンド達が如何にオリジナリティをもった音楽性を誇示していくかが'90年代前半のポイントだったと思うのですが、ここでピーズは完全に「ピーズ・スタイル」を作り上げたといっていいでしょう。それだけこのアルバムに収められた楽曲の個性が強いということですし。RCサクセション以降に登場した「ニッポンのロックンロールバンド」の流れを組みつつ、はるにしか書けない詩(「詞」というよりも、もはや「詩」ですねこれは)やメロディ、ピーズにしか表現できない世界観‥‥この時点でピーズはひとつの頂点に達したのかもしれません。

  ここ最近、改めてピーズのオリジナルアルバムをファーストから「リハビリ中断」までぶっ通しで聴く機会が何度かあったんですが、やはりこのアルバムの重要性、そして特異性ってのを改めて感じましたね。前半のハイライトである"好きなコはできた"~"日が暮れても彼女と歩いてた"~"みじかい夏は終わっただよ"といった一連のラヴソング。ひとつの恋が生まれて、それを育み、そして終わっていく様‥‥歌詞だけ読んでいると、本当に切なくて泣けてくる。10代の頃、もしこれらの曲と出逢っていたらまた違った印象を受けただろうし、20代の頃に聴いていたら違った感じ方でググッときただろうし、そして30代の今聴くと‥‥更にマジ泣きしそうになってる俺がいるという。本当に何気ない日常の断片なんだけど、それが日記みたいなリアルさが感じられて余計に心に響くわけです。

  そして‥‥このアルバムのポイントのひとつとなる「自己嫌悪的内容」の楽曲群‥‥"映画(ゴム焼き)"、"手おくれか"、"日本酒を飲んでいる"、"シニタイヤツハシネ ~born to die"‥‥誰もがここに挙げたような曲の歌詞みたいな事、思ったり体験したりしたこと、あるんじゃないでしょうか? 心でそう感じながらも、決して言葉にすることがなかったそれらの思い。それをストレートに表現したはる‥‥恋愛での行き詰まり、そして人生への行き詰まり‥‥だけど、ここからはただの「諦め」だけでなく、だからこその逆説的な「生への執着」も感じられます。というより、活動休止前と違って、まだここにはポジティブさを強く感じるんですよね‥‥じゃなかったら"今度はオレらの番さ"なんて曲は生まれないでしょうし、ここには入れないと思うし。

  まだピーズを聴いたことがないという人、是非"シニタイヤツハシネ ~born to die"と"日が暮れても彼女と歩いてた"だけでも聴いてみてください‥‥というよりも、絶対に聴いて欲しい。勢いだけのピーズじゃない、ホンモノのロックンロールバンドとしてのピーズを全身で感じ取ってください。

  この後、ピーズが次のアルバムを発表するまでに、約3年もの月日を要したのは、何もパーマネントのドラマー不在だったからではなく、ここで多くの事を吐き出してしまったから‥‥なのかもしれませんね。



▼Theピーズ『とどめをハデにくれ』
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投稿: 2003 02 03 03:45 午前 [1993年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/02/01

Theピーズ『クズんなってGO』(1992)

  '90年9月にセカンドアルバム「マスカキザル」をリリースした後、ひたすらライヴを続けたTheピーズ。とにかく'91年はライヴの1年で、春・秋に西日本を、夏に北日本・北陸方面を回るツアーを決行。その合間に東京では単独ライヴの他にイベント出演、小さいクラブでのゲリラライヴを突発的に行ってきました。結局次のアルバムが発表されるまでに約1年半もの時間を要することとなってしまうのだけど、その分待たせた甲斐のある素晴らしいサードアルバムを我々に届けてくれたのでした。

  はる・アビさん・ウガンダというメンツになって2年、やっとバンドとしても安定感が備わったいい時期にリリースされたのがこの「クズんなってGO」というアルバム。基本的には前作の延長線上にあるような、思いっきり肩の力の抜けたロックンロールを中心とした内容。そんな中、はるのソングライターとしての才能も更に開花していき、例えば"電車でおでかけ"や"クズんなってGO"のようなポップソング、メロウな"ふぬけた"、アビさんのオルガンを取り入れた名バラード"君は僕を好きかい"というように、後期の名曲群に繋がるようなタイプの楽曲が既にこの辺りから続々と登場してる点に注目してもらいたいと思います。

  このアルバム辺りから3ピース・バンドにありがちな「ギター・ベース・ドラム」という固定サウンドに拘らない、他の楽器を取り入れることも始めています。例えば"ラブホ"でのウガンダによるハーモニカやチューブラー・ベルズ、"電車でおでかけ"でのトランペット、アビさんによるオルガンやピアノ等、ライヴでは3人の演奏のみになるのだけど、アルバムはアルバムといった感じで多少遊び心が取り入れられるようになっています。また、レコーディング的にもただ演奏を録音したものをそのまま収録するのではなく、"平和"のエンディング部のように、スタジオ作ならではの実験(というか遊び)を始めたりもしています。しかし、それらは例えばBEATLES中期のような「ライヴを無視したスタジオ作」とまではいかず、あくまで「ライヴで演奏される楽曲」をスタジオなりの味付けをした程度のアレンジなので、前作までのピーズを好きだった人は安心してこのアルバムも聴いてください。前作を気に入ってる人なら間違いなく更に好きになるはずなので。

  このアルバム辺りになると、エロ路線の楽曲もファーストの頃と比べると、ちょっと切なさのようなものを感じるようになってきます。切なさ‥‥いや、空しさもちょっと入ってるかな? ファーストがどちらかというと「中学生の悶々さ」だとすると、この頃はもうちょっと上の、ただ悶々ではなくて、そこに伴う儚さ・空しさを同時に感じるんですよね。同じようなことを歌ってるようでも、何故かそう感じてしまうのは、もしかしたらサウンドの変化によるものも大きいのかもしれないし、はるの歌に味わいのようなものが感じられるようになったからかもしれません。同じバカっぽいことを歌ってても、今現在の俺が聴くとこのアルバムの曲の方が個人的にはググッとくるんですよね。ファーストは「ハハハッ」って笑って済ませられたのが、このアルバムになると、もうちょっといろいろと考えてしまうという‥‥ま、ライヴになったらそんなことまで考えてる余裕なんて全くないんですけどね。

  リアルタイムでは既にもうこの時期はピーズ、全然聴いてませんでした。なので、ここに収録されている楽曲を最初に聴いたのは一昨年出た2枚同時発売のベスト盤からです。けど、今聴いても全然色褪せてないですね? 11年も前のアルバムだけど、全然真新しい作品として接することが出来る1枚です。確かに音質的にはメジャーのそれというよりは、かなり安っぽいインディーズもの‥‥いや、デモテープといった方がいいかもしれないけど、逆にその生々しいサウンドがこれらの楽曲に合っているってのもあります。背伸びしない等身大のサウンドといったところでしょうか。"やりっぱなしでサイナラだBye Bye"や"便所モンキー"、"ニューマシン"、"まったくたのしいぜGO GO"といった勢いのいい名曲、上に挙げたようなミディアム~スロウでメロディアスな名曲、とにかく名曲目白押しの1枚です。



▼Theピーズ『クズんなってGO』
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投稿: 2003 02 01 03:42 午前 [1992年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

Theピーズ『マスカキザル』(1990)

  '89年11月に「グレイテストヒッツVOL.1」及び「グレイテストヒッツVOL.2」でデビューしたTheピーズですが、翌月にはドラマーのマスヒロが脱退。そのまま活動休止状態に陥ってしまいました。しかし翌'90年春には新ドラマー・ウガンダを迎えライヴ活動を再開するのでした‥‥が、この時点でウガンダのドラム歴は約1ヶ月程度というから驚き。メジャーデビューしたバンドが迎え入れるに相応しいメンバーか!?との疑問の声を挙がりそうですが、如何にピーズというバンド、そしてはるという男が音楽云々よりも人間関係、人との繋がりを大切にする奴かが見え隠れするエピソードなのではないでしょうか?

  完全なる初心者をバンドの大黒柱に迎え、その後20本近くに及ぶツアーを決行。そこでバンドとしての結束を深めた後、たった1週間でレコーディングされたセカンドアルバム「マスカキザル」を同年9月に発表。この時点でもまだウガンダのドラム歴は約半年だというのだから、もう驚きを通り越して‥‥笑うしかないって。

  全10曲で30分にも満たない内容、インディーズ並みのジャケット等から一見ミニアルバムのような錯覚に陥るものの、純然たるフルアルバムですよこれは(ま、ファーストが破格の2枚同時リリース、しかも1枚にそれぞれ16曲も入ってたことを考えるとスケールダウン感は否めないけど)。1曲の長さ的には前作と何も変わってないんだけど‥‥かなり変わってしまったような印象を受けます。それは荒々しいサウンドプロダクションも影響してるでしょうけど、何よりも一番大きいのはドラムスタイルの違いでしょう。ハードロック的でかなりカッチリしたプレイを聴かせるマスヒロと比べ、ウガンダのそれは完全なる初心者のプレイといった感じで、かなり大雑把な印象を受けます。また、所々に入るフィルイン等ももたったりするし。ガチガチに作り込まれた感がある前作を気に入っていた人からすれば、「出す順番間違えてるんじゃないの?」と錯覚してしまうんじゃないでしょうか?(つまりファーストの方がメジャー盤というイメージが強く、このセカンドが荒々しさや演奏の粗さからインディー盤という印象を受ける)

  しかし、その後のバンドの歴史を考えてみると、ファーストのようなサウンドの方が異色だったわけで、その後3年に渡ってプレイし続けたウガンダのプレイスタイルの方がよりピーズ的だと言うことができると思います。元々シンプルなロックンロールが基本形のバンドなので、ウガンダのようなプレイスタイルの方がより本来の形に近いのかもしれませんし(マスヒロのプレイがうるさすぎて、はるがクビを切ったという噂もあながち間違いじゃないと思いますよ)。

  タイトというよりは気怠くて引きずるようなリズム、それに合わせてプレイされるギターリフ、そして芯がしっかりしながらもかなり動き回るベースライン。その後のピーズの基本スタイルがここで誕生したといっても過言ではないでしょう。メロディの冴えは相変わらずで、歌詞も基本的には前作の延長線上にある作風。ただ、楽曲的には少しずつ幅が広がってるように感じられます。"いんらんBaby"の中盤なんてまるでジミヘンだし、全体的にパンクというよりはよりピュアなロックンロールというイメージが強まってるし。バンドブーム末期だった当時、既に二束三文なバンドが多くを占める中、ピーズはよりオリジナリティを強めていったわけです。

  パワーポップにも通ずるようなアップテンポのナンバーが多かったファーストと比べれば、テンポはミディアムが殆どで、その割りに1曲は2分前後。引きずるようなリズムの割りに演奏のテンションは高い。ただウルサイだけじゃなくて"どっかにいこー"みたいな聴かせる曲もちゃんとある。普通バンドのセカンドアルバムって「勝負作」と称されることが多いんですが(アマチュア時代に演奏し続けた曲が大半を占めるファーストを経て、レコーディングの為の作曲が始まりいよいよバンドの本領が発揮されるだろうってことでそう呼ばれるんでしょうね)、いきなり勝負を捻った通り抜け方をしたピーズ。この辺に彼等の「らしさ」が表れてますよね‥‥シンプルでコンパクトながら、本当にいいアルバムです。まだ後期程の「(歌詞の世界観の)重さ」がないものの、これがホントの意味でのスタート、ファーストアルバムなのかもしれませんね?



▼Theピーズ『マスカキザル』
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投稿: 2003 02 01 03:40 午前 [1990年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/01/31

Theピーズ『グレイテストヒッツVOL.2』(1989)

  Theピーズの記念すべきデビューアルバムは、当時としては破格のアルバム2枚同時発売でした。もっとも、当初は「40曲入りの2枚組アルバム」としてリリースされる予定だったものが、どういったわけか結局2枚別個のアルバムとして発表、収録曲数も各16曲、計32曲入りとなってしまったのでした。当時のインタビューでも「レコード会社がそれ(40曲入り2枚組のデビューアルバム)を了解すればリリース可能」というニュアンスのことを言っていたので、最終的にはレコード会社の判断だったのでしょう。'89年11月、異常な程のバンドブームの中彼等はデビューしました。当時のメンバーは、はる(ボーカル&ベース)、アビさん(ギター)、後藤マスヒロ(ドラム)の3人。が、リリースして間もなく、ドラムのマスヒロが脱退。いきなり暗雲立ちこめる状態に陥ってしまうのでした(翌年、マスヒロは再結成した頭脳警察に参加。後に人間椅子に加入する等、現在も現役で活躍しています)。

  2枚別々に分けられたアルバムは特に1枚毎にコンセプトがあるというわけでもなく、単に流れがいいように並べた結果こうなっただけという感じ。レコーディングしたのをそのまま順々に詰め込んでいったというよりは、もっと考えて構成されているように感じられます。基本的には2~3分のパンクソングなのですが(今聴くとサウンド的にはやはり'80年代という時代を感じさせるかも)、演奏がかなりタイトで、コピーしようと思うと意外と難しく、テクニックを要する曲が多いんですよね(以前、タレントの千秋が「学生の頃、コピーしようとしたら難しくて出来なかった」と言ってたことがありましたが、正にその通り)。ギターとベースのユニゾンプレイが比較的多いんですが、これが結構曲者。だってこれらをはるは歌いながら弾いてるわけですから‥‥更にドラムもパンクのそれというよりも、かなりメタリックなプレイをしてます。その辺が如何にも'80年代的というか‥‥ギタープレイにしてもオーソドックスなロックンロールフレーズが殆どなのに、リズムが重かったりツーバスパタパタしてたりして、当時としてはかなりユニークな存在だったのではないでしょうか?(‥‥当時はそこまで気が付かなかったけど)

  実は俺、このアルバムだけはリリース当時、しっかり2枚買っていて、マスヒロ在籍時のライヴも観ているんですよ(確かカステラ等が出演したイベントだったはず)。当時はピーズよりもカステラの方が好みだったので、結局はその後のマスヒロ脱退も影響して、ちゃんと追ってこなかったんですよね。が、一昨年に出たベスト盤、そして昨年夏の奇跡的復活、更には周りの人間の多くがピーズの魅力について語りだし‥‥自分まで影響されてしまい、最終的には昨年12月にとうとう復活ピーズを観るにまで至ったという。というわけで、ここら辺で各アルバムについて少しだけ語ってみたいと思います。

『グレイテストヒッツVOL.2』解説

  個人的には当時"バカになったのに"に匹敵する程好きだった"肉のうた"から勢いよくスタートする「~VOL.2」。基本的にはシングル曲は1曲も入っていないわけですが、そんなのは全然関係なし。基本的には2枚でひとつのアルバムなので。ここには「作詞:あさかわ いさみ」による楽曲が2曲("1等賞"と"階段")収められ、それ以外は全てはるの手によるもの。この「あさかわ いさみ」氏ですが、各アルバムのジャケットやブックレット内のイラスト全てを手掛けている人でもあるのですが、当時はどういった人なのか全く知りませんでしたが、この程この人が現FIRESTARTERのベーシスト、SAMMY氏であることが判明。当時から彼等は交流があったようですね(そう考えると、後にピーズに加わるドラムのウガンダは後にそのFIRESTARTERのFIFI氏と共にTWEEZERSというスーパー・パワーポップバンドを組み、その流れでSAMANTHA'S FAVOURITEに加わるわけですから、世の中狭いもんです)。

  ピーズの(特に初期の)歌には「デブ」「ブス」「バカ」といった言葉がよく登場し、それらコンプレックスを感じさせる言葉を逆手にとって、聴き手が思わず笑ってしまうような歌詞に乗っけたりしてます。聴く人によっては「差別的だ」と毛嫌いするかもしれないクセの強い歌詞ですが、逆にこういった歌詞を一緒になって大声張り上げて歌ってしまう辺りに、俺は「そんなの生きてく上で、ほんの些細なことだ」と笑ってけ飛ばしてしまうような力強さを感じてしまいます。そういったところに多くの人が惹き付けられていったのかもしれませんね。

  ミディアムでとても綺麗なメロを持った曲に"バイブレーター"なんて歌詞を乗っけたりしてしまうセンスは、さすがだと言わざるを得ません。凡人には考えつかない、いや、躊躇して出来ないであろうことを簡単にやりのけてしまうはるに脱帽(いや、そこまで考えてないという話もありますが)。

  それにしても‥‥"気ばらしのバット"、"中国たばこ"、"悪魔の渋谷"、"ブスだからい-や"、"バカになったのに"(以上「~VOL.1」)、"肉のうた"、"デブ・ジャージ"、"パープー"、"夢のリーゼント"、"なっとーばかりくっててもいいのか"、"カラーゲ"(以上「VOL.2」)というタイトルだけでも、一体このバンドはどういう歌を歌うバンドなのか、そしてどんな音を出すバンドなのか、普通なら全く想像が付かないでしょうね? そして、そんなタイトルとは相反するようなカッコイイサウンドとプレイを聴かせ、耳に馴染みやすいポップなメロを持った曲だなんて、思いもしないでしょうね。そこがピーズの良さであり醍醐味でもあるんですけどね。

  今聴くとその後のアルバムとは若干方向性やサウンドに違和感を感じなくもないですが、根本にあるものは結局今現在と何も変わってないように思います。間もなくリリースされる復活作「Theピーズ」と聴き比べて(あるいは歌詞を読み比べて)みるのもいいかもしれません。ちゃんとそれなりの年の取り方をしてきたのか、それとも相変わらず何も変わってないのか‥‥新作を聴いて興味を持った人は是非聴いてみて欲しい2枚ですね。既に14年前からこういうことをやってたんだという‥‥ねっ? そして現在活躍する多くのバンドにどれだけの影響を与え続けたかを、ここぞとばかりに感じ取ってくださいね。

  嗚呼‥‥今夜も我が家ではエンドレスでピーズサウンドが爆音で響いております‥‥



▼Theピーズ『グレイテストヒッツVOL.2』
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投稿: 2003 01 31 03:38 午前 [1989年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

Theピーズ『グレイテストヒッツVOL.1』(1989)

  Theピーズの記念すべきデビューアルバムは、当時としては破格のアルバム2枚同時発売でした。もっとも、当初は「40曲入りの2枚組アルバム」としてリリースされる予定だったものが、どういったわけか結局2枚別個のアルバムとして発表、収録曲数も各16曲、計32曲入りとなってしまったのでした。当時のインタビューでも「レコード会社がそれ(40曲入り2枚組のデビューアルバム)を了解すればリリース可能」というニュアンスのことを言っていたので、最終的にはレコード会社の判断だったのでしょう。'89年11月、異常な程のバンドブームの中彼等はデビューしました。当時のメンバーは、はる(ボーカル&ベース)、アビさん(ギター)、後藤マスヒロ(ドラム)の3人。が、リリースして間もなく、ドラムのマスヒロが脱退。いきなり暗雲立ちこめる状態に陥ってしまうのでした(翌年、マスヒロは再結成した頭脳警察に参加。後に人間椅子に加入する等、現在も現役で活躍しています)。

  2枚別々に分けられたアルバムは特に1枚毎にコンセプトがあるというわけでもなく、単に流れがいいように並べた結果こうなっただけという感じ。レコーディングしたのをそのまま順々に詰め込んでいったというよりは、もっと考えて構成されているように感じられます。基本的には2~3分のパンクソングなのですが(今聴くとサウンド的にはやはり'80年代という時代を感じさせるかも)、演奏がかなりタイトで、コピーしようと思うと意外と難しく、テクニックを要する曲が多いんですよね(以前、タレントの千秋が「学生の頃、コピーしようとしたら難しくて出来なかった」と言ってたことがありましたが、正にその通り)。ギターとベースのユニゾンプレイが比較的多いんですが、これが結構曲者。だってこれらをはるは歌いながら弾いてるわけですから‥‥更にドラムもパンクのそれというよりも、かなりメタリックなプレイをしてます。その辺が如何にも'80年代的というか‥‥ギタープレイにしてもオーソドックスなロックンロールフレーズが殆どなのに、リズムが重かったりツーバスパタパタしてたりして、当時としてはかなりユニークな存在だったのではないでしょうか?(‥‥当時はそこまで気が付かなかったけど)

  実は俺、このアルバムだけはリリース当時、しっかり2枚買っていて、マスヒロ在籍時のライヴも観ているんですよ(確かカステラ等が出演したイベントだったはず)。当時はピーズよりもカステラの方が好みだったので、結局はその後のマスヒロ脱退も影響して、ちゃんと追ってこなかったんですよね。が、一昨年に出たベスト盤、そして昨年夏の奇跡的復活、更には周りの人間の多くがピーズの魅力について語りだし‥‥自分まで影響されてしまい、最終的には昨年12月にとうとう復活ピーズを観るにまで至ったという。というわけで、ここら辺で各アルバムについて少しだけ語ってみたいと思います。

『グレイテストヒッツVOL.1』解説

  いきなりギター&ベースのユニゾンがカッコイイ"全部あとまわし"からスタートする「~VOL.1」の方は、1曲だけカステラのトモとの共作による"中国たばこ"以外は全部はる作詞作曲による楽曲。基本的にはアッパーでパンキッシュでポップなメロを持った楽曲がメインで、中にはかなりメタリックなプレイを聴かせる"汗まみれ"、気の抜けたイメージがありながらも演奏がかなりタイトな"ブスだからいーや"みたいな曲もあって、既にデビュー当時から楽曲のバラエティ豊かさの片鱗は見えていたわけです。

  個人的には「~VOL.2」よりもこっちの方を聴きまくった記憶があります。というのも、シングル曲にもなった"バカになったのに"が入ってるのが大きいんですよね。当時、この曲はリリースと同時期に開局した千葉県初のFM放送局「Bay FM」の深夜のリクエスト枠でよくかかってたんですよ。所謂チャート番組でして、毎晩明け方まで所謂J-POPものから、当時全くマイナーだったNEWEST MODELやボ・ガンボス、フリッパーズ・ギター等が毎晩のように流れ、その中にこのピーズもいたわけです。だから、"バカになったのに"を聴くと、当時受験勉強をしながら夜遅くまで聴いてたそのラジオ番組を思い出すわけです(バンドブーム自体は当時はクソと思ってましたが、今思うと本当にいい時代だったと思いますマジで)。

  ピーズ・ソングの三本柱である「日常の些細な出来事(恋愛系も含む)」「エロ」「自分を見つめる深い精神世界」の内、この頃は前者2つがまだメインだったように感じられます(後に、アルバムを重ねる毎に3番目の要素が占める割合がどんどん高くなっていき、その結果活動停止となるわけですが‥‥)。当時は「バカロック」だとか「ポコチンロック」なんて呼ばれていましたが、それも今となっては懐かし話。呼び名なんてどうでもいいんですよ。ユニコーンやブルーハーツ、JUN SKY WALKER(S)といったバンドばかりが持てはやされる中、こういったバンド達がシーンの底辺を支えていたという事実。そして紆余曲折ありながらも、最後に残ったのはどういうバンドだったか‥‥それは皆さんがよくご存じでしょう。

  今聴くとさすがに時代を感じさせる歌詞もあるにはありますが、基本的にはどれも2003年の今聴いても全く色褪せておらず、全然通用すると思いますが、如何でしょうか?



▼Theピーズ『グレイテストヒッツVOL.1』
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投稿: 2003 01 31 03:35 午前 [1989年の作品, ピーズ, The] | 固定リンク

2002/12/23

「fuzz maniax」@SHIBUYA-AX(2002年12月22日)

  このイベント自体は全然知らなかったんですが、たまたま復活ピーズが出演するってことで知って、しかも対バンにWRENCHやらPEALOUTやらが出演するってことで喜んで行くことにしたんですよ。

  何やら雑誌「smart」主催らしく、今回も会場内でカルヴァン・クラインの新しいフレグランス「CRAVE」のプロモーションも兼ねてやってましたし。Tシャツが貰えたりもしたし、何だかんだで3,800円でこのボリューム(約5時間で6バンド)は結構お得かも。

  つうわけで、今回も簡単に各バンドの感想等を。

◎the youth
  オープニングアクトってことで、デビューして間もない?the youthという4人組バンドが登場。5~6曲演奏。仙台のバンドだそうで(トルちゃん情報。ボーカルは秋田らしいけど)‥‥最近、In the Soupとかもそうだけど、こういう青春ロックってまた流行りつつあるんですか? 何かブルーハーツ~JUN SKY WALKER(S)辺りの流れを感じさせる熱いロックなんですが‥‥う~ん、特にこれといった特筆すべき点はないかな。単に好みの問題だと思いますが。いや、悪いバンドじゃないですよ。演奏もしっかりしてたし、曲もよく書けてるし、ボーカルの熱さ加減もいい具合だし。けど‥‥CCCDだしな(それはバンドの評価とは関係ないけど)
  個人的には‥‥オープニングのS.E.で流れたSIONだけでお腹いっぱいだったかも。

◎softball
  去年の今頃だったかな、某サイトでsoftball薦められてたんだけど、ずっと手が伸びなくて。で、そうこうしてたら例のオフィシャルサイトでのCCCDに関する発言が‥‥ってことで、自分的には多分今後も必要のないバンドだろうな、と思ってたので意識してなかったんだけど、まぁ観れるんなら観ておきましょうってことで。
  いきなり軍歌(だよね?)のS.E.な流れだし、それに合わせてメンバーがステージ上に登場‥‥ギターの子だけアーミールックで日章旗(大日本帝国時代の旗ね)持って登場‥‥アイタタタタタタタ‥‥もうこの時点で俺的に終了。いや、演奏も曲も悪くないよ。けどね‥‥オフィTにも日章旗が入ってたりして。それで反アメリカとか反戦とか言われても‥‥まぁ彼女達的には「カッコよければ何でもいいじゃん?」なんだろうけどさ。
  あ、唯一の収穫といえば、ベースの萌ちゃんが非常に好みだったことでしょうか?

◎ストレイテナー
  以前、「FACTORY」に出演した時、1曲だけ放送されたのを観てたんだけど‥‥全然記憶に残ってなくて。バンド名だけは非常に記憶に残る名前なんだけど。
  で、ステージ上のセッティングを観て、ああなるほど、そうそうこういうバンドだった、って思い出しました。ギター&ボーカルとドラムの2人組。ジョンスペよりも最小限のバンド構成。で、やってる音楽も非常にアグレッシヴで、ギターはシューゲイザー時代のUKギターロックを思わせる印象で、ドラムはデイヴ・グロールみたいに全身全霊で叩くタイプ。曲も英語だったり日本語だったり(だよね?)で、しかもハードなわりにポップなメロを持ってるんで、非常に好感触。また同じイベントに出演するらしいんで、機会があったら観てみたいと思わせるバンドでした。つうか音源をまず聴いてみたいですな。

◎WRENCH
  何だかんだで、WRENCHも観る機会があったものの、いつも逃してたんだよね。フジロック然り、サマソニ然り。つうわけで、やっと観れましたって感じ。
  とは言いながらも、実は音源自体ももう数年以上も前に出たアルバムをチラッと聴いたのみという。けど、活動してる周辺のバンド(MADとかその辺のラウド系ね)が好みだし、何やら最近はクラブ系の音にも手を出している、なんて話も耳にするので‥‥好みかも。
  で、実際にライヴを観まして思ったのは、普通にラウド系バンドが曲によって打ち込みやダブの要素を味付け程度に取り入れました、といった印象。基本はレイジ以降のラウド系。ボーカルの声が甲高いんで所々聴きにくかったりしましたが、ま、この手のライヴではそんなの日常茶飯事だし。リズム隊がいい感じのグルーヴを持ってて、気持ちよかった。
  個人的にはラウドでヘヴィな曲よりも、ダブっぽかった曲が好きかも。ああいう曲はアルバムの中では特別なのかな? 何にせよ好印象。またライヴ観てみたいと素直に思いました。

◎PEALOUT
  7月のフジロック以来のPEALOUT。やはり今回もサポートのベースを迎えた4人編成で、しかも夏と違う点は最後まで4人で通して、しかも近藤くんがギターまで弾いてた事。これはちょっと驚いたよ。
  基本的な流れはイベント用って感じで、フジの時と同じ印象。ただ‥‥これは夏観た時も思ったんだけど、なんだか3人でやってた頃とはちょっと違った印象を受けるのね‥‥誤解を恐れずに言っちゃうならば「イッちゃってる」といいますか‥‥いや、近藤くんに限っての話なんですが。何かねぇ‥‥ちょっと印象が違うのね、前とは。同じ"心臓が動き出すとき"でも、去年のひたちなかで聴いたものとも、今年のフジのとも違う、もう完全に別の曲になっちゃってて‥‥どうしちゃったの??
  正直なところ、アルバム「原始進化」以降、伸び悩んでる印象を受けるんだけど‥‥これってイベントで観るからそう感じるだけなのかな? 曲は相変わらずいいのにね‥‥。


◎The ピーズ
  久しぶりのピーズ。もうね、ステージ上がすごくいい雰囲気なのね。ハルのノリもいいし、アビさんはかっけーし、それを後ろから微笑ましい笑顔で見つめるシンちゃん(from the pillows)。新曲メインのライヴだったんだけど、全然飽きさせることなく、むしろ「現役バンド」としてのピーズを感じることが出来てとても嬉しかった。もうね、新曲全部サイコーにかっけーのよ! アビさんのギターも暴れまくり、ハルのランニングベースも相変わらずだし、シンちゃんのドラムなんて所々pillowsを思い出させるフレーズが出てくるし。これはもう、来年のベストアルバム間違いなしな1枚になるはず!(まだ2002年のベストアルバムも選べてないのにね)
  当然、過去の曲もやるわけですが‥‥"とどめをハデにくれ"や"タクシー"といった曲では、みんなダイヴ&モッシュで凄いことになってるわけで‥‥えっと、あと何やったっけ‥‥"いんらんBaby"もやってたよな‥‥もうね、終始楽しくて全然覚えてないって。あ、クリスマスソングやってたな。「サンタが家にやってくる」とか、即興で。余裕があるよね、今のハルには。で、それに上手く乗っかるアビさん(いや、乗っかってないか)。もうね、ハル&アビは最強だね。清志郎&チャボ、ミック&キース、スティーヴン&ジョーに匹敵するフロントマンですよ。
  1時間にも満たないステージだったと思うんだけど、もうね、観れただけで十分満足な上に新曲も良かったという。ホントこれからのピーズが楽しみだね。一回どん底を味わったハルだからこそ、今のあの開き直り&ヤケクソな勢い満載の新曲が生まれたんだろうなぁ‥‥とにかくいち早くニューアルバムが聴きたいです。


[SET LIST]
01. 無力
02. ゴーラン
03. 生きのばし
04. とどめをハデにくれ
05. ブリロー
06. いんらんBaby
07. タクシー
08. きよしこのよる(インスト)~ クリスマス
09. サイナラ
10. ギャンブル
 ---encore---
11. SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN
12. まったくたのしいぜGO GO

投稿: 2002 12 23 10:58 午後 [2002年のライブ, PEALOUT, Wrench, ストレイテナー, ピーズ, The] | 固定リンク