2004/11/20

TRICERATOPS『LICK & ROCKS』(2004)

 "TATTOO" がマイブームで。最近、またよく聴いてるんだわ、TRICERATOPSの通算6作目のアルバム「LICK & ROCKS」。ジャケットのロゴが、和田唱が好きらしい「KISS」のロゴマークをパクってたり、そのアルバムタイトルも古き良き時代の洋楽ロック好きなら思わずニヤリとしてしまいそうなもので("Lick And Promise" であったり、最近の「FORTY LICKS」であったり)、聴く前から何となく音が想像ついてしまいそうなんだけど‥‥やはりまんまの音だった。いやむしろ前作の作風を考えると、これは驚きっつーか「そうきたかー」って思うんだけど。

 俺、トライセラのファーストアルバムが凄い好きでさ。1998年でしたっけ? 丁度今住んでる地元に戻った頃で、まぁいろいろあった頃で。そんな時にこのアルバムに出会って、すごく励まされたっつーか、聴いてて気が楽になれてさ。ホントによく聴き込んだ。あーこいつら、きっと俺が聴いてきたような洋楽ロックが好きなんだろーなぁーって。好意を持ってたつーの?

 その後、彼等がステージでKISSの曲をカバーした、とか耳にした時は思わずニヤリとしたもの(実際にその姿に直面した時はバカ笑いもしたし)。けど‥‥バンドはどんどん成長してって。ファーストの世界観を(音楽的に)更にスケールアップさせたサウンドで、チャート的にも大成功して。「洋楽ファンも気になる日本のロックバンド」から「チャートの常連的バンド」に‥‥それは決して悪いことじゃない。と思う。あれがあったから(良くも悪くも)今の彼等があるわけだし。

 けどさ‥‥俺、あの頃のトライセラも、凄く好きよ。3rd〜4thって実は当時、かなり聴き込んだし。初めてライヴに接したのも3rdの頃だし。あーこういうアリーナを意識させるサウンド作りも上手いなぁ、と。勝手に思ってたんだけど。

 でも、ファンの人達は違ったのかな‥‥特に初期の世界観を愛する人達にとっては。




 さ。新作の話題に戻りますか。今度の「LICK & ROCKS」は、良い意味で初期の勢いを取り戻してるというか、下手な小細工なしの、シンプルな演奏とアレンジで勝負してる点が非常に好感持てるんですよね。生々しいというか、とてもライヴ感を大切にしてるよなと。そういう意味では、確かに「第二のデビュー盤」とか「原点回帰」とか、そういう表現もある意味間違いではない、と。けど、それだけじゃないでしょ、これ。ちゃんと3rd〜4th辺りの「音」も聞こえてくるサウンドですよね。ただ焼き直したんじゃなくて、音楽的にはしっかりこれまで通過してきたものを血と化し肉と化してる。ロックバンドとしては順当な成長だし、むしろ健康的だよな、と。

 だからこそね‥‥歌詞にもうちょっと深みを持たせて欲しかった気もするんだけど‥‥良くも悪くも、そこがトライセラなんだろうけど‥‥何だろ、例えばKISSが未だに‥‥50も半ばに差しかかろうとしてる21世紀になってもティーンエイジャーの気持ちを忘れないロックンロール・マジックについて歌ってるのと同じなのかな、と。勿論、そういう歌詞だけじゃなく、ちゃんとバランスを取ってるわけだけど、KISSの場合は(にしても彼等は‥‥本当にKISS好きだよなぁ‥‥この新作聴いてると、本気でKISSファンはニヤニヤしっぱなしなんじゃないの? そういう意味でも俺は彼等が好きなんだけどさ)。

 和田唱ってまだ20代後半なんだっけ‥‥デビューして7年以上、そろそろ等身大の自分を表現してくれてもいいかな、という気がしないでもないけど‥‥これはこれでひとつの「様式美」でもあるし。それがひょんなことから脚光を浴び、またブレイクする可能性だってあるわけで。こればかりは誰にも判らないことだからね。決して成長していないとは言わないけどさ‥‥もっと別の側面も見てみたいよな、と。彼等の音楽のファンとしての、純粋な感想というか要望なんですけど。

 そういやぁ数日前に有線から彼等の最新シングル "Jewel" が流れてきたんだけど‥‥あれ、彼等にこんな曲あったっけ? いやあったよな‥‥って思っちゃう程、普通にトライセラしてて肩すかしを食らったというか。この自然体さもある意味彼等の魅力というか強みなんだろうね。



▼TRICERATOPS『LICK & ROCKS』(amazon

投稿: 2004 11 20 03:07 午後 [2004年の作品, TRICERATOPS] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック