SWITCHFOOT『COVERS』(2020)
2020年6月中旬に配信リリースされたSWITCHFOOTの6曲入りEP。日本盤未発売(ストリーミングサービスでのリスニング、およびiTunes Storeなどで購入可能)。
昨日の3 DOORS DOWNからの流れで「そういえば、SWITCHFOOTってちゃんと聴いたの、アルバム数枚だったな」と思い、昨年リリースされた最新アルバム『NATIVE TONGUE』(2019年)をチェックしようかなと思って調べてみると、このEPが直近に配信されたばかり。かつ、その選曲が非常に面白かったので取り上げてみようと思いました。
選曲は下記のとおり(カッコ内は原曲アーティスト名)
01. Swim Good [フランク・オーシャン]
02. Harmony Hall [VAMPIRE WEEKEND]
03. Stupid Deep [ジョン・ベリオン]
04. Lucky Man [THE VERVE]
05. Lights Up [ハリー・スタイルズ]
06. Sick Boy [THE CHAINSMOKERS]
THE VERVEを除けば、すべて2010年以降の楽曲。かつ、フランク・オーシャン以外はここ1〜2年のヒット曲とあって、このセレクトはバンドのルーツ云々というものではなく、完全に「お遊びで好きな曲を演奏してみたよ」というノリで作られたものであることがわかります。
どの曲も比較的原曲のイメージを損なうことのないアレンジが施されており、通して聴いたときの曲のバラつきなどは一切感じることなく楽しめます。ヒップホップ的ノリの「Swim Good」も、このバンドが演奏すれば完全に「レイドバックしたモダン・ポップロック」へと昇華されるのかと興味深いですし、原曲の音数の少なさをモダンなハードロック的アプローチで進化させた「Stupid Deep」の仕上がりも良きかな。
そんな中、比較的オリジナルどおりのアレンジでブリットポップ・ブーム通過組を感傷的にさせる「Lucky Man」は、改めてこのタイミングに取り上げてくれてありがとう!と感謝を伝えたくなってしまいました(笑)。うん、いい出来じゃないですか。
ポスト・グランジをモダンなテイストで昇華した最新作『NATIVE TONGUE』も出来も非常に良いですし、その流れで今回のカバー集を聴くと、なんとなく彼らが最新作で何を表現したかったのか、そのアイデアの源泉にたどり着くことができるような気がします。うん、選曲/アレンジ含め良カバー集でした。
▼SWITCHFOOT『COVERS』
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