2007/11/15

VELVET REVOLVER『LIBERTAD』(2007)

いやぁ、しかし笑わせてもらいました、今回のVELVET REVOLVER来日キャンセル。公演10日前になっていきなりの中止、しかも理由が「VISAが下りない」って……いやいや、楽しみにしていたファンの皆さんにとっては(特に宿や交通手段を予約していた遠方の方々にとっては)笑えない残念な知らせですよね。失礼しました。でもね、ひさしぶりにこんな理由で来日できないアーティストを目にしたもんだからさぁ。彼らは確か、2004年初頭の「SONIC MANIA」でアルバムリリース前に初来日を果たす予定だったものの、そこでも入国に難ありということで発表前にキャンセルになったんでしたっけ。今回は特にいろいろ厳しくなったもんだから、逮捕歴のあるメンバーの過去が問題になったようですが……だからといって、日本で何をするというわけでもないのにね。そりゃガッカリしますよ、ファンもバンドも。

3年前のデビューアルバム「CONTRABAND」が(CCCDだったにもかかわらず)いきなり全米チャート1位を記録した、元GUNS N'ROSES残党&元STONE TEMPLE PILOTSのVo+αによるVELVET REVOLVER。両バンドとも好きな存在だっただけに、その組み合わせはうまくいくのか音を聴くまでは心配だったものの、出来上がったアルバムは無難な仕上がりで納得させられたものです。スラッシュ特有のリフ・ゴリ押しオールドスクール・ロックンロールと、スコット・ウェイランドが持つ独特なポップセンス&サイケ感がうまく融合しており、これがガンズの代わりになるとは思わなかったけどそれはそれとして楽しんだものです。

続いてリリースされた本作は、前作以上に楽曲ひとつひとつがバラエティ豊かになったなぁと一聴して感じました。前作にあったような「いかにもスラッシュが書きましたという、ガンズの亜流ナンバー」はなくなり、前作の延長線上にありながらも新たな要素を感じさせる力作に仕上がってます。特にスコットの色が前作以上に濃く表れていて、個人的にはこの進化は大歓迎。シンプルな疾走ロックンロール「Let It Roll」からスタートし、前作にあったようなミドルテンポのハードロックチューン、スコットならではのサイケポップ「The Last Fight」「Gravedancer」、前作と同系統のようでよりひねりが効いた「Just Sixteen」「Spay」、ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAのカバー「Can't Get It Out Of My Head」といった、興味深い楽曲が並んでいます。さらに日本盤には、海外でリリースされたシングルに収録されていたTALKING HEADSのカバー「Psycho Killer」も追加収録。ちょっと意外な選曲で、今回は驚かされますね(これまではSEX PISTOLSやNIRVANA、CHEAP TRICKといった王道だったし)。

アメリカでは前作ほどのセールスを上げていないこともあってあまり評価されていないみたいですが、個人的には前作以上に好きなアルバムです。だからこそ、生で聴いてみたかったなぁ(といっても、ライヴじゃハードな曲がメインなんでしょうけど)。次に来日する可能性があるのは、サマソニとか「LOUD PARK」といったフェスかなぁ。でも、どうせなら単独で観たいよね(今回チケットを取っていなかったお前が何を言う!?といった感じですが)。

結局のところ、誰も「APPETITE FOR DESTRUCTION」の頃のガンズサウンドを引き継いでいないのが面白いなぁ、アクセルにしろ、スラッシュやダフにしろ。ライブじゃ初期の曲をガンガンやってるアクセルだけど、オリジナル曲はまったくの別物だし、VELVET REVOLVERにしてもスコットの色を加えることでより違った方向へと突き進んでいるしね。そういう意味で、もっとも原点に忠実なのは、実はイジー・ストラドリンでもギルビー・クラークでもなく、スティーヴン・アドラーなのかもしれないね?(それはそれでどうかと思うが)



▼VELVET REVOLVER『LIBERTAD』
(amazon:日本盤US盤

投稿: 2007 11 15 12:05 午前 [2007年の作品, Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/03/28

VELVET REVOLVER、「OZZFEST」に出演?

VELVET REVOLVER To Replace IRON MAIDEN At Final Seven OZZFEST Dates? (BLABBERMOUTH.NET)

 「OZZFEST」最後の7公演に関して、IRON MAIDENの代わりにVELVET REVOLVERが出演するのでは?というお話。MAIDENは8月後半のショウを出演せず、英「READING FESTIVAL」にヘッドライナーとして出演するため、北米で行われる「OZZFEST」終盤7公演には当初から出演する予定はなかったのですが、まさかその代役をVELVET REVOLVERが務めるとは‥‥どうなの? あまりに音楽的に違いすぎるからさ。ま、アメリカ的には「アリ」だと思うけど。

 その他にもMUDVAYNEも出演するのでは?というお話も。久し振りに耳にするバンド名だなぁ。メンバーチェンジとかしてなかったんだっけか。

 VRはこの夏、各夏フェスに出演したい、それが今回のアルバムに伴うワールドツアーのラストになる、なんて話を前々からしてたようだけど、早いところセカンドアルバムの準備に入ってもらいたいんだけどなぁ‥‥あんま長いことツアーやってると、ロクなことないしさ、元GNR組とか元STP組ってさ。そのまま不仲になったりとか、長い休暇に入っちゃったりとかさ。まぁレコーディングの準備しながらライヴやるのが一番いいんじゃないかな、勢いをそのままレコーディングに取り込めるような気がするし。ま、気持ちの切り替えとか難しそうだけどね。



▼MUDVAYNE「LOST AND FOUND」(amazon/4/12 USリリース)

投稿: 2005 03 28 12:00 午前 [Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/02/25

「SONICMANIA05」雑感 (2)

 さてと。初日レポからまた数日経ってしまいましたが、ここからが本番ですよ!(何のよ)

 開催から既に2週間以上経ってしまいましたが、それでも最後まで書き切ります。しかもこっちの方が初日より更に濃くて、更に長いです。だって思い入れが強いアーティストばかりだからさ(と同時に、全然興味のないアーティストも多かったけど)。

8146658_38 その前に‥‥今回初めてソニマニに行って驚いたこと。ソニマニのリストバンド(入場券代わりのバンド)って紙製なのね。

 ちょっと見難いかもしれないけどこれ、ビニールコーティングされた紙製のリストバンドなんですね。まぁ確かに濡れても破れないし、逆に終った後に取り外そうとしてみたら、なかなか破れない。意外と頑丈でしたよ。経費削減なのか何なのか判りませんが、こんなところにも『都市型フェス』っぽさが。ま、真夏にこれ使ったらどうなるか判りませんけどね(意外と大量の発汗でもろくなったりしてね)。

 それでは、今日も濃いやつ長いやつ、いってみますか‥‥時間がある時に、心して読むように!

■THE DAY 2 (2/6)

 この日の出演者はそれこそニューウェーブ系からダンスアクト、ヒップホップときて、最後はハードロックですからね‥‥全然色の統一性はないですよね? なんか最後の最後まで一枠が決まらなくて、結局DJでお茶を濁したり、ブッキングがいろいろ大変そうでしたが‥‥

 前夜、3時近くまでラジオの生放送があったので、起きたら9時前。確実に開場時間には間に合わないし、恐らくオープニングアクトの1組目にも間に合わないでしょう‥‥もう諦めた。多少疲れが出て来てるし、この際オープニングアクト2番手の椿屋四重奏までに間に合えばいいや‥‥そう思いながら、安全運転で会場である幕張メッセまで車をブッ飛ばしたのでした(言ってることとやってること、正反対ですから)。

 会場入りしたのが丁度正午。若干遅れ気味でステージが始まり、無事最初から観る事ができました。


■椿屋四重奏
 ずっと「よんじゅうそう」だと勘違いしてた。「しじゅうそう」なのね。MCでそれを知って、軽くショックを受けたのと恥ずかしい気持ちになって下向いちゃったりで、いろいろ忙しかったです。この2年近く、もの凄い勘違いをしてたなぁ‥‥と。
 いやー、朝イチで観るには丁度いい、程良いサウンドですね。こりゃ朝からビールが進むわ(早くも1杯目を飲み干す)。音源よりも骨太感じ。もっとソフトな印象があったんだけど、ロックロックしてますね、ライヴは。アルバム、好きなんですよね、結構‥‥ずっと観たかったので、今日観れて良かったッスよ。アルバム以上にいいバンドだって判ったし。大収穫だね。今度は単独で観たいなぁ。


▼椿屋四重奏「深紅なる肖像」(amazon


■初日との変更点が‥‥
 そういえば、今日は「アーティストの意向によりペットボトルの販売はなし」ってアナウンスがあったなぁ‥‥マンソンだな、間違いなく。けどペットボトル、売ってる店もあるのね。ブロック内への持ち込みが禁止みたい。紙コップに移してる店もあるし、ペットのまま売る店もある。徹底してない感じ。
 ペットボトルの件、張り紙があった。マンソンとVELVET REVOLVERがノーと言ってるそうな。確かに過去、ステージに物投げ込まれてスコット・ウェイランドが切れた、なんてこともあったしな。それにサマソニでJB(ジェームズ・ブラウン)のステージにペットボトルが投げ込まれて激怒、途中で数十分中断したこともあったね。みんな、もちつこうや。


■THE DEPARTURE
 2004年1月に結成された、イギリス出身の5人組。昨年4月には早くもTHE KILLERSの前座を務めたり、最近ではFRANZ FERDINANDやBLOC PARTYと同じ括りで語られることの多い、期待の大型新人みたいです。
 さすが期待されてるだけあって、結成1年にしては曲とかアレンジがまとまってるかな、と。たださ、もうポストパンクとかニューウェーブはお腹いっぱいだよね、正直な話。プラスアルファがあれば別だけど。正直ルックスがなぁ(ボーカルだけスーツ着たお坊ちゃん風で、残りのメンバーは如何にもロック好き!って感じのちぐはぐ感。ま、そこがイギリスっぽいんだけど)‥‥曲は文句ないんだけどさ。既にシングルで数曲聴いてたし、ライヴもそのシングル曲 "Be My Enemy" からスタートしていい感じだったんだけど‥‥長く感じてしまったのね、途中で。なんだろ‥‥凄く退屈に感じちゃって。またアルバムとか聴いたら印象変わるのかもしれないけど、今は75点くらいかな、と。
 サマソニでまた夏に戻ってくるそうだから、それまでにはアルバムも出るだろうね。きっと東芝とクリマンが躍起になって盛り上げてくれるだろうから、俺が大騒ぎしなくても大丈夫だろうけど。


▼THE DEPARTURE「ALL MAPPED OUT」EP (amazon


■GOLDIE LOOKIN CHAIN
 うじむし・いんだ・はーうす!ですよ!
 っつーわけで、バカサイコーな訳ですよ。「うじむし」やら「母ちゃんチンポくわえた」とか、そんな歌ばかり。しかも8人いて全員がMC、DJがいないという。この無駄な感じが何とも言えねー。さすが「イギリスのビースティー」って言われるだけあるわ。無条件で好き。メンバーが唐突にステージに出てきて、その勢いに押されて気づいたら最前近くにまで走ってて、最後まで汗だくで踊りましたー。これは是非また観たい。日本盤は3月リリースみたいなんで(俺は昨年末にUK盤購入)是非聴いてみてください‥‥というか、対訳読んで笑ってくださいや。オゲレツサイコーっ!!!


▼GOLDIE LOOKIN CHAIN「GREATEST HITS」(amazon


■SPARTA
 元AT THE DRIVE-INの、昨日のTHE MARS VOLTA以外の非アフロ組3人+新しいボーカル。SPARTAには最初聴いた時からずっと苦手意識があったんだけど、ライヴ観ても印象変わらなかった。悪くないけど、深みのない普通のハードロックかな。MARSが強烈なだけに薄味に感じるんだよね。元ATDIとかMARSといったものがなければ、多分好きだったかも。演奏にその片鱗が感じられるだけに、残念。
 ま‥‥そうは言っても、あんまり好きじゃないのかも。


▼SPARTA「PORCELAIN」(amazon


■KOTTONMOUTH KINGS
 ちょっと苦手意識のあるバンドなので、前半は食事しに行って、後半後ろの方で座ってボーッとみてたけど‥‥意外に悪くなかったなぁ。バカバカしさは最高だし(「さわげ」と書いたつもりのプラカード代わりの段ボール。けど実際には「わさげ」だというアホっぷり)、曲も単調だけど悪くなかったし‥‥要するに「パンクなのかヒップホップなのか、どちらかはっきりしてくれませんか?」って意識がずっとあったんだろうね。実際曲聴いてステージ観たら「いいんじゃない?」って思えたんだから、それだけでも収穫か。
 けど‥‥今日出演したバンドの中では、最も「進んで聴く」タイプではないよな、と。


▼KOTTONMOUTH KINGS「ROLLIN' STONED」(amazon


■BOOM BOOM SATELLITES
 久し振りにライヴ観たけど、相変わらずカッコ良かったし、たった3人でもデカイ舞台が似合うような存在に成長したなぁと。とにかく終始ロックしまくり。なのに観てるこっちはダンスしまくり、みたいな。出す音のひとつひとつが死ぬ程カッコ良いし、佇まいも非常にロック。あーこういうバンドが日本にもいるんだよ、ってことが他の出演者にも示せたかな、と。
 恐らく間もなくリリースされる新作からの曲がメインだったと思うんだけど、そういう意味ではファンにとってもファン以外の人にとっても非常に「アウェイ」色が強いわけですが、そんなの屁とも思わないぜ的な独走感がたまりませんでしたね。とにかく全てにおいて最高だったと思います。
 あー新作、スッゲー楽しみだわ。


▼BOOM BOOM SATELLITES「PHOTON」[UK EDITION](amazon


■JUNO REACTOR
 過去フジロックでも遭遇してるのに、ちゃんと、しかもじっくり観るのは今回が初めて。そういうこともあってかなり期待してたのね。いや、実際にはその後に控えるVELVET REVOLVERやMARILYN MANSONが気になって、少し意識が外に向いてたりもしたんだけど‥‥
 この前にプレイされたザビエルのDJは殆ど観てなくて。単純に前日からの疲れとかあって、フロアから離れて少し地べたに座り込んでて。JUNOの演奏時間直前にフロアに潜り込んで。
 んでさ‥‥気が気じゃなかったはずなのに、気づいたら終始笑顔で踊りまくってるわけですよ。だってさ、あんな楽しそうなステージ(というかショーだなもはや)を見せつけられたらさぁ。ロックの躍動感、テクノの反復性からくる高揚感、そして「シルク・ド・ソレイユ」ばりのショー要素。あれを楽しめないって言ったら嘘になるね。つーかもっとテクノテクノした音だと思ってたら、ライヴは完全にロックのそれなのね。そして非常にパーカッシヴ! 腰にクるんだな、腰に。すっげー気持ちいい。野外で楽しめたらこれ、最高だろうなぁ‥‥何で数年前のフジで俺、彼等をスルーしちゃったんだろう。まぁ他に観たいのがあったからだろうけど。それにしても、ホントにいいステージだった。VELVET REVOLVER前に身体が暖まりましたよ!



▼JUNO REACTOR「LABYRINTH」(amazon


■VELVET REVOLVER
 考えてみたら俺、元GN'R組を観るのも10年近く振りだし(多分最初のSLASH’S SNAKEPITや、ダフに関してはソロツアー以来だから‥‥丁度10年振り?)、スコットに関してはストテン初来日以来だけに、これはもう念願の、待望の「初来日」なわけですよ。去年のソニマニだって、最初彼等が出るって話があったから俺、行こうと思ってたんだから(で、スコットが逮捕されて、更にSLIPKNOTもキャンセルになって止めたんだよな)。
 かなり前の方を陣取って数十分待ったんですが‥‥待ち時間をこんなに長く感じたのは、この2日間で初めてですよ。実際には2~30分程度だったんだろうけど、とにかくもう客の盛り上がりや興奮度がハンパじゃなくて‥‥恐らく大半が「オリジナルGN'R」やストテンを未体験の10代~20代前半の子達なんだろうね。外人客も半ばGN’Rを観に来たような感じでさ‥‥とにかく尋常じゃないわけ。
 で‥‥ようやく登場したバンド。アルバム通りのスタートなんだけど‥‥ステージ前方のモニタースピーカーの上に立ってベースのイントロを弾くダフの姿にスポットライトが当たった瞬間、もう全身の毛穴という毛穴が開きまくって、鳥肌立ちまくり。血の気がサーッと引いてく感じ? この感覚、久しくなかったよなぁ‥‥多分初めてGN'RをNHKホールで観た時以来? いや違うな、「彼等」がいた頃のGN'Rは(そのスタイルは違っていても)何時だってカッコ良かったし、常に頭が真っ白になるくらいカッコ良かったから。
 スラッシュのギタープレイも相変わらずで、とにかく嬉しくて目頭が熱くなってきたよ。そうそう、スラッシュってこういう風にギターを弾く奴だったよな、って当たり前の事実を再認識したり、マットのドラムもGN'Rではちょっと苦手意識があったのに、このTHE CULTやこのバンドでだと全然違和感がないし、むしろこういうドラムじゃなきゃいかんでしょ!ってくらいに説得力がある。やっぱ俺、こういう派手なドラマーが好きだわ。そして‥‥もうひとりのギタリスト、デイヴも的確にバックを支える。常に一歩後ろに下がってプレイしてる感じだったけど、そのプレイスタイルは熱い。時々スラッシュとのギターソロ掛け合いがあったりで、ここでもアグレッシヴなプレイで好印象。過去スラッシュが一緒にやってきたギタリスト(イジーとかギルビーとか)とはタイプが全然違うけど、VELVET REVOLVERというバンドのスタイルを考えると、彼が一番適切なプレイヤーなんだろうな、と実感。非常に納得させられたステージでした。
 そして肝心のスコット‥‥やっぱりこの男、カリスマだよ。最初ステージに出てきた時は思わず「へっ、アクセルのコスプレ!?」と思っちゃったけど、気づいたら上半身裸で、そのガリガリに痩せた容姿を披露。アクセルとは違った妖しさや魅力を持ち備えたフロントマンで、一瞬たりとも目が離せないタイプかな。今のアクセルがあんな(‥‥)なだけに比較はしたくないんだけど‥‥とにかくカッコイイ。
 曲に関してはアルバム「CONTRABAND」の曲を7~8割、そこにGN'R “It's So Easy” とストテン “Sex Type Thing” が加わる感じ。とにかく “It's So Easy” の盛り上がりがハンパじゃなくてさ。この日演奏されたどの曲よりも盛り上がってた。当たり前か、あのイントロは間違いなくダフが弾いてるものなんだから。ギターだってそうだしな。けど‥‥ストテンの曲での盛り上がりのなさ、あれはなんなの!? やっと生で聴けたこの曲に一番興奮してたのは、何を隠そうこの俺ですよ! ひとり飛び上がって盛り上がってたら、周りが「‥‥何この曲!?」みたいな顔をしてるのよ。んで、気づいたら俺だけ飛び跳ねてて‥‥浮きまくりですよ! 丁度ストテンのベスト盤に付いてたDVD収録の同曲ライヴテイクと同じような煽りパートとかあって、とにかく格好良かった。これら2曲を含め、本編最後の “Set Me Free” の盛り上がりは、やはり震えましたね。いや震えなきゃ嘘だ!
 トリ前にも関わらずしっかりアンコールまでやる辺りはさすがというか。よくマンソンが許可したよな‥‥とか思ったけど、仲いいのか両者は!? とにかく、約70分に渡る念願のライヴ。最高でした。最高以外の言葉が思い浮かばない。
 けど‥‥ひとつだけ苦言を。このまま順調に活動してって欲しいから言うけど、GN'Rやストテンに頼らない、究極の1曲を次のアルバムで期待します。“Set Me Free” も “Slither” も “Fall To Pieces” も確かにいい曲だけど、過去彼等が書いてきた曲の域にはまだ達してないよね。このバンドのケミストリーは恐らく今回のツアーを経験することで更にもの凄いものになるはずだから(いやそうじゃなきゃ困るし!)‥‥年末に予定されてるセカンドに大いに期待したいわけですよ!

 [SETLIST]
   01. Sucker Train Blues
   02. Do It For The Kids
   03. Headspace
   04. Fall To Pieces
   05. Dirty Little Thing
   06. Superhuman
   07. Big Machine
   08. It's So Easy [GUNS N'ROSES]
   09. Sex Type Thing [STONE TEMPLE PILOTS]
   10. Set Me Free
  --ENCORE--
   11. Slither


▼VELVET REVOLVER「CONTRABAND - JAPAN TOUR SPECIAL EDITION-」(amazon


■MARILYN MANSON
 実はマンソンを観るのは初来日(’97年初頭)以来だから‥‥かれこれ8年振りくらいになるわけですよ。しかも前回観た時はオンエアとかそんなクラスのハコ(!)でしたしね‥‥ホント大きくなったもんだ。いや、あの時点で既に海外では大物だったんだけどね。その後日本では夏フェスの大トリで来たり、NKホールみたいな大会場を埋めるような単独公演で何度も来てたけど、どうしても都合が合わなくてね。そこにきて今回、ベスト盤を引っ提げてのツアーってことで、非常に楽しみにしてたわけ。
 んで実際、すっげー楽しかったわけですよ。ベスト盤ツアーだけあって、ヒット曲・有名曲のオンパレードなわけで、そりゃ知らない曲なんてないわけですよ。さすがにいきなり “The Love Song” で始まった時はおおっ!?って思ったけど(しかもあのシャンデリアみたいなのを片手に持って、それをブーラブラさせながら歌ってましたからね)その後の選曲は至極まっとうなもの。特に “Irresponsible Hate Anthem” からの怒濤の流れは圧巻じゃないですか。けど、グレイテストヒッツ・ツアーを実施することでひとつの弱点(といっていいのやら)に気づいてしまったのもまた事実でして‥‥マンソンのシングル曲って意外と似通ったタイプの曲が多いよね? いや、気づいてはいたけど、改めてこうやって並べられると、リズムパターンにしろメロディにしろ、ちょっとワンパターンかな?という気がするんだけど‥‥そういう意味ではそれを打破しようとした「MECHANICAL ANIMALS」ってアルバムが凄く好きだったんだけど‥‥あそこからの曲、3曲だけだったし(しかもシングル曲がメイン。そりゃ仕方ないか)。かろうじて “Great Big White World” をやってくれたのが救いというか。
 そういえば新しいギタリストが加わってたんだっけ。以前のジョン5はトリッキーなプレイを信条とするタイプだったけど、今度の奴はオーソドックスなプレイをするタイプかな、と。まだマンソン入りしてそれほど日が経ってないからか、どこかぎこちなさを感じたけど‥‥あと、テクニカルなプレイは苦手なのかな?なんか上手いこと端折ってる気がしたんだけど‥‥それは気のせいかな?
 選曲に関しては、まぁ上に書いたような類似点を除けば全然文句なし。むしろ視覚要素含めて(セットリストにメモしてある[シャンデリア]とかいうのは、その曲の時にマンソンがやってたアトラクションね)十分に満足させられましたよ。おなかいっぱい。つーか‥‥次のアルバムがどんな感じになるのか判らないけど、そのツアーでもう一回観たいなぁ。今度のギタリストがどんなプレイをするのか見当つかないけど。

  [SETLIST]
   00. Prelude (The Family Trip)
   01. The Love Song [シャンデリア]
   02. Irresponsible Hate Anthem
   03. Disposable Teens
   04. mOBSCENE
   05. Tourniquet [竹馬松葉杖]
   06. Personal Jesus [DEPECHE MODE]
   07. Great Big White World
   08. Tainted Love [SOFT CELL]
   09. The Fight Song
   10. The Nobodies
   11. The Dope Show
   12. Rock Is Dead
   13. The Golden Age Of Grotesque
   14. Sweet Dreams [EURYTHMICS]
   15. The Beautiful People
  --ENCORE--
   16. Antichrist Superstar [街宣塔]


▼MARILYN MANSON「LEST WE FORGET : THE BEST OF」(amazon


■総評
 初ソニマニだったわけですが、行く前はすっげーネガティブな感情があったのに、いざ終わってみると「いやーっ、いいイベントだった」と関心してる自分がいるわけ。結局この手の『冬フェス』と呼ばれるイベントは、年末の「COUNTDOWN JAPAN」含めて『メンツ次第』なわけですよ。それだけ魅力的なメンツが集められれば、そのイベントは成功したも同然なわけ。だってソニマニにしろCDJにしろ、夏フェスで培ったノウハウがあるわけだから、余程のことがなければ失敗しないわけでしょ。毎年同じような形態で、前年の反省点だけ修正していけば、そんなに不満が挙がることもないだろうし。そして首都圏で行われる『都市型フェス』って意味でも、これは間違いなく正しい形なんだと思います。

 けどなぁ‥‥やっぱり心のどこかで、こういった屋内イベントを『フェスティバル』と認めたくなかったりもするわけで‥‥何度も言うけど、やっぱ屋外で、大自然の中で、それこそキャンプしながら(半ば生活しながら)過ごすのが『本来のフェスの形』っていう気持ちがあるからさ。勿論、ここまで多様化すればいろんな形があっていいし、それぞれが自分の生活スタイルに合ったフェスを選んでいけばいいだけだから、全然問題はないんだけどね。ただ俺は、毎年は行きませんよ、ってだけの話ですよ。ホントそれだけ。来年も確実にソニマニ行くよ!とは言い切れないのは、そういうワケ。そりゃ、魅力的なメンツが沢山集まれば、心動かされるけどね。

 まぁ‥‥何だかんだ文句言いながらも、非常に楽しめた2日間でした、と。チケット代の元は取ったよな、と。そういうことです。

投稿: 2005 02 25 11:00 午前 [2005年のライブ, BOOM BOOM SATELLITES, Departure, The, Goldie Lookin Chain, Juno Reactor, Kottonmouth Kings, Marilyn Manson, Sparta, Velvet Revolver, 「フェス」, 椿屋四重奏] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/02/17

ミュージシャンの仕事のひとつは「嘘をつくこと」ですからねぇ。

SCOTT WEILAND Wants To Have New VELVET REVOLVER Out By Christmas.(BLABBERMOUTH.NET)

 「SONIC MANIA」出演後、現在オーストラリアとニュージーランドにてツアー中のVELVET REVOLVER。先日のグラミー賞でかれらの曲 "Slither" が「Best Hard Rock Performance」を受賞したことでも話題ですが、ツアー中にも新曲制作は常に行っているようで、この春からプリプロに入り、クリスマスまでにはセカンドアルバムをリリースしたい、とスコットが申しておるそうです。意欲的なのは何よりです。つーかこのバンドの場合、本格的に化けるのは間違いなく次のアルバムからでしょうね。まだ「GN'Rぽさ」と「STPぽさ」が上手く融合してないように感じられたし、それ以上に「新しい何か」がね‥‥それを彼等に求めるのは酷なのかもしれないけど、やはりあのライヴを観てしまったら、更に上を求めちゃうのは仕方がないことなんじゃないの?

 ソニマニ・ライヴレポ、まだ完成してませんが、この週末には必ず間に合わせたいと思います。とにかく素晴らしいアクト目白押しの、いい屋外フェスでしたしね。



▼VELVET REVOLVER「CONTRABAND -Japan Tour Special Edition-」(amazon

投稿: 2005 02 17 09:01 午後 [Velvet Revolver] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/06/06

VELVET REVOLVER『CONTRABAND』(2004)

元GUNS N'ROSES組‥‥スラッシュ、ダフ・マッケイガン、マット・ソーラム(この人はつい最近までTHE CULTでも叩いてましたね)の3人に、デイヴ・ナヴァロ(JANE'S ADDICTIONのギター)のソロバンドやzilch(元X-JAPANのhideが生前参加していた無国籍ヘヴィバンド)、先のダフのバンド・LOADEDにも参加した経験を持つギタリスト、デイヴ・クシュナー、そして最後にピースとして加わったシンガー、スコット・ウェイランド‥‥言うまでもなく元STONE TEMPLE PILOTSのメンバー‥‥の5人によって結成された新バンド、VELVET REVOLVER。ってバンド構成を説明するだけでこれだけの行数を要する、所謂「スーパーバンド」と呼ばれるような、デビュー前から大きな期待が寄せられていたバンドなわけですが、いろんな意味でトラブルメーカーなスコットのお陰でアルバムリリースが大いに遅れたり、今年1月に実は来日予定(1月末の屋外フェス「SONIC MANIA」)だったのが、スコットの逮捕等で実現しなかったり等、そっち方面でも何かと話題なわけでして‥‥所謂ハードロックの範疇に入るバンドの中で、良くも悪くもここまで話題性に富んだバンドは随分と久し振りかなぁ‥‥なんてね。

昨年夏に映画「ハルク」の為にオリジナル曲 "Set Me Free" を提供し、こりゃ世間が大騒ぎするか!?とか思ったものの、周りは意外と冷静でビックリしたけど、まぁこうやってアルバムリリースにまでこぎ着けたことで、ようやく盛り上がり出したみたいですね。タイミング的にも3月にリリースしたGN'Rのベスト盤が世界的に大ヒットを記録してる中でのデビューとなるので、そりゃ否が応でも盛り上がるわな、メディアもロックファンも。

けどさ‥‥ひとつだけ見誤って欲しくないことがあってね。きっと誰もがこのVELVET REVOLVERに接する時に考えることだと思うけど‥‥GN'Rとの比較ね。あるいは彼らにGN'Rサウンドを求めたりとかさ。そりゃね、元メンバーが3人も参加してるんだもん、嫌でも比較したくなるし、本家が動かない今、VRにその幻影を求める気持ちも判らないでもない。で、そういう人に限って言うわけさ‥‥「GN'Rと違う」「GN'Rっぽいんだけど、あれより劣る」とかさ。いや、大きく間違ってはいないと思うけど‥‥俺、やっぱり違うと思うのね。

そもそもさ、GN'Rのメインソングライターって他でもないイジー・ストラドリンだったんじゃねぇの? クレジット的には全員の名前が載っている1st「APPETITE FOR DESTRUCTION」にしろ、その大半はイジーが骨格を作ったわけでしょ? 勿論アクセル・ローズもスラッシュもダフも作曲に貢献してはいるけど、比率的には「イジー6.5:アクセル1.5:スラッシュ1.5:ダフ1.5」くらいだったんじゃないかな、と。そして、そんなだから10数年経った2004年においても未だにアクセルは苦悩してるんじゃないかな、と。違うかしら?

そういう意味でこの「CONTRABAND」という作品、GN'R以上にSLASH'S SNAKEPITやダフのソロ、そしてSTPと比較されるべきアルバムなのではないかと力説したいわけ。だってそうじゃない?

で、実際にアルバムを聴いた感想ね。思ったより悪くなかった、むしろ好意的に受け取れる作品集だな、というのが第一印象。数回聴き込んでいくうちに、あー何か久し振りにこんなアメリカンハードロックアルバムを聴いたなーと感じたり(いや実際にはその手のアルバム、結構聴いてるのにね)、STPがストレートになるとこんな感じなのかな、とかいろいろ想像したりしてね。うん、面白いアルバムだと思いますね。実際、曲もよくまとまってるし。スコットが歌ってるからなのか、それともバンドアレンジをワザとそうしたのかは判りませんが、とにかくGN'R側というよりもSTP側に比重が傾いてる気がします。ストレートなんだけど、妙な浮遊感がある、みたいな。サイケではないんだけど、独特な「色」や「味」を感じる‥‥別にマット・ソーラムがいるからってわけじゃないけど‥‥THE CULTの'90年代以降の作品と非常に近い空気を感じましたね。あれがひとつの「アメリカンハードロック」のスタイルを築いたといってもあながち間違ってませんよね?(ま、実際にはTHE CULTはイギリスのバンドなわけですが、よりアメリカナイズされた「ELECTRIC」や「SONIC TEMPLE」辺りで大ブレイクしたのでね。で、この辺のサウンドに対してアクセルも非常に憧れや嫉妬心を持っているという話もあるしね)

ストレートな曲は確かにSLASH'S SNAKEPIT辺りがやってたことと共通するものがあるし、実際ギターソロなんて聴いちゃうとまんまスラッシュなわけですよ(当たり前の話ですが)。そこからブルーズ色を後退させ、スコット特有の浮遊感(カメレオンみたいにコロコロ変わる声色)が加わることで何か別のものへと変化する。それがVRの持ち味なのかもしれませんね? で、そんな中にあって一際光っているのが、"Fall To Pieces" や "Loving The Alien" のようなスローな曲。スコットのボーカルがちょっとデヴィッド・ボウイを彷彿させるようなイメージで、特に後者はギターがスラッシュっぽくなくて面白いかな、と。

そういえば‥‥STPっぽいから余計にそう聞こえるのかもしれないけど‥‥いや違うよな‥‥あのね、全体的にギターリフが単調な気がします。GN'Rと比べるのは反則だと自分で言っておいてアレですが、バリエーション少ないよね、このアルバムでのギターリフって。その大半がベースとのユニゾンだし。SNAKEPITの時ですらもうちょっと印象的なリフが幾つかあったような気がするんだけど‥‥そこが一番残念な点。ロックがヒットチャートで活躍する機会が減ったこんなご時世だからこそ、スラッシュにはもっと頑張ってキッズがギターを手にしたくなるようなサイコーにイカしたギターリフを増産して欲しかったんだけどね。そこは今後に期待ですかね。あとは‥‥やっぱライヴだな、うん。この手のバンドの場合は、やっぱりツアーを重ねることで更に曲のバリエーションが広がったり、よりライヴを意識した曲作りをするようになるはずだから。そもそもスコット自体がここ数年引き蘢りに近い状態だったから(STP初期に比べれば、ってことね)、現在行われているツアーがこのまま順調に進めば続くセカンドアルバム(‥‥本当にあるのだろうか?)は更に凄いアルバムになるはずなんですよね。だってさ、これだけ凄い野郎が5人も揃ってるんだもん、出来ないはずがないでしょ?

まぁそれまでは、このアルバムを可能な限り大音量で聴くことで我慢することにしましょうよ。どうせGN'Rのアルバムは‥‥ねぇ?



▼VELVET REVOLVER『CONTRABAND』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2004 06 06 05:56 午後 [2004年の作品, Guns N' Roses, Stone Temple Pilots, Velvet Revolver] | 固定リンク